JP2004031255A - 組電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数のセルを並列接続した組電池において、セル劣化による容量ばらつきを低減することができる組電池の提供。
【解決手段】複数のセルC1〜C4を並列接続した組電池において、組電池を構成するセルC1〜C4の温度上昇傾向は、セルの放熱条件,発熱量および環境温度に依存している。セルC1〜C4を積層した場合には、放熱効率の低い内側のセルC2,C3の温度は、外側のセルC1,C4の温度よりも高くなる。そこで、タブ1b、1cをバスバー2a〜2cおよび3a〜3cを介して並列接続することにより、セルC2,C3の接続抵抗をセルC1,C4の接続抵抗よりも大きくする。その結果、セルC2,C3の電流値がセルC1,C4の電流値よりも小さくなり、温度ばらつきが抑えられて劣化による容量ばらつきが低減される。
【選択図】 図1
【解決手段】複数のセルC1〜C4を並列接続した組電池において、組電池を構成するセルC1〜C4の温度上昇傾向は、セルの放熱条件,発熱量および環境温度に依存している。セルC1〜C4を積層した場合には、放熱効率の低い内側のセルC2,C3の温度は、外側のセルC1,C4の温度よりも高くなる。そこで、タブ1b、1cをバスバー2a〜2cおよび3a〜3cを介して並列接続することにより、セルC2,C3の接続抵抗をセルC1,C4の接続抵抗よりも大きくする。その結果、セルC2,C3の電流値がセルC1,C4の電流値よりも小さくなり、温度ばらつきが抑えられて劣化による容量ばらつきが低減される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の単セルから成る組電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数の単セルを直列接続および並列接続することにより、高電圧、高容量な電池を得るようにしている。例えば、特開平10−188942号公報に記載されている組電池では、積層した複数の単セルの同一極性端子同士を導電性部材を介して接合し、それらの中間位置にリード端子を接続するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、セルを積層した組電池では、放熱効率の違いから、積層セルの外側の単セルよりも内側の単セルの方が温度が高くなる傾向がある。上述した特開平10−188942号公報に記載されている組電池では、端子接合部の中間位置からリード端子を引き出すようにしているので、内側の単セルは外側の単セルよりも端子接続抵抗が小さくなり、内側の単セルほど大きな電流が流れることになる。そのため、内側の単セルほど発熱が大きくなるとともに、上述した放熱効率の影響も加わって、内側の単セルと外側の単セルとの温度差がより大きくなる。
【0004】
複数の単セルからなる組電池の場合、上述したような電池自身の発熱だけでなく、環境温度などによっても単セル間の温度ばらつきが生じやすい。そして、このような温度ばらつきが大きくなると、それに応じて単セル間の電池容量のばらつきが生じて組電池の寿命特性が悪くなるという問題があった。
【0005】
本発明の目的は、複数のセルを並列接続した組電池において、セル温度のばらつきを抑えることにより、セル劣化による容量ばらつきを低減することができる組電池を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は複数のセルを並列接続してリード端子から電力を取り出すようにした組電池に適用される。組電池を構成するセルの温度上昇傾向は、セルの放熱条件,発熱量および環境温度に依存している。そこで、並列接続する際に、温度上昇傾向の大きなセルとリード端子と間の接続抵抗を、温度上昇傾向の小さなセルとリード端子と間の接続抵抗よりも大きくするようにした。その結果、温度上昇傾向の大きなセルの電流値が、温度上昇傾向の小さなセルの電流値よりも小さくなる。
【0007】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、温度上昇傾向の大きなセルの接続抵抗を、温度上昇傾向の小さなセルの接続抵抗よりも大きくしたことにより、温度上昇傾向の大きなセルの電流値を温度上昇傾向の小さなセルよりも小さくすることができる。その結果、温度上昇傾向の大きなセルの発熱量は減少して、セル間の温度ばらつきを抑制することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明による組電池の一実施の形態を示す図である。図1に示す組電池ではラミネートセルが用いられており、4つのセルCn(ただし、n=1,2,3,4)を積層配設して並列接続したものである。ラミネートセルの場合には、セル本体1aの両端に正極タブ1bおよび負極タブ1cを有している。
【0009】
