JP2004023196A - 画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラムおよび画像処理プログラムを記録した媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】グレー軸以外の色の擬似輪郭を防ぐことができないという課題があった。
【解決手段】印刷物P1にて擬似輪郭Lが発生した領域をポイントX1,X2にて指定し、CMYK色空間におけるポイントX1,X2間のCMYKデータをスムージングしたC’M’Y’K’データに基づいて作成したスムージング色変換テーブル15cによって、RGBデータをCMYKデータに色変換することによって、グレー軸以外においても擬似輪郭Lが低減された画質の良い印刷物P2を取得することが可能になる。
【選択図】 図2
【解決手段】印刷物P1にて擬似輪郭Lが発生した領域をポイントX1,X2にて指定し、CMYK色空間におけるポイントX1,X2間のCMYKデータをスムージングしたC’M’Y’K’データに基づいて作成したスムージング色変換テーブル15cによって、RGBデータをCMYKデータに色変換することによって、グレー軸以外においても擬似輪郭Lが低減された画質の良い印刷物P2を取得することが可能になる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラムおよび画像処理プログラムを記録した媒体に関し、特に、色変換テーブルを使用して複数の要素色にて表現される第一画像データを別の複数の要素色にて表現される第二画像データに色変換する画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラムおよび画像処理プログラムを記録した媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の画像処理装置は、グレー軸の擬似輪郭を防ぐために、キャリブレーションを用いていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の画像処理装置においては、グレー軸以外の色の擬似輪郭を防ぐことができないという課題があった。
【0004】
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、グレー軸以外の色の擬似輪郭を防止することが可能な画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラムおよび画像処理プログラムを記録した媒体の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1にかかる発明は、複数の要素色にて表現される第一色空間と、別の複数の要素色にて表現される第二色空間との対応関係を複数の参照ポイントにて規定した色変換テーブルの同対応関係を修正し、同修正した色変換テーブルに基づいて、上記第一色空間にて表される第一画像データを上記第二色空間にて表される第二画像データに色変換する画像処理装置であって、階調値表現された複数画素にて構成される上記第一画像データを入力する画像データ入力手段と、上記第一画像データから所定の二つの画素を指定する画素指定手段と、上記指定した二つの画素に対応する上記第一色空間上の各第一色空間ポイントにて形成される区間から別の複数の第一色空間ポイントを抽出する第一色空間ポイント抽出手段と、上記第一色空間上の各第一色空間ポイントに対応する上記第二色空間上の各第二色空間ポイントを取得する第二色空間ポイント取得手段と、上記取得した各第二色空間ポイントを同第二色空間上にて滑らかに変化する位置に補正するポイント補正手段と、上記補正した第二色空間ポイントに基づいて、上記色変換テーブルの上記参照ポイントの規定を修正する色変換テーブル修正手段と、上記修正した色変換テーブルに基づいて上記入力した第一画像データを第二画像データに色変換する色変換手段とを具備する構成としてある。
【0006】
上記のように構成した請求項1にかかる発明においては、複数の要素色にて表現される第一色空間と、別の複数の要素色にて表現される第二色空間との対応関係を複数の参照ポイントにて規定した色変換テーブルの同対応関係を修正し、同修正した色変換テーブルに基づいて、上記第一色空間にて表される第一画像データを上記第二色空間にて表される第二画像データに色変換する画像処理装置を提供する。かかる場合、画像データ入力手段では、階調値表現された複数画素にて構成される第一画像データを入力する。次に、画素指定手段にて、入力した第一画像データから所定の二つの画素を指定する。
【0007】
ここで、第一色空間ポイント抽出手段では、画素指定手段にて指定した二つの画素に対応する第一色空間上の各第一色空間ポイントにて形成される区間から別の複数の第一色空間ポイントを抽出する。また、第二色空間ポイント取得手段では、第一色空間上の各第一色空間ポイントに対応する第二色空間上の各第二色空間ポイントを取得する。このように第二色空間ポイントが取得されると、ポイント補正手段にて、この取得した各第二色空間ポイントを、第二色空間上にて滑らかに変化する位置に補正するとともに、色変換テーブル修正手段にて補正した第二色空間ポイントに基づいて、色変換テーブルの参照ポイントの規定を修正する。
【0008】
そして、色変換手段にて、修正した色変換テーブルに基づき、入力した第一画像データを第二画像データに色変換する。このように、第一色空間の区間における第二色空間ポイントを滑らかに変化する位置に補正し、この補正に基づいて色変換テーブルを修正し、修正した色変換テーブルにて色変換を行なう。これによって、第一画像データにて指定した画素の第一色空間における区間上の要素色を別の要素色に変換した場合、この変換後の要素色の変化をスムーズな変化にすることが可能となる。すなわち、指定した色区間の擬似輪郭を防止することが可能になる。
【0009】
抽出する第一色空間ポイントの具体的な一例として、請求項2にかかる発明は、上記請求項1に記載の画像処理装置において、上記第一色空間ポイント抽出手段は、上記区間上に存在する上記参照ポイントを上記第一色空間ポイントとして抽出する構成としてある。
上記のように構成した請求項2にかかる発明においては、第一色空間ポイント抽出手段にて区間上に存在する参照ポイントを第一色空間ポイントとして抽出する。このように、参照ポイントを抽出すると、色変換テーブルの参照ポイントのみを修正すれば良いため、簡易な手法にてスムージングを行なうことが可能になる。
【0010】
第二色空間ポイントを補正する手法の一例として、請求項3にかかる発明は、上記請求項1または請求項2のいずれかに記載の画像処理装置において、上記ポイント補正手段は、上記各第二色空間ポイントの各要素色毎に二次元空間を形成し、この形成した二次元空間において同各第二色空間ポイントを滑らかに変化する位置に補正することによって、上記第二色空間上にて滑らかに変化する位置に補正する構成としてある。
上記のように構成した請求項3にかかる発明においては、ポイント補正手段にて第二色空間ポイントを第二色空間上にて滑らかに変化する位置に補正するに際し、各第二色空間ポイントの各要素色毎に二次元空間を形成する。そして、この形成した各二次元空間に各第二色空間ポイントを配置し、同第二色空間ポイントを当該二次元空間にて滑らかに変化する位置に補正する。これによって、補正後の第二色空間ポイントが第二色空間上にて滑らかに変化する位置に補正されることになる。
【0011】
第二色空間ポイントが第二色空間上にて滑らかに変化する位置に補正する手法の一例として、請求項4にかかる発明は、上記請求項1〜請求項3のいずれかに記載の画像処理装置において、上記ポイント補正手段は、上記各第二色空間ポイントを上記第二色空間上にて滑らかに変化する位置に補正するに際して、最小二乗法の演算を実行する構成としてある。
上記のように構成した請求項4にかかる発明においては、ポイント補正手段では、各第二色空間ポイントを第二色空間上にて滑らかに変化する位置に補正するに際して、最小二乗法の演算を実行する。
【0012】
画素指定手段にて画素を指定する手法の一例として、請求項5にかかる発明は、上記請求項1〜請求項4のいずれかに記載の画像処理装置において、上記画素指定手段は、上記第一画像データの画像を表示する画像表示手段を有し、この画像表示手段が表示した画像上において上記二つの画素を指定する構成としてある。
上記のように構成した請求項5にかかる発明においては、画素指定手段に第一画像データの画像を表示する画像表示手段を備えさせる。そして、画素指定手段ではこの画像表示手段が表示した画像上において二つの画素を指定する。
【0013】
修正された色変換テーブルの参照ポイントは、利用者が、特に色合いを滑らかに変化させたいと考慮するポイントである。従って、この参照ポイントの階調値表現を高階調化することによって、より色合いの滑らかな変化を実現することが可能になる。そこで、請求項6にかかる発明は、上記請求項2〜請求項5のいずれかに記載の画像処理装置において、上記色変換テーブル修正手段は、上記修正した上記参照ポイントの階調値表現を高階調化する構成としてある。
上記のように構成した請求項6にかかる発明においては、色変換テーブル修正手段では、修正する色変換テーブルにおける参照ポイントの階調値表現を高階調化する。
【0014】
上述してきた第一色空間および第二色空間の具体的な一例として、請求項7にかかる発明は、上記請求項1〜請求項6のいずれかに記載の画像処理装置において、上記第一色空間は、各RGBの要素色にて形成された色空間であるとともに、上記第二色空間は、各CMYKの要素色にて形成された色空間である構成としてある。
上記のように構成した請求項7にかかる発明においては、第一色空間を各RGBの要素色にて形成するとともに、第二色空間を各CMYKの要素色にて形成する。
【0015】
また、複数の要素色にて表現される第一色空間と、別の複数の要素色にて表現される第二色空間との対応関係を複数の参照ポイントにて規定した色変換テーブルの同対応関係を修正し、同修正した色変換テーブルに基づいて、上記第一色空間にて表される第一画像データを上記第二色空間にて表される第二画像データに色変換する手法は必ずしも実体のある装置に限られる必要はなく、その画像処理方法としても機能することは容易に理解できる。
【0016】
