JP2004034228A - 貴金属ナノチューブ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】貴金属元素が基本骨格となったナノチューブを提供する。
【解決手段】その構成は、(1)貴金属元素である金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)の各単一金属元素による骨格、あるいはこれにさらに(2)(Ru)を加えた任意割合で混和してなる貴金属元素による骨格、及び(3)さらに卑金属元素を任意の割合で混和した骨格が構成され、外径約5〜7nm、内径約2〜4nm、厚さ約1〜2nm、長さ10nm以上のチューブ状形態を有することを特徴とする貴金属ナノチューブである。貴金属塩または貴金属錯化合物よりなる群から選択された加工物と界面活性剤および水、酸、アルコール類との反応混合物に還元剤を添加し、または光照射により反応させ、貴金属ナノチューブを製造する。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、貴金属元素の化学的、電気化学的および磁気的特性を利用した燃料電池用触媒、自動車排ガス処理用触媒等の産業および環境分野における各種化学反応に対する触媒、電気分解用電極等の各種電気化学反応に対する電極、温度、圧力、ガスセンサ素子等のフォトニクス・エレクトロニクス・情報技術用基礎素材または機能素子、電子機器製造用等のペースト、電子部品用の電気抵抗体、永久磁石、マイクロリアクター構成部材、物質貯蔵材料などとして使用される貴金属元素を主成分とする新規なナノチューブ状金属及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
貴金属元素は、その優れた加工性、耐熱性、耐酸化性、耐食性、電気化学特性、およびそのd電子に起因する特異な磁性や分光学的および化学的性質を有し、従来より、装飾用材料、るつぼ等の理化学器具用材料、熱電対や電気接点材料等の電気工業用材料、ペースト等の電子工業用材料、触媒、不溶解性電極、高性能磁石などとして広く用いられてきた。これらの機能やその性能は、例えば触媒特性に見られるように、母体の組成、構造に敏感に依存することが知られている。また、最近、ナノ構造体に注目、関心が高まっており、金属元素もしくは金属イオンを含む組成物をナノ構造体と呼ばれる、分子スケールまたはナノメートル程度のドット、ロット、ワイヤ、あるいはチューブ状微細組織に分割すると、量子効果を含めた微細構造特有の触媒特性や電気化学特性、磁気特性などの機能を特異的に発現することが予測されている〔川合知二監修、「ナノテクノロジーのすべて」第2−4章、工業調査会編(2001);日経サイエンス、12月号、16−94(2001)〕。
【0003】
ナノメートルスケールのハニカム状または3次元網目状の細孔を有するポーラス材料については、1992年にMobil社が界面活性剤を鋳型として2〜8nmのハニカム状メソ細孔を有するメソポーラスシリカを創製することに成功した〔C.T.Kresgeほか4名、Nature、359、p.710〜712(1992)〕。その後、同様の手法により、シリカ以外の種々の金属酸化物や硫化物を骨格成分とする多種類のメソ多孔体が相次いで合成された〔木島剛ほか1名、J.Soc.Inorg.Mater、8、p.3〜16(2001)〕。 この間、本発明者を含めた研究者グループも、ドデシル硫酸イオンを鋳型として、尿素を用いる均一沈殿法により生成した複合体を作製し、ついで鋳型イオンを酢酸イオンで交換することにより六方構造型希土類酸化物メソ多孔体を得ている〔M.Yadaほか3名、Inorg.Chem、37、6470−75(1998)、Angew.Chem.Int.Ed、38、3506〜09(1999)〕。
【0004】
さらに、キャパシタ等への応用を目指したメソポーラス金属の製造が、同様な鋳型合成の手法を用いて行われた〔福島喜章、セラミックス36、917−919(2001)〕。まず、非イオン性界面活性剤のミセルを鋳型として、塩化白金酸をヒドラジン等で還元することにより3nm程度の細孔径をもつ粒状のメソポーラス白金〔G.S.Attardほか4名、Angew.Chem.Int.Ed、36、1315−1317(1997)〕が合成され、さらに金属塩と界面活性剤とのミセル液晶を電着することにより膜状のメソポーラス白金〔G.S.Attardほか5名、Science、278、838−840(1997)〕とスズ〔A.H.Whiteheadほか3名、Chem.Comm、331−332(1999)〕も作製された。アルミニウム陽極酸化膜を鋳型として約70nmの細孔径をもつメソポーラス白金および金(Au)〔H.Masudaほか1名、Science、268、1466−1468(1995)〕、ポリスチレンラテックスを鋳型としてポ−ラス金(Au)〔O.D.Velevほか3名、Nature、401、548(1999)〕が得られている。また、超臨界COを溶媒とし、黒鉛結晶子を鋳型とする方法により47m/gの比表面積をもつメソポーラス白金も合成された〔H.Wakayamaほか1名、Chem.Comm、391−392(1999)〕。
【0005】
一方、その構造体が、外径が数nm〜数百nm、内径が十分の数nm〜数十nmの中空管状の形態をもつ粒子は、ナノチューブと呼ばれ、天然にもこのような構造体が産出していることが知られている。クリソタイル、イモゴライト等の珪酸塩鉱物がその例であり、ナノチューブ構造を有してなるものであることが報告されている。
人工の無機ナノチューブの最初の例は1991年にアーク電極の析出物として発見されたカーボンナノチューブである〔S.Iijima、Nature、364、p.56−58(1991)〕。以後、同様な高温反応により窒化ホウ素やB−C−Nなどの窒化物〔E.J.M.Hamoltonほか5名、Science、260、p.659(1993)〕、硫化タングステン〔R.Tenneほか3名、Nature360、p.444(1992)〕や硫化モリブデン〔Y.Feldman、Science、267、p.222(1995)〕などの硫化物系ナノチューブの合成例が報告されている。