各セルCnは同一極性のタブ同士が上下方向に揃うように積層される。隣り合う正極タブ1bの間にバスバー2a〜2cをそれぞれ配設し、溶接等により各正極タブ1bとバスバー2a〜2cとを接続することにより並列接続部5bが形成される。同様に、負極タブ1cとバスバー3a〜3cとを交互に積層して、溶接接続することにより一体の並列接続部5cが形成される。並列接続部5bにはリードタブ端子6bが、並列接続部5cにはリードタブ端子6cがそれぞれ接続される。正極側のリードタブ端子6bは並列接続部5bの上面および下面、すなわち、最上段のセルC1および最下段のセルC4の正極タブ1bにそれぞれ重なるように接続される。符号4は溶接箇所を示している。
【0010】
図2は図1に示した組電池の回路図である。Rはバスバー2a〜2cおよび3a〜3cが有する抵抗値である。図1のようにバスバー2a〜2cおよび3a〜3cを介して正極タブ1b同士および負極タブ1c同士を接続したことにより、積層されたセルの内側に位置するセルC2,C3の接続抵抗の方が外側に位置するセルC1,C4の接続抵抗よりも大きくなる。リードタブ端子6b,6cの抵抗値をゼロと仮定すれば、セルC1,C4の接続抵抗はゼロとなる。一方、セルC2,C3の接続抵抗はそれぞれ4R/3となる。
【0011】
ところで、セルC1〜C4を積層した組電池の場合、放熱効率は内側のセルC2,C3よりも外側のセルC1,C4の方が良い。充放電時にセルCnに電流が流れると熱が発生するが、その発熱量は電流値が大きいほど大きくなる。並列接続されたセルC1〜C4の電流値が同じで発熱量が等しければ、内側のセルC2,C3の方が放熱効率が低いのでセル温度が高くなる。そのため、内側のセルC2,C3の方が劣化速度が大きくなり、セル間の容量ばらつきが大きくなって組電池の寿命特性が低下する。
【0012】
一方、本実施の形態の組電池ではセルC2,C3の方が接続抵抗が大きいので充放電の電流値は逆に小さくなり、電流による発熱量はセルC1,C4よりも小さくなる。その結果、内側のセルC2,C3の温度上昇を抑えることができるため、セル間の温度ばらつきを小さくして劣化による容量ばらつきを抑えることができる。なお、バスバー2a〜2cおよび3a〜3cの抵抗値を全て等しいとしたが、各セルCnの温度状況に応じて各々抵抗値を変えるようにしても良い。バスバー材料としては、各種金属や導電性高分子を用いることができ、バスバーの厚みを変えたり材料を変えたりすることにより抵抗値を所望の値に設定することができる。
【0013】
導電性高分子としては、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリチオフェンおよびポリアニリン等が用いられる。また、非導電性高分子に金、銅、アルミニウム、鉄、ステンレス、ニッケルなどの金属やアセチレンブラック、ファーネスブラックなどのカーボンブラックを導電体として充填したものを用いても良い。マトリックスポリマーとして使用される非導電性高分子には、合成ゴム、ポリオレフィン、塩化ビニル、ポリスチレン、ABS、ナイロン、エチレン酢ビ共重合体、ポリエステル、アクリル、エポキシ、ウレタン樹脂などが用いられる。
【0014】
上述した例では、セルCnを積層したことによる放熱条件の違いによりセル温度ばらつきが生じる場合について説明したが、組電池の環境温度によっても温度ばらつきが生じる。例えば、図1に示した組電池の上方近くに高温源があった場合、セルC1の温度が高くなり易いのでセルC1の接続抵抗を大きくすれば良い。
【0015】
バスバー2a〜2cおよび3a〜3cとして、温度により抵抗値が変化するPTC(positive temperature coefficient)素子を用いても良い。図3はPTC素子の特性の一例を示した図であり、縦軸は抵抗値、横軸は素子の温度である。温度T1よりも低い温度領域では、PTC素子の抵抗値はほぼ一定の値R1を示す。しかし、温度がT1以上となると温度増加とともに抵抗値も増加する。例えば、図1に示した組電池に関して、放電時にセルC1,C4の温度がT3となり、セルC2,C3の温度がT2となったと仮定する。そうすると、バスバー2bの温度もT2近くまで上昇し、バスバー2a,2cの温度はT2〜T3の範囲に入る。その結果、バスバー2bの抵抗値はほぼR2となり、セルC2,C3を流れる電流が低下してセル温度もT2よりも低くなる。その結果、セル間の温度ばらつきが抑制される。
【0016】
また、各セルCnにPTC素子をそれぞれ直列接続して、温度が高めのセルCnに対しては抵抗値R1(図3参照)の大きなPTC素子を用いるようにしても良い。この場合、各セルの温度がT1よりも低い領域に入っている場合でも、温度が高めのセルCnにはより小さな電流しか流れず、温度ばらつきの抑制効果を高めることができる。加えて、セルCnに内部短絡等が生じた場合にも、短絡による温度上昇によりPTC素子の抵抗値が急激に大きくなるので、セルCnに過大な電流が流れるのを防止することができる。
【0017】
図4は図1に示した組電池の変形例である。図5は図4に示した組電池の回路図である。図4の組電池では、バスバー2bを省略してセルC2,C3の正極タブ1b同士および負極タブ1c同士を直接に接続した。その他の構成は、図1に示した組電池と同様である。この場合、セルC2,C3の接続抵抗はRとなる。
