JP2004022631A - 半導体装置およびパターン配置方法 - Google Patents

半導体装置およびパターン配置方法 Download PDF

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Abstract

【課題】CMP法を用いて表面研磨される層間絶縁膜の下地導電層に、後工程の写真製版工程においてアライメントサーチマークを安定して容易で確実に検出できるように、ダミー導電層パターンを配置する。
【解決手段】同じ幅の繰り返しパターンから成るアライメントサーチマーク15をダイシングライン領域11に配設し、本番導電層パターン13の形成領域以外のチップ領域12には、隣接するパターンの幅が互いに異なるダミーパターン14aを配置し、アライメントサーチマーク15の位置検出に用いる信号波形の誤認識を防止する。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体装置に関するもので、特に、CMP法での表面平坦性を高めるために、下地層に形成するダミーパターンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体デバイス、特にDRAM回路とロジック回路とを同一半導体基板上に混載したデバイスであるeRAMにおいて、チップサイズを縮小するために、配線の微細化、配線層の高平坦化が求められる。このため、CMP法により層間絶縁膜の平坦化が行われているが、その場合、層間絶縁膜下層のパターンの粗密により平坦度が左右されるため、CMP法による平坦性向上のため、層間絶縁膜下層の導電層パターンにおいて、パターンの粗な部分にダミーパターンを配設していた。一方、各配線層や、上下配線層間を接続するコンタクト部のパターニングのための写真製版工程において、下層に形成された、マスク合わせの位置決めに用いるアライメントサーチマークをステッパ装置により検出し、マスク合わせずれを補正して写真製版を行い、レジストパターンの形成を行っていた。
【0003】
図9(a)は、従来の半導体装置における、CMP法にて表面研磨される層間絶縁膜の下地導電層の平面図である。図に示すように、ウェハ1内のチップ領域2には、本番パターン4(図示せず)が形成されていない領域に、同じサイズの矩形の繰り返しパターンから成るダミーパターン6が配列され、ダイシングライン領域3に、同じ幅の繰り返しパターンから成るアライメントサーチマーク5が配設されている。
このようなパターンを覆う層間絶縁膜あるいはその上の配線層のパターニング時の写真製版工程において、アライメントサーチマーク5の位置検出を行って、マスク合わせの位置決めを行っているが、アライメントサーチマーク5の位置検出は、レーザ等をアライメントサーチマーク5のパターン幅方向に走査しつつ上方から照射して反射波の信号波形を検出する方法で行っており、検出された信号波形を図9(b)に示す。図において、7はアライメントサーチマーク5の信号波形、8はアライメントサーチマーク5と隣接するダミーパターン6の信号波形である。
【0004】
また、上層にボンディングパッドが形成される領域9では、通常、パターンを配置しないようにするが、特に平坦度が要求される場合など、図10(a)に示すように、他の領域のダミーパターン6とは別に、同じサイズの矩形の繰り返しパターンから成るダミーパターン6aを配列することがあった。図10(b)は、上層にボンディングパッドが形成される領域9の平面図である。
さらに、アライメントサーチマーク5が形成されるダイシングライン領域3においても、通常、パターンを配置しないようにするものであるが、図11に示すように、同じサイズの矩形の繰り返しパターンから成るダミーパターン6bを配列することがあった
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の半導体装置は、以上のように構成され、アライメントマーク5とダミーパターン6(6a、6b)とは、両者とも同じ幅の繰り返しパターンであり、このため、図9(b)に示すように、アライメントサーチマーク5の位置検出のために得る信号波形が、アライメントマーク5の信号波形とダミーパターン6の信号波形とで類似している。このため、アライメントサーチマーク5とのパターン幅方向の距離が近接したダミーパターン6をアライメントサーチマーク5と誤認識してしまい、写真製版工程におけるアライメントが安定して確実に行えない等の問題点があった。