【0006】
さらに、最近、前述した鋳型合成法が無機ナノチューブの合成にも応用され、酸化バナジウム〔M.E.Spahrほか5名、Angew.Chem.Int.Ed、37、p.1263〜65(1998)〕、シリカ〔M.Adachiほか2名、Langmuir、15、7097(1999)〕、チタニア〔H.Imaiほか4名、J.Mater.Chem、9、2971、(1999)〕などの酸化物系ナノチューブが相次いで報告されている。本発明者を含む研究グループにおいても最近、上述したドデシル硫酸イオンを鋳型として尿素を用いる均一沈殿法の反応条件を拡張適用することにより、希土類酸化物ナノチューブの合成に成功している〔M.Yadaほか4名、Adv.Mater、14、309〜313(2002)〕。
【0007】
貴金属については、飛跡エッチング法多孔質化によって得られたポリカーボネート膜フィルタを鋳型として、二段階の無電解メッキ反応により膜を貫通した金属チューブを形成する方法がC.R.Martinらによって開発され〔C.R.Martin、Science、266、1961〜1966(1994);S.B.Leeほか1名、Chem.Mater、13、3236〜3244(2001)〕、約1nm以上のほぼ均一な内径を有する金ナノチューブが得られている〔C.R.Martinほか3名、J.Phys.Chem.B、105、p.11925〜11934(2001);K.B.Jirageほか2名、Anal.Chem、71、4913〜4918(1999)〕。また、同様な方法により厚さ4〜5nmのパラジウムナノチューブが作製されている〔V.Badriほか1名、Int.J.Hydrogen Energy、25、249〜253(2000)〕。このように、Martinらの方法を用いると、鋳型となる高分子膜の細孔径(10nm以上)に相当する外径を持ち、肉厚が数nm以上の金属ナノチューブが得られる。しかしこの種の方法によりこれまでに得られたとの報告がなされている金属ナノチューブは金とパラジウムの2例でしかなく、しかもその得られた金属ナノチューブの構造については前示記載からして、高分子膜の細孔径(10nm以上)によって規定され、該細孔径(10nm以上)に相当する10nm以上の外径を持ち、肉厚が数nm以上のものでしかない。
すなわち、そこには、本件発明で規定した、外径約5〜7nm、内径約2〜4nm、厚さ1〜2nm、長さ10nm以上、とする要件事項については全く示唆するところがなく、その構造は本質的に異なるものである。
【0008】
一方、貴金属本来の触媒としての活性や電極としての性能を最高度に発揮させ、かつ使用量の低減を図るには、ナノ構造体に関する従来の知見〔M.Ichikawa、Platinum Metals Rev、44、3〜14(2000)〕から容易に類推されるように、ナノチューブサイズを少なくとも内径2〜3nm、肉厚2nm以下程度の微細構造にすることが望ましい。しかしながら、Martinらの方法によりこれを達成することは困難であり、事実、そのような薄型の金属ナノチューブはこれまで報告されていない。さらに、貴金属に関するその他の従来技術は、ナノメートルスケールのハニカム状または3次元網目状の細孔を有する粒状または膜状のポーラス金属のほかは、球状もしくは不定形の超微粒子を提供するに留まっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上、従来技術について紹介、列挙したナノチューブに関する多岐にわたる研究報告、先行技術を念頭に置きつつ、これらとは異なる新規な組成、新規なサイズ、新規な物性を有するナノチューブを提供しようというものである。特に、その骨格を貴金属元素単体、または貴金属元素を含む複数の金属元素が混和した組織で構成し、しかもその形状を内径2〜3nm、肉厚1.5nm以下の極めて薄型のナノチューブ状とすることにより、貴金属元素を含む新規な組成と組織および構成元素に起因する優れた性質を有するナノチューブを提供し、これにより、貴金属元素特有の耐酸化性、耐食性、電気化学特性、触媒特性を有し、かつその電子構造と骨格形状に由来する化学的、磁気的、光学的に優れた機能を特異的に発現させてなるナノチューブを提供しようというものである。また、これによって、化学、電子、情報、環境、バイオ分野の技術革新に寄与する新規素材を提供しようとするものである。
【0010】
上記従来技術に示した先行技術に開示された中、Martinらによるポリカーボネート膜フィルタを鋳型とする無電解メッキ法のほかに、貴金属ナノチューブに類縁する報告例として粒状のメソポーラス白金〔上記G.S.Attardほか4名、Angew.Chem.Int.Ed、36、1315〜1317(1997)〕および膜状のメソポーラス白金〔上記G.S.Attardほか5名、Sciene、278、838〜840(1997)〕の2例があり、これらは非イオン性界面活性剤のミセルを鋳型として塩化白金酸をヒドラジン等で還元するか、あるいは金属塩と界面活性剤とのミセル液晶を電着することにより、3nm程度の細孔径を有するポーラス貴金属として得られているが、そこには、外径が数nm〜数百nm、内径が十分の数nm〜数十nmの中空管状の形態をもつ粒子であるナノチューブと貴金属をその基本骨格として導入することないしは導入しうることについては、全く開示、言及がない。
またこの点は、その余の先行文献においても同様である。
【0011】
