JP2004022800A - 永久磁石の製造方法及び製造装置 - Google Patents

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Noriyoshi Suzuki
鈴木 紀善
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Abstract

【課題】磁化容易軸方向に均一に配向し、品質が高く、歩留まりがよい永久磁石の製造方法及び製造装置を提供すること。
【解決手段】永久磁石の原料粉末3を磁場中プレス成形する工程に用いられ、原料粉末3を充填するキャビティを形成し、原料粉末3をプレス成形する上パンチ4、下パンチ2、ダイ5からなる金型と、前記キャビティ内の原料粉末3に磁場を印加し、磁化容易方向に配向させる磁場発生装置であるポールピース1とを備えた永久磁石の製造装置において、前記金型の、少なくとも前記原料粉末3と接する部分に磁性体を用いる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、永久磁石の製造方法及び製造装置に関し、特に粉末冶金法によって得られる異方性焼結永久磁石の磁場中プレス成形方法及び磁場中プレス成形装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
永久磁石は、一般家庭の各種電気製品から通信機器などまで多くの分野で応用され、使用されている製品である。また、各種電気製品の高性能化、軽薄短小化が進み、その中に含まれる永久磁石も高性能化、小型化が進んでいる。特に、センサーに用いられる磁石については、センサーの高性能化、高精度化のため、磁石から発生する磁束密度の分布にも高い精度が要求され、磁石形状を設計する際にも、磁束密度分布等をコンピューターによって解析し、この結果を用いて磁石形状や配置などを決定することが多く、理論的な解析結果と実際の磁束密度分布が高い精度で一致することが要求されている。
【0003】
異方性焼結永久磁石としては、Srフェライト系、Baフェライト系などのフェライト磁石、希土類−Co系、希土類−Fe−B系などの希土類磁石が広く使用されているが、近年、高性能な磁石としては、希土類磁石の使用が増えている。これら異方性焼結磁石は、磁性を担う各結晶粒の磁化容易軸方向をある一定の方向に揃えたものであり、磁化容易軸方向が、ばらばらの方向を向いている等方性磁石と比較して、磁化容易軸方向が一方向に揃っているため、磁化容易方向に着磁した場合、残留磁束密度が大きく、したがって最大エネルギー積を大きくすることができる。
【0004】
一般に、異方性焼結永久磁石は、結晶粒の磁化容易軸方向をある一定の方向に揃えるため、仮焼もしくは溶解で得られる原料を微粉砕し、この永久磁石原料粉末に外部磁界を印加して、永久磁石原料粉末の磁化容易軸方向を外部磁場と平行な方向に揃え、圧力をかけてプレス成形した後、焼結し、さらに、必要に応じて熱処理を施して製造される。つまり外部磁場印加方向が、磁石の磁化方向となり、また、結晶粒の磁化容易軸方向を一定の方向に揃える上で、この外部磁界の分布が非常に重要になる。
【0005】
図2に示すように、磁場中プレス成形工程で使用されるプレス成形装置は、主に上パンチ4、下パンチ2、ダイ5、及び磁場を印加する部品であるポールピース1等から構成され、原料粉末3はダイ5、上パンチ4及び下パンチ2からなるキャビティ内に充填され、結晶粒の磁化容易軸方向を揃えるため、配向磁場を印加しながら、上、下パンチにて圧力をかけ、圧粉体を成形する。この配向磁場の方向が、製造された永久磁石の磁化方向となる。キャビティ内に充填された原料粉末に配向磁場を印加する方向には、上、下パンチによる圧力をかける方向と平行に磁場を印加する縦磁場成形と、垂直方向に印加する横磁場成形がある。このどちらを選択するかは、製造される製品の特性、形状、着磁方向などによって決まるが、磁気特性上、横磁場成形が多く用いられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、希土類永久磁石は、結晶粒の磁化容易軸方向をある一定の方向に揃えるため、溶解された原料を微粉砕し、この原料粉末に外部磁界を印加して、原料粉末の磁化容易軸方向を外部磁場と平行な方向に揃え、圧力をかけて成形した後、このプレス体に焼結等の熱処理を行い、その後、加工、表面処理等が行われる。この外部磁界を印加して、磁化容易軸方向を揃えた方向が磁化方向となる。また、外部磁界の印加方向に原料粉末の磁化容易軸方向を揃えるため、外部磁界の分布が永久磁石の品質に大きく関係している。
