JP2004025249A - 熱延コイルの巻戻しまたは巻取り方法および巻戻しまたは巻取り装置 - Google Patents
熱延コイルの巻戻しまたは巻取り方法および巻戻しまたは巻取り装置 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】熱間圧延したままの熱延コイルからの鋼帯を払い出すまたは熱延コイルへの鋼帯を巻取る際に発生する熱延鋼帯の腰折れを防止できる、熱延コイルの巻戻しまたは巻取り方法および巻戻しまたは巻取り装置を提供する。
【解決手段】コイルを保持する巻戻しまたは巻取りリールと、該巻戻しリールから払い出される鋼帯または該巻取りリールに巻取られる鋼帯を案内するためのデフレクターロールを備えた熱延コイルの巻戻しまたは巻取り装置における熱延コイルの巻戻しまたは巻取り方法において、熱延コイルからの鋼帯の払い出し量または熱延コイルへの鋼帯の巻取り量に応じて熱延コイル上端位置が鋼帯パスラインの略水平方向延長上に常に位置するよう、巻戻しまたは巻取りリールを昇降させることを特徴とする熱延コイルの巻戻しまたは巻取り方法。
【選択図】 図1
【解決手段】コイルを保持する巻戻しまたは巻取りリールと、該巻戻しリールから払い出される鋼帯または該巻取りリールに巻取られる鋼帯を案内するためのデフレクターロールを備えた熱延コイルの巻戻しまたは巻取り装置における熱延コイルの巻戻しまたは巻取り方法において、熱延コイルからの鋼帯の払い出し量または熱延コイルへの鋼帯の巻取り量に応じて熱延コイル上端位置が鋼帯パスラインの略水平方向延長上に常に位置するよう、巻戻しまたは巻取りリールを昇降させることを特徴とする熱延コイルの巻戻しまたは巻取り方法。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱延コイルの巻戻しまたは巻取り装置における熱延コイルの巻戻しまたは巻取り方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
熱延コイルを巻戻してスキンパスラインで加工するのは、熱間圧延したままの熱延コイルをスキンパスミルにより形状を整えてから熱延黒皮外販コイルとして販売する場合や、予めスキンパスラインで調圧を施して鋼帯の降伏点伸びを消去した後、酸洗ラインに装入して脱スケールして酸洗外販コイルとして販売する場合等がある。
【0003】
このスキンパスラインでは、図2(a)に示すように、搬送されてきた熱延コイル2は、ペイオフリール(巻戻しリール)1に懸架された後、通常斜め上方に巻戻しを開始される。熱延コイル2から払い出された鋼帯Sは、この鋼帯を案内するためのデフレクターロール4で曲げられて進行方向を変換されたのち、略水平の状態でスキンパスミル5に案内されている。鋼帯の払い出しが進むにつれて、熱延コイル2から払い出されてデフレクターロール4で曲げられるまでの間の熱延鋼帯Sの傾きは急になり、図2(b)に示す鋼帯Sの払い出し終了時点まで継続する。
【0004】
このとき、スキンパスラインでは図3に示すように、スキンパスミル入側のデフレクターロール4での曲げ変形によって、コイルの幅方向に、20〜30mm間隔に腰折れが発生する問題が生じている。
【0005】
熱間圧延したままのコイルを巻戻すのは、スキンパスミルを経ずに直接酸洗ライン入側及びスリッターラインや剪断ライン入側においても実施されることがあり、ここでも腰折れの問題が生じている。
【0006】
酸洗ライン入側で発生する腰折れは、鋼帯の外観を損なうため、例えば脱スケールしたままの鋼帯を製品として販売する酸洗外販コイル等の製品において歩留低下の原因になる。
【0007】
また、スキンパスミル入側で発生する腰折れは、スキンパスミルにより形状を整えてから販売する熱延黒皮外販コイル等の製品において同様に歩留低下の原因になる。
【0008】
さらに、熱延コイルの巻取り装置における熱延コイルの巻取り時にも、スキンパスミルにて圧下された場合には圧下後は材料に降伏点伸び生じないから腰折れは発生しないが、スキンパスラインで未圧下の時には腰折れが発生することがある。
【0009】
腰折れは、熱間圧延したままの鋼帯が降伏点伸びを有することによるリューダース帯に起因するものであることが知られている。
【0010】
熱延鋼帯の腰折れ防止方法については、以下のような先行技術がある。
【0011】
特開2000−218319号には、プレッシャーロールを備えたコイルの巻戻し装置で熱延コイルを巻戻すにあたって、プレッシャーロールの押込みによって生じる鋼帯表層の曲げ歪みεPを1.4%以上にできる径のプレッシャーロールを用い、払い出される鋼帯の離れ際又はその近傍で、前記プレッシャーロールで鋼帯を押込みながらコイルを巻戻す方法が示されている。但し、
