JP2004022255A - 電気ヒータおよび電気ヒータの電力制御装置 - Google Patents

電気ヒータおよび電気ヒータの電力制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】施工基材と表層材の間に少量の接着剤で手間をかけずに簡単に設置できる電気ヒータ、電気ヒータに供給する電力に対して供給電圧を低くすることができ、電気料金を安くすることができる電気ヒータの電力制御装置を提供する。
【解決手段】ネット状ヒータ部20が設けられた電気ヒータ10であって、ネット状ヒータ部20が、通電により遠赤外線を放射する発熱線材21,22が網目状に形成され、網目23を有する。発熱線材21,22は、炭素繊維の束26の周りに保護膜24が被覆されたものである。また、電力制御装置40は、差動増幅器41、反転増幅器42、整流回路43、同期回路44、比較回路45および電力制御素子46から構成されたものである。この電力制御装置40によれば、電力に対する電圧の割合を低くすることができ、低い電気料金で電気ヒータに電力を供給することができる。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気ヒータおよび電気ヒータの電力制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、炭素繊維で作られた薄い電気ヒータには、特開平11−283732号公報や特開2001−81725号公報に記載のシート状のものがある。これらの電気ヒータは、炭素繊維で作られたシート状のヒータ部に通電されると、ヒータ部から遠赤外線が放射され、この遠赤外線によって熱を発生させるものである。
図10は従来の電気ヒータ110 の使用説明図である。同図に示すように、従来の電気ヒータ110 は薄いシート状なので、アスファルト表層の凍結防止や部屋の暖房に利用する場合、以下の(I)〜(V)のステップで、アスファルト基層や部屋の床面を構成しているコンクリート層などの施工基材3に、電気ヒータ110 を敷設している。
(I)施工すべき施工基材3を特定する。
(II)施工基材3の上面に、接着剤を塗布して第1接着剤層2を形成する。
(III)発熱線材がシート状に織り込まれたシート状電気ヒータ110 が2枚のゴム製の保護シート101,101 で挟み込まれた積層ヒータ100 を、第1接着剤層2の上面に敷設して、施工基材3に積層ヒータ100 を接着する。
(IV)積層ヒータ100 の上面に再び接着剤を塗布して、第2接着剤層102 を形成する。
(V)第2接着剤層102 の上面に、アスファルト表層や床材等の表層材1を形成する。
上記(I)〜(V)のステップを順に実行することにより、シート状の電気ヒータ110 を埋設施工することができる。電気ヒータ110 によってアスファルト表層や部屋の内部を加熱することができるので、アスファルト表層の凍結を防止したり、部屋を暖房することができる。
【0003】
他方、電気ヒータ110 の温度を一定温度に保つために、アスファルト基層や部屋の室内などの加温対象物の温度を検出する温度センサを設け、この温度センサで検出された検出温度に応じて電気ヒータ110 に供給する電力をフィードバック制御する電力制御装置を設けている。
この電力制御装置は、電源の交流電圧を整流回路によって脈流整流に変換し、サイリスタの位相制御によって電気ヒータ110 の検出温度に応じて、脈流整流の出力時間が変わるように制御している。つまり、電気ヒータの検出温度が目標温度より高い場合には脈流整流を出力する時間を短くし、逆に検出温度が目標温度より低い場合には脈流整流を出力する時間を長くしている。この結果、電気ヒータ110 には丁度よい電力が供給されるので、電気ヒータ110 の温度を一定の目標温度に保つことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、従来の電気ヒータ110 には、以下の問題がある。
(i)従来の電気ヒータはシート状であるから、ステップ(II)および(IV)において、接着剤層を2層も形成している。このため、施工工数が多く、接着剤が多量に必要なので、施工コストが高いという問題がある。
