JP2004031447A - マグネトロンプラズマ処理装置 - Google Patents

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    • H01J37/3266Magnetic control means

Abstract

【課題】チャンバー内のバッフルプレート下方へのプラズマリークや異常放電が生じ難いマグネトロンプラズマ処理装置を提供すること。
【解決手段】被処理基板Wが装入され気密に保持されるチャンバー1と、チャンバー1内に互いに対向して設けられた上部電極20および下部電極2と、これら電極20,2の間に電界を形成する高周波電源15と、チャンバー1内に処理ガスを供給する処理ガス供給系23と、電極20,2間の処理空間に、電界方向と直交しかつ一方向に向かう磁場を形成する磁場形成手段30と、チャンバーの内壁と前記下部電極との間の空間を覆うように設けられたプラズマを遮断するためのバッフルプレート10とを有し、バッフルプレート10は、その垂直断面において、中央側から端部側に向かって上方に傾斜するように構成されている。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエハのような被処理基板に対してマグネトロンプラズマ処理を施すマグネトロンプラズマ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、比較的低圧雰囲気にて高密度のプラズマを生成して微細加工のエッチングを行うマグネトロンプラズマエッチング装置が実用化されている。この装置は、永久磁石から漏洩した磁場を、磁束が半導体ウエハ(以下、単にウエハと記載)上を略水平に貫通するように印加するとともに、これに直交する高周波電界を印加して、その際に生じる電子のドリフト運動を利用して極めて高効率でエッチングするものである。
【0003】
また、電子のドリフト運動に寄与するのは電界に垂直な磁場、すなわちウエハに対して水平な磁場であることから、ウエハに対してより均一な一様な水平磁場を形成して均一性の高いプラズマを形成するために、このような永久磁石としてダイポールリング磁石が用いられている。このダイポールリング磁石は、チャンバーの外側に複数の異方性セグメント柱状磁石をリング状に配置したものであり、これら複数の異方性セグメント柱状磁石の磁化の方向を少しずつずらして全体として一様な水平磁場を形成するものである。
【0004】
ところで、このようなマグネトロンプラズマエッチング装置に限らず、プラズマ処理装置においては、チャンバー内の下部にプラズマが到達して異常放電が生じることを防止するために、ウエハを支持する支持テーブルとチャンバー壁との間のウエハ下方位置に円環状のバッフルプレートを設け、プラズマを遮断している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のマグネトロンプラズマエッチング装置に代表されるマグネトロンプラズマ処理装置の場合、ウエハの上面に水平磁場が形成されるように磁石が設計されるため、ウエハの支持位置よりも下方に設けられているバッフルプレートには磁力線がバッフルプレートに対して斜めに通過し、磁場の方向に沿って螺旋運動を行う電子がバッフルプレートの孔を通過しやすく、したがってバッフルプレートがプラズマを十分に遮断することができずにバッフルプレート下方へのプラズマリークや異常放電が生じてしまう。
【0006】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、チャンバー内のバッフルプレート下方へのプラズマリークや異常放電が生じ難いマグネトロンプラズマ処理装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、被処理基板が装入され気密に保持されるチャンバーと、前記チャンバー内に互いに対向して設けられた上部電極および下部電極と、これら上部電極および下部電極の間に電界を形成する電界形成手段と、前記チャンバー内に処理ガスを供給する処理ガス供給手段と、前記上部電極および下部電極の間の処理空間に、電界方向と直交しかつ一方向に向かう磁場を形成する磁場形成手段とを具備し、前記下部電極に被処理基板が支持された状態で該基板にマグネトロンプラズマ処理を施すマグネトロンプラズマ処理装置であって、前記チャンバーの内壁と前記下部電極との間の空間を覆うように設けられたプラズマを遮断するためのバッフルプレートを有し、前記バッフルプレートは、その垂直断面において、その存在位置における磁場の垂直方向の傾斜角度と略同一の角度で傾斜していることを特徴とするマグネトロンプラズマ処理装置を提供する。
