JP2004028688A - 試験装置用サンプル移送ヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】試験サンプルのサンプル把持部への移送,把持作業及び試験後の破断試験サンプルの除去を確実に行うことができ、材料試験の自動化を図ることができる試験装置用サンプル移送ヘッドを提供すること。
【解決手段】本発明の試験装置用サンプル移送ヘッド10は、試験サンプル12の吸着保持時には移送ヘッド本体13の表面に設けられたヘッドサンプル吸着穴18を介して吸引し、また上部,下部自動把持チャック部4A,4Bに把持する際には、上下プランジャ21,22を突出させた後、上部下部吹出し口21a,22aと上部下部空気吹出し口24,25とを介して同時に送気させて試験サンプル12の両端側タブ部12a,12bを鉛直に姿勢を保持させる。また、破断した試験サンプル片の廃棄時には、移送ヘッド本体13の表面上下端部にそれぞれ設けられた破断サンプル吸引口28,29を介して上記ヘッドサンプル吸着穴18による吸引よりも強い吸引力で吸引して破断したサンプルの吸着保持を行う。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、材料試験を行う試験装置、詳しくはフィルムや薄いゴム等の試験サンプルの引張試験を目的とする試験装置に係り、試験サンプルを把持する試験サンプル把持部に試験サンプルを確実に搬送して把持させ、試験後には搬送し廃棄させて、試験作業の省力化及び省人数化を図ることのできる試験装置用サンプル移送ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、材料試験を行う場合、試験内容に対応する試験装置を用いて材料試験が行われており、このような材料試験の自動化については、特に品質管理等のラインにおいて全自動で材料試験を行う全自動試験装置が数多く導入され、其々実績を上げている。
【0003】
この種の全自動試験器は、同じ種類の試験片を大量に処理するものとして開発されているため、その構成部分が複雑で高価である上、低コスト化が望まれる、少量多品種のサンプルの自動材料試験には望ましくない。
【0004】
一方、新材料の開発が盛んになるに連れて数本単位の試験の必要性は益々高まるものと想定され、これに伴い、これら比較的少量の数の、異なる試験サンプルの自動化試験を、簡単な操作で且つ低コストで実行可能とすることが望まれている。
【0005】
例えば、フィルムや薄いゴム等の試験サンプルの引張試験を目的とする試験装置においては、従来、自動化で引張試験を行うことは難しく、試験を行う試験装置毎に検査作業員がついて試験操作を行っているのが現状であり、また試験操作も煩雑となっている。
【0006】
この種の試験装置は、通常、フィルムや薄いゴム等の試験サンプルを把持する試験サンプル把持部を備えて構成され、試験サンプルの試験を行う場合には、検査作業員が上記試験サンプル把持部に試験サンプルを手作業で把持するように把持行程をおこなっていた。
【0007】
上記試験サンプル把持部に対する試験サンプルの装着方法としては、上述したように手作業で行っており、例えば後述する2つの従来方法で行われていた。
【0008】
ひとつは、ピンセットを用いた方法であり、この方法では、試験サンプルの一端をピンセットで掴み、上下一対の把持部で構成される試験サンプル把持部の上部把持部上端面間にピンセットにより位置決めした後、該上部把持部を締めて試験サンプル上端部を該上部把持部に固定し、そして、該試験サンプルの下端部をピンセットで軽く挟み、下部把持部上端までピンセットを軽く滑らせて、該試験サンプルを真直ぐに保持しながら下部把持部を締めることにより、試験サンプルの上下試験サンプル把持部へのチャック(装着)を行うようにしている。
【0009】
また、もう一方は、前記試験サンプル把持部に装着する際に、試験サンプルの各両端側のタブ部を他の材料を用いて補強する方法であり、該試験サンプルの上下タブ部を、例えば補強部材としての紙等で挟み、または張り付け補強し、このような補強部材を手で摘みながら試験サンプル把持部へと移送し補強部材とともに把持することにより、柔軟な試験サンプルを把持する際の姿勢を補助しながら試験サンプルの上下試験サンプル把持部へのチャック(装着)を行うようにしている。
【0010】
試験完了後においては、破断した試験サンプル片の破棄は、通常、検査作業員が上記の把持作業と同様に手作業で除去し、廃棄するようにしていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上記の如く、従来の試験装置では、柔軟なフィルムやゴム等の試験サンプルの引張り試験を行う場合、試験サンプルの上下試験サンプル把持部への移送,装着、及び試験後の破棄は全て検査作業員の手作業を行っており、このため、試験作業が繁雑で要する時間も掛かってしまい、試験作業の効率向上や試験作業の省力化及び省人数化を図ることができないといった問題点があった。
【0012】
また、このような問題を解消するために、上記試験行程作業の自動化を図ることが望まれているが、全自動化を可能にした試験装置に関する提案は何らなされていないのが現状であり、例えば柔軟なフィルムやゴム等の試験サンプルを試験装置の上下試験サンプル把持部に自動的に移送し把持するための移送ヘッドを試験装置に設けて構成した場合を想定すると、該試験サンプルは柔軟であるがために、該移送ヘッドによる試験サンプルの移送行程や把持行程を満足して行うことができず、さらに試験後の破断した試験サンプルの除去作業についても手作業を行わなくてはならないといった問題点が考えられる。
