JP2004023014A - 半導体装置の製造方法及び製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】メッキ液の温度降下を防止して成膜品質を安定化させるとともに、効率的なメッキ液の利用を実現する。
【解決手段】所定温度に加熱された温水Waが内部に溜められた温水バス12と、メッキ液Mが溜められたメッキ槽13と、このメッキ槽13内のメッキ液Mを循環させる循環用配管14とを備える。そして、メッキ槽13及び循環用配管14は、所定温度に加熱された温水Waに配設され、循環用配管14内を循環することにより加熱されたメッキ液Mがメッキ槽13内に供給される。
【選択図】 図2
【解決手段】所定温度に加熱された温水Waが内部に溜められた温水バス12と、メッキ液Mが溜められたメッキ槽13と、このメッキ槽13内のメッキ液Mを循環させる循環用配管14とを備える。そして、メッキ槽13及び循環用配管14は、所定温度に加熱された温水Waに配設され、循環用配管14内を循環することにより加熱されたメッキ液Mがメッキ槽13内に供給される。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、銅を含む金属配線を有する半導体装置の製造方法及び製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体ウエハー上に形成する高密度集積回路(以下、半導体装置と称する。)の微細配線の材料として、アルミニウム系合金が用いられている。しかしながら、近年においては、半導体装置の高速化をさらに高めるためには、配線用材料として、より比抵抗の低い銅や銀等を用いる必要がある。特に、銅は、比抵抗が1.8μΩcmと低く、半導体装置の高速化に有利な上に、エレクトロマイグレーション耐性がアルミニウム系合金に比べて一桁ほど高いため、次世代の配線材料として期待されている。
【0003】
銅を用いた配線形成では、一般に銅のドライエッチングが容易でないため、いわゆるダマシン法が用いられている。これは、例えば酸化シリコンからなる層間絶縁膜に予め所定の溝(配線溝)を形成し、この溝に配線材料(銅)を埋め込んだ後、余剰の配線材料を化学機械研磨(Chemical Mechanical Polishing:以下、CMPと略称して説明する。)によって除去し、配線を形成する方法である。さらに、接続孔(Via)と配線溝(Trench)を形成した後、一括して配線材料を埋め込み、余剰配線材料をCMPにより除去するデュアルダマシン法も知られている。
【0004】
ところで、銅配線は、一般的に多層化されて用いられる。その際、層間絶縁膜への銅の拡散を防止する目的で、窒化シリコン、炭化シリコン等からなるバリア膜が形成されている。
【0005】
しかしながら、銅配線とバリア膜との界面はエレクトロマイグレーション耐性が弱く、また窒化シリコンや炭化シリコン自体が高誘電率であるためRC遅延(抵抗と容量による配線の遅延)が大きくなるという問題がある。そこで、このような問題を回避するために、RC遅延を改善し、エレクトロマイグレーション耐性や銅拡散防止性に優れるメタル系のバリア膜を銅配線上に成膜する方法が知られている。このようなメタル系のバリア膜として、CoWPを使用することが米国特許第5695810号にて提唱されている。このCoWPは、図5に示すように、絶縁膜51の接続孔Vや配線溝Tにバリア膜52を介して形成された銅配線53上にのみ、無電解メッキ法により選択的にCoWP膜54として成膜できるという特徴も有する。
【0006】
一般的に、上述した無電解メッキによる銅配線上への選択的なCoWP成膜は、以下に示すようにして行うことができる。まず、銅配線上に前処理としてパラジウム(Pd)等の触媒活性層を形成する。これは、銅自体は触媒効果が低く、この銅のみによっては無電解メッキ法にて配線上にCoWPを析出させることができないためである。Pd等による触媒活性層は、異種金属のイオン化傾向の相違を利用した置換メッキ、例えばPdCl2の塩酸溶液を用いて銅配線の最表面をPdで置換することにより形成される。これは、銅がPdに比べ電気化学的に卑な金属であるため、溶液中での溶解に伴って放出される電子が溶液中の貴金属であるPdイオンに転移し、卑金属である銅の表面上にPdが形成されることによるものである。したがって、上述した置換メッキにおいては、金属ではないSiO2の如き酸化膜からなる層間絶縁膜上にはPdが置換されず、触媒活性層が形成されない。このようにして、Pd等によって触媒活性層が形成された被メッキ表面に、無電解メッキ法によりCoWPを成膜する。Pd等による触媒活性層は、上述したように銅配線の表面だけに形成されるため、無電解メッキ法によるCoWPも触媒活性層の存在する銅配線上のみに選択的に成膜される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述したような無電解メッキ法において、従来から使用されているCoWP無電解メッキ液の成分には、pH調整用にアルカリ金属イオンを含む水酸化ナトリウム等のナトリウムが含まれているが、半導体用途においてはこのようなナトリウムをpH調整用に使用できない。そこで、半導体製造における無電解メッキでは、ナトリウムのようなアルカリ金属の代わりに、アンモニアをpH調整用に使用する無電解メッキ液を用いることが提案されている。
【0008】
しかしながら、アンモニアをpH調整用に使用する無電解メッキ液は、アンモニアが揮発しやすいため、pHが変動して、成膜品質が不安定になるという問題がある。また、Co系メッキ液は、無電解メッキ液中の2価のCoが酸化されて3価になり、Coが還元析出しにくくなるといった経時的変化が生じるという問題もある。したがって、大量の無電解メッキ液をメッキ槽に溜め、この無電解メッキ液中に半導体ウエハーを浸漬させるような場合には適用が困難である。
【0009】
また、無電解メッキ法によるCoWPの成膜プロセスにおいては、水素ガスが発生し、この水素ガスがメッキ膜中のピンホールの原因となる。したがって、水素ガスが逃げやすいように半導体ウエハーの被メッキ面を上方に向ける、いわゆるフェイスアップ方式により無電解メッキを行うことが望ましい。
【0010】
しかしながら、本願の出願人が先に出願した特願2000−269893(特開2001−355074)のように、スピンテーブル及びメッキカップを用い、半導体ウエハー一枚毎の処理を行う枚葉方式で無電解メッキを行う場合、無電解メッキ液の供給時に、半導体ウエハー面内において接液時間に差が出ると成膜されるCoWPの膜厚不均一の原因となり得る。また、無電解メッキ液が接する半導体ウエハー及びメッキカップ等の接液部が、供給される無電解メッキ液と同等の温度に調節されないと部分的に無電解メッキ液の温度降下が起こりやすくなり、この結果半導体ウエハー面内での温度分布が不均一となって、成膜品質が安定しないという問題がある。
【0011】
そこで、本発明は、上述したような従来技術の有する不都合を解消することを目的に提案されたものであり、メッキ液の温度降下を防止して成膜品質を安定化させるとともに、効率的なメッキ液の利用が可能な半導体装置の製造方法及び製造装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成する本発明に係る半導体装置の製造方法は、半導体ウエハーをメッキ槽内に溜められたメッキ液に浸漬し、無電解メッキにてバリア膜を金属配線上に形成する際に、所定温度に加熱された液体に浸してメッキ槽を配設するとともに、この液体内に配された配管を用いてメッキ槽内のメッキ液を循環させ且つ加熱することを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る半導体装置の製造装置は、所定温度に加熱された液体が内部に溜められた加熱液体用バスと、メッキ液が溜められたメッキ槽と、このメッキ槽内のメッキ液を循環させる配管とを備える。そして、メッキ槽及び配管は、加熱液体用バスに配設されていることを特徴とする。
【0014】
上述した本発明に係る半導体装置の製造方法及び製造装置は、無電解メッキ処理において、温水等の液体でメッキ液が溜められたメッキ槽自体が加熱されるとともに、上記温水等に配された配管を用いてメッキ槽内のメッキ液を循環させて加熱する。これにより、メッキ槽自体もメッキ液と同じ温度に常に加熱され、またメッキ液が循環して加熱されたメッキ液がメッキ槽内に常に供給されるため、無電解メッキを行うためのメッキ液に温度降下が生じることがない。したがって、本発明によれば、メッキ液の温度を常に均一に保ちつつ無電解メッキが行われ、メッキ時において、半導体ウエハー面内の温度分布が均一化し、成膜品質が安定する。また、本発明では、半導体ウエハーをメッキ液に浸漬させて無電解メッキを行うため、半導体ウエハー面内において接液時間に差が生じることが無く、均一な膜厚のバリア膜が成膜される。
【0015】
さらに、本発明では、少なくとも半導体ウエハーが一枚、完全に浸る量のメッキ液と、配管中に循環させるメッキ液とが必要とされるが、これらは極めて少量で足りる。したがって、本発明によれば、Coが還元析出しなくなるような経時的変化を伴い、ライフエンドでメッキ液を使い捨てする場合にも、大量にメッキ液を溜める必要が無く、効率的なメッキ液の使用が可能とされる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る半導体装置の製造方法及び製造装置の具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0017】
