JP2004028020A - 燃料噴射弁 - Google Patents

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Takeo Kushida
串田 丈夫
Hiroyuki Takamine
高嶺 博行
Kaoru Maeda
前田 薫
Hideya Kikuchi
菊地 英弥
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Abstract

【課題】噴射孔8ないしシート部9近傍を有効に冷却可能で、デポジットの堆積にともなう噴射量の変化、噴霧形状の変化を抑制するとともに、取付けスペースが限られていても、現行の形状ないし構造に大きな影響を与えることなく、シリンダーヘッド2に装着可能な燃料噴射弁を提供すること。
【解決手段】シート部9ないし噴射孔8の近傍に吸熱部を有する、冷却水あるいはヒートパイプなどによる冷却機構24を設けること、熱を外部に放熱可能とすることに着目したもので、燃焼室7に臨む燃料の噴射孔8およびシート部9を有するインジェクター部3において往復動するノズルニードル10がシート部9からリフトすることにより、燃焼室7に燃料を噴射する燃料噴射弁であって、噴射孔8の近傍に吸熱部を有する冷却機構24を設けるとともに、吸熱部からの熱をインジェクター部3の外部に放熱可能としたことを特徴とする。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は燃料噴射弁にかかるもので、とくに噴射孔から燃料を燃焼室に噴射する燃料噴射弁であってこの噴射孔へのデポジットの堆積を抑制可能な燃料噴射弁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の燃料噴射弁、とくに筒内燃料直接噴射型の燃料噴射弁1(電磁式燃料噴射弁)について図9にもとづき概説する。
図9は、燃料噴射弁1の側面図であって、エンジンのシリンダーヘッド2にこれを取り付けるもので、燃料噴射弁1は、インジェクター部3と、ガイド部4と、駆動部5と、燃料供給部6と、を有する。
【0003】
インジェクター部3は、エンジンの燃焼室7に臨む噴射孔8およびシート部9を形成してあり、このシート部9に対してシート方向およびリフト方向に往復動するノズルニードル10を内部に有している。
なお、インジェクター部3の外周部には、燃焼ガスシール11を設けてあり、燃料噴射弁1のシリンダーヘッド2への取付け孔12と燃料噴射弁1との間を通して、燃焼室7からの燃焼ガスがシリンダーヘッド2の外部に漏れ出ないようにシールしている。
【0004】
ガイド部4は、シート部9に対するノズルニードル10のシート方向およびリフト方向への往復動をガイドするためのもので、軸方向における上流側ニードルガイド13を有する。下流側ニードルガイド14は、インジェクター部3内部にこれを設けている。
【0005】
駆動部5は、アーマチュア15、マグネット16およびニードルスプリング17などを有し、マグネット16に所定のタイミングで駆動信号を供給することにより、ノズルニードル10をシート方向およびリフト方向に駆動可能としている。
【0006】
燃料供給部6から供給された燃料は、燃料通路18をとおって噴射孔8の部分まで至り、シート部9からのノズルニードル10のリフトにより燃焼室7内に噴射される。
【0007】
こうした構成の燃料噴射弁1において、噴射孔8からの燃料の噴射にともない、燃焼室7における高温のため、燃料が固化した堆積物、いわゆるデポジットが噴射孔8部分に堆積し、燃料噴射量の低下、および噴霧形状の変化などの諸問題が発生する。
【0008】
さらに、このデポジットを低減する対策として、噴射孔8部分の温度を低くすることが行われている。たとえば、特許第3228497号などがある。
しかしながら、従来の燃料噴射弁では、その外部に冷却水や断熱材を備えていること、とくに冷却水により燃料噴射弁自体を覆うように構成していることなどから、噴射孔8部分の冷却作用がわずかで、デポジット低減効果が十分ではないという問題がある。
また、シリンダーヘッド2のまわりは、とくにガソリンエンジンなどの場合には取付けスペースが限られており、冷却水や断熱材などによる冷却機構を十分に取り付けることができないという問題がある。