【0013】
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたもので、材料試験全ての自動化を図るためにサンプル移送ヘッドを設けて構成した場合に、試験サンプルのサンプル把持部への移送,把持作業及び試験後の破断試験サンプルの除去を確実に行うことができ、材料試験の自動化を図ることのできる試験装置用サンプル移送ヘッドを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明の試験装置用サンプル移送ヘッドは、材料試験サンプルを把持する把持部と、該材料試験サンプルを保持し前記把持部へと移送するためのサンプル移送ヘッドと、該サンプル移送ヘッドが先端に設けられ、試験装置本体に駆動自在に取付けられた移送ヘッドアームとを有し、前記把持部に把持された材料試験サンプルの材料試験を行う試験装置であって、前記サンプル移送ヘッドは、前記材料試験サンプルを保持するためのヘッド本体と、前記ヘッド本体の前記材料試験サンプルとの接触面に設けられた複数の吸着穴を介して空気を吸引することにより、前記試験サンプルを吸着保持する第1の吸着手段と、前記ヘッド本体の前記材料試験サンプルとの接触面の上下端部に設けられた複数の吸着穴を介して前記第1の吸着手段より吸引力の大きな吸引することにより、破断した前記試験サンプルを吸着保持する第2の吸着手段と、前記ヘッド本体の前記材料試験サンプルとの接触面の上下端部にそれぞれ設けられた第1の送気口と、前記ヘッド本体の上下面の接触面側にそれぞれ設けられた第2の送気口とを有し、前記第1の吸着手段により試験サンプルの吸着保持しながら前記把持部に把持する際に、前記第1,第2の送気口を介して同時に空気を送気することにより、該試験サンプルの両端側の姿勢をそれぞれ鉛直に保持する姿勢保持手段と、を設けて構成したことを特徴とするものである。
【0015】
請求項2に記載の発明の試験装置用サンプル移送ヘッドは、請求項1に記載の試験装置用サンプル移送ヘッドにおいて、前記姿勢保持手段の前記第1の送気口は、前記ヘッド本体の前記材料試験サンプルとの接触面の上下端部にそれぞれ設けられた送気口を有する1組のプランジャであり、該プランジャは前記把持部による試験サンプルの把持時には前記接触面に突出した状態で前記第2の送気口による送気方向と同方向で且つ前記第2の送気口とで試験サンプルの両端側の表裏面を吹き当てるように送気口から送気して、送気しない場合には前記ヘッド本体内に収容可能に構成されたことを特徴とするものである。
【0016】
請求項3に記載の発明の試験装置用サンプル移送ヘッドは、請求項1に記載の試験装置用サンプル移送ヘッドにおいて、前記第2の吸着手段により破断した試験サンプルを吸着保持した場合には、前記移送ヘッドアームの駆動により破断した試験サンプルの廃棄を行うための回収廃棄容器まで移送することを特徴とするものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明の試験装置用サンプル移送ヘッドの一実施の形態を示し、該試験装置用サンプル移送ヘッドを搭載した試験装置のシステム構成を説明するもので、図1(a)は試験装置の上面図、図1(b)は試験装置の側面図である。
【0018】
本発明は、試験サンプルの材料試験作業の全自動化を図るために、其々の試験サンプル形状にあわせたサンプルカセットを用意し、該試験サンプルをこのサンプルカセットに収納し、収納された試験サンプルを試験装置へと移送して該装置に備えられた試験片把持部に把持するとともに、試験後は破断した試験サンプルの除去作業を行う等の機能を有する試験装置用サンプル移送ヘッドである。
【0019】
このような試験装置用サンプル移送ヘッドを搭載した、フィルムや薄いゴム等の試験サンプルの引張試験を目的とする試験装置のシステム構成を図1を参照しながら説明する。
【0020】
図1(a),図1(b)に示すように、本発明の試験装置用サンプル移送ヘッド10を採用した試験装置は、試験機本体1A,試験台1B,移動クロスヘッド2,ロードセル3,上部,下部自動把持チャック部4A,4B,サンプルヘッド移送アーム部5,ロータリーアクチュエータ6A,6B,自動サンプルカセット取出し装置7,マガジン台7A,マガジン8,機械式開放機構部9,試験装置用サンプル移送ヘッド10及びサンプルカセット11等で主に構成されている。
【0021】
なお、図示はしないが、さらに、上記試験装置の各種動作を制御するとともに、該試験装置により得られた検査データのデータ処理や表示処理を行うパーソナルコンピュータと、検査データや試験装置の動作状態等を表示するモニタ等の表示手段と、得られた検出データ等をプリントアウトするプリンタと設けてシステム構成される。
【0022】
試験台1Bには、上記構成要素を含む前記試験機本体1Aと自動サンプルカセット取出し装置7とが設置されている。試験器本体1Aは、試験台1B上に対向配置され立設された枠部材であり、上部には移動クロスヘッド2が配置されている。この移動クロスヘッド2が具備する雌ねじと嵌合する雄ねじ部を有するねじ棹の端部が試験機本体に固定されるとともに、ねじ棹端部を回転させることで試験機第1Bの垂直方向に対して自在に移動可能に配設されている。即ち、引張試験時には、この移動クロスヘッド2が垂直方向上部へと図示しない駆動制御部によって移動制御されることにより、自動把持チャック部4A,4B間にチャック(セット)された材料サンプルの引張試験が実行されることになる。