【0007】
しかしながら、磁化容易軸方向を一方向に揃えるために配向磁場を印加してプレス成形、焼結等を施した永久磁石において、配向方向が理想的な方向からずれている、つまり磁化方向が曲がっているものがある。この現象は、特に焼結体の端部に顕著に表れ、焼結体中心部ではほとんど見られない。
【0008】
さらに、永久磁石の高性能化、小型化が進む中で磁化方向の傾き、曲がりの問題は無視できず、歩留まりを悪化させていた。また、各種電気製品に使用される小型の磁石は、大きな焼結体を切断して製造されることが多く、この場合も、特に大きな焼結体の端部から切り出された製品の磁化方向の曲がりが大きく、使用できないものが多くなり、歩留まりを悪化させていた。
【0009】
本発明者は、このような問題を改善するため、特願2001−254659に、異方性焼結永久磁石製造工程の磁場中プレス成形時に磁性を持つ金属材料のダイを用いることが有効であることを提案している。この提案によって、キャビティ内の配向磁場は均一に平行になり、磁化方向の曲がりは大きく改善することができた。しかしながら、この提案によって大きく磁化曲がりは改善されたものの、一部磁石素材端部に磁化方向の曲がりがまだ見られていた。
【0010】
磁化容易軸方向を一方向に揃えるためには、プレス成形時に外部磁場を印加しているが、従来の非磁性パンチでは、パンチの磁気特性と永久磁石原料粉末の磁気特性の違いにより、図4に示すように、配向磁場の方向が曲がり、よって成形体23内部にも配向磁場の曲がりが影響し、成形体23内部の磁化容易軸の方向にも曲がりが生じていた。つまり、焼結体の端部において、特に図4のような磁化の曲がりが、大きくなっていると考えられる。
【0011】
そこで、本発明は、上記の課題を解決し、磁化方向の曲がりを無くし、より一層焼結体端部の磁石の品質を高め、また、歩留まりを改善し、効率よく生産することができる永久磁石の製造方法及び製造装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ダイ、上パンチ及び下パンチからなる金型により形成されるキャビティ内に、永久磁石の原料粉末を充填し、該原料粉末を磁化容易方向に配向するために磁場を印加しながら、前記金型によりプレス成形を行う磁場中プレス成形工程を含む永久磁石の製造方法において、前記金型の、少なくとも前記原料粉末と接する部分に磁性体を用いたことを特徴とする永久磁石の製造方法である。
【0013】
また、本発明は、永久磁石の原料粉末を磁場中プレス成形する工程に用いられ、前記原料粉末を充填するキャビティを形成し、前記原料粉末をプレス成形する上パンチ、下パンチ、ダイからなる金型と、前記キャビティ内の原料粉末に磁場を印加し、磁化容易方向に配向させる磁場発生装置とを備えた永久磁石の製造装置において、前記金型の、少なくとも前記原料粉末と接する部分に磁性体を用いたことを特徴とする永久磁石の製造装置である。
【0014】
【発明の実施の形態】
異方性焼結永久磁石は、結晶粒の磁化容易軸方向を揃えることによって、残留磁束密度を高めており、したがって磁化容易軸の方向が磁化方向となる。本発明のように、パンチの一部または全体に磁性を持つ超硬合金等の金型素材を用いることによって、パンチとキャビティに充填された永久磁石原料粉末の磁気特性が近いため、図3に示すように、キャビティ内の配向磁場は均一に平行になり、よって、成形体13の磁化容易軸方向もどの部分でも均一に平行になり、磁化の曲がりも生じない。したがって、本発明を適用することによって、焼結体の端部、中央部に関係なく均一に平行に配向した磁石が得られ、よって、小型の磁石を大型の焼結体から切断して製造する場合においても、焼結体端部から切り出された小型の磁石でも配向方向(磁化方向)に曲がりがなく、高精度の品質の良い磁石が得られ、歩留まりも大きく上げることができる。
【0015】
本発明によれば、異方性焼結磁石の磁場中プレス成形工程において、パンチの一部または全体に永久磁石原料粉末に近い磁気特性を持つ超硬合金などの金型素材を用い、パンチの磁性体部分の厚みを適当に選択することによって、焼結体のどの部分においても配向方向に曲がりがなく、均一に平行に配向した磁石が得られ、品質のよい磁石を、歩留まり良く得ることができる。
【0016】
【実施例】