このため、請求項8にかかる発明は、複数の要素色にて表現される第一色空間と、別の複数の要素色にて表現される第二色空間との対応関係を複数の参照ポイントにて規定した色変換テーブルの同対応関係を修正し、同修正した色変換テーブルに基づいて、上記第一色空間にて表される第一画像データを上記第二色空間にて表される第二画像データに色変換する画像処理方法であって、階調値表現された複数画素にて構成される第一画像データを入力する画像データ入力工程と、上記第一画像データから所定の二つの画素を指定する画素指定工程と、上記指定した二つの画素に対応する上記第一色空間上の各第一色空間ポイントにて形成される区間から別の複数の第一色空間ポイントを抽出する第一色空間ポイント抽出工程と、上記第一色空間上の各第一色空間ポイントに対応する上記第二色空間上の各第二色空間ポイントを取得する第二色空間ポイント取得工程と、上記取得した各第二色空間ポイントを同第二色空間上にて滑らかに変化する位置に補正するポイント補正工程と、上記補正した第二色空間ポイントに基づいて、上記色変換テーブルの上記参照ポイントの規定を修正する色変換テーブル修正工程と、上記修正した色変換テーブルに基づいて上記入力した第一画像データを第二画像データに色変換する色変換工程とを具備する構成としてある。
すなわち、必ずしも実体のある装置に限らず、その方法としても有効であることに相違はない。
【0017】
ところで、このような画像処理装置は単独で存在する場合もあるし、ある機器に組み込まれた状態で利用されることもあるなど、発明の思想としてはこれに限らず、各種の態様を含むものである。従って、ソフトウェアであったりハードウェアであったりするなど、適宜、変更可能である。発明の思想の具現化例としてインストール制御装置のソフトウェアとなる場合には、かかる機能を実現するプログラムが当然に存在し、同プログラムの実行にて機能が利用されるといわざるをえない。
【0018】
その一例として、請求項9にかかる発明は、複数の要素色にて表現される第一色空間と、別の複数の要素色にて表現される第二色空間との対応関係を複数の参照ポイントにて規定した色変換テーブルの同対応関係を修正し、同修正した色変換テーブルに基づいて、上記第一色空間にて表される第一画像データを上記第二色空間にて表される第二画像データに色変換する機能を実現する画像処理プログラムであって、階調値表現された複数画素にて構成される第一画像データを入力する画像データ入力機能と、上記第一画像データから所定の二つの画素を指定する画素指定機能と、上記指定した二つの画素に対応する上記第一色空間上の各第一色空間ポイントにて形成される区間から別の複数の第一色空間ポイントを抽出する第一色空間ポイント抽出機能と、上記第一色空間上の各第一色空間ポイントに対応する上記第二色空間上の各第二色空間ポイントを取得する第二色空間ポイント取得機能と、上記取得した各第二色空間ポイントを同第二色空間上にて滑らかに変化する位置に補正するポイント補正機能と、上記補正した第二色空間ポイントに基づいて、上記色変換テーブルの上記参照ポイントの規定を修正する色変換テーブル修正機能と、上記修正した色変換テーブルに基づいて上記入力した第一画像データを第二画像データに色変換する色変換機能とを具備する構成としてある。
【0019】
かかるソフトウェアを記録した記録媒体上においても当然に存在し、利用されるといわざるをえない。そこで、請求項10にかかる発明は、上記請求項9に記載の画像処理プログラムを記録した媒体の構成としている。むろん、その記録媒体は、磁気記録媒体であってもよいし光磁気記録媒体であってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考えることができる。また、一次複製品、二次複製品などの複製段階については全く問う余地無く同等である。また、一部がソフトウェアであって、一部がハードウェアで実現されている場合においても発明の思想において全く異なるものではなく、一部を記録媒体上に記憶しておいて必要に応じて適宜読み込まれるような形態のものとしてあってもよい。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1,請求項8〜請求項10にかかる発明は、第一画像データ上の二つの画素にて指定された第一色空間の区間に対応した第二色空間での色合いの変化をスムーズにすることによって、同区間の擬似輪郭を防止することが可能な画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラムおよび画像処理プログラムを記録した媒体を提供することができる。
また、請求項2にかかる発明によれば、簡易な手法にてスムージングを行なうことが可能になる。
さらに、請求項3にかかる発明によれば、簡易な手法で第二色空間ポイントを滑らかに変化するように補正することが可能になる。
さらに、請求項4にかかる発明によれば、第二色空間ポイントを滑らかに変化するように補正することが可能な演算手法の一例を提示することができる。
さらに、請求項5にかかる発明によれば、画素を指定する際に、表示された画像に基づいて指定することが可能になる。
さらに、請求項6にかかる発明によれば、指定された区間での色合いの変化をよりスムーズにすることが可能になる。
さらに、請求項7にかかる発明によれば、第一色空間および第二色空間を構成する各要素色の一例を提示することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
ここでは、下記の順序に従って本発明の実施の形態について説明する。
(1)コンピュータの構成:
(2)色変換テーブルの構成:
(3)スムージングについて:
(4)印刷処理の処理内容:
(5)スムージング処理の処理内容:
(6)まとめ:
【0022】
(1)コンピュータの構成:
図1は本発明にかかる画像処理装置を適用するコンピュータの概略ハードウェア構成を示しており、図2は、画像処理装置の機能を実現可能な画像処理プログラムが同コンピュータのオペレーティングシステムに組み込まれたプリンタドライバ上に画像処理モジュールとして実現された場合における概略構成図を示している。同図において、コンピュータ10は、演算処理の中枢をなすCPU11を備えており、このCPU11はシステムバス12を介してバイオスなどの記載されたROM13やRAM14にアクセス可能となっている。
【0023】
また、システムバス12には、外部記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)15と、フレキシブルディスクドライブ16と、CD−ROMドライブ17とが接続されており、HDD15に記憶されたオペレーティングシステム20やアプリケーションプログラム(APL)25等がRAM14に転送され、CPU11はROM13とRAM14に適宜アクセスすることによってオペレーティングシステム20やアプリケーション25を実行する。すなわち、RAM14を一時的なワークエリアとして種々のプログラムを実行する。
【0024】
コンピュータ10には、シリアル通信用I/O19aを介してキーボード30やマウス31等の操作用入力機器が接続されており、図示しないビデオボードを介して表示用のディスプレイ18が接続されている。さらに、プリンタ40とはパラレル通信用I/O19bを介して接続が可能である。尚、コンピュータ10の構成は簡略化して説明しているが、パーソナルコンピュータとして一般的な構成を有するものを採用することができる。むろん、本発明が適用されるコンピュータはパーソナルコンピュータに限定されるものではない。この実施形態はいわゆるデスクトップ型コンピュータであるが、ノート型であるとか、モバイル対応のものであっても良い。また、コンピュータ10とプリンタ40の接続インタフェースも上述のものに限る必要はなくシリアルインタフェースやSCSI,USB接続など種々の接続態様を採用可能であるし、今後開発されるいかなる接続態様であっても同様である。
【0025】
この例では、オペレーティングシステム20やアプリケーション25等の各プログラムの類は、HDD15に記録されているが、記録媒体はHDD15に限定されるものではない。例えば、フレキシブルディスク16aであるとか、CD−ROM17aであってもよい。これらの記録媒体に記録されたプログラムは、フレキシブルディスクドライブ16やCD−ROMドライブ17を介してコンピュータ10に読み込まれ、HDD15にインストールされる。そして、HDD15を介してRAM14上に読み込まれてコンピュータを制御することになる。また、記録媒体は、これに限らず、光磁気ディスクなどであってもよい。また、半導体デバイスとしてフラッシュカードなどの不揮発性メモリなどを利用することも可能であるし、モデムや通信回線を介して外部のファイルサーバにアクセスしてダウンロードする場合には通信回線が伝送媒体となって本発明が利用される。
【0026】
一方、図2に示すように本実施形態にかかるコンピュータ10では、プリンタドライバ(PRTDRV)21と入力機器ドライバ(DRV)22とディスプレイドライバ(DRV)23とがオペレーティングシステム20に組み込まれている。ディスプレイDRV23はディスプレイ18における画像データ等の表示を制御するドライバであり、入力機器DRV22はシリアル通信用I/O19aを介して入力される上記キーボード31やマウス32からのコード信号を受信して所定の入力操作を受け付けるドライバである。
【0027】
APL25は、カラー画像のレタッチ等を実行可能なアプリケーションプログラムであり、利用者は当該APL25を実行し、キーボード30やマウス31の操作用入力機器を操作してカラー画像をプリンタ40にて印刷させることができるようになっている。すなわち、APL25は利用者の指示によりHDD15に記録された画像データ15aをRAM14に読み出して、ディスプレイDRV23を介して当該画像データ15aに基づく画像をディスプレイ18上に表示させる。利用者が上記入力機器を操作するとその操作内容が入力機器DRV22を介して取得されて内容が解釈されるようになっており、APL25はその操作内容に応じて印刷指示やレタッチなど種々の処理を行う。
【0028】
