JP2004024744A - 遊技機及び定置式運動器具付き遊技機ユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】トレーニングと遊技との相互関係を調整することによって娯楽性を高め、心身の疲労を回復し健康増進を図ることのできる遊技機及び定置式運動器具付き遊技機ユニットを提供する。
【解決手段】サイクリングマシン200を用いたトレーニングに関する運動データが、パチンコ機100の遊技機側I/Oポート167に入力されていなくても、パチンコ機100の遊技状態が大当たり状態(特別遊技状態)又はその大当たり状態へ移行する可能性の高いリーチ状態にあるときには、運動データとは無関係に(独立して)所定の遊技球発射間隔で遊技球の発射状態が維持される。したがって、遊技者の気持ちの高ぶる大当たり状態やリーチ状態では、サイクリングマシン200によるトレーニングを一時的に休んで遊技に集中することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】サイクリングマシン200を用いたトレーニングに関する運動データが、パチンコ機100の遊技機側I/Oポート167に入力されていなくても、パチンコ機100の遊技状態が大当たり状態(特別遊技状態)又はその大当たり状態へ移行する可能性の高いリーチ状態にあるときには、運動データとは無関係に(独立して)所定の遊技球発射間隔で遊技球の発射状態が維持される。したがって、遊技者の気持ちの高ぶる大当たり状態やリーチ状態では、サイクリングマシン200によるトレーニングを一時的に休んで遊技に集中することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、定置式運動器具と通信回線等を介して接続可能な遊技機、及びそれら定置式運動器具と遊技機とが接続された定置式運動器具付き遊技機ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ機、スロットマシン等の遊技機においては、長時間同じ姿勢で椅子に座り続けて遊技を行うため、腰痛の原因となったり運動不足を引き起こしたりしやすい。また、煙草の副流煙を吸ったりその臭いがしみ付いたりするため、不健康なイメージを持たれがちであった。
【0003】
そこで、運動不足を解消し健康増進を図るために、定置式運動器具と連動して作動する遊技機が提案されている。例えば、実開平7−43344号公報には、サイクリングマシンやウォーキングマシン(定置式運動器具)の回転軸によってパチンコ機(遊技機)の遊技球発射機構を機械的に駆動させることが開示されている。また、実開平7−5679号公報には、サイクリングマシン、ランニングマシン、ローイングマシン等(定置式運動器具)を用いた所定の回転運動等によってスロットマシン(遊技機)の可変図柄表示装置を機械的に駆動させ1ゲームの実行がなされることが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これらの公報に開示された技術は、いずれも定置式運動器具と遊技機とを機械的に直結(連動連結)させ、定置式運動器具の駆動力によって遊技機を起動させる方式である。つまり、定置式運動器具と遊技機との連動関係は常に一定であるから、定置式運動器具でのトレーニングと遊技機での遊技とはともに変化が乏しく単調になりやすい。遊技が単調になるのを避けるために、例えば定置式運動器具遊技機の駆動力を高めて遊技機における単位時間当りの特別遊技状態の発生回数を多くしようとすると、トレーニングに集中しなければならなくなるため遊技を楽しむ余裕がなくなってしまうおそれがある。また、定置式運動器具と遊技機とは互いに隣接して配置しなければならないため、設置できる場所が制約される。さらに、遊技機に隣接する定置式運動器具において、遊技機での遊技に同時並行してトレーニングを継続しない限り遊技が続けられなくなるので、遊技中は一時たりともトレーニングを休めないという問題もある。
【0005】
本発明の課題は、トレーニングと遊技との相互関係を調整することによって娯楽性を高め、心身の疲労を回復し健康増進を図ることのできる遊技機及び定置式運動器具付き遊技機ユニットを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上記課題を解決するために、本発明に係る遊技機の第一の態様は、
遊技媒体を利用した遊技を開始するための起動装置と、
所定条件の成立に応じて遊技者に有利な特別遊技状態に移行させるための役物装置と、
定置式運動器具を用いたトレーニングに関する運動データを入力するための運動データ入力部と、
前記運動データ入力部への前記運動データの入力に基づいて前記起動装置を始動可能にするとともに、所定の遊技状態のとき前記運動データとは無関係にその遊技状態を実行可能とする遊技制御部と、
を備えることを特徴とする。
【0007】
また、上記課題を解決するために、本発明に係る遊技機の第二の態様は、
遊技媒体を利用した遊技を開始するための起動装置と、
所定条件の成立に応じて遊技者に有利な特別遊技状態に移行させるための役物装置と、
遊技者自身による定置式運動器具を用いたトレーニングに関する運動データを入力するための運動データ入力部と、
前記運動データ入力部への前記運動データの入力により、前記定置式運動器具によるトレーニングを行いながら前記起動装置を始動可能にするとともに、所定の遊技状態のとき前記運動データとは無関係にその遊技状態を実行可能とする遊技制御部と、
を備えることを特徴とする。
【0008】
これらの発明によれば、運動データ入力部への運動データの入力に基づいて遊技機を始動でき、所定の遊技状態のときには運動データとは無関係に(独立して)遊技状態の実行を維持(継続)できるので、トレーニングを一時的に休みつつ遊技に集中することができる。例えば遊技が佳境に入ったときのように気持ちが高ぶる場面では、トレーニングを一時的に休みつつ遊技に集中することができるので、トレーニングと遊技との相互関係を調整することにより娯楽性を高め、これらをともに楽しむことができ、心身の疲労を回復し健康増進を図ることができる。
【0009】
なお、遊技媒体としては、第1種パチンコ機(セブン機と通称される)、第2種パチンコ機(羽根物と通称される)等のパチンコ機における遊技球やスロットマシンにおけるメダル等が含まれる。
また、役物装置としては、例えば
▲1▼セブン機やスロットマシンにおいて、所定の図柄で静止したとき遊技者に有利な特別遊技状態に移行させるための可変図柄表示装置
▲2▼羽根物において、箱状内部の特定領域に入球したとき遊技者に有利な特別遊技状態に移行させるための入賞装置
等が含まれる。
さらに、起動装置としては、パチンコ機において遊技球発射ハンマを作動させる発射モータやスロットマシンにおいて可変図柄表示装置の図柄を変動表示させるリールモータ等が含まれる。
そして、定置式運動器具として例えば、サイクリングマシン、ウォーキングマシン、ランニングマシン、ローイングマシン、クライミングマシン、足踏み式階段昇降マシン、ウェートトレーニングマシン(ベンチプレス等)など既知の器械器具を挙げることができる。
【0010】
ここで、所定の遊技状態のとき運動データとは無関係にその遊技状態を実行可能とするにあたり、特別遊技状態のとき運動データとは無関係にその遊技状態を実行することができる。一方、所定の遊技状態のとき運動データとは無関係にその遊技状態を実行可能とするにあたり、特別遊技状態へ移行する複数の条件のうち1条件が欠落したリーチ状態のとき運動データとは無関係にその遊技状態を実行することもできる。遊技者にとって有利な遊技状態である特別遊技状態(大当たり状態)やその一歩手前のリーチ状態となったときに、トレーニングを一時的に休みつつ遊技に集中することができるので、遊技者は有利な遊技状態を逃すことなく利益を得ることができる。
【0011】
ところで、運動データに対応して遊技の基本条件を定める場合には、定置式運動器具の使用状態(トレーニング状態;運動データ)の変化に応じて遊技機での遊技条件(遊技の基本条件)を変化させることができる。そこで、運動能力・体調と遊技の状況(例えば特別遊技状態の発生状況)とを勘案してトレーニングと遊技との相互関係を調整することにより娯楽性を高め、これらをともに楽しむことができ、心身の疲労を回復し健康増進を図ることができる。
【0012】
ここで、運動データと遊技の基本条件との相互関係について、定置式運動器具での相対的なトレーニング量の大小に応じて遊技媒体の単位時間当りの消費量を大小変化させることができる。具体的には次のような場合を例示することができる。