【0008】
マグネトロンプラズマ処理装置においては、通常、被処理基板の上面に水平磁場が形成されるように磁石が設計されるため、被処理基板の支持位置よりも下方に設置されることとなるバッフルプレートの存在位置において、磁場はチャンバー中央からチャンバー壁に向かって上昇する方向になるように傾斜して形成される。したがって、バッフルプレートを、その垂直断面において、その存在位置における磁場の垂直方向の傾斜角度と略同一の角度で傾斜するように構成して、バッフルプレートを磁場の方向に沿わせることにより、バッフルプレートに対する磁場の垂直成分が実質的に存在しない状態となり、磁場の向きに沿って螺旋運動する電子がバッフルプレートに形成された孔を通過し難くなってプラズマ遮断効果を高めることができる。したがって、プラズマリークや異常放電を生じ難くすることができる。
【0009】
また、本発明のマグネトロンプラズマ処理装置において、前記チャンバーは略円筒状をなし、前記下部電極は略円柱状をなし、前記バッフルプレートは略コニカル状をなすように構成することができる。また、前記バッフルプレートは、円状、楕円状、またはスリット状の孔を形成することができる。さらに、前記磁場形成手段は、複数の異方性セグメント磁石を前記チャンバーの周囲にリング状に配置してなるダイポールリング磁石を有するものとすることができる。
【0010】
なお、本明細書において、「垂直方向」とは、重力方向を指す。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るマグネトロンRIEプラズマエッチング装置を示す断面図である。このエッチング装置は、気密に構成され、小径の上部1aと大径の下部1bとからなる段つき円筒状をなし、例えばアルミニウムからなるチャンバー(処理容器)1を有している。なお、チャンバー1は接地されている。
【0012】
このチャンバー1内には、被処理体であるウエハWを水平に支持し、下部電極として機能する支持テーブル2が設けられている。支持テーブル2は、例えばアルミニウムで構成されたコア部材2aと、コア部材2aの側部および底部を覆う絶縁部材3と、コア部材2aおよび絶縁部材3を支持する導体からなる支持台4とを有している。
【0013】
支持テーブル2の上面にはウエハWを静電吸着して保持するための静電チャック6が設けられている。この静電チャック6は絶縁体からなり、その中に電極6aが設けられている。電極6aには直流電源16が接続されており、この直流電源16から電圧が印加されることにより、静電力例えばクーロン力によってウエハWが吸着される。
【0014】
支持テーブル2の上の静電チャック6の外周には、表面が静電チャック6に吸着されたウエハWの表面と面一になるようにフォーカスリング5が設けられている。
【0015】
支持テーブル2のコア部材2aの内部には、冷媒室17が設けられており、この冷媒室17には、冷媒が冷媒導入管17aを介して導入され冷媒排出管17bから排出されて循環し、その冷熱が支持テーブル2を介してウエハWに対して伝熱され、これによりウエハWの処理面が所望の温度に制御される。また、チャンバー1が排気系12により排気されて真空に保持されていても、冷媒室17に循環される冷媒によりウエハWを有効に冷却可能なように、冷却ガス、例えばHeガスが、ガス導入機構18によりガス供給ライン19を介して静電チャック6の表面とウエハWの裏面との間に導入される。
【0016】
上記支持テーブル2は、ボールねじ7を含むボールねじ機構により昇降可能となっており、支持台4の下方の駆動部分は、ステンレス鋼(SUS)製のベローズ8で覆われている。ベローズ8の外側にはベローズカバー9が設けられている。
【0017】
上記支持テーブル2とチャンバー1の内壁との間のウエハWの下方位置には、コニカル状のバッフルプレート10が設けられている。バッフルプレート10は、支持テーブル2の外周の取り付け部材24およびチャンバー1に取り付けられており、チャンバー1を介して接地されている。このバッフルプレート10については後で詳述する。
【0018】
チャンバー1の下部1bの側壁には、排気ポート11が形成されており、この排気ポート11には排気系12が接続されている。そして排気系12の真空ポンプを作動させることによりチャンバー1内を所定の真空度まで減圧することができるようになっている。一方、チャンバー1の下部1bの側壁上側には、半導体ウエハWの搬入出口を開閉するゲートバルブ13が設けられている。
【0019】
