JP2004034335A - 装飾部を有する部材及びその製造方法 - Google Patents

装飾部を有する部材及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】釣り用品、各種スポーツ用品等において、優れた外観を有する部材を提供する。
【解決手段】本発明の装飾部Aを有する部材は、本体10と、この本体外側に形成された微小な凹凸部10aと、この凹凸部10a上の任意位置に形成される平滑表面部11とを有し、凹凸部10a及び平滑表面部11とに亘り光反射層12を形成すると共に、光反射層12上に光を透過する着色層13を形成したことを特徴とする。
【選択図】  図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、釣竿、リール、ルアー等に代表される釣り用品、ゴルフクラブシャフト等のゴルフ用品、その他、スキー用品、テニスやバトミントンのラケット、自転車のフレーム等、各種スポーツ用品に関するものであり、詳細には、外観に装飾部を有する部材、及びそのような部材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上記した釣り用品では、その構成部材に光輝性を発揮する層を設けて美的外観を向上させている。例えば、特開平7−227179号には、金、銀、アルミニウム等、光輝性を有する粒子を、透明又は半透明の合成樹脂中に高密度に密集させた模様層を有する釣り用具が開示されている。
【0003】
このような模様層は、入射した光が規則性を有して特定方向に反射するため、金属を鏡面状に研磨したときに得られる光輝性を有する優れた外観を得ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、現在では、ユーザの趣味は多種多様であり、光輝性が優れるだけではなく、光輝性を示すと共に、部材本体や中間層の色も示す外観も要求されている。上記した公報に開示されている釣り用具の場合、光輝性を有する粒子を高密度に密集させて光輝性を発揮しているので、その模様層よりも下層、例えば、部材本体や、装飾性を示す層(装飾層)等の中間層の色、模様は外観として、殆ど現れない。このため、ユーザの要求を充分に満足させるに至ってはいない。
【0005】
この発明は、上記した問題に基づいて成されたものであり、釣り用品、各種スポーツ用品等において、優れた外観を有する部材、及びそのような部材の製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明に係る装飾部を有する部材は、本体と、この本体外側に形成された微小な凹凸部と、この凹凸部上の任意位置に形成される平滑表面部とを有し、前記凹凸部及び平滑表面部とに亘り光反射層を形成すると共に、前記光反射層上に光を透過する着色層を形成したことを特徴とする。
【0007】
上記した構成によれば、本体外側に形成されている微小な凹凸部は、任意位置に形成される平滑表面部によって凹凸が平滑化されており、かつ、その平滑表面部上に形成されている着色層は、透過性を有するために、その下の光反射層による反射によって光輝性が発揮される。すなわち、平滑表面部は、微小な凹凸部を平滑化しているため、ここで光が乱反射することはなく、着色層の色と相俟って光輝性のある外観を呈する部分となる。また、平滑表面部が形成されていない微小な凹凸部上の光反射層は、その凹凸部による乱反射によって光輝性が低下するため、着色層の地色を外観として呈する部分となる。この場合、部材全体を見ると、光輝性を示す部分と、着色層における所望の着色によって現れる色とが混在した外観が得られるようになる。なお、平滑表面部は、光輝性を発揮させたい模様に応じて形成されるのであり、その形成位置、分散状態等は適宜定められる。
【0008】
また、前記目的を達成するために、本発明に係る装飾部を有する部材の製造方法は、本体表面に微小な凹凸部を形成する工程と、前記凹凸部上の任意位置に平滑表面部を形成する工程と、前記凹凸部及び平滑表面部とに亘り光反射層を形成する工程と、前記光反射層上に光を透過する着色層を形成する工程とを有することを特徴とする。
【0009】
上記した製造方法によれば、部材本体の表面に凹凸部を形成すると共に、凹凸部上の任意位置、すなわち光輝性を発揮させたい位置に応じて、凹凸部を平滑化する平滑表面部を形成することにより、光輝性を示す部分と光輝性の低下した部分が混在した外観を有する部材が簡易に製造されるようになる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る装飾部を有する部材の実施形態について、添付図面に沿って具体的に説明する。
