JP2004024927A - 有機廃棄物処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】投入された有機廃棄物の含水率、量を考慮した、必要量の消費電力に押さえ、かつ好気性微生物を培養した基材6の乾燥、粉塵化を防止し、安定した有機廃棄物の発酵分解能力を保持し、信頼性を向上した有機廃棄物処理装置を提供すること。
【解決手段】発酵槽7内温度検知用センサーを設け、有機廃棄物が投入された後の発酵槽内温度1により、投入された有機廃棄物の含水率、量を判断し、撹拌モータ3、循環ファンモーター4およびブロアモーター5各々の運転を制御する。
【選択図】 図2
【解決手段】発酵槽7内温度検知用センサーを設け、有機廃棄物が投入された後の発酵槽内温度1により、投入された有機廃棄物の含水率、量を判断し、撹拌モータ3、循環ファンモーター4およびブロアモーター5各々の運転を制御する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は有機廃棄物処理装置に係わり、特に厨芥(生ごみ)、都市ごみ、食品製造廃棄物など有機物全般を好気性微生物で発酵処理するもので、一般の家庭用をはじめ、レストランや学校給食センターなどの業務用として広く適用できる有機廃棄物処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、有機廃棄物を好気性微生物で発酵処理、即ち堆肥化(コンポスト)にする技術は、無公害であることは勿論のこと、有機廃棄物の再利用技術および自然還元を可能にする技術として見直されてきている。
【0003】
特に厨芥即ち生ごみについては、外食産業の拡大と食料品の多量消費化に伴い、高速かつ高分解率で発酵処理できる装置の開発が望まれるに至った。
【0004】
従来から、農産廃棄物や下水汚泥などの有機廃棄物のコンポスト化は、大部分が積極的に促進させるような手段を用いず、長期間野積みの状態を維持することにより、自然に発酵させる方式で行われてきた。
【0005】
それに対して、発酵装置や特殊な搬送装置を用いて、発酵を高速化する開発例が増加している。例えば、特開平6−304542号公報、特開平7−124538号公報、特開昭63−288986号公報、特開平1−145388号公報などが知られている。
【0006】
図6は、従来の有機廃棄物処理装置の一例を示したものである。図6により、この構成を説明すると、発酵槽7は仕切板11によって、投入口12側の発酵槽7Aと排出口側の発酵槽7Bとに区画されている。発酵槽7内には好気性微生物を培養した基材6が蓄えられていて、撹拌棒10、撹拌軸9、動力伝達機構8、撹拌モータ3からなる撹拌装置によって撹拌運転を行っている。この時の撹拌運転は常時一定の時間で、ON/OFFかつONする度に正逆繰り返し運転を行っている。
【0007】
ここで投入口12から発酵槽7に有機廃棄物を投入すると、好気性微生物を培養した基材6と撹拌混合し発酵分解がはじまる。この時発酵分解による熱で発酵槽7内の温度が上昇し水蒸気や炭酸ガスが発生する。(ここには図示しないが発酵分解を促進するために、発酵槽7の外周を加熱手段によって加熱する)この水蒸気や炭酸ガスは、循環ファンモーター4によって発酵槽7内の有機廃棄物の発酵分解状態に関係なく常時熱交換器14に送られ、送風ファンモーター13に取り付けてある冷却ファン15で冷却されるため凝縮水となる。(その際、送風ファンモーター13は熱交換器14出口水蒸気温度により運転制御を行う。)その凝縮水は、有機廃棄物の有機酸などにより酸性傾向を示すため中和槽17で中和した後脱臭槽16に送る。また炭酸ガスは、循環ファンモーター4により循環している発酵槽7内の空気の一部を、ブロアモーター5により常時脱臭槽16に送る。凝縮水、炭酸ガスは脱臭内の脱臭槽16内の微生物により脱臭し排気口、排水口により機外に排出される。