支持テーブル2には、整合器14を介してプラズマ形成用の高周波電源15が接続されており、この高周波電源15から13.56MHz以上の所定の周波数(例えば、13.56MHz、40MHz)の高周波電力が支持テーブル2に供給されるようになっている。一方、支持テーブル2に対向して上部電極として機能するシャワーヘッド20が互いに平行に設けられており、このシャワーヘッド20は接地されている。したがって、下部電極として機能する支持テーブル2および上部電極として機能するシャワーヘッド20は一対の平行平板電極を構成している。
【0020】
上記シャワーヘッド20は、チャンバー1の天壁部分に設けられ、その下面に多数のガス吐出孔22が形成されており、かつその上部にガス導入部20aを有し、内部には空間21が形成されている。ガス導入部20aにはガス供給配管23aが接続されており、このガス供給配管23aの他端には、エッチングのための処理ガスを供給する処理ガス供給系23が接続されている。処理ガス供給系23から供給される処理ガスとしては、ハロゲン系ガス、Arガス、Oガス等、通常この分野で用いられるガスを用いることができる。
【0021】
そして、処理ガス供給系23から所定の処理ガスがガス供給配管23a、ガス導入部20aを介してシャワーヘッド20の空間21に至り、ガス吐出孔22からチャンバー1内へ吐出される。
【0022】
一方、チャンバー1の上部1aの周囲には、同心状に、ダイポールリング磁石30が配置されている。ダイポールリング磁石30は、図2の水平断面図に示すように、複数の異方性セグメント柱状磁石31がリング状の磁性体のケーシング32に取り付けられて構成されている。この例では、円柱状をなす16個の異方性セグメント柱状磁石31がリング状に配置されている。図2中、異方性セグメント柱状磁石31の中に示す矢印は磁化の方向を示すものであり、この図に示すように、複数の異方性セグメント柱状磁石31の磁化の方向を少しずつずらして全体として一方向に向かう一様な水平磁場BがウエハWの上に形成されるようになっている。
【0023】
したがって、支持テーブル2とシャワーヘッド20との間の空間には、図3に模式的に示すように、高周波電源15により垂直方向の電界Eが形成され、かつダイポールリング磁石30によりウエハWの上に水平磁場Bが形成され、このように形成された直交電磁界によりマグネトロン放電が生成される。これによって高エネルギー状態のエッチングガスのプラズマが形成され、ウエハW上の所定の膜がエッチングされる。
【0024】
次に、上記バッフルプレート10について詳細に説明する。図4はバッフルプレート10を一部切り取って示す斜視図であり、図5はバッフルプレート10の一部を示す平面図であり、図6はバッフルプレート10の取り付け状態を拡大して示す断面図である。このバッフルプレート10は、金属、例えばアルミニウムにセラミックス、例えばアルミナを溶射して形成されており、プラズマに対する耐性を高めている。そして、このバッフルプレート10は、中央に支持テーブルが挿入される円形の穴を有するとともにその面に円形をなす多数のガス通過孔10bを有するコニカル状の本体10aと、チャンバー1の取り付け部1cの切り欠き部1d(図6参照)に挿入されて取り付けられる外側取り付け部10cと、支持テーブル2の周囲の取り付け部材24に取り付けられる内側取り付け部10dとを有している。
【0025】
外側取り付け部10cはボルト挿入孔10eを有しており、この外側取り付け部10cとチャンバーの取り付け部1cとは、チャンバー1の上部から挿入された複数のボルト25により取り付けられている。一方、内側取り付け部10dはボルト挿入孔10fを有しており、この内側取り付け部10dと取り付け部材24とはボルト26により取り付けられている。
【0026】
バッファプレート10は、上述のように本体10aがコニカル状をなしていることから、垂直断面において、中央側から端部側に向かって上方に角度θで傾斜するように構成されている。この場合に、この角度θは、図7の(a)に示すように、バッフルプレート10の存在位置における磁場の傾斜角度(バッフルプレート10を通過する磁力線の傾斜角度)と略同一になるように形成することが好ましい。
【0027】
ガス通過孔10bは、プラズマが極力通過し難く、かつ十分な排気コンダクタンスを確保できるように、その径およびアスペクト比が決定される。例えば、径が1.7mm、高さ(すなわちバッフルプレート10の厚さ)が3mmに設定される。ガス通過孔10bの形状は、円形に限らず、楕円形であってもよいし、スリット状であってもよい。なお、図6に示すように、絶縁部材3は、部材3a,3b,3cに3分割されている。
【0028】
次に、このように構成されるマグネトロンRIEプラズマエッチング装置の動作について説明する。
