JP2004031487A - 静電吸着装置及びこれを用いた真空処理装置 - Google Patents

静電吸着装置及びこれを用いた真空処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】基板上のデバイスパターン等の処理対象領域に対して影響を与えることなく、しかも効果的な吸着力を発揮しうる静電吸着装置及びこれを用いた真空処理装置を提供する。
【解決手段】本発明の静電チャックの静電チャックプレート5は、基板10のデバイスパターンに対応するデバイス領域51と、基板10のデバイスパターン12が形成されていない領域に対応する非デバイス領域52とに分けられる。静電チャックプレート5のデバイス領域51と非デバイス領域52とにおける吸着電極6、7の粗密構造が異なり、これによりデバイス領域51における電場勾配が、非デバイス領域52における電場勾配より小さくなるように構成されている。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板に対して成膜等の処理を行う装置において基板を静電気力で吸着保持する静電吸着装置に関し、特に絶縁性の基板を吸着保持する静電吸着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、半導体プロセスでは、例えば基板に対して温度制御を行う手段として、静電吸着装置(静電チャック)が用いられている。
【0003】
近年、シリコンウェハ等の半導体基板のみならず、絶縁性基板を吸着する静電吸着装置が案出されている。
このような静電吸着装置の場合、基板の吸着力は、微細なパターンによる吸着電極を形成してグラディエント力を強くすることができるが、グラディエント力を強くするには電場勾配を大きくする必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようにデバイスパターンが形成されていない絶縁性基板、たとえば素ガラスでは、電場を大きくすることに支障はないが、微細なMOSなどのデバイスパターンが形成された基板に対しては、電場勾配を必要以上に高くするとゲートの絶縁破壊やゲートの電圧しきい値が変わるなどの問題を生じることがわかってきた。
【0005】
その一方、電場を弱くすると絶縁破壊等は回避できても、肝心の吸着力が弱くなり実用に供せないという問題を生じてしまう。
【0006】
本発明は、基板上のデバイスパターン等の処理対象領域に対して影響を与えることなく、しかも効果的な吸着力を発揮しうる静電吸着装置及びこれを用いた真空処理装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するためになされた請求項1記載の発明は、誘電体中に吸着電極が設けられた装置本体を有する静電吸着装置であって、前記吸着電極が、前記装置本体の所定の吸着領域において、吸着対象物の構成に応じて粗密構造が異なるように構成されているものである。
請求項2記載の発明は、請求項1において、前記装置本体の吸着領域が、前記吸着対象物のデバイスパターンが形成された領域に対応するデバイス領域と、前記吸着対象物のデバイスパターンが形成されていない領域に対応する非デバイス領域とを有し、前記吸着電極が、前記デバイス領域と前記非デバイス領域とにおける粗密構造が異なるように構成されているものである。
請求項3記載の発明は、請求項2において、前記吸着電極の前記デバイス領域における電場勾配が、前記非デバイス領域における電場勾配より小さくなるように構成されているものである。
請求項4記載の発明は、請求項3において、前記吸着電極の前記デバイス領域における電極部の幅が前記非デバイス領域における電極部の幅より大きいものである。
請求項5記載の発明は、請求項3又は請求項4のいずれかにおいて、前記吸着電極のデバイス領域における電極部の間隔が前記非デバイス領域における電極部の間隔より大きいものである。
請求項6記載の発明は、請求項2において、前記デバイス領域に吸着電極が設けられていないものである。
請求項7記載の発明は、真空槽と、前記真空槽内に設けられた請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の静電吸着装置とを備え、前記静電吸着装置によって吸着される処理対象物に対して所定の処理を行うように構成されている真空処理装置である。
【0008】
本発明においては、吸着電極が、装置本体の所定の吸着領域(例えばデバイス領域と非デバイス領域)において、吸着対象物の構成に応じて粗密構造が異なるように構成されていることから、吸着対象物に形成された種々のデバイスパターンに応じて電場勾配を変化させることができ、これにより静電吸着時におけるデバイスパターンに対する影響を最小限に抑えることができる。