【0008】
このようにして発酵槽7内の有機廃棄物は徐々に発酵分解し、水分を除去されて、比較的軽くなった細かい粒子は、投入口12側の発酵槽7A内の上方へ浮上し、仕切板11を溢れ流して排出口側の発酵槽7Bに溜まる。しかし発酵槽7B内でもさらに発酵分解・水分除去が進行するために、発酵槽7A内より発酵槽7B内の方が有機廃棄物のコンポスト化が進み、水分含水率も低下して、排出口からストッカー18へ排出される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来技術では以下のような問題点がある。即ち、
(1)有機廃棄物処理装置に備えてある撹拌モータ3は、発酵槽7に投入される有機廃棄物の含水率、量、および有機廃棄物の発酵分解状態に関係なく、常時一定の時間で、ON/OFFかつONする度に正逆繰り返し運転を行っている。また、循環ファンモーター4、ブロアモーター5は常時連続運転している。従って、投入される有機廃棄物の含水率、量に関係無く、必要以上の消費電力を要している。
(2)有機廃棄物処理装置に備えてある循環ファンモーター4は、発酵槽7内の有機廃棄物の発酵分解状態に関係なく、常時発酵槽7内の水蒸気や炭酸ガスを熱交換器14に送り込んでいる。そのため含水率の少ない有機廃棄物を投入された時、若しくは過少投入時等、発酵分解を促進するための加熱手段および常時一定の時間で、ON/OFF運転している撹拌モータ3の影響も受け、好気性微生物を培養した基材6の乾燥化、粉塵化が進み、好気性微生物を培養した基材6が水蒸気や炭酸ガスの循環経路へ詰まり、有機廃棄物の発酵分解能力の低下等の問題を生じる。
(3)有機廃棄物処理装置に備えてある循環ファンモーター4は、発酵槽7内の有機廃棄物の発酵分解状態に関係なく、常時発酵槽7内の水蒸気や炭酸ガスを熱交換器14に送り込んでいる。そのため発酵分解を促進するための加熱手段および常時一定の時間で、ON/OFF運転している撹拌モータ3の影響も受け、好気性微生物を培養した基材6に含まれている水分が減り、油分、糖分等の割合が増え、好気性微生物を培養した基材6が汚泥化を生じる場合もある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の有機廃棄物処理装置は、上記の課題に鑑み発明されたもので、上記の課題を解決するため、発酵槽7内温度検知用センサーを設け、有機廃棄物が投入された後の発酵槽内温度1の変化により、投入された有機廃棄物の含水率、量を判断し、撹拌モータ3、循環ファンモーター4およびブロアモーター5各々の運転を制御することによって、
(1)有機廃棄物を発酵分解処理していく過程の、消費電力を必要量に押さえることを特徴とする。
(2)発酵槽7内の好気性微生物を培養した基材6の乾燥化、粉塵化を防ぎ、好気性微生物を培養した基材6が水蒸気や炭酸ガスの循環経路への詰まるのを防止し、有機廃棄物の発酵分解能力の安定化を維持することを特徴とする。
(3)発酵槽7内の好気性微生物を培養した基材6の水分率を保ち、性状の安定化を確保することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図を用いて本発明の実施例を示す。本発明の実施例は、有機廃棄物処理装置に有機廃棄物を投入した後の、発酵槽内温度1の低下温度および発酵槽内温度1が基準温度まで復帰する後の間により、投入された有機廃棄物の含水率、量を推測し、撹拌モータ3、循環ファンモーター4,ブロアモーター5の運転率を制御するものである。図6に発酵槽内温度検知用センサー19の取り付け位置を示す。発酵槽内温度検知用センサー19を発酵槽7の外側底面に取り付け発酵槽内温度1を間接的に検出する。本実施例においては、発酵槽7の外側底面1ヵ所に取り付けるよう図示してあるが、発酵槽7に複数個取り付け,検出精度を上げることも可能である。図1に有機廃棄物投入時の発酵槽内温度1変化特性図を示す。