JP2004033439A - 穿刺装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】穿刺用部材2を保持し、かつこの穿刺用部材2を第1の方向に前進させる機構部と、上記第1の方向と交差する第2の方向において穿刺用部材2の前進移動経路から離れた箇所に分析用部品3を配置させて保持する保持部6と、を備えている、穿刺装置Aであって、分析用部品3と穿刺用部材2との少なくとも一方は、上記第2の方向に移動可能な構成とされている。
【選択図】 図13
Description
【発明の属する技術分野】
本願発明は、血液などの体液採取を行なってから採取された体液の分析を行なうのに用いられる穿刺装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
糖尿病の治療には、患者の血糖値を正常範囲に保つことが必要であり、患者自らによる血糖値管理が重要である。とくに、インシュリン依存型の糖尿病患者にとっては、血糖値を正常範囲に保つために日頃の血糖値測定は欠かせない。その一方において、血糖値測定のために頻繁に医療機関に足を運ぶことは煩わしい。そこで、従来においては、医療機関に足を運ぶまでもなく、血液を採取してその分析を行なうことができるようにするための装置として、たとえば特開2001−74731号公報に所載の穿刺装置がある。この従来の穿刺装置を図18に示すとともに、この穿刺装置に用いられる穿刺用ユニットを図19に示す。
【0003】
まず、図19に示す穿刺用ユニット9の構成から説明する。この穿刺用ユニット9は、穿刺用部材としてのランセット90の一部が第1のケース91A内に収容されているとともに、この第1のケース91Aが第2のケース91Bに嵌合して固定された構造を有している。第2のケース91Bには、図18に表われているように、試験紙92が取り付けられ、かつ血液導入部95が設けられている。第1のケース91Aの開口部91aは、カバー部材93によって閉塞されており、滅菌処理されたランセット90の針90aを衛生的な状態に維持できるようになっている。第1および第2のケース91A,91Bは、袋状またはケース状の包装材94によって包装されている。
【0004】
図18に示す穿刺装置8は、内部にランセットホルダ81が組み込まれているハウジング80を有しており、このハウジング80の先端部に、上記した穿刺用ユニット9の第1および第2のケース91A,91Bを装着できるように構成されている。穿刺装置8は、ランセット90によってランセットホルダ81が同図右方に押し込まれると、バネ82を収縮させてロックできるように構成されている。その後、穿刺装置8の先端部を人体の皮膚に押し当てた状態において、操作スイッチ83が操作されると、バネ82の弾発力によってランセットホルダ81およびランセット90が同図左方に前進し、人体の皮膚にランセット90の針90aを突き刺すことができるようになっている。このことによって上記皮膚からの出血があると、その血液は血液導入部95から試験紙92に導かれ、その呈色反応が発光素子84aおよび受光素子84bを利用して光学的に検知されるようになっている。
【0005】
上記した構成によれば、人体の皮膚に対する穿刺と、穿刺によりサンプリングされた血液の分析処理とを連続して行なうことができる。したがって、上記した穿刺装置8は、たとえば穿刺動作のみが可能な従来の伝統的な穿刺装置と比べると、ユーザにとって便利である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記した穿刺装置8においては、血液導入部95を穿刺対象部位にできる限り接近させることが望まれる。血液導入部95が穿刺対象部位から遠くなると、血液導入部95に血液が適切に接触する可能性が低くなるからである。また、仮に、血液導入部95に血液が接触しても、試験紙92に到達する血液の量が少なくなることにより、適正な分析結果が得られなくなる虞れもあるからである。
【0007】
一方、上記従来の穿刺装置8においては、第1のケース91Bはハウジング80に固定して装着されるのに対し、ランセット90は一定の経路で往復動を行なうに過ぎず、この経路と血液導入部95との間の距離s5は、常に一定である。したがって、従来において、血液導入部95を穿刺対象部位に接近させるには、図19に示した穿刺用ユニット9の段階において、血液導入部95(同図には表われていない)をランセット90の針90aに接近させておく必要がある。ところが、穿刺用ユニット9を実際に設計・製作する上では、全体のサイズの小型化や第1のケース91A内の気密性の確保などの種々の点に配慮する必要があるため、ランセット90の針90aに血液導入部95を十分に接近させることが難しい場合があった。このため、上記従来のものでは、穿刺対象部位に血液導入部95を十分に接近させることが難しく、既述したように、試験紙92に導入される血液の量が不足気味になるといった不具合を生じる場合があった。
【0008】
たとえば試験紙などを備えた分析用部品とランセットとを穿刺装置に装着する手法としては、上記した従来技術とは異なり、それら分析用部品とランセットとを同時に装着するのではなく、それらを1つずつ個別に装着する手法も考えられる。このような場合にも、ランセットによる穿刺対象部位に分析用部品を接近させるには、ランセットの針と分析用部品とを接近させるようにこれらを穿刺装置に装着する必要がある。ところが、このような場合にもそれらランセットの針と分析用部品とを十分に接近させることは容易ではない。とくに、その装着作業に際しては、ランセットの針がユーザの手に接触して突き刺さるといったことを確実に回避する必要があるため、ランセットの針と分析用部品とを十分に接近させることは難しく、また十分に接近させてしまうと上記部品の装着作業がユーザにとって非常に面倒なものになってしまうといった不具合が生じる。