εP={1/(D/t+1)}×100(%)
D:プレッシャーロールの直径(mmφ) t:鋼帯板厚(mm)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来技術の方法では、ある程度は熱延鋼帯の腰折れを防止できても、プレッシャーロールを押込む位置が不明確で腰折れが十分には回避されないという問題がある。
【0013】
本発明の目的は、上記のような従来技術の問題点を解決し、熱間圧延したままの熱延コイルからの鋼帯を払い出すまたは熱延コイルへの鋼帯を巻取る際に発生する熱延鋼帯の腰折れを防止できる、熱延コイルの巻戻しまたは巻取り方法および巻戻しまたは巻取り装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明の熱延コイルの巻戻しまたは巻取り方法および巻戻しまたは巻取り装置は以下のような特徴を有する。
【0015】
(1)コイルを保持する巻戻しまたは巻取りリールと、該巻戻しリールから払い出される鋼帯または該巻取りリールに巻取られる鋼帯を案内するためのデフレクターロールを備えた熱延コイルの巻戻しまたは巻取り装置における熱延コイルの巻戻しまたは巻取り方法において、熱延コイルからの鋼帯の払い出し量または熱延コイルへの鋼帯の巻取り量に応じて熱延コイル上端位置が鋼帯パスラインの略水平方向延長上に常に位置するよう、巻戻しまたは巻取りリールを昇降させることを特徴とする熱延コイルの巻戻しまたは巻取り方法。
【0016】
(2)コイルを保持する巻戻しまたは巻取りリールと、該巻戻しリールから払い出される鋼帯または該巻取りリールに巻取られる鋼帯を案内するためのデフレクターロールとからなる熱延コイルの巻戻しまたは巻取り装置において、前記巻戻しまたは巻取りリールを昇降可能にすることを特徴とする熱延コイルの巻戻しまたは巻取り装置。
【0017】
(3)熱延コイルからの鋼帯の払い出し量または熱延コイルへの鋼帯の巻取り量に応じて熱延コイル上端位置が鋼帯パスラインの略水平方向延長上に常に位置するよう、巻戻しまたは巻取りリールを昇降可能にする制御装置を備えたことを特徴とする上記(2)に記載の熱延コイルの巻戻しまたは巻取り装置。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1(a)(b)(c)は本発明の熱延コイルの巻戻し方法及び巻戻し装置の一実施形態を示す説明図である。
【0019】
本実施形態の巻戻し装置は、上下方向に昇降可能なペイオフリール(巻戻しリール)1と、このペイオフリール1とスキンパスミル5との間に設置された、ペイオフリールから払い出される鋼帯を案内するためのデフレクターロール4とを備えている。
【0020】
前記ペイオフリール1は、熱間圧延したままの熱延コイル2を懸架し、コイル2を保持するためのリールであり、制御装置により上下方向に昇降可能となっている。
【0021】
このペイオフリール1を上下方向に昇降可能とする機構は、通常、油圧機構または電動機構によって行われる。
【0022】
前記スキンパスミル5は、4Hiのロールから構成され、熱延鋼帯の形状を整えてから熱延黒皮外販コイルとしたり、予めスキンパスラインで軽い調圧を施して、酸洗ラインに装入して酸洗外販コイルとする。スキンパスミル5の本実施形態では4Hiのロールを用いているが他の形式でもかまわない。
【0023】
前記デフレクターロール4は、通常1個のロールからなり、熱延鋼帯を曲げて鋼帯の進行方向を変換し、スキンパスミル5のミルラインへ案内するためのものである。
【0024】
デフレクターロール4を経た鋼帯Sは、スキンパスミル5に導入されて形状調整される。
【0025】
以下、上記設備構成を用いた本発明法の一実施形態を説明する。
【0026】
図1(a)で搬送されてきた熱延コイル2をペイオフリール1に懸架する。次に図1(b)においてペイオフリール1を、ペイオフリール1の上下方向の昇降制御装置により、熱延コイル上端位置が鋼帯パスラインの略水平方向延長上に常に位置するようにペイオフリール1を上昇させる。これより熱延鋼帯Sの払い出しが開始される。
【0027】
次に熱延コイル2からの鋼帯Sの払い出し量に応じて、熱延コイル上端位置が鋼帯パスラインの略水平方向延長上に常に位置するようにペイオフリール1を上昇させ、これを図1(c)に示す鋼帯Sの払い出し終了まで続ける。
【0028】
これにより、熱延鋼帯Sは熱延コイル2より払い出される過程で、鋼帯Sが曲げられることがなく腰折れは全く生じない。
【0029】