ディーゼルエンジンの場合には、ガソリンエンジンより取付けスペースに余裕はあるものの、デポジットの堆積にともなう同様の諸問題があり、燃料噴射弁部分の冷却が要請されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は以上のような諸問題にかんがみなされたもので、デポジットの堆積にともなう噴射量の変化、噴霧形状の変化を抑制可能な燃料噴射弁を提供することを課題とする。
【0010】
また本発明は、噴射孔ないしシート部近傍を有効に冷却可能な燃料噴射弁を提供することを課題とする。
【0011】
また本発明は、取付けスペースが限られていても、噴射孔の冷却機構を取り付け可能な燃料噴射弁を提供することを課題とする。
【0012】
また本発明は、現行の形状ないし構造に大きな影響を与えることなく、シリンダーヘッドに装着可能な燃料噴射弁を提供することを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、シート部ないし噴射孔の近傍に吸熱部を有する、冷却水あるいはヒートパイプなどによる冷却機構を設けること、この吸熱部からの熱をインジェクター部の外部に積極的にかつ効率的に放熱可能とすることに着目したもので、燃焼室に臨む燃料の噴射孔およびシート部を有するインジェクター部と、このインジェクター部において上記シート部に対してシート方向およびリフト方向に往復動するノズルニードルと、を有するとともに、このノズルニードルが上記シート部からリフトすることにより、燃焼室に上記燃料を噴射する燃料噴射弁であって、上記噴射孔の近傍に吸熱部を有する冷却機構を設けるとともに、この吸熱部からの熱を上記インジェクター部の外部に放熱可能としたことを特徴とする燃料噴射弁である。
【0014】
上記冷却機構は、上記噴射孔のまわりを通過可能な冷却水通路を有することができる。
【0015】
上記冷却機構は、上記噴射孔のまわりに環状に位置する環状通路部を有することができる。
【0016】
上記冷却機構は、上記噴射孔のまわりに吸熱端部を有するヒートパイプを有することができる。
【0017】
上記冷却機構は、ヒートパイプの吸熱端部を上記噴射孔のまわりに環状に有することができる。
【0018】
上記冷却機構は、上記吸熱部と上記インジェクター部の外部に位置する放熱部との間を結ぶとともに上記ノズルニードルの軸方向に延びる熱移送連通部を有することができる。
【0019】
上記冷却機構は、上記吸熱部に冷却水を供給する冷却水導入部と、上記インジェクター部の外部に位置する放熱部にこの冷却水を排出する冷却水導出部と、を有することができる。
【0020】
上記冷却機構は、上記インジェクター部の内部にこれを設けることができる。
【0021】
上記冷却機構は、上記インジェクター部の外部にこれを設けることができる。
【0022】
上記インジェクター部より上流側に上記ノズルニードルのガイド部を設けるとともに、このガイド部は上記インジェクター部より大径にこれを形成し、このガイド部と上記インジェクター部との間の空間に上記冷却機構を設けることができる。
【0023】
本発明による燃料噴射弁においては、シート部ないし噴射孔の近傍に吸熱部を有する、冷却水あるいはヒートパイプなどによる冷却機構を設け、この吸熱部からの熱をインジェクター部の外部に積極的にかつ効率的に放熱するようにしたので、噴射孔を直接的に冷却することができ、その冷却効果を向上させて、効率よく噴射孔部分を冷却し、デポジットの堆積を抑制可能である。
とくに、燃料噴射弁のインジェクター部のみに冷却機構を装備することになるので、小型かつ低コストであり、取付けスペースが限られているシリンダーヘッド部分において現行の構成に影響を与えることがない。
【0024】
【発明の実施の形態】
つぎに本発明の第1の実施の形態による燃料噴射弁20を図1にもとづき説明する。ただし、図9と同様の部分には同一符号を付し、その詳述はこれを省略する。
図1は、燃料噴射弁20の、とくに前記インジェクター部3部分の要部拡大断面図であって、燃料噴射弁20は、そのインジェクター部3の部分に、シートキャリア21と、シート部材22と、カバーハウジング23と、冷却機構24と、を設けている。
【0025】
シートキャリア21は、ノズルニードル10との間に燃料通路18を有するとともに、その先端部にシート部材22を溶接している。
【0026】
シート部材22は、噴射孔8およびシート部9を形成しているとともに、カバーハウジング23の先端部においてもこれを溶接している。
【0027】