まず、本発明の半導体装置の製造方法について説明する。本発明は、半導体装置の一連の製造工程において、銅(Cu)を含む金属配線上に、無電解メッキ処理により銅拡散防止機能を有するメタル系のバリア膜を形成する工程に係るものである。このバリア膜は、コバルト(Co)合金やニッケル(Ni)合金が用いられ、これが無電解メッキ法によって金属配線上に形成される。ここで、コバルト合金としては、CoP、CoB、CoW、CoMo、CoWP、CoWB、CoMoP、CoMoB等を挙げることができる。また、ニッケル合金としては、NiWP、NiWB、NiMoP、NiMoB等を挙げることができる。さらに、CoとNiの両方が合金化されたもの、タングステン(W)とモリブデン(Mo)の両方が合金化された組み合わせ等も挙げることができる。なお、上述したバリア膜において、WやMoをCoやNiに添加することで、銅拡散防止効果が増大する。また、無電解メッキで副次的に混入されることになるリン(P)やホウ素(B)も、成膜されたCoやNiを微細な結晶構造とし、銅拡散効果に寄与する。
【0018】
本実施の形態では、半導体装置の製造方法において、Cuからなる金属配線上に、バリア膜としてCoWPを成膜するものとして説明する。なお、本例では、説明を簡略化するために、後述するように配線溝のみを加工するシングルダマシン構造について説明するが、配線溝と接続孔とを同時に加工するデュアルダマシン構造にも、接続孔のみのシングルダマシン構造にも適用し得ることは勿論である。
【0019】
半導体装置の製造方法にあっては、まず層間絶縁膜に金属配線が形成される。配線形成に際しては、図1(a)に示すように、層間絶縁膜1に配線を形成する溝(配線溝)2を形成する。配線と配線とを電気的に絶縁する層間絶縁膜1には、周知の絶縁材料であれば任意のものを使用することができ、例えば酸化膜や低誘電材料膜等が使用可能である。
【0020】
同図(b)は、配線材料の成膜工程を示す。配線材料の成膜工程は、バリアメタル及びシードCu成膜工程、Cu埋め込み工程の各工程からなる。これにより、バリアメタル層3、シードCu膜(図示は省略する。)及び金属配線層4が形成される。バリアメタル層3には、Ta、TaN、TiN、WN等のCuに対するバリア性に優れた材料を使用することができる。シードCu膜は、次のCu埋め込み工程で、電解メッキによりCuを成膜する際の導電層となるものである。バリアメタル層3及びシードCu膜の成膜方法は、PVD法やCVD法等を挙げることができる。それぞれの膜厚に関しては、デザインルールにもよるが、バリアメタル層3に関しては、50nm以下、シードCu膜に関しては200nm以下が望ましい。Cu埋め込み工程では、電解メッキ法が広く採用されているが、これに限らず、例えばCVD法でも問題はない。その膜厚は、配線溝2の深さによることとなるが、目安として2.0μm以下であることが好ましい。
【0021】
同図(c)は、配線溝2のみにCuを残す配線形成工程を示すものである。一般的に採用されている技術は、CMPによる研磨である。この工程では、溝部にのみ配線材料を残すように、層間絶縁膜1のところで制御よく研磨をストップし、さらには、層間絶縁膜1上にはこれら配線材料が残らないようにコントロールする必要がある。CMPによる研磨工程では、Cu及びバリアメタルの2種類以上の材料を研磨除去しなければならないので、研磨する材料により研磨液(スラリー)、研磨条件等をコントロールする必要がある。そのため、複数ステップの研磨が必要な場合もある。
【0022】
次に、同図(d)に示すように、上述したように形成されたCuからなる金属配線層4上に、無電解メッキ処理によるバリア膜5が成膜される。なお、このバリア膜の成膜に先立ち、以下の如き前処理が行われる。
【0023】
(1)脱脂処理:この処理は、アルカリ脱脂により、表面のぬれ性を向上させる。
(2)酸処理:この処理は、2〜3%の塩酸(HCl)等で中和すると同時に、表面の酸化しているCuを除去する。
(3)Pd置換処理:PdCl2の塩酸溶液を用いて金属配線の最表面をPdで置換することで、金属配線の表面に触媒活性層を形成する。これは、置換メッキで、異種金属のイオン化傾向の相違を利用するものである。金属配線を構成するCuはPdに比べ電気化学的に卑な金属であるから、溶液中での溶解に伴って放出される電子が、溶液中の貴金属であるPdイオンに転移し、卑金属のCu表面上にPdが形成される。したがって、例えばSiO2等の酸化膜からなる層間絶縁膜上はPdで置換されない。この処理の具体的な例としては、例えば30〜50℃、pH1程度のPdCl2の塩酸溶液中で置換メッキ処理を行う。置換する触媒金属としては、Pdの他に、白金、金、ロジウムでもよい。
(4)純水リンス
【0024】
なお、上述した前処理のうち、脱脂処理及び酸処理は必要に応じて行えばよい。また、上述した各処理は、スピンコータを用いてのスピン処理又はパドル処理で行っても良く、さらにはディップ槽を用いた浸漬処理で行っても良い。
【0025】
これら前処理の後に、Pdによって触媒活性された被メッキ面に、無電解メッキにてCoWPがバリア膜5として成膜されるが、このバリア膜5を成膜する無電解メッキ処理は、温度が常に均一に保たれたメッキ液により行われる。このような無電解メッキ処理においては、メッキ液を溜めておくメッキ槽をヒータ等の加熱手段で所定温度に加熱された液体、例えば温水やオイル等に浸して配設するとともに、この温水等内に配された配管を用いてメッキ槽内のメッキ液を循環させて加熱することによって、メッキ槽内のメッキ液の温度が常に均一に保たれている。
【0026】
無電解メッキ処理においては、メッキ槽を温水等に浸して配設することによってメッキ槽自体を加熱することができるため、メッキ槽とメッキ液との温度差によって生じるメッキ液の温度降下を防止することができる。また、無電解メッキ処理においては、温水等内に配された配管を用いてメッキ槽内のメッキ液を循環させることによって、この循環中に温水等により所定温度に加熱されたメッキ液をメッキ槽内に供給してメッキ槽内部のメッキ液の温度降下を防止することができるとともに、さらに上述したようにメッキ槽自体も同じ温水等により加熱されているため、メッキ液の温度を常に均一に保つことができるようになる。したがって、本発明によれば、常に均一の温度に保たれたメッキ液により半導体ウエハーに対する無電解メッキ処理を行うことができる。このように、温度降下が起こらずに均一な温度に保たれたメッキ液によって無電解メッキ処理を行うことにより、メッキ時において、半導体ウエハー面内の温度分布が均一化し、成膜品質を安定させることができる。このような無電解メッキ処理においては、メッキ液を循環させるための配管を温水等内で蛇行させて配管することによって、循環用の配管と温水等との接触面積を大きくとり、また温水等により加熱された配管とメッキ液との接触時間を長く取ることができ、配管内部を流れるメッキ液の充分な加熱を行えるようになる。
【0027】
また、上述した無電解メッキ処理では、半導体ウエハーをメッキ液に浸漬させてバリア膜の成膜が行われるため、半導体ウエハー面内において接液時間に差が生じることが無く、膜厚が均一なバリア膜を成膜することができる。
【0028】
無電解メッキ処理におけるメッキ液の循環は、例えば循環用の配管にポンプ等の駆動手段を設けることにより行われる。また、メッキ処理後のメッキ液中に含まれるパーティクルや析出物を除去するために、循環用の配管にこれらを濾し取るフィルタを設け、このフィルタを通過させるようにメッキ液を循環させる。これらポンプやフィルタ等を配設することにより、循環用の配管の一部を温水等の外部に配する場合には、外部に配設された配管にラインヒータ等の加熱手段を取り付けてメッキ液を加熱するようにしても良い。
【0029】
なお、無電解メッキ処理におけるメッキ液の循環は、成膜レートの低下とメッキ膜厚むらの発生の原因となるおそれがあるため、メッキ中は停止することが望ましい。
【0030】
上述した無電解メッキ処理においては、被メッキ面をメッキ槽内のメッキ液の液面側に向けて、すなわちフェイスアップの状態で半導体ウエハーがメッキ液に浸漬される。これは、CoWPを無電解メッキ処理にて成膜する場合、半導体ウエハー表面に付着してピンホールの原因となる水素ガスを被メッキ面から離れやすくするためである。なお、半導体ウエハーをフェイスアップの状態で無電解メッキ処理を行った場合であっても、水素ガスが半導体ウエハー表面に付着して容易に取れない場合もあるため、メッキ時に任意の周波数と強度で断続的に超音波を発するようにメッキ槽に超音波素子を配しても良い。このように、超音波を断続的に発してメッキを行うことにより、半導体ウエハーに付着する水素ガスが効果的に除去され、バリア膜におけるピンホールの発生を防止することができる。
【0031】
なお、半導体ウエハーをフェイスアップの状態でメッキ液に浸漬させる際には、半導体ウエハーが短時間で完全にメッキ液に浸るように、メッキ液の液面に対して若干斜めに保持してメッキ液中に投入することが望ましい。上述したように半導体ウエハーを傾けて短時間で均一な温度に保たれたメッキ液中に投入することにより、ウエハー面内におけるメッキむら(膜厚むら)の発生を防止することができる。
