JP2004034871A - エアサスペンション装置およびエアスプリング装置 - Google Patents

エアサスペンション装置およびエアスプリング装置 Download PDF

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Abstract

【課題】エアスプリングと蛇腹状カバーとの接触を良好に防止する。
【解決手段】エアサスペンション装置のエアスプリング22のダイヤフラム44と、ダイヤフラム44を外側から覆う蛇腹部60を備える蛇腹状カバー24の上部との間に、中間カバー100を設ける。中間カバー100は、少なくとも車輪と車体との最離間状態においては、ダイヤフラム44のUターン部54を外周側から覆わず、少なくとも車輪と車体との最接近状態においては、Uターン部54を外周側から覆う状態となる軸方向寸法を有する。蛇腹状カバー24の下端部である円筒部76は、蛇腹部60の谷の部分の内径とほぼ等しい内径を有し、その円筒部76には金属製の保持部材80を固定する。蛇腹状カバー24の下端部の内側への変形を保持部材80が防止するとともに、蛇腹状カバー24の上部がエアスプリング22と接触することを中間カバー100が防止する。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エアスプリングおよびそれを保護する蛇腹状カバーを備えるエアサスペンション装置およびエアスプリング装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車輪と車体との間に設けられるエアサスペンション装置の一種に、ショックアブソーバと、それの外周に設けられたエアスプリングと、そのエアスプリングの外側を覆うカバーとを含むものがある。この種のエアサスペンション装置においては、車輪と車体との間に作用する力の変動に伴って、車輪と車体との間の上下方向の距離が変動し、エアスプリングが伸縮する。また、エアスプリング内部のエア室に圧縮エアを供給し、あるいは大気に排出するエア給排装置を設け、エアスプリング内のエアの量を変更することによって車輪と車体との間の距離、すなわち車高を制御することも行われており、その場合には、車高調整に伴ってもエアスプリングが伸縮する。
【0003】
上記ショックアブソーバの外周にエアスプリングが配設される形式のエアサスペンション装置として、例えば、マクファーソンストラット式のエアサスペンション装置が知られており、その一例が特表2001−508157公報に記載されている。このエアサスペンション装置においては、エアスプリングを外部環境の熱,ダスト,オゾン等から保護するために、エアスプリングの外側を覆うカバーが設けられている。エアスプリングがゴム材料により形成される場合には特に、耐オゾン性を向上させる必要があり、カバーの必要性が高い。一方、ストラット式エアサスペンション装置においては、ショックアブソーバの伸縮量、ひいてはエアスプリングの伸縮量が大きく、したがって、それを保護するカバーの軸方向寸法を大きくすることが必要となる。しかし、ショックアブソーバと車輪との間の距離(車体と車輪との接近・離間方向の距離)が短く、カバーと車輪とが干渉し易いため、ショックアブソーバのストローク(伸縮)に追従してカバーを伸縮させる必要があり、カバーが、伸縮可能な蛇腹部を有する蛇腹状カバーとされている。
【0004】
上記蛇腹状カバーは、外的要因等によって変形させられることがある。例えば、蛇腹状カバーの一部が内側(エアスプリング側)に変形させられることがあるのであり、その状態で蛇腹状カバーが収縮させられれば、エアスプリングの表面と接触することがある。蛇腹状カバーが収縮状態から伸長状態となる際に、変形状態から正規の形状(元の形状)に復帰する場合もあるが、復帰しない場合もある。特に、従来においては、蛇腹状カバーの上下端部が蛇腹部よりも細くされ、両端部と蛇腹部とをつなぐ段付き部が形成されることが多く、この段付き部が内側に変形し易かった。また、一旦変形した場合に元の形状に復帰しにくかった。そして、蛇腹状カバーが変形した状態でショックアブソーバの伸縮が繰り返されれば、エアスプリングの表面が蛇腹状カバーによって継続的に擦られることとなり、エアスプリングの厚みが局部的に薄くなって、エアスプリングの寿命が低下する。