【0029】
まず、ゲートバルブ13を開にしてこのような構造を有するウエハWをチャンバー1内に搬入し、支持テーブル2に載置した後、支持テーブル2を図示の位置まで上昇させ、排気系12の真空ポンプにより排気ポート11を介してチャンバー1内を排気する。
【0030】
そして処理ガス供給系23からエッチング用の所定の処理ガスをチャンバー1内に導入し、チャンバー内の圧力を例えば1.33〜13.3Pa程度に保持し、高周波電源15から支持テーブル2に13.56MHz以上の所定の高周波電力を供給する。この際に、ウエハWは、直流電源16から静電チャック6の電極6aに所定の電圧が印加されることにより例えばクーロン力により静電チャック6に吸着保持されるとともに、上部電極であるシャワーヘッド20と下部電極である支持テーブル2との間に高周波電界が形成される。ウエハWの上面にはダイポールリング磁石30により水平磁場Bが形成されているので、ウエハWが存在する電極間の処理空間には直交電磁界が形成され、これによって生じた電子のドリフトによりマグネトロン放電が生成される。そしてこのマグネトロン放電により形成されたエッチングガスのプラズマによりウエハWの所定の膜がエッチングされる。
【0031】
この場合に、一方向に向かう水平磁場は、垂直断面で見た場合に、図7の(a),(b)に示すように、ウエハW上面では磁束の向きが水平になっているが、ウエハWから垂直方向に離れるに従って、垂直成分が増加する。
【0032】
このような状況において、従来のように水平に配置したバッフルプレート10′の場合には、図7の(b)に示すように、磁力線がバッフルプレートに対して斜めに通過し、バッフルプレート10の存在位置において、磁場の垂直成分が比較的多く存在するため、磁場に沿って螺旋運動を行う電子がバッフルプレート10′の孔を通過しやすく、したがってバッフルプレート10′がプラズマを十分に遮断することができずにバッフルプレート10′下方へのプラズマリークや異常放電が生じてしまう。
【0033】
これに対して、本実施形態ではバッフルプレート10の本体10aをコニカル状として、バッフルプレート10を、その垂直断面において、中央側から端部側に向かって上方に傾斜するように構成したので、図7(a)に示すように、バッフルプレート10が磁力線の向き、すなわち磁場の向きに沿って配置されることとなり、エッチング処理の際に磁束に沿って螺旋運動する電子がバッフルプレートに形成された孔を通過し難くなってプラズマ遮断効果を高めることができる。したがって、プラズマリークや異常放電を生じ難くすることができる。
【0034】
この場合に、バッフルプレート10の傾斜角θはそこを通過する磁力線の垂直方向の傾斜角度、つまりバッフルプレート10の存在位置における磁場の垂直方向の傾斜角度と略同一の角度で傾斜していることが好ましい。これにより、バッフルプレート10に対する磁場の垂直成分が実質的に存在しない状態となり、プラズマ遮断効果を一層高くすることができる。
【0035】
次に、磁場の向きのシミュレーションにより最適なバッフルプレートの配置を求めた結果について説明する。ここでは、300mmウエハ用の装置について、ウエハ中心での磁束密度を12000μT(120Gauss)に設定した。その結果を図8に示す。図8の(a)は、ウエハ上面の垂直位置をZ=0とし、厚さ中心がZ=−50(mm)となるようにバッフルプレートを水平に配置した場合であるが、この場合には、バッフルプレートの存在位置における磁場は垂直成分が比較的大きく、プラズマ遮蔽効果が小さいことが把握される。これに対して、図8の(b)に示すように、バッフルプレートの中央側部分を下げて傾斜させ、θを23.85°にすれば、磁場の傾斜角度と略同一となることが確認された。
【0036】
この結果を基に、実際にこのような傾斜角度を有するコニカル状のバッフルプレートを作成し、これを装置に組み込んでマグネトロンプラズマ試験を行ったところプラズマリークがほとんど発生せず、バッフルプレート下方での異常放電もほとんど発生しないことが確認された。
【0037】
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく、種々変形可能である。例えば、上記実施形態ではダイポールリング磁石を用いたが、チャンバー内を横切る磁場が形成されれば、磁場形成手段として必ずしもダイポールリング磁石を用いなくてもよい。
【0038】
また、上記実施形態では、チャンバーを円筒状、支持テーブルを円柱状、バッフルプレートをコニカル状に形成したが、これに限るものではなく、バッフルプレートは本発明の傾斜が形成されていれば、チャンバーおよび支持テーブルの形状に適合して種々の形状をとることができる。