(1)サイクリングマシンのペダルこぎスピード(単位時間当りの車輪回転数又は換算走行距離)の増加に対して、パチンコ機における遊技球の単位時間当りの発射数を連続的又は段階的に増加(比例)させる。言い換えれば、サイクリングマシンの走行スピードの増加に対して、パチンコ機における遊技球の発射間隔を連続的又は段階的に減少(反比例)させる。
(2)ウォーキングマシンの歩行スピード(単位時間当りのウォーキングベルトの進行距離)の増加に対して、スロットマシンにおけるウェイト時間(ある単位遊技における可変図柄表示装置の回転開始から次回の単位遊技における当該装置の回転開始までの所要時間)を連続的又は段階的に減少(反比例)させる。なお、スロットマシン、アレンジボール等においては「遊技媒体の単位時間当りの消費量」は「単位時間当りの単位遊技数」に置き換えて把握することができる。
【0013】
一方、運動データと遊技の基本条件との相互関係について、定置式運動器具での相対的なトレーニング量の大小に応じて特別遊技状態の発生する確率を大小変化させることもできる。具体的には次のような場合を例示することができる。
(3)サイクリングマシンでのペダルこぎによって消費された熱量(消費カロリー)の増加に対して、パチンコ機における特別遊技状態の発生する確率(大当たり確率)を連続的又は段階的に増加(比例)させる。
(4)ウォーキングマシンでの歩行によって消費された熱量(消費カロリー)の増加に対して、スロットマシンにおける特別遊技状態の発生する確率(大当たり確率)を連続的又は段階的に増加(比例)させる。
【0014】
上記(1)〜(4)によれば、運動能力や体調を勘案して定置式運動器具でのトレーニングを行なうことができ、そのトレーニングで得られる運動データの変化に応じて遊技機での遊技条件(遊技の基本条件)に変化が生まれ、遊技が単調になるのを避けて娯楽性を高めることができる。なお、例えば(1)と(3)、(2)と(4)は、それぞれ組み合わせて実施することが可能である。
【0015】
ところで、上記第一態様に示す遊技機を用いる場合には、遊技機は通信回線又は記憶媒体を介して定置式運動器具と接続することができるので、遊技機は定置式運動器具に対して必ずしも隣接して配置しなくてもよく、遊技者以外の者が定置式運動器具でのトレーニングを行うことも可能となる。また、特に遊技機が記憶媒体を介して定置式運動器具と接続される場合には、トレーニングと同時でなくとも遊技が行える。
【0016】
つまり、上記課題を解決するために、本発明に係る定置式運動器具付き遊技機ユニットは、遊技機と定置式運動器具とが、通信回線又は記憶媒体を介して定置式運動器具の運動データを送受信可能に接続されていることを特徴とする。
【0017】
このような定置式運動器具付き遊技機ユニットを採用することにより、トレーニングと遊技との相互関係を調整して娯楽性を高め、心身の疲労を回復し健康増進を図ることができる。その際、遊技店(遊技場)においては、既存の遊技機に隣接して定置式運動器具を各々併設しなくても、店内の一画に定置式運動器具専用の設置スペースを設け、各々の定置式運動器具と既存の遊技機とを通信回線又は記憶媒体を介して接続することができる。このうち、運動データが通信回線を介して送受信される場合には、遊技者以外の者が定置式運動器具でのトレーニングを行いながら、同時に遊技者が遊技機での遊技を行うこと、すなわち定置式運動器具付き遊技機ユニットのペアでの利用も可能となる。ただし、その場合でも、少なくとも遊技機の遊技領域が確認できるようなモニター画面を定置式運動器具に備えれば、遊技者自身によって定置式運動器具によるトレーニングを行いながら同時並行的にリアルタイムで遊技機での遊技を行うことは勿論可能である。
【0018】
さらに、遊技機と定置式運動器具とが記憶媒体を介して接続される場合には、予め定置式運動器具でトレーニングを行ってその運動データを記憶媒体に記憶させておき、その後記憶媒体の運動データを遊技機に入力して遊技条件(遊技の基本条件)に反映させながら遊技を行うことも可能となる。
【0019】
なお、遊技店の一画に設ける定置式運動器具専用の設置スペースは、遊技店とは隔離されたフィットネスクラブやトレーニングジム等に設けられた所定のスペースであってもよい。また、「通信回線」には衛星通信等の無線通信が含まれ、「記憶媒体」にはICカード、磁気カード等が含まれる。
【0020】
次に、このような定置式運動器具付き遊技機ユニットでは、定置式運動器具は通信回線を介して遊技機の運動データ入力部と接続され、遊技者自身による定置式運動器具を用いたトレーニングに関する運動データを直接運動データ入力部に入力することにより、その定置式運動器具によるトレーニングを行いながら起動装置を始動可能とし、その遊技者による遊技媒体を利用した遊技を可能とすることができる。かかる場合には、遊技者自身によって定置式運動器具によるトレーニングを行いながら同時並行的にリアルタイムで遊技機での遊技を行うことになるので、トレーニングによる身体のリフレッシュと遊技による内面の充足感とを同時に得られ、心身の疲労を同時に回復し一層の健康増進を図ることができる。なお、このような使用形態の定置式運動器具付き遊技機ユニットは、遊技店(遊技場)の他、ゲームセンターやホテル・旅館等に1基〜数基単位で設置するのに都合がよい。
【0021】
そして、定置式運動器具においてトレーニングの負荷(運動強度)を調整可能とし、その負荷の大小調整に応じて特別遊技状態の発生する確率(大当たり確率)を大小変化させることができる。具体的には次のような場合を例示することができる。
(5)サイクリングマシンのペダルトルクの増加調整に対して、パチンコ機における大当たり確率を連続的又は段階的に増加(比例)させる。
(6)ウォーキングマシンの歩行抵抗の増加調整に対して、スロットマシンにおける大当たり確率を連続的又は段階的に増加(比例)させる。
【0022】
上記(5)・(6)によれば、運動能力や体調を勘案して定置式運動器具でのトレーニングの負荷(運動強度)を調整でき、その負荷の調整に応じて大当たり確率が変化するので、遊技が単調になるのを避けて娯楽性を高めることができる。なお、例えば(5)は(1)及び/又は(3)と、(6)は(2)及び/又は(4)と、それぞれ組み合わせて実施することが可能である。
【0023】
【発明の実施の形態】
(実施例1)
以下、添付の図面を参照しつつ、本発明を適用した定置式運動器具付き遊技機ユニットの一例としてのサイクリングマシン付きパチンコ機ユニット(以下、単にパチンコ機ユニットともいう)について説明する。
【0024】
図1はサイクリングマシン付きパチンコ機ユニット1の全体説明図、図2はそのブロック図を示す。このパチンコ機ユニット1は、遊技機の一種のパチンコ機100と、定置式運動器具の一種のサイクリングマシン200とが、電話回線等の通信回線Lを介して接続されており、サイクリングマシン200を用いたトレーニングに関する運動データが送受信可能に構成されている。
【0025】
図1において、サイクリングマシン200は、サドル201に座り手をハンドル203に置き、足をペダル205に載せてこぐことによって、スタンド207により地面から浮かせた車輪209をその場で回転させてトレーニングを行うようになっている。ハンドル203に取り付けられた負荷調整器211により、車輪209の回転に抵抗を与えるブレーキ213のブレーキ力を調整し、ペダル205のトルク(トレーニングの負荷;運動強度)を調節可能にしてある。そして、運動表示部220にはトレーニング時間を表示したり設定したりしておく表示タイマ221やトレーニング強度を知るための表示スピードメータ223等が設置されている。また、トレーニングを行う者をリラックスさせるための音楽を流したりペダル205をこぐスピード(ピッチ)を報知したりするために、サイクリングマシン200の周囲にはスピーカ等の音響設備230が備えられている。
【0026】
一方、パチンコ機100には、遊技盤101の遊技領域103のほぼ中央に複数(例えば3個)の可変図柄表示部111を備えた可変図柄表示装置110(役物装置)が配設される。その下方には、パチンコ機用チューリップ等で構成され、始動入賞口121への入球により可変図柄表示部111の作動をスタートさせる始動入賞装置120が配設される。さらにその下方には、可変図柄表示部111が所定の図柄で揃って静止したとき(例えば、777)に開いて遊技者に有利な大当たり状態(特別遊技状態)となる入賞扉131を有する大入賞装置130が配設されている。
【0027】