以上のような問題は、マクファーソンストラット式のエアサスペンション装置以外にも、エアスプリングが蛇腹状カバーにより覆われる形式のエアサスペンション装置全般は勿論、ショックアブソーバの外周に設けられ、あるいはショックアブソーバとは別個に設けられるエアスプリング装置自体においても同様に発生し得る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効果】
本発明は、以上の事情を背景とし、蛇腹状カバーの変形によるエアスプリングとの接触を回避することと、蛇腹状カバーの変形からの復元性を向上させることとの少なくとも一方により、エアスプリングの寿命を向上させることを課題としてなされたものであり、本発明によって、下記各態様のエアサスペンション装置およびエアスプリング装置が得られる。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも本発明の理解を容易にするためであり、本明細書に記載の技術的特徴およびそれらの組合わせが以下の各項に記載のものに限定されると解釈されるべきではない。また、一つの項に複数の事項が記載されている場合、それら複数の事項を常に一緒に採用しなければならないわけではない。一部の事項のみを選択して採用することも可能なのである。
【0006】
なお、以下の各項において、(1)項が請求項1に相当し、(2)項が請求項2に、(6)項が請求項3に、(13)項が請求項4に、(14)項が請求項5にそれぞれ相当する。
【0007】
(1)ショックアブソーバと、そのショックアブソーバの外周に設けられたエアスプリングと、そのエアスプリングの外側を覆う伸縮可能な蛇腹部を備えた蛇腹状カバーとを含み、車輪と車体との間に設けられるエアサスペンション装置において、
前記エアスプリングと前記蛇腹部との間に設けられ、少なくとも前記車輪と前記車体との前記ショックアブソーバの中心軸線にほぼ平行な方向における最離間状態においては、前記エアスプリングのUターン部を外周側から覆わない状態となる軸方向寸法を有する中間カバーを含むことを特徴とするエアサスペンション装置。
ショックアブソーバの外周に設けられるエアスプリングは、両端が開口した筒状のダイヤフラム(横断面形状が円形であるのが普通である)を備え、そのダイヤフラムの中間部が縦断面形状がU字形を成す状態に折り返され、それによって一端部が他の部分の内側に位置する状態とされ、その一端部と他端部とがそれぞれ、車輪に連結された車輪側部材と車体に連結された車体側部材とに固定されるとともに、それら車輪側部材および車体側部材により両端の開口が閉塞された状態とされる。ダイヤフラムはテーパ筒状,ストレート筒状,段付き筒状等種々の形態のものを採用し得、横断面形状は円形が普通であるが、楕円形等他の形状とすることが可能である。ダイヤフラムの上記U字形を成す状態に折り返された部分を、Uターン部と称することとするが、ショックアブソーバの伸縮に伴って上記車輪側部材と車体側部材とがショックアブソーバの中心軸線にほぼ平行な方向に相対移動するのに伴い、Uターン部の位置が変化し、ダイヤフラムの長さが変化する。一端部が他の部分に深く侵入するほどエアスプリングが短くなり、エアスプリング内の容積が減少し、内部のエアが圧縮されて圧縮コイルスプリングに類似の機能を果たすこととなる。
【0008】
車輪と車体との最離間状態では、上記のようにエアスプリングが長くなり、Uターン部が中間カバーの外部へ出る。しかし、その状態では、蛇腹状カバーも伸長させられ、エアスプリングと蛇腹状カバーとの間に、車輪と車体との接近状態と比較して大きい隙間が形成されることとなり、もし蛇腹状カバーの一部が内側に変形させられても、エアスプリングの表面と接触する可能性が低い。それに対して、車輪と車体との最接近状態では、蛇腹状カバーが収縮させられてあたかも周壁の厚さが厚くなったような状態となり、かつ、蛇腹状カバーが内側に大きく変形可能となるため、もしその状態で蛇腹状カバーが内側に変形させられれば、エアスプリングの表面と接触する可能性が高くなる。