APL25にて印刷指示がなされると上記PRTDRV21が起動され、PRTDRV21は、ディスプレイDRV23にデータを送出して印刷に必要な情報を入力させるためのユーザーインターフェース(UI)を表示する。図3は、当該UIの一つである印刷プロパティー画面を示しており、PRTDRV21は、入力機器DRV22を介してキーボード30やマウス31にて行なわれる種々の情報入力を受け付ける。同図に示す印刷のプロパティ画面50では、印刷時に指定すべき種々のパラメータ入力が可能であり、部数やページ数を入力する各種入力ボックス51や、印刷実行指示やキャンセル指示等を行う各種ボタン52が備えられている。さらに当該印刷プロパティ画面50の下部には、スムージングされた色変換テーブル(LUT)の作成を指示するためのオプション選択エリア53が設けられている。このスムージングされた色変換テーブルの作成を指示するに際しては、色変換テーブルオプション53aをチェックするとともに、領域指定ボタン53bを押し下げる。すると、後述する領域指定画面が表示され、利用者はこの領域指定画面にて色変換テーブルをスムージングする画像領域を指定する。
【0029】
すなわち、本実施形態においては、HDD15に、通常、使用される色変換テーブル15bが保存されており、色変換時に、色変換テーブルオプション53aがチェックされた場合に、PRTDRV21の色変換モジュール21bは、HDD15に色変換テーブル15bに基づいて、スムージング色変換テーブル15cを作成し、当該スムージング色変換テーブル15cを参照して色変換を実行するようになっている。すなわち、デフォルトとしては、通常の色変換テーブル15bを使用するものの、色変換テーブルオプション53aが選択されると、スムージング色変換テーブル15cを作成するとともに、このスムージング色変換テーブル15cを使用して色変換を実行する。
【0030】
(2)色変換テーブルの構成:
図4は、HDD15に保存される上述した通常の色変換テーブル15bの一例を示している。同図において、色変換テーブル15bでは、RGBデータと、CMYKデータとのそれぞれが0〜255の値を有し、各色256階調(8ビット)にて構成されている。また、RGBデータについては、RGBの各色成分について階調値を16等分して参照点を形成しており、RGBの各色を軸とする直交空間に形成されるRGB空間の色立体について、図5に示すように各軸に17個の格子点を与えつつ構成した立方格子が参照点である。従って、参照点数は合計17**3個であり、色変換テーブル15bにおいては17**3色について、RGBデータとCMYKデータとの対応関係を規定している。なお、図5において原点Oは、ブラックポイントKであり、原点Oに対向する頂点はホワイトポイントWであり、両者を結んだ直線(グレー軸)上の色は無彩色となる。
【0031】
(3)スムージングについて:
ここで、スムージングについて説明する。図6は、画像データ15aをディスプレイ18に表示した画面図である。同図において、画像データ15aにて形成される画像15a1は、海に沈む夕日を示している画像である。このような画像15a1では、太陽光線が図矢印方向に略放射状のグラデーションを形成しながら、明るい色が徐々に暗い色に変化していく。ここで、青色およびその近辺の色や、夕焼け等の画像を構成する赤色およびその近傍の所定色は、ディスプレイ18の色域より、プリンタ40の色域の方が広い場合があり、印刷した際に擬似輪郭が生じやすくなる。すなわち、図7に示すように、このような画像15a1をプリンタ40にて印刷させた印刷物P1においては、色の変化方向に擬似輪郭Lが発生する場合がある。
【0032】
かかる場合、従来では、画像15a1をプリンタ40にて印刷しては擬似輪郭Lの発生の有無を確認するとともに、擬似輪郭Lが発生した場合は、印刷結果の擬似輪郭Lの発生状況を確認し、擬似輪郭Lが低減するように試行錯誤してディスプレイ18に表示させるためのRGBデータを修正していた。この作業は、煩雑かつ時間がかかるため、擬似輪郭Lが低減された良好な画質の印刷物P1を得るためには、多大な労力が必要であった。そこで、本実施形態においては、図3に示した印刷プロパティ−画面50にて領域指定53が選択されたときに、図8に示した領域指定画面60をディスプレイ18に表示させる。
【0033】
そして、利用者に、上述した青色およびその近辺の色や、夕焼け等の画像を構成する赤色およびその近傍の所定色等、擬似輪郭Lが発生している領域を指定させ、この指定された領域の色域について色変換テーブル15bのスムージングを行なうことにより擬似輪郭Lの発生を低減可能なスムージング色変換テーブル15cを作成し、このスムージング色変換テーブル15cに基づいてRGBデータをCMYKデータに色変換する。これによって、擬似輪郭Lが低減された良好な画質の印刷物を得ることを可能にする。図8は、擬似輪郭Lが発生している範囲をポイントX1〜ポイントX2にて指定していることを示している。この指定は、マウス31にて行なえば良い。ここで、ポイントX1,X2を指定後、領域指定画面60にてOK61を選択すると、このポイントX1,X2のRGBデータに基づいて、図9に示すようにRGB色空間においてポイントX1,X2が設定される。
【0034】
本実施形態においては、簡略化のため、ポイントX1,X2がRG平面上に規定された参照点である態様にて説明する。むろん、このような態様に限定されるものではない。このように、RGB色空間にてポイントX1,X2が設定されると、色変換テーブル15bに基づいて、このポイントX1,X2のRGBデータに対応するCMYKデータが決定される。かかる場合、この対応関係は、図10に示すように、ポイントX1においては、(R1,G1,B1)=(C1,M1,Y1,K1)となり、ポイントX2においては、(R2,G2,B2)=(C2,M2,Y2,K2)となっている。そして、ポイントX1,X2が設定されると、このポイントX1,X2を直線で結び、その直線上に位置する参照点を抽出する。本実施形態においては、図11に示すように、ポイントX1,X2を結んだ直線上の参照点であるポイントX3,X4を抽出するとともに、ポイントX3,X4のRGBデータに対応したCMYKデータを図12に示した色変換テーブル15bから抽出する。
【0035】
かかる場合、このポイントX3,X4についてのRGBデータとCMYKデータとの対応関係は、ポイントX3においては、(R3,G3,B3)=(C3,M3,Y3,K3)となり、ポイントX4においては、(R4,G4,B4)=(C4,M4,Y4,K4)となっている。ここで、このポイントX1〜X4のRGBデータに対応するCMYKデータをCMYK色空間に配置した場合、RGB色空間においてポイントX1〜X4のRGBデータは、直線上に配置される一方、ポイントX1〜X4のCMYKデータは、CMYK色空間上において直線を形成しない場合がある。このようにCMYKデータ色空間上にて非線形を形成することが、プリンタ40にて印刷した場合に、画像15a1におけるポイントX1,X2の直線上の色域において擬似輪郭Lが発生する原因となる。ここで、CMYK色空間は4次元であるため、図にて視認することができないため、本実施形態においては、図13に示すように、3次元のCMY色空間にてその態様を説明する。
【0036】
同図においては、ポイントX1〜X4をCMY色空間上に配置してある。このとき、ポイントX1〜X4は、1つの直線上には位置せず、各ポイントX1〜X4が非線形に屈曲した曲線にて結ばれる。上述したように、このポイントX1〜X4を結んだ場合に曲線を形成することが擬似輪郭Lの発生の原因となる。そこで、この曲線を図14に示すように、直線に変換する。この変換は、最小自乗法等の演算手法を利用すれば良い。むろん、最小自乗法に限らず、既存の他の演算手法を利用するようにしても良い。この最小自乗法の演算によって、各ポイントX1〜X4は、ポイントX1’〜X4’に変換される。そして、このポイントX1’〜X4’のCMYデータを補間演算を利用して算出する。
【0037】
本実施形態においては、ポイントX1’のCMYKデータを(C1’,M1’,Y1’)とし、ポイントX2’のCMYデータを(C2’,M2’,Y2’)とし、ポイントX3’のCMYデータを(C3’,M3’,Y3’)とし、ポイントX4’のCMYKデータを(C4’,M4’,Y4’)とする。この曲線から直線への変換を4次元のCMYK色空間で行なえば、各ポイントX1’〜X4’のKデータが(K1’,K2’,K3’,K4’)と算出されることは言うまでもない。このように、曲線を直線に変換した後の各ポイントX1’〜X4’についてのCMYKデータが算出されると、このCMYKデータに基づいて色変換テーブル15bを修正し、図15に示すスムージング色変換テーブル15cを作成する。そして、このように作成されたスムージング色変換テーブル15cに基づいて、RGBデータをCMYKデータに色変換することにより、上述したように、擬似輪郭Lが低減された良好な画質の印刷物P1を得ることを可能にしている。ここで、より良好な画質を得るために、(C1’,M1’,Y1’)、(C2’,M2’,Y2’)、(C3’,M3’,Y3’)、(C4’,M4’,Y4’)の8ビット以上のデータサイズにて構成することによって、高精度化するようにしても良い。
【0038】
(4)印刷処理の処理内容:
次に、上述した色変換テーブルのスムージングを考慮した印刷処理について説明する。本実施形態において、PRTDRV21は、利用者の選択に基づいて、色変換テーブル15bを参照して色変換を行ないつつプリンタ40に印刷を実行させるか、スムージング色変換テーブル15cを作成し当該スムージング色変換テーブル15cを参照して色変換を行いつつプリンタ40に印刷を実行させる。ここで、PRTDRV21は、印刷を実行するために図2に示す画像データ取得モジュール21aと、色変換モジュール21bと、ハーフトーン処理モジュール21cと、印刷データ生成モジュール21dとを備えている。色変換モジュール21bは、HDD15から色変換テーブル15bを読み出して、上述した手法に基づいて、スムージング色変換テーブル15cを作成してHDD15に格納するスムージング部21b1を有している。また、色変換モジュール21bは、色変換テーブル15bあるいはスムージング色変換テーブル15cを参照して補間演算によって画像データの任意色についての色変換を実施する補間演算部21b2を備えている。
【0039】