パチンコ機100の右下端部手前側には、発射操作ハンドル140が取り付けられている。さらに、パチンコ機100の右下端部の内部には、遊技球Bを遊技領域103に向けて打ち出すハンマ151とそのハンマ151を揺動運動させる発射モータ153とを含む電動式発射機構150(起動装置)が設けられている。なお、可変図柄表示装置110には、始動入賞装置120への入球に基づく可変図柄表示部111の作動中に再び始動入賞装置120への入球があった場合に、所定の累積回数(例えば4回)までは後続の入球を無効にしない旨を表示する保留表示部113(例えばランプ)が、可変図柄表示部111の上方で左右に振り分けて配置されている。
【0028】
図1において上記通信回線Lは、サイクリングマシン200のトレーニング制御部260に設けられた運動器具側I/Oポート267(運動データ出力部;図2参照)と、パチンコ機100の主制御部160(遊技制御部)に設けられた遊技機側I/Oポート167(運動データ入力部;図2参照)とを接続している。そして、通信回線Lを介して運動器具側I/Oポート267から遊技機側I/Oポート167へ、サイクリングマシン200を用いたトレーニングに関する運動データDが送信される。運動データDとして、例えばペダル205のトルク(トレーニング負荷)、ペダル205をこぐスピード(換算走行距離)、トレーニング時間(運動積算時間)等が挙げられる。
【0029】
この始動入賞装置120の始動入賞口121の直下に始動入賞スイッチ122が設置されている。一方、大入賞装置130はその入賞扉131の内部が特定領域133と非特定領域135とに区切られ、特定領域133には第一スイッチ134、非特定領域135には第二スイッチ136が各々設置されている。さらに発射操作ハンドル140にはタッチスイッチ141が内蔵されていて、通常は、遊技者が発射操作ハンドル140を把持したことをタッチスイッチ141が感知したとき、発射モータ153が作動し、遊技球Bを利用した遊技を開始する。ただし、本実施例においては、遊技機側I/Oポート167へ、サイクリングマシン200を用いたトレーニングに関する運動データDが送信されると、発射モータ153が作動し、遊技球Bを利用した遊技を開始することができる。
【0030】
図2に示すように、パチンコ機100の遊技盤101の裏面には、主制御基板169上にメインCPU161,RAM163,ROM165及び遊技機側I/Oポート167(運動データ入力部)等を有する主制御部160(遊技制御部)が設けられ、この主制御部160には始動入賞スイッチ122、第一スイッチ134、第二スイッチ136及びタッチスイッチ141からの信号等が入力される。
【0031】
また、可変図柄制御基板179上にサブCPU171,RAM173,ROM175及びI/Oポート177等を有する可変図柄制御部170が設けられ、主制御部160から可変図柄制御部170を介して可変図柄表示部111へ可変図柄制御コマンドが出力される。また、起動制御基板189上にサブCPU181,RAM183,ROM185及びI/Oポート187等を有する起動制御部180が設けられ、主制御部160から起動制御部180を介して発射モータ153へ起動コマンドが出力される。
【0032】
一方、サイクリングマシン200には、トレーニング制御基板269上にCPU261,RAM263,ROM265,タイマ266及び運動器具側I/Oポート267(運動データ出力部)等を有するトレーニング制御部260が設けられ、このトレーニング制御部260には負荷センサ214、車輪回転センサ210からの信号等が入力される。なお、図1に示すように負荷センサ214はブレーキ213に設けられてトレーニング負荷(ペダルトルク)を検出し、車輪回転センサ210は車輪209に付設されてペダルをこぐスピード(車輪回転数)を検出し、タイマ266はトレーニング時間(運動積算時間)を計測する。
【0033】
本実施例において、サイクリングマシン200に装備されるセンサ類と、その運動表示部220等に装備されるメータ類との対応関係は以下の通りである。
(1)車輪回転センサ210(図2参照)で検出されたペダルこぎスピードは、表示スピードメータ223(図1参照)に走行スピ−ドとして表示される。
(2)タイマ266(図2参照)で検出された積算トレーニング時間は、表示タイマ221(図1参照)にトレーニング時間として表示されるほか、可変図柄表示装置110にトレーニングタイムとして表示される(図6参照)。
(3)CPU261(図2参照)で算出された積算消費カロリーは、運動表示部220に表示される(図示せず)ほか、可変図柄表示装置110に消費カロリーとして表示される(図6参照)。
(4)負荷調整器211により設定され、負荷センサ214(図1参照)で検出されたペダルトルクは、可変図柄表示装置110にトルクとして表示される(図6参照)。
【0034】
ここで、図1を用いて大当たり状態(特別遊技状態)に至る遊技の流れについて概要を説明する。遊技球が始動入賞装置120の始動入賞口121に入球して始動入賞スイッチ122を作動させると、可変表示装置110の複数(例えば3個)の可変図柄表示部111が回転した後所定の順序で停止する。このとき、停止図柄が一列状に所定の同一図柄(例えば、777)で揃うと、「大当たり状態(特別遊技状態)」となって入賞扉131が開き、大入賞装置130に遊技球がきわめて入り易い状況をもたらす。そして、大入賞装置130に所定数(例えば10個)の入球又は所定時間(例えば30秒間)の経過によって入賞扉131は一旦閉じられるが、その間に特定領域133に入球したことが第一スイッチ134によって検出されると、再び入賞扉131が開いて大入賞装置130へ入球し易くする。このような入賞扉131の開閉は予め決められた回数(例えば最高16回)まで繰り返されるので、このような大当たり状態の間に遊技者は多数の賞球を得ることができる。
【0035】
次に、このように構成されたパチンコ機ユニット1の作動について、図3〜図5に示すフローチャートにより説明する。
【0036】
図3に遊技基本条件決定処理のフローチャートを示す。まず図3のS1において、サイクリングマシン200のペダル205のトルク(トレーニングの負荷)が設定される。ハンドル203に取り付けられた負荷調整器211を調整して車輪209のブレーキ213(のブレーキ力)を調整することにより、ペダルトルク(トレーニングの負荷)が設定調整される。具体的には、表1に示すように、トレーニング開始に先立ち、運動能力や体調に応じて複数(例えば3段階)のトレーニングの負荷レベルがペダルトルク値により設定されていて、運動能力や体調に応じてその中から選択できるようになっている。
【0037】
【表1】
【0038】
表1において、低負荷レベル1を「バブバブモード」、中負荷レベル2を「ママチャリモード」、重負荷レベル3を「オリンピックモード」と呼んでいる。そして、負荷レベル(モード)の選択により、遊技者がサイクリングマシン200でトレーニングを行いつつパチンコ機100で遊技を行う準備が整ったことになる。
【0039】
次に、S2にてリーチフラグが1であるか否か、さらにS3にて大当たりフラグが1であるか否か、それぞれチェックする。S2,S3ともにNOであれば、S4において、サイクリングマシン200を用いたトレーニングに関する運動データが、パチンコ機100の遊技機側I/Oポート167に入力されたかを確認する。このときYESであれば、遊技者がサイクリングマシン200でトレーニングを開始し、パチンコ機100の遊技状態はリーチ状態でも大当たり状態(特別遊技状態)でもないことを示しており、S5において発射間隔決定処理を行う。具体的には、車輪回転センサ210(図2参照)でサイクリングマシン200のペダルこぎスピード(単位時間当りの車輪回転数)を検出し、段階的に設定された複数の遊技球発射間隔のうちの1つを選択・決定する。遊技球発射間隔は、例えば、1/200,1/150,1/120,1/100,1/50(分)の5段階に設定されており、ペダルこぎスピードが大きいほど遊技球発射間隔は小さく(単位時間当りの発射数は大きく)設定される。このようにして決定した遊技球発射間隔に基づき、S6では発射モータ153が駆動される。
【0040】
引き続きS7において大当たり確率決定処理が行われた後リターンする。具体的には、サイクリングマシン200のペダルこぎによって消費した積算カロリーを算出し、この消費カロリー値が例えば100kCal増加する毎に大当たり確率(特別遊技状態発生確率)が上記表1に示すように高くなっていく。
【0041】