【0009】
そして、例えば、吸着電極のデバイス領域における電場勾配が、非デバイス領域における電場勾配より小さくなるように構成すれば、必要な吸着力を確保する一方で、吸着対象物のデバイスパターンへの影響を最小限に抑えることができる。
【0010】
本発明の場合、吸着電極のデバイス領域における電極部の幅が非デバイス領域における電極部の幅より大きくなるようにすること、又は吸着電極のデバイス領域における電極部の間隔が非デバイス領域における電極部の間隔より大きくなるようにすれば、容易に吸着電極を吸着対象物の構成に応じて粗密構造が異なるように構成することができる。
【0011】
さらに、本発明において、デバイス領域に吸着電極を設けないようにすれば、吸着対象物のデバイスパターンに対して吸着時に全く影響を与えない静電吸着装置を得ることができる。
【0012】
このように、本発明によれば、デバイスパターン等の処理対象領域に対して影響を与えることなく、しかも効果的な吸着力を発揮して円滑な処理を行うことが可能な真空処理装置を提供することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る静電吸着装置の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係る真空処理装置の一実施の形態の概略構成を示す図である。
図1に示すように、本実施の形態の真空処理装置1は、図示しない真空排気系に接続された真空処理槽2を有している。
【0014】
真空処理槽2内の下部には、サセプタ3が設けられており、このサセプタ3の上部には、後述する基板(吸着対象物)10を吸着保持する静電チャック(静電吸着装置)4が固定されている。
【0015】
静電チャック4は、誘電体である例えばセラミックス材料を用いて所定形状に形成された静電チャックプレート(装置本体)5を有し、この静電チャックプレート5の内部には、後述する一対の双極型の吸着電極6、7が設けられている。
【0016】
ここで、吸着電極6、7は、真空処理槽2の外部に配設された静電チャック電源8の図示しない接続端子に接続されている。
【0017】
図2は、本実施の形態の静電チャックと吸着する基板の要部構成を示す斜視図、図3は、同静電チャックの要部構成を示す平面図、図4は、同静電チャックの電極の構成を示す概略図である。
【0018】
図5(a)は、同静電チャックの非デバイス領域における電極部の寸法関係を示す説明図で、図4の一点鎖線で示す部分Aを拡大して示す図、図5(b)は、同静電チャックのデバイス領域における電極部の寸法関係を示す説明図である。
【0019】
図2に示すように、本実施の形態の静電チャック4は、例えばガラス基板11上に複数のデバイスパターン(処理対象領域)12が形成された基板10を吸着するためのもので、この静電チャックプレート5は、基板10と同一形状で基板10より若干大きく形成されている。
【0020】
図2及び図3に示すように、静電チャック4の静電チャックプレート5は、基板10のデバイスパターン12に対応する領域(以下「デバイス領域」という。)51と、基板10のデバイスパターン12が形成されていない領域に対応する領域(以下「非デバイス領域」という。)52とに分けられる。
【0021】
そして、図4に示すように、本実施の形態においては、静電チャックプレート5のデバイス領域51と非デバイス領域52とにおける吸着電極6、7の粗密構造が異なり、これによりデバイス領域51における電場勾配が、非デバイス領域52における電場勾配より小さくなるように構成されている。
【0022】
この場合、各吸着電極6、7は、それぞれデバイス領域51と非デバイス領域52において接続されており、デバイス領域51における吸着電極6、7の電極部61、71の幅Wが非デバイス領域52における電極部62、72の幅wより大きくなるように形成されている。
【0023】
本発明の場合、デバイス領域51における吸着電極6、7の電極部61、71の幅Wは特に限定されるものではないが、基板10のデバイスパターン12に対する影響を回避する観点からは、2mm以上にすることが好ましく、より好ましくは、後述する吸着電極6、7の電極部61、71の間隔Dだけ離間させて、デバイス領域51の面積の1/2程度となるように大きさを定めるとよい。
【0024】