【0006】
この発明は、上記のような問題点を解消するために成されたものであって、写真製版工程においてアライメントサーチマークを安定して容易で確実に検出できるように、ダミーパターンを配置した半導体装置を提供することを目的とする。また、このような半導体装置に適したパターン配置方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1記載の半導体装置は、半導体基板上に、被加工膜パターンと、同じ幅の繰り返しパターンから成る写真製版時のアライメントサーチマークと、該アライメントサーチマークおよび上記被加工膜パターンを覆い、CMP法を用いて表面研磨された層間絶縁膜とを備えた装置構成であって、上記被加工膜パターンが、本番パターンとダミーパターンとで構成され、少なくとも、上記アライメントサーチマークからパターンの幅方向に所定の距離内の領域に、隣接するパターンの幅が互いに異なる第1のダミーパターンから成る上記ダミーパターンを配設したものである。
【0008】
この発明の請求項2記載の半導体装置は、請求項1において、上記アライメントサーチマークからパターンの幅方向の距離が150μm程度までの領域に、上記第1のダミーパターンを配設したものである。
【0009】
この発明の請求項3記載の半導体装置は、請求項1において、上記アライメントサーチマークをダイシングライン領域に配設し、上記第1のダミーパターンを、チップ領域の内側周囲領域で、上記ダイシングライン領域との境界から100μm程度までの領域に配設したものである。
【0010】
この発明の請求項4記載の半導体装置は、請求項3において、上記第1のダミーパターンを、上記アライメントサーチマークとパターンの幅方向に対向する領域にのみ配設したものである。
【0011】
この発明の請求項5記載の半導体装置は、請求項1において、上記アライメントサーチマークをダイシングライン領域に配設し、上記第1のダミーパターンを、チップ領域の内側周囲領域で、上層にボンディングパッドが形成される領域に配設したものである。
【0012】
この発明の請求項6記載の半導体装置は、請求項3〜5のいずれかにおいて、上記第1のダミーパターンおよび上記本番パターンが配設されたチップの空き領域に、矩形の繰り返しパターン(第2のダミーパターン)から成る上記ダミーパターンを挿入して配列させたものである。
【0013】
この発明の請求項7記載の半導体装置は、請求項1において、上記アライメントサーチマークをダイシングライン領域に配設し、上記第1のダミーパターンを、上記アライメントサーチマーク形成領域以外の上記ダイシングライン領域内に配設したものである。
【0014】
この発明の請求項8記載のパターン配置方法は、半導体基板上のチップ領域に、本番パターンとダミーパターンとで構成される被加工膜パターンを配置し、上記半導体基板上のダイシングライン領域に、同じ幅の繰り返しパターンから成る写真製版時のアライメントサーチマークを配置する方法であって、上記ダミーパターンとして、隣接するパターン幅が互いに異なる第1のダミーパターンを上記チップ領域全体に配置する第1ステップと、次いで、上記本番パターンを上記チップ領域内の所定の領域に配置する第2ステップとを備え、上記第2ステップ時に、上記所定の領域の上記第1のダミーパターンを上記本番パターンに置き換え、該本番パターンの周辺領域を抜きパターンにするものである。
【0015】
この発明の請求項9記載のパターン配置方法は、半導体基板上のチップ領域に、本番パターンとダミーパターンとで構成される被加工膜パターンを配置し、上記半導体基板上のダイシングライン領域に、同じ幅の繰り返しパターンから成る写真製版時のアライメントサーチマークを配置する方法であって、隣接するパターン幅が互いに異なる第1のダミーパターンから成る上記ダミーパターンを上記チップ領域の内側周囲領域に配置する第1ステップと、次いで、上記本番パターンを上記チップ領域内の所定の領域に配置する第2ステップと、次いで、上記第1のダミーパターンおよび上記本番パターンが配設された上記チップの空き領域に、矩形の繰り返しパターン(第2のダミーパターン)から成る上記ダミーパターンを挿入して配列させる第3ステップとを備え、上記第2ステップ時に、上記所定の領域の上記第1のダミーパターンを上記本番パターンに置き換え、該本番パターンの周辺領域を抜きパターンにするものである。