【0009】
本願発明は、このような事情のもとで考え出されたものであって、穿刺対象部位に分析用部品を容易に接近させることができ、もって分析用部品にサンプリングされる試料の量に不足を生じるといった不具合を生じないようにすることが可能な穿刺装置を提供することをその課題としている。
【0010】
【発明の開示】
上記の課題を解決するため、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
【0011】
本願発明の第1の側面によって提供される穿刺装置は、穿刺用部材を保持し、かつこの穿刺用部材を第1の方向に前進させる機構部と、上記第1の方向と交差する第2の方向において上記穿刺用部材の前進移動経路から離れた箇所に分析用部品を配置させて保持する保持部と、を備えている、穿刺装置であって、上記分析用部品と上記穿刺用部材との少なくとも一方は、上記第2の方向に移動可能な構成とされていることを特徴としている。
【0012】
このような構成によれば、上記分析用部品と上記穿刺用部材との少なくとも一方を上記第2の方向に移動させることにより、この第2の方向における分析用部品と穿刺用部材との間隔を変更することができる。たとえば、上記分析用部品を上記穿刺用部材の前進移動経路寄りに移動させることにより、穿刺作業を行なうときには、その穿刺対象部位に分析用部品を接近させることが可能となり、血液などの体液が分析用部品にサンプリングされる量に不足を生じないようにすることができる。一方、それ以外のたとえば穿刺用部材および分析用部品を穿刺装置に装着するときにおいては、上記分析用部品と上記穿刺用部材との間隔を大きくしておくことにより、それらの装着作業の容易化あるいはそれらをユニット化しておく場合のそのユニットの製造の容易化を図ることができるといった利点が得られることとなる。
【0013】
本願発明の好ましい実施の形態においては、上記保持部は、上記分析用部品を上記第2の方向に移動可能な構成とされている。このような構成によれば、穿刺用部材については、あえて上記第2の方向に移動できるように構成する必要は無い。穿刺用部材は、穿刺を行なうために第1の方向に前進するものであるから、これを第2の方向にも移動可能とするためには全体の構造が複雑化する虞れがあるが、この場合と比較すると、上記構成によれば、構造の複雑化をかなり抑制することができる。
【0014】
本願発明の好ましい実施の形態においては、上記機構部は、上記穿刺用部材を着脱自在であり、上記穿刺用部材として、この穿刺用部材の針を覆うキャップが連結されたものが用いられ、かつこの穿刺用部材が上記機構部に保持された状態において上記キャップが上記穿刺用部材から分離されたときには、上記保持部は、上記分析用部品を上記穿刺用部材の前進移動経路寄りに移動させる構成とされている。このような構成によれば、上記機構部に穿刺用部材を装着してそのキャップを外すまでは、穿刺用部材と分析用部品との間隔を大きくしておくことができるために、それらの装着作業の容易化を図ることができる。穿刺用部材と分析用部品とをユニット化しておく場合には、それらを比較的大きな間隔で離しておけばよいために、それらの設計・製作も容易となる。一方、穿刺用部材を穿刺対象部位に接近させる動作は、穿刺用部材からキャップを外すことにより行なわせることが可能であるから、そのための特別な操作をユーザが別途行なう必要もなく、ユーザにとって便利である。
【0015】
本願発明の好ましい実施の形態においては、上記保持部は、第1の壁部と、この第1の壁部よりも上記穿刺用部材の前進移動経路寄りに位置する第2の壁部と、これら第1および第2の壁部の間に形成され、かつ上記分析用部品の一部が上記第2の方向に移動可能に進入可能な空隙部と、この空隙部内に上記分析用部品の一部が進入したときにこの分析用部品の一部を上記第2の壁部寄りに押圧する弾発力を発揮する弾性部材と、を有している。このような構成によれば、たとえば分析用部品として、穿刺用部材のキャップによりその位置が拘束されるように構成されたものを利用すると、この穿刺用部材からキャップが外されてその上記拘束が無くなった段階で、上記分析用部品を上記弾性部材の弾発力を利用して穿刺用部材の前進移動経路寄りに移動させることが可能となる。また、分析用部品の保持は、この分析用部品の一部を上記弾性部材の弾発力によって上記第2の壁部に押し付けることによって行なわせることもできる。したがって、保持部の構成を簡易にしつつ、分析用部品の移動とその保持とを的確に行なわせることができる。
【0016】
本願発明の好ましい実施の形態においては、上記穿刺用部材が前進したときに、上記穿刺用部材が上記分析用部品に当接することにより上記穿刺用部材の前進が規制される構成とされている。このような構成によれば、上記穿刺用部材が人体の皮膚に必要以上に深く突き刺さらないようにすることが上記分析用部品を有効に利用して図られる。
【0017】
本願発明の好ましい実施の形態においては、上記保持部は、上記分析用部品が上記第1の方向とは反対向きの力を受けたときにその方向への上記分析用部品の移動を許容する構成とされている。このような構成によれば、穿刺を行なおうとして、穿刺装置の一部を穿刺対象となる人体の皮膚にあてがった状態において、その皮膚が盛り上がったときには、これに追随させて上記分析用部品を上記皮膚の盛り上がり方向に移動させることができる。したがって、上記分析用部品が皮膚を不必要に押さえ付けないようにして、皮膚を適切に盛り上がらせることが可能となる。
