JP2004024412A - 揮散装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】液体製剤に含まれる有効成分を用事に簡単な作業で揮散させることができる使い勝手がよい揮散装置を提供する。
【解決手段】揮散装置10は、液体製剤Lを内部に収容し、上方に開口部14が形成された貯留容器11と、揮散用担体12と、用事前に揮散用担体12が液体製剤Lに接触しないように配された遮蔽部材13とを備え、揮散用担体12は、長尺の吸液部12aと、揮散部12bとを有し、遮蔽部材13は下方側の端部が密閉された筒形状を有し、内部に吸液部12aが挿入されるように配されており、鍔部15が突設され、用事に遮蔽部材13を貯留容器11の内部に向かって押し込むことで遮蔽部材13から破断する突起部17が設けられている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、室内等の空間に、液体製剤に含まれた芳香成分や消臭成分等の有効成分を、用事に揮散及び拡散させることができる揮散装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、揮散装置として、内部に芳香成分等の有効成分を含む液体製剤を収容し、用事に揮散用担体に供給して含浸させ、その揮散用担体から有効成分を揮散させるものが用いられている。このような揮散装置としては、流通の過程や用事前に、揮散装置の内部に収容された液体製剤から有効成分が揮散されないようにするため、揮散用担体と液体製剤との間に遮蔽部材を設けることで、液体製剤が揮散用担体に接触しないようにする構造を有するものが提案されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の揮散装置は、用事には使用者が遮蔽部材を取り外す作業を行う必要があり、扱いづらいという点で更なる改善の余地があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、液体製剤に含まれる有効成分を用事に簡単な作業で揮散させることができる使い勝手がよい揮散装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の本発明の目的は、液体製剤を内部に収容し、上方に開口部が形成された貯留容器と、前記液体製剤が供給される揮散用担体と、用事前に前記揮散用担体が前記液体製剤に接触しないように配された遮蔽部材とを備えた揮散装置であって、前記揮散用担体は、少なくとも一部が前記貯留容器の内部に挿入された長尺の吸液部と、該吸液部の上方に一体的に形成されて前記吸液部を介して供給された前記液体製剤を揮散させる揮散部とを有し、前記遮蔽部材は下方側の端部が密閉された筒形状を有し、内部に前記吸液部が挿入されるように配されており、前記遮蔽部材の外周面上方には鍔部が突設され、該鍔部は、前記開口部を密閉する状態で、且つ、用事に前記遮蔽部材を前記貯留容器の内部に向かって押し込むことで前記遮蔽部材から破断するように形成され、前記貯留容器の内側には押し込まれた前記遮蔽部材と当接する位置に該遮蔽部材の下方を破断する突起部が設けられていることを特徴とする揮散装置によって達成される。
【0005】
このような構成を有する揮散装置とすれば、使用者が用事に遮蔽部材の上方を把持し、貯留容器の内部に押し下げることで、貯留容器の内部に設けられた突起部によって遮蔽部材が破断され、また、開口部を密閉する鍔部が遮蔽部材から破断される。遮蔽部材における、突起部によって破断された箇所から貯留容器内に収容された液体製剤が遮蔽部材の内部に流入する。そして、流入した液体製剤は揮散用担体の吸液部に吸液され、上方に吸い上げられて揮散部に保持され、液体製剤中の有効成分が揮散装置の外部の雰囲気に揮散される。さらに、開口部の鍔部が破断されたことで、貯留容器の内部に空気が流れ込むようになり、吸液部から揮散部への液体製剤がスムーズになる。
【0006】