【0032】
また、半導体ウエハーは、被メッキ面をメッキ液の液面に対して垂直とした場合にも、半導体ウエハー表面に付着して水素ガスが被メッキ面から離れやすくなる。このため、上述した無電解メッキ処理においては、メッキ液に半導体ウエハーを立てた状態で浸漬させても良い。さらに、半導体ウエハーを立ててメッキ液に浸漬させる場合には、複数枚を並べた状態でメッキ液に浸漬させ、メッキを行っても良い。
【0033】
上述した無電解メッキ処理においては、少量のメッキ液にてCoWPのメッキを行うことができる。具体的には、少なくとも半導体ウエハーが一枚、完全に浸る量のメッキ液がメッキ槽に溜められ、これに加えて配管中に循環させるためのメッキ液があれば足りる。例えば、8インチの半導体ウエハーに対して無電解メッキ処理を行う場合には、メッキ槽の内径を220mmとし、半導体ウエハーが完全に浸かるのに十分な深さ5mmまでメッキ液を溜めるとすると、メッキ槽中に約200mlのメッキ液が溜められていれば良く、さらに配管内を循環させるメッキ液や、この他にサブタンクに溜めておくメッキ液量を考慮しても、トータルで1l乃至2l程度という極めて少量のメッキ液で足りることとなる。したがって、Coが還元析出しなくなるような経時的変化を伴い、ライフエンドでメッキ液を使い捨てする場合にも、大量にメッキ液を溜める必要が無く、効率的なメッキ液の使用を図ることができる。
【0034】
なお、上述した無電解メッキ処理を行うにあたっては、メッキ槽内部に加熱されたN2ガス又は不活性ガスが封入される。これらN2ガス又は不活性ガスの封入によって、メッキ液の温度降下を防止することができるとともに、Co系メッキ液の酸化を防止することもできる。また、必要に応じて蒸発分の水分の補給を行っても良く、この水分補給とともにpH調整剤の補給やメッキ液成分の補給を行ってもよい。pH調整剤の補給やメッキ液成分の補給は、循環しているメッキ液の一部を取り出して、pHチェック、メッキ成分チェックをした後に行われるが、上述したようにメッキ液をライフエンドで使い捨て使用する場合にはメッキ液成分やpHの管理を行わなくとも良い。
【0035】
上述した無電解メッキ処理において使用する無電解メッキ液の組成、条件例は下記の通りである。
【0036】
組成
塩化コバルト:10〜100g/l(硫酸コバルト等)
グリシン:2〜50g/l(コハク酸、りんご酸、クエン酸、マロン酸、ギ酸等のアンモニウム塩又はそれらの混合)
次亜燐酸アンモニウム:2〜200g/l(ホルマリン、グリオキシル酸、ヒドラジン、水素化ホウ素アンモニウム、ジメチルアミンボラン(DMAB)等)
TMAH(PH調整)
条件
50〜95℃、pH8〜12
【0037】
この無電解メッキ液組成中、次亜燐酸アンモニウムの代わりにホルマリン、グリオキシル酸、ヒドラジン等を用いた場合には、バリア膜はリン(P)を含まない膜となる。また、水素化ホウ素アンモニウムやDMAB等を用いれば、リン(P)の代わりにホウ素(B)を含む膜となる。さらに、DMABを用いた場合には、必要に応じてPd等による触媒活性化処理を省略することも可能である。
【0038】
なお、バリア膜としてCoWP以外の上述したコバルト合金、ニッケル合金を成膜する場合には以下のような無電解メッキ液の組成、条件例となる。
【0039】
<CoPの場合>
組成
塩化コバルト:10〜100g/l(硫酸コバルト等)
グリシン:2〜50g/l(コハク酸、りんご酸、クエン酸、マロン酸、ギ酸等のアンモニウム塩又はそれらの混合)
次亜燐酸アンモニウム:2〜200g/l(ホルマリン、グリオキシル酸、ヒドラジン、水素化ホウ素アンモニウム、ジメチルアミンボラン(DMAB)等)
TMAH(PH調整)
条件
50〜95℃、pH7〜12
【0040】
<CoMoPあるいはNiWP、NiMoPの場合>
組成
塩化コバルト或いは塩化ニッケル:10〜100g/l(硫酸コバルト、硫酸ニッケル等)
グリシン:2〜50g/l(コハク酸、りんご酸、クエン酸、マロン酸、ギ酸等のアンモニウム塩又はそれらの混合)
次亜燐酸アンモニウム:2〜200g/l(ホルマリン、グリオキシル酸、ヒドラジン、水素化ホウ素アンモニウム、ジメチルアミンボラン(DMAB)等)
TMAH(PH調整)
条件
50〜95℃、pH8〜12
【0041】
上述した無電解メッキ液組成中、次亜燐酸アンモニウムの代わりにホルマリン、グリオキシル酸、ヒドラジン等を用いた場合には、バリア膜はリン(P)を含まない膜となる。また、水素化ホウ素アンモニウムやDMAB等を用いれば、リン(P)の代わりにホウ素(B)を含む膜となる。さらに、DMABを用いた場合には、必要に応じてPd等による触媒活性化処理を省略することも可能である。
【0042】
さらに、上述したCoWPの無電解メッキ処理後には、金属汚染物質除去能力を有する薬液を用いた薬液洗浄や、スクラバーによって半導体ウエハー表面をスクラビングするスクラブ洗浄等の洗浄処理が行われる。このような洗浄処理を行うことで、Cu配線上以外の箇所、具体的には層間絶縁膜上に、活性化処理後に残留したPdや、無電解メッキ処理後に付着したCo、W等の金属が除去される。
【0043】
なお、上述した実施の形態においては、Cuからなる金属配線上にバリア膜としてCoWPを無電解メッキにて形成するものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。具体的には、Cuを含む合金を金属配線に使用してもよく、また上述した各種のニッケル合金、コバルト合金等をバリア膜として金属配線上に形成するものでもよいことはもちろんである。
【0044】
このようにして金属配線4上にバリア膜5が形成された半導体ウエハーは、純水リンス等の洗浄処理やスピンドライ処理後にクリーンな状態で払い出され(ドライアウト)、後工程たるダイシング工程等を経て半導体装置とされる。
【0045】
上述した無電解メッキ処理を行ってバリア膜を半導体ウエハーの金属配線上の形成するメッキ装置について、以下に説明する。
【0046】
メッキ装置11は、図2に示すように、所定の温度に加熱された温水Waが溜められた温水バス12と、メッキ液Mが溜められたメッキ槽13と、このメッキ槽13内のメッキ液を循環させる循環用配管14とを備えている。
【0047】
温水バス12においては、温水Waが、内部に配設されるヒータ15によって上述したように所定温度に加熱されている。
【0048】
メッキ槽13は、一面が開放された箱状を呈し、その内部に上述したようにメッキ液Mが溜められる槽本体13aと、槽本体13aの開放面を閉塞する蓋体13bとからなり、同図に示すように、槽本体13a内部に温水Waが侵入しない程度まで温水Waに浸された状態で温水バス12内に配設される。メッキ装置11においては、このように温水Waにメッキ槽13を浸して配設することで、メッキ槽13とメッキ液Mとの温度差によって生じるメッキ液Mの温度降下を防止し、メッキ槽13内部のメッキ液Mの温度を常に一定に保つことができる。また、メッキ装置11は、メッキ液Mが溜められた槽本体13aの開放面を蓋体13bにて閉塞することで、外気に触れることによるメッキ液Mの温度降下を防止してメッキ液Mの温度を常に一定に保つことができるとともに、メッキ液Mからのメッキ成分の揮発をも防止することができる。
【0049】
メッキ槽13には、蓋体13bの内面側に、半導体ウエハーWを保持するアーム16が設けられている。このように半導体ウエハーWを保持するアーム16を蓋体13bに設けることで、メッキ槽13への半導体ウエハーWの投入と、メッキ槽13の密閉とを同時に行うことができ、頻繁な開閉によるメッキ液Mの温度降下やメッキ成分揮発が防止される。メッキ装置11においては、半導体ウエハーWが、被メッキ面がメッキ液Mの液面側に向けられた、いわゆるフェイスアップの状態でアーム16に保持されて投入され、槽本体13aに溜められたメッキ液M内に浸漬される。そして、メッキ装置11では、このように半導体ウエハーWがメッキ液Mに浸漬された状態で、半導体ウエハーW、さらに詳しくは半導体ウエハーWに形成された金属配線上へのCoWPのメッキが行われる。
【0050】
なお、図3に示すように、半導体ウエハーWが短時間で完全にメッキ槽13内のメッキ液Mに浸るように、一方が他方に比して短く形成して若干斜めに半導体ウエハーWを保持し得るように蓋体13bのアーム16を設けることが好ましい。メッキ装置11にあっては、このように半導体ウエハーを傾けて投入し得るようにアーム16を設けることで、短時間で均一な温度に保たれたメッキ液中に投入することができ、ウエハー面内におけるメッキむら(膜厚むら)の発生を防止することができる。上述したように半導体ウエハーWを保持するアーム16は、蓋体13bと一体とされるのではなく、別個に設けても良い。
【0051】
また、メッキ槽13には、槽本体13aの底部に、半導体ウエハーWへのメッキ中に断続的に超音波を発する超音波素子17が配設されている。CoWPの無電解メッキプロセスにおいては、水素ガスが発止するが、半導体ウエハーWをフェイスアップ状態でメッキ液M中に浸漬してメッキを行った場合であっても、水素ガスが半導体ウエハーW表面に付着してメッキ膜、本例においてはバリア膜のピンホールの原因となる。このため、メッキ装置11においては、超音波素子17により、メッキ中に任意の周波数と強度で断続的に超音波をかけることにより、半導体ウエハーWに付着した水素ガスが除去され、バリア膜にピンホールが発生することを防止する。