(ii)電気ヒータ110 の両面に、前記2枚のゴム製の保護シート101,101 を貼り付けて積層ヒータ100 を製作する手間がかかり、ヒータ製作のコストが高くなる。
(iii) 炭素繊維は、鉛直方向に対して弱く折れやすい。炭素繊維が折れた部分に通電すると、ショートして火花が発生し、接着剤等が燃える危険性がある。
【0005】
他方、従来の電力制御装置には以下の(iv)〜(v)に示す問題がある。
(iv)図11に示すように、脈流整流は[0、2π]の位相区間において、位相が0、πおよび2πのときに電圧が極小値0[V]をとり、位相がπ/2およびπ・3/2のときに電圧が極大値V(例えば 141[V])をとる。電圧が極小値をとる位相をθ0で示し、電圧が極大値をとる位相をθ1で示す。
サイリスタの位相制御は、入力位相の値を変えることによって脈流整流の出力時間を変え出力電圧を制御する方法である。入力位相をθtとする場合、入力位相θtから次に電圧が極小値0[V]となる位相θ0までの位相区間[θt、θ0]では、脈流整流の電圧と同じ電圧が出力され、この位相区間以外には0[V]の電圧が出力されるように制御している。このため、電気ヒータに供給される電力は、入力位相θtの関数S(θt)となるが、これはサイリスタの出力特性に起因するものである。
そこで、サイリスタの位相制御では、電力ヒータの検出温度が目標温度より低い場合には、電気ヒータに供給する電力を多くするために、電圧が極大の位相θ1に近い位相を入力位相θtとし、逆に電力ヒータの検出温度が目標温度より高い場合には、電気ヒータに供給する電力を少なくするために、電圧が極小の位相θ0に近い位相を入力位相θtとする制御を行っている。
よって、電気ヒータに高い電力を供給するためには、おのずと電気ヒータには極大に近くて高い電圧が印加される。電気料金は電圧の高低に応じて決められており、電圧が高いと電気料金が高くなるという問題がある。
(v)サイリスタは、ゲートに一定以上の電圧が加わらないと、アノードとカソードとの間が導通しないため、電圧が電気ヒータに印加されず、出力側の電圧が0[V]となる。このため、サイリスタの位相制御は、電圧が0[V]となる位相θ0の近傍では、電気ヒータに電圧を印可できず電力を供給することができないので、変換効率が悪いという問題がある。
【0006】
本発明はかかる事情に鑑み、施工基材と表層材の間に少量の接着剤で手間をかけずに簡単に設置でき、炭素繊維が折れて、切断するのを防止することができる電気ヒータ、並びに、電気ヒータに供給する電力に対して供給電圧を低くすることができ、電気料金を安くすることができる電気ヒータの電力制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の電気ヒータは、ヒータ部を備えた電気ヒータであって、前記ヒータ部が、通電により遠赤外線を放射する発熱線材が網目状に形成され、網目を有するネット状ヒータ部であることを特徴とする。
請求項2の電気ヒータの電力制御装置は、請求項1記載の発明において、前記発熱線材が、炭素繊維と、該炭素繊維の周りに被覆された保護膜とからなることを特徴とする。
請求項3の電気ヒータの電力制御装置は、温度センサで検出される加温対象物の検出温度を、設定された目標温度と比較して、検出温度と目標温度との間の差が小さくなるように、電気ヒータに供給する電力をフィードバック制御する電力制御装置であって、前記検出温度と前記目標温度との間の温度差に比例して、差動電圧を出力する差動増幅器と、該差動増幅器より出力された差動電圧と、設定された最大電圧と比較して、前記差動電圧が最大電圧を超えない場合には最大電圧を反転増幅電圧として出力し、前記差動電圧が最大電圧を超える場合には差動電圧が最大電圧を超えた電圧分を最大電圧から差し引いた電圧を反転増幅電圧として出力する反転増幅器と、電源の交流電圧を脈流整流に整流する整流回路と、該整流回路で整流された脈流整流の位相に同期する同期電圧を出力する同期回路と、前記同期電圧と前記反転増幅電圧とを比較して、反転増幅電圧が同期電圧を超える場合には所定電圧を比較電圧として出力し、同期電圧が反転増幅電圧を超える場合には0を比較電圧として出力する比較回路と、前記比較電圧が所定電圧の場合には前記脈流整流と同じ電圧を出力し、比較電圧が0の場合には0を出力する電力制御素子とからなることを特徴とする。