ここで、利用者が図3に示す印刷プロパティー画面50にて印刷ボタン52をクリックして印刷実行を指示すると、図16に示すフローチャートに従って印刷処理を実行する。同図において、印刷処理が開始されると画像データ取得モジュール21aはHDD15に格納された画像の画像データ15aを取得する(ステップS100)。すると、画像データ取得モジュール21aは、色変換モジュール21bを起動する(ステップS105)。色変換モジュール21bが起動されると、当該色変換モジュール21bにて後述のフローチャートに従って色変換処理が実行される。そして、色変換モジュール21bが色変換を行ってRGBデータに基づいたCMYKデータが生成されると、ハーフトーン処理モジュール21cが起動され、CMYKデータが同ハーフトーン処理モジュール21cに受け渡される。当該ハーフトーン処理モジュール21cは、各ドットのCMYK階調値を変換してインク滴の記録密度で表現するためのハーフトーン処理を行うモジュールであり、このハーフトーン処理にて変換後の記録密度でインクを付着させるためのヘッド駆動データを生成する(ステップS110)。
【0040】
印刷データ生成モジュール21dは、かかるヘッド駆動データを受け取って、プリンタ40で使用される順番に並べ替える。すなわち、プリンタ40においてはインク吐出デバイスとして図示しない吐出ノズルアレイが搭載されており、当該ノズルアレイでは副走査方向に複数の吐出ノズルが並設されるため、副走査方向に数ドット分間離れたデータが同時に使用される。そこで、主走査方向に並ぶデータのうち同時に使用されるべきものがプリンタ40にて同時にバッファリングされるように順番に並べ替えるラスタライズ処理を行う(ステップS115)。このラスタライズ処理の後、画像の解像度などの所定の情報を付加して印刷データを生成し、パラレル通信用I/O19bを介してプリンタ40に出力する(ステップS120)。プリンタ40においては当該印刷データに基づいてディスプレイ18に表示された画像15a1を印刷する。そして、このステップS100〜S120の処理を全ラスタについて実行する(ステップS125)。
【0041】
次に、ステップS105にて起動された色変換モジュール21bが実行する色変換処理を説明する。図17は、この色変換処理の処理内容を示したフローチャートである。同図においては、最初に図3に示した印刷プロパティー画面50にて利用者が色変換テーブルオプション選択チェックボックス53aを選択しているか否か、すなわち、スムージング色変換テーブル15cに基づく色変換を行なうことを選択しているか否かを判別する(ステップS200)。同ステップS200にて、色変換テーブルオプション53aが選択されていると判別されない場合は、HDD15から通常の色変換テーブル15bを読み出し、補間演算部21b2にて適宜補間演算を実行しつつ色変換を行ないCMYKデータを生成する(ステップS205)。
【0042】
一方、ステップS200にて、色変換テーブルオプション53aが選択されていると判別された場合は、スムージング部21b1にて後述するスムージング処理を実行し、スムージング色変換テーブル15cを作成する(ステップS210)。そして、スムージング処理にて作成されたスムージング色変換テーブル15cをHDD15から読み出し、補間演算部21b2にて適宜補間演算を実行しつつ色変換を行ないCMYKデータを生成する(ステップS215)。
【0043】
(5)スムージング処理の処理内容:
図18は、上述したステップS210においてスムージング部21b1にて実行されるスムージング処理の処理内容を示したフローチャートである。同図において、領域指定画面60にてポイントX1,X2が指定されると、このポイントX1,X2についてのRGBデータ((R1,G1,B1)、(R2,G2,B2))を取得する(ステップS300)。そして、RGB空間上にてポイントX1,X2を結んだ直線上のポイントX3,X4を特定するとともに(ステップS305)、このポイントX3,X4のRGBデータ((R3,G3,B3)、(R4,G4,B4))を取得する(ステップS310)。このように、ポイントX1〜X4の各RGBデータが取得されると、この取得された各RGBデータに対応するCMYKデータ((C1,M1,Y1,K1)、(C2,M2,Y2,K2)、(C3,M3,Y3,K3)、(C4,M4,Y4,K4))を色変換テーブル15bから取得する(ステップS315)。
【0044】
ポイントX1〜X4についての各CMYKデータを取得すると、最小自乗法等の手法を利用して、CMYK色空間上にて曲線を形成するこのポイントX1〜X4のCMYKデータ((C1,M1,Y1,K1)、(C2,M2,Y2,K2)、(C3,M3,Y3,K3)、(C4,M4,Y4,K4))から直線を形成するポイントX1’〜X4’の各C’M’Y’K’データ((C1’,M1’,Y1’,K1’)、(C2’,M2’,Y2’,K2’)、(C3’,M3’,Y3’,K3’)、(C4’,M4’,Y4’,K4’))を算出する(ステップS320)。次に、この算出したポイントX1’〜X4’の各CMYKデータ((C1’,M1’,Y1’,K1’)、(C2’,M2’,Y2’,K2’)、(C3’,M3’,Y3’,K3’)、(C4’,M4’,Y4’,K4’))に基づいて、スムージング色変換テーブル15cを作成する(ステップS325)。
【0045】
(6)まとめ:
このように、印刷物P1にて擬似輪郭Lが発生した領域をポイントX1,X2にて指定し、CMYK色空間におけるポイントX1,X2間のCMYKデータをスムージングしたC’M’Y’K’データに基づいて作成したスムージング色変換テーブル15cによって、RGBデータをCMYKデータに色変換することによって、図19に示すように、擬似輪郭Lが低減された画質の良い印刷物P2を取得することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる画像処理装置を適用したコンピュータの概略構成を示したブロック図である。
【図2】プリンタドライバの概略構成図である。
【図3】印刷プロパティー画面の画面図である。
【図4】通常の色変換テーブルの構成の一例を示した構成図である。
【図5】RGB色空間の構成を示した構成図である。
【図6】画像データをディスプレイに表示した画面図である。
【図7】擬似輪郭が発生した印刷物の一例を示した図である。
【図8】領域指定画面の画面図である。
【図9】ポイントが設定されたRGB色空間の構成図である。
【図10】RGBデータとCMYKデータとの対応を示した図である。
【図11】ポイントが設定されたRGB色空間の構成図である。
【図12】通常の色変換テーブルの構成図である。
【図13】CMY色空間の構成図である。
【図14】曲線を直線に変換することを示した模式図である。
【図15】スムージング色変換テーブルの構成図である。
【図16】印刷処理の処理内容を示したフローチャートである。
【図17】色変換処理の処理内容を示したフローチャートである。
【図18】スムージング処理の処理内容を示したフローチャートである。
【図19】擬似輪郭が低減された印刷物の一例を示した図である。
【符号の説明】
10…コンピュータ
11…CPU
12…システムバス
13…ROM
14…RAM
15…ハードディスクドライブ
15a…画像データ
15b…色変換テーブル
15c…スムージング色変換テーブル
16…フレキシブルディスクドライブ
16a…フレキシブルディスク
17…CD−ROMドライブ
17a…CD−ROM
18…ディスプレイ
19a…シリアル通信用I/O
19b…パラレル通信用I/O
20…オペレーティングシステム
21…プリンタドライバ
21a…画像データ取得モジュール
21b…色変換モジュール
21b1…スムージング部
21b2…補間演算部
21c…ハーフトーン処理モジュール
21d…印刷データ生成モジュール
22…入力機器ドライバ
23…ディスプレイドライバ
25…アプリケーションプログラム
31…キーボード
32…マウス
40…プリンタ
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラムおよび画像処理プログラムを記録した媒体に関し、特に、色変換テーブルを使用して複数の要素色にて表現される第一画像データを別の複数の要素色にて表現される第二画像データに色変換する画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラムおよび画像処理プログラムを記録した媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の画像処理装置は、グレー軸の擬似輪郭を防ぐために、キャリブレーションを用いていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の画像処理装置においては、グレー軸以外の色の擬似輪郭を防ぐことができないという課題があった。
【0004】
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、グレー軸以外の色の擬似輪郭を防止することが可能な画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラムおよび画像処理プログラムを記録した媒体の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1にかかる発明は、複数の要素色にて表現される第一色空間と、別の複数の要素色にて表現される第二色空間との対応関係を複数の参照ポイントにて規定した色変換テーブルの同対応関係を修正し、同修正した色変換テーブルに基づいて、上記第一色空間にて表される第一画像データを上記第二色空間にて表される第二画像データに色変換する画像処理装置であって、階調値表現された複数画素にて構成される上記第一画像データを入力する画像データ入力手段と、上記第一画像データから所定の二つの画素を指定する画素指定手段と、上記指定した二つの画素に対応する上記第一色空間上の各第一色空間ポイントにて形成される区間から別の複数の第一色空間ポイントを抽出する第一色空間ポイント抽出手段と、上記第一色空間上の各第一色空間ポイントに対応する上記第二色空間上の各第二色空間ポイントを取得する第二色空間ポイント取得手段と、上記取得した各第二色空間ポイントを同第二色空間上にて滑らかに変化する位置に補正するポイント補正手段と、上記補正した第二色空間ポイントに基づいて、上記色変換テーブルの上記参照ポイントの規定を修正する色変換テーブル修正手段と、上記修正した色変換テーブルに基づいて上記入力した第一画像データを第二画像データに色変換する色変換手段とを具備する構成としてある。
【0006】