【0052】
さらに、メッキ槽13内には、加熱されたN2ガス或いは不活性ガスが封入される。このようなガスの封入によってメッキ槽13内におけるメッキ液Mの温度降下を防止することができるとともに、Co系のメッキ液の酸化をも防止することができる。
【0053】
循環用配管14は、一方の端部14aがメッキ液Mが溜められた槽本体13aの底面に臨み、且つ他方の端部14bがメッキ槽13の側面に臨むように両端部がメッキ槽13の槽本体13aに連結され、これら両端部間の管部分が温水バス12内を蛇行するように配管される。また、循環用配管14は、上述した管部分の一部が温水バス12外に配され、この部分に配管内のメッキ液Mを一方の端部14aから他方の端部14bへ押し出すポンプ18、及びメッキ後にメッキ液Mに含まれるパーティクルや析出物を濾し取るフィルタ19が配設される。さらに、循環用配管14には、温水バス12外に配された部分にラインヒータ20が取り付けられる。メッキ装置11は、循環用配管14の端部14aから排出されたメッキ液Mが、ポンプ18によって温水Wa内を蛇行する部分を流され、フィルタ19を通過した後に、端部14bからメッキ槽13内に供給される。
【0054】
また、循環用配管14には、メッキ液のチェック用配管21が設けられる。メッキ装置11おいては、このチェック用配管21から循環用配管14内を循環しているメッキ液Mを取り出すことによって、定期的にメッキ液MのpHチェックやメッキ成分チェックを行うことができる。そして、このようなチェックの結果、必要に応じてメッキ槽13内にpH調整剤及びメッキ成分が供給される。なお、このとき、蒸発分の水分補給も行われる。
【0055】
メッキ装置11においては、このようにメッキ液Mをメッキ槽13が浸されているのと同じ温水Wa内を循環させることで、メッキ槽13内に均一温度のメッキ液Mを供給することができ、メッキ槽13内部のメッキ液Mの温度降下を防止して、温度を常に一定に保つことができる。このとき、循環用配管14を温水Wa内において蛇行させることによって、循環用配管14と温水Waとの接触面積を大きくとり、また温水により加熱された循環用配管14とメッキ液Mとの接触時間を長く取ることができ、配管内部を流れるメッキ液Mを充分加熱することができるようになる。また、メッキ装置11においては、温水バス12外に配された循環用配管14に対してもラインヒータが取り付けられ、管内部を流れるメッキ液Mが加熱されるため、これによってもメッキ槽13内部のメッキ液Mの温度降下を防止して、温度を常に一定に保つことができる。
【0056】
また、メッキ装置11においては、メッキ槽13とメッキ液Mを加熱するための循環用配管部14が一体として構成されているため、装置構造をコンパクト化することができる。
【0057】
なお、温水バス12外に配管された循環用配管14における温度降下分は、再度温水バス12を循環させることにより加熱し得るため、上述したラインヒータ20は必要に応じて設ければよい。
【0058】
上述したようなメッキ液Mの循環は、メッキ中においては成膜レート低下とメッキ膜の厚みむらの原因となるため、メッキ中は循環させないことが好ましい。
【0059】
なお、上述したメッキ装置11においては、温水Waではなく、他の液体、例えば所定温度に加熱されたオイル中にメッキ液Mを循環させてメッキ液Mを一定温度に保つようにしても良い。
【0060】
上述したメッキ装置11においては、メッキ槽13内のメッキ液Mの量は、少なくとも半導体ウエハーWが一枚、完全に浸る量であれば足りる。例えば、8インチの半導体ウエハーWに対して無電解メッキ処理を行う場合には、メッキ槽13の槽本体13aの内径を220mmとし、この槽本体13aに深さ5mm分のメッキ液Mを溜めるとすると、約200mlのメッキ液Mで十分に無電解メッキ処理を行うことができる。これに加えて、循環用配管14内を循環させるメッキ液Mの量を考慮し、さらにサブタンクを温水バス12内に設置した場合には、トータルで1l乃至2l程度という極めて少量のメッキ液Mで足りることとなる。したがって、ライフエンドでメッキ液、特にCo系メッキ液のように、Coの2価イオンが酸化により3価に変化し、Coとして還元析出しなくなるような経時変化を伴うメッキ液を使い捨てする場合にも、大量にメッキ液を溜める必要が無く、効率的なメッキ液の使用を図ることができる。
【0061】
このようにメッキ液Mをライフエンドで使い捨て使用する場合には、上述したようなpH調整剤のチェック及び補給や、メッキ液成分チェック及び補給は行わなくとも良い。
【0062】
なお、本発明は上述した構成を有するメッキ装置11に限定されるものではなく、例えば図4に示すメッキ装置31の如く、内径を小さく且つ深さを深くした槽本体32aと、蓋体32bとからなるメッキ槽32内に半導体ウエハーWを立てて、具体的には蓋体32bに設けられたアーム16によってメッキ液の液面に対し被メッキ面が垂直となる状態で保持されてメッキ液Mに浸漬させるよう構成してもよい。なお、図4に示すメッキ装置31においては、上述したメッキ装置11と同様の構成を有するものについては同一符号を付している。
【0063】
このように、本発明は上述した構成例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることはいうまでもない。
【0064】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明に係る半導体装置の製造方法及び製造装置では、無電解メッキ処理において、温水等の液体でメッキ液が溜められたメッキ槽自体が加熱されるとともに、上記温水等に配された配管を用いてメッキ槽内のメッキ液を循環させて加熱することにより、メッキ液に温度降下が生じることがなくなる。したがって、本発明によれば、メッキ液の温度を常に均一に保ちつつ無電解メッキが行われ、メッキ時において、半導体ウエハー面内の温度分布が均一化し、成膜品質を安定させることができる。また、本発明では、半導体ウエハーをメッキ液に浸漬させて無電解メッキを行うため、半導体ウエハー面内において接液時間に差が生じることが無く、均一な膜厚のバリア膜を成膜することができる。
【0065】
さらに、本発明によれば、極めて少量なメッキ液にて無電解メッキを行うことができ、ライフエンドでメッキ液を使い捨てする場合等において、大量にメッキ液を溜める必要が無く、効率的なメッキ液の使用を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】半導体装置における配線形成プロセスの一例を説明するための概略断面図である。
【図2】本発明に係る半導体製造装置の製造装置の縦断面図である。
【図3】同製造装置におけるメッキ槽及び蓋体の縦断面図である。
【図4】他の構成を有する本発明に係る半導体製造装置の製造装置の縦断面図である。
【図5】半導体装置における金属配線部分の要部縦断面図である。
【符号の説明】
1 層間絶縁膜,2 配線溝,3 バリアメタル槽,4 金属配線層,5 バリア膜,11 メッキ装置,12 温水バス,13 メッキ槽,13a 槽本体,13b 蓋体,14 循環用配管,15 ヒータ,16 アーム,17 超音波素子,18 ポンプ,19 フィルタ,20 ラインヒータ,M メッキ液,W 半導体ウエハー,Wa 温水
【発明の属する技術分野】
本発明は、銅を含む金属配線を有する半導体装置の製造方法及び製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体ウエハー上に形成する高密度集積回路(以下、半導体装置と称する。)の微細配線の材料として、アルミニウム系合金が用いられている。しかしながら、近年においては、半導体装置の高速化をさらに高めるためには、配線用材料として、より比抵抗の低い銅や銀等を用いる必要がある。特に、銅は、比抵抗が1.8μΩcmと低く、半導体装置の高速化に有利な上に、エレクトロマイグレーション耐性がアルミニウム系合金に比べて一桁ほど高いため、次世代の配線材料として期待されている。
【0003】
銅を用いた配線形成では、一般に銅のドライエッチングが容易でないため、いわゆるダマシン法が用いられている。これは、例えば酸化シリコンからなる層間絶縁膜に予め所定の溝(配線溝)を形成し、この溝に配線材料(銅)を埋め込んだ後、余剰の配線材料を化学機械研磨(Chemical Mechanical Polishing:以下、CMPと略称して説明する。)によって除去し、配線を形成する方法である。さらに、接続孔(Via)と配線溝(Trench)を形成した後、一括して配線材料を埋め込み、余剰配線材料をCMPにより除去するデュアルダマシン法も知られている。
【0004】
ところで、銅配線は、一般的に多層化されて用いられる。その際、層間絶縁膜への銅の拡散を防止する目的で、窒化シリコン、炭化シリコン等からなるバリア膜が形成されている。
【0005】
