JP2004023347A - 画像処理装置、画像処理システム、画像処理方法、記憶媒体、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】被写体を撮像する撮像部101と、撮像部101で得られた画像データを解析する画像解析部108と、画像解析部108による解析結果に基づき、撮像部101で得られた画像データを補正する色補正部104とを備える構成とした。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、撮像素子により取得した撮像画像情報を処理して記録媒体に記録する装置或いはシステムに用いられる、画像処理装置、画像処理システム、画像処理方法、それを実施するためのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体、及び当該プログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より例えば、CCD等の撮像素子で被写体を撮像して得られた、当該被写体の撮像画像情報を処理し、これを画像データ(撮影画像データ)として記録媒体に記録する代表的なものとしては、例えば、ディジタルカメラが挙げられる。
【0003】
ディジタルカメラは、撮像素子により取得した画像情報に対して所定の画像処理を施すことで、所定の色再現特性を有するような画像データを生成しているが、この色再現特性は、どのような撮影条件又は被写体状況の場合であってもユーザが所望する画像を得られるように、標準的な撮影条件で撮影したときの色特性となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような従来のディジタルカメラ、すなわち、どのような撮影条件の場合でも、標準的な撮影条件で撮影したときの色再現特性をあらわすディジタルカメラでは、ユーザが、ある特定の状況に存在する被写体を撮影する場合で、上記色再現特性がこのときの撮影状況(特定の状況)に適したものでない場合、ユーザは所望する色再現特性を有する画像を得ることはできなかった。
【0005】
したがって、従来のディジタルカメラでは、例えば、彩度の高い被写体を明るい太陽光の下で撮影して得られた画像データを記録媒体に記録する場合、当該画像データ中の彩度の高い色の部分の画像データについては、飽和状態となって記録媒体に記録されてしまうため、当該記録画像データでは、その階調性を適切に表現できなかった。一方、彩度の低い被写体を照明が特段に明るくない通常の屋内で撮影して得られた画像データを記録媒体に記録する場合、当該画像データ中の彩度の低い色の部分の画像データについては、彩りなく記録媒体に記録されてしまうため、当該記録画像データでは、画像全体が彩度の低い色調で表現されてしまっていた。
【0006】
そこで、上記の問題点を解決するために、例えば、ディジタルカメラに対して、撮影時において彩度を高めに出力する画像処理を実行する撮影モードと、これとは逆に撮影時において彩度を低めに出力する画像処理を実行する撮影モードとを含む複数の撮影モードを設ける構成が考えられる。
【0007】
上記の構成により、ユーザは、ディジタルカメラに設けられた外部スイッチを操作することで撮影モードを自在に切替え、風景や、ポートレート、或いは夜景等のようなどのような撮影シーンであっても、撮影画像の彩度の調整を行うことができる。
【0008】
しかしながら、対象となる撮影シーンに応じて、最適な撮影モードを選択することは、撮影経験の少ないユーザにとっては負担である。
即ち、ユーザが撮影シーンに対して適切な撮影モードを選択することは、ユーザの長年の撮影経験と勘に委ねられるため、撮影経験の少ないユーザにとっては、撮影時の被写体や撮影状況を的確に判断し、これに最適な撮影モードを選択することは困難である。
【0009】
そこで、本発明は、上記の欠点を除去するために成されたもので、常に良好な撮影画像を提供できる、画像処理装置、画像処理システム、画像処理方法、それを実施するためのプログラムを記憶したコンピュータ読出可能な記憶媒体、及び当該プログラムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
斯かる目的下において、本発明は、被写体を撮像する撮像手段と、上記撮像手段で得られた撮像画像データを解析する画像解析手段と、上記画像解析手段による解析結果に基づき、上記撮像手段で得られた撮像画像データを補正する補正手段とを備えることを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、被写体を撮像する撮像ステップと、上記撮像ステップで得られた撮像画像データを解析する画像解析ステップと、上記画像解析ステップによる解析結果に基づき、上記撮像ステップで得られた撮像画像データを補正する補正ステップとを含むことを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、被写体を撮像する撮像ステップと、上記撮像ステップで得られた撮像画像データを記録媒体に記憶する第1の記憶ステップと、上記撮像ステップで得られた撮像画像データの色再現特性を補正する色補正ステップと、上記色補正ステップで色補正された撮像画像データを所定の形式に変換するデータ変換ステップと、上記データ変換ステップで変換された撮像画像データを上記記録媒体に記憶する第2の記憶ステップとを含む画像処理方法であって、上記撮像ステップで得られた撮像画像データを解析する画像解析ステップと、上記画像解析ステップで出力される解析結果に基づき色補正パラメータを生成するパラメータ生成ステップとを含み、上記色補正ステップは、上記撮像ステップで得られた撮像画像データに対し、上記パラメータ生成ステップで得られた色補正パラメータに基づき色再現特性を補正するステップを含むことを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、コンピュータを所定の手段として機能させるためのプログラムであって、上記所定の手段は、被写体を撮像する撮像手段と、上記撮像手段により撮像した画像データを解析する画像解析手段と、上記画像解析手段による解析結果に基づき、上記撮像手段で得られた撮像画像データを補正する補正手段とを備えることを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、請求項11記載のプログラムをコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記録したことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0016】