しかし、本発明に係るエアサスペンション装置においては、収縮した状態の蛇腹状カバーの内周側には、中間カバーが配設されているため、蛇腹状カバーの内向きの変形が防止され、あるいは、たとえ内側に変形させられてもエアスプリングの表面と接触することが防止される。また、中間カバーは、車輪と車体とが最離間状態にあり、エアスプリングが最伸長状態にある状態では、エアスプリングのUターン部を外周側から覆わない状態となる軸方向寸法のものとされているため、ショックアブソーバの収縮状態においても、蛇腹状カバーの下端部あるいはその下端部が固定されている部材と中間カバーとが当接することを回避することができる。したがって、本発明における中間カバーは、車輪と車体との接近・離間方向の設置スペースが制約されるエアサスペンション装置に特に好適なものである。
【0009】
(2)前記中間カバーが、少なくとも前記車輪と前記車体との最接近状態においては、前記Uターン部を外周側から覆う状態となる軸方向寸法を有する(1)項に記載のエアサスペンション装置。
蛇腹状カバーが内側に変形させられた状態で収縮させられれば、車輪と車体との最接近状態において、従来は蛇腹状カバーがエアスプリングの表面と接触する可能性があった。しかし、中間カバーを本項に記載の特徴を有するものとすれば、少なくとも車輪と車体との最接近状態では、蛇腹状カバーとエアスプリングとの接触を中間カバーによって完全に防止することができる。なお、中間カバーが本項に記載のものより短く、Uターン部を外周側から完全には覆い得ないものであっても、蛇腹状カバーの内側への変形を抑制する機能は果たし、それによって、蛇腹状カバーとエアスプリングとの接触を抑制する効果を奏する。
【0010】
(3)前記中間カバーが、前記エアスプリングとの間に隙間を隔てて設けられる(1)項または(2)項に記載のエアサスペンション装置。
(4)前記中間カバーが概して円筒形を成す(1)項ないし(3)項のいずれかに記載のエアサスペンション装置。
中間カバーは、少なくとも、蛇腹状カバーとエアスプリングとの隙間が特に小さい部分や、蛇腹状カバーが特に内側に変形し易い部分に設ければ効果がある。しかし、本項に記載のように、中間カバーをエアスプリングの外周全体を覆い得る形状とすれば、特に効果的である。また、中間カバーの製造や取付けが容易となる場合が多い。
(5)前記中間カバーが、前記蛇腹状カバーの上部と前記エアスプリングとの間に配設された (1)項ないし (4)項のいずれかに記載のエアサスペンション装置。
【0011】
(6)さらに、前記蛇腹状カバーが、前記ショックアブソーバの中心軸線にほぼ平行な方向に互いに隔たった上端部と下端部との少なくとも一方に、前記蛇腹部とほぼ等しい内のり寸法の取付部を有し、その取付部が剛性材料製の保持部材に固定された(1)項ないし(4)項のいずれかに記載のエアサスペンション装置。
保持部材は金属製あるいは硬質合成樹脂製とすることが望ましい。蛇腹部は、ほぼ平行に延びる山と谷とにより構成される複数のひだを有する。蛇腹部の内のり寸法は、それらひだを構成する山の部分の内のり寸法でも谷の部分の内のり寸法でもよいものとする。従来の蛇腹状カバーは、前述のように、上下の端部が蛇腹部より細くされていたため、両端部と蛇腹部とをつなぐ段付き部が存在し、両端部が保持部材に固定されて変形しなくても、段付き部が内側に変形し易いため、蛇腹部が内側に変形し易くなっていた。それに対し、上端部と下端部との少なくとも一方の内のり寸法を蛇腹部とほぼ等しくし、その少なくとも一方を段付き部のない状態として保持部材に固定すれば、その少なくとも一方において蛇腹部が内側に変形しにくくなる。また、たとえ内側に変形することがあっても正規の形状(元の形状)に復帰し易くなる。したがって、蛇腹状カバーとエアスプリングとの接触が良好に防止される。取付部は、例えば、蛇腹部とほぼ等しい内径を有する円筒部やフランジ部としたり、それら円筒やフランジの周方向の一部が切り欠かれた部分円筒部や部分フランジとしたりすることができる。
【0012】
(7)前記中間カバーが、前記蛇腹状カバーの上部と前記エアスプリングとの間に配設されるとともに、前記蛇腹状カバーの下端部の取付部の内のり寸法が蛇腹部とほぼ等しくされ、その取付部が前記保持部材に固定された (6)項に記載のエアサスペンション装置。