また、非デバイス領域52における吸着電極6、7の電極部62、72の幅wも特に限定されるものではないが、吸着力を確保する観点からは、1mm以下にすることが好ましく、より好ましくは、0.1〜0.5mmである。
【0025】
一方、デバイス領域51における吸着電極6、7の電極部61、71の形状は特に限定されるものではないが、図4に示す例のように矩形形状に形成すると、デバイス領域51の面積に対応させて製作しやすいというメリットがある。
【0026】
一方、非デバイス領域52における吸着電極6、7の電極部62、72の形状は特に限定されるものではないが、図4に示す例のように入れ子形状に形成すると、より大きな吸着力を確保できるというメリットがある。
【0027】
また、本実施の形態においては、デバイス領域51における吸着電極6、7の電極部61、71の間隔Dが非デバイス領域52における電極部の間隔dより大きくなるように形成されている。
【0028】
本発明の場合、吸着電極6、7のデバイス領域51における電極部61、71の間隔Dは特に限定されるものではないが、基板10のデバイスパターン12に対する影響を回避する観点からは、1mmより大きくすることが好ましく、より好ましくは、1〜3mmである。
【0029】
一方、非デバイス領域52における吸着電極6、7の電極部62、72の間隔dも特に限定されるものではないが、吸着力を確保する観点からは、1mm以下にすることが好ましく、より好ましくは、0.1〜0.3mmである。
【0030】
さらに、吸着電極6、7の総面積についても特に限定されるものではないが、吸着力を確保する観点からは、基板10のデバイスパターン12の総面積の70%以上にすることが好ましい。
【0031】
なお、通常の場合、吸着電極6、7の表面には保護層が形成される。この場合、保護層の厚さについては特に限定されるものではないが、吸着力を確保する観点からは、500μm以下にすることが好ましく、より好ましくは、5〜100μmである。
【0032】
以上述べたように本実施の形態によれば、吸着電極6、7のデバイス領域51における電極部61、71の幅Wが非デバイス領域52における電極部62、72の幅wより大きく、かつ、吸着電極6、7のデバイス領域51における電極部61、71の間隔Dが非デバイス領域52における電極部62、72の間隔dより大きくなるように構成され、これにより吸着電極6、7のデバイス領域51における電場勾配が、非デバイス領域52における電場勾配より小さくなるため、静電吸着時に必要な吸着力を確保する一方で、基板のデバイスパターンへの影響を最小限に抑えることができる。
【0033】
そして、本実施の形態によれば、基板10に形成されたデバイスパターン12に対して影響を与えることなく、しかも効果的な吸着力を発揮して円滑な処理を行うことが可能な真空処理装置を提供することができる。
【0034】
図6は、本発明の他の実施の形態における電極の構成を示す平面図であり、以下上記実施の形態と対応する部分については同一の符号を付しその詳細な説明を省略する。
【0035】
図6に示すように、本実施の形態の場合は、静電チャック4のデバイス領域51において、吸着電極6、7の電極部61A、71Aを入れ子形状に形成したものである。
【0036】
本実施の形態の場合、デバイス領域51における吸着電極6、7の電極部61A、71Aの幅W及び間隔Dについては上記実施の形態と同一の条件である。
【0037】
また、非デバイス領域52における吸着電極6、7の電極部62、72の幅w及び間隔dについても上記実施の形態と同一の条件である。
【0038】
このような構成を有する本実施の形態によれば、吸着電極6、7の電極部61A、71Aが入れ子形状に形成されているので、正負の吸着電極6、7の存在に起因する吸着力の差あるいは残留吸着力の差を平均化することができるというメリットがある。その他の構成及び作用効果については上述の実施の形態と同一であるのでその詳細な説明を省略する。
【0039】
図7は、本発明のさらに他の実施の形態における電極の構成を示す平面図であり、以下上記実施の形態と対応する部分については同一の符号を付しその詳細な説明を省略する。
【0040】
図7に示すように、本実施の形態においては、デバイス領域51において吸着電極6、7を設けないようにしたものである。すなわち、本実施の形態の場合は、デバイス領域51には誘電体のみが存在することになる。
【0041】
この場合、非デバイス領域52における吸着電極6、7の電極部62、72の幅w及び間隔dについては上記実施の形態と同一の条件である。
【0042】
このような構成を有する本実施の形態によれば、基板10のデバイスパターン12に対して吸着時に全く影響を与えない静電吸着装置を得ることができる。その他の構成及び作用効果については上述の実施の形態と同一であるのでその詳細な説明を省略する。