本発明は、例えば、図1に示すようなディジタルカメラ100に適用される。本実施の形態のディジタルカメラ100は、様々な撮影モード条件下にある対象物を被写体として撮像素子により撮像して、当該被写体の画像データを取得し、当該画像データを画像処理して記録媒体に記録するにあたり、特に、当該画像データを、被写体や撮影状況に応じて補正することで、ユーザが所望する色再現特性を有する画像データを生成して記録するように構成されている。
以下、本実施の形態のディジタルカメラ100の構成及び動作について具体的に説明する。
【0017】
<ディジタルカメラ100の構成>
ディジタルカメラ100は、上記図1に示すように、撮像部101、露出調整部102、画素補間部103、色補正部104、エッジ強調部105、画像圧縮部106、記録/再生部107、画像解析部108、パラメータ選択部109、及び記録媒体200を含む構成としている。
【0018】
記録媒体200は、例えば、ディジタルカメラ100に着脱可能なコンパクトフラッシュ(R)カードや光ディスク等の記録媒体である。
【0019】
撮像部101は、被写体を撮像素子(不図示)により撮像して取得した当該被写体の画像情報を、ディジタル画像データとして出力するものであり、例えば、図示していないが、撮像レンズ、CCD等の撮像素子、当該撮像素子の出力信号のゲインを調整するゲイン調整回路、当該ゲイン調整回路によるゲイン調整後の信号をディジタル化するA/D変換回路、及び当該ディジタルデータ(ディジタル画像データ)を一時記憶するメモリ等を含んでいる。
【0020】
露出調整部102は、撮像部101より出力されるディジタル画像データの所定部分の輝度(明るさ)に基づき、当該ディジタル画像データが適正な輝度(明るさ)になるように、所定のアルゴリズム(所定のプログラム線図)に従って、撮影時のシャッター速度及び絞り値を決定する。
これにより撮像部101は、露出調整部102で決定されたシャッター速度及び絞り値に基づいて、撮像素子の露光時間及び撮影レンズの絞りを制御しながら、撮像動作することになる。
【0021】
画素補間部103は、撮像部101より出力されるディジタル画像データの白バランスの調整を行いながら、撮像部101に含まれる撮像素子を構成する各画素に対して、RGB(赤緑青)3つのチャンネルの画素値を、当該撮像素子の色フィルタ配列に応じて補間し、カラー画像データを生成して出力する。
【0022】
色補正部104は、画素補間部103から出力されるカラー画像データに対して、色再現特性が所望の特性になるように色補正処理を実行する。
例えば、色補正部104は、詳細は後述するが、先ず、画素補間部103からのカラー画像データを構成する画素データのRGB値が、所定の特性を示すRGB値となるように、マトリクス演算(行列演算)を実行し、その後、当該演算処理により得られたRGB値(所定の特性を示す値)に対して、RGBチャンネル毎に、テーブル参照によるγ補正変換を施す。
【0023】
エッジ強調部105は、色補正部104による色補正後のカラー画像データに対して、撮影の際の被写体における輪郭部分を強調する処理を実行する。
【0024】
画像圧縮部106は、エッジ強調部105により強調処理されたカラー画像データを、JPEG方式等により圧縮する。
【0025】
記録/再生部107は、画像圧縮部106により得られた圧縮画像データに対して、所定の付帯情報を付加することにより、所定の形式に従った画像データを生成し、これを記録媒体200に記録する。
また、記録/再生部107は、記録媒体200に記録された画像データを読み出し、当該読出データに対して、液晶モニタ等の表示部(不図示)へ表示するための再生処理を実行する。
【0026】
画像解析部108は、画素補間部103から出力されたカラー画像データを解析することで、当該カラー画像データの特性を求め、当該特性を統計量として出力する。
【0027】
パラメータ選択部109は、画像解析部108で得られた統計量に基づき、色補正部104における色補正処理のための色処理パラメータ(以下、「色補正パラメータ」とも言う)を選択する。
【0028】
例えば、パラメータ選択部109に対しては、予め色処理で使用するパラメータ(色補正パラメータ)が複数設定されている。これにより、パラメータ選択部109は、当該複数のパラメータの中から該当するパラメータを選択し、これを色補正部104に対して出力する。
【0029】
<ディジタルカメラ100における記録動作>
ここでは、ディジタルカメラ100において、被写体の撮影画像データを記録するときの動作について説明する。
図2は、ディジタルカメラ100の記録動作をフローチャートにより示したものである。
【0030】
ステップS200:
被写体を撮影するユーザにより、ディジタルカメラ100のシャッターボタン(不図示)が押下されると、撮像部101は、露出調整部102に対して、撮像素子の露光時間と撮影レンズの絞りを調整するための指令を出力し、露出調整部102は、当該調整指令を受けて露光時間及び撮影レンズの絞り値を制御する。撮像部101は、露出調整部102により制御された露光時間及び撮影レンズの絞り値に基づき被写体を撮像し、当該撮像画像をディジタル画像データとして出力する。
【0031】
ステップS201:
画素補間部103は、撮像部101より出力されたディジタル画像データに対して、平均値計算等の統計的な解析処理を実行し、当該解析結果に基づき色合いを決定する基本ファクターである白バランス(ホワイトバランス)調整を行うための係数を算出する。例えば、画素補間部103は、上記ディジタル画像データから算出された平均値が所定の範囲内の値になるように、白バランス調整を行うための係数を算出する。
【0032】
白バランス調整を行うことが必要となる光源には様々な種類がある。例えば、ディジタルカメラ100が、複数の種類の光源(具体的には例えば、太陽光、日陰、曇り、電球、蛍光灯、ストロボ等)に対してきめ細かな対応を行うために、白バランスモードを複数設定できる機能を有するものである場合、画素補間部103は、上記複数の白バランスモードの各モードに対して、白バランス調整係数についての目標値を定め、最適な係数を求める。