これらの事実は、シリカ系、ジルコニア系等の金属酸化物ナノチューブが、同じ骨格成分からなるナノポーラス構造体の鋳型合成と類縁する合成方法によって創製されていることを考慮すると、貴金属ナノチューブの実現には合成手法のさらなるブレークスルーが必要であることを示唆している。一方、親水基構造の異なる2種類以上の界面活性剤を混合すると、単独系に比べて表面張力や臨界ミセル濃度(CMC)が低下して、乳化性や起泡性が向上するなどの相乗効果を発現することはすでによく知られており、洗剤等の実用材料に利用されている〔妹尾学ほか1名、界面活性剤の化学と応用、大日本図書、第4章(1995)〕。
しかし、このような複合効果を鋳型合成に応用した例はまだなく、界面活性剤を鋳型とするナノポーラス材料および無機ナノチューブの合成においては、いずれも単一の界面活性剤が鋳型成分として用いられてきている。これに対して発明者を含めた研究グループにおいては、最近、非イオン性界面活性剤と陽イオン界面活性剤を混合して得られるネマチック液晶相を反応場とすることにより、直径1μm程度のワイヤ状臭化銀と酸化スズが得られることを見出し、複合界面活性剤系がナノ構造体の合成に有効であるとの知見を得た〔T.Kijimaほか3名、Langmuir、(2002)印刷中〕。
【0012】
【課題を解決するための手段】
そこで、発明者は、複合界面活性剤系を基礎とする鋳型合成法により、貴金属ナノチューブの創製を実現すべく、用いる金属源と界面活性剤の種類ならびに反応条件についてさらに鋭意研究を進めた結果、親水部サイズの比較的小さい非イオン界面活性剤またはイオン性界面活性剤と親水部サイズの比較的大きい部類の非イオン界面活性剤の2成分を混和してできる分子組織に予め加えられた貴金属成分を還元する反応により貴金属を骨格とするナノチューブ状粒子が成長することを究明した。
【0013】
すなわち、本発明者等は、鋭意研究をした結果、前示課題を以下に記載する技術的構成が講じられた発明によって解決、達成することに成功したものである。すなわち、第1の発明は、(1)貴金属元素である金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、の各単一金属元素によってその骨格が構成され、かつ外径約5〜7nm、内径約2〜4nm、厚さ約1〜2nm、長さ10nm以上のチューブ状形態を有することを特徴とする貴金属ナノチューブである。
【0014】
ここに示した貴金属ナノチューブは、以下(2)ないし(3)に記載する貴金属ナノチューブに対して基本的な骨格構造のナノチューブ化合物であり、以下(2)ないし(3)に記載する各貴金属ナノチューブは、(1)記載の貴金属ナノチューブから派生したものといえる。
すなわち、(2)ないし(3)は、(1)の貴金属ナノチューブに対して、その骨格が(1)に記載された貴金属元素とルテニウム(Ru)よりなる群から選択された二種以上の元素、あるいは(1)に記載された貴金属元素とルテニウム(Ru)よりなる群から選択された一種以上の元素とニッケル(Ni)等の卑金属元素よりなる群から選択された一種以上の元素が、各々任意の割合で混和した組織で置換した構造のものである。
【0015】
すなわち、第2の発明は、(2)貴金属元素である金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、ルテニウム(Ru)を任意の割合で混和した組織によってその骨格が構成され、かつ外径約5〜7nm、内径約2〜4nm、厚さ1〜2nm、長さ10nm以上のチューブ状形態を有することを特徴とする貴金属ナノチューブである。
【0016】
また、第3の発明は、(3)貴金属元素である金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、ルテニウム(Ru)よりなる群から選択された一種以上の元素とNi等の卑金属元素よりなる群から選択された一種以上の元素を任意の割合で混和した組織によってその骨格が構成され、かつ外径約5〜7nm、内径約2〜4nm、厚さ約1〜2nm、長さ10nm以上のチューブ状形態を有することを特徴とする貴金属ナノチューブである。
【0017】
以下、第4ないし第6の発明は、前記第1ないし第3の発明の希土類酸化物の製造方法を提示するものである。
すなわち、第4の発明は、(4)貴金属元素である金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)の硝酸塩、塩化物、塩化金属酸等の貴金属塩または貴金属錯化合物よりなる群から選択された一種類の金属塩または金属錯化合物、ノナエチレングリコールモノヘキサデシルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等の有機硫黄酸塩、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド等のアルキルアンモニウム塩、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート等のポリオキシエチレンソルビタンエステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーよりなる群から選択された二種類の非イオン界面活性剤または非イオン界面活性剤一種とイオン性界面活性剤一種の合わせて二種類の界面活性剤、および水からなる反応混合物、またはこれに硝酸等の酸とドデシルアルコール等のアルコール類もしくはそのいずれか一方を加えた反応混合物を調製し、次いでこの反応混合物にヒドラジン等の還元剤を添加するか又は光を照射して反応させることにより、貴金属元素である金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)の各単一金属元素によってその骨格が構成され、かつ外径約5〜7nm、内径約2〜4nm、厚さ約1〜2nm、長さ10nm以上のチューブ状形態を有する貴金属ナノチューブを生成し、回収することを特徴とする前記(1)項に記載の貴金属ナノチューブの製造方法である。
