JP2004026111A - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

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Yukio Tozawa
兎沢 幸雄
Yukio Kaga
加賀 由紀夫
Kinya Kawakami
川上 欽也
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    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C9/00Reinforcements or ply arrangement of pneumatic tyres
    • B60C9/18Structure or arrangement of belts or breakers, crown-reinforcing or cushioning layers
    • B60C9/1835Rubber strips or cushions at the belt edges
    • B60C9/185Rubber strips or cushions at the belt edges between adjacent or radially below the belt plies

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  • Mechanical Engineering (AREA)
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Abstract

【課題】ショルダー部の疲労故障を抑制するようにした空気入りラジアルタイヤ、特に重荷重用の空気入りラジアルタイヤを提供することにある。
【解決手段】タイヤの内側にカーカス層4を設け、該カーカス層4のトレッド部1における外周にベルト層5を配置し、該ベルト層端部の内側にクッションゴム7を挿入した空気入りラジアルタイヤにおいて、前記ベルト層端部eを通り、かつ該カーカス層4に対して交差する法線Lの交点Aからタイヤ最大幅に相当する点Bまでの半径方向距離H内のカーカス層外側領域に、前記クッションゴム7に接すると共に、該クッションゴム7よりも高い硬度を有する補強ゴム8を配置し、該補強ゴム8のJIS−A硬度が70〜85、伸びが300%以上である。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は空気入りラジアルタイヤに関し、さらに詳しくは、高負荷荷重で長期間にわたって使用されるときにショルダー部に発生する疲労故障を防止するようにした空気入りラジアルタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
高負荷荷重で長期間にわたり使用される重荷重用空気入りタイヤでは、ショルダー部におけるカーカス層外側に故障が起きやすくなっている。
【0003】
本発明者らが、このショルダー部故障の発生原因について詳細を検討した結果によれば、タイヤが接地回転する毎にショルダー部の路面接触領域端に大変形が繰り返し発生するためであることを突き止めた。すなわち、カーカス層の子午線断面における曲率半径の変化が、トレッドが接地する時と接地していない時とで最大値と最小値との差が非常に大きく、この大きな曲率半径の変化が長期間にわたり繰り返されるため、カーカス層外側のサイドゴム層の歪みが内側層に比べて著しく大きくなり、ゴム剥離を起こすのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記のようなショルダー部の疲労故障を抑制するようにした空気入りラジアルタイヤ、特に重荷重用の空気入りラジアルタイヤを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の空気入りラジアルタイヤは、タイヤの内側にカーカス層を設け、該カーカス層のトレッド部における外周にベルト層を配置し、該ベルト層端部の内側にクッションゴムを挿入した空気入りラジアルタイヤにおいて、前記ベルト層端部を通り、かつ該カーカス層に対して交差する法線Lの交点Aからタイヤ最大幅に相当する点Bまでの半径方向距離H内のカーカス層外側領域に、前記クッションゴムに接すると共に、該クッションゴムよりも高い硬度を有する補強ゴムを配置し、該補強ゴムのJIS−A硬度が70〜85、伸びが300%以上であることを特徴とするものである。
【0006】
上記のように本発明では、タイヤが接地回転するときのカーカス層子午線断面の曲率半径の変化が激しい領域のカーカス層の外側領域に、ベルト層端部内側のクッションゴムに接すると共に、該クッションゴムよりも高い硬度を有するJIS−A硬度が70〜85、伸びが300%以上の補強ゴムを配置したため、上記曲率半径の変化を効果的に抑制し、ショルダー部の疲労故障を防止する。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施形態からなる重荷重用空気入りラジアルタイヤの子午線半断面の要部を示す。
【0008】
図1において、1はトレッド部、2はサイド部、3はサイド部2の半径方向上方域のショルダー部である。タイヤ内側にはカーカス層4が設けられ、そのカーカス層4とトレッド部1との間にベルト層5が設けられている。また、カーカス層4の内側にインナーライナー層6が設けられ、そのインナーライナー層6はブチルゴム等の通気性の低いゴムで形成されている。