【0033】
ところで、ディジタルカメラ100によって被写体を撮像する場合、CCD等の撮像素子は、被写体の色を直接に取得することができないため色フィルタが必要となるが、撮像素子の各画素位置においては、RGBの3つのチャンネルのうち、実際には1つのチャンネルの画素値しか得られない。そのため、フィルタの色と異なる色を有するチャンネルの画素値は、画素補間部103による色補間処理により求める。
【0034】
そこで、画素補間部103による、RGBのカラー画像データを生成するための色補間処理を図3により説明する。
図3は、本実施の形態における撮像部101に含まれる撮像素子の色フィルタ配列を示したものである。
【0035】
各画素での3つのチャンネルの色画素値を決定する色補間処理は、具体的には例えば、以下のような方法で行われる。
【0036】
▲1▼画素(i,j)のフィルタの色がG(緑)の場合
この場合、図3(a)に示すように、画素(i,j)に隣接する上下又は左右の画素のフィルタ色はそれぞれ同一の色(R(赤)又はB(青))である。
【0037】
このため、図3(a)に示すように、例えば画素(i,j)の左右に隣接する画素のフィルタ色がRであれば、画素(i,j)におけるRチャンネルの画素値は、この左右2つのR色である画素の画素値に対して、それぞれRチャンネルに対応した係数を積算し、当該積算した2つの値の平均値とする。
【0038】
また、図3(a)に示すように、画素(i,j)における画素(i,j)の上下に隣接する画素のフィルタ色はBなので、画素(i,j)におけるBチャンネルの画素値は、この上下2つのB色である画素の画素値に対して、それぞれBチャンネルに対応した係数を積算し、当該積算した2つの値の平均値とする。
【0039】
尚、上記の場合とは逆に、画素(i,j)に隣接する左右の画素のフィルタ色がBであって、隣接する上下の画素のフィルタ色がRの場合も、上記で求めたような左右又は上下の隣接画素の各色チャンネル係数を用いた色補間方法で、同様に算出する。
【0040】
画素(i,j)におけるGチャンネルの画素値は、当該画素の色(G)とフィルタ色が同色のGであるので、画素(i,j)値に対して、Gチャンネルに対応した係数を積算した値とする。
【0041】
▲2▼画素(i,j)のフィルタの色がR(赤)の場合
この場合、図3(b)に示すように、画素(i,j)に隣接する上下又は左右の4画素のフィルタ色はすべてGであり、また、画素(i,j)に対して対角線上に隣接する4画素のフィルタ色はすべてBである。
【0042】
このため、画素(i,j)におけるGチャンネルの画素値は、画素(i,j)に隣接する上下左右4つの画素の画素値に対して、それぞれGチャンネルに対応した係数を積算し、当該積算した4つの値の平均値とする。
【0043】
画素(i,j)におけるBチャンネルの画素値は、画素(i,j)に対して対角線上に隣接する4つの画素の画素値に対して、それぞれBチャンネルに対応した係数を積算し、当該積算した4つの値の平均値とする。
【0044】
画素(i,j)におけるRチャンネルの画素値は、当該画素の色(R)とフィルタ色が同色のRのため、画素(i,j)値に対して、Rチャンネルに対応した係数を積算した値とする。
【0045】
▲3▼画素(i,j)のフィルタの色がB(青)の場合
この場合、図3(c)に示すように、画素(i,j)に隣接する上下又は左右の画素のフィルタ色はすべてGであり、また、対角線上に隣接する4画素のフィルタ色はすべてRである。
【0046】
このため、画素(i,j)におけるGチャンネルの画素値は、画素(i,j)に隣接する上下左右4つの画素の画素値に対して、それぞれGチャンネルに対応した係数を積算し、当該積算した4つの値の平均値とする。
【0047】
画素(i,j)におけるRチャンネルの画素値は、画素(i,j)に隣接する対角線上の4つの画素の画素値に対して、それぞれRチャンネルに対応した係数を積算し、当該積算した4つの値の平均値とする。
【0048】
画素(i,j)におけるBチャンネルの画素値は、当該画素の色(B)とフィルタ色が同色のBのため、画素(i,j)値に対して、Bチャンネルに対応した係数を積算した値とする。
【0049】
上述のようにして、画素補間部103は、色補間処理によってRGBのカラー画像データを生成するが、このカラー画像データ生成の際には、上述した白バランス調整係数値を反映した色補間の調整を行っている。
すなわち、画素補間部103が算出した白バランス調整係数は、上記の色補間処理で用いる各色チャンネル係数(画素値に対して積算される、色チャンネルに対応した係数)に含まれ、画素補間部103は、画素(i,j)値に対して、白バランス調整係数を反映した色チャンネル係数を積算して、カラー画像データを生成している。
【0050】
なお、画素の色補間処理は、上述した方法に限られず他の補間方法であっても良い。例えば、画素(i,j)のフィルタの色がGであって、画素(i,j)のRまたはBチャンネルの画素値を求める場合に、画素(i,j)から所定の画素分離れた画素位置における各色の画素値に対して、各色チャンネル(RまたはB)に対応した係数を積算した値を求めるようにしてもよい。
また、上記色チャンネルに対応した係数が積算された画素値に対して、上記距離に基づいた重み付き係数を積算し、この平均値を画素(i,j)の各色の画素値とするようにしてもよい。
【0051】
ステップS202:
画像解析部108は、撮像画像データに対し、画素補間部103がステップS201で示した色補間処理をすることにより得られるカラー画像データのRGB値をもとに、以下に示す式(1)に基づき画素(i,j)の色差R−Y及びB−Yを計算する。
R−Y= 0.70・R−0.59・G−0.11・B
B−Y=−0.30・R−0.59・G+0.89・B……… 式(1)
画像解析部108は、全画素について上記式(1)に基づき、色差R−Y及びB−Yを計算した後、全画素の色差R−Y及びB−Yの中からそれぞれ最大値を抽出し、この抽出した値を画像解析結果として出力する。
【0052】
ステップS203:
パラメータ選択部109は、予め色補正部104が色処理を実行するために必要となるパラメータ(色処理パラメータ)を複数個記憶している。このパラメータ値は、例えば、各画素におけるRGBの各色データに対して、線形変換を行うための3×3行列の各要素の値である。