図1は、装飾部を有する部材の一例として、釣竿の全体構成を示す図である。この釣竿1は、複数の管状体(竿管)、具体的には、グリップ3aを有する元竿3、第1中竿5、第2中竿7、及び釣糸締結具9aを有する穂先竿9によって構成されている。この場合、各竿管は、振出し式に構成されており、各竿管を構成する本体は、強化繊維に合成樹脂を含浸した繊維強化プリプレグを巻回することで形成され、各竿管には、光沢の大きい部分と小さい部分を有する装飾部Aが形成されている。
【0011】
図2及び図3は、それぞれ、装飾部Aを拡大して示す図、装飾部Aの断面構造を示す図である。ここでは、上記した竿管の内、第2中竿7を取り出して説明する。
【0012】
中竿を構成する本体10は、上記したように、繊維強化プラスチックにて形成されており、装飾部Aを形成する部分の表面には、微小な凹凸部10aが形成されている。この場合、「微小」とは、凹凸部における凸部の平均高さ(山と谷の差)が0.1〜5μm、好ましくは、0.3〜3μmに粗面化されたものを意味する。これは、凸部の平均高さが0.1μm以下になると、その面が平滑化されてしまうと共に、5μm以上になると、凹凸が明確となってしまって、最終的に見栄えが悪くなってしまうからである。なお、このような面は、例えば、本体10の表面をバフ研磨したり、ウエットブラストを行うこと等によって形成することが可能である。
【0013】
そして、このように形成される凹凸部10a上には、光沢の大きい外観を呈するように、所望の形状の平滑表面部11が分散して形成されている。
【0014】
平滑表面部11は、少なくとも前記凹凸部10aを埋める程度の厚さで、表面側が平滑状態になるものであれば良く、例えば、エポキシ、ウレタン、アクリル、アクリルシリコン、シリコン等の合成樹脂を、吹き付け塗装、シゴキ塗装、刷毛塗り塗装等の各種の塗装方法によって形成することが可能である。また、顔料等を混入して着色したものであっても良い。
【0015】
この分散して形成された平滑表面部11上、及び平滑表面部が形成されていない凹凸部10a上には、光反射層12が形成されている。この光反射層12は、光輝性のある材料、例えば、所定の合成樹脂(アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ビニール系樹脂等)に、光輝性を有する複数の粒子(以下、光輝性粒子と称する)を、所望の密度で且つ均一に混入したものを、塗装することで形成することが可能である。
【0016】
この場合、光反射層12の厚さは、前記凹凸部10aの形状に応じて形成されるのであり、凹凸部10aの凹凸状態が表面に現れる程度に形成されていれば良い。すなわち、肉厚を厚くしすぎると、その表面側が平滑状になってしまい、薄くしすぎると、均一な光輝性がえられなくなってしまうことから、実際には、10μm以下、好ましくは8μm以下、より好ましくは、1〜5μmに設定するのが良い。
【0017】
上記した所定の合成樹脂に混入される光輝性粒子は、例えば、Al,Cu,Ag,Mg,In,Cr,Si,Ni,Ti,Au,Rh,Pt等、光輝性があり各種の色彩を有する金属材料を用いることが可能である。この場合、各粒子の大きささは、2μm以下、好ましくは、0.3μm〜1μmに設定するのが良く、且つ、その厚さは、1μm以下、好ましくは、0.03μm〜0.5μmに設定するのが良い。すなわち、この範囲以外に粒子本体の大きさ及び厚さを設定すると、光輝性粒子を合成樹脂中に所望の密度で、かつ均一に配置できなくなると共に、光輝性粒子の境界が目立つようになったり、光の反射方向が一定しなくなって均一な光輝性外観を発揮できなくなってしまうからである。
【0018】
このような光輝性粒子の形成方法は、例えば、テフロンやシリコン樹脂等から成るフィルム状の支持基板上に、上記金属材料を蒸着又はスパッタリングして金属層を形成した後、この金属層を支持基板から剥離して粉砕することによって形成することが可能である。
【0019】
このようにして形成された複数の光輝性粒子は、その光輝性を充分に発揮すると共に、所望の色彩を生じる程度の密度で、かつ均一に配置されることが好ましい。具体的には、合成樹脂中に混入される光輝性粒子の密度は、単位面積当たりの光輝性粒子の個数が、5万〜2000万個/mm2 となるように設定することが好ましい。
【0020】