また、本発明の目的は、液体製剤を内部に収容し、上方に開口部が形成された貯留容器と、前記液体製剤が供給される揮散用担体と、用事前に前記揮散用担体が前記液体製剤に接触しないように配された遮蔽部材とを備えた揮散装置であって、前記揮散用担体は、少なくとも一部が前記貯留容器の内部に挿入された長尺の吸液部と、該吸液部の上方に一体的に形成されて前記吸液部を介して供給された前記液体製剤を揮散させる揮散部とを有し、前記遮蔽部材は下方側の端部が密閉された筒形状を有し、内部に前記吸液部が挿入されるように配されており、前記遮蔽部材の外周面上方には鍔部が突設され、該鍔部は、前記開口部を密閉する状態で、且つ、用事に前記遮蔽部材を前記貯留容器の内部に向かって押し込むことで前記遮蔽部材から破断するように形成され、前記遮蔽部材の少なくとも一部は前記鍔部と一体に形成され、且つ、該鍔部とともに切除可能な切除部を形成することを特徴とする揮散装置によって達成される。
【0007】
このような構成を有する本発明の揮散装置とすれば、使用者が用事に鍔部を開口部から取り外せば、同時に、この鍔部と一体に形成された揮散用担体の一部が切除される。切除部から貯留容器内に収容された液体製剤が遮蔽部材の内部に流入する。そして、流入した液体製剤は揮散用担体の吸液部に吸液され、上方に吸い上げられて揮散部に保持され、液体製剤中の有効成分が揮散装置の外部の雰囲気に揮散される。さらに、開口部の鍔部が破断されたことで、貯留容器の内部に空気が流れ込むようになり、吸液部から揮散部への液体製剤がスムーズになる。
【0008】
さらに、本発明の目的は、液体製剤を内部に収容し、上方に開口部が形成された貯留容器と、前記液体製剤が供給される揮散用担体と、用事前に前記揮散用担体が前記液体製剤に接触しないように配された遮蔽部材とを備えた揮散装置であって、前記揮散用担体は、少なくとも一部が前記貯留容器の内部に挿入され、且つ、内部に芯部材が配された長尺の吸液部と、該吸液部の上方に一体的に形成されて前記吸液部を介して供給された前記液体製剤を揮散させる揮散部とを有し、前記遮蔽部材は下方側の端部が密閉された筒形状を有し、内部に前記吸液部が挿入されるように配されており、前記遮蔽部材の外周面上方には鍔部が突設され、該鍔部は、前記開口部を密閉する状態で、且つ、用事に前記遮蔽部材を前記貯留容器の内部に向かって押し込むことで前記遮蔽部材から破断するように形成され、前記遮蔽部材の下方の一部が、前記吸液部によって破断されるように薄肉に形成されていることを特徴とする揮散装置によって達成される。
【0009】
このような構成を有する揮散装置とすれば、使用者が用事に遮蔽部材の上方を把持し、貯留容器の内部に押し下げることで、遮蔽部材の下方に位置して内部に芯部材を有する吸液部によって遮蔽部材の薄肉に形成されている部分が破断される。また、遮蔽部材を押し下げた際に開口部を密閉する鍔部が遮蔽部材から破断される。遮蔽部材における、破断された薄肉の部分から貯留容器内に収容された液体製剤が遮蔽部材の内部に流入する。そして、流入した液体製剤は揮散用担体の吸液部に吸液され、上方に吸い上げられて揮散部に保持され、液体製剤中の有効成分が揮散装置の外部の雰囲気に揮散される。さらに、開口部の鍔部が破断されたことで、貯留容器の内部に空気が流れ込むようになり、吸液部から揮散部への液体製剤がスムーズになる。
【0010】
上記のような構成を有する本発明の揮散装置よれば、揮散用担体と液体製剤との間に遮蔽部材を介在させることによって、揮散用担体と液体製剤とが接触することが防止される構成を有しているため、用事前に液体製剤の有効成分が揮散することがない。また、揮散装置は、用事において、使用者が遮蔽部材を貯留容器の内部から取り出して揮散用担体を貯留容器に取り付けるといった煩雑な作業をする必要がないため、使い勝手がよい。
【0011】
揮散用担体は、その材質として、液体製剤を保持でき且つ液体製剤を揮散できるものであればいずれのものでも使用でき、具体的には、プラスチック、パルプ等の有機材料やガラス等の無機材料の多孔性材料を用いることができる。本発明においては、不織布からなるものやパルプ製のものが、揮散がより安定して好ましい。揮散用担体が複数の材質からなっていてもよく、例えば、表面の材質と内部の材質とを異ならせてもよい。
【0012】
揮散用担体は、例えば、平坦形状に成形することができ、平坦形状としては平板状のほか、例えば、表面に凹凸を有していてもよいし、網状、格子状でもよいし、部分的に厚みが異なってもよい。
【0013】