【0053】
パラメータ選択部109は、ステップS202において画像解析部108が算出した色差R−Y及びB−Yの最大値、及び予め設定されている所定値(閾値)に基づき、予め複数個記憶している色処理パラメータの中から一つのパラメータを選択する。
【0054】
具体的には、パラメータ選択部109は、例えば、上記式(1)に示す色差R−Y、B−Yの最大値が、上記所定値(閾値)よりも大きな値の場合、先ず、彩度の高い被写体シーンが撮像部101により撮影されたと判断する。次にパラメータ選択部109は、色補正部104によって通常であれば飽和される色処理が施される高彩度の画像データに対しても、飽和される色処理が施されないようにするため、彩度を抑える色処理パラメータを複数個のパラメータの中から選択する。
このように、パラメータ選択部109により、彩度を抑えるパラメータが選択され、これが色補正部104に対して出力されることで、色補正部104で色処理がなされた後でも、画像データ全体は飽和されず、適度な彩度を保つことが可能となる。
【0055】
一方、色差R−Y及びB−Yの最大値が上記所定値(閾値)よりも小さな値の場合、パラメータ選択部109は、先ず、彩度の低い被写体シーンが撮像部101により撮影されたと判断する。次に、パラメータ選択部109は、色補正部104によって通常であれば、色褪せたような色処理が施される彩度の低い画像データに対しても、色褪せたような色処理が施されないようにするため、画像データ全体の彩度を向上させるパラメータを複数個のパラメータの中から選択し、これを色補正部104に対して出力する。これにより、色補正部104で色処理がなされた後でも、画像データ全体の彩度が低く色褪せず、適度な彩度を保つことが可能となる。
【0056】
ステップS204:
色補正部104は、画素補間部103が生成したカラー画像データに対して、ステップS203でパラメータ選択部109が出力(選択)した色補正パラメータに基づき、色補正処理を行う。
【0057】
具体的には、色補正部104は、画素補間部103が生成したカラー画像データを行列要素とする行列Cに対して、パラメータ選択部109が出力(選択)した色補正パラメータを行列要素とする行列Aを乗ずるようなマトリクス演算処理を行う。
【0058】
上記マトリクス演算処理は、
C’= AC ………式(2)
であらわすことができる。
ここで、行列Aは、パラメータ出力部109から出力される、例えば3×3行列であるため、色補正部104による色補正がされる前のRGB値を行列要素とする1×3行列のC、及び色補正後のR’G’B’値を行列要素とする1×3行列のC’は、マトリクス演算処理が可能なようにそれぞれ転置行列にする必要がある。
そこで、行列C及び行列C’は、それぞれ転置行列の3×1行列にする。
即ち、C =(RGB)t
C’=(R’G’B’)t
なる式であらわされる。ここで、tは転置を表す。
【0059】
次に、色補正部104は、上記マトリクス演算処理後のRGB値(即ち、行列C’)に対して、所定のテーブルを参照することによりγ変換を行う。
γ変換とは、RGBの各色チャンネルに対して、画像データを画像ディスプレイの電圧―輝度特性(γ特性)に合わせることを目的としたデータ変換をいう。
【0060】
ステップS205:
エッジ強調部105は、色補正部104により色補正された画像データに対して、画像の輪郭部分を強調する処理を施す。
例えば、エッジ強調部105は、色補正後の画像データに対し、特定の方向以外の線成分を除去するためのフィルタリング処理を施す。これにより、画像データから所定の方向の輪郭部分が抽出され、エッジ強調部105は、当該抽出した輪郭部分に対して、それぞれの方向ごとに最適なエッジ強調フィルタを作用させることによりエッジ強調を行う。
また、エッジ強調部105は、エッジ強調のための処理過程において、輪郭の方向性がなく孤立して抽出されるノイズ成分に対して、逆にローパス効果のあるフィルタ処理を行うことにより、エッジ強調の効果をさらに向上させる。
【0061】
ステップS206:
画像圧縮部106は、エッジ強調部105により輪郭部分が強調された画像データを、所望の画質及び圧縮率となるように圧縮し、当該圧縮画像データを記録/再生部107に出力する。
【0062】
ステップS207:
記録/再生部107は、画像圧縮部106により得られた圧縮画像データ及び撮影時における情報(撮影日時、撮影時の露光、露出時間等)に基づき、所定の画像フォーマットに従った画像データを生成して、これを記録媒体200に記録する。
【0063】
図4は、記録媒体200に記憶される画像データの画像フォーマットの一例である。本実施の形態では、上記画像フォーマットは、画像処理パラメータ記憶領域211、撮影情報記憶領域212、及び画像情報記憶領域213を含む構成としている。
【0064】
図4において、画像処理パラメータ記憶領域211には、ステップS204における色補正部104で用いられた色補正に関する画像処理パラメータ(色補正パラメータ)が記録される。この画像処理パラメータ(色補正パラメータ)としては、例えば、式(2)で示すような3×3行列の行列A等が挙げられる。
【0065】
撮影情報記憶領域212には、ディジタルカメラ100で被写体を撮影した時の撮影モード(ポートレートモード、クローズアップモード、夜景モード等)、及び撮影レンズの焦点距離等の情報が記録される。
【0066】
画像情報記憶領域213には、画像圧縮部106で圧縮された画像データが記録される。
【0067】
図4に示すような画像フォーマットで記録媒体200に記録された画像データが、例えば、印刷装置(不図示)によって印刷処理される場合、当該画像データは、PC(パーソナルコンピュータ)等で起動する所定のアプリケーションプログラムによって、記録媒体200からPCの記憶メモリ上に読込まれる。
このとき、上記画像データは、記録媒体200内に圧縮されて記録されているため、上記アプリケーションプログラムは、当該画像データを逆に伸長し、伸長後の画像データをPC上のディスプレイに表示する。
【0068】
上記のように、PC上のディスプレイ上に画像データが表示されるように構成すれば、ユーザは、ディスプレイに表示された画像データの内容確認をした上で、例えばPCと通信接続された印刷装置等を用いて、表示画像データの印刷を行うことができる。