なお、上記S2にてリーチフラグが1であった場合及び上記S3にて大当たりフラグが1であった場合には、いずれもS8において最大の遊技球発射間隔(前述の例では1/50(分))で発射モータ153が駆動される。このように、サイクリングマシン200を用いたトレーニングに関する運動データが、パチンコ機100の遊技機側I/Oポート167に入力されていなくても(S4のチェックを経ていない)、パチンコ機100の遊技状態が大当たり状態(特別遊技状態)又はその大当たり状態へ移行する可能性の高いリーチ状態にあるときには、運動データとは無関係に(独立して)所定の遊技球発射間隔で遊技球の発射状態が維持される。したがって、遊技者の気持ちの高ぶる大当たり状態やリーチ状態では、サイクリングマシン200によるトレーニングを一時的に休んで遊技に集中することができる。また、大当たり状態やリーチ状態では単位時間当りの遊技球発射数を少なくしても入球する確率が高く、遊技者にとっては遊技球を無駄に消費せずにすむ。また、上記S4にて運動データが、パチンコ機100の遊技機側I/Oポート167に入力されていない場合には、何もせずにそのままリターンする。
【0042】
以上のようなトレーニング及び遊技に際し、例えば通常ゲーム中の可変図柄表示装置110には図6に表わされるような画面を表示して、トレーニングと遊技に対する娯楽性をさらに高めている。図6に例示された表示画面Fは、S1(図3参照)で設定された負荷レベル(モード)、表1のペダルトルク、タイマ266(図2参照)で計測された積算トレーニング時間、及びトレーニングによって消費した積算カロリーの各表示領域F1〜F4を含んで構成されているが、独自のキャラクタを登場させたり、その他の項目を表示したりしてもよい。
【0043】
なお、この実施例では、遊技者がサイクリングマシン200でのトレーニングに集中できるように、パチンコ機100の遊技領域103において遊技球の打ち込み位置は常時固定としている。しかし、サイクリングマシン200のハンドル203等にハンマ151のばね力調整レバー(図示せず)を設け、ばね力調整信号を運動器具側I/Oポート267から遊技機側I/Oポート167へ送信して(図1,図2参照)パチンコ機100での遊技球の打ち込み位置を変更できるようにしてもよい。
【0044】
次いで、図4に抽選処理のフローチャートを示す。S11で始動入賞装置120の始動入賞口121に入球があったかをチェックし、YESであればS12にて乱数等を用いて抽選を行う。そして、S13で抽選結果を保留玉情報として例えば主制御部160のRAM163に記憶し、S14にて保留玉数を1インクリメント、すなわちその時点での保留数が所定値(例えば3個)以下であれば保留ランプ113(図1参照)を1個点灯してリターンする。なお、上記S11でNOの場合にはそのままリターンする。
【0045】
さらに、図5に図柄変動〜大当たり処理のフローチャートを示す。S21で保留玉の有無を確認し、YES(保留玉あり)の場合には、S22でその保留玉情報を読込み、続くS23で保留玉数を1デクリメントし、保留ランプ113(図1参照)を1個消灯する。S24にて図柄変動処理がなされ、複数(例えば3個)の可変図柄表示部111を一斉に変動表示させた後所定の順序で変動停止させる。次のS25で可変図柄表示部111の図柄変動が停止しているか確認し、NOすなわち最後の可変図柄表示部111の図柄変動が停止していない状態のS26にて、リーチ状態(つまり、複数の可変図柄表示部111のうち最後のものを除き各図柄が揃っている状態)が発生しているか否かを確認する。
【0046】
S26でYESつまりリーチ状態であればリーチフラグを1とした後、NOであればそのままの状態で、それぞれ上記S24に戻る。上記S25でYES(図柄変動停止)となった場合にはS28に進む。S28ではリーチフラグが1(リーチ状態)か否かがチェックされ、1であればS29でリーチフラグを0に戻した後、続くS30で大当たり状態(特別遊技状態)が発生しているかをチェックする。S30でYESつまり大当たり状態のときはS31において大当たりフラグを1とし、大当たり状態が終了する(S33でYES)まで、段落0031で説明した大当たり処理がなされる。大当たり状態が終了(S33でYES)すれば、S34にて大当たりフラグを0としてリターンする。なお、上記S21でNO(保留玉なし)の場合、上記S28でNO(リーチフラグが1でない)の場合、及び上記S30でNO(大当たりが発生していない)の場合には、それぞれ何もせずにそのままリターンする。
【0047】
(実施例2)
図7は、本発明を適用した定置式運動器具付き遊技機ユニットの一例としてのサイクリングマシン付きパチンコ機ユニットの異なる実施例を示している。図7に示すサイクリングマシン付きパチンコ機ユニット11〜14は、それぞれICカードC1〜C4(記憶媒体)を介して、対応するパチンコ機100A〜100Dとサイクリングマシン200A〜200Dとが接続されている。
【0048】
この実施例では、パチンコ遊技場の一画に、既存のパチンコ機設置スペースPSとは別にサイクリングマシン専用の設置スペースCSが設けてある。そして、各スペースPS,CSに収容される複数台(図では4台)のパチンコ機100A〜100Dの遊技機側I/Oポート167A〜167Dとサイクリングマシン200A〜200Dの運動器具側I/Oポート267A〜267Dとは、それぞれICカードC1〜C4を介して運動データの送受信可能に接続されている。したがって、この場合の使用形態は、予めサイクリングマシン200A〜200Dでトレーニングを行ってその運動データをICカードC1〜C4に記憶させておき、その後ICカードC1〜C4の運動データをパチンコ機100A〜100Dに入力して遊技条件(遊技の基本条件)に反映させながら遊技を行うことが原則となる。
【0049】
このような場合、パチンコ機設置スペースPSとサイクリングマシン専用設置スペースCSとは必ずしも隣接して設ける必要はないから、サイクリングマシン専用設置スペースCSを、遊技店とは隔離されたフィットネスクラブやトレーニングジム等に設けてもよい。また、サイクリングマシン付きパチンコ機ユニットの利用形態として、次のようなことも可能となる。すなわち、予めあるサイクリングマシン付きパチンコ機ユニット11のサイクリングマシン200Aでトレーニングを行ってその運動データをICカードC1に記憶させておき、その後ICカードC1の運動データを他の互換性を有するサイクリングマシン付きパチンコ機ユニット12のパチンコ機100B(遊技機側I/Oポート167B)に入力して遊技条件(遊技の基本条件)に反映させながら遊技を行うことも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した定置式運動器具付き遊技機ユニットの一例としてのサイクリングマシン付きパチンコ機ユニットの第1実施例の全体説明図。
【図2】図1のサイクリングマシン付きパチンコ機ユニットのブロック図。
【図3】遊技基本条件決定処理の流れを示すフローチャート。
【図4】抽選処理の流れを示すフローチャート。
【図5】図柄変動〜大当たり処理の流れを示すフローチャート。
【図6】可変図柄表示装置への表示画面例。
【図7】本発明を適用した定置式運動器具付き遊技機ユニットの一例としてのサイクリングマシン付きパチンコ機ユニットの第2実施例の全体説明図。
【符号の説明】
1 サイクリングマシン付きパチンコ機ユニット(定置式運動器具付き遊技機ユニット)
100 パチンコ機(遊技機)
110 可変図柄表示装置(役物装置)
153 発射モータ(起動装置)
160 主制御部(遊技制御部)
167 遊技機側I/Oポート(運動データ入力部)
200 サイクリングマシン(定置式運動器具)
211 負荷調整器
【発明の属する技術分野】
本発明は、定置式運動器具と通信回線等を介して接続可能な遊技機、及びそれら定置式運動器具と遊技機とが接続された定置式運動器具付き遊技機ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ機、スロットマシン等の遊技機においては、長時間同じ姿勢で椅子に座り続けて遊技を行うため、腰痛の原因となったり運動不足を引き起こしたりしやすい。また、煙草の副流煙を吸ったりその臭いがしみ付いたりするため、不健康なイメージを持たれがちであった。
【0003】