【0023】
ロータリーアクチュエータ6Aを下部に配した上部自動把持チャック部4Aがロードセル3に固定され、ロードセル3は移動クロスヘッド2の中央に固定されている。このロードセル3は、引張試験の実行の際の試験荷重を検出し、検出荷重を図示しない制御部へと伝送する。
【0024】
ロードセル3の下部に配された上部自動把持チャック部4Aは、試験台1Bに固定されている下部自動把持チャック部4Bとで、サンプルカセット11(図1(a)参照)内にセットされた試験サンプル12の両端側を自動的に把持して引張試験を行うための主要部分である。
【0025】
また、前記上部,下部自動把持チャック部4A,4Bには、それぞれ図示はしないが各チャック部の把持面に残存する試験サンプル片を取り除くための除去手段とロータリーアクチュエータ6A,6Bが所定位置に設けられており、この除去手段はロータリーアクチュエータによって回動駆動することにより、前記各チャック部の把持面に残存したサンプルを除去することが可能である。
【0026】
なお、本実施の形態では、前記ロータリーアクチュエータ6A,6Bとして具体的には破断サンプル回収用電気モータを用いて構成しているが、これに限定されるものではなく、破断サンプル回収用電気モータ以外のエアー式、油圧式等で回転駆動が実行される回転駆動手段を用いて構成しても良い。
【0027】
また、下部自動把持チャック部4Bの側方側には、自動サンプルカセット取出し装置7により取り出されたサンプルカセット11内の試験サンプルを吸着しながら搬送し、前記上部,下部自動把持チャック部4A,4Bの各把持部にチャック(セット)するための本実施の形態の試験装置用サンプル移送ヘッド10を備えたサンプルヘッド移送アーム5が設置されている。
【0028】
このサンプルヘッド移送アーム5は回動可能に試験台1Bの本体上に取付けられており、試験サンプルを吸着するその試験サンプルヘッド10がマガジン台7A上のサンプルカセット11の移送位置と各自動把持チャック部4A,4Bの把持部の位置との間を自在に回動可能である。このサンプルヘッド移送アーム5も、前記自動把持チャック部4A,4B,ロードセル3及び移動クロスヘッド2等の各種駆動を制御する、制御部40(図3参照)によって駆動が制御されるようになっている。
【0029】
上記構成の試験機(試験機本体1A)が設置された試験台1Bには、試験の自動化を可能とするために、ひとつのサンプルカセットを適宜前記サンプルヘッド移送アーム5の回動位置(サンプル移送位置、図1(a)参照))まで自動的にセット可能な自動サンプルカセット取出し装置7が配されている。
【0030】
自動サンプルカセット取出し装置7は、図1(a),図1(b)に示すように、試験台1Bの所定箇所に配されており、その構成はサンプルカセット11をスライド可能な上面7bを有する筐体7Bと、この筐体7Bの上面に設置されるマガジン台7Aと、このマガジン台7Aに設置され、試験サンプルを収容したサンプルカセット11を複数垂直方向に重ねるようにして収容可能なマガジン8と、筐体7Bのマガジン台7Aの裏面側に設置された移動用アクチュエータ15及び支持部材17と、この支持部材17に取付けられて筐体7Bの上面7b上で水平方向にスライド可能なカセット押出しバー53(図3参照)と、マガジン台7A内に装着され、マガジン8内に収容されたサンプルカセットを確実に落下させて取り出すために改良が施された機械式自動開放機構9と、で主に構成されている。
【0031】
前記自動サンプルカセット取出し装置7を構成する筐体7Bは、図1(a)に示すような配置位置で試験台1B上に設置されている。また、筐体7Bの上面7b上には、サンプルカセット11の搬送をガイドするための一対のガイドプレート1cが配されている(図1(b)参照)。
【0032】
また、自動サンプルカセット取出し装置7の筐体7B内には、図3に示すように、マガジン台7Aの配置位置に合わせて移動用アクチュエータ55及び支持部材57が設けられている。
【0033】
この移動用アクチュエータ15は、制御部40(図3参照)による駆動制御により、図3中水平方向に支持部材57が移動可能に装着されており、駆動時には、端部に連結される支持部材57を介してカセット押出しバー53を筐体7Bの上面7b上でスライド駆動させる。なお、支持部材57は、移動用アクチュエータ55内部に挿通自在に設けられており、図示しない駆動機構部と連動して水平移動するようになっている。
【0034】
また、移動用アクチュエータ55の両側下部には、カセット押出しバー53のスライド動作を実行するための右リミットスイッチ56a,左リミットスイッチ56bが設けられている。
【0035】
例えば、マガジン8よりサンプルカセット11を取り出す排出時の場合、移動用アクチュエータ55の左リミットスイッチ56bをオンさせることにより、移動用アクチュエータ55内部に支持部材57の先端部が、移動用アクチュエータ55内の左リミット位置まで到達するように引き込み、これに伴い、カセット押出しバー53はサンプルカセット11を押し出す位置(図1(a)参照)までスライドすることになる。一方、この状態から次のサンプルカセット11を取り出すためのセット時の場合には、移動用アクチュエータ55の左リミットスイッチ56aをオンさせることにより、移動用アクチュエータ55内部に引き込まれていた支持部材57の先端部(図示せず)が、移動用アクチュエータ55内の右リミット位置まで到達するように押し出され、これに伴い、カセット押出しバー53はサンプルカセット11のセット位置までスライドすることになる。このようにして、移動用アクチュエータ55によりカセット押出しバー53をスライド駆動している。なお、移動用アクチュエータ55の駆動方式としては、空気の圧縮作用により支持部材57を伸縮駆動させる方法が採用されている。