この場合、ディスプレイ上に表示され、或いは印刷装置によって印刷される画像データの色再現特性は、上述したような画像解析部108や色補正部104による色補正処理により、ディジタルカメラ100で被写体を撮影した時の撮影条件に適合している。
【0069】
したがって、ディジタルカメラ100が、被写体を撮影し、取得した当該被写体の画像データを画像処理して記憶媒体200に記録するにあたり、彩度の高い画像データを記録媒体200に記録することが予想される場合や、逆に、彩度の低い画像データを記録媒体200に記録することが予想される場合のいずれに対しても、ディジタルカメラ100は、ユーザの所望する色特性値を有する画像データを生成し、当該画像データを記録媒体200上に記録することができる。
【0070】
尚、図1に示す色補正部104、パラメータ選択部109、及び画像解析部108について、上述した動作例の他の例を、以下に挙げる。
【0071】
(1)色補正部104の動作例
図4で示したように、記録/再生部107は、画像データと共に、例えば色補正に関する画像処理パラメータ(色補正パラメータ)を、記録媒体200上に記憶している。
このため、ユーザ側で、アプリケーションプログラムによって、この色補正パラメータを記録媒体200から読込んで記憶メモリ上に記憶すると共に、他の色再現特性を示す色補正パラメータも記憶メモリ上に記憶しておくように構成すれば、色補正部104は、記憶媒体200から読み込んだ画像データを他の色再現特性を示す画像に変換し、また記録/再生部107は、当該変換後の画像データを、PCディスプレイ上へ表示したり、或いは印刷装置によって印刷することができる。
【0072】
具体的には、色補正部104は、アプリケーションプログラムによって記憶媒体200から読み込んだ画像データを、例えば以下のような色補正パラメータを用いる画像変換処理によって、他の色再現特性を示す画像データに変換する。
【0073】
ここでは、被写体撮影時の撮影条件に適合した色特性で色補正されて記録媒体200に記録された画像データを、例えば標準的な色特性で色補正処理された画像データに変換するものとする。この場合、色補正部104は、先ず、記録媒体200に圧縮格納されていた圧縮画像データを伸長し、その後、当該伸長後の画像データに対してRGBのチャンネル毎に、γ変換の逆γ変換処理を施す。
【0074】
次に、色補正部104は、上記逆γ変換処理後の画像データに対し、図4に示す画像処理パラメータ記憶領域211に記録された色補正パラメータ(撮影条件に適合した色特性にするための色補正パラメータ)の行列Aの逆行列を用いて、上記式(2)に示すマトリクス演算の逆変換処理を施す。この処理により、画像データは、色補正部104によって撮影条件に適合した色特性を有する画像処理が施される前の画像データ(行列C)となる。
【0075】
次に、色補正部104は、上記行列Cに対し、標準的な色特性にするための色補正パラメータ(行列A’)を用いて、式(2)に示すマトリクス演算処理(即ち、A’・C)を施す。
さらに、色補正部104は、標準的な色特性の画像データとなった変換処理後の行列(A’・C)に対し、再度、RGBチャンネル毎にγ変換を施す。
このようにして、色補正部104は、標準的な色特性になるよう色補正処理が施された画像データを生成することができる。
【0076】
色補正部104による色補正パラメータを用いた画像変換は、上述したような、記録媒体に記憶された画像データを標準的な色特性に戻す(変換する)例に限られない。例えば、色補正部104は、画像データを様々な色補正パラメータによってそれぞれの色特性に基づく画像データに変換し、アプリケーションプログラムを介してこの変換画像データをディスプレイ上に表示する。
ユーザは、表示された変換画像データの中から任意の画像データを選択することで、所望する色特性を有する画像データを容易に生成することができる。
【0077】
本実施の形態においては、上述したように、色補正部104における上記式(2)のマトリクス変換は、例えば3×3行列の演算処理として説明した。
ここで、マトリクス変換のための行列式Aは、3×3行列に限られない。具体的には例えば、次の式(3)に示すような、3×9行列のマトリクス変換A’による色補正処理を色補正部104で行うように構成することもできる。
C’= A’D ………式(3)
【0078】
上記Dは、例えばD=(R、G、B、RG、GB、BR、R2,G2,B2)tである。
上記のR、G、及びBは色補正前のRGB値を表し、tは転置を表す。また、A’は3×9の行列である。色補正部104による上記式(3)の行列演算により、3×1行列で表される色補正後の行列C’が生成される。
【0079】
色補正部104における色補正処理は、上記式(2)又は式(3)で示された行列演算式を用いて、撮像素子全ての画素について、色補正処理後のRGB値を算出して行う構成に限られず、例えば、特定の画素(i,j)に対してのみ、所定のテーブル参照に基づいて色補正変換が施されるような色補正の構成であってもよい。
【0080】
色補正部104が特定の画素のみを色補正処理する場合、色補正部104は、当該特定の画素(i,j)の各色チャネルのRGB値を、上記所定のテーブルにより色補正変換する。この場合、上記特定の画素(i,j)以外の他の画素についてのRGB値について、色補正部104は、上記所定のテーブルに記憶された特定画素(i,j)における色補正変換前と色補正変換後のRGB値の変化対応に基づき、例えば画素間の距離に比例する重み係数等を用いた補間により、色補正変換後のRGBの画素値を求める。
【0081】
また、上記の特定画素(i,j)における色補正変換前後の関係を、任意の関数式として表すことが可能であれば、その関数式の係数を例えば色補正部104に記憶しておき、色補正部104は、当該任意の関数式を用いた演算処理によって、特定画素(i,j)以外の他の画素の色補正を行うようにしてもよい。
【0082】
尚、上述したような色補正変換前後の関係を任意形式の関数式として表す場合、色補正の変換は一つの関数式に限られず、複数の関数式の組み合わせであってもよい。
【0083】
(2)パラメータ選択部109の動作例
本実施の形態においては、上述したように、パラメータ選択部109によって選択された色補正パラメータは、色補正部104による画像データの色補正処理のために用いられるが、この色補正パラメータは、記録媒体200の画像処理パラメータ記憶領域211に、色補正に関する画像処理パラメータとしてそのまま記録されるように構成した。