そこで、運動不足を解消し健康増進を図るために、定置式運動器具と連動して作動する遊技機が提案されている。例えば、実開平7−43344号公報には、サイクリングマシンやウォーキングマシン(定置式運動器具)の回転軸によってパチンコ機(遊技機)の遊技球発射機構を機械的に駆動させることが開示されている。また、実開平7−5679号公報には、サイクリングマシン、ランニングマシン、ローイングマシン等(定置式運動器具)を用いた所定の回転運動等によってスロットマシン(遊技機)の可変図柄表示装置を機械的に駆動させ1ゲームの実行がなされることが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これらの公報に開示された技術は、いずれも定置式運動器具と遊技機とを機械的に直結(連動連結)させ、定置式運動器具の駆動力によって遊技機を起動させる方式である。つまり、定置式運動器具と遊技機との連動関係は常に一定であるから、定置式運動器具でのトレーニングと遊技機での遊技とはともに変化が乏しく単調になりやすい。遊技が単調になるのを避けるために、例えば定置式運動器具遊技機の駆動力を高めて遊技機における単位時間当りの特別遊技状態の発生回数を多くしようとすると、トレーニングに集中しなければならなくなるため遊技を楽しむ余裕がなくなってしまうおそれがある。また、定置式運動器具と遊技機とは互いに隣接して配置しなければならないため、設置できる場所が制約される。さらに、遊技機に隣接する定置式運動器具において、遊技機での遊技に同時並行してトレーニングを継続しない限り遊技が続けられなくなるので、遊技中は一時たりともトレーニングを休めないという問題もある。
【0005】
本発明の課題は、トレーニングと遊技との相互関係を調整することによって娯楽性を高め、心身の疲労を回復し健康増進を図ることのできる遊技機及び定置式運動器具付き遊技機ユニットを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上記課題を解決するために、本発明に係る遊技機の第一の態様は、
遊技媒体を利用した遊技を開始するための起動装置と、
所定条件の成立に応じて遊技者に有利な特別遊技状態に移行させるための役物装置と、
定置式運動器具を用いたトレーニングに関する運動データを入力するための運動データ入力部と、
前記運動データ入力部への前記運動データの入力に基づいて前記起動装置を始動可能にするとともに、所定の遊技状態のとき前記運動データとは無関係にその遊技状態を実行可能とする遊技制御部と、
を備えることを特徴とする。
【0007】
また、上記課題を解決するために、本発明に係る遊技機の第二の態様は、
遊技媒体を利用した遊技を開始するための起動装置と、
所定条件の成立に応じて遊技者に有利な特別遊技状態に移行させるための役物装置と、
遊技者自身による定置式運動器具を用いたトレーニングに関する運動データを入力するための運動データ入力部と、
前記運動データ入力部への前記運動データの入力により、前記定置式運動器具によるトレーニングを行いながら前記起動装置を始動可能にするとともに、所定の遊技状態のとき前記運動データとは無関係にその遊技状態を実行可能とする遊技制御部と、
を備えることを特徴とする。
【0008】
これらの発明によれば、運動データ入力部への運動データの入力に基づいて遊技機を始動でき、所定の遊技状態のときには運動データとは無関係に(独立して)遊技状態の実行を維持(継続)できるので、トレーニングを一時的に休みつつ遊技に集中することができる。例えば遊技が佳境に入ったときのように気持ちが高ぶる場面では、トレーニングを一時的に休みつつ遊技に集中することができるので、トレーニングと遊技との相互関係を調整することにより娯楽性を高め、これらをともに楽しむことができ、心身の疲労を回復し健康増進を図ることができる。
【0009】
なお、遊技媒体としては、第1種パチンコ機(セブン機と通称される)、第2種パチンコ機(羽根物と通称される)等のパチンコ機における遊技球やスロットマシンにおけるメダル等が含まれる。
また、役物装置としては、例えば
▲1▼セブン機やスロットマシンにおいて、所定の図柄で静止したとき遊技者に有利な特別遊技状態に移行させるための可変図柄表示装置
▲2▼羽根物において、箱状内部の特定領域に入球したとき遊技者に有利な特別遊技状態に移行させるための入賞装置
等が含まれる。
さらに、起動装置としては、パチンコ機において遊技球発射ハンマを作動させる発射モータやスロットマシンにおいて可変図柄表示装置の図柄を変動表示させるリールモータ等が含まれる。
そして、定置式運動器具として例えば、サイクリングマシン、ウォーキングマシン、ランニングマシン、ローイングマシン、クライミングマシン、足踏み式階段昇降マシン、ウェートトレーニングマシン(ベンチプレス等)など既知の器械器具を挙げることができる。
【0010】
ここで、所定の遊技状態のとき運動データとは無関係にその遊技状態を実行可能とするにあたり、特別遊技状態のとき運動データとは無関係にその遊技状態を実行することができる。一方、所定の遊技状態のとき運動データとは無関係にその遊技状態を実行可能とするにあたり、特別遊技状態へ移行する複数の条件のうち1条件が欠落したリーチ状態のとき運動データとは無関係にその遊技状態を実行することもできる。遊技者にとって有利な遊技状態である特別遊技状態(大当たり状態)やその一歩手前のリーチ状態となったときに、トレーニングを一時的に休みつつ遊技に集中することができるので、遊技者は有利な遊技状態を逃すことなく利益を得ることができる。
【0011】
ところで、運動データに対応して遊技の基本条件を定める場合には、定置式運動器具の使用状態(トレーニング状態;運動データ)の変化に応じて遊技機での遊技条件(遊技の基本条件)を変化させることができる。そこで、運動能力・体調と遊技の状況(例えば特別遊技状態の発生状況)とを勘案してトレーニングと遊技との相互関係を調整することにより娯楽性を高め、これらをともに楽しむことができ、心身の疲労を回復し健康増進を図ることができる。
【0012】
ここで、運動データと遊技の基本条件との相互関係について、定置式運動器具での相対的なトレーニング量の大小に応じて遊技媒体の単位時間当りの消費量を大小変化させることができる。具体的には次のような場合を例示することができる。
(1)サイクリングマシンのペダルこぎスピード(単位時間当りの車輪回転数又は換算走行距離)の増加に対して、パチンコ機における遊技球の単位時間当りの発射数を連続的又は段階的に増加(比例)させる。言い換えれば、サイクリングマシンの走行スピードの増加に対して、パチンコ機における遊技球の発射間隔を連続的又は段階的に減少(反比例)させる。
(2)ウォーキングマシンの歩行スピード(単位時間当りのウォーキングベルトの進行距離)の増加に対して、スロットマシンにおけるウェイト時間(ある単位遊技における可変図柄表示装置の回転開始から次回の単位遊技における当該装置の回転開始までの所要時間)を連続的又は段階的に減少(反比例)させる。なお、スロットマシン、アレンジボール等においては「遊技媒体の単位時間当りの消費量」は「単位時間当りの単位遊技数」に置き換えて把握することができる。
【0013】
一方、運動データと遊技の基本条件との相互関係について、定置式運動器具での相対的なトレーニング量の大小に応じて特別遊技状態の発生する確率を大小変化させることもできる。具体的には次のような場合を例示することができる。
(3)サイクリングマシンでのペダルこぎによって消費された熱量(消費カロリー)の増加に対して、パチンコ機における特別遊技状態の発生する確率(大当たり確率)を連続的又は段階的に増加(比例)させる。
(4)ウォーキングマシンでの歩行によって消費された熱量(消費カロリー)の増加に対して、スロットマシンにおける特別遊技状態の発生する確率(大当たり確率)を連続的又は段階的に増加(比例)させる。
【0014】
上記(1)〜(4)によれば、運動能力や体調を勘案して定置式運動器具でのトレーニングを行なうことができ、そのトレーニングで得られる運動データの変化に応じて遊技機での遊技条件(遊技の基本条件)に変化が生まれ、遊技が単調になるのを避けて娯楽性を高めることができる。なお、例えば(1)と(3)、(2)と(4)は、それぞれ組み合わせて実施することが可能である。
【0015】
ところで、上記第一態様に示す遊技機を用いる場合には、遊技機は通信回線又は記憶媒体を介して定置式運動器具と接続することができるので、遊技機は定置式運動器具に対して必ずしも隣接して配置しなくてもよく、遊技者以外の者が定置式運動器具でのトレーニングを行うことも可能となる。また、特に遊技機が記憶媒体を介して定置式運動器具と接続される場合には、トレーニングと同時でなくとも遊技が行える。
【0016】
つまり、上記課題を解決するために、本発明に係る定置式運動器具付き遊技機ユニットは、遊技機と定置式運動器具とが、通信回線又は記憶媒体を介して定置式運動器具の運動データを送受信可能に接続されていることを特徴とする。
【0017】
