JP2004026048A - トノカバー構造 - Google Patents

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Tadakazu Kiuchi
木内 忠和
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Abstract

【課題】収納部に多くの物或いは高さのある物を収容可能とすると共に自動車の後部開口側から容易に収容物の出し入れを可能とした。
【解決手段】トノカバー本体1が一対の本体カバー2,3をその一端部同士をヒンジ部4を介して折曲可能に接続することによって略矩形状に形成して構成される。一対の本体カバー2,3のうち一方の本体カバー2の左右側部及びヒンジ部4側に耳部片14の一端側を取着し、耳部片14の他端側に補助カバー15の周部を取着することによって、補助カバー15及び耳部片14と一方の本体カバー2により一方の本体カバー2の他端側に開口部6aを有する収納部6を形成する。更に、耳部片14に折り目14aを形成して、折り目14aより耳部片14を折曲することにより、トノカバー本体1を平板状に折り畳み可能に構成した。
【選択図】 図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のラゲージルーム内を仕切るためのトノカバー構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来この種のトノカバー構造としては、特開平11−240387号公報に記載されたものが知られている。
【0003】
これによれば、トノカバー本体を、矩形状に形成された一対のシート本体とやはり矩形状に形成された一対のポケットシートとを有して構成し、両ポケットシートをそのポケット開口部が対向するように一端側を接合すると共に、他端側にそれぞれシート本体の一端側を接合して一体に且つ折りたたみ可能に形成し、トノカバー本体の縁部に係止部材を設けて、該係止部材を以って車室例えばラゲージルームの左右幅方向に張設して、ラゲージルームを区切るようにしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来のトノカバー構造では、ポケットシートに形成された収納部は、平板状に形成されているために、物入れとして使用した場合、あまり多量な荷物や高さ或いは大きさのある荷物等を収容できなかった。
【0005】
又、ポケットシートの収納部の開口は、トノカバー本体の略中央部に位置することになって、自動車の後部開口側から収納部内の収容物を取出すのに乗員が車室内に深く入り込む等無理な姿勢をとる形で取出すほかなく、非常に不便であった。
【0006】
本発明は、かかる点に鑑み、収納部に多くの物や高さ或いは大きさのある物を収容可能とすると共に自動車の後部開口側から容易に収容物の出し入れを可能としたトノカバー構造を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、トノカバー本体が少なくとも一対の本体カバーをその一端部同士をヒンジ部を介して折曲可能に接続することによって略矩形状に形成して構成されると共に、一対の本体カバーのうち一方の本体カバーの左右側部及び前記ヒンジ部側に耳部片の一端側を取着し、且つ、耳部片の他端側に補助カバーの周部を取着することによって、補助カバー及び耳部片と一方の本体カバーにより一方の本体カバーの他端側に開口部を有する収納部を形成し、更に、耳部片に折り目を形成して、折り目より耳部片を折曲することにより、トノカバー本体を平板状に折りたたみ可能に構成したことを特徴とするものである。
【0008】
本発明によれば、一方の本体カバーと補助カバーとを耳部片を介して取着して収納部を形成したことから、高さのある直方体の収納部形状となって、多くの物を収納することができ、或いはある程度高い物も収納できることになる。
【0009】
又、収納部の開口部は、一方の本体カバーの他端側に形成したことから、トノカバー本体を車室の左右幅方向に張設した場合に、車体後部開口側に向けることができ、収納物の出し入れを無理な姿勢でなく可能となって、非常に便利である。
【0010】
更に、耳部片を折り目に沿って折り畳むことによって、トノカバー本体全体が平板状に形成することができ、収納部のない通常のトノカバーとして車室の左右幅方向に張設することができる。
【0011】