【0016】
この発明の請求項10記載のパターン配置方法は、半導体基板上のチップ領域に、本番パターンとダミーパターンとで構成される被加工膜パターンを配置し、上記半導体基板上のダイシングライン領域に、同じ幅の繰り返しパターンから成る写真製版時のアライメントサーチマークを配置する方法であって、上記本番パターンを上記チップ領域内の所定の領域に配置する第1ステップと、次いで、上記本番パターンが配設された上記チップの空き領域に、矩形の繰り返しパターン(第2のダミーパターン)から成る上記ダミーパターンを挿入して配列させる第2ステップと、次いで上記チップ領域の内側周囲領域で、上記アライメントサーチマークとパターンの幅方向に対向する領域あるいは上層にボンディングパッドが形成される領域の一方あるいは双方に、隣接するパターン幅が互いに異なる第1のダミーパターンから成る上記ダミーパターンを、上記第2のダミーパターンに置き換えて配置する第3ステップとを備えたものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を、図について説明する。
図1(a)は、この発明の実施の形態1によるeRAM半導体装置における平面図であり、CMP法にて表面研磨される層間絶縁膜の下地層を示す。また、図1(b)は、写真製版工程でアライメントサーチマークの位置検出に用いる信号波形である。
図1(a)において、11は半導体基板のチップ領域、12はダイシングライン領域、13はチップ領域11内の被加工膜としての導電層の本番パターンで、DRAMパターン13aとロジック回路パターン13bとで構成される。14aは、チップ領域11内で本番パターン13が形成されていない領域に配設された、隣接するパターンの幅が互いに異なるダミーパターンである。なお、このダミーパターン14aは、上層に形成される層間絶縁膜(図示せず)のCMP法による表面研磨時における平坦性向上のため、下地導電層のパターン13の粗密を改善するために配設されるものである。また、15は同じ幅の繰り返しパターンから成るアライメントサーチマークである。
【0018】
なお、このような本番パターン13とダミーパターン14aとで構成される導電層パターンおよびアライメントサーチマーク15を覆う層間絶縁膜あるいはその上の配線層のパターニング時の写真製版工程において、アライメントサーチマーク15の位置検出を行って、マスク合わせの位置決めを行っているが、アライメントサーチマーク15の位置検出は、レーザ等をアライメントサーチマーク15のパターン幅方向に走査しつつ上方から照射して、図1(b)に示すような反射波の信号波形を検出する方法で行う。図1(b)において、16aはダミーパターン14aを検出した信号波形(以下、ダミーパターン波形と称す)、17はアライメントサーチマークを検出した信号波形(以下、アライメントサーチマーク波形と称す)である。
アライメントマーク5は同じ幅の繰り返しパターンであるが、ダミーパターン14aは、隣接するパターンの幅が互いに異なるパターンであるため、図1(b)に示すように、ダミーパターン波形16aとアライメントサーチマーク波形17とは、波形形状が異なる。このため、ダミーパターン14aをアライメントサーチマーク15と誤認識することが防止でき、アライメントサーチマーク15を確実に位置検出でき、写真製版工程におけるアライメントが安定して確実に行える。
【0019】
図1(a)で示すようなパターンの配置を決定する方法を図2に基づいて、以下に示す。
まず、図2(a)に示すように、ダイシングライン領域12の所定の位置にアライメントサーチマーク15を配置し、チップ領域11全体に、隣接するパターン幅が互いに異なる全面ダミーパターン14を配置する。次いで、図2(b)に示すように、本番パターン13をチップ領域11内の設計上の所定領域に配置する。このとき、図2(c)に示すように、本番パターン13配置領域に配置されていた部分の全面ダミーパターン14を本番パターン13に置き換え、本番パターン13の周辺領域を例えば、数μmの幅で抜きパターン18にすることで、本番パターン13とダミーパターン14a(全面ダミーパターン14の残存部分)との配置を決定する。