【0039】
さらに、上記実施形態では、本発明をマグネトロンプラズマエッチング装置に適用した例について示したが、これに限らず他のプラズマ処理にも適用することができる。すなわち、処理ガスをエッチング用ガスから公知のCVD用ガスに変えることによりマグネトロンプラズマCVD装置とすることもできるし、チャンバー内に被処理体と対峙するようにターゲットを配置することにより、マグネトロンプラズマスパッタリング装置とすることもできる。さらにまた、被処理基板として半導体ウエハの場合について示したが、これに限るものではなく、液晶表示装置(LCD)用基板等他の基板であってもよい。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、バッフルプレートを、その垂直断面において、中央側から端部側に向かって上方に傾斜するように構成したので、バッフルプレートを磁場の方向に沿わせることが可能となり、磁場に沿って螺旋運動する電子がバッフルプレートに形成された孔を通過し難くなってプラズマ遮断効果を高めることができる。したがって、プラズマリークや異常放電を生じ難くすることができる。
【0041】
また、バッフルプレートの傾斜角度をバッフルプレートの存在位置における磁場の垂直方向の傾斜角度と略同一の角度とすることにより、バッフルプレートに対する磁場の垂直成分が実質的に存在しない状態となり、プラズマ遮断効果を一層高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るマグネトロンRIEプラズマエッチング装置を示す断面図。
【図2】図1の装置のチャンバーの周囲に配置された状態のダイポールリング磁石を模式的に示す水平断面図。
【図3】チャンバー内に形成される電界および磁界を説明するための模式図。
【図4】図1の装置のバッフルプレートを一部切り取って示す斜視図。
【図5】図1の装置のバッフルプレートの一部を示す平面図。
【図6】図1の装置のバッフルプレートの取り付け状態を拡大して示す断面図。
【図7】本発明の実施形態に用いられたバッフルプレートの配置と磁束の向きとを示す模式図図、および従来のバッフルプレートの配置と磁束の向きとを示す模式図。
【図8】磁場の向きのシミュレーション結果と、従来のバッフルプレートの配置および本実施形態における最適なバッフルプレートの配置とを示す図。
【符号の説明】
1;チャンバー
2;支持テーブル(下部電極)
3;絶縁部材
5;フォーカスリング
6;静電チャック
10;バッフルプレート
12;排気系
15;高周波電源
17;冷媒室
18;ガス導入機構
20;シャワーヘッド(上部電極)
23;処理ガス供給系
30;ダイポールリング磁石
W;半導体ウエハ

Claims (4)

  1. 被処理基板が装入され気密に保持されるチャンバーと、
    前記チャンバー内に互いに対向して設けられた上部電極および下部電極と、
    これら上部電極および下部電極の間に電界を形成する電界形成手段と、
    前記チャンバー内に処理ガスを供給する処理ガス供給手段と、
    前記上部電極および下部電極の間の処理空間に、電界方向と直交しかつ一方向に向かう磁場を形成する磁場形成手段と
    を具備し、前記下部電極に被処理基板が支持された状態で該基板にマグネトロンプラズマ処理を施すマグネトロンプラズマ処理装置であって、
    前記チャンバーの内壁と前記下部電極との間の空間を覆うように設けられたプラズマを遮断するためのバッフルプレートを有し、
    前記バッフルプレートは、その垂直断面において、その存在位置における磁場の垂直方向の傾斜角度と略同一の角度で傾斜していることを特徴とするマグネトロンプラズマ処理装置。
  2. 前記チャンバーは略円筒状をなし、前記下部電極は略円柱状をなし、前記バッフルプレートは略コニカル状をなしていることを特徴とする請求項1に記載のマグネトロンプラズマ処理装置。
  3. 前記バッフルプレートは、円状、楕円状、またはスリット状の孔が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のマグネトロンプラズマ処理装置。
  4. 前記磁場形成手段は、複数の異方性セグメント磁石を前記チャンバーの周囲にリング状に配置してなるダイポールリング磁石を有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のマグネトロンプラズマ処理装置。
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