又、本発明は、トノカバー本体の隅部及びヒンジ部の両端部に車体への第1の掛合片をそれぞれ設けたことにより、車体左右側壁に側に第1の掛合片を掛合するフック部を多数設けておけば、収納部が形成された状態や全体形状を平板状に形成した状態或いはヒンジ部を中心に一方の本体カバー上に他方の本体カバーを折り畳んで重合して長細いカバー形状に形成して、車体の左右幅方向に張設する等多彩に使用形状を選択でき便利である。
【0012】
又、本発明は、第1の掛合部材のうち、一方の本体カバーの開口部端に設けた第1の掛合部材を開口部端の両端部から突出するように装着した棒状体の突出端部により構成したことにより、一方の本体カバーの開口端部に保形性を持たせることができ、しかも、棒状体を中心としてトノカバー本体全体を巻き取ることができ、不使用時の保管がコンパクトでしかも簡単に可能となる。
【0013】
又、本発明は、ヒンジ部の両端部に設けた第1の掛合部材に対向するように、収納部の隅部両端に第2の掛合部材を装着したことから、トノカバー本体の車体への張設時に、第2の掛合部材を車体左右側壁に収納部の隅部両端も車体に固定することができ、収納部の形状を安定させ、収納物の開口部からの出し入れを更に容易にすると共に、収納部の下方にある荷物等の押さえとしても利用できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明における実施の形態について、図を用いて説明する。
【0015】
先ず、図1乃至図5を用いて、本発明における実施の形態を採用したトノカバー構造の概略を説明する。
【0016】
図1はトノカバー構造を取外した状態における自動車後部の概略斜視図、図2は同じくトノカバー構造を装着した状態における自動車後部の概略斜視図、図3はトノカバー構造の車体への装着構造を描画しており、(1)はトノカバー構造の装着前、(2)及び(3)はそれぞれトノカバー構造側の掛合構成を異ならせた場合の装着状態を示しており、図4及び図5はそれぞれトノカバー構造の装着態様を描画した自動車後部の概略側面図である。
【0017】
図において、トノカバー本体1は平板状の一対の本体カバー2及び3により構成しており、本体カバー2と本体カバー3とは例えば薄肉状のヒンジ部4を介して折曲可能に接続することにより略矩形状に形成され構成している。
【0018】
そして、本体カバー2と本体カバー3は、ヒンジ部4を中心に互いに折り畳んで重合した場合に、それぞれに設けたプレーンファスナー5,5により、車体左右方向に長細い長方形形状を保持できるようになっている。
【0019】
一方の本体カバー2には、後述する収納部6が設けられており、遊端側端部には、棒状体7が装着され、棒状体7の両端部が一方の本体カバー2の側部から突出して、掛合片8を構成している。
【0020】
他方の本体カバー3の遊端両側隅部及びヒンジ部の両端隅部には、リング状の掛合片9がそれぞれ装着されている。
【0021】
更に、収納部6の両側端部にも、後に詳述するようにリング状の掛合片10が装着されている。
【0022】
又、車体11の左右側壁11aには、掛合片8,9,10をそれぞれ掛合するフック片12が設置されている。
【0023】
フック片12は、特に詳細に描画された図3に示すように、本体部12aに互いに離間するように一対の掛合脚片12b、12cを略コ字状に配して構成しており、本体部12aを、掛合脚部12b、12cの開口側が上側に位置するように車体11に装着されている。
【0024】
このとき、掛合脚部12b、12cと車体11との間に隙間が形成された、掛合脚部12b、12cにリング状の掛合片9又は10が掛合できるように構成している。
【0025】
又、本体部12a及び掛合脚片12b、12cを略コ字状に配することによって、棒状体7の掛合片8を掛合させる掛合凹部12dを構成している。
【0026】
このように構成した場合、本体カバー2及び3をヒンジ部4から折り曲げないで大判のカバー体として構成した場合には、トノカバー本体1は、図2に示すように、掛合片8,9,10をそれぞれ対向するフック片12の掛合脚部12b、12cに掛合することによって、車室13の左右幅方向に張設することができる。
【0027】
そして、掛合する掛合片8,9,10の位置を変更することにより、トノカバー本体の車室13における上下位置を選択することができる(図4の実線状態及び二点鎖線状態で描画した点参照)。
【0028】
なお、図4において、トノカバー本体1を車室の最上位に張設したのは、トノカバー本体1の不使用時の保管状態を示している。
【0029】