発酵槽7内に投入される、有機廃棄物の量、含水率の違いにより、発酵槽内温度1の温度変化特性は異なる。例えば、特性Xに示すように、投入される有機廃棄物の含水率、量が共に少ない場合は、投入された後の発酵槽内温度1の低下は低く、かつ発酵槽内温度1が投入前温度に戻るための復帰時間も早い。逆に特性Yに示すように、投入される有機廃棄物の含水率、量が共に多い場合は、投入された後の発酵槽内温度1の低下は大きく、かつ発酵槽内温度1が投入前温度に戻るための復帰時間も遅くなる。図2、図3に発酵槽内温度1変化による、撹拌モータ3、循環ファンモーター4、ブロアモーター5運転制御フローチャートを示す。有機廃棄物処理装置の運転スイッチを入れ、投入扉2が開くまで、即ち有機廃棄物が投入されるまでは、撹拌モータ3、循環ファンモーター4、ブロアモーター5は共に10%の運転率で運転する(初期運転)。投入扉2が開くまではその運転状態を保ち、投入扉2が開いた場合は、有機廃棄物が投入されることを推測し、またどのような有機廃棄物が投入されるか分からないため、撹拌モータ3は90%の運転率、循環ファンモーター4、ブロアモーター5は共に連続運転に切り換える(投入予測運転)。投入扉2が閉まってから、設定してあるR時間(例えば、1時間)後、発酵槽内温度1が安定時の発酵槽7内基準温度L℃(例えば、60℃)以上ならば、撹拌モータ3、循環ファンモーター4、ブロアモーター5は共に初期運転に戻る。
【0012】
但し、R時間後L℃以下ならば、発酵槽内温度1が何℃まで低下するか最低低下温度を検出する。その最低低下温度が、温度範囲基準としているM℃(例えば、50℃)、N℃(例えば、40℃)、のどの範囲まで低下するかを検出する。検出することにより、温度的要素が決まる。次に最低低下温度からL℃まで復帰するのに、範囲基準としているT(例えば、1時間)、S(例えば、2時間)の、どの時間範囲で復帰するかを時間測定する。測定することにより、時間的要素が決まる。温度的要素と時間的要素により、撹拌モータ3、循環ファンモーター4、ブロアモーター5の運転率を設定する。その運転率設定表を図4,図5に示す。図4は撹拌モータ3、図5は循環ファンモーター4、ブロアモーター5の運転率設定表を示す。(本設定においては、循環ファンモーター4とブロアモーター5は同期運転するようになっているが、各々設定することも可能である。)設定例として、図1のX特性時は、低下温度がM℃以上L℃未満、復帰時間がT未満であるため、撹拌モータ3は20%、循環ファンモーター4、ブロアモーター5は60%の運転率となる。またY特性時は低下温度がN℃未満、復帰時間がS以上であるため、撹拌モータ3は90%、循環ファンモーター4、ブロアモーター5は連続の運転率となる。設定された運転率で24時間投入扉2が開けられず運転した場合は、発酵分解処理が終了したと判断し、初期運転状態に戻る。
【0013】
なお本発明の実施例において、撹拌モータ3、循環ファンモーター4、ブロアモーター5は温度的要素、時間的要素により運転率を設定し24時間設定運転率で運転するよう説明したが、さらに経過時間により運転率を変えて制御することも可能である。
【0014】
【発明の効果】
本発明によれば、有機廃棄物が投入された後の発酵槽内温度1により、投入された有機廃棄物の含水率、量を判断し、撹拌モータ3、循環ファンモーター4およびブロアモーター5各々の運転を制御することによって、次のような効果が期待できる。即ち、
(1)有機廃棄物を発酵分解処理していく過程の、消費電力を必要量に押さた有機廃棄物処理装置を提供することが可能になる。
(2)好気性微生物を培養した基材6の乾燥化、粉塵化を防ぎ、好気性微生物を培養した基材6が水蒸気や炭酸ガスの循環経路への詰まるのを防止し、有機廃棄物の発酵分解能力の低下等の問題を解決することができ、信頼性が向上した有機廃棄物処理装置を提供することが可能になる。