蛇腹状カバーの下端部の内側への変形が保持部材によって防止されるとともに、蛇腹状カバーの上部がエアスプリングと接触することが中間カバーによって防止されるため、結局、蛇腹状カバー全体のエアスプリングとの接触が良好に防止され、耐久性に優れたエアスプリングを含むエアサスペンション装置が得られる。
(8)前記取付部が、前記蛇腹部とほぼ等しい内径を有する円筒部である (6)項または (7)項に記載のエアサスペンション装置。
(9)前記取付部が、前記蛇腹部とほぼ等しい内径を有するフランジ部である (6)項または (7)項に記載のエアサスペンション装置。
(10)前記保持部材が金属製部材である (6)項ないし (9)項のいずれかに記載のエアサスペンション装置。
【0013】
(11)前記蛇腹状カバーの上端部と下端部との少なくとも一方が前記蛇腹部より内のり寸法の小さいものとされてその一方と蛇腹部との間に段付き部が形成され、その段付き部にその段付き部の剛性を増す補強部が設けられた(1)項ないし(10)項のいずれかに記載のエアサスペンション装置。
本項においても、蛇腹状カバーの上端部と下端部との少なくとも一方の剛性が増し、蛇腹状カバーの復元性が向上する。
(12)前記補強部が、前記段付き部に放射状に延びる状態で設けられた複数のリブにより構成された(11)項に記載のエアサスペンション装置。
【0014】
(13)ショックアブソーバと、そのショックアブソーバの外周に設けられたエアスプリングと、そのエアスプリングの外側を覆う伸縮可能な蛇腹状のカバーとを含み、車輪と車体との間に設けられるエアサスペンション装置において、
前記蛇腹状カバーが、前記ショックアブソーバの中心軸線にほぼ平行な方向に互いに隔たった上端部と下端部との少なくとも一方に、その蛇腹状カバーの蛇腹部とほぼ等しい内のり寸法の取付部を有し、その取付部が剛性材料製の保持部材に固定されたことを特徴とするエアサスペンション装置。
(6)項についての説明が本項についてもそのまま当てはまる。また、 (7)項ないし(12)項に記載の特徴は本項にも適用可能である。
【0015】
(14)前記車輪と前記車体との間に設けられ、車輪と車体との接近・離間に伴って伸縮するエアスプリング装置であって、
前記車輪に連結される車輪側部材と、
前記車体に連結される車体側部材と、
前記車輪側部材に固定された一端部と、前記車体側部材に固定された他端部と、それら一端部と他端部との間の部分であって、縦断面形状がU字形を成す状態に折り返されたUターン部とを備えたダイヤフラムと、
そのダイヤフラムの外側を覆う伸縮可能な蛇腹状のカバーと、
その蛇腹状カバーと前記ダイヤフラムとの間に設けられ、少なくとも前記車輪側部材と前記車体側部材との最離間状態においては、前記Uターン部を外周側から覆わない状態となる前記接近・離間方向の寸法を有する中間カバーと
を含むことを特徴とするエアスプリング装置。
前記(1)項についての説明が本項にもそのまま当てはまる。ただし、本発明に係るエアスプリング装置は、ショックアブソーバを構成要素とするものではない。前記(2)項ないし (5)項の各々に記載の特徴は、本項にも適用可能である。また、蛇腹状カバーの「ショックアブソーバの中心軸線にほぼ平行な方向に互いに隔たった上端部と下端部と」を「車輪と車体との接近・離間方向に互いに隔たった上端部と下端部と」と読みかえれば、 (6)項ないし(12)項の各々に記載の特徴を本項に適用することも可能である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1には、本発明の一実施形態であるエアサスペンション装置が示されている。本実施形態におけるエアサスペンション装置は、車両の車輪と車体との間に設けられ、ショックアブソーバ20と、ショックアブソーバ20の外周に設けられたエアスプリング22と、エアスプリング22の外側を覆う伸縮可能な蛇腹状カバー24とを備える。本エアサスペンション装置は、マクファーソンストラット式エアサスペンション装置の一例である。
【0017】