更に、本体カバー2と本体カバー3とをヒンジ部4を中心に互いに折り畳んで重合し、プレーンファスナー5,5同士を接合した場合には、トノカバー本体1は車室13の左右方向に長細い長方形形状に保持形成されることになり、図5の実線及び二点鎖線で示すように全体形状をコンパクトにして、車室左右幅方向に張設することができる。
【0030】
次に、図6乃至図7を用いて、収納部6を有するトノカバー本体2の構成を詳細に説明する。
【0031】
図6はトノカバー本体2について収納部6を中途まで折り畳んだ状態を描画した斜視図、図7は同じく収納部を開いた状態を描画した斜視図である。
【0032】
図6及び図7によれば、互いにヒンジ部4を介して平板状に接合された本体カバー2,3によりトノカバー本体1を構成している。
【0033】
そして、一方の本体カバー2の左右側部及びヒンジ部4側に耳部片14の一端側を取着すると共に、耳部片14の他端側を別に用意した補助カバー15の周部に取着することによって、補助カバー15及び耳部片14と一方の本体カバー2により収納部6を形成している。
【0034】
収納部6の開口部6aは一方の本体カバー2の他端側すなわち遊端側に方向に開口している。
【0035】
更に、耳部片14は、折り目14aを形成し、折り目14aより折曲することにより、本体カバー2に平板状に折り畳み重合されて、トノカバー本体を平板状に折り畳み可能に構成している。このとき、補助カバー15に設けた一対のプレーンファスナー5a(一方の図示を省略する)により、耳部片14の折り畳み状態が保持されている。
【0036】
そして、耳部片14及び補助カバー15を含めてトノカバー本体1を平板状に構成した場合、棒状体7及び16を中心にトノカバー本体1を巻き取ることにより、不使用時の保管がコンパクトでしかも簡単に可能となる。
【0037】
次に、収納部6を含めたトノカバー本体1の使用形態について、図8乃至図14を用いて説明する。
【0038】
すなわち、図8に示すように、収納部6を折り畳んだ状態で、一方の本体カバー2に他方の本体カバー3をヒンジを介して折り畳んでいき、図9に示すように、プレーンファスナー5,5同士を接合することにより、トノカバー本体1は車室13の左右方向に長細い長方形形状に保持形成されることになる。
【0039】
そして、棒状体7は、図10及び図11に示すように、全体として円柱形状を呈しており、軸線上に二分割された半円状の分割棒状体7a,7bで構成されており、一方の分割棒状体7aが一方の本体カバー2の遊端側に装着されると共に、他方の分割棒状体7bが収納部6を構成する補助カバー15の先端側に装着され、且つ、分割棒状体7a、7bの平面状分割面7c、7dに互いに係合する凹凸形状の係合部7e、7fを形成して、収納部6の折り畳み形状を保持するように構成されている。
【0040】
図7に示すような収納部6が平板状態でしかも本体カバー2及び本体カバー3を大判状の平板状に形成した場合には、例えば、図12に示すように、車室13の左右幅方向に張設することにより、収納部6の開口部6aが車体11の後方側に開口することになって、収納部6への収納物の出し入れが、車室13内に深く入り込む無理な姿勢をとらずに、車体後部の車外から行うことができ、便利である。そして、この状態では、補助カバー15は、収納部6の下のフロア11bに載置された載置物の押さえとしても利用できる。
【0041】
更に、本実施の形態に係る収納部6を有するトノカバー本体1は、他方の本体カバー3に対してヒンジ部4を中心に一方の本体カバー2を略直角に折曲することにより、図13に示すように、収納部6の開口部6aを車室13の上方側に開口させることができ、収納物の出し入れを更に容易にして、多彩な状態で収納物を収納できることになる。
【0042】
更に又、図13の状態から、他方の本体カバー3を、ヒンジ部4を中心に収納部6側に折り畳んで、プレーンファスナー5,5同士を接合することにより、トノカバー本体1を図14に示すようにコンパクトな状態にまとめることができ、この状態で車室13の左右幅方向に張設しても車室13を大きく占有することがない。
【0043】
図15は本発明の他の実施の形態を示すもので、収納部6の左右幅方向寸法を小さくして、車室13に張設したときに、車室13内の突出するタイヤハウス16を逃げられるように意図したものである。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、一方の本体カバーと補助カバーとを耳部片を介して取着して収納部を形成したことから、高さのある直方体の収納部形状となって、多くの物を収納することができ、或いはある程度高い物も収納できることになる。