【0018】
本願発明の好ましい実施の形態においては、測定プローブを具備しており、かつ上記分析用部品が上記穿刺用部材の前進移動経路寄りに移動することにより、上記測定プローブが上記分析用部品に設けられている電極に接触可能な構成とされている。このような構成によれば、上記分析用部品を上記穿刺用部材の前進移動経路寄りに移動させていない状態では、測定プローブと上記分析用部品の電極との電気的な導通を避けておくことができ、たとえば無駄な電力消費を回避するといった利点が得られる。
【0019】
本願発明の第2の側面によって提供される穿刺装置は、針を有する穿刺用部材、上記針を覆うようにして上記穿刺用部材に連結されているキャップ、分析用部品、およびこれらを支持する支持部材を備えた穿刺用ユニットを利用して穿刺を行なうための穿刺装置であって、上記穿刺用部材を着脱自在に保持し、かつこの穿刺用部材を一定方向に前進させることが可能な機構部と、上記分析用部品を着脱自在に保持し、かつこの分析用部品を上記穿刺用部材の前進移動経路から離れた箇所に配置させることが可能な保持部と、を有しているとともに、上記機構部および上記保持部に上記穿刺用部材および上記分析用部品が保持されている状態において、それら穿刺用部材および分析用部品から上記キャップおよび上記支持部材が分離されたときに、上記分析用部品が上記穿刺用部材の前進移動経路寄りに移動するように構成されていることを特徴としている。
【0020】
このような構成によれば、上記機構部および上記保持部に上記穿刺用ユニットの穿刺用部材および分析用部品を保持させた後であって、かつ上記穿刺用部材から上記キャップを取り外した時点において、上記穿刺用部材と上記分析用部品とを接近させることができる。したがって、上記穿刺用部材をその後直ちに前進させて穿刺作業を行なった場合であっても、その穿刺がなされた部分に分析用部品を接近配置させることが達成され、血液などの体液を適切にサンプリングすることができる。一方、上記穿刺用ユニットについては、分析用部品と穿刺用部材との間隔を大きくしておくことができるために、たとえば分析用部品と穿刺用部材とを接近させるための設計に苦慮するといったことを解消し、その設計・製作の容易化を図ることが可能となる。
【0021】
本願発明のその他の特徴および利点については、以下に行う発明の実施の形態の説明から、より明らかになるであろう。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0023】
図1〜図6は、本願発明に係る穿刺装置に用いられる穿刺用ユニットの一例を示している。本願発明に係る穿刺装置の理解を容易にするため、穿刺用ユニットの構成の一例について、先に説明する。
【0024】
図1および図2によく表われているように、穿刺用ユニットUは、ケース1、ランセット2、キャップ29、およびセンサホルダ3を備えている。
【0025】
ケース1は、たとえば合成樹脂製のキャップ状であり、一端(上端)に開口部12が形成された略円筒状の筒状部10と、この筒状部10の他端(下端)に繋がった底面部11とを有している。筒状部10の内周には、後述するように、このケース1を穿刺装置Aの一部分に外嵌するときにこのケース1の回転止めの役割を果たす凸部13が形成されている。ケース1の上面部には、開口部12を塞ぐ蓋材としてのフィルム14が接着されており、このことによりケース1内は密封されている。フィルム14としては、たとえばアルミ箔のフィルムあるいはアルミ箔のラミネートフィルムが用いられている。
【0026】
図3によく表われているように、ランセット2は、合成樹脂製のボディ部20と、このボディ部20に保持されて先端部がこのボディ部20から突出した金属製の針21とを有している。ボディ部20は、後述する穿刺装置Aのランセットホルダ5への装着を適切に行なうことが可能な形状に形成されており、針21と同方向に延びる複数条のリブ22や凹部23が形成されている。
【0027】
キャップ29は、針21を覆うようにボディ部20と一体的に樹脂成形され、かつボディ部20の先端側(下端側)において針21と同方向に延びている。キャップ29とボディ部20との境界部分28は、これらを比較的容易に分離することができるように括れており、他の部分よりも小径とされている。このキャップ29の下端部には、孔部29aが形成されており、図6に示すように、この孔部29aは、ケース1の底面部11に突設されている突起15に嵌合可能である。このことにより、キャップ29はケース1内において起立保持されている。むろん、上記構造とは反対に、ケース1の底面部11に凹部を形成するとともに、キャップ29の底部にその凹部に嵌入する突起を形成した構成とすることもできる。キャップ29は、接着剤を用いてケース1に接着されている。接着手段としては、接着剤を用いる手段に代えて、たとえば超音波溶着や熱融着を用いることも可能である。この点に関しては、穿刺用ユニットの他の部分どうしの接着についても同様である。ランセット2の針21は、ケース1内に組み込む前の段階において、γ線照射などによって予め滅菌処理されている。好ましくは、ケース1内には後述するセンサSの品質保護を図るのに役立つ乾燥剤(図示略)も収容されている。なお、キャップ29、ボディ部20およびケース1の三者を一体成形することも可能である。
【0028】