ショックアブソーバ20は、本実施形態においてはツインチューブ式のものであり、その本体28を構成する外筒30の被取付部32においてばね下部材(図示省略)に連結され、ピストンロッド34の上端部において車体に連結されている。ピストンロッド34は、本体28の内筒36内に摺動可能に嵌合されたピストン38から本体28の中心軸線Lに平行に上方へ延び出させられており、ピストン38が移動するとき、ピストン38内に設けられたオリフィスをオイルが流れることにより減衰力が得られる。39はストッパ部材であり、車体と車輪とが接近する方向であって、ピストンロッド32の収縮方向のピストン38の移動限度を規定するものであり、本体28との当接時の衝撃を吸収し得るように(発泡)ゴム,ウレタンゴム製等とされることが望ましい。なお、エアスプリング22および蛇腹状カバー24は、ショックアブソーバ20の中心軸線Lに対して車両幅方向において車輪側に偏心して設けられている。
【0018】
ピストンロッド34の上端部と、外筒30の外側とにはそれぞれフレーム40,42が取り付けられるとともに、それらフレーム40,42の間にローリングダイヤフラム44(以下、「ダイヤフラム44」と略称する。)が設けられることにより、ショックアブソーバ20の外側に気密のエア室46が形成されている。フレーム40,42およびダイヤフラム44がエア室形成部材として機能しているのである。なお、フレーム40は、製造の都合上、複数の部材が一体化されたものとされている。
【0019】
ダイヤフラム44は両端が開口したテーパ円筒状を成し、中間部が縦断面形状がU字形を成す状態に折り返され、それによって一端部(小径端部)50が他端部52の内側に位置する状態とされている。一端部50と他端部52とがそれぞれフレーム42,40に固定されるとともに、それらフレーム42,40により両端の開口が閉塞された状態とされる。上記中間部がUターン部54を構成している。ダイヤフラム44は、エラストマー材料等のゴム製とされることが望ましい。これらフレーム40,42,ダイヤフラム44およびエア室46等によりエアスプリング22が構成されている。本実施形態においては、少なくともフレーム42が車輪側部材を構成し、少なくともフレーム40が車体側部材を構成している。エア室46には、図示を省略するエア給排装置によって圧縮エアが供給され、あるいは大気に排出される。エアスプリング22およびエア給排装置とを含む車高変更装置および制御装置によって、車輪に対する車体の相対的高さである車高を制御する車高調整システムが構成されている。この車高調整システムについては、本出願人による未だ公開されていない特願2002−173487の明細書に記載されており、また、本発明とは関連が薄いため、詳細な説明を省略する。
【0020】
蛇腹状カバー24は、概して円筒状を成し、複数のひだを有する蛇腹部60を備えている。蛇腹部60は、車輪と車体との前記軸線Lにほぼ平行な方向の接近・離間に伴って伸縮可能である。蛇腹状カバー24は、例えば、熱可塑性樹脂のブロー成形によって一体成形することができる。あるいは、エラストマー材料またはTPE等のゴム製としてもよい。蛇腹状カバー24の上端部は、ほぼ円筒形を成す円筒部70とされ、その上端において前記フレーム40に固定されている。円筒部70は、蛇腹部60の谷の部分の内径より小さい内径を有するものである。蛇腹状カバー24の上端部には、円筒部70と蛇腹部60とをつなぐ段付き部72が形成されている。段付き部72には、その剛性を増すために、複数のリブ74が放射状に設けられている。これらリブ74は補強部の一例である。
【0021】
蛇腹状カバー24の下端部は円筒部76とされており、蛇腹部60の谷の部分の内径とほぼ等しい内径を有するものとされている。円筒部76は、金属製の保持部材80に固定されている。保持部材80は、円筒部76が外側に嵌合される被取付部たる円筒状の大径部82と、フレーム42の外周面に固定される円筒状の小径部84と、大径部82と小径部84とをつなぐテーパ部86とを備えて容器状を成し、蛇腹状カバー24の下向きの開口を覆うとともに、車輪との干渉を回避し得る形状となっている。ただし、保持部材80の周方向の一部には切欠88が形成されている。切欠88は、保持部材80のエアサスペンション装置への組付け時における被取付部32との干渉を回避するとともに、装置作動時には、蛇腹状カバー24の伸縮に伴うカバー内部と外部との空気の流通を許容する流通用開口としても機能する。