カバーハウジング23は、従来のインジェクター部3の外周側に追加的にこれを設けるものであるが、インジェクター部3より大径の前記ガイド部4の内側に位置して、前記燃焼ガスシール11をその外周部に取り付けてあるとともに、シートキャリア21およびシート部材22との間に上記冷却機構24の冷却水通路25を設けている。
なお、冷却水としては、エンジンの冷却水を分流して用いることができる。
【0028】
冷却機構24は、この冷却水通路25に連通する冷却水導入部26と、冷却水を排出する冷却水導出部27と、上記冷却水通路25と、を有する。
冷却水通路25は、冷却水導入部26からの供給側連通部28(熱移送連通部)、環状通路部29、および冷却水導出部27への排出側連通部30(熱移送連通部)を有し、環状通路部29が吸熱部を構成する。
なお、放熱部は、冷却水導出部27のさらに下流側における任意の部分にこれを設ける。
【0029】
こうした構成の燃料噴射弁20において、冷却機構24の冷却水導入部26から導入された冷却水が、供給側連通部28をとおって、噴射孔8およびシート部9の近傍(外周側)の環状通路部29において噴射孔8およびシート部9の高熱を吸熱し、排出側連通部30および冷却水導出部27からインジェクター部3の外部に積極的かつ効率的に排出することができる。
しかも、冷却機構24を被冷却部である噴射孔8およびシート部9部分にできるだけ接近させることができ、すなわち、環状通路部29を循環して流れる冷却水が噴射孔8およびシート部9を直接冷却することができて冷却効果が良好であり、噴射孔8へのデポジットの堆積を効果的に防止可能であるとともに、ガイド部4より小径部分のインジェクター部3においてのみ冷却機構24を構成することができて、小型かつ低コストであり、長期にわたり性能変化をきたすことがない。
【0030】
図2は、本発明の第2の実施の形態による燃料噴射弁40の、とくにインジェクター部3部分の要部拡大断面図であって、燃料噴射弁40においては、燃料噴射弁20(図1)のようにカバーハウジング23を設けることなく、シートキャリア21に相当するシートキャリア41の先端部に、シート部材22に相当する長尺のシート部材42を溶接し、このシート部材42に前記冷却水通路25、冷却水導入部26および冷却水導出部27などによる冷却機構24を直接形成している。
【0031】
こうした構成の燃料噴射弁40においても、前述の燃料噴射弁20(図1)と同様に、噴射孔8およびシート部9の部分を直接冷却して、デポジットの堆積を防止可能である。
さらに、インジェクター部3の外形形状は現行のものと変わらないので、取付けスペースその他に何らの変更もなく取り付けることができる。
【0032】
図3は、本発明の第3の実施の形態による燃料噴射弁50の、とくにインジェクター部3およびガイド4部分の要部拡大断面図であって、燃料噴射弁50は、その冷却機構51として、インジェクター部3におけるシートキャリア21にヒートパイプ52を内蔵している。
【0033】
ヒートパイプ52は、薄いステンレス材あるいは銅材による中空のパイプ内に熱交換媒体を封入したもので、噴射孔8およびシート部9の近傍である吸熱部に配置した吸熱端部52Aと、中間の連通管部52Bと、ガイド部4に位置する放熱端部52Cと、を有している。
なお、ガイド部4にはシール用のOリング53を設けてある。
【0034】
このヒートパイプ52は、噴射孔8およびシート部9のまわりに放射状にその複数本を配置することもできるし、あるいはヒートパイプ52自体を円筒形状として噴射孔8およびシート部9を囲むこともできる。
さらに、ヒートパイプ52の構成として、中空のパイプ内に熱交換媒体を封入する代わりに、パイプに相当する中空密閉空間を形成し、その中に熱交換媒体を封入可能としてもよい。
【0035】
こうした構成の燃料噴射弁50および冷却機構51において、ヒートパイプ52の吸熱端部52Aが噴射孔8およびシート部9まわりに熱を吸収し、内部の熱交換媒体により連通管部52Bを通って放熱端部52Cまで移送し、インジェクター部3の外部すなわちガイド部4さらにシリンダーヘッド2への放熱が可能である。
しかも、冷却機構51にヒートパイプ52を採用することにより、燃料噴射弁20(図1)および燃料噴射弁40(図2)のように冷却水をインジェクター部3の内部に導入する必要がないので、冷却機構51自体を独立した構成とすることができ、その組み付けや交換なども比較的容易である。
【0036】