センサホルダ3は、本願発明でいう分析用部品の一例に相当するものである。このセンサホルダ3は、合成樹脂製であり、図4によく表われているように、断面円弧状の側壁部31と、この側壁部31に繋がった水平壁部32とを有している。水平壁部32の底面部分は、たとえば傾斜状に形成されており、この部分にセンサSが接着されている。
【0029】
センサSは、チップ状であり、たとえば図5(a),(b)に示すような構成を有している。このセンサSは、基板390の表面に、血液中のグルコースと一定の反応(たとえば酸化反応)を生じる酵素を含有する試薬39aと、その反応度合いを電気的に検出するための一対の電極39bとが設けられた構成を有している。基板390上には、間隔を隔てて並んだ一対のスペーサ391およびこれら一対のスペーサ391を覆うカバー392も積層して設けられており、これらによってキャピラリ393が形成されている。基板390、各スペーサ391、およびカバー392には、血液の導入口となる凹部394が一連に形成されている。この凹部394内に血液が付着すると、この血液は毛細管現象によってキャピラリ393内を進行し、試薬39aに導かれるようになっている。
【0030】
図4において、センサホルダ3の水平壁部32には、一対の貫通孔32aと、一対の保持用壁部32bとが形成されている。一対の貫通孔32aは、後述する穿刺装置Aの一対の測定プローブ62を挿通させることによってこれらの測定プローブ62をセンサSの一対の電極39bに接触させるための部分である。一対の保持用壁部32bは、キャップ29の下部29bに対してその両側から挟み付けるように外嵌可能である。キャップ29の下部29bはたとえば円柱状であるのに対し、一対の保持用壁部32bは、その外周面に対応した略円弧状に湾曲した形状を有している。図1および図2に示すように、センサホルダ3は、一対の保持用壁部32bがキャップ29の下部に外嵌していることにより、キャップ29を介してケース1内に組み付けられている。ただし、このセンサホルダ3は、その上方にスライドしてキャップ29から離脱可能となっている。
【0031】
この穿刺用ユニットUは、フィルム14によってケース1内が密封されているため、センサSの試薬39aが湿気などに晒されるといったことはなく、短期間で品質劣化をきたさないようにすることができる。ランセット2の針21は、キャップ29によって覆われており、しかもこのキャップ29はランセット2のボディ部20と一体形成されたものであるから、優れた密封性が得られ、ランセット2をケース1に組み込む以前の段階から、その滅菌状態を適切に維持することが可能である。
【0032】
この穿刺用ユニットUの製造は、ケース1内にキャップ29を備えたランセット2を組み付けた後に、センサホルダ3をキャップ29に組み付け、その後フィルム14によってケース1の開口部12を塞ぐことにより、簡単に行なうことができる。とくに、ランセット2の組み付けはキャップ29の孔部29aをケース1の突起15に嵌合させることにより行なうことができるとともに、センサホルダ3の組み付けは一対の保持用壁部32bをキャップ29に外嵌させることにより行なうことができるため、穿刺用ユニットUの製造は一層容易となり、製造コストを廉価にすることができる。
【0033】
図7〜図16は、本願発明に係る穿刺装置の構成の一例およびこれに関連する事項を示している。
【0034】
図7によく表われているように、本実施形態の穿刺装置Aは、ハウジング4、このハウジング4内に配されたランセットホルダ5、ラッチ用部材59、およびその他の後述する各部材を具備して構成されている。
【0035】
ハウジング4は、たとえばその先端部、中間部、および後端部を構成する3つのスリーブ40a〜40cを一連に連結することにより構成されており、外部ケース70に固定されている。スリーブ40aの先端部(下端部)は、人体の皮膚に当接させるための部分であり、開口部41を形成している。図11に示すように、このスリーブ40aは、穿刺用ユニットUのケース1をスライド嵌合させることが可能な形状およびサイズに形成されている。このスリーブ40aの外面には、ケース1の凸部13が嵌入可能な凹溝42が形成されている。この凹溝42は、ケース1をスリーブ40aに外嵌させるときにケース1が回転しないように、スリーブ40aの長手方向に延びている。この穿刺装置Aにおいては、穿刺用ユニットUのランセット2およびセンサホルダ3をこの穿刺装置Aに装着するときに、ケース1をスリーブ40aにスライド嵌合させるようになっており、このことによりランセット2やセンサホルダ3が穿刺装置Aの後述する所定位置に正確に導かれるようになっている。
【0036】
図8によく表われているように、スリーブ40a内には、保持部6が設けられている。この保持部6は、穿刺用ユニットUのセンサホルダ3を保持するための部分であり、空隙部60aを形成する第1および第2の壁部60b,60cを有する合成樹脂製のアタッチメント60がスリーブ40aに固定して取り付けられていることにより構成されている。空隙部60aは、図12および図13に示すように、穿刺用ユニットUのセンサホルダ3の側壁部31をその下方から進入させるための部分である。保持部6には、バネ61が設けられており、空隙部60a内にセンサホルダ3の側壁部31が進入したときにはこのバネ61が側壁部31を第2の壁部60c寄り、すなわちスリーブ40aの中心寄りに向けて押圧する弾発力Fを発揮し、このことによりセンサホルダ3を保持できるようになっている。もちろん、センサホルダ3の保持を確実化するため、センサホルダ3とこの保持部6とに係脱自在な係合手段を設けるといった構成を採用することもできる。