【0036】
カセット押出しバー53は、図3に示すように、L字状に形成されており、折曲部分が前記支持部材57の先端部に固定される固定部53Bと、筐体7Bの上面7bを接触しながらマガジン台7A内部を介してスライドする面の先端部に設けられ、その基端面にてサンプルカセット11の端部と当接して押し出すための係合部53Aとを備えて構成されている。
【0037】
カセット押出しバー53が内部に収容するマガジン台7Aには、機械式自動開放機構9が設けられて構成されている。すなわち、この機械式自動開放機構9がマガジン台7Aに設けられたことにより、該マガジン台7A上にマガジン8が装着された際にマガジン8の下部に設けられたストッパー(図示せず)を解除して、マガジン8内に収容された最下部サンプルカセット11の取出しを可能にさせる。なお、上記ストッパーは、解除されていない場合には、マガジン内に収容された最下部のサンプルカセット11の底面の一部と係合することで、マガジン8の底面側に設けられた排出開口に落下しないようにしている。
【0038】
本実施の形態では、試験サンプルを縦方向に積み重ねると一個ずつ取り出すのが難しい薄いフィルムや粘着性のある材料の場合、試験サンプルが互いに付着しないようにサンプルカセット11に一個ずつサンプルを収納し、これらの複数のサンプルカセット11が前記マガジン8内に収容される。
【0039】
また、マガジン8の側面には、収容された複数のサンプルカセット11を目視して確認するための開口が設けられるとともに、また一方の側面の内側中央には、図示はしないがサンプルカセット11の端部の切り欠き(図示せず)に嵌入する突起形状のガイド部が上部から下部にかけて設けられている。これにより、サンプルカセット11をガイド部(図示せず)により容易に且つ確実にマガジン8内に収容することができ、正しく複数のサンプルカセット11を積み重ねることができる。
【0040】
また、本実施の形態にて使用されるサンプルカセット11は、図示はしないが厚みが一定の板状の部材の平面にサンプル形状に合わせて溝加工を施して収容溝を形成しており、この収容溝に試験サンプル12を収容している。
【0041】
以上、説明したようにこのような構成のサンプルカセット11及び自動サンプルカセット取出し装置7を用いることにより、自動的にマガジン8からひとつずつサンプルカセット11を取出し、筐体7Bの上面7b上のサンプルヘッド移送アーム5の回動位置(試験装置用サンプル移送ヘッド10による吸着位置:図1(a)参照)まで移送することができるようになっている。
【0042】
ところで、本実施の形態では、上記自動サンプルカセット取出し装置7により移送されたサンプルカセット11から試験サンプル12を、試験装置用サンプル移送ヘッド10により上部,下部自動把持チャック部4A,4Bに確実に移送し把持させることができ、また、試験後の破断試験サンプルの除去を確実に行うことができるように、試験装置用サンプル移送ヘッド10自体に改良がなされている。
【0043】
本実施の形態の特徴となる試験装置用サンプル移送ヘッド10の構成を図2を参照しながら詳細に説明する。
【0044】
図2は図1の試験装置に搭載された試験装置用サンプル移送ヘッドの構成を説明するもので、図2(a)は試験サンプルが吸着された状態の試験装置用サンプル移送ヘッドの一部破断した側面図、図2(b)は試験サンプルが吸着された状態の試験装置用サンプル移送ヘッドの正面図である。
【0045】
本実施の形態の試験装置用サンプル移送ヘッド10は、上述したようにサンプルヘッド移送アーム5(図1参照)の先端部に固定され、その構成は、図2(a),図2(b)に示すように、移送ヘッド本体13と、該移送ヘッド本体13を前記サンプルヘッド移送アーム5に固定するためのサンプル移送ヘッド取付ロッド14及び取付台15とで主に構成されている。
【0046】
サンプル移送ヘッド取付ロッド14は、上下一対の支持部材で構成され、一端側が前記移送ヘッド本体13に多少移動可能に嵌合して固定されるとともに、他端側が取付台15のねじ等によって固定されるようになっている。また、この取付台15の外側面上には、取付部15aが配設され、該取付部15aを介して図1に示すサンプル移送ヘッドアーム5の先端部に固定されるようになっている。
【0047】
サンプル移送ヘッド取付ロッド14による移送ヘッド本体13に対する取付状態は、上記のように多少移動可能に嵌合して取付けられており、また、サンプル移送ヘッド取付ロッド14にはそれぞればね14aが嵌合するように設けられている。すなわち、このばね14aによる付勢力により、サンプルカセット11からの試験サンプル12の吸着時や上下自動把持チャック部4A,4Bへの把持時、あるいは破断した試験サンプルの除去時の、サンプルヘッド移送アーム5の回動に伴う移送ヘッド本体13の試験サンプル12に対する接触状態を和らげて、該試験サンプル12を保護することができるようになっている。
【0048】