しかしながら、銅配線とバリア膜との界面はエレクトロマイグレーション耐性が弱く、また窒化シリコンや炭化シリコン自体が高誘電率であるためRC遅延(抵抗と容量による配線の遅延)が大きくなるという問題がある。そこで、このような問題を回避するために、RC遅延を改善し、エレクトロマイグレーション耐性や銅拡散防止性に優れるメタル系のバリア膜を銅配線上に成膜する方法が知られている。このようなメタル系のバリア膜として、CoWPを使用することが米国特許第5695810号にて提唱されている。このCoWPは、図5に示すように、絶縁膜51の接続孔Vや配線溝Tにバリア膜52を介して形成された銅配線53上にのみ、無電解メッキ法により選択的にCoWP膜54として成膜できるという特徴も有する。
【0006】
一般的に、上述した無電解メッキによる銅配線上への選択的なCoWP成膜は、以下に示すようにして行うことができる。まず、銅配線上に前処理としてパラジウム(Pd)等の触媒活性層を形成する。これは、銅自体は触媒効果が低く、この銅のみによっては無電解メッキ法にて配線上にCoWPを析出させることができないためである。Pd等による触媒活性層は、異種金属のイオン化傾向の相違を利用した置換メッキ、例えばPdCl2の塩酸溶液を用いて銅配線の最表面をPdで置換することにより形成される。これは、銅がPdに比べ電気化学的に卑な金属であるため、溶液中での溶解に伴って放出される電子が溶液中の貴金属であるPdイオンに転移し、卑金属である銅の表面上にPdが形成されることによるものである。したがって、上述した置換メッキにおいては、金属ではないSiO2の如き酸化膜からなる層間絶縁膜上にはPdが置換されず、触媒活性層が形成されない。このようにして、Pd等によって触媒活性層が形成された被メッキ表面に、無電解メッキ法によりCoWPを成膜する。Pd等による触媒活性層は、上述したように銅配線の表面だけに形成されるため、無電解メッキ法によるCoWPも触媒活性層の存在する銅配線上のみに選択的に成膜される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述したような無電解メッキ法において、従来から使用されているCoWP無電解メッキ液の成分には、pH調整用にアルカリ金属イオンを含む水酸化ナトリウム等のナトリウムが含まれているが、半導体用途においてはこのようなナトリウムをpH調整用に使用できない。そこで、半導体製造における無電解メッキでは、ナトリウムのようなアルカリ金属の代わりに、アンモニアをpH調整用に使用する無電解メッキ液を用いることが提案されている。
【0008】
しかしながら、アンモニアをpH調整用に使用する無電解メッキ液は、アンモニアが揮発しやすいため、pHが変動して、成膜品質が不安定になるという問題がある。また、Co系メッキ液は、無電解メッキ液中の2価のCoが酸化されて3価になり、Coが還元析出しにくくなるといった経時的変化が生じるという問題もある。したがって、大量の無電解メッキ液をメッキ槽に溜め、この無電解メッキ液中に半導体ウエハーを浸漬させるような場合には適用が困難である。
【0009】
また、無電解メッキ法によるCoWPの成膜プロセスにおいては、水素ガスが発生し、この水素ガスがメッキ膜中のピンホールの原因となる。したがって、水素ガスが逃げやすいように半導体ウエハーの被メッキ面を上方に向ける、いわゆるフェイスアップ方式により無電解メッキを行うことが望ましい。
【0010】
しかしながら、本願の出願人が先に出願した特願2000−269893(特開2001−355074)のように、スピンテーブル及びメッキカップを用い、半導体ウエハー一枚毎の処理を行う枚葉方式で無電解メッキを行う場合、無電解メッキ液の供給時に、半導体ウエハー面内において接液時間に差が出ると成膜されるCoWPの膜厚不均一の原因となり得る。また、無電解メッキ液が接する半導体ウエハー及びメッキカップ等の接液部が、供給される無電解メッキ液と同等の温度に調節されないと部分的に無電解メッキ液の温度降下が起こりやすくなり、この結果半導体ウエハー面内での温度分布が不均一となって、成膜品質が安定しないという問題がある。
【0011】
そこで、本発明は、上述したような従来技術の有する不都合を解消することを目的に提案されたものであり、メッキ液の温度降下を防止して成膜品質を安定化させるとともに、効率的なメッキ液の利用が可能な半導体装置の製造方法及び製造装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成する本発明に係る半導体装置の製造方法は、半導体ウエハーをメッキ槽内に溜められたメッキ液に浸漬し、無電解メッキにてバリア膜を金属配線上に形成する際に、所定温度に加熱された液体に浸してメッキ槽を配設するとともに、この液体内に配された配管を用いてメッキ槽内のメッキ液を循環させ且つ加熱することを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る半導体装置の製造装置は、所定温度に加熱された液体が内部に溜められた加熱液体用バスと、メッキ液が溜められたメッキ槽と、このメッキ槽内のメッキ液を循環させる配管とを備える。そして、メッキ槽及び配管は、加熱液体用バスに配設されていることを特徴とする。
【0014】
上述した本発明に係る半導体装置の製造方法及び製造装置は、無電解メッキ処理において、温水等の液体でメッキ液が溜められたメッキ槽自体が加熱されるとともに、上記温水等に配された配管を用いてメッキ槽内のメッキ液を循環させて加熱する。これにより、メッキ槽自体もメッキ液と同じ温度に常に加熱され、またメッキ液が循環して加熱されたメッキ液がメッキ槽内に常に供給されるため、無電解メッキを行うためのメッキ液に温度降下が生じることがない。したがって、本発明によれば、メッキ液の温度を常に均一に保ちつつ無電解メッキが行われ、メッキ時において、半導体ウエハー面内の温度分布が均一化し、成膜品質が安定する。また、本発明では、半導体ウエハーをメッキ液に浸漬させて無電解メッキを行うため、半導体ウエハー面内において接液時間に差が生じることが無く、均一な膜厚のバリア膜が成膜される。
【0015】
さらに、本発明では、少なくとも半導体ウエハーが一枚、完全に浸る量のメッキ液と、配管中に循環させるメッキ液とが必要とされるが、これらは極めて少量で足りる。したがって、本発明によれば、Coが還元析出しなくなるような経時的変化を伴い、ライフエンドでメッキ液を使い捨てする場合にも、大量にメッキ液を溜める必要が無く、効率的なメッキ液の使用が可能とされる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る半導体装置の製造方法及び製造装置の具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0017】
まず、本発明の半導体装置の製造方法について説明する。本発明は、半導体装置の一連の製造工程において、銅(Cu)を含む金属配線上に、無電解メッキ処理により銅拡散防止機能を有するメタル系のバリア膜を形成する工程に係るものである。このバリア膜は、コバルト(Co)合金やニッケル(Ni)合金が用いられ、これが無電解メッキ法によって金属配線上に形成される。ここで、コバルト合金としては、CoP、CoB、CoW、CoMo、CoWP、CoWB、CoMoP、CoMoB等を挙げることができる。また、ニッケル合金としては、NiWP、NiWB、NiMoP、NiMoB等を挙げることができる。さらに、CoとNiの両方が合金化されたもの、タングステン(W)とモリブデン(Mo)の両方が合金化された組み合わせ等も挙げることができる。なお、上述したバリア膜において、WやMoをCoやNiに添加することで、銅拡散防止効果が増大する。また、無電解メッキで副次的に混入されることになるリン(P)やホウ素(B)も、成膜されたCoやNiを微細な結晶構造とし、銅拡散効果に寄与する。
【0018】
本実施の形態では、半導体装置の製造方法において、Cuからなる金属配線上に、バリア膜としてCoWPを成膜するものとして説明する。なお、本例では、説明を簡略化するために、後述するように配線溝のみを加工するシングルダマシン構造について説明するが、配線溝と接続孔とを同時に加工するデュアルダマシン構造にも、接続孔のみのシングルダマシン構造にも適用し得ることは勿論である。
【0019】
半導体装置の製造方法にあっては、まず層間絶縁膜に金属配線が形成される。配線形成に際しては、図1(a)に示すように、層間絶縁膜1に配線を形成する溝(配線溝)2を形成する。配線と配線とを電気的に絶縁する層間絶縁膜1には、周知の絶縁材料であれば任意のものを使用することができ、例えば酸化膜や低誘電材料膜等が使用可能である。
【0020】
同図(b)は、配線材料の成膜工程を示す。配線材料の成膜工程は、バリアメタル及びシードCu成膜工程、Cu埋め込み工程の各工程からなる。これにより、バリアメタル層3、シードCu膜(図示は省略する。)及び金属配線層4が形成される。バリアメタル層3には、Ta、TaN、TiN、WN等のCuに対するバリア性に優れた材料を使用することができる。シードCu膜は、次のCu埋め込み工程で、電解メッキによりCuを成膜する際の導電層となるものである。バリアメタル層3及びシードCu膜の成膜方法は、PVD法やCVD法等を挙げることができる。それぞれの膜厚に関しては、デザインルールにもよるが、バリアメタル層3に関しては、50nm以下、シードCu膜に関しては200nm以下が望ましい。Cu埋め込み工程では、電解メッキ法が広く採用されているが、これに限らず、例えばCVD法でも問題はない。その膜厚は、配線溝2の深さによることとなるが、目安として2.0μm以下であることが好ましい。
【0021】