このようにパターンの配置を決定することで、チップ領域11内で、本番パターン13が形成されていない領域に、隣接するパターンの幅が互いに異なるダミーパターン14aを容易に信頼性良く配置できる。
【0020】
なお、図1、図2では、便宜上1つのチップのみを図示したが、パターン形成を行うウェハ表面には、同様のチップが多数配列されており、検出される信号波形もアライメントサーチマーク17の左側のみを図示したが、実際には右側の信号波形も同様に検出される。
【0021】
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2を図について説明する。
上記実施の形態1では、チップ領域11内のダミーパターンを、隣接するパターンの幅が互いに異なるダミーパターン14aで全て構成したが、この実施の形態では、図3(a)に示すように、チップ領域11の内側周囲領域には、隣接するパターンの幅が互いに異なるダミーパターン14bを配設し、その内側の空き領域には、同じサイズの矩形の繰り返しパターン19a(以下、繰り返しダミーパターン19aと称す)をダミーパターンとして配設する。なお、ダミーパターン14bが配設されるチップ領域11の内側周囲領域は、ダイシングライン領域12との境界から100μm程度までの領域とする。
【0022】
このような本番パターン13とダミーパターン14b、19aとで構成される導電層パターンおよびアライメントサーチマーク15を覆う層間絶縁膜あるいはその上の配線層のパターニング時の写真製版工程において、上記実施の形態1と同様に、アライメントサーチマーク15の位置検出を行う際、図3(b)に示すような信号波形が検出される。図において、16bはダミーパターン14bを検出したダミーパターン波形、17はアライメントサーチマーク波形、20aは繰り返しダミーパターン19aを検出したダミーパターン波形である。
繰り返しダミーパターン19aとアライメントサーチマーク15とは共に繰り返しパターンであるため信号波形20a、17の波形形状が類似するものであるが、繰り返しダミーパターン19aはアライメントサーチマーク15に隣接して配設されることはない。また、マスク合わせずれを検出して補正するために行うアライメントサーチマーク15の位置検出では、アライメントサーチマーク15の幅方向の両側150μm程度までの領域範囲で信号波形を観測すれば十分であり、アライメントサーチマーク波形17と誤認識の可能性のある隣接信号波形であるダミーパターン波形16bは波形形状が異なる。このため、検出した信号波形からアライメントサーチマーク15を誤認識することなく確実に認識して位置検出することができ、写真製版工程におけるアライメントが安定して確実に行える。
【0023】
図3(a)で示すようなパターンの配置を決定する方法を図4に基づいて、以下に示す。
まず、図4(a)に示すように、ダイシングライン領域12の所定の位置にアライメントサーチマーク15を配置し、チップ領域11の内側周囲領域、即ちダイシングライン領域12との境界から100μm程度までの領域に、隣接するパターン幅が互いに異なるダミーパターン14bを配置する。
次いで、図4(b)に示すように、本番パターン13をチップ領域11内の設計上の所定領域に配置する。このとき、図4(c)に示すように、本番パターン13配置領域に配置されていたダミーパターン14bを本番パターン13に置き換え、本番パターン13の周辺領域を例えば、数μmの幅で抜きパターン18にする。続いて、ダミーパターン14bおよび本番パターン13が配設されたチップの空き領域に、同じサイズの矩形の繰り返しダミーパターン19aを、挿入して配列させる。このとき、図4(d)にに示すように、空き領域を埋めるように繰り返しダミーパターン19aを配置する。
このようにパターンの配置を決定することで、図3(a)で示すような、アライメントサーチマーク15の誤認識が防止できるダミーパターン14b、19aを容易に信頼性良く配置できる。
【0024】
実施の形態3.
次に、この発明の実施の形態3を図について説明する。
上記実施の形態2では、チップ領域11の内側周囲領域全体に、隣接するパターン幅が互いに異なるダミーパターン14bを配置したが、この実施の形態では、図5(a)に示すように、チップ領域11の内側周囲領域で、アライメントサーチマーク15とパターンの幅方向に対抗する領域のみ、隣接するパターンの幅が互いに異なるダミーパターン14cを配設し、その他の空き領域には、同じサイズの矩形の繰り返しパターン19b(以下、繰り返しダミーパターン19bと称す)をダミーパターンとして配設する。なお、この場合も、ダミーパターン14cが配設される領域は、ダイシングライン領域12との境界から100μm程度までの領域とする。