以下、本発明について実施例をあげて、具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0017】
まず、2−17系Sm−Co磁石の原料を微粉砕し、永久磁石原料粉末を準備した。次にこの永久磁石原料粉末を、プレス方向と垂直に配向磁場を印加する横磁場プレス成形装置で磁場中成形した。ここで、パンチの原料粉末と接する部分全体に、従来の非磁性材と、飽和磁化0.25Tの磁性材を用いてプレス成形し、各2種類ずつのプレス体を作製した。このプレス体に焼結、時効などの熱処理を施し、図1に示すように、A=31mm、B=6mm(プレス方向)、C=16mm(磁化方向)の焼結体を作製した。この焼結体から、a=4mm、b=5mm、c=3mm(磁化方向)にA部からa部、B部からb部、C部からc部をそれぞれ切り出し、同一条件で着磁を行い直方体の磁石(試料A、B)を得た。
【0018】
次に、この磁石の磁極面10(a=4mm、b=5mmの面)の磁束密度分布を表、裏両面について測定した。ここで、磁石の配向方向が均一に平行ならば、磁石の表と裏の磁束密度は一致するはずであるが、配向方向に曲がりが生じている場合、磁石の表と裏の磁束密度分布にはずれが生じる。したがって、この表と裏の磁束密度分布の値の差を比較することによって、配向方向の曲がりを調べた。表1に、それぞれの金型を用いて作製された異方性永久磁石について、磁束密度分布のピーク値の差を調べた結果を示す。
【0019】
【表1】
Figure 2004022800
【0020】
表1より、素材端部から切り出した磁石(素材位置1および5)の表側と裏側の磁束密度差が大きく素材中心部の磁束密度差が小さくなっていることがわかる。これは、図4に示すような配向磁場の曲がりの影響を受けて、成形体内部の原料粉末の容易軸方向も曲がったためにこの現象が起きたと考えられる。また、表1を見てわかるように、従来の非磁性パンチを用いた場合よりも、磁性パンチを用いた方が、表と裏の磁束密度分布が近くなり、配向方向(磁化)の曲がりが少なくなっていることがわかる。
【0021】
以上の結果では、約0.25Tの飽和磁化を持つ磁性金型を用いた場合、従来よりも配向方向の曲がりが改善されることがわかったが、これらの条件は、永久磁石の種類、成形体の形状、磁場中プレスの条件(特に永久磁石原料粉末の充填密度)によって変化する。また、本発明は、他の磁石材質においても、もちろん有効であるが、その磁気特性の違いにより、金型に用いる材料の磁気特性を適宜選択する必要がある。
【0022】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明による金型を用いて、異方性永久磁石を製造することによって、焼結体のどの部分においても配向方向に曲がりがなく、均一に平行に配向した、品質のよい磁石を、歩留まり良く得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の永久磁石の製造方法におけるブロック素材からの試料の切り出し方法の説明図。
【図2】磁場中プレス成形装置の説明図。図2(a)は、側面図。図2(b)は、平面図。
【図3】パンチに磁性材を用いた場合の磁束密度分布の説明図。
【図4】パンチに非磁性材を用いた場合の磁束密度分布の説明図。
【符号の説明】
1  ポールピース
2  下パンチ
3  原料粉末
4  上パンチ
5  ダイ
10  磁極面
13,23  成形体

Claims (2)

  1. ダイ、上パンチ及び下パンチからなる金型により形成されるキャビティ内に、永久磁石の原料粉末を充填し、該原料粉末を磁化容易方向に配向するために磁場を印加しながら、前記金型によりプレス成形を行う磁場中プレス成形工程を含む永久磁石の製造方法において、前記金型の、少なくとも前記原料粉末と接する部分に磁性体を用いたことを特徴とする永久磁石の製造方法。
  2. 永久磁石の原料粉末を磁場中プレス成形する工程に用いられ、前記原料粉末を充填するキャビティを形成し、前記原料粉末をプレス成形する上パンチ、下パンチ、ダイからなる金型と、前記キャビティ内の原料粉末に磁場を印加し、磁化容易方向に配向させる磁場発生装置とを備えた永久磁石の製造装置において、前記金型の、少なくとも前記原料粉末と接する部分に磁性体を用いたことを特徴とする永久磁石の製造装置。
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