JP2004022639A - ショットキーバリアダイオード - Google Patents
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Abstract
【解決手段】Si基板上にバッファー層を介してワイドバンドギャップ半導体が形成されているショットキーバリアダイオードであって、バッファー層は、立方晶リン化ホウ素層である。ワイドバンドギャップ半導体は、n型3C−SiC又はGaNである。Si基板は、低抵抗(100)単結晶シリコンで構成されている。基板がSi基板である。Niを使用して基板とワイドバンドギャップ半導体とのショットキー接合を行っている。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ショットキーバリアダイオードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
Siやガリウム砒素(GaAs)などの半導体にNiなどの金属を接合させたデバイスは公知である。
【0003】
SiCは、半導体特性がSiより優れているが、Siに比べて欠陥制御技術が未熟である。そのために、ショットキーバリアダイオードにおいて、SiCについては、良質の結晶を得るには至っていない。
【0004】
3C−SiCは、一般的にSi基板上にヘテロエピタキシャル成長させて作成される。基板となるSiと、成長させる3C−SiCとの間には、格子不整合があり、そのためにミスフィット転位による結晶欠陥が多数発生し、デバイス作成時に問題となっている。
【0005】
そのため、格子定数の違いによる結晶欠陥を抑制する技術の導入が必要になっている。たとえば、Si基板表面を炭化水素ガスで炭化し、これをバッファー層としてSiCを成長させる方法が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、基板中のSi原子が炭化処理により基板表面に持ち去られ、Si基板中に空孔が生じ、Si基板が荒れてしまう現象が見られる。
【0007】
さらに、エピタキシャル成長は基板の結晶性を成膜層が受け継ぐために、良質な結晶を得る上で基板の荒れは避けるべきである。
【0008】
本発明の目的は、基板の荒れが少なく、良質な結晶を得ることができるショットキーバリアダイオードを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決手段を例示すると、次の通りである。
【0010】
(1) 基板上にバッファー層を介してワイドバンドギャップ半導体が形成されていることを特徴とするショットキーバリアダイオード。
【0011】
(2) バッファー層が立方晶リン化ホウ素層であることを特徴とする前述のショットキーバリアダイオード。
【0012】
(3) ワイドバンドギャップ半導体がn型3C−SiC又はGaNであることを特徴とする前述のショットキーバリアダイオード。
【0013】
(4) 基板が低抵抗の単結晶シリコンで構成されていることを特徴とする前述のショットキーバリアダイオード。
【0014】
(5) 基板がSi基板であることを特徴とする前述のショットキーバリアダイオード。
【0015】
(6) Niを使用して基板とワイドバンドギャップ半導体とのショットキー接合を行ったことを特徴とする前述のショットキーバリアダイオード。
【0016】
(7) Alを使用して基板となるSiにオーミックコンタクト式の電極を設けたことを特徴とする前述のショットキーバリアダイオード。
【0017】
【発明の実施の形態】
この発明は、Siに比べて半導体機能として優れた性能を持つワイドバンドギャップ半導体を使用したショットキーバリアダイオードを提供するものである。
【0018】
通常のダイオードは半導体のPN接合を利用するが、ショットキーバリアダイオード(Shootkey Barrier Diode − SBD)は、半導体と金属の接合を利用するものである。ショットキーバリアダイオードの特徴としてあげられることは、順方向電圧降下が小さい(PN接合で0.6〜0.8V、ショットキーバリアで0.4V程度)、接合容量がないため逆回復時間が大変短い、といったことである。
【0019】
ショットキーバリアダイオードは、単品では、損失を嫌うスイッチング電源やモータドライバのフライホイールダイオードに利用できる。また、TTL−IC のLSシリーズやALSシリーズなどの内部に、このショットキーバリアダイオードを利用することができる。その場合、低消費電力化や高速化を図ることができる。
【0020】
SiC半導体たとえば3C−SiC半導体は、主にSi(シリコン)基板上に3C−SiCをエピタキシャル成長させることにより製造される。
【0021】
このようなエピタキシャル成長においては、シリコン基板の結晶性を成膜層が受け継ぐ。それゆえ、良質な結晶を得る上で基板の荒れは避けるべきである。
【0022】
そこで、基板の荒れをもたらさないように、適当な物質によるバッファー層を設けるのである。
【0023】
閃亜鉛鉱型結晶である立方晶リン化ホウ素(c−BP)の格子定数は、4.538オングストロームであり、3C−SiCの格子定数は、4.358オングストロームである。両者の格子定数は、ほぼ同等である。そのため、c−BPと3C−SiCを組み合わせると、格子不整合によるミスフィット転位を抑制することができる。
【0024】
まず、Si基板上にc−BPをエピタキシャル成長させ、続いて、3C−SiCを成長させることにより、ミスフィット転位を抑制した結晶を得ることができる。
【0025】
c−BPとSiは、格子定数について16.4%の違いがあるものの、c−BPはSi上にヘテロエピタキシャル成長を実施できるものである。
【0026】
また、c−BPは電気伝導性物質であり、デバイス作成時には電気的な問題をもたらさない。
【0027】
【実施例】
以下、本発明の好適な実施例を説明する。
【0028】
図1には、本発明の実施例1によるショットキーバリアダイオードの構成が概念的に示されている。
【0029】
<実施例1>
次に示す手順で、図1に示すデバイスを製造する。
【0030】
(1)リン(P)ヘビードープのn型(100)Si基板を炉にセットする。