図4は、本発明の第4の実施の形態による燃料噴射弁60の、とくにインジェクター部3およびガイド部4部分の要部拡大断面図であって、燃料噴射弁60は、燃料噴射弁50(図3)の構成と事実上同様であるが、シートキャリア21の先端部にシート部材22を溶接可能とし、組み立て時にシートキャリア21からシート部材22を明確に分離して、シート部材22におけるシート部9の研磨を容易に行うことができるようにしている。
【0037】
この燃料噴射弁60においても、燃料噴射弁50(図3)と同様に、噴射孔8およびシート部9の部分を効果的に冷却可能で、構成が簡単であるとともに、シート部9の研磨の容易性およびシート性能の信頼性を確保している。
【0038】
図5は、本発明の第5の実施の形態による燃料噴射弁70の要部断面側面図および付属の概略斜視図であって、燃料噴射弁70は、上述の各実施の形態による燃料噴射弁20(図1)、燃料噴射弁40(図2)、燃料噴射弁50(図3)および燃料噴射弁60(図4)とは異なり、インジェクター部3の外部に冷却機構71を設けている。
【0039】
ただし冷却機構71は、インジェクター部3より上流側であって、より大径のガイド部4とインジェクター部3との間の円筒形状の空間に筒状通路形成部材72を設けている。
この筒状通路形成部材72に、冷却水を供給する冷却水導入部73と、インジェクター部3の軸方向に延びる供給側連通部74(熱移送連通部)と、環状通路部75と、排出側連通部76(熱移送連通部)と、冷却水導出部77と、を形成し、環状通路部75が噴射孔8およびシート部9の近傍の吸熱部を構成する。すなわち、供給側連通部74、環状通路部75および排出側連通部76がインジェクター部3のまわりに冷却水を通過可能な冷却水通路78を構成する。
なお、供給側連通部74および排出側連通部76は、筒状通路形成部材72の円筒状内部を通過してインジェクター部3の外周面には直接接触しておらず、環状通路部75内に流れる冷却水がインジェクター部3の外周面に直接接触可能としている。
【0040】
筒状通路形成部材72には、上流外周側Oリング79、上流内周側Oリング80および下流外周側Oリング81を設けることにより、冷却機構71の冷却水導入部73、冷却水通路78および冷却水導出部77を外部環境から密閉する。
【0041】
こうした構成の燃料噴射弁70および冷却機構71においても、インジェクター部3における被冷却部である噴射孔8およびシート部9に環状通路部75内の冷却水がインジェクター部3の外周側から熱接触して吸熱を行うとともに、排出側連通部76および冷却水導出部77を介して外部の放熱部に熱を排出可能である。
しかも、容量の大きな環状通路部75がインジェクター部3(噴射孔8およびシート部9)の周囲を囲んでいるので、冷却効率は良好である。
さらに、燃料噴射弁70としてのインジェクター部3、ガイド部4、駆動部5および燃料供給部6自体は現行の部品そのものを何らの変更もなく採用することができるので、デポジット対策として、簡単に構成することができる。
【0042】
図6は、本発明の第6の実施の形態による燃料噴射弁90の要部断面側面図および付属の概略斜視図であって、燃料噴射弁90は、上述の燃料噴射弁70(図5)と同様に、インジェクター部3の外部に冷却機構91を設けている。
【0043】
この冷却機構91は、前記筒状通路形成部材72に、冷却水導入部73と、インジェクター部3の軸方向に延びる供給側連通部74に相当する供給側連通部92(熱移送連通部)と、環状通路部75と、排出側連通部76に相当する排出側連通部93(熱移送連通部)と、冷却水導出部77と、を形成し、環状通路部75が噴射孔8およびシート部9の近傍の吸熱部を構成する。すなわち、供給側連通部92、環状通路部75および排出側連通部93がインジェクター部3のまわりに冷却水を通過可能な冷却水通路94を構成する。
なお、供給側連通部92および排出側連通部93は、筒状通路形成部材72の円筒場内部を通過して、環状通路部75とともにインジェクター部3の外周面に直接接触している。
【0044】
こうした構成の燃料噴射弁90および冷却機構91においても、燃料噴射弁70(図5)と同様に、インジェクター部3の吸熱部から熱を吸熱して、外部に排出し、噴射孔8およびシート部9を冷却可能である。
また、供給側連通部92および排出側連通部93は、筒状通路形成部材72の内壁面に溝部を形成する加工によりこれを形成することができるので、加工が容易であるとともに、冷却水シール用のOリングの部品点数も少なくてすむものである。
【0045】