移送ヘッド本体13は、サンプルカセット11に収容された試験サンプル12を吸着して上下自動把持チャック部4A,4B間に移送し、把持する際には該試験サンプル12の姿勢を正しく補助するとともに、試験後には、破断した試験サンプル12を強制的に除去して、図示しない破断試験片収容ボックスに収容するための工夫がなされている。
【0049】
具体的には、移送ヘッド本体13は、図2に示すように試験サンプル12を吸着し保持するのに最適な大きさの角部材で構成されたもので、内部には吸引用導管17が垂直方向に設けられている。
【0050】
また、移送ヘッド本体13の裏面側には、該移送ヘッド本体13の表面に連通する上部空気吹出し入口19,下部空気吹出し入口20と、破断サンプル吸着用空気吸引口16Aと、前記吸引導管17と連通するサンプル吸着保持用空気吸引口16とが配設されている。
【0051】
これらの入口,及び口部は、それぞれ空気を吸引、または送気するための管と接続するためのコネクタ手段であり、それぞれ対応する管がコネクトされるようになっている。なお、詳細なエアーの配管経路については後述する。
【0052】
前記上部空気吹出し入口19には、図2(a)に示すように、上プランジャ21が移送ヘッド本体13の表面の穴26を介して表面側方向(吸着面側方向)に突出移動可能に取付けられており、該上部空気吹出し入口19と上プランジャ21の上部吹出し口21aとの間が連通している。
【0053】
この上プランジャ21の外周にはプランジャ戻りばね23が設けられており、このプランジャ戻りばね23は、該上プランジャ21を移送ヘッド本体13内部方向へと付勢している。すなわち、空気の吹出し時には、上プランジャ21がこの空気の吹出し圧で移送ヘッド本体13の表面側方向に所定寸法で突出して上部吹出し口21a(図4(b)参照)から空気を移送ヘッド本体13の上部方向へと吹出し、一方、空気吹出しがなされていないときには、上プランジャ21は前記プランジャ戻りばね23による付勢力により移送ヘッド本体13内部へと収容されることになる(図4(a)参照)。
【0054】
上記構成の上部空気吹出し入口19及び上プランジャ21は、移送ヘッド本体13の上部に2組、対向配置されるように設けられている。
【0055】
一方、移送ヘッド本体13の下部についても、上記同様の構成の下部空気吹出し入口20及び下プランジャ22が、移送ヘッド本体13の下部に2組、対向配置されるように設けられている。
【0056】
つまり、下部空気吹出し入口20には、図2(a)に示すように、下プランジャ22が移送ヘッド本体13の表面の穴27を介して表面側方向(吸着面側方向)に突出移動可能に取付けられており、該下部空気吹出し入口20と下プランジャ22の下部吹出し口22aとの間が連通している。この場合、下部吹出し口22aは、下プランジャ22の移送ヘッド本体13の下部方向に向けて設けられている。
【0057】
すなわち、空気の吹出し時には、下プランジャ22がこの空気の吹出し圧で移送ヘッド本体13の表面側方向に所定寸法で突出して下部吹出し口22aから空気を移送ヘッド本体13の下部方向へと吹出し、一方、空気吹出しがなされていないときには、下プランジャ22はプランジャ戻りばね23による付勢力により移送ヘッド本体13内部へと収容されることになる(図4(a)参照)。
【0058】
また、移送ヘッド本体13の上面の表面側端部には、前記上プランジャ21に連通する上部空気吹出し口24が一組対向配置されるように設けられている。つまり、これらの上部空気吹出し口24は、前記上プランジャ21の空気吹出し時には、同時に移送ヘッド本体13上部方向へと空気を吹き出すようになっている。
【0059】
移送ヘッド本体13の下面(底面)の表面側端部についても、同様に下プランジャ22に連通する下部空気吹出し口25が一組対向配置されるように設けられている。つまり、これらの下部空気吹出し口25は、前記下プランジャ22の空気吹出し時には、同時に移送ヘッド本体13下部方向へと空気を吹き出すようになっている。また、プランジャ戻りばね23,24の補助手段又は代用として、プランジャ吸引用電磁弁36f(図3参照)を設け、第2の真空発生部38bとサンプル移送ヘッド10の上,下部空気吹出し入口19,20を導通,制御することで、プランジャ戻り動作をより確実に行うことが可能となる。
【0060】
前記吸着保持用吸引口16は、吸引導管17を介して移送ヘッド本体13の表面側垂直方向に複数設けられたサンプル吸着穴18に連通しており、これらサンプル吸着穴18を介して空気を吸引することにより、試験サンプル12の中央部分12cを吸着し保持することができるようになっている。これらのサンプル吸着穴18は、図2(b)に示すように、所定間隔で移送ヘッド本体13の表面状に設けられており、その所定間隔寸法や設置個数については限定されるものではない。
【0061】
前記破断サンプル吸着用空気吸引口16Aは、前記吸引導管17とは別の吸引導管(図示せず)を介して、移送ヘッド本体13の表面側上下端部にそれぞれ設けられた上破断サンプル吸着口28,下破断サンプル吸着口29とに連通しており、試験後には、これらの破断サンプル吸着口28,29を介して空気を、前記サンプル吸着時よりも強く吸引することで破断した各試験サンプル片(サンプル上部タブ部12a,サンプル下部タブ部12b)を吸着する。
【0062】
試験サンプル12の形状としては、柔軟なフィルムやゴム等の材質であるため、例えば図2(b)に示すような上下基端側が幅広で形成されたサンプル上部タブ部12a,サンプル下部タブ部12bと、その間が幅狭で形成され、試験する際の主要部分となる平行部12cとを有する形状に形成されたものが使用される。