【0018】
第5の発明は、(5)貴金属元素である金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、ルテニウム(Ru)の硝酸塩、塩化物、塩化金属酸等の貴金属塩または貴金属錯化合物よりなる群から選択された二種類の金属塩又は金属錯化合物、ノナエチレングリコールモノヘキサデシルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等の有機硫黄酸塩、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド等のアルキルアンモニウム塩、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート等のポリオキシエチレンソルビタンエステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーよりなる群から選択された二種類の非イオン界面活性剤または非イオン界面活性剤一種とイオン性界面活性剤一種の合わせて二種類の界面活性剤、および水からなる反応混合物、またはこれに硝酸等の酸とドデシルアルコール等のアルコール類もしくはそのいずれか一方を加えた反応混合物を調製し、次いでこの反応混合物にヒドラジン等の還元剤を添加するか又は光を照射して反応させることにより、貴金属元素である金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、ルテニウム(Ru)を任意の割合で混和した組織によってその骨格が構成され、かつ外径約5〜7nm、内径約2〜4nm、厚さ約1〜2nm、長さ10nm以上のチューブ状形態を有する貴金属ナノチューブを生成し、回収することを特徴とする前記(2)項に記載の貴金属ナノチューブの製造方法である。
【0019】
第6の発明は、(6)貴金属元素である金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、ルテニウム(Ru)の硝酸塩、塩化物、塩化金属酸等の貴金属塩または貴金属錯化合物よりなる群から選択された一種以上の金属塩又は金属錯化合物、ニッケル(Ni)等の卑金属元素よりなる群から選択された一種以上の元素の硝酸塩、塩化物等の金属塩よりなる群から選択された一種以上の卑金属塩、ノナエチレングリコールモノヘキサデシルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等の有機硫黄酸塩、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド等のアルキルアンモニウム塩、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート等のポリオキシエチレンソルビタンエステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーよりなる群から選択された二種類の非イオン界面活性剤または非イオン界面活性剤一種とイオン性界面活性剤一種の合わせて二種類の界面活性剤、および水からなる反応混合物、またはこれに硝酸等の酸とドデシルアルコール等のアルコール類もしくはそのいずれか一方を加えた反応混合物を調製し、次いでこの反応混合物にヒドラジン等の還元剤を添加するか又は光を照射して反応させることにより、貴金属元素である金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、ルテニウム(Ru)よりなる群から選択された一種以上の元素とニッケル(Ni)等の卑貴金属元素よりなる群から選択された一種以上の元素を任意の割合で混和した組織によってその骨格が構成され、かつ外径約5〜7nm、内径約2〜4nm、厚さ約1〜2nm、長さ10nm以上のチューブ状形態を有する貴金属ナノチューブを生成し、回収することを特徴とする前記(3)項に記載の貴金属ナノチューブの製造方法である。
【0020】
また、以下、第7ないし第15の発明は、第1から第3の発明の貴金属ナノチューブの用途発明を提示しているものである。
すなわち、第7の発明は、(7)前記(1)〜(3)に記載する貴金属ナノチューブを何れか一種又は2種以上を含んで成り、その物性に基づいた用途に使用することを特徴とする機能性材料、によって構成されるものである。
第8の発明は、(8)その用途が専ら燃料電池用、自動車排ガス用等の触媒として供され、使用されることを特徴とする前記(7)項に記載の機能性材料、によって構成されるものである。
第9の発明は、(9)その用途が専ら電気分解用等の電極として供され、使用されることを特徴とする前記(7)項に記載の機能性材料、によって構成される。
第10の発明は、(10)その用途が専ら温度、圧力、湿度、結露、流量、風速、光、ガス、酸素濃度、または変位を検出あるいは測定するセンサ、もしくは形状記憶センサとして供され、使用されることを特徴とする前記(7)項に記載の機能性材料、によって構成されるものである。
第11の発明は、(11)その用途が専らペーストとして供され、使用されることを特徴とする前記(7)項に記載の機能性材料、によって構成される。
第12の発明は、(12)その用途が専ら電気配線材、電気抵抗体、またはキャパシタとして供され、使用されることを特徴とする前記(7)項に記載の機能性材料。
第13の発明は、(13)その用途が専ら永久磁石として供され、使用されることを特徴とする前記(7)項に記載の機能性材料。
第14の発明は、(14)その用途が専らマイクロリアクター構成部材として供され、使用されることを特徴とする前記(7)項に記載の機能性材料。
第15の発明は、(15)その用途が専ら物質貯蔵材料として供され、使用されることを特徴とする前記(7)項に記載の機能性材料である。
【0021】