請求項4の電気ヒータの電力制御装置は、請求項3記載の発明において、前記電力制御素子が、電界効果トランジスタであることを特徴とする。
【0008】
請求項1の発明によれば、施工基材に、接着剤層、電気ヒータおよび表層材を順に積み重ねるだけで、接着剤層が電気ヒータにおけるネット状ヒータ部の網目を通して、施工基材と表層材を確実に接着することができる。このため、接着剤は、施工すべき施工基材の上面に一層のみ形成するだけでよいので、少ない施工工数でしかも少量の接着剤で電気ヒータを埋設することができる。
請求項2の発明によれば、炭素繊維でできているため、引張力に対して非常に強く、炭素繊維に通電することにより遠赤外線を放射して、加温対象物を加温することができる。しかも、保護膜により、炭素繊維が折れて切断するのを防止することができる。
請求項3の発明によれば、比較回路によって、脈流整流のうち同期電圧が反転増幅を下回る位相区間[θa、θb]の電圧のみが負荷電圧となり、この負荷電圧が電気ヒータに印加される。脈流整流は極大と極小を交互に繰り返す電圧であり、負荷電圧が正となる位相区間[θa、θb]には、電圧が極小値0[V]をとる位相θ0が必ず存在する。このため、負荷電圧は2つの位相区間[θa、θ0]および[θ0、θb]において脈流整流と同じ電圧が電気ヒータに印加される。つまり、脈流整流の電圧が0となる位相θ0の前後の低い電圧で、電力を電気ヒータに供給している。このため、電圧が極大をとる位置θ1に近い位相の高い電圧を印可する従来の制御装置と比較して、電気ヒータに供給される電力が同じであっても、電気ヒータに印加される電圧を低くすることができる。このため、電力に対する電圧の割合を低くすることができ、低い電気料金で電気ヒータに電力を供給することができる。しかも、検出温度が目標温度より高いときには、反転増幅器によって反転増幅は設定された最大電圧よりも低くなる。このため、負荷電圧の位相区間[θa、θb]は狭くなり、電気ヒータに印加される電圧は低くなって、供給される電力は減少する。このため、電気ヒータの温度は低くなり目標温度に近づくのである。よって、電気ヒータの温度を一定の目標温度に保つことができ、電気料金を安くすることができ、省エネ対策ができる。
請求項4の発明によれば、電力制御素子に電界効果トランジスタを使用することにより、電圧が0となる位相の近傍であっても、電気ヒータに電圧を印加し電力を供給することができる。このため、高い力率の変換効率で電気ヒータを制御することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
図1は本実施形態の電気ヒータ10の平面図である。同図に示すように、本実施形態の電気ヒータ10は、ネット状ヒータ部20の両側縁に、一対の細長い電極11,12が取り付けられたものである。
電極11,12は、例えば銅線であるが、銅板や銅箔あるいはアルミニウム製のもの等であってもよい。
なお、電極11,12はネット状ヒータ部20に必ずしも取り付けなくてもよく、この場合、電極11,12をネット状ヒータ部20に取り付ける作業が必要ないので、電気ヒータ10を簡単に製造することができる。
【0010】
図2はネット状ヒータ部20の要部拡大図である。図1〜図2に示すように、ネット状ヒータ部20は、複数の横線材21に複数の縦線材22が網目状に配設され、横線材21と縦線材22とはその交差点において接着剤や圧着、融着等により接着されたものである。
横線材21および縦線材22は、交差点で互い違いに重ね合わされ、かご編されているので、ばらばらに分かれるのを防止できる。
なお、横線材21および縦線材22は、かご編されていなくても、横線材21の一方の面のみに縦線材22が重ね合わされてもよい。
【0011】
横線材21および縦線材22は、いずれも通電により遠赤外線を放射する極細い炭素繊維を束ねた発熱線材である。炭素繊維でできているため、引張力に対して非常に強い。