(3)好気性微生物を培養した基材6に含まれているいるべき水分量を保つことができ、基材6の水分が減った際に生じる、好気性微生物を培養した基材6が汚泥化を防ぎ、信頼性が向上した有機廃棄物処理装置を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】有機廃棄物投入後の発酵槽内温度1変化特性図。
【図2】発酵槽内温度1変化による、撹拌モータ3、循環ファンモーター4、ブロアモーター5運転制御フローチャート(メインルーチン)。
【図3】発酵槽内温度1変化による、撹拌モータ3、循環ファンモーター4、ブロアモーター5運転制御フローチャート(サブルーチン)。
【図4】撹拌モータ3運転率設定表。
【図5】循環ファンモーター4、ブロアモーター5運転率設定表。
【図6】有機廃棄物の発酵分解装置の一般的な構成を示す説明図。
【符号の説明】
1…発酵槽内温度、2…投入扉、3…撹拌モータ、4…循環ファンモーター、5…ブロアモーター、6…基材、7…発酵槽、8…動力伝達機構、9…撹拌軸、10…撹拌棒、11…仕切板、12…投入口、13…送風ファンモーター、14…熱交換器、15…冷却ファン、16…脱臭槽、17…中和槽、18…ストッカー、19…発酵槽内温度検知用センサー。
【発明の属する技術分野】
本発明は有機廃棄物処理装置に係わり、特に厨芥(生ごみ)、都市ごみ、食品製造廃棄物など有機物全般を好気性微生物で発酵処理するもので、一般の家庭用をはじめ、レストランや学校給食センターなどの業務用として広く適用できる有機廃棄物処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、有機廃棄物を好気性微生物で発酵処理、即ち堆肥化(コンポスト)にする技術は、無公害であることは勿論のこと、有機廃棄物の再利用技術および自然還元を可能にする技術として見直されてきている。
【0003】
特に厨芥即ち生ごみについては、外食産業の拡大と食料品の多量消費化に伴い、高速かつ高分解率で発酵処理できる装置の開発が望まれるに至った。
【0004】
従来から、農産廃棄物や下水汚泥などの有機廃棄物のコンポスト化は、大部分が積極的に促進させるような手段を用いず、長期間野積みの状態を維持することにより、自然に発酵させる方式で行われてきた。
【0005】
それに対して、発酵装置や特殊な搬送装置を用いて、発酵を高速化する開発例が増加している。例えば、特開平6−304542号公報、特開平7−124538号公報、特開昭63−288986号公報、特開平1−145388号公報などが知られている。
【0006】
図6は、従来の有機廃棄物処理装置の一例を示したものである。図6により、この構成を説明すると、発酵槽7は仕切板11によって、投入口12側の発酵槽7Aと排出口側の発酵槽7Bとに区画されている。発酵槽7内には好気性微生物を培養した基材6が蓄えられていて、撹拌棒10、撹拌軸9、動力伝達機構8、撹拌モータ3からなる撹拌装置によって撹拌運転を行っている。この時の撹拌運転は常時一定の時間で、ON/OFFかつONする度に正逆繰り返し運転を行っている。
【0007】
ここで投入口12から発酵槽7に有機廃棄物を投入すると、好気性微生物を培養した基材6と撹拌混合し発酵分解がはじまる。この時発酵分解による熱で発酵槽7内の温度が上昇し水蒸気や炭酸ガスが発生する。(ここには図示しないが発酵分解を促進するために、発酵槽7の外周を加熱手段によって加熱する)この水蒸気や炭酸ガスは、循環ファンモーター4によって発酵槽7内の有機廃棄物の発酵分解状態に関係なく常時熱交換器14に送られ、送風ファンモーター13に取り付けてある冷却ファン15で冷却されるため凝縮水となる。(その際、送風ファンモーター13は熱交換器14出口水蒸気温度により運転制御を行う。)その凝縮水は、有機廃棄物の有機酸などにより酸性傾向を示すため中和槽17で中和した後脱臭槽16に送る。また炭酸ガスは、循環ファンモーター4により循環している発酵槽7内の空気の一部を、ブロアモーター5により常時脱臭槽16に送る。凝縮水、炭酸ガスは脱臭内の脱臭槽16内の微生物により脱臭し排気口、排水口により機外に排出される。