このような定置式運動器具付き遊技機ユニットを採用することにより、トレーニングと遊技との相互関係を調整して娯楽性を高め、心身の疲労を回復し健康増進を図ることができる。その際、遊技店(遊技場)においては、既存の遊技機に隣接して定置式運動器具を各々併設しなくても、店内の一画に定置式運動器具専用の設置スペースを設け、各々の定置式運動器具と既存の遊技機とを通信回線又は記憶媒体を介して接続することができる。このうち、運動データが通信回線を介して送受信される場合には、遊技者以外の者が定置式運動器具でのトレーニングを行いながら、同時に遊技者が遊技機での遊技を行うこと、すなわち定置式運動器具付き遊技機ユニットのペアでの利用も可能となる。ただし、その場合でも、少なくとも遊技機の遊技領域が確認できるようなモニター画面を定置式運動器具に備えれば、遊技者自身によって定置式運動器具によるトレーニングを行いながら同時並行的にリアルタイムで遊技機での遊技を行うことは勿論可能である。
【0018】
さらに、遊技機と定置式運動器具とが記憶媒体を介して接続される場合には、予め定置式運動器具でトレーニングを行ってその運動データを記憶媒体に記憶させておき、その後記憶媒体の運動データを遊技機に入力して遊技条件(遊技の基本条件)に反映させながら遊技を行うことも可能となる。
【0019】
なお、遊技店の一画に設ける定置式運動器具専用の設置スペースは、遊技店とは隔離されたフィットネスクラブやトレーニングジム等に設けられた所定のスペースであってもよい。また、「通信回線」には衛星通信等の無線通信が含まれ、「記憶媒体」にはICカード、磁気カード等が含まれる。
【0020】
次に、このような定置式運動器具付き遊技機ユニットでは、定置式運動器具は通信回線を介して遊技機の運動データ入力部と接続され、遊技者自身による定置式運動器具を用いたトレーニングに関する運動データを直接運動データ入力部に入力することにより、その定置式運動器具によるトレーニングを行いながら起動装置を始動可能とし、その遊技者による遊技媒体を利用した遊技を可能とすることができる。かかる場合には、遊技者自身によって定置式運動器具によるトレーニングを行いながら同時並行的にリアルタイムで遊技機での遊技を行うことになるので、トレーニングによる身体のリフレッシュと遊技による内面の充足感とを同時に得られ、心身の疲労を同時に回復し一層の健康増進を図ることができる。なお、このような使用形態の定置式運動器具付き遊技機ユニットは、遊技店(遊技場)の他、ゲームセンターやホテル・旅館等に1基〜数基単位で設置するのに都合がよい。
【0021】
そして、定置式運動器具においてトレーニングの負荷(運動強度)を調整可能とし、その負荷の大小調整に応じて特別遊技状態の発生する確率(大当たり確率)を大小変化させることができる。具体的には次のような場合を例示することができる。
(5)サイクリングマシンのペダルトルクの増加調整に対して、パチンコ機における大当たり確率を連続的又は段階的に増加(比例)させる。
(6)ウォーキングマシンの歩行抵抗の増加調整に対して、スロットマシンにおける大当たり確率を連続的又は段階的に増加(比例)させる。
【0022】
上記(5)・(6)によれば、運動能力や体調を勘案して定置式運動器具でのトレーニングの負荷(運動強度)を調整でき、その負荷の調整に応じて大当たり確率が変化するので、遊技が単調になるのを避けて娯楽性を高めることができる。なお、例えば(5)は(1)及び/又は(3)と、(6)は(2)及び/又は(4)と、それぞれ組み合わせて実施することが可能である。
【0023】
【発明の実施の形態】
(実施例1)
以下、添付の図面を参照しつつ、本発明を適用した定置式運動器具付き遊技機ユニットの一例としてのサイクリングマシン付きパチンコ機ユニット(以下、単にパチンコ機ユニットともいう)について説明する。
【0024】
図1はサイクリングマシン付きパチンコ機ユニット1の全体説明図、図2はそのブロック図を示す。このパチンコ機ユニット1は、遊技機の一種のパチンコ機100と、定置式運動器具の一種のサイクリングマシン200とが、電話回線等の通信回線Lを介して接続されており、サイクリングマシン200を用いたトレーニングに関する運動データが送受信可能に構成されている。
【0025】
図1において、サイクリングマシン200は、サドル201に座り手をハンドル203に置き、足をペダル205に載せてこぐことによって、スタンド207により地面から浮かせた車輪209をその場で回転させてトレーニングを行うようになっている。ハンドル203に取り付けられた負荷調整器211により、車輪209の回転に抵抗を与えるブレーキ213のブレーキ力を調整し、ペダル205のトルク(トレーニングの負荷;運動強度)を調節可能にしてある。そして、運動表示部220にはトレーニング時間を表示したり設定したりしておく表示タイマ221やトレーニング強度を知るための表示スピードメータ223等が設置されている。また、トレーニングを行う者をリラックスさせるための音楽を流したりペダル205をこぐスピード(ピッチ)を報知したりするために、サイクリングマシン200の周囲にはスピーカ等の音響設備230が備えられている。
【0026】
一方、パチンコ機100には、遊技盤101の遊技領域103のほぼ中央に複数(例えば3個)の可変図柄表示部111を備えた可変図柄表示装置110(役物装置)が配設される。その下方には、パチンコ機用チューリップ等で構成され、始動入賞口121への入球により可変図柄表示部111の作動をスタートさせる始動入賞装置120が配設される。さらにその下方には、可変図柄表示部111が所定の図柄で揃って静止したとき(例えば、777)に開いて遊技者に有利な大当たり状態(特別遊技状態)となる入賞扉131を有する大入賞装置130が配設されている。
【0027】
パチンコ機100の右下端部手前側には、発射操作ハンドル140が取り付けられている。さらに、パチンコ機100の右下端部の内部には、遊技球Bを遊技領域103に向けて打ち出すハンマ151とそのハンマ151を揺動運動させる発射モータ153とを含む電動式発射機構150(起動装置)が設けられている。なお、可変図柄表示装置110には、始動入賞装置120への入球に基づく可変図柄表示部111の作動中に再び始動入賞装置120への入球があった場合に、所定の累積回数(例えば4回)までは後続の入球を無効にしない旨を表示する保留表示部113(例えばランプ)が、可変図柄表示部111の上方で左右に振り分けて配置されている。
【0028】
図1において上記通信回線Lは、サイクリングマシン200のトレーニング制御部260に設けられた運動器具側I/Oポート267(運動データ出力部;図2参照)と、パチンコ機100の主制御部160(遊技制御部)に設けられた遊技機側I/Oポート167(運動データ入力部;図2参照)とを接続している。そして、通信回線Lを介して運動器具側I/Oポート267から遊技機側I/Oポート167へ、サイクリングマシン200を用いたトレーニングに関する運動データDが送信される。運動データDとして、例えばペダル205のトルク(トレーニング負荷)、ペダル205をこぐスピード(換算走行距離)、トレーニング時間(運動積算時間)等が挙げられる。
【0029】
この始動入賞装置120の始動入賞口121の直下に始動入賞スイッチ122が設置されている。一方、大入賞装置130はその入賞扉131の内部が特定領域133と非特定領域135とに区切られ、特定領域133には第一スイッチ134、非特定領域135には第二スイッチ136が各々設置されている。さらに発射操作ハンドル140にはタッチスイッチ141が内蔵されていて、通常は、遊技者が発射操作ハンドル140を把持したことをタッチスイッチ141が感知したとき、発射モータ153が作動し、遊技球Bを利用した遊技を開始する。ただし、本実施例においては、遊技機側I/Oポート167へ、サイクリングマシン200を用いたトレーニングに関する運動データDが送信されると、発射モータ153が作動し、遊技球Bを利用した遊技を開始することができる。
【0030】
図2に示すように、パチンコ機100の遊技盤101の裏面には、主制御基板169上にメインCPU161,RAM163,ROM165及び遊技機側I/Oポート167(運動データ入力部)等を有する主制御部160(遊技制御部)が設けられ、この主制御部160には始動入賞スイッチ122、第一スイッチ134、第二スイッチ136及びタッチスイッチ141からの信号等が入力される。
【0031】