【0037】
図13によく表われているように、空隙部60aの幅s1は、センサホルダ3の側壁部31の厚みt1よりも大きくされている。このことにより、センサホルダ3がケース1内に組み付けられたまま、その側壁部31が空隙部60a内に進入したときには、この側壁部31と第2の壁部60cとの間に隙間60a’が発生するようになっている。その一方、図14に示すように、センサホルダ3とキャップ29とが分離した状態では、バネ61の弾発力Fによってセンサホルダ3の側壁部31が第2の壁部60cの一側面に押し当てられるようになっている。同図に示す状態において、センサホルダ3は第2の壁部60cの一側面に沿って矢印N6に示す上下方向に移動可能である。
【0038】
図7および図8において、保持部6の第2の壁部60cには、一対の測定プローブ62が保持されている。これら一対の測定プローブ62は、センサSの一対の電極39bに接触させるためのものであり、ハウジング4の軸長方向に延びている。各測定プローブ62の先端部62aは、伸縮自在であり、センサホルダ3が穿刺装置Aに装着されていないときには適当なバネ(図示略)の弾発力によって下方に伸びている。これに対し、図12〜図14に示すように、保持部6にセンサホルダ3が装着されるときには、先端部62aは、センサSによって上方に押されて収縮するように構成されている。図面においては省略しているが、外部ケース70内の適所には、一対の測定プローブ62と電気的に接続された制御回路が設けられている。この制御回路は、たとえばCPUとこれに付属するメモリなどから構成されており、一対の測定プローブ62を介して検出される電流値に基づいて試薬39aに導入された血液中のグルコース濃度の算出を行なう。
【0039】
ランセットホルダ5は、ランセット2を保持して前進させるための部材であり、スリーブ40bに対して回転可能かつその軸長方向にスライド可能に嵌入している。このランセットホルダ5の下端部には、凹部50が形成されており、この凹部50にランセット2のボディ部20を押し込むことによって、このランセットホルダ5にランセット2を抜き外し可能に保持させることができる。凹部50内には、ランセット2のボディ部20の複数のリブ22が嵌入する複数の凹溝が形成されており、このことにより凹部50内にランセット2のボディ部20が嵌入したときには、このボディ部20とランセットホルダ5との相対回転が規制されるようになっている。図9に示すように、ランセットホルダ5の頭部51の周面には複数の突起52が等角度間隔で設けられており、これらの突起52は、スリーブ40bの内壁面に形成された複数条ずつの第1および第2のガイド溝43A,43Bに嵌入してガイドされるようになっている。
【0040】
第1のガイド溝43Aは、このランセットホルダ5が穿刺用ユニットUのランセット2によって上方に押し込まれるときにこのランセットホルダ5を回転させるための溝であり、スリーブ40bの軸長方向に対して傾斜している。これに対し、第2のガイド溝43Bは、ランセット2を人体の皮膚に突き刺すようにランセット2およびランセットホルダ5をハウジング4の先端部に向けて前進させるときにこれらの直進ガイドを行なうための溝であり、スリーブ40bの軸長方向に直線状に延びている。これら複数ずつの第1および第2のガイド溝43A,43Bの一部分を平面的に展開すると、図10(a)〜(e)に示すような形状であり、これらは互いに繋がっている(同図においては、第1および第2のガイド溝43A,43Bの周辺部分にクロスハッチングを入れている)。ランセットホルダ5がハウジング4の軸長方向に移動するときには突起52が第1および第2のガイド溝43A,43Bに沿って移動するが、その具体的な内容については後述する。
【0041】
図7および図8に示すように、ラッチ用部材59は、ランセットホルダ5の上部に連結され、かつハウジング4内にスライド可能に収容されている。ラッチ用部材59の下端部にはブッシュ58が回転不能に嵌入しているとともに、このブッシュ58内には、ランセットホルダ5の上面部に突設された複数の突起53が回転可能に挿通している。このことにより、ランセットホルダ5は回転可能であるのに対し、ラッチ用部材59はそれに伴って回転しないようになっている。各突起53の上端は、ブッシュ58の上端部に対して抜け止め状態に係止しており、このことによりランセットホルダ5とラッチ用部材59との連結が図られている。
【0042】
ラッチ用部材59の上部には、一対のラッチ爪59aが形成されている。これら一対のラッチ爪59aは、スリーブ40cに設けられた一対の切り欠き孔44の各一端縁に係止させるためのものであり、後述するように、ランセットホルダ5およびラッチ用部材59が穿刺用ユニットUのランセット2によって上方に押し込まれることにより上記係止がなされる。スリーブ40cの上部には、ラッチ解除用のプッシャ71と、これに連結された操作用キャップ72とが装着されている。また、プッシャ71とラッチ用部材59の中間壁部59bとの間には、バネ73が設けられている。このバネ73は、たとえば圧縮コイルバネである。操作用キャップ72は、スリーブ40cに対してその軸長方向にスライド可能であり、バネ73を圧縮させながらこの操作用キャップ72を押し下げると、これに伴ってプッシャ71も下降し、ラッチ爪59aを押圧するようになっている。このことにより、図16に示すように、切り欠き孔44の一端縁からラッチ爪59aを強制的に外し、圧縮されたバネ73の弾発力によってラッチ用部材59およびランセットホルダ5を下方に前進させることができる。ハウジング4内には、ランセットホルダ5およびラッチ用部材59が前進した後にこれらを後退させるリターン用バネ74も設けられている。