【0018】
図6は本発明による組電池の他の例を示す図である。図6に示す組電池では、内側のセルC2,C3のタブ1b、1cの長さをセルC1,C4のものよりも長くして、接続抵抗を大きくするようにした。この場合、バスバーなどを必要としないので部品点数を抑えることができるとともに、抵抗値の調整が容易である。。
【0019】
また、リードタブ端子6b,6cの接続位置を変化させることによっても、接続抵抗を変化させることが可能である。例えば、図6に示す組電池において、リードタブ端子6b,6cを、それぞれ外側のセルC1,C4のタブ1b、1cの外側に接続した場合の方が、内側に接続した場合に比べて接続抵抗をより変化させることができる。
【0020】
上述した実施の形態では、セルCnの放熱効率や環境温度により温度差が生じる場合について説明したが、セルCn自身の発熱量の差に起因する温度差が生じる場合にも同様に本発明を適用することができる。例えば、セルCnの内部抵抗が異なる場合には発熱量も異なる。
【0021】
なお、上述した実施の形態ではラミネートセルを例に説明したが、ラミネートセルに限らず筒状のセル等にも同様に適用することができる。また、上述した特徴的な機能作用効果が得られるものであるならば、本発明は上述した実施の形態に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による組電池の一実施の形態を示す図である。
【図2】図1に示した組電池の回路図である。
【図3】PTC素子の特性を示した図である。
【図4】図1に示した組電池の変形例を示す図である。
【図5】図4に示した組電池の回路図である。
【図6】組電池の他の例を示す図である。
【符号の説明】
1a セル本体
1b 正極タブ
1c 負極タブ
2a〜2c,3a〜3c バスバー
5b,5c 並列接続部
6b,6c リードタブ端子
C1〜C4 セル
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の単セルから成る組電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数の単セルを直列接続および並列接続することにより、高電圧、高容量な電池を得るようにしている。例えば、特開平10−188942号公報に記載されている組電池では、積層した複数の単セルの同一極性端子同士を導電性部材を介して接合し、それらの中間位置にリード端子を接続するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、セルを積層した組電池では、放熱効率の違いから、積層セルの外側の単セルよりも内側の単セルの方が温度が高くなる傾向がある。上述した特開平10−188942号公報に記載されている組電池では、端子接合部の中間位置からリード端子を引き出すようにしているので、内側の単セルは外側の単セルよりも端子接続抵抗が小さくなり、内側の単セルほど大きな電流が流れることになる。そのため、内側の単セルほど発熱が大きくなるとともに、上述した放熱効率の影響も加わって、内側の単セルと外側の単セルとの温度差がより大きくなる。
【0004】
複数の単セルからなる組電池の場合、上述したような電池自身の発熱だけでなく、環境温度などによっても単セル間の温度ばらつきが生じやすい。そして、このような温度ばらつきが大きくなると、それに応じて単セル間の電池容量のばらつきが生じて組電池の寿命特性が悪くなるという問題があった。
【0005】
本発明の目的は、複数のセルを並列接続した組電池において、セル温度のばらつきを抑えることにより、セル劣化による容量ばらつきを低減することができる組電池を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は複数のセルを並列接続してリード端子から電力を取り出すようにした組電池に適用される。組電池を構成するセルの温度上昇傾向は、セルの放熱条件,発熱量および環境温度に依存している。そこで、並列接続する際に、温度上昇傾向の大きなセルとリード端子と間の接続抵抗を、温度上昇傾向の小さなセルとリード端子と間の接続抵抗よりも大きくするようにした。その結果、温度上昇傾向の大きなセルの電流値が、温度上昇傾向の小さなセルの電流値よりも小さくなる。
【0007】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、温度上昇傾向の大きなセルの接続抵抗を、温度上昇傾向の小さなセルの接続抵抗よりも大きくしたことにより、温度上昇傾向の大きなセルの電流値を温度上昇傾向の小さなセルよりも小さくすることができる。その結果、温度上昇傾向の大きなセルの発熱量は減少して、セル間の温度ばらつきを抑制することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明による組電池の一実施の形態を示す図である。図1に示す組電池ではラミネートセルが用いられており、4つのセルCn(ただし、n=1,2,3,4)を積層配設して並列接続したものである。ラミネートセルの場合には、セル本体1aの両端に正極タブ1bおよび負極タブ1cを有している。