【0045】
又、収納部の開口部は、一方の本体カバーの他端側に形成したことから、トノカバー本体を車室の左右幅方向に張設した場合に、車体後部開口側に向けることができ、収納物の出し入れを無理な姿勢でなく可能となって、非常に便利である。
【0046】
更に、耳部片を折り目に沿って折り畳むことによって、トノカバー本体全体が平板状に形成することができ、収納部のない通常のトノカバーとして車室の左右幅方向に張設することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一の実施の形態を採用したトノカバー構造を取外した状態における自動車後部の概略斜視図である。
【図2】同じくトノカバー構造を装着した状態における自動車後部の概略斜視図である。
【図3】同じく、トノカバー構造の車体への装着構造を描画しており、(1)はトノカバー構造の装着前、(2)は図2のA円内を拡大して描画したトノカバー構造側の掛合構成を示しており、(3)は図2のB円内を拡大して描画したトノカバー構造側の掛合構成を示している。
【図4】同じく、トノカバー構造の装着態様を描画した自動車後部の概略側面図である。
【図5】同じく、トノカバー構造の他の装着態様を描画した自動車後部の概略側面図である。
【図6】同じく、トノカバー本体について収納部を中途まで折り畳んだ状態を描画した斜視図である。
【図7】同じく収納部を開いた状態を描画した斜視図である。
【図8】同じく、トノカバー本体を大判に開いて平板状にした状態から、一方の本体カバー側に他方の本体カバーをヒンジ部を中心に折り畳む過程を描画した斜視図である。
【図9】図8に示す状態から更に他方の本体カバーを一方の本体カバー側に折り畳んで重合した状態を描画した斜視図である。
【図10】図9における一方の本体カバーと補助シートとの接合構造を詳細に描画した斜視図である。
【図11】同じく、本体カバーと補助シートとの接合構造を切り離した状態を詳細に描画した斜視図である。
【図12】図7で描画したトノカバー本体を車室左右幅方向に張設した状態を示す自動車後部を側部側から描画した一部断面である。
【図13】同じく、収容部を有するトノカバー本体の一の使用形態を描画した斜視図である。
【図14】同じく、収容部を有するトノカバー本体の他の使用形態を描画した斜視図である。
【図15】本発明に係る他の実施の形態による収納部を有するトノカバー構造を描画した斜視図である。
【符号の説明】
1 トノカバー本体
2 一方の本体カバー
3 他方の本体カバー
4 ヒンジ部
6 収納部
7,16 棒状体
8〜10 掛合片
13 車室
14 耳部片
15 補助カバー

Claims (4)

  1. トノカバー本体が、少なくとも一対の本体カバーをその一端部同士をヒンジ部を介して折曲可能に接続することによって略矩形状に形成して構成されると共に、前記一対の本体カバーのうち一方の本体カバーの左右側部及び前記ヒンジ部側に耳部片の一端側を取着し、且つ、前記耳部片の他端側に補助カバーの周部を取着することによって、該補助カバー及び前記耳部片と前記一方の本体カバーにより前記一方の本体カバーの他端側に開口部を有する収納部を形成し、更に、前記耳部片に折り目を形成して、該折り目より耳部片を折曲することにより、前記トノカバー本体を平板状に折りたたみ可能に構成したことを特徴とするトノカバー構造。
  2. 前記トノカバー本体の隅部及び前記ヒンジ部の両端部に車体への第1の掛合片をそれぞれ設けたことを特徴とする請求項1記載のトノカバー構造。
  3. 前記第1の掛合部材のうち、一方の本体カバーの開口部端に設けた第1の掛合部材は、前記開口部端の両端部から突出するように装着した棒状体の突出端部により構成したことを特徴とする請求項2記載のトノカバー構造。
  4. 前記ヒンジ部の両端部に設けた第1の掛合部材に対向するように、前記収納部の隅部両端に第2の掛合部材を装着したことを特徴とする請求項2又は3に記載のトノカバー構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2019029717A1 (zh) * 2017-08-11 2019-02-14 上海蔚来汽车有限公司 一种行李箱装置

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