【0025】
このような本番パターン13とダミーパターン14c、19bとで構成される導電層パターンおよびアライメントサーチマーク15を覆う層間絶縁膜あるいはその上の配線層のパターニング時の写真製版工程において、上記実施の形態1と同様に、アライメントサーチマーク15の位置検出を行う際、図5(b)に示すような信号波形が検出される。なお、この場合、チップ領域11左側のアライメントサーチマーク15についての位置検出を示す。図において、16cはダミーパターン14cを検出したダミーパターン波形、17はアライメントサーチマーク波形、20bは繰り返しダミーパターン19bを検出したダミーパターン波形である。
繰り返しダミーパターン19bとアライメントサーチマーク15とは共に繰り返しパターンであるため信号波形20b、17の波形形状が類似するものであるが、繰り返しダミーパターン19bはアライメントサーチマーク15に隣接して配設されることはない。また、マスク合わせずれを検出して補正するために行うアライメントサーチマーク15の位置検出では、アライメントサーチマーク15の幅方向の両側150μm程度までの領域範囲で信号波形を観測すれば十分であり、アライメントサーチマーク波形17と誤認識の可能性のある隣接信号波形であるダミーパターン波形16cは波形形状が異なる。このため、検出した信号波形からアライメントサーチマーク15を誤認識することなく確実に認識して位置検出することができ、写真製版工程におけるアライメントが安定して確実に行える。
【0026】
図5(a)で示すようなパターンの配置を決定する方法を図6に基づいて、以下に示す。
まず、図6(a)に示すように、ダイシングライン領域12では所定の位置にアライメントサーチマーク15を配置し、チップ領域11では、本番パターン13をチップ領域11内の設計上の所定領域に配置し、その空き領域に、同じサイズの矩形の繰り返しダミーパターン19bを、空き領域を埋めるように挿入して配列させる。
次いで、図6(b)に示すように、チップ領域11の内側周囲領域で、アライメントサーチマーク15とパターンの幅方向に対向する領域に、隣接するパターンの幅が互いに異なるダミーパターン14cを配設する。即ち、該当領域の繰り返しダミーパターン19bを、ダミーパターン14cで置き換える。なお、実際には、図6(c)に示すように、アライメントサーチマーク15の幅方向の両側にダミーパターン14cが配置される。
このようにパターンの配置を決定することで、図5(a)で示すような、アライメントサーチマーク15の誤認識が防止できるダミーパターン14b、19aを容易に信頼性良く配置できる。
【0027】
実施の形態4.
この実施の形態では、上層にボンディングパッドが形成されるパッド領域21で、特に平坦度が要求される場合、図7(a)に示すように、このパッド領域21内に、隣接するパターンの幅が互いに異なるダミーパターン14dを配設し、他の空き領域に繰り返しダミーパターン19bを配設する。なお、図7(b)は、パッド領域21のみを拡大して示した図である。
この場合、チップ領域11の内側周囲領域で、アライメントサーチマーク15とパターンの幅方向に対向する領域において、パッド領域21とならない領域が存在する場合、上記実施の形態3で示したように、その領域にダミーパターン14cを配設する。
【0028】
アライメントサーチマーク15の位置検出時の信号波形は、図7(c)に示すようになり、アライメントサーチマーク波形17と誤認識の可能性のある隣接信号波形であるダミーパターン波形16d(ダミーパターン14dの信号波形)は波形形状が異なる。このため、検出した信号波形からアライメントサーチマーク15を誤認識することなく確実に認識して位置検出することができ、写真製版工程におけるアライメントが安定して確実に行える。
なお、この場合のパターン配置の決定方法は、上記実施の形態3で示した手順と同様であり、繰り返しダミーパターン19bを配置した後、パッド領域21についてダミーパターン14dに置き換える。
【0029】
実施の形態5.