【発明の実施の形態】
この出願の発明は、以上の特徴を持つものであるが、以下実施例を添付した図面に基づき、具体的に説明する。ただし、これらの実施例は、あくまでも本発明の一つの態様を開示するものであり、決して本発明を限定する趣旨ではない。すなわち、本発明のねらいとするところは貴金属元素を主要成分として組織された肉薄の金属ナノチューブを提供するところにあることは、前述したとおりである。その含有成分と構造は、一種以上の貴金属元素、またはこれを主成分とし卑金属元素を副成分とする骨格から成る特定寸法のナノチューブであり、その構成する成分は、主要成分、副成分自体に関しても、組成的に多様な組み合わせを許容するものであることに加え、アマルガム化等の操作によって骨格組織中に容易に他の金属元素が導入されることから、実に多様な組み合わせを含むものである。また、製造方法の骨子は、少なくとも2種類の界面活性剤と金属塩の水溶液とを適切な条件で混合することによって得られる構造を鋳型として金属塩を還元することによって特定寸法のナノチューブを誘導するというものであり、鋳型を構築するための最適温度や混合条件も対象とする金属種や用いる界面活性剤の特性によって多様に変化する。対して、実施例は、本発明に対して、あくまでもその一態様例を示すものにすぎず、本発明を構成する金属種や製造方法もこの実施例によって限定されるべきではない。
【0022】
図1(A)、(B)、(C)は、本発明の貴金属ナノチューブの透過形電子顕微鏡による観察写真であり、これによると、本発明の貴金属組織は極肉薄で中空のチューブ状構造を呈していることが観察される。
【0023】
実施例1
試験管に秤り取った塩化白金酸(HPtCl)の水溶液にノナエチレングリコールモノデシルエーテル(C12EO)を滴下し、60℃に昇温した。ついでポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート(tween60;和光純薬工業(株)製、商品名)を加えて60℃の湯浴で3分間振とうした後、25℃の空気恒温槽中に2分間放置する操作を3回繰り返した。
25℃でさらに20分間放置し、仕込みモル比HPtCl:C12EO:tween60:H0=1:1:1:60の反応混合物を調製した。同温度でこの反応混合物に塩化白金酸の16倍モル量のヒドラジンを滴下し、そのまま24時間反応させた。析出した微細な固相を遠心分離後、水洗、ついでエタノール洗浄し、乾燥して黒色粉末を得た。
透過型電子顕微鏡による観察により、この粉末は、その主生成物が外径約6nm、内径約3nm、厚さ約1.5nmのチューブ状粒子であることが確認された〔図1(A)〕。
【0024】
実施例2
試験管に秤り取った塩化パラジウム(PdCl)の水溶液にノナエチレングリコールモノドデシルエーテル(C12EO)を滴下し、60℃に昇温した。ついでポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート(tween60;和光純薬工業(株)製、商品名)を加え、60℃の湯浴で15分間振とうした後、25℃まで冷却し、その温度に20分間放置することにより、仕込みモル比PdCl2 :C12EO:tween 60:HO=1:1:1:60の反応混合物を調製した。同温度でこの反応混合物に塩化パラジウムの16倍モル量のヒドラジンを滴下し、そのまま24時間反応させた。
析出した微細な固相を遠心分離後、水洗、ついでエタノール洗浄し、乾燥して黒色粉末を得た。
透過型電子顕微鏡による観察により、この粉末は、その主生成物が外径約6nm、内径約3nm、厚さ約1.5nmのチューブ状粒子であることが確認された〔図1(B)〕。
【0025】
実施例3
試験管に秤り取った硝酸銀(AgNO)の0.056M硝酸水溶液にドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を加えて60℃に昇温し、均一な溶液を得た。ついでポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート(tween60;和光純薬工業(株)製、商品名)を加えて10分間程度振とう操作を行った後、25℃まで冷却し、仕込みモル比AgNO:SDS:tween60:H0(0.056M HNO)=1:1:1:60の反応混合物を調製した。同温度でこの反応混合物に硝酸銀の16倍モル量のヒドラジンを滴下し、そのまま24時間反応させた。析出した微細な固相を遠心分離後、水洗、ついでエタノール洗浄し、乾燥して灰色粉末を得た。
透過型電子顕微鏡による観察により、この粉末は、外径7nm、内径4nm、厚さ約1nmのチューブ状粒子を含んでいることが確認された〔図1(C)〕。
【0026】
本発明は、以上の実施例に加え、多岐にわたる実験例を積み重ね、得られたデータを整理した結果、前記(1)に記載する貴金属ナノチューブであることが確認されたものである。そして、この(1)の貴金属ナノチューブからは、さらに(2)ないし(3)の貴金属ナノチューブが派生しうることが明らかとなったものである。
【0027】
そしてその結果、本発明は、ナノチューブ成分として貴金属元素を使用していることから、冒頭でも言及し、各種文献にも報告されていることから明らかなように、貴金属元素特有の電子構造に起因して耐酸化性、耐食性、電気化学特性、触媒特性等の諸機能が発現し、しかも極肉薄でナノチューブ構造を有していることから、極めて新規な貴金属元素単体、あるいは合金、金属間化合物等の貴金属元素化合物を提供するものであり、今後、各種技術分野において優れた機能材料として役立つものと大いに期待しうるものである。
【0028】