【0063】
したがって、本実施の形態の試験装置用サンプル移送ヘッド10は、このような形状の試験サンプル12を吸着保持、そして把持時の姿勢補助、あるいは破断した除去時の吸着を確実に実行するのに好適な構成となっており、すなわち、試験サンプル12の吸着保持時には、前記複数のサンプル吸着穴18による空気吸引にて試験サンプル12の平行部12cを確実に吸引保持し、上下自動把持チャック部4A,4Bへの把持時には、上プランジャ21の上部吹出し口21aと上部空気吹出し口24とによる空気吹出によりその試験サンプル12のサンプル上部タブ部12aが垂直方向に真っ直ぐとなるように姿勢を導くと同時に、下プランジャ22の下部吹出し口22aと下部空気吹出し口25とによる空気吹出によりサンプル下部タブ部12bが垂直方向に真っ直ぐとなるように姿勢を導くことにより、確実に上下自動把持チャック部4A,4Bに把持させることができる。また、試験後においては、前記サンプル吸着穴18より多少強めの吸引が可能な上、下破断サンプル吸着口28,29による空気吸引にて、それぞれ破断した破断サンプル片(サンプル上部タブ部12a,サンプル下部タブ部12b)を確実に吸着し移送することができる。
【0064】
次に、上記構成の試験装置用サンプル移送ヘッドを含む試験システム全体のエアー配管構成を図3を参照しながら詳細に説明する。
【0065】
図3は本実施の形態の試験装置用サンプル移送ヘッドを含む試験システム全体のエアー配管構成を示す構成図である。なお、エアーに関する各ブロック間は所定の管にて接続されているものとする。
【0066】
本試験システムには、各種動作を駆動させるためにエアー(空気)を発生させるためのエアー源30が備えられ、このエアー源30により発生したエアーは、エアータンク31に充填され、レギュレータ32に供給される。
【0067】
レギュレータ32から出力される所定圧のエアーは、電磁弁36,レギュレータ34及び真空発生部38に供給される。
【0068】
レギュレータ32,34は、供給されたエアーの圧力を所定の圧力に変換して出力するもので、常時、各出力端に設けられた圧力計33,35にてその出力圧力が検査作業員にてチェック出来るようになっている。
【0069】
レギュレータ34の出力エアーは、電磁弁37に供給される。この電磁弁37は、下チャック部37aと上チャック部37bとの電磁弁で構成され、該試験システム全体を制御する制御部40により、これらの下チャック部37a,上チャック部37bの電磁弁のオン/オフが制御させるようになっている。すなわち、上チャック部37bは上部自動把持チャック部4Aと連通しており、オンすることによりエアーを供給して上部自動把持チャック部4Aを閉じ、一方、オフすることにより開かせる。また、同様に下チャック部37aは下部自動把持チャック部4Bと連通しており、オンすることによりエアーを供給して下部自動把持チャック部4Bを閉じ、一方、オフすることにより開かせる。
【0070】
真空発生部38は、第1の真空発生部38aと第2の真空発生部38bとを備えて構成される。第1の真空発生部38aは、前記移送ヘッド本体13のサンプル吸着保持用空気吸引口16に接続され、レギュレータ32からの出力エアーをもとに真空状態にし所定圧の吸引力を発生させて吸引を行う。第2の真空発生部38bは、前記移送ヘッド本体13の破断サンプル吸着用空気吸引口16Aに接続され、レギュレータ32からの出力エアーをもとに真空状態にし、前記第1の真空発生部38aよりも大きなの吸引力を発生させて吸引を行う。
【0071】
なお、これら第1,第2の真空発生部38a,38bの駆動制御は、前記制御部40によって制御されるようになっている。
【0072】
電磁弁36は、旋回部36a,前後部36b,マガジン部36c,第1の排気部36d,第2の排気部36eの各電磁弁を備えて構成され、これらの電磁弁は制御部40により、オン/オフ制御がなされるようになっている。
【0073】
前記旋回部36a及び前後部36bは、サンプルヘッド移送アーム5の駆動制御を行うサンプル移送装置39に接続されており、詳しくは、旋回部36aはサンプル移送装置39の旋回手段39bに、前後部36bはサンプル移送装置39の前後手段39aにそれぞれ接続されている。すなわち、旋回部36aをオンすることによりエアーを供給して旋回手段39aを駆動させてサンプルヘッド移送アーム5を旋回させ、一方、オフすることにより逆旋回させる。また、同前後部36bをオンすることによりエアーを供給して前後手段39bを駆動させてサンプルヘッド移送アーム5を前駆動させ、一方、オフすることにより後駆動させる。このようにサンプル移送装置39による駆動制御により、サンプルヘッド移送アーム5を適宜最適な位置となるように移動させることが可能である。
【0074】
マガジン部36cは、自動サンプルカセット取出し装置7の移動アクチュエータ15と接続されており、オンすることによりエアーを供給して移動アクチュエータ15を駆動させ、一方、オフすることによりその駆動を停止させる。なお、移動アクチュエータ15の駆動については、上述した通りである。
【0075】
第1の排気部36dは、前記移送ヘッド本体13の上部空気吹出し入口19に接続され、オンすることによりレギュレータ32からの出力エアーを供給して上プランジャ21及び上部吹出し口24を介して送気を行い、一方、オフすることによりその送気を停止させる。
【0076】