この実施の形態では、特に平坦度が要求される場合で、ダイシングライン領域11にダミーパターンを配設する場合について説明する。図8(a)に示すように、ダイシングライン領域11内全体に、隣接するパターンの幅が互いに異なるダミーパターン14dを配置し、その中の所定の領域をアライメントサーチマーク15に置き換えてパターン配置を決定し、このような配置決定されたパターン15、14eをダイシングライン領域11に配設する。
アライメントサーチマーク15の位置検出時の信号波形は、図8(b)に示すようになり、アライメントサーチマーク波形17と誤認識の可能性のある隣接信号波形であるダミーパターン波形16e(ダミーパターン14eの信号波形)は波形形状が異なる。このため、検出した信号波形からアライメントサーチマーク15を誤認識することなく確実に認識して位置検出することができ、写真製版工程におけるアライメントが安定して確実に行える。
【0030】
なお、上記実施の形態では、ダイシングライン領域11とチップ領域12とで扱いを分けたが、アライメントサーチマーク15のパターンの幅方向の距離が150μm程度までの領域に配設されるダミーパターンが、隣接するパターンの幅が互いに異なるダミーパターンであれば、アライメントサーチマーク15の信号波形をダミーパターンと誤認識することなく確実に検出できる。
また、上記実施の形態1〜5では、導電層のパターンで説明したが、分離絶縁膜等のパターン形成時にダミーパターンを配設する場合などにも適用でき、同様の効果が得られる。
【0031】
【発明の効果】
以上のように、この発明の請求項1記載の半導体装置は、半導体基板上に、被加工膜パターンと、同じ幅の繰り返しパターンから成る写真製版時のアライメントサーチマークと、該アライメントサーチマークおよび上記被加工膜パターンを覆い、CMP法を用いて表面研磨された層間絶縁膜とを備えた装置構成であって、上記被加工膜パターンが、本番パターンとダミーパターンとで構成され、少なくとも、上記アライメントサーチマークからパターンの幅方向に所定の距離内の領域に、隣接するパターンの幅が互いに異なる第1のダミーパターンから成る上記ダミーパターンを配設したため、上記アライメントサーチマークを誤認識することなく確実に位置検出することができ、写真製版工程におけるアライメントが安定して確実に行え、半導体装置の製造における信頼性および生産性が向上する。
【0032】
この発明の請求項2記載の半導体装置は、請求項1において、上記アライメントサーチマークからパターンの幅方向の距離が150μm程度までの領域に、上記第1のダミーパターンを配設したため、アライメントサーチマークを誤認識することなく確実に位置検出することができる、効果的なパターン配置が実現できる。
【0033】
この発明の請求項3記載の半導体装置は、請求項1において、上記アライメントサーチマークをダイシングライン領域に配設し、上記第1のダミーパターンを、チップ領域の内側周囲領域で、上記ダイシングライン領域との境界から100μm程度までの領域に配設したため、容易で効果的なパターン配置により、アライメントサーチマークを誤認識することなく確実に位置検出することができる。
【0034】
この発明の請求項4記載の半導体装置は、請求項3において、上記第1のダミーパターンを、上記アライメントサーチマークとパターンの幅方向に対向する領域にのみ配設したため、さらに容易で効果的なパターン配置により、アライメントサーチマークを誤認識することなく確実に位置検出することができる。
【0035】
この発明の請求項5記載の半導体装置は、請求項1において、上記アライメントサーチマークをダイシングライン領域に配設し、上記第1のダミーパターンを、チップ領域の内側周囲領域で、上層にボンディングパッドが形成される領域に配設したため、高い表面平坦性を有する半導体装置に適用でき、アライメントサーチマークを誤認識することなく確実に位置検出することができる。
【0036】
この発明の請求項6記載の半導体装置は、請求項3〜5のいずれかにおいて、上記第1のダミーパターンおよび上記本番パターンが配設されたチップの空き領域に、矩形の繰り返しパターン(第2のダミーパターン)から成る上記ダミーパターンを挿入して配列させたため、容易で信頼性良くダミーパターンが配設できる。
【0037】
この発明の請求項7記載の半導体装置は、請求項1において、上記アライメントサーチマークをダイシングライン領域に配設し、上記第1のダミーパターンを、上記アライメントサーチマーク形成領域以外の上記ダイシングライン領域内に配設したため、高い表面平坦性を有する半導体装置に適用でき、アライメントサーチマークを誤認識することなく確実に位置検出することができる。
【0038】