何れにしても、本発明は、貴金属元素を有する特定の中空状態のナノチューブ化合物を開発し、得ることに成功したものであり、その意義は極めて大であると確信する。その詳細な物性や、諸特性及び各種技術分野における作用効果に関する具体的データ等の開示、及びこれに関漣して誘導される新たな技術的可能性、発展性等の研究開発は、今後の研究に待つところ大であり、委ねられているものであるが、その組成とナノチューブ構造からして、諸分野において優れた作用効果を奏しうることの可能性は極めて甚大である。
【0029】
すなわち、貴金属体の特異な形状と極肉薄で比表面積に起因する優れた触媒特性、電気化学反応用電極特性、各種センサ特性、抵抗・磁気特性、マイクロリアクター機能、特定分子に対する選択的吸着特性等の各種有用な機能を有し、これら有用機能の発現によって燃料電池用触媒、自動車排ガス処理用触媒、石油化学用触媒、フォトニクス・エレクトロニクス・情報技術用基礎素材・機能素子など工業的にも環境保全上極めて重要な各種用途に供することのできるナノチューブ構造体を得ることに成功したものである。
【0030】
ここに、この貴金属ナノチューブの製造方法は、前記実施例で具体的、個別的に開示したところであるが、これを、反応混合物の調製から実施する場合の製造方法における反応条件について言及、要約すると、以下の通りである。
先ず、その製造方法は、▲1▼金、銀、白金、パラジウム、ロジウム、イリジウムの硝酸塩、塩化物、塩化金属酸等よりなる群から選択された一種以上の貴金属塩または貴金属錯化合物、ノナエチレングリコールモノヘキサデシルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等の有機硫黄酸塩、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド等のアルキルアンモニウム塩、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート等のポリオキシエチレンソルビタンエステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーよりなる群から選択された二種類の非イオン界面活性剤または非イオン界面活性剤一種とイオン性界面活性剤一種の合わせて二種類の界面活性剤、および水からなる反応混合物、またはこれに硝酸等の酸とドデシルアルコール等のアルコール類もしくはそのいずれか一方を加えた反応混合物を調製する(特許請求の範囲第1項、及び第4項)か、または▲2▼これら反応混合物に予めさらに別種の貴金属塩あるいは貴金属錯化合物もしくは卑金属塩を所定量添加(特許請求の範囲第2、3項、及び第5、6項)した後、次いでこの反応混合物にヒドラジン等の還元剤を添加するか又は光を照射して反応させることにより製造する方法に大別される。
【0031】
その反応条件は、これを例示的に要約すると、以下の通りである。
すなわち、白金あるいはパラジウムを貴金属成分とするナノチューブに基づき説明する。このナノチューブを反応混合物の調製から、最終生成物を得るまでの間の反応操作、反応条件を具体的、例示的に開示すると、まず、その反応混合物を調製する段階においては各必要成分の混合モル比を、塩化白金酸または塩化パラジウム1モルに対し、第1の界面活性剤であるノナエチレングリコールドデシルエーテルを1〜3モル好ましくは1モル、水を40から80モル好ましくは60モルを加えることにより所定のモル比組成となるように配合し、60〜70℃で1時間振とう混合すること、次いで第2の界面活性剤であるポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート(Tween60;和光純薬工業(株)製、商品名)を1〜3モル好ましくは1モル加えて2〜30分間振りまぜ、そのまま直接、もしくは60℃の湯浴で2〜10分間振とうした後0〜30℃好ましくは10〜25℃で2〜3分間放置する操作を1〜10回好ましくは3〜4回繰り返した後、10〜30℃好ましくは20〜25℃まで十分冷却して、ヒドラジンを塩化白金酸1モル当たり1〜30モル好ましくは10〜20モル滴下し、その温度で24時間保持することにより製造する。
【0032】
以上は、白金、パラジウムおよび銀元素のナノチューブを得る際の反応操作と反応条件について説明したが、それ以外の貴金属元素のナノチューブにおいても前示した反応操作、反応条件と同様の手順ないしはこれに準じた操作条件によって実施される。
すなわち、反応混合物の各モル比設定を極力一定のモル比範囲に調整すること、最終生成物を得るまでの間には、反応混合物中の界面活性剤の混合操作は、比較的穏和な温度条件60〜70℃の下で、第1の界面活性剤を混合する段階と第2の界面活性剤を混合する段階の2段階に分けて実施することがまず必要である。 さらに、第2段階では反応混合物を適度に振とうした後、直接25℃またはそれ以下に冷却するか、または、反応混合物を適度に振とうし、その間、加温操作と冷却操作を数サイクルに亘って繰り返した後、25℃またはそれ以下に冷却するという、各々の反応系に適した反応温度管理を行うことが該ナノチューブ生成物を得るためには肝要である。
【0033】
ここに、例えば、白金系において、反応混合物を加温する操作を行いながら、これを一旦敢えて冷却操作を行うことがなぜ必要とするかについては、現段階では合理的に説明することは出来ないが、何れにしても、かかる温度サイクルに基づく操作により貴金属ナノチューブが生成し、得られることは確かであり、反応機構の解明を含め、前示疑問に対する合理的説明については現在究明中であり、あるいは、今後の研究に待つところ大である。
なお、上述した例で明らかなように、すべての金属元素において前示した反応条件が一律に同じであるとは言えず、貴金属元素の種類等により、その反応条件を若干異にする場合があることはこの種反応においては当然であると思料される。その場合においても、白金、パラジウム、銀において開示した条件を参考にすることによって、その最適条件を決定することは容易に出来るものである。