【0043】
次に、穿刺装置Aの使用例ならびに作用について説明する。
【0044】
まず、図11に示すように、穿刺用ユニットUのケース1を穿刺装置Aのスリーブ40aに外嵌させる。ケース1からは事前にフィルム14を剥離し、その開口部12を開放させておく。スリーブ40aにケース1を外嵌させることにより、ランセット2のボディ部20をランセットホルダ5の凹部50に嵌入させてランセットホルダ5に保持させることができる。ケース1を矢印N1に示す上方に押し上げていくと、ランセット2がランセットホルダ5を上方に押し上げていく。すると、ランセットホルダ5とランセット2のボディ部20とが矢印N2方向に回転し、ランセット2とキャップ29との境界部分28を捩じりにより破断させることができる。
【0045】
より具体的には、図10(a)に示すように、ランセットホルダ5の突起52は、当初は第2のガイド溝43B内に位置しているものの、まず同図(b)の矢印N3に示すように、第1のガイド溝43A寄りに変移する。この変移は、たとえばランセット2のボディ部20の各リブ22の先端部分とランセットホルダ5の凹部50内の各凹溝とのいずれか一方を螺旋状に傾斜させておき、凹部50内にボディ部20が嵌入したときにボディ部20がランセットホルダ5を僅かな角度だけ上記矢印N3方向に回転させる力が発生するように構成しておくことにより行なわせることができる。次いで、ランセットホルダ5がランセット2によって上方へ押し上げられていくと、突起52は、図10(c),(d)に示すように、第1のガイド溝43A内を移動する。この作用により、ランセットホルダ5が回転し、またこれに伴ってランセット2のボディ部20も回転する。一方、穿刺用ユニットUのキャップ29は、ケース1に固定されているため回転しない。したがって、ランセット2のボディ部20とキャップ29との境界部分28は捩じられ、この境界部分28は破断する。
【0046】
一方、ケース1を適当量だけ上方に押し上げると、図12に示すように、ラッチ用部材59も上昇し、各ラッチ爪59aが各切り欠き孔44の一端縁に係止する。これにより、ラッチ用部材59のラッチがなされる。また、ケース1が上方に押し上げられると、図13に示したように、センサホルダ3の側壁部31が保持部6の空隙部60a内に進入し、バネ61の弾発力Fを受ける。センサホルダ3は、キャップ29に支持されている状態では弾発力Fに対して突っ張った姿勢を維持するため、第2の壁部60cと側壁部31との間には隙間60a’が形成されたままとなる。各測定プローブ62の先端部62aは、センサSによって上方へ押し上げられるが、その押し上げに対する反発力を発揮しつつセンサSの電極39bに接触する。したがって、各測定プローブ62と各電極39bとの電気的な接続は確実化される。
【0047】
上記したケース1の押し上げ動作を終えた後には、図14に示すように、ケース1をスリーブ40aから下方に抜く。既述したとおり、ランセット2のボディ部20とキャップ29との境界部分28は捩じりにより破断しているために、ランセット2とキャップ29とは適切に分離することとなる。この分離により、ランセット2については針21を露出させた状態でランセットホルダ5に保持させておくことができるとともに、キャップ29についてはケース1に組み付けたままにすることができる。一方、センサホルダ3については、保持部6に保持され、キャップ29とは分離することとなる。このように、この穿刺用ユニットUおよび穿刺装置Aによれば、ケース1をスリーブ40aに適当量だけスライド外嵌させてから抜き外す操作を行なうだけで、ランセットホルダ5へのランセット2の装着、ラッチ用部材59のラッチ、ランセット2とキャップ29との分離、および保持部6へのセンサホルダ3の装着を行なうことができる。ケース1にはキャップ29が固定されたままとなるため、これらの廃棄処理などに際しても便利となる。
【0048】
ケース1がスリーブ40aから抜き外されることにより、センサホルダ3とキャップ29とが分離したときには、このセンサホルダ3の側壁部31は、バネ61の弾発力Fによって第2の壁部60cに押し付けられる。すなわち、センサホルダ3は、図13に示した隙間60a’の寸法分だけスリーブ40aの中心寄り(図14の矢印N4方向)に変移することとなる。このようにセンサホルダ3が変移すると、その分だけセンサSをランセット2による穿刺位置に接近させることが可能となり、後述するような利点が得られる。
【0049】
上記した手順によりランセット2およびセンサホルダ3を穿刺装置Aに装着した後には、図15に示すように、穿刺装置Aのスリーブ40aの先端部分を、穿刺対象となる人体の皮膚99に当接させる。スリーブ40aの先端部分によって皮膚99が押圧されると、スリーブ40aの開口部分に存在する皮膚99の一部は盛り上がる。好ましくは、穿刺装置Aには、ポンプまたはポンプ機構を具備させておき、穿刺を行なうときにスリーブ40a内に負圧を生じさせるように構成しておく。このようにすると、皮膚99の穿刺部分からの出血を負圧により促進することが可能となるため、ランセット2の針21の突き刺し量を少なくし、皮膚99のダメージを少なくするのに有利となる。センサホルダ3は、既述したとおり、上方への移動が可能であるから、上記した皮膚99の盛り上がりを生じるときには、これに伴わせてこのセンサホルダ3を矢印N7で示すように上昇させることができる。したがって、センサホルダ3が皮膚99の盛り上がりを阻害しないようにすることができる。