同図(c)は、配線溝2のみにCuを残す配線形成工程を示すものである。一般的に採用されている技術は、CMPによる研磨である。この工程では、溝部にのみ配線材料を残すように、層間絶縁膜1のところで制御よく研磨をストップし、さらには、層間絶縁膜1上にはこれら配線材料が残らないようにコントロールする必要がある。CMPによる研磨工程では、Cu及びバリアメタルの2種類以上の材料を研磨除去しなければならないので、研磨する材料により研磨液(スラリー)、研磨条件等をコントロールする必要がある。そのため、複数ステップの研磨が必要な場合もある。
【0022】
次に、同図(d)に示すように、上述したように形成されたCuからなる金属配線層4上に、無電解メッキ処理によるバリア膜5が成膜される。なお、このバリア膜の成膜に先立ち、以下の如き前処理が行われる。
【0023】
(1)脱脂処理:この処理は、アルカリ脱脂により、表面のぬれ性を向上させる。
(2)酸処理:この処理は、2〜3%の塩酸(HCl)等で中和すると同時に、表面の酸化しているCuを除去する。
(3)Pd置換処理:PdCl2の塩酸溶液を用いて金属配線の最表面をPdで置換することで、金属配線の表面に触媒活性層を形成する。これは、置換メッキで、異種金属のイオン化傾向の相違を利用するものである。金属配線を構成するCuはPdに比べ電気化学的に卑な金属であるから、溶液中での溶解に伴って放出される電子が、溶液中の貴金属であるPdイオンに転移し、卑金属のCu表面上にPdが形成される。したがって、例えばSiO2等の酸化膜からなる層間絶縁膜上はPdで置換されない。この処理の具体的な例としては、例えば30〜50℃、pH1程度のPdCl2の塩酸溶液中で置換メッキ処理を行う。置換する触媒金属としては、Pdの他に、白金、金、ロジウムでもよい。
(4)純水リンス
【0024】
なお、上述した前処理のうち、脱脂処理及び酸処理は必要に応じて行えばよい。また、上述した各処理は、スピンコータを用いてのスピン処理又はパドル処理で行っても良く、さらにはディップ槽を用いた浸漬処理で行っても良い。
【0025】
これら前処理の後に、Pdによって触媒活性された被メッキ面に、無電解メッキにてCoWPがバリア膜5として成膜されるが、このバリア膜5を成膜する無電解メッキ処理は、温度が常に均一に保たれたメッキ液により行われる。このような無電解メッキ処理においては、メッキ液を溜めておくメッキ槽をヒータ等の加熱手段で所定温度に加熱された液体、例えば温水やオイル等に浸して配設するとともに、この温水等内に配された配管を用いてメッキ槽内のメッキ液を循環させて加熱することによって、メッキ槽内のメッキ液の温度が常に均一に保たれている。
【0026】
無電解メッキ処理においては、メッキ槽を温水等に浸して配設することによってメッキ槽自体を加熱することができるため、メッキ槽とメッキ液との温度差によって生じるメッキ液の温度降下を防止することができる。また、無電解メッキ処理においては、温水等内に配された配管を用いてメッキ槽内のメッキ液を循環させることによって、この循環中に温水等により所定温度に加熱されたメッキ液をメッキ槽内に供給してメッキ槽内部のメッキ液の温度降下を防止することができるとともに、さらに上述したようにメッキ槽自体も同じ温水等により加熱されているため、メッキ液の温度を常に均一に保つことができるようになる。したがって、本発明によれば、常に均一の温度に保たれたメッキ液により半導体ウエハーに対する無電解メッキ処理を行うことができる。このように、温度降下が起こらずに均一な温度に保たれたメッキ液によって無電解メッキ処理を行うことにより、メッキ時において、半導体ウエハー面内の温度分布が均一化し、成膜品質を安定させることができる。このような無電解メッキ処理においては、メッキ液を循環させるための配管を温水等内で蛇行させて配管することによって、循環用の配管と温水等との接触面積を大きくとり、また温水等により加熱された配管とメッキ液との接触時間を長く取ることができ、配管内部を流れるメッキ液の充分な加熱を行えるようになる。
【0027】
また、上述した無電解メッキ処理では、半導体ウエハーをメッキ液に浸漬させてバリア膜の成膜が行われるため、半導体ウエハー面内において接液時間に差が生じることが無く、膜厚が均一なバリア膜を成膜することができる。
【0028】
無電解メッキ処理におけるメッキ液の循環は、例えば循環用の配管にポンプ等の駆動手段を設けることにより行われる。また、メッキ処理後のメッキ液中に含まれるパーティクルや析出物を除去するために、循環用の配管にこれらを濾し取るフィルタを設け、このフィルタを通過させるようにメッキ液を循環させる。これらポンプやフィルタ等を配設することにより、循環用の配管の一部を温水等の外部に配する場合には、外部に配設された配管にラインヒータ等の加熱手段を取り付けてメッキ液を加熱するようにしても良い。
【0029】
なお、無電解メッキ処理におけるメッキ液の循環は、成膜レートの低下とメッキ膜厚むらの発生の原因となるおそれがあるため、メッキ中は停止することが望ましい。
【0030】
上述した無電解メッキ処理においては、被メッキ面をメッキ槽内のメッキ液の液面側に向けて、すなわちフェイスアップの状態で半導体ウエハーがメッキ液に浸漬される。これは、CoWPを無電解メッキ処理にて成膜する場合、半導体ウエハー表面に付着してピンホールの原因となる水素ガスを被メッキ面から離れやすくするためである。なお、半導体ウエハーをフェイスアップの状態で無電解メッキ処理を行った場合であっても、水素ガスが半導体ウエハー表面に付着して容易に取れない場合もあるため、メッキ時に任意の周波数と強度で断続的に超音波を発するようにメッキ槽に超音波素子を配しても良い。このように、超音波を断続的に発してメッキを行うことにより、半導体ウエハーに付着する水素ガスが効果的に除去され、バリア膜におけるピンホールの発生を防止することができる。
【0031】
なお、半導体ウエハーをフェイスアップの状態でメッキ液に浸漬させる際には、半導体ウエハーが短時間で完全にメッキ液に浸るように、メッキ液の液面に対して若干斜めに保持してメッキ液中に投入することが望ましい。上述したように半導体ウエハーを傾けて短時間で均一な温度に保たれたメッキ液中に投入することにより、ウエハー面内におけるメッキむら(膜厚むら)の発生を防止することができる。
【0032】
また、半導体ウエハーは、被メッキ面をメッキ液の液面に対して垂直とした場合にも、半導体ウエハー表面に付着して水素ガスが被メッキ面から離れやすくなる。このため、上述した無電解メッキ処理においては、メッキ液に半導体ウエハーを立てた状態で浸漬させても良い。さらに、半導体ウエハーを立ててメッキ液に浸漬させる場合には、複数枚を並べた状態でメッキ液に浸漬させ、メッキを行っても良い。
【0033】
上述した無電解メッキ処理においては、少量のメッキ液にてCoWPのメッキを行うことができる。具体的には、少なくとも半導体ウエハーが一枚、完全に浸る量のメッキ液がメッキ槽に溜められ、これに加えて配管中に循環させるためのメッキ液があれば足りる。例えば、8インチの半導体ウエハーに対して無電解メッキ処理を行う場合には、メッキ槽の内径を220mmとし、半導体ウエハーが完全に浸かるのに十分な深さ5mmまでメッキ液を溜めるとすると、メッキ槽中に約200mlのメッキ液が溜められていれば良く、さらに配管内を循環させるメッキ液や、この他にサブタンクに溜めておくメッキ液量を考慮しても、トータルで1l乃至2l程度という極めて少量のメッキ液で足りることとなる。したがって、Coが還元析出しなくなるような経時的変化を伴い、ライフエンドでメッキ液を使い捨てする場合にも、大量にメッキ液を溜める必要が無く、効率的なメッキ液の使用を図ることができる。
【0034】
なお、上述した無電解メッキ処理を行うにあたっては、メッキ槽内部に加熱されたN2ガス又は不活性ガスが封入される。これらN2ガス又は不活性ガスの封入によって、メッキ液の温度降下を防止することができるとともに、Co系メッキ液の酸化を防止することもできる。また、必要に応じて蒸発分の水分の補給を行っても良く、この水分補給とともにpH調整剤の補給やメッキ液成分の補給を行ってもよい。pH調整剤の補給やメッキ液成分の補給は、循環しているメッキ液の一部を取り出して、pHチェック、メッキ成分チェックをした後に行われるが、上述したようにメッキ液をライフエンドで使い捨て使用する場合にはメッキ液成分やpHの管理を行わなくとも良い。
【0035】
上述した無電解メッキ処理において使用する無電解メッキ液の組成、条件例は下記の通りである。
【0036】
組成
塩化コバルト:10〜100g/l(硫酸コバルト等)
グリシン:2〜50g/l(コハク酸、りんご酸、クエン酸、マロン酸、ギ酸等のアンモニウム塩又はそれらの混合)
次亜燐酸アンモニウム:2〜200g/l(ホルマリン、グリオキシル酸、ヒドラジン、水素化ホウ素アンモニウム、ジメチルアミンボラン(DMAB)等)
TMAH(PH調整)
条件
50〜95℃、pH8〜12
【0037】
この無電解メッキ液組成中、次亜燐酸アンモニウムの代わりにホルマリン、グリオキシル酸、ヒドラジン等を用いた場合には、バリア膜はリン(P)を含まない膜となる。また、水素化ホウ素アンモニウムやDMAB等を用いれば、リン(P)の代わりにホウ素(B)を含む膜となる。さらに、DMABを用いた場合には、必要に応じてPd等による触媒活性化処理を省略することも可能である。