図7は、本発明の第7の実施の形態による燃料噴射弁100の要部断面側面図であって、燃料噴射弁100は、前述した第3の実施の形態による燃料噴射弁50(図3)および第4の実施の形態による燃料噴射弁60(図4)と同様に、その冷却機構101としてヒートパイプ102を用いたもので、前記燃料噴射弁1(図9)とシリンダーヘッド2との間に形成したパイプ取付け空間103にインジェクター部3、ガイド部4および駆動部5の一部を囲むように、複数本のヒートパイプ102を配置している。
【0046】
このヒートパイプ102は、前記ヒートパイプ52と同様に、薄いステンレス材あるいは銅材による中空のパイプ内に熱交換媒体を封入したもので、インジェクター部3の噴射孔8およびシート部9の近傍の吸熱端部102Aと、中間の連通管部102Bと、ガイド部4および駆動部5に位置する放熱端部102Cと、を有している。
【0047】
なお、インジェクター部3とヒートパイプ102(吸熱端部102A)との間に前記燃焼ガスシール11を配置するとともに、シリンダーヘッド2とヒートパイプ102(吸熱端部102A)との間には他の燃焼ガスシール104を設けている。したがって、ガイド部4および駆動部5ならびにシリンダーヘッド2と、ヒートパイプ102の連通管部102Bおよび放熱端部102Cとの間には、放熱用の空間が形成されていることになる。
【0048】
こうした構成の燃料噴射弁100および冷却機構101において、吸熱部(インジェクター部3の噴射孔8およびシート部9)からヒートパイプ102の吸熱端部102Aが吸熱し、連通管部102Bを介して放熱端部102Cまで熱を移送して、シリンダーヘッド2ないしその外部に放熱することができる。
したがって、デポジットの堆積を抑制することができるとともに、現行の燃料噴射弁1の構成をそのまま採用し、これとは独立した構成で冷却機構101を構成することができる。
【0049】
図8は、本発明の第8の実施の形態による燃料噴射弁110の要部断面側面図であって、燃料噴射弁110は、燃料噴射弁100(図7)と同様にヒートパイプ102を用いているが、ヒートパイプ102をインジェクター部3の外周部(より大径のガイド部4とインジェクター部3との間の円筒形状の空間)のみに取り付け、より簡単な構成の冷却機構111としている。
ただし、ヒートパイプ102を内外二重に配置することにより、その冷却能力を増強している。
【0050】
こうした構成の燃料噴射弁110および冷却機構111においても、ヒートパイプ102による冷却作用を利用して、インジェクター部3(噴射孔8およびシート部9)を冷却し、デポジットの堆積を抑制することができる。
さらにガイド部4とインジェクター部3との間の円筒形状のわずかな空間にヒートパイプ102を設けるので、取付けスペースが限られている場合であっても、有効に冷却作用を行うことができる。
【0051】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、燃料噴射弁のとくにインジェクター部ないしとくに被冷却部であるその噴射孔部分に吸熱部を有する冷却機構を設けたので、局所的にこの被冷却部を有効に冷却し、温度を下げて、デポジットの堆積を確実に防止することができるとともに、余分な取付けスペースをとることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による燃料噴射弁20の、とくにインジェクター部3部分の要部拡大断面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態による燃料噴射弁40の、とくにインジェクター部3部分の要部拡大断面図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態による燃料噴射弁50の、とくにインジェクター部3およびガイド4部分の要部拡大断面図である。
【図4】本発明の第4の実施の形態による燃料噴射弁60の、とくにインジェクター部3およびガイド部4部分の要部拡大断面図である。
【図5】本発明の第5の実施の形態による燃料噴射弁70の要部断面側面図および付属の概略斜視図である。
【図6】本発明の第6の実施の形態による燃料噴射弁90の要部断面側面図および付属の概略斜視図である。
【図7】本発明の第7の実施の形態による燃料噴射弁100の要部断面側面図である。
【図8】本発明の第8の実施の形態による燃料噴射弁110の要部断面側面図である。