【0008】
このようにして発酵槽7内の有機廃棄物は徐々に発酵分解し、水分を除去されて、比較的軽くなった細かい粒子は、投入口12側の発酵槽7A内の上方へ浮上し、仕切板11を溢れ流して排出口側の発酵槽7Bに溜まる。しかし発酵槽7B内でもさらに発酵分解・水分除去が進行するために、発酵槽7A内より発酵槽7B内の方が有機廃棄物のコンポスト化が進み、水分含水率も低下して、排出口からストッカー18へ排出される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来技術では以下のような問題点がある。即ち、
(1)有機廃棄物処理装置に備えてある撹拌モータ3は、発酵槽7に投入される有機廃棄物の含水率、量、および有機廃棄物の発酵分解状態に関係なく、常時一定の時間で、ON/OFFかつONする度に正逆繰り返し運転を行っている。また、循環ファンモーター4、ブロアモーター5は常時連続運転している。従って、投入される有機廃棄物の含水率、量に関係無く、必要以上の消費電力を要している。
(2)有機廃棄物処理装置に備えてある循環ファンモーター4は、発酵槽7内の有機廃棄物の発酵分解状態に関係なく、常時発酵槽7内の水蒸気や炭酸ガスを熱交換器14に送り込んでいる。そのため含水率の少ない有機廃棄物を投入された時、若しくは過少投入時等、発酵分解を促進するための加熱手段および常時一定の時間で、ON/OFF運転している撹拌モータ3の影響も受け、好気性微生物を培養した基材6の乾燥化、粉塵化が進み、好気性微生物を培養した基材6が水蒸気や炭酸ガスの循環経路へ詰まり、有機廃棄物の発酵分解能力の低下等の問題を生じる。
(3)有機廃棄物処理装置に備えてある循環ファンモーター4は、発酵槽7内の有機廃棄物の発酵分解状態に関係なく、常時発酵槽7内の水蒸気や炭酸ガスを熱交換器14に送り込んでいる。そのため発酵分解を促進するための加熱手段および常時一定の時間で、ON/OFF運転している撹拌モータ3の影響も受け、好気性微生物を培養した基材6に含まれている水分が減り、油分、糖分等の割合が増え、好気性微生物を培養した基材6が汚泥化を生じる場合もある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の有機廃棄物処理装置は、上記の課題に鑑み発明されたもので、上記の課題を解決するため、発酵槽7内温度検知用センサーを設け、有機廃棄物が投入された後の発酵槽内温度1の変化により、投入された有機廃棄物の含水率、量を判断し、撹拌モータ3、循環ファンモーター4およびブロアモーター5各々の運転を制御することによって、
(1)有機廃棄物を発酵分解処理していく過程の、消費電力を必要量に押さえることを特徴とする。
(2)発酵槽7内の好気性微生物を培養した基材6の乾燥化、粉塵化を防ぎ、好気性微生物を培養した基材6が水蒸気や炭酸ガスの循環経路への詰まるのを防止し、有機廃棄物の発酵分解能力の安定化を維持することを特徴とする。
(3)発酵槽7内の好気性微生物を培養した基材6の水分率を保ち、性状の安定化を確保することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図を用いて本発明の実施例を示す。本発明の実施例は、有機廃棄物処理装置に有機廃棄物を投入した後の、発酵槽内温度1の低下温度および発酵槽内温度1が基準温度まで復帰する後の間により、投入された有機廃棄物の含水率、量を推測し、撹拌モータ3、循環ファンモーター4,ブロアモーター5の運転率を制御するものである。図6に発酵槽内温度検知用センサー19の取り付け位置を示す。発酵槽内温度検知用センサー19を発酵槽7の外側底面に取り付け発酵槽内温度1を間接的に検出する。