【0050】
上記した状態において、操作用キャップ72を押圧し、プッシャ71を前進させる。すると、図16に示すように、各ラッチ爪59aが各切り欠き孔44の一端縁から外れ、バネ73の弾発力によってラッチ用部材59およびランセットホルダ5が下降前進し、ランセット2の針21が皮膚99に突き刺さる。その際、ランセット2のボディ部20の一部をセンサホルダ3の水平壁部32に当接させることにより、針21が皮膚99に対して必要以上に深く突き刺さらないようにすることができる。ランセットホルダ5の下降前進時には、図10(e)に示すように、突起52が第2のガイド溝43Bに沿って移動するために、ランセットホルダ5を適切に直進させることが可能である。また、この直進動作により、突起52を同図(a)に示した初期のポジションと同様なポジションに復帰させることが可能となり、その後の繰り返し動作が可能となる。
【0051】
針21が皮膚99に突き刺さった直後には、リターン用バネ74の弾発力によってラッチ用部材59やランセットホルダ5は即座に適当量だけ後退し、針21は皮膚99から抜き去られる。皮膚99から出た血液は、センサSに付着し、センサSの試薬39aに導かれる。図14を参照して説明したとおり、センサホルダ3については、スリーブ40aの中心寄り、すなわち穿刺位置に接近させているために、血液をセンサSの所定箇所に付着させることが確実化される。
【0052】
センサホルダ3をスリーブ40aの中心寄りに配置させる手段としては、たとえば図1および図2に示した穿刺用ユニットUの構成において、当初からセンサホルダ3をケース1の中心寄りに装着しておくことが考えられる。ところが、穿刺用ユニットUはセンサホルダ3をキャップ29に支持させた構造を有しているために、センサホルダ3をケース1の中心寄りに配置しようとすれば、キャップ29を薄肉にする必要がある。その一方、キャップ29を余りに薄肉にすると、その機械的強度が不足するなどして、キャップ29にセンサホルダ3を確実に支持させることが困難となる虞れがある。これに対し、本実施形態のように、センサホルダ3が穿刺装置Aに装着されたときにスリーブ40aの中心寄りに変移する構成であれば、上記したような虞れを適切に解消することができる。
【0053】
上記した穿刺作業がなされると、穿刺装置Aに組み込まれている既述の制御回路によって血液中のグルコース濃度が算出される。穿刺装置Aにおいては、その算出値をたとえば液晶画面などの表示部(図示略)を利用して表示させるといった構成を採用することができる。一方、使用済みとなったランセット2およびセンサホルダ3については、穿刺装置Aから取り外して廃棄する。これらの取り外し作業は、好ましくは、たとえばスリーブ40a内への進入が可能であって、かつその進入時にはランセット2やセンサホルダ3を掛止保持することが可能に構成された用具または部材を利用して行う。このようにすれば、ユーザが使用済みのランセット2やセンサホルダ3に直接手を触れなくて済む。
【0054】
図17は、本願発明に係る穿刺装置の他の例を示す要部断面図である。同図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。
【0055】
同図に示す穿刺装置の保持部6Aは、センサホルダ3を着脱自在に支持する支持部材69が駆動手段68の駆動力によってランセット2の往復動方向と交差する方向(矢印N5方向)に往復動自在な構成とされている。駆動手段68としては、小型のリニアモータ、電磁力を利用したアクチュエータ類など、往復動作を生じさせる種々のものを用いることができる。
【0056】
上記構成によれば、ランセットホルダ5および支持部材69にランセット2およびセンサホルダ3を装着するときには、支持部材69とランセットホルダ5との距離を大きくしておくことができる。このようにしておくと、たとえばランセット2とセンサホルダ3とをそれぞれ1つずつ装着する場合に、それらの間隔が広いことにより、それらの装着作業が容易化される。また、センサホルダ3を装着するときにランセット2の針21がユーザの手に誤って触れ難くすることも可能となる。一方、ランセット2およびセンサホルダ3の装着を終えた後の適当なタイミングで支持部材69を移動させることにより、センサホルダ3をランセット2の前進移動経路に接近させて穿刺対象部位に近づけることができる。したがって、本願発明が意図する作用効果が適切に得られることとなる。このように、本願発明において分析用部品(上記実施形態ではセンサホルダ3)をランセットが前進する方向と交差す0る方向に移動させるための手段としては、バネとは異なる駆動手段を用いることもできる。
【0057】
本願発明は、上述した実施形態の内容に限定されない。本願発明に係る穿刺装置の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
【0058】
本願発明でいう機構部は、要は、穿刺用部材を保持して、この穿刺用部材を一定方向に前進させる機能を有していればよく、穿刺用部材を保持するための構造としては、穿刺用部材を嵌合保持させる構造に代えて、たとえば穿刺用部材をクランプすることにより保持する構造にすることもできる。穿刺用部材の前進動作も、バネとは異なる付勢手段を用いて行なわせることもできる。
【0059】