また、本発明の熱延コイルの巻取り装置は、上下方向に昇降可能なテンションリール(巻取りリール)と、このテンションリールとスキンパスミルとの間に設置された、テンションリールに巻取られる鋼帯を案内するためのデフレクターロールとを備えており、熱延コイルの巻取り方法及び巻取り装置については図1(a)(b)(c)に示す熱延コイルの巻戻し方法及び巻戻し装置の実施形態と動作、作用効果は全く同様である。
【0030】
【実施例】
本発明法の熱延鋼帯の巻戻し方法を、引張強度30kgf/mm2級で板厚1.6〜2.3mmの鋼板を用いて図1に示すスキンパスミル入側ロールにて実施した。本発明を実施する前には、腰折れ発生率が9.3%であったのが、本発明を実施することにより腰折れは全く発生しなくなった。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば上下方向に昇降可能な熱延コイルの巻戻しまたは巻取り装置を用いて、熱延コイルからの鋼帯を払い出すまたは熱延コイルへの鋼帯を巻取る際に発生する熱延鋼帯の腰折れを防止することができて、熱延鋼帯の歩留向上を図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱延コイルの巻戻し方法および巻戻し装置の一実施形態を示す説明図で、 図1(a)は熱延コイルをペイオフリールに懸架した時点を示し、図1(b)は熱延鋼帯を払い出し開始する時点を示し、図1(c)は熱延鋼帯を払い出し終了する時点を示す
【図2】従来の熱延コイルの巻戻し装置および巻戻し方法を示す説明図で、図2(a)は熱延コイルをペイオフリールに懸架した時点を示し、図2(b)は熱延鋼帯を払い出し終了する時点を示す
【図3】熱間圧延したままの熱延コイルをスキンパスラインで巻戻した際に鋼帯に発生する腰折れの状態を示す説明図
【符号の説明】
1 ペイオフリール
2 熱延コイル
4 デフレクターロール
5 スキンパスミル
S 熱延鋼帯
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱延コイルの巻戻しまたは巻取り装置における熱延コイルの巻戻しまたは巻取り方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
熱延コイルを巻戻してスキンパスラインで加工するのは、熱間圧延したままの熱延コイルをスキンパスミルにより形状を整えてから熱延黒皮外販コイルとして販売する場合や、予めスキンパスラインで調圧を施して鋼帯の降伏点伸びを消去した後、酸洗ラインに装入して脱スケールして酸洗外販コイルとして販売する場合等がある。
【0003】
このスキンパスラインでは、図2(a)に示すように、搬送されてきた熱延コイル2は、ペイオフリール(巻戻しリール)1に懸架された後、通常斜め上方に巻戻しを開始される。熱延コイル2から払い出された鋼帯Sは、この鋼帯を案内するためのデフレクターロール4で曲げられて進行方向を変換されたのち、略水平の状態でスキンパスミル5に案内されている。鋼帯の払い出しが進むにつれて、熱延コイル2から払い出されてデフレクターロール4で曲げられるまでの間の熱延鋼帯Sの傾きは急になり、図2(b)に示す鋼帯Sの払い出し終了時点まで継続する。
【0004】
このとき、スキンパスラインでは図3に示すように、スキンパスミル入側のデフレクターロール4での曲げ変形によって、コイルの幅方向に、20〜30mm間隔に腰折れが発生する問題が生じている。
【0005】
熱間圧延したままのコイルを巻戻すのは、スキンパスミルを経ずに直接酸洗ライン入側及びスリッターラインや剪断ライン入側においても実施されることがあり、ここでも腰折れの問題が生じている。
【0006】
酸洗ライン入側で発生する腰折れは、鋼帯の外観を損なうため、例えば脱スケールしたままの鋼帯を製品として販売する酸洗外販コイル等の製品において歩留低下の原因になる。
【0007】
また、スキンパスミル入側で発生する腰折れは、スキンパスミルにより形状を整えてから販売する熱延黒皮外販コイル等の製品において同様に歩留低下の原因になる。
【0008】
さらに、熱延コイルの巻取り装置における熱延コイルの巻取り時にも、スキンパスミルにて圧下された場合には圧下後は材料に降伏点伸び生じないから腰折れは発生しないが、スキンパスラインで未圧下の時には腰折れが発生することがある。
【0009】
腰折れは、熱間圧延したままの鋼帯が降伏点伸びを有することによるリューダース帯に起因するものであることが知られている。
【0010】
熱延鋼帯の腰折れ防止方法については、以下のような先行技術がある。
【0011】
特開2000−218319号には、プレッシャーロールを備えたコイルの巻戻し装置で熱延コイルを巻戻すにあたって、プレッシャーロールの押込みによって生じる鋼帯表層の曲げ歪みεPを1.4%以上にできる径のプレッシャーロールを用い、払い出される鋼帯の離れ際又はその近傍で、前記プレッシャーロールで鋼帯を押込みながらコイルを巻戻す方法が示されている。但し、