この発明の請求項8記載のパターン配置方法は、半導体基板上のチップ領域に、本番パターンとダミーパターンとで構成される被加工膜パターンを配置し、上記半導体基板上のダイシングライン領域に、同じ幅の繰り返しパターンから成る写真製版時のアライメントサーチマークを配置する方法であって、上記ダミーパターンとして、隣接するパターン幅が互いに異なる第1のダミーパターンを上記チップ領域全体に配置する第1ステップと、次いで、上記本番パターンを上記チップ領域内の所定の領域に配置する第2ステップとを備え、上記第2ステップ時に、上記所定の領域の上記第1のダミーパターンを上記本番パターンに置き換え、該本番パターンの周辺領域を抜きパターンにするため、アライメントサーチマークを誤認識することなく確実に位置検出することができる被加工膜パターンを容易で信頼性良く配置できる。
【0039】
この発明の請求項9記載のパターン配置方法は、半導体基板上のチップ領域に、本番パターンとダミーパターンとで構成される被加工膜パターンを配置し、上記半導体基板上のダイシングライン領域に、同じ幅の繰り返しパターンから成る写真製版時のアライメントサーチマークを配置する方法であって、隣接するパターン幅が互いに異なる第1のダミーパターンから成る上記ダミーパターンを上記チップ領域の内側周囲領域に配置する第1ステップと、次いで、上記本番パターンを上記チップ領域内の所定の領域に配置する第2ステップと、次いで、上記第1のダミーパターンおよび上記本番パターンが配設された上記チップの空き領域に、矩形の繰り返しパターン(第2のダミーパターン)から成る上記ダミーパターンを挿入して配列させる第3ステップとを備え、上記第2ステップ時に、上記所定の領域の上記第1のダミーパターンを上記本番パターンに置き換え、該本番パターンの周辺領域を抜きパターンにするため、アライメントサーチマークを誤認識することなく確実に位置検出することができる被加工膜パターンを容易で信頼性良く配置できる。
【0040】
この発明の請求項10記載のパターン配置方法は、半導体基板上のチップ領域に、本番パターンとダミーパターンとで構成される被加工膜パターンを配置し、上記半導体基板上のダイシングライン領域に、同じ幅の繰り返しパターンから成る写真製版時のアライメントサーチマークを配置する方法であって、上記本番パターンを上記チップ領域内の所定の領域に配置する第1ステップと、次いで、上記本番パターンが配設された上記チップの空き領域に、矩形の繰り返しパターン(第2のダミーパターン)から成る上記ダミーパターンを挿入して配列させる第2ステップと、次いで上記チップ領域の内側周囲領域で、上記アライメントサーチマークとパターンの幅方向に対向する領域あるいは上層にボンディングパッドが形成される領域の一方あるいは双方に、隣接するパターン幅が互いに異なる第1のダミーパターンから成る上記ダミーパターンを、上記第2のダミーパターンに置き換えて配置する第3ステップとを備えたため、アライメントサーチマークを誤認識することなく確実に位置検出することができる被加工膜パターンを容易で信頼性良く配置できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1によるeRAM半導体装置における平面図およびアライメントサーチマークの位置検出に用いる信号波形である。
【図2】この発明の実施の形態1によるパターンの配置方法を示す図である。
【図3】この発明の実施の形態2によるeRAM半導体装置における平面図およびアライメントサーチマークの位置検出に用いる信号波形である。
【図4】この発明の実施の形態2によるパターンの配置方法を示す図である。
【図5】この発明の実施の形態3によるeRAM半導体装置における平面図およびアライメントサーチマークの位置検出に用いる信号波形である。
【図6】この発明の実施の形態3によるパターンの配置方法を示す図である。
【図7】この発明の実施の形態4によるeRAM半導体装置における平面図およびアライメントサーチマークの位置検出に用いる信号波形である。
【図8】この発明の実施の形態5によるはダイシングライン領域の平面図およびアライメントサーチマークの位置検出に用いる信号波形である。
【図9】従来の半導体装置における平面図およびアライメントサーチマークの位置検出に用いる信号波形である。
【図10】従来の別例による半導体装置における平面図である。
【図11】従来の別例による半導体装置のダイシング領域における平面図である。
【符号の説明】
11 チップ領域、12 ダイシングライン領域、
13 本番パターン、
14 隣接するパターンの幅が互いに異なる全面ダミーパターン、
14a,14b,14c,14d,14e 隣接するパターンの幅が互いに異なるダミーパターン、
15 アライメントサーチマーク、
19a,19b,矩形の繰り返しパターンとしての繰り返しダミーパターン、
21 パッド領域。

Claims (10)