【0038】
なお、バリア膜としてCoWP以外の上述したコバルト合金、ニッケル合金を成膜する場合には以下のような無電解メッキ液の組成、条件例となる。
【0039】
<CoPの場合>
組成
塩化コバルト:10〜100g/l(硫酸コバルト等)
グリシン:2〜50g/l(コハク酸、りんご酸、クエン酸、マロン酸、ギ酸等のアンモニウム塩又はそれらの混合)
次亜燐酸アンモニウム:2〜200g/l(ホルマリン、グリオキシル酸、ヒドラジン、水素化ホウ素アンモニウム、ジメチルアミンボラン(DMAB)等)
TMAH(PH調整)
条件
50〜95℃、pH7〜12
【0040】
<CoMoPあるいはNiWP、NiMoPの場合>
組成
塩化コバルト或いは塩化ニッケル:10〜100g/l(硫酸コバルト、硫酸ニッケル等)
グリシン:2〜50g/l(コハク酸、りんご酸、クエン酸、マロン酸、ギ酸等のアンモニウム塩又はそれらの混合)
次亜燐酸アンモニウム:2〜200g/l(ホルマリン、グリオキシル酸、ヒドラジン、水素化ホウ素アンモニウム、ジメチルアミンボラン(DMAB)等)
TMAH(PH調整)
条件
50〜95℃、pH8〜12
【0041】
上述した無電解メッキ液組成中、次亜燐酸アンモニウムの代わりにホルマリン、グリオキシル酸、ヒドラジン等を用いた場合には、バリア膜はリン(P)を含まない膜となる。また、水素化ホウ素アンモニウムやDMAB等を用いれば、リン(P)の代わりにホウ素(B)を含む膜となる。さらに、DMABを用いた場合には、必要に応じてPd等による触媒活性化処理を省略することも可能である。
【0042】
さらに、上述したCoWPの無電解メッキ処理後には、金属汚染物質除去能力を有する薬液を用いた薬液洗浄や、スクラバーによって半導体ウエハー表面をスクラビングするスクラブ洗浄等の洗浄処理が行われる。このような洗浄処理を行うことで、Cu配線上以外の箇所、具体的には層間絶縁膜上に、活性化処理後に残留したPdや、無電解メッキ処理後に付着したCo、W等の金属が除去される。
【0043】
なお、上述した実施の形態においては、Cuからなる金属配線上にバリア膜としてCoWPを無電解メッキにて形成するものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。具体的には、Cuを含む合金を金属配線に使用してもよく、また上述した各種のニッケル合金、コバルト合金等をバリア膜として金属配線上に形成するものでもよいことはもちろんである。
【0044】
このようにして金属配線4上にバリア膜5が形成された半導体ウエハーは、純水リンス等の洗浄処理やスピンドライ処理後にクリーンな状態で払い出され(ドライアウト)、後工程たるダイシング工程等を経て半導体装置とされる。
【0045】
上述した無電解メッキ処理を行ってバリア膜を半導体ウエハーの金属配線上の形成するメッキ装置について、以下に説明する。
【0046】
メッキ装置11は、図2に示すように、所定の温度に加熱された温水Waが溜められた温水バス12と、メッキ液Mが溜められたメッキ槽13と、このメッキ槽13内のメッキ液を循環させる循環用配管14とを備えている。
【0047】
温水バス12においては、温水Waが、内部に配設されるヒータ15によって上述したように所定温度に加熱されている。
【0048】
メッキ槽13は、一面が開放された箱状を呈し、その内部に上述したようにメッキ液Mが溜められる槽本体13aと、槽本体13aの開放面を閉塞する蓋体13bとからなり、同図に示すように、槽本体13a内部に温水Waが侵入しない程度まで温水Waに浸された状態で温水バス12内に配設される。メッキ装置11においては、このように温水Waにメッキ槽13を浸して配設することで、メッキ槽13とメッキ液Mとの温度差によって生じるメッキ液Mの温度降下を防止し、メッキ槽13内部のメッキ液Mの温度を常に一定に保つことができる。また、メッキ装置11は、メッキ液Mが溜められた槽本体13aの開放面を蓋体13bにて閉塞することで、外気に触れることによるメッキ液Mの温度降下を防止してメッキ液Mの温度を常に一定に保つことができるとともに、メッキ液Mからのメッキ成分の揮発をも防止することができる。
【0049】
メッキ槽13には、蓋体13bの内面側に、半導体ウエハーWを保持するアーム16が設けられている。このように半導体ウエハーWを保持するアーム16を蓋体13bに設けることで、メッキ槽13への半導体ウエハーWの投入と、メッキ槽13の密閉とを同時に行うことができ、頻繁な開閉によるメッキ液Mの温度降下やメッキ成分揮発が防止される。メッキ装置11においては、半導体ウエハーWが、被メッキ面がメッキ液Mの液面側に向けられた、いわゆるフェイスアップの状態でアーム16に保持されて投入され、槽本体13aに溜められたメッキ液M内に浸漬される。そして、メッキ装置11では、このように半導体ウエハーWがメッキ液Mに浸漬された状態で、半導体ウエハーW、さらに詳しくは半導体ウエハーWに形成された金属配線上へのCoWPのメッキが行われる。
【0050】
なお、図3に示すように、半導体ウエハーWが短時間で完全にメッキ槽13内のメッキ液Mに浸るように、一方が他方に比して短く形成して若干斜めに半導体ウエハーWを保持し得るように蓋体13bのアーム16を設けることが好ましい。メッキ装置11にあっては、このように半導体ウエハーを傾けて投入し得るようにアーム16を設けることで、短時間で均一な温度に保たれたメッキ液中に投入することができ、ウエハー面内におけるメッキむら(膜厚むら)の発生を防止することができる。上述したように半導体ウエハーWを保持するアーム16は、蓋体13bと一体とされるのではなく、別個に設けても良い。
【0051】
また、メッキ槽13には、槽本体13aの底部に、半導体ウエハーWへのメッキ中に断続的に超音波を発する超音波素子17が配設されている。CoWPの無電解メッキプロセスにおいては、水素ガスが発止するが、半導体ウエハーWをフェイスアップ状態でメッキ液M中に浸漬してメッキを行った場合であっても、水素ガスが半導体ウエハーW表面に付着してメッキ膜、本例においてはバリア膜のピンホールの原因となる。このため、メッキ装置11においては、超音波素子17により、メッキ中に任意の周波数と強度で断続的に超音波をかけることにより、半導体ウエハーWに付着した水素ガスが除去され、バリア膜にピンホールが発生することを防止する。
【0052】
さらに、メッキ槽13内には、加熱されたN2ガス或いは不活性ガスが封入される。このようなガスの封入によってメッキ槽13内におけるメッキ液Mの温度降下を防止することができるとともに、Co系のメッキ液の酸化をも防止することができる。
【0053】
循環用配管14は、一方の端部14aがメッキ液Mが溜められた槽本体13aの底面に臨み、且つ他方の端部14bがメッキ槽13の側面に臨むように両端部がメッキ槽13の槽本体13aに連結され、これら両端部間の管部分が温水バス12内を蛇行するように配管される。また、循環用配管14は、上述した管部分の一部が温水バス12外に配され、この部分に配管内のメッキ液Mを一方の端部14aから他方の端部14bへ押し出すポンプ18、及びメッキ後にメッキ液Mに含まれるパーティクルや析出物を濾し取るフィルタ19が配設される。さらに、循環用配管14には、温水バス12外に配された部分にラインヒータ20が取り付けられる。メッキ装置11は、循環用配管14の端部14aから排出されたメッキ液Mが、ポンプ18によって温水Wa内を蛇行する部分を流され、フィルタ19を通過した後に、端部14bからメッキ槽13内に供給される。
【0054】
また、循環用配管14には、メッキ液のチェック用配管21が設けられる。メッキ装置11おいては、このチェック用配管21から循環用配管14内を循環しているメッキ液Mを取り出すことによって、定期的にメッキ液MのpHチェックやメッキ成分チェックを行うことができる。そして、このようなチェックの結果、必要に応じてメッキ槽13内にpH調整剤及びメッキ成分が供給される。なお、このとき、蒸発分の水分補給も行われる。
【0055】
メッキ装置11においては、このようにメッキ液Mをメッキ槽13が浸されているのと同じ温水Wa内を循環させることで、メッキ槽13内に均一温度のメッキ液Mを供給することができ、メッキ槽13内部のメッキ液Mの温度降下を防止して、温度を常に一定に保つことができる。このとき、循環用配管14を温水Wa内において蛇行させることによって、循環用配管14と温水Waとの接触面積を大きくとり、また温水により加熱された循環用配管14とメッキ液Mとの接触時間を長く取ることができ、配管内部を流れるメッキ液Mを充分加熱することができるようになる。また、メッキ装置11においては、温水バス12外に配された循環用配管14に対してもラインヒータが取り付けられ、管内部を流れるメッキ液Mが加熱されるため、これによってもメッキ槽13内部のメッキ液Mの温度降下を防止して、温度を常に一定に保つことができる。
【0056】
また、メッキ装置11においては、メッキ槽13とメッキ液Mを加熱するための循環用配管部14が一体として構成されているため、装置構造をコンパクト化することができる。
【0057】
なお、温水バス12外に配管された循環用配管14における温度降下分は、再度温水バス12を循環させることにより加熱し得るため、上述したラインヒータ20は必要に応じて設ければよい。
【0058】