【0043】
なお、本発明は上述の実施の形態に限られることなく、種々の変更を行うことができる。
例えば、上述の実施の形態においては、各吸着電極の電極部を、それぞれデバイス領域と非デバイス領域において接続するようにしたが、本発明はこれに限られず、デバイス領域と非デバイス領域において各吸着電極の電極部に対して独立して電圧を印加するように構成することも可能である。
ただし、より簡素な構成とするためには、各吸着電極の電極部を、それぞれデバイス領域と非デバイス領域において直列に接続することが好ましい。
【0044】
さらに、本発明は、種々のデバイスパターンが形成された基板に対して適用することができ、また、基板の種類も種々の基板に適用することができる。
【0045】
さらにまた、本発明は、スパッタリング装置、CVD装置をはじめとして種々の真空処理装置に適用することができるものである。
【0046】
【実施例】
以下、本発明の実施例を比較例とともに詳細に説明する。
本発明者らは、大きさ15cm×20cmで、厚さ0.075cmの高純度石英ガラスを用い、▲1▼素ガラス板(そのままの状態のガラス板)、▲2▼前記素ガラス板の全面に、厚さ1000オングストロームのITO膜を形成したもの、▲3▼前記素ガラス板に液晶プロジェクター用デバイスと同等のパターンを形成したもの(図1参照)、に対して吸着力の測定を行い以下の結果を得た。
【0047】
なお、デバイスの大きさは18mm×24mmで基板内に均等に25個配置されている。この場合、基板▲2▼、▲3▼の静電吸着面は、非成膜面すなわち素ガラス側を吸着面とした。
【0048】
静電チャックとして、電極幅0.25mm、電極間隔0.25mm、誘電層25μmのポリイミドを用い、Vesc=±2kVの電圧を印加したところ、以下の吸着力が得られた。
【0049】
【表1】
Figure 2004031487
【0050】
表1に示すように、結果は素ガラスである基板▲1▼の吸着力が一番強く、次いでデバイスパターンを形成した基板▲3▼の順、そして、全面にITO膜が形成された基板▲2▼が一番弱いことがわかった。
【0051】
この理由は、ITO膜付きの基板▲2▼では、ITO膜と吸着電極との間でコンデンサーが作られ、均一な電場が形成されるためにグラディエント力(f∝gradE)が作用しなくなるためと考えられる。
【0052】
また、基板▲2▼において2.4gf/cmの吸着力が得られているのは、コンデンサー電極間のクーロン力が働いているためだと思われる。
【0053】
一方、デバイス基板である基板▲3▼では、デバイス部分では基板▲2▼(ITO基板)と同様にグラディエント力が作用しない(コンデンサーが形成され、電極間のクーロン力が作用する)が、デバイスパターンとデバイスパターンの間は素ガラスとなっており、この部分ではグラディエント力が作用しているために、8.1gf/cmの吸着力が得られているものと考えられる。
【0054】
上記試験の後、基板▲3▼のデバイス特性を調べたところ、静電吸着装置と接した部分は80%(25個中20個)のデバイスがゲートの絶縁破壊を起こしていた。また、残り3個はゲートのしきい電圧が高くなっていた。これは、グラディエント力を発現させるための電場が強すぎるためであると考えられる。
【0055】
静電吸着とデバイス破壊の関係をさらに詳しく調べる目的で、従来の半導体基板用静電吸着装置で吸着力を測定した。
【0056】
この場合、静電チャックの構造は、電極幅は8mm、電極間隔は2mm、誘電層は厚さ200μmのポリイミドを用いた。上記同様に印加電圧Vesc=±2kVの条件で吸着力を測定した。その結果を表2に示す。
【0057】
【表2】
Figure 2004031487
【0058】
また、このときは基板▲3▼について絶縁破壊の有無を調べたが、デバイス全てが正常で、劣化のないことが確認できた。しかしながら、吸着力は1.2gf/cmと弱く、実用上の問題がある。
【0059】
<実施例1>
デバイス破壊を起こさず、なおかつ実用的な吸着力を発現する静電吸着装置と得る目的で、図4に示す電極構造のものを製作して評価した。
すなわち、デバイス領域における吸着電極の幅を大きくして、デバイス内の金属部との間でコンデンサーを形成させ、その部分のクーロン力で吸着させる。
【0060】
さらに、デバイス領域とデバイス領域との間の素ガラス部(非デバイス領域)では、吸着電極を細密化してグラディエント力を向上させる構造とした。
【0061】