貯留容器の材質、形状は特に限定されず、液体製剤を安定に収容できるものであればよく、その材質として、ポリエチレンテレフタレート(以下、PETともいう)、ポリエチレン、ポリプロピレン等のプラスチック、ガラス、セラミック、金属等を例示できる。
吸液部が揮散用担体とは別の材料から構成されるようにてもよい。吸液部の材質としては、有機材料、無機材料のいずれでも用いることができる。好ましくは樹脂であり、具体的にはPET、アクリル樹脂(以下、PAともいう)、ポリプロピレン、ポリエチレンの1種あるいは2種以上を挙げることができる。特にPET又はPAを用いた多孔性材料が好ましく、これにより、液体製剤中に含まれる有効成分の揮散性及び拡散性が一層改善される。なお、揮散用担体に、風、熱風をあて、あるいは、ヒータによる加熱などで有効成分の拡散力を向上させることができる。
【0014】
本発明に用いることができる液体製剤としては、有効成分として芳香成分及び/又は消臭成分、忌避剤、防虫剤、殺菌剤、防カビ剤、殺虫剤、昆虫成長調整剤等を含むものが挙げられる。
芳香成分としては、例えば、ハッカ油、ペパーミント油、スペアミント油、イグサ、ヒノキ、シトロネラ、シトラール、シトロネラール、レモン、レモングラス、オレンジ、ユーカリ、ラベンダー等の精油成分及びそれらから得られる芳香成分を挙げることができる。
消臭成分としては、例えば、メタクリル酸ラウリル、メチル化サイクロデキストリン、植物抽出エキス(例えば、ツバキ、バラ、キク、マツ、スギ、オオバコ等から得られるエキス)、植物精油(例えば、茶抽出物、カテキン、植物ポリフェノール、リナロール、メントール、ボルネオール)、界面活性剤等が挙げられる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳しく説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる揮散装置の全体断面図を示している。図2は、揮散用担体12と遮蔽部材13の斜視図である。
図1に示すように、揮散装置10は、液体製剤Lを内部に収容した樹脂(例えば、PETなど)からなる貯留容器11と、液体製剤Lが供給される樹脂製の揮散用担体12と、揮散装置10の使用前(用事前)に揮散用担体12が液体製剤Lに接触しないように配された遮蔽部材13とによって概略構成されている。
【0016】
貯留容器11は、内部に液体製剤Lを収納する空間が形成される本体11aと、該本体11aから上方(図1に向かって上側)に立ち上げられた円筒状の立設片11bとを有するように構成されている。本体11aの、立設片11bに囲まれた部位は開口するように形成されており、立設片11bの内周面によって開口部14が区画されている。
【0017】
図1及び図2に示すように、遮蔽部材13は円筒形状を有し、開口部14を介して貯留容器11の内部に挿入されている。このとき、遮蔽部材13は一方の端部が貯留容器11の液体製剤Lに浸された状態で配されており、この端部は端面13aによって密閉されている。言い換えれば、遮蔽部材13は底のある円筒形状である。
遮蔽部材13の外周面の他方の端部には鍔部15が環状に突設している。鍔部15は、遮蔽部材13を貯留容器11の内部に挿入させた状態で、貯留容器11の立設片11bの上方端部に固着されている。このとき、遮蔽部材13は、密封された側の端部が貯留容器11の液体製剤Lに浸された状態になるように配される。
なお、遮蔽部材13の材質としては、例えば、樹脂、金属、耐水性ラミネート材、ゴム、木、竹などを用いることができる。
鍔部15は、遮蔽部材13と別体として形成してもよい。
【0018】
図2に示すように、揮散用担体12は、長尺の平板状に形成され、液体製剤Lを吸液する吸液部12aと、吸液部12aと一体に形成され、吸液部12aから供給された液体製剤Lを保持して有効成分を揮散させる揮散部12bとからなる。揮散部12bは、長尺の帯状に形成され、その長手方向中間部で折り返されている。また、揮散部12bは、その長手方向が吸液部12aの長手方向に対して垂直になるように設けられている。
揮散用担体12において、吸液部12aと揮散部12bとがそれぞれ別の部材として形成され、両者間で液体製剤Lが移動できるように、互いに取り付けられていてもよい。
【0019】