上記のように構成した請求項1にかかる発明においては、複数の要素色にて表現される第一色空間と、別の複数の要素色にて表現される第二色空間との対応関係を複数の参照ポイントにて規定した色変換テーブルの同対応関係を修正し、同修正した色変換テーブルに基づいて、上記第一色空間にて表される第一画像データを上記第二色空間にて表される第二画像データに色変換する画像処理装置を提供する。かかる場合、画像データ入力手段では、階調値表現された複数画素にて構成される第一画像データを入力する。次に、画素指定手段にて、入力した第一画像データから所定の二つの画素を指定する。
【0007】
ここで、第一色空間ポイント抽出手段では、画素指定手段にて指定した二つの画素に対応する第一色空間上の各第一色空間ポイントにて形成される区間から別の複数の第一色空間ポイントを抽出する。また、第二色空間ポイント取得手段では、第一色空間上の各第一色空間ポイントに対応する第二色空間上の各第二色空間ポイントを取得する。このように第二色空間ポイントが取得されると、ポイント補正手段にて、この取得した各第二色空間ポイントを、第二色空間上にて滑らかに変化する位置に補正するとともに、色変換テーブル修正手段にて補正した第二色空間ポイントに基づいて、色変換テーブルの参照ポイントの規定を修正する。
【0008】
そして、色変換手段にて、修正した色変換テーブルに基づき、入力した第一画像データを第二画像データに色変換する。このように、第一色空間の区間における第二色空間ポイントを滑らかに変化する位置に補正し、この補正に基づいて色変換テーブルを修正し、修正した色変換テーブルにて色変換を行なう。これによって、第一画像データにて指定した画素の第一色空間における区間上の要素色を別の要素色に変換した場合、この変換後の要素色の変化をスムーズな変化にすることが可能となる。すなわち、指定した色区間の擬似輪郭を防止することが可能になる。
【0009】
抽出する第一色空間ポイントの具体的な一例として、請求項2にかかる発明は、上記請求項1に記載の画像処理装置において、上記第一色空間ポイント抽出手段は、上記区間上に存在する上記参照ポイントを上記第一色空間ポイントとして抽出する構成としてある。
上記のように構成した請求項2にかかる発明においては、第一色空間ポイント抽出手段にて区間上に存在する参照ポイントを第一色空間ポイントとして抽出する。このように、参照ポイントを抽出すると、色変換テーブルの参照ポイントのみを修正すれば良いため、簡易な手法にてスムージングを行なうことが可能になる。
【0010】
第二色空間ポイントを補正する手法の一例として、請求項3にかかる発明は、上記請求項1または請求項2のいずれかに記載の画像処理装置において、上記ポイント補正手段は、上記各第二色空間ポイントの各要素色毎に二次元空間を形成し、この形成した二次元空間において同各第二色空間ポイントを滑らかに変化する位置に補正することによって、上記第二色空間上にて滑らかに変化する位置に補正する構成としてある。
上記のように構成した請求項3にかかる発明においては、ポイント補正手段にて第二色空間ポイントを第二色空間上にて滑らかに変化する位置に補正するに際し、各第二色空間ポイントの各要素色毎に二次元空間を形成する。そして、この形成した各二次元空間に各第二色空間ポイントを配置し、同第二色空間ポイントを当該二次元空間にて滑らかに変化する位置に補正する。これによって、補正後の第二色空間ポイントが第二色空間上にて滑らかに変化する位置に補正されることになる。
【0011】
第二色空間ポイントが第二色空間上にて滑らかに変化する位置に補正する手法の一例として、請求項4にかかる発明は、上記請求項1〜請求項3のいずれかに記載の画像処理装置において、上記ポイント補正手段は、上記各第二色空間ポイントを上記第二色空間上にて滑らかに変化する位置に補正するに際して、最小二乗法の演算を実行する構成としてある。
上記のように構成した請求項4にかかる発明においては、ポイント補正手段では、各第二色空間ポイントを第二色空間上にて滑らかに変化する位置に補正するに際して、最小二乗法の演算を実行する。
【0012】
画素指定手段にて画素を指定する手法の一例として、請求項5にかかる発明は、上記請求項1〜請求項4のいずれかに記載の画像処理装置において、上記画素指定手段は、上記第一画像データの画像を表示する画像表示手段を有し、この画像表示手段が表示した画像上において上記二つの画素を指定する構成としてある。
上記のように構成した請求項5にかかる発明においては、画素指定手段に第一画像データの画像を表示する画像表示手段を備えさせる。そして、画素指定手段ではこの画像表示手段が表示した画像上において二つの画素を指定する。
【0013】
修正された色変換テーブルの参照ポイントは、利用者が、特に色合いを滑らかに変化させたいと考慮するポイントである。従って、この参照ポイントの階調値表現を高階調化することによって、より色合いの滑らかな変化を実現することが可能になる。そこで、請求項6にかかる発明は、上記請求項2〜請求項5のいずれかに記載の画像処理装置において、上記色変換テーブル修正手段は、上記修正した上記参照ポイントの階調値表現を高階調化する構成としてある。
上記のように構成した請求項6にかかる発明においては、色変換テーブル修正手段では、修正する色変換テーブルにおける参照ポイントの階調値表現を高階調化する。
【0014】
上述してきた第一色空間および第二色空間の具体的な一例として、請求項7にかかる発明は、上記請求項1〜請求項6のいずれかに記載の画像処理装置において、上記第一色空間は、各RGBの要素色にて形成された色空間であるとともに、上記第二色空間は、各CMYKの要素色にて形成された色空間である構成としてある。
上記のように構成した請求項7にかかる発明においては、第一色空間を各RGBの要素色にて形成するとともに、第二色空間を各CMYKの要素色にて形成する。
【0015】
また、複数の要素色にて表現される第一色空間と、別の複数の要素色にて表現される第二色空間との対応関係を複数の参照ポイントにて規定した色変換テーブルの同対応関係を修正し、同修正した色変換テーブルに基づいて、上記第一色空間にて表される第一画像データを上記第二色空間にて表される第二画像データに色変換する手法は必ずしも実体のある装置に限られる必要はなく、その画像処理方法としても機能することは容易に理解できる。
【0016】
このため、請求項8にかかる発明は、複数の要素色にて表現される第一色空間と、別の複数の要素色にて表現される第二色空間との対応関係を複数の参照ポイントにて規定した色変換テーブルの同対応関係を修正し、同修正した色変換テーブルに基づいて、上記第一色空間にて表される第一画像データを上記第二色空間にて表される第二画像データに色変換する画像処理方法であって、階調値表現された複数画素にて構成される第一画像データを入力する画像データ入力工程と、上記第一画像データから所定の二つの画素を指定する画素指定工程と、上記指定した二つの画素に対応する上記第一色空間上の各第一色空間ポイントにて形成される区間から別の複数の第一色空間ポイントを抽出する第一色空間ポイント抽出工程と、上記第一色空間上の各第一色空間ポイントに対応する上記第二色空間上の各第二色空間ポイントを取得する第二色空間ポイント取得工程と、上記取得した各第二色空間ポイントを同第二色空間上にて滑らかに変化する位置に補正するポイント補正工程と、上記補正した第二色空間ポイントに基づいて、上記色変換テーブルの上記参照ポイントの規定を修正する色変換テーブル修正工程と、上記修正した色変換テーブルに基づいて上記入力した第一画像データを第二画像データに色変換する色変換工程とを具備する構成としてある。
すなわち、必ずしも実体のある装置に限らず、その方法としても有効であることに相違はない。
【0017】
ところで、このような画像処理装置は単独で存在する場合もあるし、ある機器に組み込まれた状態で利用されることもあるなど、発明の思想としてはこれに限らず、各種の態様を含むものである。従って、ソフトウェアであったりハードウェアであったりするなど、適宜、変更可能である。発明の思想の具現化例としてインストール制御装置のソフトウェアとなる場合には、かかる機能を実現するプログラムが当然に存在し、同プログラムの実行にて機能が利用されるといわざるをえない。
【0018】
その一例として、請求項9にかかる発明は、複数の要素色にて表現される第一色空間と、別の複数の要素色にて表現される第二色空間との対応関係を複数の参照ポイントにて規定した色変換テーブルの同対応関係を修正し、同修正した色変換テーブルに基づいて、上記第一色空間にて表される第一画像データを上記第二色空間にて表される第二画像データに色変換する機能を実現する画像処理プログラムであって、階調値表現された複数画素にて構成される第一画像データを入力する画像データ入力機能と、上記第一画像データから所定の二つの画素を指定する画素指定機能と、上記指定した二つの画素に対応する上記第一色空間上の各第一色空間ポイントにて形成される区間から別の複数の第一色空間ポイントを抽出する第一色空間ポイント抽出機能と、上記第一色空間上の各第一色空間ポイントに対応する上記第二色空間上の各第二色空間ポイントを取得する第二色空間ポイント取得機能と、上記取得した各第二色空間ポイントを同第二色空間上にて滑らかに変化する位置に補正するポイント補正機能と、上記補正した第二色空間ポイントに基づいて、上記色変換テーブルの上記参照ポイントの規定を修正する色変換テーブル修正機能と、上記修正した色変換テーブルに基づいて上記入力した第一画像データを第二画像データに色変換する色変換機能とを具備する構成としてある。
【0019】
かかるソフトウェアを記録した記録媒体上においても当然に存在し、利用されるといわざるをえない。そこで、請求項10にかかる発明は、上記請求項9に記載の画像処理プログラムを記録した媒体の構成としている。むろん、その記録媒体は、磁気記録媒体であってもよいし光磁気記録媒体であってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考えることができる。また、一次複製品、二次複製品などの複製段階については全く問う余地無く同等である。また、一部がソフトウェアであって、一部がハードウェアで実現されている場合においても発明の思想において全く異なるものではなく、一部を記録媒体上に記憶しておいて必要に応じて適宜読み込まれるような形態のものとしてあってもよい。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1,請求項8〜請求項10にかかる発明は、第一画像データ上の二つの画素にて指定された第一色空間の区間に対応した第二色空間での色合いの変化をスムーズにすることによって、同区間の擬似輪郭を防止することが可能な画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラムおよび画像処理プログラムを記録した媒体を提供することができる。