  1. 半導体基板上に、被加工膜パターンと、同じ幅の繰り返しパターンから成る写真製版時のアライメントサーチマークと、該アライメントサーチマークおよび上記被加工膜パターンを覆い、CMP法を用いて表面研磨された層間絶縁膜とを備えた半導体装置において、上記被加工膜パターンが、本番パターンとダミーパターンとで構成され、少なくとも、上記アライメントサーチマークからパターンの幅方向に所定の距離内の領域に、隣接するパターンの幅が互いに異なる第1のダミーパターンから成る上記ダミーパターンを配設したことを特徴とする半導体装置。
  2. 上記アライメントサーチマークからパターンの幅方向の距離が150μm程度までの領域に、上記第1のダミーパターンを配設したことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 上記アライメントサーチマークをダイシングライン領域に配設し、上記第1のダミーパターンを、チップ領域の内側周囲領域で、上記ダイシングライン領域との境界から100μm程度までの領域に配設したことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  4. 上記第1のダミーパターンを、上記アライメントサーチマークとパターンの幅方向に対向する領域にのみ配設したことを特徴とする請求項3記載の半導体装置。
  5. 上記アライメントサーチマークをダイシングライン領域に配設し、上記第1のダミーパターンを、チップ領域の内側周囲領域で、上層にボンディングパッドが形成される領域に配設したことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  6. 上記第1のダミーパターンおよび上記本番パターンが配設されたチップの空き領域に、矩形の繰り返しパターン(第2のダミーパターン)から成る上記ダミーパターンを挿入して配列させたことを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の半導体装置。
  7. 上記アライメントサーチマークをダイシングライン領域に配設し、上記第1のダミーパターンを、上記アライメントサーチマーク形成領域以外の上記ダイシングライン領域内に配設したことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  8. 半導体基板上のチップ領域に、本番パターンとダミーパターンとで構成される被加工膜パターンを配置し、上記半導体基板上のダイシングライン領域に、同じ幅の繰り返しパターンから成る写真製版時のアライメントサーチマークを配置するパターン配置方法において、上記ダミーパターンとして、隣接するパターン幅が互いに異なる第1のダミーパターンを上記チップ領域全体に配置する第1ステップと、次いで、上記本番パターンを上記チップ領域内の所定の領域に配置する第2ステップとを備え、上記第2ステップ時に、上記所定の領域の上記第1のダミーパターンを上記本番パターンに置き換え、該本番パターンの周辺領域を抜きパターンにすることを特徴とするパターン配置方法。
  9. 半導体基板上のチップ領域に、本番パターンとダミーパターンとで構成される被加工膜パターンを配置し、上記半導体基板上のダイシングライン領域に、同じ幅の繰り返しパターンから成る写真製版時のアライメントサーチマークを配置するパターン配置方法において、隣接するパターン幅が互いに異なる第1のダミーパターンから成る上記ダミーパターンを上記チップ領域の内側周囲領域に配置する第1ステップと、次いで、上記本番パターンを上記チップ領域内の所定の領域に配置する第2ステップと、次いで、上記第1のダミーパターンおよび上記本番パターンが配設された上記チップの空き領域に、矩形の繰り返しパターン(第2のダミーパターン)から成る上記ダミーパターンを挿入して配列させる第3ステップとを備え、上記第2ステップ時に、上記所定の領域の上記第1のダミーパターンを上記本番パターンに置き換え、該本番パターンの周辺領域を抜きパターンにすることを特徴とするパターン配置方法。
  10. 半導体基板上のチップ領域に、本番パターンとダミーパターンとで構成される被加工膜パターンを配置し、上記半導体基板上のダイシングライン領域に、同じ幅の繰り返しパターンから成る写真製版時のアライメントサーチマークを配置するパターン配置方法において、上記本番パターンを上記チップ領域内の所定の領域に配置する第1ステップと、次いで、上記本番パターンが配設された上記チップの空き領域に、矩形の繰り返しパターン(第2のダミーパターン)から成る上記ダミーパターンを挿入して配列させる第2ステップと、次いで上記チップ領域の内側周囲領域で、上記アライメントサーチマークとパターンの幅方向に対向する領域あるいは上層にボンディングパッドが形成される領域の一方あるいは双方に、隣接するパターン幅が互いに異なる第1のダミーパターンから成る上記ダミーパターンを、上記第2のダミーパターンに置き換えて配置する第3ステップとを備えたことを特徴とするパターン配置方法。
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