【0009】
カーカス層4は、タイヤ周方向に対して略90°の角度をなすカーカスコードと、これらカーカスコードを被覆するコートゴムから構成されている。ベルト層5は複数のプライからなり、その端部の内側にクッションゴム7がカーカス層4との間に挟まれるように挿入されている。
【0010】
ショルダー部3に相当する箇所の内側には、カーカス層4の外側を覆うように硬度の大きな補強ゴム8が設けられている。補強ゴム8はクッションゴム7よりも大きな硬度を有し剛性が高く、かつ半径方向の上端側をクッションゴム7に直接接すると共に、半径方向内端側をタイヤ最大幅の近くまで延長している。すなわち、補強ゴム8は、カーカス層4の外側面に対し、ベルト層5の最外端部eを通るカーカス層4に対する法線Lの交点Aからタイヤ最大幅に相当する点Bまでの半径方向領域H内に設けられている。
【0011】
このように硬度の大きい補強ゴム8を、カーカス層4に対する法線Lの交点Aからタイヤ最大幅に相当する点Bまでのタイヤ半径方向の距離Hの範囲に配置することにより、タイヤが接地回転する際にカーカス層4の子午線断面での曲率半径が最も変化するショルダー部3において、その曲率半径変化の最大値と最小値との差を可及的に小さくするため、ショルダー部の疲労故障を抑制する。このようなカーカス層の曲率半径の変形抑制のため、補強ゴム8はクッションゴム7よりも大きい硬度を有すると共に、JIS−A硬度を70〜85、伸びを300%以上、好ましくは500%以上にする必要がある。補強ゴムの硬度と伸びを、このような条件にすることにより、タイヤ回転時のショルダー部3におけるカーカス層4の変形を最小にし、ショルダー部の疲労故障の抑制するようにする。
【0012】
本発明において、補強ゴムに使用するゴム組成物としては特に限定されないが、好ましくは、天然ゴム100重量部に対してカーボンブラックを5〜30重量部、シリカを10〜75重量部配合したゴム組成物を使用するとよい。さらに好ましくは、上記カーボンブラックとしてはSAFを使用っするとよい。このゴム組成物は低発熱性であるため、ショルダー部の疲労故障の抑制効果を一層良好にし、タイヤの耐久性を更に向上することができる。
【0013】
本発明において、補強ゴム8を配置するタイヤ半径方向の領域H’は、上述したように法線Lの交点Aからタイヤ最大幅に相当する点Bまでのタイヤ半径方向の距離Hの範囲であるが、より好ましくは、この距離Hの80%以下にするとよく、さらに好ましくは距離Hの45〜60%の範囲にするのがよい。また、補強ゴム8の厚さは、最大厚さtmax をその箇所におけるタイヤ全厚さto の35%以上、より好ましくは40〜65%の範囲にするとよい。
【0014】
補強ゴム8は、図1の実施形態では、単一のゴム層で形成した場合について説明したが、これを図2及び図3に示す実施形態のように、硬度が互いに異なる少なくとも2以上のゴム層の組合わせにしてもよい。図2の実施形態では、補強ゴム8が二つのゴム層8a,8bから形成され、また図3の実施形態では、三つのゴム層8a,8b,8cから形成されている。
【0015】
上記のように補強ゴム8を少なくとも二つの硬度が異なるゴム層8a,8b・・・・から形成した場合は、クッションゴム7に接するゴム層8aを最も硬度の低いゴムにするのがよい。また、図3の実施形態のように三つのゴム層8a,8b,8cから形成する場合には、タイヤ半径方向の中間に位置するゴム層8bを最も大きな硬度にするとよい。また、少なくとも二つのゴム層がタイヤ径方向だけでなく、厚さ方向にも積層された関係になっている場合には、カーカス層4に近い位置のゴム層ほど硬度の高いものにすることが好ましい。ゴム硬度の関係を、このような配置にすることにより、ショルダー部の耐久性を一層向上したタイヤにすることができる。
【0016】
【実施例】
タイヤサイズが12R22.5で、図1のタイヤ構造を有し、補強ゴムを交点Aから点Bまでのタイヤ半径方向距離Hの50%の半径方向距離H’内に入るようにし、かつその補強ゴムとして、天然ゴム100重量部にSAFを20重量部、シリカを60重量部配合したゴム組成物を使用して、硬度がベルトアンダークッションゴムよりも高く、JIS−A硬度が80、伸びが502%であるようにした重荷重用空気入りラジアルタイヤを製作した。
【0017】
また、比較のため、上記補強ゴムを設けないだけが異なる従来例の重荷重用空気入りラジアルタイヤを製作した。
【0018】
上記2種類のタイヤについて、それぞれJATMAに規定される最大空気圧、最大荷重の140%の荷重を負荷し、ドラムテストにより走行速度45m/hでショルダー部が破壊するまでの走行距離を測定した。その結果を、従来タイヤの走行距離を100とする指数で示すと、実施例タイヤの走行距離は150であった。
【0019】
【発明の効果】
上述したように、本発明の空気入りラジアルタイヤによれば、ショルダー部の疲労故障を抑制することができ、特に重荷重用空気入りタイヤにおいて顕著な効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態からなる重荷重用空気入りラジアルタイヤの子午線半断面要部を示す断面図である。
【図2】本発明の他の実施形態からなる重荷重用空気入りラジアルタイヤの図1と同じ子午線半断面要部を示す断面図である。
【図3】本発明の更に他の実施形態からなる重荷重用空気入りラジアルタイヤの図1と同じ子午線半断面要部を示す断面図である。
【符号の説明】
1 トレッド部
2 サイド部
3 ショルダー部
4 カーカス層
5 ベルト層
7 クッションゴム
8 補強ゴム
8a,8b,8c ゴム層
e ベルト層端部