また、請求項2にかかる発明によれば、簡易な手法にてスムージングを行なうことが可能になる。
さらに、請求項3にかかる発明によれば、簡易な手法で第二色空間ポイントを滑らかに変化するように補正することが可能になる。
さらに、請求項4にかかる発明によれば、第二色空間ポイントを滑らかに変化するように補正することが可能な演算手法の一例を提示することができる。
さらに、請求項5にかかる発明によれば、画素を指定する際に、表示された画像に基づいて指定することが可能になる。
さらに、請求項6にかかる発明によれば、指定された区間での色合いの変化をよりスムーズにすることが可能になる。
さらに、請求項7にかかる発明によれば、第一色空間および第二色空間を構成する各要素色の一例を提示することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
ここでは、下記の順序に従って本発明の実施の形態について説明する。
(1)コンピュータの構成:
(2)色変換テーブルの構成:
(3)スムージングについて:
(4)印刷処理の処理内容:
(5)スムージング処理の処理内容:
(6)まとめ:
【0022】
(1)コンピュータの構成:
図1は本発明にかかる画像処理装置を適用するコンピュータの概略ハードウェア構成を示しており、図2は、画像処理装置の機能を実現可能な画像処理プログラムが同コンピュータのオペレーティングシステムに組み込まれたプリンタドライバ上に画像処理モジュールとして実現された場合における概略構成図を示している。同図において、コンピュータ10は、演算処理の中枢をなすCPU11を備えており、このCPU11はシステムバス12を介してバイオスなどの記載されたROM13やRAM14にアクセス可能となっている。
【0023】
また、システムバス12には、外部記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)15と、フレキシブルディスクドライブ16と、CD−ROMドライブ17とが接続されており、HDD15に記憶されたオペレーティングシステム20やアプリケーションプログラム(APL)25等がRAM14に転送され、CPU11はROM13とRAM14に適宜アクセスすることによってオペレーティングシステム20やアプリケーション25を実行する。すなわち、RAM14を一時的なワークエリアとして種々のプログラムを実行する。
【0024】
コンピュータ10には、シリアル通信用I/O19aを介してキーボード30やマウス31等の操作用入力機器が接続されており、図示しないビデオボードを介して表示用のディスプレイ18が接続されている。さらに、プリンタ40とはパラレル通信用I/O19bを介して接続が可能である。尚、コンピュータ10の構成は簡略化して説明しているが、パーソナルコンピュータとして一般的な構成を有するものを採用することができる。むろん、本発明が適用されるコンピュータはパーソナルコンピュータに限定されるものではない。この実施形態はいわゆるデスクトップ型コンピュータであるが、ノート型であるとか、モバイル対応のものであっても良い。また、コンピュータ10とプリンタ40の接続インタフェースも上述のものに限る必要はなくシリアルインタフェースやSCSI,USB接続など種々の接続態様を採用可能であるし、今後開発されるいかなる接続態様であっても同様である。
【0025】
この例では、オペレーティングシステム20やアプリケーション25等の各プログラムの類は、HDD15に記録されているが、記録媒体はHDD15に限定されるものではない。例えば、フレキシブルディスク16aであるとか、CD−ROM17aであってもよい。これらの記録媒体に記録されたプログラムは、フレキシブルディスクドライブ16やCD−ROMドライブ17を介してコンピュータ10に読み込まれ、HDD15にインストールされる。そして、HDD15を介してRAM14上に読み込まれてコンピュータを制御することになる。また、記録媒体は、これに限らず、光磁気ディスクなどであってもよい。また、半導体デバイスとしてフラッシュカードなどの不揮発性メモリなどを利用することも可能であるし、モデムや通信回線を介して外部のファイルサーバにアクセスしてダウンロードする場合には通信回線が伝送媒体となって本発明が利用される。
【0026】
一方、図2に示すように本実施形態にかかるコンピュータ10では、プリンタドライバ(PRTDRV)21と入力機器ドライバ(DRV)22とディスプレイドライバ(DRV)23とがオペレーティングシステム20に組み込まれている。ディスプレイDRV23はディスプレイ18における画像データ等の表示を制御するドライバであり、入力機器DRV22はシリアル通信用I/O19aを介して入力される上記キーボード31やマウス32からのコード信号を受信して所定の入力操作を受け付けるドライバである。
【0027】
APL25は、カラー画像のレタッチ等を実行可能なアプリケーションプログラムであり、利用者は当該APL25を実行し、キーボード30やマウス31の操作用入力機器を操作してカラー画像をプリンタ40にて印刷させることができるようになっている。すなわち、APL25は利用者の指示によりHDD15に記録された画像データ15aをRAM14に読み出して、ディスプレイDRV23を介して当該画像データ15aに基づく画像をディスプレイ18上に表示させる。利用者が上記入力機器を操作するとその操作内容が入力機器DRV22を介して取得されて内容が解釈されるようになっており、APL25はその操作内容に応じて印刷指示やレタッチなど種々の処理を行う。
【0028】
APL25にて印刷指示がなされると上記PRTDRV21が起動され、PRTDRV21は、ディスプレイDRV23にデータを送出して印刷に必要な情報を入力させるためのユーザーインターフェース(UI)を表示する。図3は、当該UIの一つである印刷プロパティー画面を示しており、PRTDRV21は、入力機器DRV22を介してキーボード30やマウス31にて行なわれる種々の情報入力を受け付ける。同図に示す印刷のプロパティ画面50では、印刷時に指定すべき種々のパラメータ入力が可能であり、部数やページ数を入力する各種入力ボックス51や、印刷実行指示やキャンセル指示等を行う各種ボタン52が備えられている。さらに当該印刷プロパティ画面50の下部には、スムージングされた色変換テーブル(LUT)の作成を指示するためのオプション選択エリア53が設けられている。このスムージングされた色変換テーブルの作成を指示するに際しては、色変換テーブルオプション53aをチェックするとともに、領域指定ボタン53bを押し下げる。すると、後述する領域指定画面が表示され、利用者はこの領域指定画面にて色変換テーブルをスムージングする画像領域を指定する。
【0029】
すなわち、本実施形態においては、HDD15に、通常、使用される色変換テーブル15bが保存されており、色変換時に、色変換テーブルオプション53aがチェックされた場合に、PRTDRV21の色変換モジュール21bは、HDD15に色変換テーブル15bに基づいて、スムージング色変換テーブル15cを作成し、当該スムージング色変換テーブル15cを参照して色変換を実行するようになっている。すなわち、デフォルトとしては、通常の色変換テーブル15bを使用するものの、色変換テーブルオプション53aが選択されると、スムージング色変換テーブル15cを作成するとともに、このスムージング色変換テーブル15cを使用して色変換を実行する。
【0030】
(2)色変換テーブルの構成:
図4は、HDD15に保存される上述した通常の色変換テーブル15bの一例を示している。同図において、色変換テーブル15bでは、RGBデータと、CMYKデータとのそれぞれが0〜255の値を有し、各色256階調(8ビット)にて構成されている。また、RGBデータについては、RGBの各色成分について階調値を16等分して参照点を形成しており、RGBの各色を軸とする直交空間に形成されるRGB空間の色立体について、図5に示すように各軸に17個の格子点を与えつつ構成した立方格子が参照点である。従って、参照点数は合計17**3個であり、色変換テーブル15bにおいては17**3色について、RGBデータとCMYKデータとの対応関係を規定している。なお、図5において原点Oは、ブラックポイントKであり、原点Oに対向する頂点はホワイトポイントWであり、両者を結んだ直線(グレー軸)上の色は無彩色となる。
【0031】
(3)スムージングについて:
ここで、スムージングについて説明する。図6は、画像データ15aをディスプレイ18に表示した画面図である。同図において、画像データ15aにて形成される画像15a1は、海に沈む夕日を示している画像である。このような画像15a1では、太陽光線が図矢印方向に略放射状のグラデーションを形成しながら、明るい色が徐々に暗い色に変化していく。ここで、青色およびその近辺の色や、夕焼け等の画像を構成する赤色およびその近傍の所定色は、ディスプレイ18の色域より、プリンタ40の色域の方が広い場合があり、印刷した際に擬似輪郭が生じやすくなる。すなわち、図7に示すように、このような画像15a1をプリンタ40にて印刷させた印刷物P1においては、色の変化方向に擬似輪郭Lが発生する場合がある。
【0032】
かかる場合、従来では、画像15a1をプリンタ40にて印刷しては擬似輪郭Lの発生の有無を確認するとともに、擬似輪郭Lが発生した場合は、印刷結果の擬似輪郭Lの発生状況を確認し、擬似輪郭Lが低減するように試行錯誤してディスプレイ18に表示させるためのRGBデータを修正していた。この作業は、煩雑かつ時間がかかるため、擬似輪郭Lが低減された良好な画質の印刷物P1を得るためには、多大な労力が必要であった。そこで、本実施形態においては、図3に示した印刷プロパティ−画面50にて領域指定53が選択されたときに、図8に示した領域指定画面60をディスプレイ18に表示させる。
【0033】