本実施例においては、発酵槽7の外側底面1ヵ所に取り付けるよう図示してあるが、発酵槽7に複数個取り付け,検出精度を上げることも可能である。図1に有機廃棄物投入時の発酵槽内温度1変化特性図を示す。発酵槽7内に投入される、有機廃棄物の量、含水率の違いにより、発酵槽内温度1の温度変化特性は異なる。例えば、特性Xに示すように、投入される有機廃棄物の含水率、量が共に少ない場合は、投入された後の発酵槽内温度1の低下は低く、かつ発酵槽内温度1が投入前温度に戻るための復帰時間も早い。逆に特性Yに示すように、投入される有機廃棄物の含水率、量が共に多い場合は、投入された後の発酵槽内温度1の低下は大きく、かつ発酵槽内温度1が投入前温度に戻るための復帰時間も遅くなる。図2、図3に発酵槽内温度1変化による、撹拌モータ3、循環ファンモーター4、ブロアモーター5運転制御フローチャートを示す。有機廃棄物処理装置の運転スイッチを入れ、投入扉2が開くまで、即ち有機廃棄物が投入されるまでは、撹拌モータ3、循環ファンモーター4、ブロアモーター5は共に10%の運転率で運転する(初期運転)。投入扉2が開くまではその運転状態を保ち、投入扉2が開いた場合は、有機廃棄物が投入されることを推測し、またどのような有機廃棄物が投入されるか分からないため、撹拌モータ3は90%の運転率、循環ファンモーター4、ブロアモーター5は共に連続運転に切り換える(投入予測運転)。投入扉2が閉まってから、設定してあるR時間(例えば、1時間)後、発酵槽内温度1が安定時の発酵槽7内基準温度L℃(例えば、60℃)以上ならば、撹拌モータ3、循環ファンモーター4、ブロアモーター5は共に初期運転に戻る。
【0012】
但し、R時間後L℃以下ならば、発酵槽内温度1が何℃まで低下するか最低低下温度を検出する。その最低低下温度が、温度範囲基準としているM℃(例えば、50℃)、N℃(例えば、40℃)、のどの範囲まで低下するかを検出する。検出することにより、温度的要素が決まる。次に最低低下温度からL℃まで復帰するのに、範囲基準としているT(例えば、1時間)、S(例えば、2時間)の、どの時間範囲で復帰するかを時間測定する。測定することにより、時間的要素が決まる。温度的要素と時間的要素により、撹拌モータ3、循環ファンモーター4、ブロアモーター5の運転率を設定する。その運転率設定表を図4,図5に示す。図4は撹拌モータ3、図5は循環ファンモーター4、ブロアモーター5の運転率設定表を示す。(本設定においては、循環ファンモーター4とブロアモーター5は同期運転するようになっているが、各々設定することも可能である。)設定例として、図1のX特性時は、低下温度がM℃以上L℃未満、復帰時間がT未満であるため、撹拌モータ3は20%、循環ファンモーター4、ブロアモーター5は60%の運転率となる。またY特性時は低下温度がN℃未満、復帰時間がS以上であるため、撹拌モータ3は90%、循環ファンモーター4、ブロアモーター5は連続の運転率となる。設定された運転率で24時間投入扉2が開けられず運転した場合は、発酵分解処理が終了したと判断し、初期運転状態に戻る。
【0013】
なお本発明の実施例において、撹拌モータ3、循環ファンモーター4、ブロアモーター5は温度的要素、時間的要素により運転率を設定し24時間設定運転率で運転するよう説明したが、さらに経過時間により運転率を変えて制御することも可能である。
【0014】
【発明の効果】
本発明によれば、有機廃棄物が投入された後の発酵槽内温度1により、投入された有機廃棄物の含水率、量を判断し、撹拌モータ3、循環ファンモーター4およびブロアモーター5各々の運転を制御することによって、次のような効果が期待できる。即ち、
(1)有機廃棄物を発酵分解処理していく過程の、消費電力を必要量に押さた有機廃棄物処理装置を提供することが可能になる。