揮散用担体12は、図2に示すような保持部材16によって保持されている。保持部材16は、平面部分の大きさが異なった長方形の板部16a、16bを、平面部分が対向するように平行に配し、板部16aと16bとの間で平面部分に対して垂直に設けられた巻付片16cによって、板部16aと16bが一体的に形成される構成を有している。保持部材16は、巻付片16cに揮散用担体12の揮散部12bが折り返された箇所を図2の矢印の方向から突き当てつつ、揮散部12bにおける下方(図2に向かって下側)の縁部を板部16aの上面に支持させることで、揮散用担体12を保持している。このとき、揮散用担体12は、吸液部12aが板部16aに形成された切欠部16dを介して下方に延びるように保持されている。
揮散用担体12は、保持部材16によって保持された状態で、吸液部12aの先端側(揮散部12bに対して反対側の端部)が遮蔽部材13の端面13a側に当接又は近接するように遮蔽部材13の内部に挿入される。吸液部12aの少なくとも一部が貯留容器11の本体11aの内部に挿入された状態であればよい。
【0020】
貯留容器11の本体11aの底部11cの内側面(図1に向かって上方の面)には、遮蔽部材13を貯留容器11に挿入して取り付けた状態で、端面13aと鉛直方向に対向する位置に突起部17が設けられている。突起部17の作用については後述する。
【0021】
上述したように、揮散装置10の用事前には、揮散用担体12における貯留容器11の内部に挿入された箇所の外周を遮蔽部材13によって覆われているため、液体製剤Lが揮散用担体12に吸液されることがない。また、遮蔽部材13の鍔部15によって貯留容器11の開口部14が密閉されているため、液体製剤Lの有効成分が開口部14を介して揮散装置10の外部の雰囲気中に揮散してしまうことが防止される。
図1に示すように、保持部材16の板部16aと立設片11bの上方端面との間にストッパ19を設けれてもよい。こうすれば、保持部材16が押し下げられる方向、つまり、揮散用担体12が貯留容器11の内部に挿入される方向に移動することが防止される。つまり、保持部材16と立設片11bとの間にストッパ19を介在させることで不意に保持部材16及び揮散用担体12が押し下げられることが防止される。用事においては、ストッパ19を取り除くことで揮散用担体12を押し下げることが可能になり、揮散装置10を使用することができる。
【0022】
次に、図3及び図4を参照して、本実施の形態の揮散装置10において有効成分を揮散させるときの状態を説明する。
図3は、有効成分を揮散させるとき(用事)の状態の揮散装置10の全体断面図を示している。
揮散装置10は、遮蔽部材13における、開口部14から上方に露呈している部分が作業者の手などで把持され、遮蔽部材13が下方に押し下げられ、立設片11bに取り付けられた鍔部15が遮蔽部材13から破断するように構成されている。言い換えれば、鍔部15は、遮蔽部材13を押し下げる際にかかる負荷に応じて遮蔽部材13から破断するように形成される。鍔部15と遮蔽部材13との境界部が他の部位に比して薄肉に形成することで、適切に破断できるようにしてもよい。
【0023】
遮蔽部材13が下方に押し下げられることで、遮蔽部材13の端面13aが貯留容器11の本体11aの底部11cの内側面に設けられた突起部17によって突き破られて破断する。
ここで、図4(A)は、端面13aが突起部17によって破断された状態を示す、図3の拡大断面図である。また、図4(B)は、突起部17の全体斜視図である。
図4(A)に示すように、遮蔽部材13の端面13aの破断された箇所から本体11aの液体製剤Lが矢印に示すように流入する。
突起部17は、図4(B)に示すように、円形の板部材である基部17aと、該基部17aの円形平坦面の略中央に配され、先端部が鋭利に形成された突部17bと、該突部17bを囲むように円形平坦面の周縁部に沿って立ち上げられた略環状の側壁部17cを有する。側壁部17cは周方向において複数(図4(B)においては3個)の箇所で側壁部17cを間欠させた間欠部17dが形成される。こうすれば、端面13aが突起部17に突き刺された際に、端面13aと側壁部17cの状面とが密接しても、液体製剤Lが間欠部17dを介して突部17b側に流入することができる。
【0024】