そして、利用者に、上述した青色およびその近辺の色や、夕焼け等の画像を構成する赤色およびその近傍の所定色等、擬似輪郭Lが発生している領域を指定させ、この指定された領域の色域について色変換テーブル15bのスムージングを行なうことにより擬似輪郭Lの発生を低減可能なスムージング色変換テーブル15cを作成し、このスムージング色変換テーブル15cに基づいてRGBデータをCMYKデータに色変換する。これによって、擬似輪郭Lが低減された良好な画質の印刷物を得ることを可能にする。図8は、擬似輪郭Lが発生している範囲をポイントX1〜ポイントX2にて指定していることを示している。この指定は、マウス31にて行なえば良い。ここで、ポイントX1,X2を指定後、領域指定画面60にてOK61を選択すると、このポイントX1,X2のRGBデータに基づいて、図9に示すようにRGB色空間においてポイントX1,X2が設定される。
【0034】
本実施形態においては、簡略化のため、ポイントX1,X2がRG平面上に規定された参照点である態様にて説明する。むろん、このような態様に限定されるものではない。このように、RGB色空間にてポイントX1,X2が設定されると、色変換テーブル15bに基づいて、このポイントX1,X2のRGBデータに対応するCMYKデータが決定される。かかる場合、この対応関係は、図10に示すように、ポイントX1においては、(R1,G1,B1)=(C1,M1,Y1,K1)となり、ポイントX2においては、(R2,G2,B2)=(C2,M2,Y2,K2)となっている。そして、ポイントX1,X2が設定されると、このポイントX1,X2を直線で結び、その直線上に位置する参照点を抽出する。本実施形態においては、図11に示すように、ポイントX1,X2を結んだ直線上の参照点であるポイントX3,X4を抽出するとともに、ポイントX3,X4のRGBデータに対応したCMYKデータを図12に示した色変換テーブル15bから抽出する。
【0035】
かかる場合、このポイントX3,X4についてのRGBデータとCMYKデータとの対応関係は、ポイントX3においては、(R3,G3,B3)=(C3,M3,Y3,K3)となり、ポイントX4においては、(R4,G4,B4)=(C4,M4,Y4,K4)となっている。ここで、このポイントX1〜X4のRGBデータに対応するCMYKデータをCMYK色空間に配置した場合、RGB色空間においてポイントX1〜X4のRGBデータは、直線上に配置される一方、ポイントX1〜X4のCMYKデータは、CMYK色空間上において直線を形成しない場合がある。このようにCMYKデータ色空間上にて非線形を形成することが、プリンタ40にて印刷した場合に、画像15a1におけるポイントX1,X2の直線上の色域において擬似輪郭Lが発生する原因となる。ここで、CMYK色空間は4次元であるため、図にて視認することができないため、本実施形態においては、図13に示すように、3次元のCMY色空間にてその態様を説明する。
【0036】
同図においては、ポイントX1〜X4をCMY色空間上に配置してある。このとき、ポイントX1〜X4は、1つの直線上には位置せず、各ポイントX1〜X4が非線形に屈曲した曲線にて結ばれる。上述したように、このポイントX1〜X4を結んだ場合に曲線を形成することが擬似輪郭Lの発生の原因となる。そこで、この曲線を図14に示すように、直線に変換する。この変換は、最小自乗法等の演算手法を利用すれば良い。むろん、最小自乗法に限らず、既存の他の演算手法を利用するようにしても良い。この最小自乗法の演算によって、各ポイントX1〜X4は、ポイントX1’〜X4’に変換される。そして、このポイントX1’〜X4’のCMYデータを補間演算を利用して算出する。
【0037】
本実施形態においては、ポイントX1’のCMYKデータを(C1’,M1’,Y1’)とし、ポイントX2’のCMYデータを(C2’,M2’,Y2’)とし、ポイントX3’のCMYデータを(C3’,M3’,Y3’)とし、ポイントX4’のCMYKデータを(C4’,M4’,Y4’)とする。この曲線から直線への変換を4次元のCMYK色空間で行なえば、各ポイントX1’〜X4’のKデータが(K1’,K2’,K3’,K4’)と算出されることは言うまでもない。このように、曲線を直線に変換した後の各ポイントX1’〜X4’についてのCMYKデータが算出されると、このCMYKデータに基づいて色変換テーブル15bを修正し、図15に示すスムージング色変換テーブル15cを作成する。そして、このように作成されたスムージング色変換テーブル15cに基づいて、RGBデータをCMYKデータに色変換することにより、上述したように、擬似輪郭Lが低減された良好な画質の印刷物P1を得ることを可能にしている。ここで、より良好な画質を得るために、(C1’,M1’,Y1’)、(C2’,M2’,Y2’)、(C3’,M3’,Y3’)、(C4’,M4’,Y4’)の8ビット以上のデータサイズにて構成することによって、高精度化するようにしても良い。
【0038】
(4)印刷処理の処理内容:
次に、上述した色変換テーブルのスムージングを考慮した印刷処理について説明する。本実施形態において、PRTDRV21は、利用者の選択に基づいて、色変換テーブル15bを参照して色変換を行ないつつプリンタ40に印刷を実行させるか、スムージング色変換テーブル15cを作成し当該スムージング色変換テーブル15cを参照して色変換を行いつつプリンタ40に印刷を実行させる。ここで、PRTDRV21は、印刷を実行するために図2に示す画像データ取得モジュール21aと、色変換モジュール21bと、ハーフトーン処理モジュール21cと、印刷データ生成モジュール21dとを備えている。色変換モジュール21bは、HDD15から色変換テーブル15bを読み出して、上述した手法に基づいて、スムージング色変換テーブル15cを作成してHDD15に格納するスムージング部21b1を有している。また、色変換モジュール21bは、色変換テーブル15bあるいはスムージング色変換テーブル15cを参照して補間演算によって画像データの任意色についての色変換を実施する補間演算部21b2を備えている。
【0039】
ここで、利用者が図3に示す印刷プロパティー画面50にて印刷ボタン52をクリックして印刷実行を指示すると、図16に示すフローチャートに従って印刷処理を実行する。同図において、印刷処理が開始されると画像データ取得モジュール21aはHDD15に格納された画像の画像データ15aを取得する(ステップS100)。すると、画像データ取得モジュール21aは、色変換モジュール21bを起動する(ステップS105)。色変換モジュール21bが起動されると、当該色変換モジュール21bにて後述のフローチャートに従って色変換処理が実行される。そして、色変換モジュール21bが色変換を行ってRGBデータに基づいたCMYKデータが生成されると、ハーフトーン処理モジュール21cが起動され、CMYKデータが同ハーフトーン処理モジュール21cに受け渡される。当該ハーフトーン処理モジュール21cは、各ドットのCMYK階調値を変換してインク滴の記録密度で表現するためのハーフトーン処理を行うモジュールであり、このハーフトーン処理にて変換後の記録密度でインクを付着させるためのヘッド駆動データを生成する(ステップS110)。
【0040】
印刷データ生成モジュール21dは、かかるヘッド駆動データを受け取って、プリンタ40で使用される順番に並べ替える。すなわち、プリンタ40においてはインク吐出デバイスとして図示しない吐出ノズルアレイが搭載されており、当該ノズルアレイでは副走査方向に複数の吐出ノズルが並設されるため、副走査方向に数ドット分間離れたデータが同時に使用される。そこで、主走査方向に並ぶデータのうち同時に使用されるべきものがプリンタ40にて同時にバッファリングされるように順番に並べ替えるラスタライズ処理を行う(ステップS115)。このラスタライズ処理の後、画像の解像度などの所定の情報を付加して印刷データを生成し、パラレル通信用I/O19bを介してプリンタ40に出力する(ステップS120)。プリンタ40においては当該印刷データに基づいてディスプレイ18に表示された画像15a1を印刷する。そして、このステップS100〜S120の処理を全ラスタについて実行する(ステップS125)。
【0041】
次に、ステップS105にて起動された色変換モジュール21bが実行する色変換処理を説明する。図17は、この色変換処理の処理内容を示したフローチャートである。同図においては、最初に図3に示した印刷プロパティー画面50にて利用者が色変換テーブルオプション選択チェックボックス53aを選択しているか否か、すなわち、スムージング色変換テーブル15cに基づく色変換を行なうことを選択しているか否かを判別する(ステップS200)。同ステップS200にて、色変換テーブルオプション53aが選択されていると判別されない場合は、HDD15から通常の色変換テーブル15bを読み出し、補間演算部21b2にて適宜補間演算を実行しつつ色変換を行ないCMYKデータを生成する(ステップS205)。
【0042】
一方、ステップS200にて、色変換テーブルオプション53aが選択されていると判別された場合は、スムージング部21b1にて後述するスムージング処理を実行し、スムージング色変換テーブル15cを作成する(ステップS210)。そして、スムージング処理にて作成されたスムージング色変換テーブル15cをHDD15から読み出し、補間演算部21b2にて適宜補間演算を実行しつつ色変換を行ないCMYKデータを生成する(ステップS215)。
【0043】
(5)スムージング処理の処理内容:
図18は、上述したステップS210においてスムージング部21b1にて実行されるスムージング処理の処理内容を示したフローチャートである。同図において、領域指定画面60にてポイントX1,X2が指定されると、このポイントX1,X2についてのRGBデータ((R1,G1,B1)、(R2,G2,B2))を取得する(ステップS300)。そして、RGB空間上にてポイントX1,X2を結んだ直線上のポイントX3,X4を特定するとともに(ステップS305)、このポイントX3,X4のRGBデータ((R3,G3,B3)、(R4,G4,B4))を取得する(ステップS310)。このように、ポイントX1〜X4の各RGBデータが取得されると、この取得された各RGBデータに対応するCMYKデータ((C1,M1,Y1,K1)、(C2,M2,Y2,K2)、(C3,M3,Y3,K3)、(C4,M4,Y4,K4))を色変換テーブル15bから取得する(ステップS315)。
【0044】