このようにして形成される光反射層12によれば、均一で所望の色に着色された光輝性外観を呈示することが可能となる。
【0021】
また、上記した構成以外にも、光反射層12は、例えば、金、銀、銅、アルミニウム、クロム、コバルト、ニッケル、鉄、亜鉛等の金属片、或いは顔料等の粒子を単体として、或いはこれらを任意に組み合わせ、これを微量の合成樹脂に混入すると共に、多量の溶剤で希釈し、これをガン吹き塗装等により吹き付け、その後、溶剤を除去(揮発)することによって形成することも可能である。この場合、合成樹脂に対する溶剤の比率を多くすることにより、揮発成分が多くなって、光反射層の厚さを薄くすることが可能であり、上記したように、光反射層12の厚さを、10μm以下、好ましくは8μm以下、より好ましくは、1〜5μmに設定するためには、合成樹脂に対する溶剤の比率を、250%以上にすれば良い。
【0022】
なお、金属片や顔料等の粒子のサイズ、組み合わせ等を変えることにより、様々な外観を形成することが可能である。
【0023】
あるいは、上記した構成以外にも、光反射層12は、Cr,Ni,Ti,Al,Ag,Be等の金属、TiN,TiCN,CrN,Fe−Cr−Ni等の合金類、TiO2 ,SiC等のセラミックスを主要材料として形成することが可能であり、これによっても外観を向上することが可能である。
【0024】
このような金属やセラミックスを用いた光反射層は、イオンプレーティング、スパッタリング、蒸着等の物理的蒸着、化学的蒸着、真空蒸着等のドライプレーティングや、湿式メッキ等を用いて形成することが可能である。なお、その際に形成される光反射層の厚さは、軽量化、屈曲性、光輝性等の外観性、凹凸の感触等を考慮すると、10μm以下、好ましくは、8μm以下、より好ましくは、0.1〜5μmの範囲にするのが良い。
【0025】
上記したようにして形成される光反射層12上には、透光性を有する着色層13が形成されている。この着色層を構成する材料は、例えば、顔料や染料等の着色材を、エポキシやウレタン等の透明、又は半透明の合成樹脂に混入した主材に、硬化剤を含有させることで形成することが可能であり、着色層は、このように形成された材料を塗装等するによって形成可能である。この場合、着色剤の混入量は、ある程度の透光性が得られるように、樹脂量に対して20%以下とし、その厚さも10μm以下にすることが好ましい。
【0026】
そして、このように形成された着色層13上には、エポキシ、ウレタン、アクリル、アクリルシリコン等、透明、又は半透明の合成樹脂によって、保護層14を形成しておくことが好ましい。この場合、保護層14の厚さは、軽量化が図れるよう、30μm以下、好ましくは、20μm以下で形成するのが良い。
【0027】
以上のようにして形成される装飾部Aは、本体10の外側に形成されている微小な凹凸部10aの内、平滑表面部11によって凹凸が平滑化されている領域では、着色層13が透過性を有するために、その下の光反射層12による光沢によって光輝性を呈する部分となる。すなわち、分散して形成された平滑表面部11は、微小な凹凸部10aを平滑化しているため、光が乱反射することはなく、着色層13の色、及び光反射層12の光輝性を伴う色と相俟って、光輝性が大きい外観を呈する部分A1となる。
【0028】
また、平滑表面部11が形成されていない微小な凹凸部10aの領域では、光反射層12に入射する光は、その凹凸部による乱反射によって光輝性が低下することから、主として着色層13の地色が外観として現れるようになる(光輝性が小さい外観を呈する部分A2となる)。
【0029】
この場合、光輝性が大きい部分A1は、平滑表面部11の配置、形状によって特定されるのであり、これを、例えば、雲型の斑点模様としたり、管状体の外周に所定の幅で形成することにより、図2に示すような不定形な外観模様が得られるようになる。
【0030】
以上のような装飾部Aを有する部材は、光輝性の大きい部分と、光輝性が小さく所望の着色による色を示す部分とを、部材10の表面に、微小な凹凸部10aを形成するという簡易な方法によって製造することが可能となる。この場合、平滑表面部11の配置、形状、光反射層12や着色層13の構成材料等により、その外観を適宜変更することが可能である。
【0031】
また、本体10の表面に予め下地層を形成しておき、この下地層上に、凹凸部を形成しても良い。このような下地層は、メタリック塗装、カラークリヤー、パール塗装、その他着色塗料等によって形成しておくことが可能であり、このような下地層を形成しておくことで、色相、明度等の色調及び変化、光輝性の調節が可能となり、また、その上に形成される各層と相俟って、外観の向上を図ることが可能となる。なお、このような下地層は、軽量化を考慮して、30μm以下、好ましくは、20μm以下で形成しておくのが良い。