すなわち、他の貴金属元素についても、上記例を参考にすることによって、最適条件を事前に実験的に求め、決定しておくことは、当業者ならば当然に行うことであり、本発明を実施する上においては当然の態様であり、かかる態様によるものも含め、これらは本発明の実施態様に含まれる。
【0034】
上記の反応▲1▼により得られた固体生成物を液より分離し、水洗後、さらにアルコールで洗浄し、30〜40℃で6〜24時間乾燥すると、貴金属元素を骨格成分とするチューブ状物質が得られる。このチューブ状物質は、外径約6nm、内径3nm、厚さ約1.5nm、のチューブ状構造を有することが明らかとなった。
【0035】
【発明の効果】
本発明は、その貴金属ナノチューブが前述のような組成と構造になっているため、次のような効果が期待できる。
1)白金系または白金・ルテニウム等の白金族合金系ナノチューブを水素と酸素を反応させて電気エネルギーと熱を取り出す燃料電池用触媒として用いた場合、極肉薄で広い比表面積を有するナノ構造効果とチューブ特有の形状効果とが相乗的に作用して、従来の材料に比べて格段に高い触媒効果が発揮し得られ、必要な触媒量の大幅な低減をもたらすことが期待できる。
2)これを自動車排ガス浄化、石油化学、合成ガス製造、医薬・油脂製造等における触媒として用いた場合、前項と同じ理由により触媒効率が格段に上がり、環境の一層の改善、生産プロセスの省エネルギー化等の顕著な効果が期待される。
3)これを電気分解用等の電極として用いた場合、従来の材料に比べて電極表面積の大幅な増大により反応効率の飛躍的な上昇をもたらすことが期待される。
4)これを温度、圧力、湿度、結露、流量、風速、光、ガス、酸素濃度、または変位を検出あるいは測定するセンサ、もしくは形状記憶センサとして用いた場合、検出精度・感度が格段に向上し、素子の小型化・高性能化が実現される。
5)これをペーストとして用いた場合、従来の材料に比べて焼結温度が格段に低い導電ペースト、抵抗ペースト等を提供することとなる。
6)これを電気配線材、電気抵抗体、またはキャパシタとして用いた場合、従来の材料に比べて格段に微細な電子回路の製作を可能にすることとなる。
7)これを永久磁石として用いた場合、マイクロマシン用等の中空管状超微細磁石を提供することとなる。
8)これをマイクロリアクター構成部材として用いた場合、従来の材料に比べて格段に優れた耐食性、耐酸化性、各種反応に対する優れた触媒性、電気化学特性、あるいは内径2〜4nmより小さい分子やイオンのみがチューブ内部に出入りできるサイズ選択性等を兼ね備えたリアクターが供しえられる。
1)これを物質分離材として用いた場合、その内径2〜4nmより小さい分子やイオンのみがチューブ内部に浸入できるため、ノニールフェノール、フタル酸エステル等の内分泌撹乱物質やアミノ酸のような仕較的サイズの小さい物質とタンパク質等の高分子量の物質との分離が容易である。また、本チューブ状組成物は磁性をもっているため、磁性をもつ無機あるいは有機物質の選択分離に効果を発揮する等の優れた効果を奏し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のナノチューブの透過型電子顕微鏡による観察図
(A)は実施例1で得られた白金ナノチューブの透過型電子顕微鏡による観察図
(B)は実施例2で得られたパラジウムナノチューブの透過型電子顕微鏡による観察図
(C)は実施例3で得られた銀ナノチューブの透過型電子顕微鏡による観察図

Claims (15)

  1. 貴金属元素である金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)の各単一金属元素によってその骨格が構成され、かつ外径約5〜7nm、内径2〜4nm、厚さ約1〜2nm、長さ10nm以上のチューブ状形態を有することを特徴とする貴金属ナノチューブ。
  2. 貴金属元素である金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、ルテニウム(Ru)を任意の割合で混和した組織によってその骨格が構成され、かつ外径約5〜7nm、内径約2〜4nm、厚さ約1〜2nm、長さ10nm以上のチューブ状形態を有することを特徴とする貴金属ナノチューブ。
  3. 貴金属元素である金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、ルテニウム(Ru)よりなる群から選択された一種以上の元素と、ニッケル(Ni)等の卑金属元素群から選択された一種以上の元素を任意の割合で混和した組織によってその骨格が構成され、かつ外径約5〜7nm、内径約2〜4nm、厚さ約1〜2nm、長さ10nm以上のチューブ状形態を有することを特徴とする貴金属ナノチューブ。
  4. 貴金属元素である金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)の硝酸塩、塩化物、塩化金属酸等の貴金属塩または貴金属錯化合物よりなる群から選択された一種類の金属塩または金属錯化合物、ノナエチレングリコールモノヘキサデシルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等の有機硫黄酸塩、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド等のアルキルアンモニウム塩、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート等のポリオキシエチレンソルビタンエステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーよりなる群から選択された二種類の非イオン界面活性剤または非イオン界面活性剤一種とイオン性界面活性剤一種の合わせて二種類の界面活性剤、および水からなる反応混合物、またはこれに硝酸等の酸とドデシルアルコール等のアルコール類もしくはそのいずれか一方を加えた反応混合物を調製し、次いでこの反応混合物にヒドラジン等の還元剤を添加するか又は光を照射して反応させることにより、貴金属元素である金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)の各単一金属元素によってその骨格が構成され、かつ外径約5〜7nm、内径約2〜4nm、厚さ約1〜2nm、長さ10nm以上のチューブ状形態を有することを特徴とする貴金属ナノチューブを生成し、回収することを特徴とする請求項1記載の貴金属ナノチューブの製造方法。