εP={1/(D/t+1)}×100(%)
D:プレッシャーロールの直径(mmφ) t:鋼帯板厚(mm)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来技術の方法では、ある程度は熱延鋼帯の腰折れを防止できても、プレッシャーロールを押込む位置が不明確で腰折れが十分には回避されないという問題がある。
【0013】
本発明の目的は、上記のような従来技術の問題点を解決し、熱間圧延したままの熱延コイルからの鋼帯を払い出すまたは熱延コイルへの鋼帯を巻取る際に発生する熱延鋼帯の腰折れを防止できる、熱延コイルの巻戻しまたは巻取り方法および巻戻しまたは巻取り装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明の熱延コイルの巻戻しまたは巻取り方法および巻戻しまたは巻取り装置は以下のような特徴を有する。
【0015】
(1)コイルを保持する巻戻しまたは巻取りリールと、該巻戻しリールから払い出される鋼帯または該巻取りリールに巻取られる鋼帯を案内するためのデフレクターロールを備えた熱延コイルの巻戻しまたは巻取り装置における熱延コイルの巻戻しまたは巻取り方法において、熱延コイルからの鋼帯の払い出し量または熱延コイルへの鋼帯の巻取り量に応じて熱延コイル上端位置が鋼帯パスラインの略水平方向延長上に常に位置するよう、巻戻しまたは巻取りリールを昇降させることを特徴とする熱延コイルの巻戻しまたは巻取り方法。
【0016】
(2)コイルを保持する巻戻しまたは巻取りリールと、該巻戻しリールから払い出される鋼帯または該巻取りリールに巻取られる鋼帯を案内するためのデフレクターロールとからなる熱延コイルの巻戻しまたは巻取り装置において、前記巻戻しまたは巻取りリールを昇降可能にすることを特徴とする熱延コイルの巻戻しまたは巻取り装置。
【0017】
(3)熱延コイルからの鋼帯の払い出し量または熱延コイルへの鋼帯の巻取り量に応じて熱延コイル上端位置が鋼帯パスラインの略水平方向延長上に常に位置するよう、巻戻しまたは巻取りリールを昇降可能にする制御装置を備えたことを特徴とする上記(2)に記載の熱延コイルの巻戻しまたは巻取り装置。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1(a)(b)(c)は本発明の熱延コイルの巻戻し方法及び巻戻し装置の一実施形態を示す説明図である。
【0019】
本実施形態の巻戻し装置は、上下方向に昇降可能なペイオフリール(巻戻しリール)1と、このペイオフリール1とスキンパスミル5との間に設置された、ペイオフリールから払い出される鋼帯を案内するためのデフレクターロール4とを備えている。
【0020】
前記ペイオフリール1は、熱間圧延したままの熱延コイル2を懸架し、コイル2を保持するためのリールであり、制御装置により上下方向に昇降可能となっている。
【0021】
このペイオフリール1を上下方向に昇降可能とする機構は、通常、油圧機構または電動機構によって行われる。
【0022】
前記スキンパスミル5は、4Hiのロールから構成され、熱延鋼帯の形状を整えてから熱延黒皮外販コイルとしたり、予めスキンパスラインで軽い調圧を施して、酸洗ラインに装入して酸洗外販コイルとする。スキンパスミル5の本実施形態では4Hiのロールを用いているが他の形式でもかまわない。
【0023】
前記デフレクターロール4は、通常1個のロールからなり、熱延鋼帯を曲げて鋼帯の進行方向を変換し、スキンパスミル5のミルラインへ案内するためのものである。
【0024】
デフレクターロール4を経た鋼帯Sは、スキンパスミル5に導入されて形状調整される。
【0025】
以下、上記設備構成を用いた本発明法の一実施形態を説明する。
【0026】
図1(a)で搬送されてきた熱延コイル2をペイオフリール1に懸架する。次に図1(b)においてペイオフリール1を、ペイオフリール1の上下方向の昇降制御装置により、熱延コイル上端位置が鋼帯パスラインの略水平方向延長上に常に位置するようにペイオフリール1を上昇させる。これより熱延鋼帯Sの払い出しが開始される。
【0027】
次に熱延コイル2からの鋼帯Sの払い出し量に応じて、熱延コイル上端位置が鋼帯パスラインの略水平方向延長上に常に位置するようにペイオフリール1を上昇させ、これを図1(c)に示す鋼帯Sの払い出し終了まで続ける。
【0028】
これにより、熱延鋼帯Sは熱延コイル2より払い出される過程で、鋼帯Sが曲げられることがなく腰折れは全く生じない。
【0029】