Claims (7)

  1. タイヤの内側にカーカス層を設け、該カーカス層のトレッド部における外周にベルト層を配置し、該ベルト層端部の内側にクッションゴムを挿入した空気入りラジアルタイヤにおいて、前記ベルト層端部を通り、かつ該カーカス層に対して交差する法線Lの交点Aからタイヤ最大幅に相当する点Bまでのタイヤ半径方向距離H内のカーカス層外側領域に、前記クッションゴムに接すると共に、該クッションゴムよりも高い硬度を有する補強ゴムを配置し、該補強ゴムのJIS−A硬度が70〜85、伸びが300%以上である空気入りラジアルタイヤ。
  2. 前記補強ゴムのタイヤ半径方向の長さH’が、前記タイヤ半径方向長さHの80%以下である請求項1に記載の空気入りラジアルタイヤ。
  3. 前記補強ゴムの最大厚さtmax が、該最大厚さの箇所でのタイヤ全厚さto の35%以上である請求項1または2に記載の空気入りラジアルタイヤ。
  4. 前記補強ゴムを互いに硬度の異なる少なくとも2層のゴム層から形成し、前記クッションゴムと接する部分に最も硬度の低いゴム層を配置した請求項1、2または3に記載の空気入りラジアルタイヤ。
  5. 前記補強ゴムを3層のゴム層から形成し、タイヤ半径方向の中間に最も硬度の高いゴム層を配置した請求項4に記載の空気入りラジアルタイヤ。
  6. 前記少なくとも2層のゴム層が厚さ方向に積層する場合、硬度が高い方のゴム層を前記カーカス層側に配置した請求項4または5に記載の空気入りラジアルタイヤ。
  7. 前記補強ゴムが、天然ゴム100重量部に対してカーボンブラックを5〜30重量部、シリカを10〜75重量部配合したゴム組成物からなる請求項1〜6のいずれかに記載の空気入りラジアルタイヤ。
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