また、可変図柄制御基板179上にサブCPU171,RAM173,ROM175及びI/Oポート177等を有する可変図柄制御部170が設けられ、主制御部160から可変図柄制御部170を介して可変図柄表示部111へ可変図柄制御コマンドが出力される。また、起動制御基板189上にサブCPU181,RAM183,ROM185及びI/Oポート187等を有する起動制御部180が設けられ、主制御部160から起動制御部180を介して発射モータ153へ起動コマンドが出力される。
【0032】
一方、サイクリングマシン200には、トレーニング制御基板269上にCPU261,RAM263,ROM265,タイマ266及び運動器具側I/Oポート267(運動データ出力部)等を有するトレーニング制御部260が設けられ、このトレーニング制御部260には負荷センサ214、車輪回転センサ210からの信号等が入力される。なお、図1に示すように負荷センサ214はブレーキ213に設けられてトレーニング負荷(ペダルトルク)を検出し、車輪回転センサ210は車輪209に付設されてペダルをこぐスピード(車輪回転数)を検出し、タイマ266はトレーニング時間(運動積算時間)を計測する。
【0033】
本実施例において、サイクリングマシン200に装備されるセンサ類と、その運動表示部220等に装備されるメータ類との対応関係は以下の通りである。
(1)車輪回転センサ210(図2参照)で検出されたペダルこぎスピードは、表示スピードメータ223(図1参照)に走行スピ−ドとして表示される。
(2)タイマ266(図2参照)で検出された積算トレーニング時間は、表示タイマ221(図1参照)にトレーニング時間として表示されるほか、可変図柄表示装置110にトレーニングタイムとして表示される(図6参照)。
(3)CPU261(図2参照)で算出された積算消費カロリーは、運動表示部220に表示される(図示せず)ほか、可変図柄表示装置110に消費カロリーとして表示される(図6参照)。
(4)負荷調整器211により設定され、負荷センサ214(図1参照)で検出されたペダルトルクは、可変図柄表示装置110にトルクとして表示される(図6参照)。
【0034】
ここで、図1を用いて大当たり状態(特別遊技状態)に至る遊技の流れについて概要を説明する。遊技球が始動入賞装置120の始動入賞口121に入球して始動入賞スイッチ122を作動させると、可変表示装置110の複数(例えば3個)の可変図柄表示部111が回転した後所定の順序で停止する。このとき、停止図柄が一列状に所定の同一図柄(例えば、777)で揃うと、「大当たり状態(特別遊技状態)」となって入賞扉131が開き、大入賞装置130に遊技球がきわめて入り易い状況をもたらす。そして、大入賞装置130に所定数(例えば10個)の入球又は所定時間(例えば30秒間)の経過によって入賞扉131は一旦閉じられるが、その間に特定領域133に入球したことが第一スイッチ134によって検出されると、再び入賞扉131が開いて大入賞装置130へ入球し易くする。このような入賞扉131の開閉は予め決められた回数(例えば最高16回)まで繰り返されるので、このような大当たり状態の間に遊技者は多数の賞球を得ることができる。
【0035】
次に、このように構成されたパチンコ機ユニット1の作動について、図3〜図5に示すフローチャートにより説明する。
【0036】
図3に遊技基本条件決定処理のフローチャートを示す。まず図3のS1において、サイクリングマシン200のペダル205のトルク(トレーニングの負荷)が設定される。ハンドル203に取り付けられた負荷調整器211を調整して車輪209のブレーキ213(のブレーキ力)を調整することにより、ペダルトルク(トレーニングの負荷)が設定調整される。具体的には、表1に示すように、トレーニング開始に先立ち、運動能力や体調に応じて複数(例えば3段階)のトレーニングの負荷レベルがペダルトルク値により設定されていて、運動能力や体調に応じてその中から選択できるようになっている。
【0037】
【表1】
【0038】
表1において、低負荷レベル1を「バブバブモード」、中負荷レベル2を「ママチャリモード」、重負荷レベル3を「オリンピックモード」と呼んでいる。そして、負荷レベル(モード)の選択により、遊技者がサイクリングマシン200でトレーニングを行いつつパチンコ機100で遊技を行う準備が整ったことになる。
【0039】
次に、S2にてリーチフラグが1であるか否か、さらにS3にて大当たりフラグが1であるか否か、それぞれチェックする。S2,S3ともにNOであれば、S4において、サイクリングマシン200を用いたトレーニングに関する運動データが、パチンコ機100の遊技機側I/Oポート167に入力されたかを確認する。このときYESであれば、遊技者がサイクリングマシン200でトレーニングを開始し、パチンコ機100の遊技状態はリーチ状態でも大当たり状態(特別遊技状態)でもないことを示しており、S5において発射間隔決定処理を行う。具体的には、車輪回転センサ210(図2参照)でサイクリングマシン200のペダルこぎスピード(単位時間当りの車輪回転数)を検出し、段階的に設定された複数の遊技球発射間隔のうちの1つを選択・決定する。遊技球発射間隔は、例えば、1/200,1/150,1/120,1/100,1/50(分)の5段階に設定されており、ペダルこぎスピードが大きいほど遊技球発射間隔は小さく(単位時間当りの発射数は大きく)設定される。このようにして決定した遊技球発射間隔に基づき、S6では発射モータ153が駆動される。
【0040】
引き続きS7において大当たり確率決定処理が行われた後リターンする。具体的には、サイクリングマシン200のペダルこぎによって消費した積算カロリーを算出し、この消費カロリー値が例えば100kCal増加する毎に大当たり確率(特別遊技状態発生確率)が上記表1に示すように高くなっていく。
【0041】
なお、上記S2にてリーチフラグが1であった場合及び上記S3にて大当たりフラグが1であった場合には、いずれもS8において最大の遊技球発射間隔(前述の例では1/50(分))で発射モータ153が駆動される。このように、サイクリングマシン200を用いたトレーニングに関する運動データが、パチンコ機100の遊技機側I/Oポート167に入力されていなくても(S4のチェックを経ていない)、パチンコ機100の遊技状態が大当たり状態(特別遊技状態)又はその大当たり状態へ移行する可能性の高いリーチ状態にあるときには、運動データとは無関係に(独立して)所定の遊技球発射間隔で遊技球の発射状態が維持される。したがって、遊技者の気持ちの高ぶる大当たり状態やリーチ状態では、サイクリングマシン200によるトレーニングを一時的に休んで遊技に集中することができる。また、大当たり状態やリーチ状態では単位時間当りの遊技球発射数を少なくしても入球する確率が高く、遊技者にとっては遊技球を無駄に消費せずにすむ。また、上記S4にて運動データが、パチンコ機100の遊技機側I/Oポート167に入力されていない場合には、何もせずにそのままリターンする。
【0042】
以上のようなトレーニング及び遊技に際し、例えば通常ゲーム中の可変図柄表示装置110には図6に表わされるような画面を表示して、トレーニングと遊技に対する娯楽性をさらに高めている。図6に例示された表示画面Fは、S1(図3参照)で設定された負荷レベル(モード)、表1のペダルトルク、タイマ266(図2参照)で計測された積算トレーニング時間、及びトレーニングによって消費した積算カロリーの各表示領域F1〜F4を含んで構成されているが、独自のキャラクタを登場させたり、その他の項目を表示したりしてもよい。
【0043】
なお、この実施例では、遊技者がサイクリングマシン200でのトレーニングに集中できるように、パチンコ機100の遊技領域103において遊技球の打ち込み位置は常時固定としている。しかし、サイクリングマシン200のハンドル203等にハンマ151のばね力調整レバー(図示せず)を設け、ばね力調整信号を運動器具側I/Oポート267から遊技機側I/Oポート167へ送信して(図1,図2参照)パチンコ機100での遊技球の打ち込み位置を変更できるようにしてもよい。
【0044】
次いで、図4に抽選処理のフローチャートを示す。S11で始動入賞装置120の始動入賞口121に入球があったかをチェックし、YESであればS12にて乱数等を用いて抽選を行う。そして、S13で抽選結果を保留玉情報として例えば主制御部160のRAM163に記憶し、S14にて保留玉数を1インクリメント、すなわちその時点での保留数が所定値(例えば3個)以下であれば保留ランプ113(図1参照)を1個点灯してリターンする。なお、上記S11でNOの場合にはそのままリターンする。
【0045】