【0009】
各セルCnは同一極性のタブ同士が上下方向に揃うように積層される。隣り合う正極タブ1bの間にバスバー2a〜2cをそれぞれ配設し、溶接等により各正極タブ1bとバスバー2a〜2cとを接続することにより並列接続部5bが形成される。同様に、負極タブ1cとバスバー3a〜3cとを交互に積層して、溶接接続することにより一体の並列接続部5cが形成される。並列接続部5bにはリードタブ端子6bが、並列接続部5cにはリードタブ端子6cがそれぞれ接続される。正極側のリードタブ端子6bは並列接続部5bの上面および下面、すなわち、最上段のセルC1および最下段のセルC4の正極タブ1bにそれぞれ重なるように接続される。符号4は溶接箇所を示している。
【0010】
図2は図1に示した組電池の回路図である。Rはバスバー2a〜2cおよび3a〜3cが有する抵抗値である。図1のようにバスバー2a〜2cおよび3a〜3cを介して正極タブ1b同士および負極タブ1c同士を接続したことにより、積層されたセルの内側に位置するセルC2,C3の接続抵抗の方が外側に位置するセルC1,C4の接続抵抗よりも大きくなる。リードタブ端子6b,6cの抵抗値をゼロと仮定すれば、セルC1,C4の接続抵抗はゼロとなる。一方、セルC2,C3の接続抵抗はそれぞれ4R/3となる。
【0011】
ところで、セルC1〜C4を積層した組電池の場合、放熱効率は内側のセルC2,C3よりも外側のセルC1,C4の方が良い。充放電時にセルCnに電流が流れると熱が発生するが、その発熱量は電流値が大きいほど大きくなる。並列接続されたセルC1〜C4の電流値が同じで発熱量が等しければ、内側のセルC2,C3の方が放熱効率が低いのでセル温度が高くなる。そのため、内側のセルC2,C3の方が劣化速度が大きくなり、セル間の容量ばらつきが大きくなって組電池の寿命特性が低下する。
【0012】
一方、本実施の形態の組電池ではセルC2,C3の方が接続抵抗が大きいので充放電の電流値は逆に小さくなり、電流による発熱量はセルC1,C4よりも小さくなる。その結果、内側のセルC2,C3の温度上昇を抑えることができるため、セル間の温度ばらつきを小さくして劣化による容量ばらつきを抑えることができる。なお、バスバー2a〜2cおよび3a〜3cの抵抗値を全て等しいとしたが、各セルCnの温度状況に応じて各々抵抗値を変えるようにしても良い。バスバー材料としては、各種金属や導電性高分子を用いることができ、バスバーの厚みを変えたり材料を変えたりすることにより抵抗値を所望の値に設定することができる。
【0013】
導電性高分子としては、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリチオフェンおよびポリアニリン等が用いられる。また、非導電性高分子に金、銅、アルミニウム、鉄、ステンレス、ニッケルなどの金属やアセチレンブラック、ファーネスブラックなどのカーボンブラックを導電体として充填したものを用いても良い。マトリックスポリマーとして使用される非導電性高分子には、合成ゴム、ポリオレフィン、塩化ビニル、ポリスチレン、ABS、ナイロン、エチレン酢ビ共重合体、ポリエステル、アクリル、エポキシ、ウレタン樹脂などが用いられる。
【0014】
上述した例では、セルCnを積層したことによる放熱条件の違いによりセル温度ばらつきが生じる場合について説明したが、組電池の環境温度によっても温度ばらつきが生じる。例えば、図1に示した組電池の上方近くに高温源があった場合、セルC1の温度が高くなり易いのでセルC1の接続抵抗を大きくすれば良い。
【0015】
バスバー2a〜2cおよび3a〜3cとして、温度により抵抗値が変化するPTC(positive temperature coefficient)素子を用いても良い。図3はPTC素子の特性の一例を示した図であり、縦軸は抵抗値、横軸は素子の温度である。温度T1よりも低い温度領域では、PTC素子の抵抗値はほぼ一定の値R1を示す。しかし、温度がT1以上となると温度増加とともに抵抗値も増加する。例えば、図1に示した組電池に関して、放電時にセルC1,C4の温度がT3となり、セルC2,C3の温度がT2となったと仮定する。そうすると、バスバー2bの温度もT2近くまで上昇し、バスバー2a,2cの温度はT2〜T3の範囲に入る。その結果、バスバー2bの抵抗値はほぼR2となり、セルC2,C3を流れる電流が低下してセル温度もT2よりも低くなる。その結果、セル間の温度ばらつきが抑制される。
【0016】
また、各セルCnにPTC素子をそれぞれ直列接続して、温度が高めのセルCnに対しては抵抗値R1(図3参照)の大きなPTC素子を用いるようにしても良い。この場合、各セルの温度がT1よりも低い領域に入っている場合でも、温度が高めのセルCnにはより小さな電流しか流れず、温度ばらつきの抑制効果を高めることができる。加えて、セルCnに内部短絡等が生じた場合にも、短絡による温度上昇によりPTC素子の抵抗値が急激に大きくなるので、セルCnに過大な電流が流れるのを防止することができる。