ポイントX1〜X4についての各CMYKデータを取得すると、最小自乗法等の手法を利用して、CMYK色空間上にて曲線を形成するこのポイントX1〜X4のCMYKデータ((C1,M1,Y1,K1)、(C2,M2,Y2,K2)、(C3,M3,Y3,K3)、(C4,M4,Y4,K4))から直線を形成するポイントX1’〜X4’の各C’M’Y’K’データ((C1’,M1’,Y1’,K1’)、(C2’,M2’,Y2’,K2’)、(C3’,M3’,Y3’,K3’)、(C4’,M4’,Y4’,K4’))を算出する(ステップS320)。次に、この算出したポイントX1’〜X4’の各CMYKデータ((C1’,M1’,Y1’,K1’)、(C2’,M2’,Y2’,K2’)、(C3’,M3’,Y3’,K3’)、(C4’,M4’,Y4’,K4’))に基づいて、スムージング色変換テーブル15cを作成する(ステップS325)。
【0045】
(6)まとめ:
このように、印刷物P1にて擬似輪郭Lが発生した領域をポイントX1,X2にて指定し、CMYK色空間におけるポイントX1,X2間のCMYKデータをスムージングしたC’M’Y’K’データに基づいて作成したスムージング色変換テーブル15cによって、RGBデータをCMYKデータに色変換することによって、図19に示すように、擬似輪郭Lが低減された画質の良い印刷物P2を取得することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる画像処理装置を適用したコンピュータの概略構成を示したブロック図である。
【図2】プリンタドライバの概略構成図である。
【図3】印刷プロパティー画面の画面図である。
【図4】通常の色変換テーブルの構成の一例を示した構成図である。
【図5】RGB色空間の構成を示した構成図である。
【図6】画像データをディスプレイに表示した画面図である。
【図7】擬似輪郭が発生した印刷物の一例を示した図である。
【図8】領域指定画面の画面図である。
【図9】ポイントが設定されたRGB色空間の構成図である。
【図10】RGBデータとCMYKデータとの対応を示した図である。
【図11】ポイントが設定されたRGB色空間の構成図である。
【図12】通常の色変換テーブルの構成図である。
【図13】CMY色空間の構成図である。
【図14】曲線を直線に変換することを示した模式図である。
【図15】スムージング色変換テーブルの構成図である。
【図16】印刷処理の処理内容を示したフローチャートである。
【図17】色変換処理の処理内容を示したフローチャートである。
【図18】スムージング処理の処理内容を示したフローチャートである。
【図19】擬似輪郭が低減された印刷物の一例を示した図である。
【符号の説明】
10…コンピュータ
11…CPU
12…システムバス
13…ROM
14…RAM
15…ハードディスクドライブ
15a…画像データ
15b…色変換テーブル
15c…スムージング色変換テーブル
16…フレキシブルディスクドライブ
16a…フレキシブルディスク
17…CD−ROMドライブ
17a…CD−ROM
18…ディスプレイ
19a…シリアル通信用I/O
19b…パラレル通信用I/O
20…オペレーティングシステム
21…プリンタドライバ
21a…画像データ取得モジュール
21b…色変換モジュール
21b1…スムージング部
21b2…補間演算部
21c…ハーフトーン処理モジュール
21d…印刷データ生成モジュール
22…入力機器ドライバ
23…ディスプレイドライバ
25…アプリケーションプログラム
31…キーボード
32…マウス
40…プリンタ
Claims (10)
- 複数の要素色にて表現される第一色空間と、別の複数の要素色にて表現される第二色空間との対応関係を複数の参照ポイントにて規定した色変換テーブルの同対応関係を修正し、同修正した色変換テーブルに基づいて、上記第一色空間にて表される第一画像データを上記第二色空間にて表される第二画像データに色変換する画像処理装置であって、
階調値表現された複数画素にて構成される上記第一画像データを入力する画像データ入力手段と、
上記第一画像データから所定の二つの画素を指定する画素指定手段と、
上記指定した二つの画素に対応する上記第一色空間上の各第一色空間ポイントにて形成される区間から別の複数の第一色空間ポイントを抽出する第一色空間ポイント抽出手段と、
上記第一色空間上の各第一色空間ポイントに対応する上記第二色空間上の各第二色空間ポイントを取得する第二色空間ポイント取得手段と、
上記取得した各第二色空間ポイントを同第二色空間上にて滑らかに変化する位置に補正するポイント補正手段と、
上記補正した第二色空間ポイントに基づいて、上記色変換テーブルの上記参照ポイントの規定を修正する色変換テーブル修正手段と、
上記修正した色変換テーブルに基づいて上記入力した第一画像データを第二画像データに色変換する色変換手段とを具備することを特徴とする画像処理装置。 - 上記第一色空間ポイント抽出手段は、上記区間上に存在する上記参照ポイントを上記第一色空間ポイントとして抽出することを特徴とする上記請求項1に記載の画像処理装置。
- 上記ポイント補正手段は、上記各第二色空間ポイントの各要素色毎に二次元空間を形成し、この形成した二次元空間において同各第二色空間ポイントを滑らかに変化する位置に補正することによって、上記第二色空間上にて滑らかに変化する位置に補正することを特徴とする上記請求項1または請求項2のいずれかに記載の画像処理装置。
- 上記ポイント補正手段は、上記各第二色空間ポイントを上記第二色空間上にて滑らかに変化する位置に補正するに際して、最小二乗法の演算を実行することを特徴とする上記請求項1〜請求項3のいずれかに記載の画像処理装置。
- 上記画素指定手段は、上記第一画像データの画像を表示する画像表示手段を有し、この画像表示手段が表示した画像上において上記二つの画素を指定することを特徴とする上記請求項1〜請求項4のいずれかに記載の画像処理装置。
- 上記色変換テーブル修正手段は、上記修正した上記参照ポイントの階調値表現を高階調化することを特徴とする上記請求項2〜請求項5のいずれかに記載の画像処理装置。
- 上記第一色空間は、各RGBの要素色にて形成された色空間であるとともに、上記第二色空間は、各CMYKの要素色にて形成された色空間であることを特徴とする上記請求項1〜請求項6のいずれかに記載の画像処理装置。
- 複数の要素色にて表現される第一色空間と、別の複数の要素色にて表現される第二色空間との対応関係を複数の参照ポイントにて規定した色変換テーブルの同対応関係を修正し、同修正した色変換テーブルに基づいて、上記第一色空間にて表される第一画像データを上記第二色空間にて表される第二画像データに色変換する画像処理方法であって、
階調値表現された複数画素にて構成される第一画像データを入力する画像データ入力工程と、
上記第一画像データから所定の二つの画素を指定する画素指定工程と、
上記指定した二つの画素に対応する上記第一色空間上の各第一色空間ポイントにて形成される区間から別の複数の第一色空間ポイントを抽出する第一色空間ポイント抽出工程と、
上記第一色空間上の各第一色空間ポイントに対応する上記第二色空間上の各第二色空間ポイントを取得する第二色空間ポイント取得工程と、
上記取得した各第二色空間ポイントを同第二色空間上にて滑らかに変化する位置に補正するポイント補正工程と、
上記補正した第二色空間ポイントに基づいて、上記色変換テーブルの上記参照ポイントの規定を修正する色変換テーブル修正工程と、
上記修正した色変換テーブルに基づいて上記入力した第一画像データを第二画像データに色変換する色変換工程とを具備することを特徴とする画像処理方法。 - 複数の要素色にて表現される第一色空間と、別の複数の要素色にて表現される第二色空間との対応関係を複数の参照ポイントにて規定した色変換テーブルの同対応関係を修正し、同修正した色変換テーブルに基づいて、上記第一色空間にて表される第一画像データを上記第二色空間にて表される第二画像データに色変換する機能を実現する画像処理プログラムであって、
階調値表現された複数画素にて構成される第一画像データを入力する画像データ入力機能と、
上記第一画像データから所定の二つの画素を指定する画素指定機能と、
上記指定した二つの画素に対応する上記第一色空間上の各第一色空間ポイントにて形成される区間から別の複数の第一色空間ポイントを抽出する第一色空間ポイント抽出機能と、
上記第一色空間上の各第一色空間ポイントに対応する上記第二色空間上の各第二色空間ポイントを取得する第二色空間ポイント取得機能と、
上記取得した各第二色空間ポイントを同第二色空間上にて滑らかに変化する位置に補正するポイント補正機能と、
上記補正した第二色空間ポイントに基づいて、上記色変換テーブルの上記参照ポイントの規定を修正する色変換テーブル修正機能と、
上記修正した色変換テーブルに基づいて上記入力した第一画像データを第二画像データに色変換する色変換機能とを具備することを特徴とする画像処理プログラム。 - 上記請求項9に記載の画像処理プログラムを記録した媒体。
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US20090128869A1 (en) * | 2007-11-20 | 2009-05-21 | Jan Morovic | Smoothed entries in a color transformation look-up table |
-
2002
- 2002-06-13 JP JP2002172160A patent/JP2004023196A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20090128869A1 (en) * | 2007-11-20 | 2009-05-21 | Jan Morovic | Smoothed entries in a color transformation look-up table |
US8351076B2 (en) * | 2007-11-20 | 2013-01-08 | Hewlett-Packard Development Company, L.P. | Smoothed entries in a color transformation look-up table |
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