さらに、図5に図柄変動〜大当たり処理のフローチャートを示す。S21で保留玉の有無を確認し、YES(保留玉あり)の場合には、S22でその保留玉情報を読込み、続くS23で保留玉数を1デクリメントし、保留ランプ113(図1参照)を1個消灯する。S24にて図柄変動処理がなされ、複数(例えば3個)の可変図柄表示部111を一斉に変動表示させた後所定の順序で変動停止させる。次のS25で可変図柄表示部111の図柄変動が停止しているか確認し、NOすなわち最後の可変図柄表示部111の図柄変動が停止していない状態のS26にて、リーチ状態(つまり、複数の可変図柄表示部111のうち最後のものを除き各図柄が揃っている状態)が発生しているか否かを確認する。
【0046】
S26でYESつまりリーチ状態であればリーチフラグを1とした後、NOであればそのままの状態で、それぞれ上記S24に戻る。上記S25でYES(図柄変動停止)となった場合にはS28に進む。S28ではリーチフラグが1(リーチ状態)か否かがチェックされ、1であればS29でリーチフラグを0に戻した後、続くS30で大当たり状態(特別遊技状態)が発生しているかをチェックする。S30でYESつまり大当たり状態のときはS31において大当たりフラグを1とし、大当たり状態が終了する(S33でYES)まで、段落0031で説明した大当たり処理がなされる。大当たり状態が終了(S33でYES)すれば、S34にて大当たりフラグを0としてリターンする。なお、上記S21でNO(保留玉なし)の場合、上記S28でNO(リーチフラグが1でない)の場合、及び上記S30でNO(大当たりが発生していない)の場合には、それぞれ何もせずにそのままリターンする。
【0047】
(実施例2)
図7は、本発明を適用した定置式運動器具付き遊技機ユニットの一例としてのサイクリングマシン付きパチンコ機ユニットの異なる実施例を示している。図7に示すサイクリングマシン付きパチンコ機ユニット11〜14は、それぞれICカードC1〜C4(記憶媒体)を介して、対応するパチンコ機100A〜100Dとサイクリングマシン200A〜200Dとが接続されている。
【0048】
この実施例では、パチンコ遊技場の一画に、既存のパチンコ機設置スペースPSとは別にサイクリングマシン専用の設置スペースCSが設けてある。そして、各スペースPS,CSに収容される複数台(図では4台)のパチンコ機100A〜100Dの遊技機側I/Oポート167A〜167Dとサイクリングマシン200A〜200Dの運動器具側I/Oポート267A〜267Dとは、それぞれICカードC1〜C4を介して運動データの送受信可能に接続されている。したがって、この場合の使用形態は、予めサイクリングマシン200A〜200Dでトレーニングを行ってその運動データをICカードC1〜C4に記憶させておき、その後ICカードC1〜C4の運動データをパチンコ機100A〜100Dに入力して遊技条件(遊技の基本条件)に反映させながら遊技を行うことが原則となる。
【0049】
このような場合、パチンコ機設置スペースPSとサイクリングマシン専用設置スペースCSとは必ずしも隣接して設ける必要はないから、サイクリングマシン専用設置スペースCSを、遊技店とは隔離されたフィットネスクラブやトレーニングジム等に設けてもよい。また、サイクリングマシン付きパチンコ機ユニットの利用形態として、次のようなことも可能となる。すなわち、予めあるサイクリングマシン付きパチンコ機ユニット11のサイクリングマシン200Aでトレーニングを行ってその運動データをICカードC1に記憶させておき、その後ICカードC1の運動データを他の互換性を有するサイクリングマシン付きパチンコ機ユニット12のパチンコ機100B(遊技機側I/Oポート167B)に入力して遊技条件(遊技の基本条件)に反映させながら遊技を行うことも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した定置式運動器具付き遊技機ユニットの一例としてのサイクリングマシン付きパチンコ機ユニットの第1実施例の全体説明図。
【図2】図1のサイクリングマシン付きパチンコ機ユニットのブロック図。
【図3】遊技基本条件決定処理の流れを示すフローチャート。
【図4】抽選処理の流れを示すフローチャート。
【図5】図柄変動〜大当たり処理の流れを示すフローチャート。
【図6】可変図柄表示装置への表示画面例。
【図7】本発明を適用した定置式運動器具付き遊技機ユニットの一例としてのサイクリングマシン付きパチンコ機ユニットの第2実施例の全体説明図。
【符号の説明】
1 サイクリングマシン付きパチンコ機ユニット(定置式運動器具付き遊技機ユニット)
100 パチンコ機(遊技機)
110 可変図柄表示装置(役物装置)
153 発射モータ(起動装置)
160 主制御部(遊技制御部)
167 遊技機側I/Oポート(運動データ入力部)
200 サイクリングマシン(定置式運動器具)
211 負荷調整器
Claims (7)
- 遊技媒体を利用した遊技を開始するための起動装置と、
所定条件の成立に応じて遊技者に有利な特別遊技状態に移行させるための役物装置と、
定置式運動器具を用いたトレーニングに関する運動データを入力するための運動データ入力部と、
前記運動データ入力部への前記運動データの入力に基づいて前記起動装置を始動可能にするとともに、所定の遊技状態のとき前記運動データとは無関係にその遊技状態を実行可能とする遊技制御部と、
を備えることを特徴とする遊技機。 - 遊技媒体を利用した遊技を開始するための起動装置と、
所定条件の成立に応じて遊技者に有利な特別遊技状態に移行させるための役物装置と、
遊技者自身による定置式運動器具を用いたトレーニングに関する運動データを入力するための運動データ入力部と、
前記運動データ入力部への前記運動データの入力により、前記定置式運動器具によるトレーニングを行いながら前記起動装置を始動可能にするとともに、所定の遊技状態のとき前記運動データとは無関係にその遊技状態を実行可能とする遊技制御部と、
を備えることを特徴とする遊技機。 - 前記遊技制御部は、前記特別遊技状態のとき前記運動データとは無関係にその遊技状態を実行可能とする請求項1又は2に記載の遊技機。
- 前記遊技制御部は、前記特別遊技状態へ移行する複数の条件のうち1条件が欠落したリーチ状態のとき前記運動データとは無関係にその遊技状態を実行可能とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の遊技機。
- 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の前記遊技機と前記定置式運動器具とが、通信回線又は記憶媒体を介してその定置式運動器具の前記運動データを送受信可能に接続されていることを特徴とする定置式運動器具付き遊技機ユニット。
- 前記定置式運動器具は通信回線を介して前記遊技機の前記運動データ入力部と接続され、
遊技者自身による前記定置式運動器具を用いたトレーニングに関する運動データを直接前記運動データ入力部に入力することにより、その定置式運動器具によるトレーニングを行いながら前記起動装置を始動可能とし、その遊技者による前記遊技媒体を利用した遊技を可能とした請求項5に記載の定置式運動器具付き遊技機ユニット。 - 前記定置式運動器具においてトレーニングの負荷を調整可能とし、
前記遊技制御部は、その負荷の大小調整に応じて前記特別遊技状態の発生する確率を大小変化させる請求項5又は6に記載の定置式運動器具付き遊技機ユニット。
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JP2002189308A JP2004024744A (ja) | 2002-06-28 | 2002-06-28 | 遊技機及び定置式運動器具付き遊技機ユニット |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002189308A Pending JP2004024744A (ja) | 2002-06-28 | 2002-06-28 | 遊技機及び定置式運動器具付き遊技機ユニット |
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JP (1) | JP2004024744A (ja) |
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2002
- 2002-06-28 JP JP2002189308A patent/JP2004024744A/ja active Pending
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