(2)好気性微生物を培養した基材6の乾燥化、粉塵化を防ぎ、好気性微生物を培養した基材6が水蒸気や炭酸ガスの循環経路への詰まるのを防止し、有機廃棄物の発酵分解能力の低下等の問題を解決することができ、信頼性が向上した有機廃棄物処理装置を提供することが可能になる。
(3)好気性微生物を培養した基材6に含まれているいるべき水分量を保つことができ、基材6の水分が減った際に生じる、好気性微生物を培養した基材6が汚泥化を防ぎ、信頼性が向上した有機廃棄物処理装置を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】有機廃棄物投入後の発酵槽内温度1変化特性図。
【図2】発酵槽内温度1変化による、撹拌モータ3、循環ファンモーター4、ブロアモーター5運転制御フローチャート(メインルーチン)。
【図3】発酵槽内温度1変化による、撹拌モータ3、循環ファンモーター4、ブロアモーター5運転制御フローチャート(サブルーチン)。
【図4】撹拌モータ3運転率設定表。
【図5】循環ファンモーター4、ブロアモーター5運転率設定表。
【図6】有機廃棄物の発酵分解装置の一般的な構成を示す説明図。
【符号の説明】
1…発酵槽内温度、2…投入扉、3…撹拌モータ、4…循環ファンモーター、5…ブロアモーター、6…基材、7…発酵槽、8…動力伝達機構、9…撹拌軸、10…撹拌棒、11…仕切板、12…投入口、13…送風ファンモーター、14…熱交換器、15…冷却ファン、16…脱臭槽、17…中和槽、18…ストッカー、19…発酵槽内温度検知用センサー。
Claims (3)
- 好気性微生物を培養した基材6と水分を含んだ有機廃棄物を主体とした処理物を収容し有機廃棄物を発酵・乾燥させる発酵槽7と、有機廃棄物を投入するための投入口12と、発酵槽7内の水蒸気を凝縮するための熱交換器14と、内部に脱臭担体が充填された脱臭槽16と、発酵槽7内の基材6と有機廃棄物を攪拌するための撹拌モータ3と、発酵槽7内の水蒸気を熱交換器14に送り込む循環ファンモーター4と、凝縮された後の空気を脱臭槽16に送り込むブロアモーター5で構成された有機廃棄物の処理装置において、発酵槽内温度検知用センサー19を設け、有機廃棄物が投入された後の温度を検出し、温度変化により撹拌モータ3の運転を制御することを特徴とする有機廃棄物の処理装置。
- 有機廃棄物が投入された後の温度を検出し、温度変化により循環ファンモーター4の運転を制御することを特徴とする請求項1記載の有機廃棄物の処理装置。
- 有機廃棄物が投入された後の温度を検出し、温度変化によりブロアモーター5の運転を制御することを特徴とする請求項1記載の有機廃棄物の処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002180728A JP2004024927A (ja) | 2002-06-21 | 2002-06-21 | 有機廃棄物処理装置 |
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CN112205119A (zh) * | 2020-10-20 | 2021-01-12 | 丽水学院 | 一种猪场粪污异位发酵床堆肥发酵的混合控制方法 |
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KR100888618B1 (ko) | 2007-11-15 | 2009-03-11 | (주)상일테크 | 축분 발효기의 관리 제어장치 |
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CN112205119B (zh) * | 2020-10-20 | 2022-03-08 | 丽水学院 | 一种猪场粪污异位发酵床堆肥发酵的混合控制方法 |
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