これを、上記色補正パラメータとカメラの色処理モードが関連するように構成し、色補正パラメータではなくカメラの色処理モードが、記録媒体200の画像処理パラメータ記憶領域211に記録されるようにして、パラメータ選択部109は、色補正パラメータの代わりに当該カメラの色処理モードを選択するようにしてもよい。
【0084】
上述のような、パラメータ選択部109が、記録媒体200に記録された色処理モードを選択するように構成する場合は、PC上で起動するアプリケーションプログラム側にも、カメラの色処理モードに対応した画像処理パラメータ(色補正パラメータ)を予め記憶して、ユーザによって選択されるような構成にしておく。
このような構成にすれば、ユーザが、PC等のディスプレイ上に画像データを表示したり、印刷機で画像データを印刷する場合、上述した色補正パラメータをユーザが選択するときと同様に、ユーザは、色処理モードを選択することで、所望する色再現特性を反映した画像データを表示したり、或いは印刷することができる。
【0085】
また、パラメータ選択部109に記憶されている色補正パラメータが、画像データの色空間に対応する場合には、パラメータ選択部109は、色補正パラメータの代わりに当該色空間情報を選択するように構成してもよい。
【0086】
上述する画像データについての色空間情報を示すパラメータとして、例えば、RGB原色の各色度座標値とその参照白色点の色度座標値が挙げられる。
具体的には例えば、ディジタルカメラ100によって彩度の高い被写体の画像データを取得し、当該画像データを記録媒体200に記録する場合、パラメータ選択部109は、画像データが全体的に飽和されて表現されないような、広い色空間に対応する色度座標値の画像処理パラメータを選択する。これとは逆に、ディジタルカメラ100によって彩度の低い被写体の画像データを取得し、当該画像データを記録媒体200に記録する場合、パラメータ選択部109は、画像データが彩度の低い色調にならないような、狭い色空間に対応する色度座標値の画像処理パラメータを選択する。
【0087】
また、パラメータ選択部109が、記録媒体200に記録された画像処理パラメータを選択する代わりに、画像処理パラメータに相当するような入力プロファイル(例えばInternational Color Consortium発行の「Specification ICC.1:1998−09 File Format for Color Profiles」(1998)、pp.28−30等に記載されているような形式のプロファイル等)を選択するように構成してもよい。
【0088】
上述したように、パラメータ選択部109が、記録媒体200に記録された入力プロファイルを選択するように構成する場合、PC上で起動するアプリケーションプログラムは、当該入力プロファイルを記憶媒体200から読込んで、ディスプレイ等に表示するとともに、ユーザが、当該入力プロファイルを選択できるような構成にしておく。
このような構成にすれば、上述した色補正パラメータや色空間情報をユーザが選択するときと同様に、ユーザは、入力プロファイルを選択することで、所望する色再現特性を反映した画像データを表示したり、或いは印刷することができる。
【0089】
(3)画像解析部108の動作例
本実施の形態においては、画像解析部108は、パラメータ選択部109が複数の色補正パラメータの中から、色補正パラメータを選択する判断基準となるための解析情報を、パラメータ選択部109へ出力するように構成していた。これを、画像解析部108は、解析情報の出力だけでなく、画像解析部108による解析情報に基づき最適な色補正パラメータをも生成し、当該生成された色補正パラメータをパラメータ選択部109へ出力するように構成してもよい。
【0090】
画像解析部108が最適な色補正パラメータを生成する例として、画像解析部108内には標準的な色補正パラメータ(マトリクス)を記憶しておき、画像解析部108の解析結果となる上記式(1)に示す色差R−Y、B−Yのそれぞれの最大値に基づき、画像解析部108内に記憶してある色補正マトリクスの彩度ゲインを調整できるような色補正マトリクスを生成することが挙げられる。
尚、この場合、画像解析部108は、生成した彩度ゲイン調整可能な色補正マトリクスをパラメータ選択部109へ出力するように構成する。
【0091】
画像解析部108は、画素補間部103が生成したカラー画像データに対して、カラー画像の特性を表現する任意の統計量(例えば、平均値等)を算出し、色補正部104は、この統計量に基づき、カラー画像データの色補正を施すように構成していた。これを、例えば、画像解析部108及び補正部104の動作順序を逆にして、色補正部104が画像データを色補正した後に、画像解析部108が、当該色補正後の画像データを画像解析するような構成にしても良い。
【0092】
具体例として、画像解析部108は、色補正部104による色補正処理後の画像データのRGB成分が飽和するか否かを判断し、飽和する場合、パラメータ選択部109は、色補正マトリクスの更新を行う。その後再び、色補正部104は、更新後の色補正マトリクスによって画像データの色補正処理を行い、画像解析部108は、再度、RGB成分の飽和状態を判断する。
このように画像解析部108によって、画像データの飽和がないと判断するまで、画像解析部108及び色補正部104は上記動作を繰り返し、画像データに色補正を施す。
【0093】
尚、上記の場合、色補正部104は、画像データとして彩度の高い画像を取得するような色処理マトリクスを最初に用いることが必要である。
【0094】
上述した本実施の形態では、画像解析部108は、画像全体の統計量(例えば、上記式(1)に基づく色差の最大値、或いはRGB成分の飽和等)を算出していたが、これを画像ブロック毎に行うように構成しても良い。
すなわち、パラメータ選択部109によって、画像解析部108の出力する画像全体の統計量に基づき、適切な色補正パラメータを選択して、色補正部104が、当該選択したパラメータを用いて画像データに対し色補正処理を施す構成の代わりに、画像解析部108が、画像全体の統計量を算出せずに、画像ブロック毎にそのブロック統計量を算出するような構成にしても良い。
【0095】