本願発明に係る穿刺装置の用途は、血液中のグルコース濃度の測定用途に限定されない。穿刺装置に装着される分析用部品の構成を変更することにより、上記以外の種々の測定、分析用途に利用することが可能である。本願発明でいう分析用部品は、試薬を備えたセンサが装着されたセンサホルダとして構成されていなくてもかまわない。たとえば、適当な基板上に試薬が具備されたセンサ単品、あるいは従来技術で説明した試験紙そのものを、分析用部品とすることもできる。本願発明でいう穿刺用部材は、上記ランセットとは異なる構造のものを用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係る穿刺用ユニットの一例を示す一部破断斜視図である。
【図2】図1の側面断面図である。
【図3】(a)は、キャップ付きのランセットの一例を示す斜視図であり、(b)は、その断面図である。
【図4】センサホルダの一例を示す斜視図である。
【図5】(a)は、センサの一例を示す斜視図であり、(b)は、その分解斜視図である。
【図6】図1に示す穿刺用ユニットの分解一部断面図である。
【図7】本願発明に係る穿刺装置の一例を示す断面図である。
【図8】図7の要部拡大断面図である。
【図9】ランセットホルダおよびこれをガイドするための中間スリーブを示す説明図である。
【図10】(a)〜(e)は、ランセットホルダの突起がガイドされる動作を示す説明図である。
【図11】穿刺装置に穿刺用ユニットのランセットとセンサホルダとを装着する途中の動作を示す要部断面図である。
【図12】穿刺装置に穿刺用ユニットのランセットとセンサホルダとを装着する途中の動作を示す要部断面図である。
【図13】図12の要部拡大断面図である。
【図14】穿刺装置に穿刺用ユニットのランセットとセンサホルダとの装着を完了した状態を示す要部断面図である。
【図15】穿刺装置の使用例を示す断面図である。
【図16】穿刺装置の使用例を示す断面図である。
【図17】本願発明の他の実施形態を示す要部断面図である。
【図18】穿刺装置の従来例を示す断面図である。
【図19】図18に示す穿刺装置に用いられる穿刺用ユニットの従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
U 穿刺用ユニット
A 穿刺装置
S センサ
1 ケース(支持部材)
2 ランセット(穿刺用部材)
3 センサホルダ
4 ハウジング
5 ランセットホルダ
6 保持部
10 筒状部
12 開口部(ケースの)
14 フィルム(蓋材)
20 ボディ部(ランセットの)
21 針(ランセットの)
28 境界部分
29 キャップ(針用被覆部)
Claims (8)
- 穿刺用部材を保持し、かつこの穿刺用部材を第1の方向に前進させる機構部と、
上記第1の方向と交差する第2の方向において上記穿刺用部材の前進移動経路から離れた箇所に分析用部品を配置させて保持する保持部と、
を備えている、穿刺装置であって、
上記分析用部品と上記穿刺用部材との少なくとも一方は、上記第2の方向に移動可能な構成とされていることを特徴とする、穿刺装置。 - 上記保持部は、上記分析用部品を上記第2の方向に移動可能な構成とされている、請求項1に記載の穿刺装置。
- 上記機構部は、上記穿刺用部材を着脱自在であり、かつ、
上記穿刺用部材として、この穿刺用部材の針を覆うキャップが連結されたものが用いられ、かつこの穿刺用部材が上記機構部に保持された状態において上記キャップが上記穿刺用部材から分離されたときには、上記保持部は、上記分析用部品を上記穿刺用部材の前進移動経路寄りに移動させる構成とされている、請求項2に記載の穿刺装置。 - 上記保持部は、第1の壁部と、この第1の壁部よりも上記穿刺用部材の前進移動経路寄りに位置する第2の壁部と、これら第1および第2の壁部の間に形成され、かつ上記分析用部品の一部が上記第2の方向に移動可能に進入可能な空隙部と、この空隙部内に上記分析用部品の一部が進入したときにこの分析用部品の一部を上記第2の壁部寄りに押圧する弾発力を発揮する弾性部材と、を有している、請求項3に記載の穿刺装置。
- 上記穿刺用部材が前進したときに、上記穿刺用部材が上記分析用部品に当接することにより上記穿刺用部材の前進が規制される構成とされている、請求項1ないし4のいずれかに記載の穿刺装置。
- 上記保持部は、上記分析用部品が上記第1の方向とは反対向きの力を受けたときにその方向への上記分析用部品の移動を許容する構成とされている、請求項1ないし5のいずれかに記載の穿刺装置。
- 測定プローブを具備しており、かつ、
上記分析用部品が上記穿刺用部材の前進移動経路寄りに移動することにより、上記測定プローブが上記分析用部品に設けられている電極に接触可能な構成とされている、請求項1ないし6のいずれかに記載の穿刺装置。 - 針を有する穿刺用部材、上記針を覆うようにして上記穿刺用部材に連結されているキャップ、分析用部品、およびこれらを支持する支持部材を備えた穿刺用ユニットを利用して穿刺を行なうための穿刺装置であって、
上記穿刺用部材を着脱自在に保持し、かつこの穿刺用部材を一定方向に前進させることが可能な機構部と、
上記分析用部品を着脱自在に保持し、かつこの分析用部品を上記穿刺用部材の前進移動経路から離れた箇所に配置させることが可能な保持部と、を有しているとともに、
上記機構部および上記保持部に上記穿刺用部材および上記分析用部品が保持されている状態において、それら穿刺用部材および分析用部品から上記キャップおよび上記支持部材が分離されたときに、上記分析用部品が上記穿刺用部材の前進移動経路寄りに移動するように構成されていることを特徴とする、穿刺装置。
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