【0032】
図4及び図5は、装飾部の別の実施形態を示す図であり、夫々、その形成工程を順に示した断面図である。この実施形態では、立体的で質感を有する装飾部を形成する構成例を示す。
【0033】
上述した実施形態と同様、本体10の表面には、微小な凹凸部10aが形成されており、その表面には、凹凸部を平滑化する多数の平滑表面部21が分散して形成されている。この平滑表面部21は、凹凸表面に対して、所望の色彩を有する塗料粒子をガン吹き等によって吹き付けて形成されており、凹凸表面との間で高低差を有するように、多数の粒子が分散した状態となっている(その表面側は平滑化された状態となっている)。
【0034】
このように分散して形成された平滑表面部21上、及び平滑表面部が形成されていない凹凸部10a上には、上述した実施形態と同様、光反射層22が形成されており、この光反射層22上には、必要に応じて、エポキシやウレタン等の透明、又は半透明の合成樹脂によって構成されるクリア層23が形成されている。そして、このクリア層23上には、上述した実施形態と同様、透光性を有する着色層24が形成され、この着色層24上には、同様にクリア層25が形成されている。
【0035】
このようにして各層が形成されると、その表面は、高低差を有する平滑表面部21によって、全体として表面が凸凹した状態になっており、その後、平滑表面部21の一部が露出すると共に、その上に形成された光反射層22、クリア層23の少なくとも一部が露出する位置P(研ぎ出し面)まで研摩を施し、その表面を平坦化する。そして、最終的に、このように研ぎ出された表面上には、エポキシ、ウレタン、アクリル、アクリルシリコン等、透明、又は半透明の合成樹脂によって保護層26が形成されている。
【0036】
以上のようにして形成される装飾部Bは、図5〜図7に示すように、高低差を有する平滑表面部21、及び光反射層22、着色層24によって、立体感があると共に、質感を有する外観が得られるようになる。すなわち、平滑表面部21が露出する部分B1は、それを構成する塗料粒子の色が光輝性を伴うことなく呈示され、それを取り囲むようにして、露出した光反射層22によって光輝性のある部分(光沢を有する部分)B2が呈示される。また、この光輝性のある部分B2は、クリア層23によって取り囲まれていることから、その外郭部分B3は、光輝性が若干低下した部分となる。そして、それ以外の部分は、凹凸部10aによる乱反射によって更に光輝性が低下することから、透過性のある着色層24の地色が外観として現れるようになる(光輝性の小さい外観を呈する部分B4となる)。
【0037】
上記したように構成される装飾部Bは、光輝性のない平滑表面部21の一部が露出しており、その外郭部分に光反射層22による光輝性を有する部分が形成され、かつ、この光輝性を有する部分は、着色層24の部分からも露出した状態になっているため、明確に呈示された光輝性を有する部分を境界として、平滑表面部21の一部が浮かび上がったような外観が得られる。そして、そのような外観を有する平滑表面部21の領域は、その高低差によって立体的な外観が得られるようになる。
【0038】
また、光反射層22による光輝性を有する部分は、その周囲の外郭部分が、光輝性が若干低下するクリア層23によって取り囲まれていることから、光輝性の不連続的な変化や違和感を生じることが無くなり、優れた外観が得られるようになる。
【0039】
なお、本体10上に形成される塗料粒子21の分散状態、各塗料粒子による高低差、外郭形状、及び研ぎ出し面の位置や研ぎ出し方法等により、多種多様な装飾部を形成することが可能である。
【0040】
本発明は、部材の本体の外側に微小な凹凸部を形成し、この凹凸部上に適宜、凹凸部を平滑化するための平滑表面部を形成し、かつ凹凸部及び平滑表面部とに亘って光反射層を形成すると共に、光反射層上に光を透過する着色層を形成することを特徴としている。この場合、平滑表面部の色彩、形状等の構成、光反射層や着色層の構成、並びに着色層や光反射層の層数等については、適宜、変形することが可能であり、これによって、光輝性を示す部分と、着色層による所望の地色を示す部分とが混在した、様々な外観を有する部材が容易に得られるようになる。
【0041】