第2の排気部36eは、前記移送ヘッド本体13の下部空気吹出し入口20に接続され、オンすることによりレギュレータ32からの出力エアーを供給して下部プランジャ22及び下部吹出し口25を介して送気を行い、一方、オフすることによりその送気を停止させる。
次に、本実施の形態の試験装置用サンプル移送ヘッドの特徴となる動作を図4を参照しながら詳細に説明する。
【0077】
図4は試験装置用サンプル移送ヘッドの動作を説明するための説明図であり、図4(a)は吹出し吸引がオフの状態の移動ヘッド本体を示し、図4(b)は吹出し吸引がオンの状態の移動ヘッド本体を示している。
【0078】
いま、自動サンプルカセット取出し装置7を用いてマガジン8の収容されたサンプルカセット11を取出し、試験機本体に供給するものとする。この場合、自動サンプルカセット取出し装置7のカセット押出しバー13によるスライド動作により、ひとつのサンプルカセット11がマガジン台7Aに設けられたサンプルカセット排出口により押し出され、図1(a)に示すサンプル移送位置に配されることになる。
【0079】
その後、制御部40は、電磁弁36の旋回部36a,前後部36bのオン/オフを制御してサンプル移送装置39の駆動を制御することにより、図1(b)に示す90度旋回前後駆動可能なサンプルヘッド移送アーム5を旋回させながら、該サンプルヘッド移送アーム5の先端に取付けられた試験装置用サンプル移送ヘッド10を筐体7Bの上面7b状に配されたサンプルカセット11の試験サンプル12に押し当てる。
【0080】
そして、制御部40は、第1の真空発生部38aをオンさせることにより、前記移送ヘッド本体13のサンプル吸着保持用空気吸引口16により吸引用導管17内空気を抜気して、サンプル吸着穴18により試験サンプル12を吸着保持し、上記サンプル移動装置39の駆動制御により、サンプルヘッド移送アーム5を旋回させて、上部,下部自動把持チャック部4A,4B方向へと移送させる。
【0081】
試験装置用サンプル移送ヘッド10が上部,下部自動把持チャック部4A,4B方向に到達すると、制御部40は、電磁弁36の第1,第2の排気部36d,36eをそれぞれオンすることにより、上部,下部空気吹出し入口19,20を介してレギュレータ32からの出力エアーが供給され、上下プランジャ21,22をその空気圧により移送ヘッド本体13の表面側に共にプランジャ戻りばね23の付勢力に抗して突出させ、各上部,下部吹出し口21a,22aを介して空気を吹き出す。同時に、上部,下部空気吹出し口24,25からも同じ吹出し圧の空気の吹出しが行われる。
【0082】
これにより、図4(b)に示すように、試験サンプル12のサンプル上部タブ部12aが垂直方向に真っ直ぐとなるように姿勢が制御されると同時に、サンプル下部タブ部12bが垂直方向に真っ直ぐとなるように姿勢が制御されることになる。
【0083】
この状態を確保しながら、制御部40は、電磁弁37の下チャック部37a,上チャック部37bをオンさせることにより、上部,下部自動把持チャック部4A,4Bを閉じて、試験サンプル12の両端のタブ部12a,12bを把持しセットさせる。
【0084】
こうして、試験サンプル12は、柔軟なフィルムやゴム等の材質である場合でも確実に上部,下部自動把持チャック部4A,4Bに確実に把持されることになる。
【0085】
セット後、制御部40は、電磁弁36の第1,第2の排気部36d,36eをそれぞれオフすることにより、吹出し動作を停止させることで、上,下プランジャ21,22はプランジャ戻りばね23による付勢力により移送ヘッド本体13内部へと収容されることになる(図4(a)参照)。
【0086】
引張り試験後、制御部40は上記同様にサンプル移送装置39を制御することにより、サンプルヘッド移送アームを駆動させて試験装置用サンプル移送ヘッド10をセット時同様の位置に配置させた後、第2の真空発生部38bをオンさせることにより、前記移送ヘッド本体13の破断サンプル吸着用空気吸引口16Aを介して他の吸引用導管内の抜気を行い、上下破断サンプル吸着口28,29より破断した試験サンプルの両タブ部12a,12bの吸着を行い、サンプルヘッド移送アーム5を旋回させながら、図示しない破断サンプル収容器まで移送した後、第2の真空発生部38bをオフさせることで、吸気を停止し、破断した試験サンプル12の両タブ部12a,12bを落下させて該破断サンプル収容器に収容させる。
【0087】
なお、上下破断サンプル吸着孔28,29による吸引は、前記第2の真空発生部38bによりサンプル吸着穴18による吸引よりも吸引力が大であるため、上部,下部自動把持チャック部4A,4Bの各把持面に破断したサンプル上部タブ部12a,サンプル下部タブ部12bが付着した場合でも、確実にこれを吸引し保持することができる。
【0088】
したがって、本実施の形態によれば、材料物性を測定する引張試験において剛性が無く自立できない材料、試験サンプルを縦方向に試験サンプルに過荷重が掛からない様に軽く保持しながら上下,下部自動把持チャック部へ移送し把持する際に、試験装置用サンプル移送ヘッドの適用により人手を省くことができるため、試験作業の省力化、自動化が可能になる。
【0089】
また、標準試験用サンプルは形状が規格で規定されておりサンプル移送ヘッドはそれに合わせて製作されたため、著しく形状が異なる場合交換する必要も生じるが、サンプルヘッド移送アームへの取り付けが取り付けロッドにより簡単に実施できるため、サンプルヘッド移送ヘッドの交換により多種少量の試験サンプルの自動化に対応できる。
【0090】