本実施の形態の揮散装置は、使用者が用事に遮蔽部材の上方を把持し、貯留容器の内部に押し下げることで、貯留容器の内部に設けられた突起部によって遮蔽部材が破断され、また、開口部を密閉する鍔部が遮蔽部材から破断される。遮蔽部材における、突起部によって破断された箇所から貯留容器内に収容された液体製剤が遮蔽部材の内部に流入する。そして、流入した液体製剤は揮散用担体の吸液部に吸液され、上方に吸い上げられて揮散部に保持され、液体製剤中の有効成分が揮散装置の外部の雰囲気に揮散される。さらに、開口部の鍔部が破断されたことで、貯留容器の内部に空気が流れ込むようになり、吸液部から揮散部への液体製剤がスムーズになる。
【0025】
本実施の形態の揮散装置において、揮散用担体、遮蔽部材及び鍔部、貯留容器の立設片などを図示しない蓋部材で覆ってもよい。こうすることで、揮散装置の外観のデザイン性を向上させることができる。
【0026】
図5から図8を参照して、本発明の第2の実施の形態を説明する。なお、以下に説明する実施形態において、すでに説明した部材などと同等な構成・作用を有する部材等については、図中に同一符号又は相当符号を付すことにより、説明を簡略化或いは省略する。
図5は、本実施の形態の揮散装置の全体断面図を示している。図5に示すように、本実施の形態の揮散装置20は、鍔部25に接続された連結部25aを介して遮蔽部材23の一部が一体的に形成され、且つ、この遮蔽部材23の一部が、鍔部25とともに切除可能な切除部を形成するように構成される。
【0027】
図6は、図5に示す遮蔽部材23の全体斜視図である。図6において、遮蔽部材26の破線部分で区画される部位は切除部27を示す。切除部27の周囲に沿ってミシン目が設けられ、このミシン目が設けられた部位は、遮蔽部材23の他の部位に比して薄肉に形成される。切除部27は、端面23aから遮蔽部材23の長手方向に沿って上方に延びる長方形を有している。
遮蔽部材23の鍔部25の周縁に、長尺に形成された連結部25aの一端が一体的に接続されている。連結部25aの他端が、切除部27における端面23との境界線部分の近傍に一体的に接続されている。
【0028】
鍔部25を遮蔽部材23から破断して取り除く際に、鍔部25に接続する連結部25aを介して切除部27が遮蔽部材23から剥離する。そして、遮蔽部材23から切除部27を剥離させた後は、遮蔽部材23の剥離された部位がスリット状に開口する。
図7は図5に示す遮蔽部材23の切除部を切除させた状態を示す部分拡大図である。図7に示すように、本実施の形態の揮散装置20は、用事において、鍔部25を取り外すのと同時に遮蔽部材23の一部を形成する切除部27が切除されることで、貯留容器21の液体製剤Lを矢印に示すように遮蔽部材23の内部に流入させ、揮散用担体22の吸液部22aに接触させる構成を有している。
【0029】
本実施の形態において、遮蔽部材及び鍔部は上記の構成に限定されない。
例えば、図8に示す変形例のように、遮蔽部材と鍔部とが連結部を介在させずに一体的に形成されていてもよい。
図8において、遮蔽部材23と鍔部25との境界部において、切除部27の上方端部が鍔部25と一体的に形成される。そして、遮蔽部材23に対して鍔部25を下方(図示しない端面側)へ移動させることで切除部27が鍔部25の移動に伴って下方に向かって切除される。なお、遮蔽部材23は、切除部27を切除した後は、図6に示したものと同様の状態となる。
このため、図8に示す変形例によれば、遮蔽部材23と鍔部25とを接続する連結部を設ける必要がない。
【0030】
本実施の形態の揮散装置において、使用者が用事に鍔部を開口部から取り外せば、同時に、この鍔部と一体に形成された揮散用担体の一部が切除される。切除部から貯留容器内に収容された液体製剤が遮蔽部材の内部に流入する。そして、流入した液体製剤は揮散用担体の吸液部に吸液され、上方に吸い上げられて揮散部に保持され、液体製剤中の有効成分が揮散装置の外部の雰囲気に揮散される。さらに、開口部の鍔部が破断されたことで、貯留容器の内部に空気が流れ込むようになり、吸液部から揮散部への液体製剤がスムーズになる。
【0031】
図9及び図10を参照して、本発明の第3の実施の形態を説明する。なお、以下に説明する実施形態において、すでに説明した部材などと同等な構成・作用を有する部材等については、図中に同一符号又は相当符号を付すことにより、説明を簡略化或いは省略する。