【0017】
図4は図1に示した組電池の変形例である。図5は図4に示した組電池の回路図である。図4の組電池では、バスバー2bを省略してセルC2,C3の正極タブ1b同士および負極タブ1c同士を直接に接続した。その他の構成は、図1に示した組電池と同様である。この場合、セルC2,C3の接続抵抗はRとなる。
【0018】
図6は本発明による組電池の他の例を示す図である。図6に示す組電池では、内側のセルC2,C3のタブ1b、1cの長さをセルC1,C4のものよりも長くして、接続抵抗を大きくするようにした。この場合、バスバーなどを必要としないので部品点数を抑えることができるとともに、抵抗値の調整が容易である。。
【0019】
また、リードタブ端子6b,6cの接続位置を変化させることによっても、接続抵抗を変化させることが可能である。例えば、図6に示す組電池において、リードタブ端子6b,6cを、それぞれ外側のセルC1,C4のタブ1b、1cの外側に接続した場合の方が、内側に接続した場合に比べて接続抵抗をより変化させることができる。
【0020】
上述した実施の形態では、セルCnの放熱効率や環境温度により温度差が生じる場合について説明したが、セルCn自身の発熱量の差に起因する温度差が生じる場合にも同様に本発明を適用することができる。例えば、セルCnの内部抵抗が異なる場合には発熱量も異なる。
【0021】
なお、上述した実施の形態ではラミネートセルを例に説明したが、ラミネートセルに限らず筒状のセル等にも同様に適用することができる。また、上述した特徴的な機能作用効果が得られるものであるならば、本発明は上述した実施の形態に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による組電池の一実施の形態を示す図である。
【図2】図1に示した組電池の回路図である。
【図3】PTC素子の特性を示した図である。
【図4】図1に示した組電池の変形例を示す図である。
【図5】図4に示した組電池の回路図である。
【図6】組電池の他の例を示す図である。
【符号の説明】
1a セル本体
1b 正極タブ
1c 負極タブ
2a〜2c,3a〜3c バスバー
5b,5c 並列接続部
6b,6c リードタブ端子
C1〜C4 セル
Claims (4)
- 複数のセルを並列接続してリード端子から電力を取り出すようにした組電池において、
放熱条件,発熱量および環境温度に依存する温度上昇傾向の大きなセルと前記リード端子と間の接続抵抗を、前記温度上昇傾向の小さなセルと前記リード端子との間の接続抵抗よりも大きくしたことを特徴とする組電池。 - 請求項1に記載の組電池において、
前記温度上昇傾向の大きなセルと前記リード端子との間に抵抗体を設けて接続抵抗を大きくしたことを特徴とする組電池。 - 請求項2に記載の組電池において、
前記抵抗体は、温度により抵抗値が変化するPTC素子であることを特徴とする組電池。 - 複数のセルを並列接続してリード端子から電力を取り出すようにした組電池において、
前記複数のセルの各々と前記リード端子との間に温度により抵抗値が変化するPTC素子をそれぞれ備え、放熱条件,発熱量および環境温度に依存する温度上昇傾向の大きなセルに接続された前記PTC素子の抵抗を、前記温度上昇傾向の小さなセルに接続された前記PTC素子の抵抗よりも大きくしたことを特徴とする組電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002189191A JP2004031255A (ja) | 2002-06-28 | 2002-06-28 | 組電池 |
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JP2002189191A JP2004031255A (ja) | 2002-06-28 | 2002-06-28 | 組電池 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004031255A true JP2004031255A (ja) | 2004-01-29 |
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ID=31183680
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2002189191A Pending JP2004031255A (ja) | 2002-06-28 | 2002-06-28 | 組電池 |
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Cited By (23)
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---|---|---|---|---|
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