また、上記したような各層が形成された後、その表面を適宜研摩することにより、より優れた外観が得られるようになる。この研摩を行う面、位置、研摩態様は、適宜変形することが可能であり、例えば、図3に示した積層状態において、図8に示すように凹状に研摩することで、更に異なった外観を得ることが可能となる。
【0042】
具体的に、このような研摩によって形成される装飾部Cは、光輝性のない平滑表面部11の一部C1が露出しており、その外郭部分に光反射層12による光輝性を有する部分C2が形成され、かつ、この光輝性を有する部分C2は、着色層13の部分からも露出した状態になっているため、光輝性を有する部分C2を境界として、平滑表面部11の一部C1が明確に認識できる外観が得られる。そして、そのような外観を有する平滑表面部11の一部C1は、凹状に窪んでいることから、その高低差によって立体的な外観が得られるようになる。
【0043】
また、光反射層12による光輝性を有する部分C2の周囲は、反射層12の光輝色と相俟った着色層13の色で、光輝性が若干低下した部分C3によって取り囲まれており、かつその外側の部分C4は、光が乱反射することから、光輝性のない着色層13による色が連続した状態となり、全体として優れた外観が得られるようになる。
【0044】
以上、本発明の実施形態を説明したが、上記したような装飾部A,B,Cは部材の一部に形成されていても良く、また、単一の部材において、上記した装飾部A,B,Cが混在して設けられていても良い。さらに、上記した実施形態では、釣竿を例示して説明したが、本発明は、各種の釣り用品、スポーツ用品等に適用することが可能である。この場合、装飾部が形成される部材を構成する本体は、合成樹脂、金属、セラミックス等によって構成することが可能である。
【0045】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、各種スポーツ用品等において、光輝性を呈する部分と、所望の色を呈する部分が混在した優れた外観を有する部材が得られると共に、そのような部材を容易に製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】装飾部を有する部材の一例を示す図であり、釣竿の全体構成を示す図。
【図2】上記釣竿に形成される装飾部を拡大して示す図。
【図3】装飾部の断面構造を示す図。
【図4】装飾部の第2の実施形態を示す図であり、その形成工程示す断面図。
【図5】図4に示した構造において、その表面部を研ぎ出した状態を示す断面図。
【図6】図4及び図5に示す形成工程によって装飾部が形成された竿管を示す図。
【図7】装飾部の部分を拡大して示す図。
【図8】装飾部の第3の実施形態を示す図であり、その表面部を研ぎ出した状態を示す断面図。
【符号の説明】
10 本体
10a 凹凸部
11,21 平滑表面部
12,22 光反射層
13,24 着色層
A,B,C 装飾部
P 研ぎ出し面

Claims (7)

  1. 本体と、この本体外側に形成された微小な凹凸部と、この凹凸部上の任意位置に形成される平滑表面部とを有し、前記凹凸部及び平滑表面部とに亘り光反射層を形成すると共に、前記光反射層上に光を透過する着色層を形成したことを特徴とする装飾部を有する部材。
  2. 前記平滑表面部上の光反射層は、少なくとも一部が前記着色層より露出することを特徴とする請求項1に記載の装飾部を有する部材。
  3. 前記平滑表面部の少なくとも一部は、前記光反射層及び着色層より露出することを特徴とする請求項1又は2に記載の装飾部を有する部材。
  4. 前記平滑表面部は、前記本体表面に高低差を有すると共に、分散した塗料粒子によって形成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の装飾部を有する部材。
  5. 本体表面に微小な凹凸部を形成する工程と、前記凹凸部上の任意位置に平滑表面部を形成する工程と、前記凹凸部及び平滑表面部とに亘り光反射層を形成する工程と、前記光反射層上に光を透過する着色層を形成する工程とを有することを特徴とする装飾部を有する部材の製造方法。
  6. 研ぎ出しにより前記光反射層の少なくとも一部を露出させる研ぎ出し工程を有することを特徴とする請求項5に記載の装飾部を有する部材の製造方法。
  7. 前記研ぎ出し工程は、前記平滑表面部が露出するまで行なうことを特徴とする請求項6に記載の装飾部を有する部材の製造方法。
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