例えば、以下のようにして、画像解析部108は、画像ブロック毎の統計量を算出し、記録/再生部107は、画像データ等を記憶媒体200に記録する。
【0096】
先ず、画像解析部108は、ブロック化した画像データ毎に、上記式(1)に基づく色差R−Y、B−Yの最大値を算出する。
次に、パラメータ選択部109は、画像解析部108による上記ブロック毎の最大値に基づいて、パラメータ選択部109に記憶してある複数のパラメータの中から最適な色補正パラメータをブロック毎に選択する。
次に、色補正部104は、パラメータ選択部109で取得したブロック毎の選択パラメータ(色補正パラメータ)を用いて、画像データに対し、ステップS204で説明した色補正処理を施す。
次に、記録/再生部107は、実際の被写体の撮像画像データを記録媒体200上の画像情報記憶領域213に記憶すると共に、上記ブロック毎の色補正パラメータを画像処理パラメータ記憶領域211にも記録する。
【0097】
上述のように、画像解析部108が、画像データをブロック化し、ブロック毎に統計量を算出する場合、PC上で起動するアプリケーションプログラムは、ブロック毎の色補正パラメータを記憶媒体200から読み出すと共に、当該色補正パラメータをプログラムメモリ内に記憶しておくように構成する。
これにより、例えば、ユーザは、アプリケーションプログラムによって所望する色再現特性を有する画像データを様々に編集しながら色補正し、これをディスプレイ上に表示させたり、或いは、画像データの表示による確認後に印刷装置によって印刷させたりすることが可能となる。
【0098】
上記のような画像データの色再現特性の編集を行うことができるような構成にする場合、色補正部104は、画像データに対し、ブロック毎に最適となる色補正処理を施すことができる。これにより、例えば、色補正部104は、彩度の高い画像データのブロックに対して、彩度の高い部分の階調が飽和することのないような色補正を施し、これとは逆に、彩度の低い画像データのブロックに対しては、色褪せずに彩度の低い部分の階調が表現できるような色補正を施す。
このような、色補正部104による画像データに対するブロック毎の色補正処理によって、ユーザは、撮影条件等に応じて画像データを適切に補正することができる。
【0099】
また、本発明の目的は、本実施の形態のホスト及び端末の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記憶した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読みだして実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
【0100】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が本実施の形態の機能を実現することとなり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体及び当該プログラムコードは本発明を構成することとなる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、ROM、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード等を用いることができる。
【0101】
また、コンピュータが読みだしたプログラムコードを実行することにより、上記本実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって本実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0102】
図5は、上記コンピュータの機能60を示したものである。
上記コンピュータ機能60は、上記図5に示すように、CPU61と、ROM62と、RAM63と、キーボード(KB)69のキーボードコントローラ(KBC)65と、表示部としてのCRTディスプレイ(CRT)70のCRTコントローラ(CRTC)66と、ハードディスク(HD)71及びフレキシブルディスク(FD)72のディスクコントローラ(DKC)67と、ネットワーク80との接続のためのネットワークインターフェースコントローラ(NIC)68とが、システムバス64を介して互いに通信可能に接続された構成としている。
【0103】
CPU61は、ROM62或いはHD71に記憶されたソフトウェア、或いはFD72より供給されるソフトウェアを実行することで、システムバス64に接続された各構成部を総括的に制御する。
すなわち、CPU1601は、所定の処理シーケンスに従った処理プログラムを、ROM62、或いはHD71、或いはFD72から読み出して実行することで、上記本実施の形態での動作を実現するための制御を行う。
【0104】
RAM63は、CPU61の主メモリ或いはワークエリア等として機能する。
KBC65は、KB69や図示していないポインティングデバイス等からの指示入力を制御する。
CRTC66は、CRT70の表示を制御する。
DKC67は、ブートプログラム、種々のアプリケーション、編集ファイル、ユーザファイル、ネットワーク管理プログラム、及び本実施の形態における所定の処理プログラム等を記憶するHD71及びFD72とのアクセスを制御する。NIC68は、ネットワーク64上の装置或いはシステムと双方向にデータをやりとりする。
【0105】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、被写体を撮像手段によって撮像し、これにより得られた撮像画像データを画像解析手段で解析し、当該解析結果に基づいて、撮像画像データを補正(例えば、色再現特性の補正)するように構成したので、どのような撮影シーン或いは撮影条件であっても、常に良好な撮影画像を取得することができる。
【0106】
具体的には例えば、彩度の高い被写体を明るい太陽光の下で撮影して得られた画像データを記録媒体に記録する場合には、彩度を抑える色再現特性情報(色補正パラメータ)に基づき当該画像データの色処理を施した上で記録媒体に記録する。これにより、画像データ全体は、飽和されず適度な彩度が保たれる。
【0107】
また、彩度の低い被写体を照明が特段に明るくない普通の屋内で撮影して得られた画像データを記録媒体に記録する場合には、彩度を向上させる色再現特性情報(色補正パラメータ)に基づき当該画像データの色処理を施した上で記録媒体に記録する。これにより、画像データ全体は、彩度が低く色褪せたようにならず、適度な彩度が保たれる。