図9は、本実施の形態の揮散装置30の全体断面図を示している。
図9に示すように、本実施の形態の揮散装置30は、揮散用担体36の内部には、吸液部36aから揮散部36bに鉛直方向(吸液部36aの長手方向)に沿って芯部材37が配されている。
また、遮蔽部材33の端面33aは、上記の芯部材37を内蔵した吸液部36aに当接し、破断するように薄肉に形成されている。具体的には、端面33aと遮蔽部材33の外周面との境界部に沿って溝などを設けることで薄肉に形成することができる。
ここで、芯部材37としては、例えば、金属(針金)、樹脂、木、竹、ガラスなどを用いることができる。
【0032】
図10は、図9に示す揮散装置30において、端面33aを吸液部32の先端で破断させた状態を示している。図10に示すように、揮散装置30は、用事において、揮散用担体32を下方に押し下げることによって、端面33aを破断させ、この破断された端面33aから液体製剤Lが図10中に示す矢印のように遮蔽部材33の内側に流入する。そして流入した液体製剤Lは、吸液部32aに接触して吸液され、揮散部36a(図9参照)に供給される。
【0033】
本実施の形態において、図9に示すように貯留容器31は、底部31cが、その内側面において端面33aと対応する箇所が最も下方に位置するように傾斜した構成を有している。このため、揮散装置30の用事において、端面33aを破断して吸液部32aを底部31cに当接させれば、本体31a内の液体製剤Lの残量が僅かになっても、液体製剤Lが底部31cの傾斜によって吸液部32aと底部31cとが当接する箇所に導かれる。したがって、揮散装置30の使用期間の末期において吸液部32aから吸液される液体製剤Lの量が著しく減少してしまうことを抑制することができる。
なお、上記の本体31aの底部31cに傾斜を設ける構成は、前記の第1及び第2の実施の形態にかかる揮散装置に適用することができる。
また、底部31cは平坦に形成され、また、本体31aの下方に一体的に形成された脚部31dで底上げした状態としてもよい。
遮蔽部材33の端面33aは、その周縁部のみが下方側(底部31c側)に突設するように構成された延設部を有していてもよい。このような構成によれば、揮散用担体32を押し下げて遮蔽部材33の端面33aを破断させる際に、延設部の先端が底部31cに均等に当接することで揮散用担体32及び遮蔽部材33が安定し、底部33aを破断させやすくなる。上記のように、貯留容器31の底部31cを平坦に形成した際には、このような延設部を設けることで底部33aをより一層破断させやすくなる。
【0034】
本実施の形態の揮散装置において、使用者が用事に遮蔽部材の上方を把持し、貯留容器の内部に押し下げることで、遮蔽部材の下方に位置して内部に芯部材を有する吸液部によって遮蔽部材の薄肉に形成されている部分が破断される。また、遮蔽部材を押し下げた際に開口部を密閉する鍔部が遮蔽部材から破断される。遮蔽部材における、破断された薄肉の部分から貯留容器内に収容された液体製剤が遮蔽部材の内部に流入する。そして、流入した液体製剤は揮散用担体の吸液部に吸液され、上方に吸い上げられて揮散部に保持され、液体製剤中の有効成分が揮散装置の外部の雰囲気に揮散される。さらに、開口部の鍔部が破断されたことで、貯留容器の内部に空気が流れ込むようになり、吸液部から揮散部への液体製剤がスムーズになる。
【0035】
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜な変形、改良などが可能である。
例えば、鍔部は、開口部と対応するように開口した孔を有するキャップによって、鍔部の上方から貯留容器の立設片の上方端部に固定される構成としてもよい。
例えば、遮蔽部材は円筒形状に限らず、例えば、角筒など様々な形状とすることができる。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、液体製剤に含まれる有効成分を用事に簡単な作業で揮散させることができる使い勝手がよい揮散装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかる揮散装置の全体断面図である。
【図2】図1の一部分を示す斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態にかかる揮散装置の用事における状態を示す全体断面図である。