上述したようなメッキ液Mの循環は、メッキ中においては成膜レート低下とメッキ膜の厚みむらの原因となるため、メッキ中は循環させないことが好ましい。
【0059】
なお、上述したメッキ装置11においては、温水Waではなく、他の液体、例えば所定温度に加熱されたオイル中にメッキ液Mを循環させてメッキ液Mを一定温度に保つようにしても良い。
【0060】
上述したメッキ装置11においては、メッキ槽13内のメッキ液Mの量は、少なくとも半導体ウエハーWが一枚、完全に浸る量であれば足りる。例えば、8インチの半導体ウエハーWに対して無電解メッキ処理を行う場合には、メッキ槽13の槽本体13aの内径を220mmとし、この槽本体13aに深さ5mm分のメッキ液Mを溜めるとすると、約200mlのメッキ液Mで十分に無電解メッキ処理を行うことができる。これに加えて、循環用配管14内を循環させるメッキ液Mの量を考慮し、さらにサブタンクを温水バス12内に設置した場合には、トータルで1l乃至2l程度という極めて少量のメッキ液Mで足りることとなる。したがって、ライフエンドでメッキ液、特にCo系メッキ液のように、Coの2価イオンが酸化により3価に変化し、Coとして還元析出しなくなるような経時変化を伴うメッキ液を使い捨てする場合にも、大量にメッキ液を溜める必要が無く、効率的なメッキ液の使用を図ることができる。
【0061】
このようにメッキ液Mをライフエンドで使い捨て使用する場合には、上述したようなpH調整剤のチェック及び補給や、メッキ液成分チェック及び補給は行わなくとも良い。
【0062】
なお、本発明は上述した構成を有するメッキ装置11に限定されるものではなく、例えば図4に示すメッキ装置31の如く、内径を小さく且つ深さを深くした槽本体32aと、蓋体32bとからなるメッキ槽32内に半導体ウエハーWを立てて、具体的には蓋体32bに設けられたアーム16によってメッキ液の液面に対し被メッキ面が垂直となる状態で保持されてメッキ液Mに浸漬させるよう構成してもよい。なお、図4に示すメッキ装置31においては、上述したメッキ装置11と同様の構成を有するものについては同一符号を付している。
【0063】
このように、本発明は上述した構成例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることはいうまでもない。
【0064】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明に係る半導体装置の製造方法及び製造装置では、無電解メッキ処理において、温水等の液体でメッキ液が溜められたメッキ槽自体が加熱されるとともに、上記温水等に配された配管を用いてメッキ槽内のメッキ液を循環させて加熱することにより、メッキ液に温度降下が生じることがなくなる。したがって、本発明によれば、メッキ液の温度を常に均一に保ちつつ無電解メッキが行われ、メッキ時において、半導体ウエハー面内の温度分布が均一化し、成膜品質を安定させることができる。また、本発明では、半導体ウエハーをメッキ液に浸漬させて無電解メッキを行うため、半導体ウエハー面内において接液時間に差が生じることが無く、均一な膜厚のバリア膜を成膜することができる。
【0065】
さらに、本発明によれば、極めて少量なメッキ液にて無電解メッキを行うことができ、ライフエンドでメッキ液を使い捨てする場合等において、大量にメッキ液を溜める必要が無く、効率的なメッキ液の使用を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】半導体装置における配線形成プロセスの一例を説明するための概略断面図である。
【図2】本発明に係る半導体製造装置の製造装置の縦断面図である。
【図3】同製造装置におけるメッキ槽及び蓋体の縦断面図である。
【図4】他の構成を有する本発明に係る半導体製造装置の製造装置の縦断面図である。
【図5】半導体装置における金属配線部分の要部縦断面図である。
【符号の説明】
1 層間絶縁膜,2 配線溝,3 バリアメタル槽,4 金属配線層,5 バリア膜,11 メッキ装置,12 温水バス,13 メッキ槽,13a 槽本体,13b 蓋体,14 循環用配管,15 ヒータ,16 アーム,17 超音波素子,18 ポンプ,19 フィルタ,20 ラインヒータ,M メッキ液,W 半導体ウエハー,Wa 温水
Claims (19)
- 半導体ウエハーをメッキ槽内に溜められたメッキ液に浸漬し、無電解メッキにてバリア膜を金属配線上に形成する半導体装置の製造方法において、
所定温度に加熱された液体に浸してメッキ槽を配設するとともに、上記液体内に配された配管を用いて上記メッキ槽内のメッキ液を循環させ且つ加熱することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 上記液体は、水、又はオイルであることを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
- 上記半導体ウエハーは、被メッキ面を液面側に向けて上記メッキ液内に浸漬されることを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
- 上記半導体ウエハーは、被メッキ面を液面に対して傾けた状態で上記メッキ液内に浸漬されることを特徴とする請求項3記載の半導体装置の製造方法。
- メッキ時には、上記メッキ液の循環を停止することを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
- 上記メッキ槽には、N2ガス又は不活性ガスが封入されることを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
- メッキ時に、断続的に超音波を発振させることを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
- 上記半導体ウエハーは、被メッキ面を液面に対して垂直に配した状態で上記メッキ液内に浸漬されることを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
- 上記半導体ウエハーは、複数枚並べて配されることを特徴とする請求項8記載の半導体装置の製造方法。
- 上記バリア膜は、コバルト合金又はニッケル合金であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
- 所定温度に加熱された液体が内部に溜められた加熱液体用バスと、
メッキ液が溜められたメッキ槽と、
上記メッキ槽内のメッキ液を循環させる配管とを備え、
上記メッキ槽及び上記配管は、上記加熱液体用バスに配設されることを特徴とする半導体装置の製造装置。 - 上記加熱液体用バスには、所定温度に加熱された水、又はオイルが溜められていることを特徴とする請求項11記載の半導体装置の製造装置。
- 上記メッキ槽に、上記メッキ液が溜められる槽本体と、
該槽本体の開放部位を閉塞し、密閉する蓋体とを備えて成り、
上記蓋体には、メッキ液に浸漬される半導体ウエハーを保持するアームが設けられていることを特徴とする請求項11記載の半導体装置の製造装置。 - 上記アームは、被メッキ面を液面側に向けてメッキ液内に浸漬されるよう上記半導体ウエハーを保持することを特徴とする請求項13記載の半導体装置の製造装置。
- 上記アームは、被メッキ面を液面に対して傾けた状態で上記メッキ液内に浸漬されるよう上記半導体ウエハーを保持することを特徴とする請求項14記載の半導体装置の製造装置。
- 上記メッキ槽には、N2ガス又は不活性ガスが封入されることを特徴とする請求項13記載の半導体装置の製造装置。
- 上記メッキ槽には、超音波発振子が配設されることを特徴とする請求項11記載の半導体装置の製造装置。
- 上記アームは、被メッキ面を液面に対して垂直にした状態で上記メッキ液内に浸漬されるよう上記半導体ウエハーを保持することを特徴とする請求項13記載の半導体装置の製造装置。
- 上記半導体ウエハーは、複数枚並べて配されることを特徴とする請求項18記載の半導体装置の製造装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002179394A JP2004023014A (ja) | 2002-06-20 | 2002-06-20 | 半導体装置の製造方法及び製造装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN105543808A (zh) * | 2014-10-23 | 2016-05-04 | 亚智科技股份有限公司 | 药液回收设备及其系统与方法 |
CN114808086A (zh) * | 2022-04-14 | 2022-07-29 | 矿冶科技集团有限公司 | 电镀设备和小尺寸颗粒电镀方法 |
-
2002
- 2002-06-20 JP JP2002179394A patent/JP2004023014A/ja active Pending
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CN114808086A (zh) * | 2022-04-14 | 2022-07-29 | 矿冶科技集团有限公司 | 电镀设备和小尺寸颗粒电镀方法 |
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