また、本発明の熱延コイルの巻取り装置は、上下方向に昇降可能なテンションリール(巻取りリール)と、このテンションリールとスキンパスミルとの間に設置された、テンションリールに巻取られる鋼帯を案内するためのデフレクターロールとを備えており、熱延コイルの巻取り方法及び巻取り装置については図1(a)(b)(c)に示す熱延コイルの巻戻し方法及び巻戻し装置の実施形態と動作、作用効果は全く同様である。
【0030】
【実施例】
本発明法の熱延鋼帯の巻戻し方法を、引張強度30kgf/mm2級で板厚1.6〜2.3mmの鋼板を用いて図1に示すスキンパスミル入側ロールにて実施した。本発明を実施する前には、腰折れ発生率が9.3%であったのが、本発明を実施することにより腰折れは全く発生しなくなった。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば上下方向に昇降可能な熱延コイルの巻戻しまたは巻取り装置を用いて、熱延コイルからの鋼帯を払い出すまたは熱延コイルへの鋼帯を巻取る際に発生する熱延鋼帯の腰折れを防止することができて、熱延鋼帯の歩留向上を図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱延コイルの巻戻し方法および巻戻し装置の一実施形態を示す説明図で、 図1(a)は熱延コイルをペイオフリールに懸架した時点を示し、図1(b)は熱延鋼帯を払い出し開始する時点を示し、図1(c)は熱延鋼帯を払い出し終了する時点を示す
【図2】従来の熱延コイルの巻戻し装置および巻戻し方法を示す説明図で、図2(a)は熱延コイルをペイオフリールに懸架した時点を示し、図2(b)は熱延鋼帯を払い出し終了する時点を示す
【図3】熱間圧延したままの熱延コイルをスキンパスラインで巻戻した際に鋼帯に発生する腰折れの状態を示す説明図
【符号の説明】
1 ペイオフリール
2 熱延コイル
4 デフレクターロール
5 スキンパスミル
S 熱延鋼帯
Claims (3)
- コイルを保持する巻戻しまたは巻取りリールと、該巻戻しリールから払い出される鋼帯または該巻取りリールに巻取られる鋼帯を案内するためのデフレクターロールを備えた熱延コイルの巻戻しまたは巻取り装置における熱延コイルの巻戻しまたは巻取り方法において、熱延コイルからの鋼帯の払い出し量または熱延コイルへの鋼帯の巻取り量に応じて熱延コイル上端位置が鋼帯パスラインの略水平方向延長上に常に位置するよう、巻戻しまたは巻取りリールを昇降させることを特徴とする熱延コイルの巻戻しまたは巻取り方法。
- コイルを保持する巻戻しまたは巻取りリールと、該巻戻しリールから払い出される鋼帯または該巻取りリールに巻取られる鋼帯を案内するためのデフレクターロールとからなる熱延コイルの巻戻しまたは巻取り装置において、前記巻戻しまたは巻取りリールを昇降可能にすることを特徴とする熱延コイルの巻戻しまたは巻取り装置。
- 熱延コイルからの鋼帯の払い出し量または熱延コイルへの鋼帯の巻取り量に応じて熱延コイル上端位置が鋼帯パスラインの略水平方向延長上に常に位置するよう、巻戻しまたは巻取りリールを昇降可能にする制御装置を備えたことを特徴とする請求項2に記載の熱延コイルの巻戻しまたは巻取り装置。
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JP2002186362A JP2004025249A (ja) | 2002-06-26 | 2002-06-26 | 熱延コイルの巻戻しまたは巻取り方法および巻戻しまたは巻取り装置 |
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JP2002186362A JP2004025249A (ja) | 2002-06-26 | 2002-06-26 | 熱延コイルの巻戻しまたは巻取り方法および巻戻しまたは巻取り装置 |
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JP2004025249A true JP2004025249A (ja) | 2004-01-29 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2002186362A Pending JP2004025249A (ja) | 2002-06-26 | 2002-06-26 | 熱延コイルの巻戻しまたは巻取り方法および巻戻しまたは巻取り装置 |
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2002
- 2002-06-26 JP JP2002186362A patent/JP2004025249A/ja active Pending
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