【図4】(A)図3に示す揮散装置の部分断面図である。(B)突起部の斜視図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態にかかる揮散装置の全体断面図である。
【図6】図5に示す遮蔽部材の斜視図である。
【図7】図5に示す揮散装置の用事における状態を示す部分断面図である。
【図8】図5に示す遮蔽部材の変形例を示す図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態にかかる揮散装置の全体断面図である。
【図10】図9に示す揮散装置の用事における状態を示す部分断面図である。
【符号の説明】
10、20、30    揮散装置
11、21、31    貯留容器
12、22、32    揮散用担体
12a、22a、32a 吸液部
12b、22b、32b 揮散部
13、23、33    遮蔽部材
14、24、34    開口部
15、25、35    鍔部
16、26、36    保持部材
17          突起部
27          切除部
37          芯部材
L          液体製剤

Claims (3)

  1. 液体製剤を内部に収容し、上方に開口部が形成された貯留容器と、前記液体製剤が供給される揮散用担体と、用事前に前記揮散用担体が前記液体製剤に接触しないように配された遮蔽部材とを備えた揮散装置であって、
    前記揮散用担体は、少なくとも一部が前記貯留容器の内部に挿入された長尺の吸液部と、該吸液部の上方に一体的に形成されて前記吸液部を介して供給された前記液体製剤を揮散させる揮散部とを有し、
    前記遮蔽部材は下方側の端部が密閉された筒形状を有し、内部に前記吸液部が挿入されるように配されており、前記遮蔽部材の外周面上方には鍔部が突設され、該鍔部は、前記開口部を密閉する状態で、且つ、用事に前記遮蔽部材を前記貯留容器の内部に向かって押し込むことで前記遮蔽部材から破断するように形成され、
    前記貯留容器の内側には押し込まれた前記遮蔽部材と当接する位置に該遮蔽部材の下方を破断する突起部が設けられていることを特徴とする揮散装置。
  2. 液体製剤を内部に収容し、上方に開口部が形成された貯留容器と、前記液体製剤が供給される揮散用担体と、用事前に前記揮散用担体が前記液体製剤に接触しないように配された遮蔽部材とを備えた揮散装置であって、
    前記揮散用担体は、少なくとも一部が前記貯留容器の内部に挿入された長尺の吸液部と、該吸液部の上方に一体的に形成されて前記吸液部を介して供給された前記液体製剤を揮散させる揮散部とを有し、
    前記遮蔽部材は下方側の端部が密閉された筒形状を有し、内部に前記吸液部が挿入されるように配されており、前記遮蔽部材の外周面上方には鍔部が突設され、該鍔部は、前記開口部を密閉する状態で、且つ、用事に前記遮蔽部材を前記貯留容器の内部に向かって押し込むことで前記遮蔽部材から破断するように形成され、前記遮蔽部材の少なくとも一部は前記鍔部と一体に形成され、且つ、該鍔部とともに切除可能な切除部を形成することを特徴とする揮散装置。
  3. 液体製剤を内部に収容し、上方に開口部が形成された貯留容器と、前記液体製剤が供給される揮散用担体と、用事前に前記揮散用担体が前記液体製剤に接触しないように配された遮蔽部材とを備えた揮散装置であって、
    前記揮散用担体は、少なくとも一部が前記貯留容器の内部に挿入され、且つ、内部に芯部材が配された長尺の吸液部と、該吸液部の上方に一体的に形成されて前記吸液部を介して供給された前記液体製剤を揮散させる揮散部とを有し、
    前記遮蔽部材は下方側の端部が密閉された筒形状を有し、内部に前記吸液部が挿入されるように配されており、前記遮蔽部材の外周面上方には鍔部が突設され、該鍔部は、前記開口部を密閉する状態で、且つ、用事に前記遮蔽部材を前記貯留容器の内部に向かって押し込むことで前記遮蔽部材から破断するように形成され、
    前記遮蔽部材の下方の一部が、前記吸液部によって破断されるように薄肉に形成されていることを特徴とする揮散装置。
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