  5. 貴金属元素である金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、ルテニウム(Ru)の硝酸塩、塩化物、塩化金属酸等の貴金属塩または貴金属錯化合物よりなる群から選択された二種以上の金属塩又は金属錯化合物、ナノエチレングリコールモノヘキサデシルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等の有機硫黄酸塩、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド等のアルキルアンモニウム塩、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート等のポリオキシエチレンソルビタンエステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーよりなる群から選択された二種類の非イオン界面活性剤または非イオン界面活性剤一種とイオン性界面活性剤一種の合わせて二種類の界面活性剤、および水からなる反応混合物、またはこれに硝酸等の酸とドデシルアルコール等のアルコール類もしくはそのいずれか一方を加えた反応混合物を調製し、次いでこの反応混合物にヒドラジン等の還元剤を添加するか又は光を照射して反応させることにより、貴金属である金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、ルテニウム(Ru)を任意の割合で混和した組織によってその骨格が構成され、かつ外径約5〜7nm、内径約2〜4nm、厚さ約1〜2nm、長さ10nm以上のチューブ状形態を有する貴金属ナノチューブを生成し、回収することを特徴とする請求項2記載の貴金属ナノチューブの製造方法。
  6. 貴金属元素である金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、ルテニウム(Ru)の硝酸塩、塩化物、塩化金属酸等の貴金属塩または貴金属錯化合物よりなる群から選択された一種以上の金属塩又は金属錯化合物、ニッケル(Ni)等の卑金属元素の硝酸塩、塩化物等の金属塩よりなる群から選択された一種以上の卑金属塩、ノナエチレングリコールモノヘキサデシルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等の有機硫黄酸塩、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド等のアルキルアンモニウム塩、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート等のポリオキシエチレンソルビタンエステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーよりなる群から選択された二種類の非イオン界面活性剤または非イオン界面活性剤の一種とイオン性界面活性剤一種の合わせて二種類の界面活性剤、および水からなる反応混合物、またはこれに硝酸等の酸とドデシルアルコール等のアルコール類もしくはそのいずれか一方を加えた反応混合物を調製し、次いでこの反応化合物にヒドラジン等の還元剤を添加するか又は光を照射して反応させることにより、貴金属元素である金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、ルテニウム(Ru)よりなる群から選択された一種以上の元素とニッケル(Ni)等の卑金属元素よりなる群から選択された一種以上の卑金属を任意の割合で混和した組織によってその骨格が構成され、かつ外径約5〜7nm、内径約2〜4nm、厚さ約1〜2nm、長さ10nm以上のチューブ状形態を有する貴金属ナノチューブを生成し、回収することを特徴とする請求項3記載の貴金属ナノチューブの製造方法。
  7. 請求項1乃至3に記載する貴金属ナノチューブを何れか一種又は2種以上含んで成り、その物性に基づいた用途に使用することを特徴とする機能性材料。
  8. その用途が専ら燃料電池用、自動車排ガス用等の触媒として供され、使用されることを特徴とする請求項7記載の機能性材料。
  9. その用途が専ら電気分解用等の電極として供され、使用されることを特徴とする請求項7記載の機能性材料。
  10. その用途が専ら温度、圧力、湿度、結露、流量、風速、光、ガス、酸素濃度、または変位を検出あるいは測定するセンサ、もしくは形状記憶センサとして供され、使用されることを特徴とする請求項7記載の機能性材料。
  11. その用途が専らペーストとして供され、使用されることを特徴とする請求項7記載の機能性材料。
  12. その用途が専ら電気配線材、電気抵抗体、またはキャパシタとして供され、使用されることを特徴とする請求項7記載の機能性材料。
  13. その用途が専ら永久磁石として供され、使用されることを特徴とする請求項7記載の機能性材料。
  14. その用途が専らマイクロリアクター構成部材として供され、使用されることを特徴とする請求項7記載の機能性材料。
  15. その用途が専ら物質貯蔵材料として供され、使用されることを特徴とする請求項7記載の機能性材料。
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