保持部材80の外筒30への挿入時には、切欠88が車輪側(被取付部32側)に位置する位相で挿入されるが、保持部材80が装置に組み付けられた状態では、切欠88は車体側に位置する位相でフレーム42に固定されることが望ましい。ダスト,泥,水等の走行時の車輪による巻上げ物の下方からの侵入を防止するために、蛇腹状カバー24の車輪側の下方開口をできる限り良好に覆うことが望ましいからである。フレーム42は外筒30に固定されているものであるため、保持部材80の小径部84は外筒30に固定されているとも言い得る。円筒部76は取付部の一例であり、円筒部76と保持部材80との固定は、締付け具による締付けや、接着等適宜の手段を採用可能である。なお、円筒部76を、蛇腹部60の山の部分の内径とほぼ等しい内径を有するものとすることも可能である。
【0022】
エアスプリング22のダイヤフラム44と蛇腹状カバー24の上部との間には、中間カバー100が設けられている。なお、中間カバー100は、ダイヤフラム44との間に隙間を隔てて設けられている。中間カバー100は、概して段付きの円筒形を成し、他の部分より小径の一端部である上端部102においてフレーム40に固定されている。厳密には、中間カバー100の自由端部であり、他の部分より大径である下端部104と、下端部104と上端部102とをつなぐテーパ部106とが、ダイヤフラム44と蛇腹状カバー24との間に設けられて、中間カバーの機能を果たす。中間カバー100は、車輪と車体との軸線L方向の最離間状態においては、前記Uターン部54を外周側から覆わず、車輪と車体との最接近状態においては、Uターン部54を外周側から覆う状態となる軸方向寸法を有するものである。
【0023】
本エアサスペンション装置において、車体と車輪との接近時には、ショックアブソーバ20ないしピストンロッド34が収縮させられ、蛇腹状カバー24が収縮させられる。この場合を収縮時と称することとする。この「収縮時」には、路面から車輪への外力により車輪が車体に接近することによってピストンロッド34が収縮させられるバウンド時は勿論、車高を低くするためにエアスプリング22のエア室46内のエアの排出によってピストンロッド34が収縮させられる場合等も含まれるものとする。図1には、収縮限度状態(車輪と車体との最接近状態でもある)における保持部材80の位置が二点鎖線で示されている。この収縮時には、ダイヤフラム44の一端部50が他端部52側に深く侵入させられ、Uターン部54が上方に移動させられることにより、ダイヤフラム44が短くなる。収縮限度状態におけるUターン部54の位置を二点鎖線で示す。なお、他の位置にあるUターン部54と区別するために、収縮限度状態におけるUターン部をUターン部54aと称する。この収縮限度状態では、中間カバー100はダイヤフラム44のUターン部54aを外周側から覆い、蛇腹状カバー24がたとえ内側へ変形させられた状態で圧縮されても、ダイヤフラム44と接触することはない。
【0024】
リバウンド時等、ピストンロッド34の伸長時には、車体と車輪とが離間させられ、蛇腹状カバー24が伸長させられる。「伸長時」にリバウンド時と高車高時等とが包含されることは収縮時と同様である。図1には伸長限度状態(車輪と車体との最離間状態でもある)におけるダイヤフラムのUターン部54bが二点鎖線で示されている。前記Uターン部54aと同様、伸長限度状態にあるUターン部をUターン部54bと称する。
【0025】
本実施形態によれば、蛇腹状カバー24の下端部の内側への変形が保持部材80によって防止されるとともに、蛇腹状カバー24の上部がエアスプリング22と接触することが中間カバー100によって防止されるため、結局、蛇腹状カバー24全体のエアスプリング22との接触が良好に防止され、耐久性に優れたエアスプリング22を含むエアサスペンション装置が得られる。中間カバー100を本実施形態で説明した構成とすることにより、収縮時においても中間カバー100と保持部材80や車輪等その他の部材とが干渉することが良好に回避され、エアサスペンション装置の設置スペースに制約がある場合に好適な中間カバー100が得られる。
【0026】