【0031】
(2)炉内圧力は1−50Torrとし、プロセス中は均一とする。
【0032】
(3)基板温度を1000℃以上として、Si表面クリーニングを行う。
【0033】
(4)基板温度を800−1000℃として、c−BPの結晶成長を1μm程度以下の膜厚まで実施する。
【0034】
(5)ジボラン、ホスフィンの供給を止め、基板温度を400−600℃として、モノメチルシランを導入し、3C−SiCの初期の結晶層を50−100nm程度の厚みまで設ける。
【0035】
(6)基板温度を1150−1350℃として、シラン及びプロパンを導入し、3C−SiCの結晶成長を5μm程度以下の膜厚まで実施する。
【0036】
(7)シラン・プロパンの供給を止めて降温する。
【0037】
(8)Si側にAlを、3C−SiC側にNiを、それぞれ蒸着して電極とする。
【0038】
<実施例2>
(1)リン(P)ヘビードープのn型(100)Si基板を炉にセットする。
【0039】
(2)炉内圧力は1−50Torrとし、プロセス中は均一とする。
【0040】
(3)基板温度を1000℃以上として、Si表面のクリーニングを行う。
【0041】
(4)基板温度を500−1000℃として、c−BPの結晶成長を1μm程度以下の膜厚まで実施する。
【0042】
(5)ジボラン、ホスフィンの供給を止め、基板温度を350−550℃として、トリメチルガリウムとモノメチルヒドラジンを導入し、GaNの初期の結晶層を50−100nm程度の厚みまで設ける。
【0043】
(6)基板温度を800−1000℃として、トリメチルガリウムとモノメチルヒドラジンを導入し、GaNの結晶成長を5μm程度以下の膜厚まで実施する。
【0044】
(8)トリメチルガリウムとモノメチルヒドラジンの供給を止めて降温する。
【0045】
(9)Si側にAlを、GaN側にNiを、それぞれ蒸着し電極とする。
【0046】
なお、本発明は先述の実施例に限定されない。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、c−BPのバッファー層を設けて作成した3C−SiC結晶又はGaN結晶は、格子欠陥違いによるミスフィット転位が抑制される。そのため、高品質な結晶が得られる。作成されたデバイスの特性は、Siより優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるショットキーバリアダイオードの構成を示す概念図。
Claims (7)
- 基板上にバッファー層を介してワイドバンドギャップ半導体が形成されていることを特徴とするショットキーバリアダイオード。
- バッファー層が立方晶リン化ホウ素層であることを特徴とする請求項1に記載のショットキーバリアダイオード。
- ワイドバンドギャップ半導体がn型3C−SiC又はGaNであることを特徴とする請求項1又は2に記載のショットキーバリアダイオード。
- 基板が低抵抗の単結晶シリコンで構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のショットキーバリアダイオード。
- 基板がSi基板であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のショットキーバリアダイオード。
- Niを使用して基板とワイドバンドギャップ半導体とのショットキー接合を行ったことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のショットキーバリアダイオード。
- Alを使用して基板となるSiにオーミックコンタクト式の電極を設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のショットキーバリアダイオード。
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JP2002172604A JP2004022639A (ja) | 2002-06-13 | 2002-06-13 | ショットキーバリアダイオード |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006303084A (ja) * | 2005-04-19 | 2006-11-02 | Denso Corp | 炭化珪素半導体装置 |
JP2007095858A (ja) * | 2005-09-28 | 2007-04-12 | Toshiba Ceramics Co Ltd | 化合物半導体デバイス用基板およびそれを用いた化合物半導体デバイス |
US7825435B2 (en) | 2007-02-09 | 2010-11-02 | Sanken Electric Co., Ltd. | Diode-like composite semiconductor device |
US8618462B2 (en) | 2010-05-26 | 2013-12-31 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Photoelectric transducer device having a rectifier is a second transistor with diode-connected and normally on |
US9667148B2 (en) | 2010-06-04 | 2017-05-30 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Photoelectric transducer device including a transistor including an oxide semiconductor layer |
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2002
- 2002-06-13 JP JP2002172604A patent/JP2004022639A/ja active Pending
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