具体的には、デバイス領域において大きさ25mm×7.5mmの正負双極の吸着電極を形成し、両者の間隔を1mmとした。この場合には、正負の吸着電極の面積が等しいこと、さらに電極面積の和がデバイスの面積を超えない範囲でなるべく大きくなるようにすることが重要となる。
【0062】
一方、非デバイス領域では、正負双極の吸着電極の幅をそれぞれ0.5mmとし、また吸着電極の間隔を0.5mmとした。
【0063】
そして、上記同様に印加電圧Vesc=±2kVの条件で吸着力を測定した。その結果を表3に示す。
【0064】
【表3】
Figure 2004031487
【0065】
表3に示すように、本実施例においては、13.1gf/cmと実用上必要とされる10gf/cmを上回る吸着力が得られた。
【0066】
さらに、絶縁破壊については、デバイスはすべて異常のないことが確認され、この構造の有効性が実証された。
【0067】
<実施例2>
図7に示すように、デバイス領域に吸着電極を配置せず、非デバイス領域にのみ、上記同様の幅0.5mm、間隔0.5mmの正負双極の吸着電極を形成し、同様の評価を行った。その結果を表3に示す。
【0068】
本実施例の場合、Vesc=±2kVでは9.2gf/cmとなったが、Vesc=±2.5kVでは12.8gf/cmと実施例1と遜色のない吸着力が得られた。
【0069】
しかも、本実施例においては、デバイス領域に吸着電極が存在しないので、デバイスに対して電場の影響を及ぼすことがない。実際の検査結果でも、デバイスに絶縁破壊は生じていなかった。
【0070】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、静電吸着時に必要な吸着力を確保する一方で、基板のデバイスパターン等の処理対象領域への影響を最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る真空処理装置の一実施の形態の概略構成図
【図2】同実施の形態の静電チャックと吸着する基板の要部構成を示す斜視図
【図3】同静電チャックの要部構成を示す平面図
【図4】同静電チャックの電極の構成を示す概略図
【図5】(a):同静電チャックの非デバイス領域における電極部の寸法関係を示す説明図で、図4の一点鎖線で示す部分Aの拡大図
(b):同静電チャックのデバイス領域における電極部の寸法関係を示す説明図
【図6】本発明の他の実施の形態における電極の構成を示す平面図
【図7】本発明のさらに他の実施の形態における電極の構成を示す平面図
【符号の説明】
1…真空処理装置 2…真空槽 4…静電チャック(静電吸着装置) 5…静電チャックプレート(装置本体) 6、7…吸着電極 61、71…デバイス領域の電極部 62、72…非デバイス領域の電極部

Claims (7)

  1. 誘電体中に吸着電極が設けられた装置本体を有する静電吸着装置であって、
    前記吸着電極が、前記装置本体の所定の吸着領域において、吸着対象物の構成に応じて粗密構造が異なるように構成されている静電吸着装置。
  2. 請求項1において、前記装置本体の吸着領域が、前記吸着対象物のデバイスパターンが形成された領域に対応するデバイス領域と、前記吸着対象物のデバイスパターンが形成されていない領域に対応する非デバイス領域とを有し、前記吸着電極が、前記デバイス領域と前記非デバイス領域とにおける粗密構造が異なるように構成されている静電吸着装置。
  3. 請求項2において、前記吸着電極の前記デバイス領域における電場勾配が、前記非デバイス領域における電場勾配より小さくなるように構成されている静電吸着装置。
  4. 請求項3において、前記吸着電極の前記デバイス領域における電極部の幅が前記非デバイス領域における電極部の幅より大きい静電吸着装置。
  5. 請求項3又は請求項4のいずれかにおいて、前記吸着電極のデバイス領域における電極部の間隔が前記非デバイス領域における電極部の間隔より大きい静電吸着装置。
  6. 請求項2において、前記デバイス領域に吸着電極が設けられていない静電吸着装置。
  7. 真空槽と、
    前記真空槽内に設けられた請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の静電吸着装置とを備え、
    前記静電吸着装置によって吸着される処理対象物に対して所定の処理を行うように構成されている真空処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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