【0108】
このように、例えば、風景や、ポートレート、或いは夜景等のようなどのような撮影シーンであっても撮影画像の彩度の調整を行うことができ、記録画像データの階調性を適切に表現することが可能となる。
【0109】
また、撮像した画像データと共に、色再現特性情報(色補正パラメータ)を記録媒体に記録し、記録媒体より当該画像データ及び色再現特性情報を読み出して、所定の演算によって色再現特性の変換が行えるように構成すれば、所望の色特性を有するように色補正変換した画像データを、容易に画像データ表示装置に表示したり、印刷装置によって印刷することができる。
【0110】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した画像処理装置の機能構成ブロック図である。
【図2】本発明を適用した画像処理装置の処理動作の流れを示した図である。
【図3】撮像素子における色フィルタ配列の例を示した図である。
【図4】本発明の実施の形態の画像フォーマットを示す図である。
【図5】ディジタルカメラの機能をコンピュータに実現させるためのプログラムをコンピュータ読出可能な記憶媒体から読み出して実行する当該コンピュータの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
101 撮像部
102 露光調整部
103 画素補間部
104 色補正部
105 エッジ強調部
106 画像圧縮部
107 記録再生部
108 画像解析部
109 パラメータ選択部
200 記録媒体
Claims (12)
- 被写体を撮像する撮像手段と、
上記撮像手段で得られた撮像画像データを解析する画像解析手段と、
上記画像解析手段による解析結果に基づき、上記撮像手段で得られた撮像画像データを補正する補正手段とを備えることを特徴とする画像処理装置。 - 上記補正手段は、上記撮像画像データの色再現特性を補正することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
- 上記補正手段により補正された画像データを記録媒体に記憶する記憶手段とを備えることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
- 上記補正手段は、上記解析結果に基づくパラメータを変換し、当該変換後パラメータに基づき上記撮像画像データを補正をすることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
- 上記撮像画像データを表示するデータ表示手段及び上記撮像画像データを印刷する印刷手段の少なくとも何れかを備えることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
- 複数の機器が互いに通信可能に接続されている画像処理システムであって、
上記機器のうち少なくとも1つの機器は、請求項1〜5の何れかに記載の画像処理装置の機能を有することを特徴とする画像処理システム。 - 被写体を撮像する撮像ステップと、
上記撮像ステップで得られた撮像画像データを解析する画像解析ステップと、
上記画像解析ステップによる解析結果に基づき、上記撮像ステップで得られた撮像画像データを補正する補正ステップとを含むことを特徴とする画像処理方法。 - 被写体を撮像する撮像ステップと、
上記撮像ステップで得られた撮像画像データを記録媒体に記憶する第1の記憶ステップと、
上記撮像ステップで得られた撮像画像データの色再現特性を補正する色補正ステップと、
上記色補正ステップで色補正された撮像画像データを所定の形式に変換するデータ変換ステップと、
上記データ変換ステップで変換された撮像画像データを上記記録媒体に記憶する第2の記憶ステップとを含む画像処理方法であって、
上記撮像ステップで得られた撮像画像データを解析する画像解析ステップと、
上記画像解析ステップで出力される解析結果に基づき色補正パラメータを生成するパラメータ生成ステップとを含み、
上記色補正ステップは、上記撮像ステップで得られた撮像画像データに対し、上記パラメータ生成ステップで得られた色補正パラメータに基づき色再現特性を補正するステップを含むことを特徴とする画像処理方法。 - 上記第2の記憶ステップは、上記色補正ステップで色再現特性を補正した撮像画像データとともに上記色補正パラメータを記憶するステップを含むことを特徴とする請求項8記載の画像処理方法。
- 上記第2の記憶ステップに記憶した上記色補正パラメータに基づき色再現特性を補正した上記撮像画像データを、画像表示画面に表示する表示ステップと、印刷装置又は印刷システムにより出力する印刷ステップとを含むことを特徴とする請求項9記載の画像処理方法。
- コンピュータを所定の手段として機能させるためのプログラムであって、
上記所定の手段は、
被写体を撮像する撮像手段と、
上記撮像手段により撮像した画像データを解析する画像解析手段と、
上記画像解析手段による解析結果に基づき、上記撮像手段で得られた撮像画像データを補正する補正手段とを備えることを特徴とするプログラム。 - 請求項11記載のプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
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JP2008227951A (ja) * | 2007-03-13 | 2008-09-25 | Ichikawa Soft Laboratory:Kk | 画像処理装置 |
US8848098B2 (en) | 2011-09-29 | 2014-09-30 | Sony Corporation | Imaging apparatus, imaging method, and program |
JP2018142947A (ja) * | 2017-02-28 | 2018-09-13 | 日本放送協会 | 信号処理回路及びプログラム |
-
2002
- 2002-06-14 JP JP2002174060A patent/JP2004023347A/ja active Pending
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