【図9】従来の、とくに筒内燃料直接噴射型の燃料噴射弁1(電磁式燃料噴射弁)の側面図である。
【符号の説明】
1 燃料噴射弁(電磁式燃料噴射弁、図9)
2 シリンダーヘッド
3 インジェクター部
4 ガイド部
5 駆動部
6 燃料供給部
7 燃焼室
8 噴射孔
9 シート部
10 ノズルニードル
11 燃焼ガスシール
12 取付け孔
13 上流側ニードルガイド
14 下流側ニードルガイド
15 アーマチュア
16 マグネット
17 ニードルスプリング
18 燃料通路
20 燃料噴射弁(第1の実施の形態、図1)
21 シートキャリア
22 シート部材
23 カバーハウジング
24 冷却機構
25 冷却水通路
26 冷却水導入部
27 冷却水導出部
28 供給側連通部(熱移送連通部)
29 環状通路部
30 排出側連通部(熱移送連通部)
40 燃料噴射弁(第2の実施の形態、図2)
41 シートキャリア
42 シート部材
50 燃料噴射弁(第3の実施の形態、図3)
51 冷却機構
52 ヒートパイプ
52A ヒートパイプ52の吸熱端部
52B ヒートパイプ52の連通管部
52C ヒートパイプ52の放熱端部
53 Oリング
60 燃料噴射弁(第4の実施の形態、図4)
70 燃料噴射弁(第5の実施の形態、図5)
71 冷却機構
72 筒状通路形成部材
73 冷却水導入部
74 供給側連通部(熱移送連通部)
75 環状通路部
76 排出側連通部(熱移送連通部)
77 冷却水導出部
78 冷却水通路
79 上流外周側Oリング
80 上流内周側Oリング
81 下流外周側Oリング
90 燃料噴射弁(第6の実施の形態、図6)
91 冷却機構
92 供給側連通部(熱移送連通部)
93 排出側連通部(熱移送連通部)
94 冷却水通路
100 燃料噴射弁(第7の実施の形態、図7)
101 冷却機構
102 ヒートパイプ
102A ヒートパイプ102の吸熱端部
102B ヒートパイプ102の連通管部
102C ヒートパイプ102の放熱端部
103 パイプ取付け空間
104 燃焼ガスシール
110 燃料噴射弁(第8の実施の形態、図8)
111 冷却機構

Claims (10)

  1. 燃焼室に臨む燃料の噴射孔およびシート部を有するインジェクター部と、
    このインジェクター部において前記シート部に対してシート方向およびリフト方向に往復動するノズルニードルと、を有するとともに、
    このノズルニードルが前記シート部からリフトすることにより、燃焼室に前記燃料を噴射する燃料噴射弁であって、
    前記噴射孔の近傍に吸熱部を有する冷却機構を設けるとともに、
    この吸熱部からの熱を前記インジェクター部の外部に放熱可能としたことを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 前記冷却機構は、前記噴射孔のまわりを通過可能な冷却水通路を有することを特徴とする請求項1記載の燃料噴射弁。
  3. 前記冷却機構は、前記噴射孔のまわりに環状に位置する環状通路部を有することを特徴とする請求項1記載の燃料噴射弁。
  4. 前記冷却機構は、前記噴射孔のまわりに吸熱端部を有するヒートパイプを有することを特徴とする請求項1記載の燃料噴射弁。
  5. 前記冷却機構は、ヒートパイプの吸熱端部を前記噴射孔のまわりに環状に有することを特徴とする請求項1記載の燃料噴射弁。
  6. 前記冷却機構は、前記吸熱部と前記インジェクター部の外部に位置する放熱部との間を結ぶとともに前記ノズルニードルの軸方向に延びる熱移送連通部を有することを特徴とする請求項1記載の燃料噴射弁。
  7. 前記冷却機構は、前記吸熱部に冷却水を供給する冷却水導入部と、前記インジェクター部の外部に位置する放熱部にこの冷却水を排出する冷却水導出部と、を有することを特徴とする請求項1記載の燃料噴射弁。
  8. 前記冷却機構は、前記インジェクター部の内部にこれを設けたことを特徴とする請求項1記載の燃料噴射弁。
  9. 前記冷却機構は、前記インジェクター部の外部にこれを設けたことを特徴とする請求項1記載の燃料噴射弁。
  10. 前記インジェクター部より上流側に前記ノズルニードルのガイド部を設けるとともに、このガイド部は前記インジェクター部より大径にこれを形成し、
    このガイド部と前記インジェクター部との間の空間に前記冷却機構を設けたことを特徴とする請求項1記載の燃料噴射弁。
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