また、試験装置用サンプル移送ヘッドのピックアップ位置に試験サンプルを置くだけで後の保持、移送、保持、把持等の操作は全てサンプル移送ヘッド、サンプル移送アーム、上部,下部自動把持チャック部により機械的に処理されるため、試験時間は短縮され、又把持位置が一定するため、試験データが安定する。
【0091】
さらに、試験装置用サンプル移送ヘッドは試験後の破断サンプル廃棄のために、強力吸引口を移送口とは別に設け、上下破断サンプルを強力吸着保持し、ピックアップ位置と異なる場所で廃棄するため、廃棄用別装置を新たに必要としない等の効果がある。
【0092】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されることはなく、各構成部品を改良し、あるいは組み合わせて構成した場合も本発明に適用される。
【0093】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明によれば、材料試験全ての自動化を図るためにサンプル移送ヘッドを設けて構成した場合に、試験サンプルのサンプル把持部への移送,把持作業及び試験後の破断試験サンプルの除去を確実に行うことができ、材料試験の自動化を図ることができる試験装置用サンプル移送ヘッドを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の試験装置用サンプル移送ヘッドの一実施の形態を示し、該装置を搭載した全試験装置のシステム構成を説明する構成図。
【図2】本実施の形態の試験装置用サンプル移送ヘッドの全体構成を示す構成図。
【図3】本実施の装置に使用されるエアー配管構成を示す構成図。
【図4】試験装置用サンプル移送ヘッド本体の吸引/吹出し動作を説明するための斜視図。
【符号の説明】
1…試験装置、
1A…試験機本体、
1B…試験台、
1c…ガイドプレート、
2…移動クロスヘッド、
3…ロードセル、
4A…上部自動把持チャック部、
4B…下部自動把持チャック部、
5…サンプルヘッド移送アーム、
6A,6B…ロータリーアクチュエータ、
7…自動サンプルカセット取出し装置、
7A…マガジン台、
7B…筐体、
7b…上面(搬送面)、
8…マガジン、
9…機械式自動開放機構、
10…試験装置用サンプル移送ヘッド、
11…サンプルカセット、
12…試験サンプル、
12a…サンプル上部タブ部、
12b…サンプル下部タブ部、
12c…平行部、
13…移送ヘッド本体、
14…サンプル移送ヘッド取付ロッド、
14a…ばね、
15…取付台、
16…サンプル吸着保持用空気吸引口、
16A…破断サンプル吸着用空気吸引口、
17…吸引導管、
18…サンプル吸着穴、
19…上部空気吹出し入口、
20…下部空気吹出し入口、
21…上プランジャ、
21a…上部吹出し口、
22…下プランジャ、
22a…下部吹出し口、
23…プランジャ戻りばね、
24…上部空気吹出し口、
25…下部空気吹出し口、
26,27…穴、
28…上破断サンプル吸着口、
29…下破断サンプル吸着口、
30…エアー源、
32,34…レギュレータ、
36,37電磁弁、
38…真空発生部、
39…サンプル移送装置、
40…制御部。

Claims (3)

  1. 材料試験サンプルを把持する把持部と、該材料試験サンプルを保持し前記把持部へと移送するためのサンプル移送ヘッドと、該サンプル移送ヘッドが先端に設けられ、試験装置本体に駆動自在に取付けられた移送ヘッドアームとを有し、前記把持部に把持された材料試験サンプルの材料試験を行う試験装置であって、
    前記サンプル移送ヘッドは、
    前記材料試験サンプルを保持するためのヘッド本体と、
    前記ヘッド本体の前記材料試験サンプルとの接触面に設けられた複数の吸着穴を介して空気を吸引することにより、前記試験サンプルを吸着保持する第1の吸着手段と、
    前記ヘッド本体の前記材料試験サンプルとの接触面の上下端部に設けられた複数の吸着穴を介して前記第1の吸着手段より吸引力の大きな吸引することにより、破断した前記試験サンプルを吸着保持する第2の吸着手段と、
    前記ヘッド本体の前記材料試験サンプルとの接触面の上下端部にそれぞれ設けられた第1の送気口と、前記ヘッド本体の上下面の接触面側にそれぞれ設けられた第2の送気口とを有し、前記第1の吸着手段により試験サンプルの吸着保持しながら前記把持部に把持する際に、前記第1,第2の送気口を介して同時に空気を送気することにより、該試験サンプルの両端側の姿勢をそれぞれ鉛直に保持する姿勢保持手段と、を設けて構成したことを特徴とする試験装置用サンプル移送ヘッド。
  2. 前記姿勢保持手段の前記第1の送気口は、前記ヘッド本体の前記材料試験サンプルとの接触面の上下端部にそれぞれ設けられた送気口を有する1組のプランジャであり、該プランジャは前記把持部による試験サンプルの把持時には前記接触面に突出した状態で前記第2の送気口による送気方向と同方向で且つ前記第2の送気口とで試験サンプルの両端側の表裏面を吹き当てるように送気口から送気して、送気しない場合には前記ヘッド本体内に収容可能に構成されたことを特徴とする請求項1に記載の試験装置用サンプル移送ヘッド。
  3. 前記第2の吸着手段により破断した試験サンプルを吸着保持した場合には、前記移送ヘッドアームの駆動により破断した試験サンプルの廃棄を行うための回収廃棄容器まで移送することを特徴とする請求項1に記載の試験装置用サンプル移送ヘッド。
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