図2に示すように、蛇腹状カバー24の取付部たる下端部を、蛇腹部60の谷の部分の内径とほぼ等しい内径を有するフランジ部200としてもよい。これに対応して、保持部材80の被取付部は、他の部分より半径方向外向きに突出するフランジ部202とされ、フランジ部202がフランジ部200を下方から支持する状態で、フランジ部200,202同士が固定される。フランジ部200は、蛇腹部60の山の部分から半径方向外向きに突出するものであり、蛇腹部60の山の部分の内径とほぼ等しい内径を有するものであると考えることもできる。あるいは、蛇腹状カバーの取付部を、蛇腹部の山(あるいは谷)の部分とほぼ等しい外径を有するフランジ部とすることもできる。
【0027】
以上、本発明のいくつかの実施形態を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、本発明は、前記〔発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効果〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるエアサスペンション装置を示す正面断面図である。
【図2】本発明の別の実施形態であるエアサスペンション装置の蛇腹状カバーの取付部と保持部材の一部とを示す正面断面図である。
【符号の説明】
20:ショックアブソーバ  22:エアスプリング  24:蛇腹状カバー
40,42:フレーム  44:ローリングダイヤフラム   50:一端部
52:他端部  54:Uターン部  60:蛇腹部  70:円筒部  72:段付き部  74:リブ  80:保持部材  100:中間カバー

Claims (5)

  1. ショックアブソーバと、そのショックアブソーバの外周に設けられたエアスプリングと、そのエアスプリングの外側を覆う伸縮可能な蛇腹部を備えた蛇腹状カバーとを含み、車輪と車体との間に設けられるエアサスペンション装置において、
    前記エアスプリングと前記蛇腹部との間に設けられ、少なくとも前記車輪と前記車体との前記ショックアブソーバの中心軸線にほぼ平行な方向における最離間状態においては、前記エアスプリングのUターン部を外周側から覆わない状態となる軸方向寸法を有する中間カバーを含むことを特徴とするエアサスペンション装置。
  2. 前記中間カバーが、少なくとも前記車輪と前記車体との最接近状態においては、前記Uターン部を外周側から覆う状態となる軸方向寸法を有する請求項1に記載のエアサスペンション装置。
  3. さらに、前記蛇腹状カバーが、前記ショックアブソーバの中心軸線にほぼ平行な方向に互いに隔たった上端部と下端部との少なくとも一方に、前記蛇腹部とほぼ等しい内のり寸法の取付部を有し、その取付部が剛性材料製の保持部材に固定された請求項1または2に記載のエアサスペンション装置。
  4. ショックアブソーバと、そのショックアブソーバの外周に設けられたエアスプリングと、そのエアスプリングの外側を覆う伸縮可能な蛇腹状のカバーとを含み、車輪と車体との間に設けられるエアサスペンション装置において、
    前記蛇腹状カバーが、前記ショックアブソーバの中心軸線にほぼ平行な方向に互いに隔たった上端部と下端部との少なくとも一方に、その蛇腹状カバーの蛇腹部とほぼ等しい内のり寸法の取付部を有し、その取付部が剛性材料製の保持部材に固定されたことを特徴とするエアサスペンション装置。
  5. 前記車輪と前記車体との間に設けられ、車輪と車体との接近・離間に伴って伸縮するエアスプリング装置であって、
    前記車輪に連結される車輪側部材と、
    前記車体に連結される車体側部材と、
    前記車輪側部材に固定された一端部と、前記車体側部材に固定された他端部と、それら一端部と他端部との間の部分であって、縦断面形状がU字形を成す状態に折り返されたUターン部とを備えたダイヤフラムと、
    そのダイヤフラムの外側を覆う伸縮可能な蛇腹状のカバーと、
    その蛇腹状カバーと前記ダイヤフラムとの間に設けられ、少なくとも前記車輪側部材と前記車体側部材との最離間状態においては、前記Uターン部を外周側から覆わない状態となる前記接近・離間方向の寸法を有する中間カバーと
    を含むことを特徴とするエアスプリング装置。
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