なお、図3(I)に示すように、横線材および縦線材は、炭素繊維の束26の周りを、ビニル樹脂等の合成樹脂の保護膜24で被覆した線材21B(22B)でもよい。この場合、横線材21B と縦線材22B を交差し、交差点における保護膜24同士を接着や圧着、融着することにより、横線材21B と縦線材22B を接合することができる。このため、保護膜24によって炭素繊維の束26を保護することができる。さらに、炭素繊維でできているため、引張力に対して非常に強く、炭素繊維に通電することにより遠赤外線を放射して、加温対象物を加温することができる。しかも、保護膜24により、炭素繊維が折れて、傷付いたり切断するのを防止することができる。
なお、保護膜24の素材をビニル樹脂にした場合、耐水性および絶縁性が向上し、漏電を防止することができるので好適である。
【0012】
また、図3(II)に示すように、横線材および縦線材は、炭素繊維の束26の周りをニッケル、錫、銅、アルミニウム等の金属膜25で被膜した線材21C(22C)でもよい。この場合、金属膜25により電気抵抗が低くなり、電力を節約することができる。
【0013】
横線材21と縦線材22とを接着させる接着剤は、導電性の高い接着剤が好適である。この場合、電極11,12と直接つながっている横線材21の一部が切断されたとしても、切断箇所の周りの縦線材22に電気が流れるため、切断による悪影響を防止できるという効果がある。
隣接する横線材21,21と隣接する縦線材22,22とで囲まれた空間が、網目23である。この網目23では、前記接着剤層2が露出して、前記施工基材3と表層材1を接着する接着用間隙として機能する。
【0014】
つぎに、本実施形態の電気ヒータ10による作用効果を説明する。
図4は本実施形態の電気ヒータ10が施工された凍結防止舗装の断面図である。同図に示すように、施工基材3としてアスファルト基層が施工されており、この施工基材3の上面には接着剤としてアスファルト乳剤が吹き付けられ接着剤層2が形成されている。
接着剤層2の上面には、本実施形態の電気ヒータ10が敷設されている。
本実施形態の電気ヒータ10の上には、表層材1としてアスファルト表層が施工されている。
【0015】
本実施形態の電気ヒータ10によれば、施工基材3に、接着剤層2、電気ヒータ10および表層材1を順に積み重ねるだけで、接着剤層2が電気ヒータ10におけるネット状ヒータ部20の網目23を通して、施工基材2と表層材1を確実に接着することができる。このため、施工基材3と表層材1の間に少量の接着剤で手間をかけずに簡単に電気ヒータ10を設置することができるという効果を奏する。
なお、電気ヒータ10の加温対象物としては、舗装道路、舗装駐車場、舗装駐輪場、コンクリート壁、建築床、建築壁材、屋根材、鋼材、看板、標識など、種々の物を採択しうる。また、加温対象物の素材は、セメントコンクリート、アスファルトコンクリート、鉄鋼など、特に限定はない。
【0016】
つぎに、本実施形態の電力制御装置40を説明する。
図5は電気ヒータ10に電力制御装置40を適用した場合の全体のブロック図である。同図に示すように、施工基材3の路面に、温度センサ31が設けられている。この温度センサ31によって、施工基材3の路面温度を加温対象物検出温度Bとして検出することができる。本実施形態の電力制御装置40は、温度センサ31で検出した検出温度Bと一定の目標温度Aとの間の差が小さくなるように、電気ヒータ10に印加する電圧を制御して、供給する電力を制御する装置である。
符号13は、電源であり、電源やソーラー、風力発電など、電源の種類には、特に限定はない。また、この電源13と電力制御装置40との間にバッテリーを介装して、蓄電してもよい。
なお、温度センサ31は、電気ヒータ10の近傍に設けてもよいし、舗装道路の表面など、電気ヒータ10から離して設けてもよい。
さらになお、電力制御装置40で電力制御しうる電気ヒータは、前記電気ヒータ10に限らず、シート状の電気ヒータ等であってもよく、電気でヒーティングするものであれば、特に限定はない。
【0017】
図6は電力制御装置40のブロック図である。同図に示すように、電力制御装置40は、差動増幅器41、反転増幅器42、整流回路43、同期回路44、比較回路45および電力制御素子46から構成されたものである。
【0018】
図7は差動増幅器41および反転増幅器42の説明図である。図7(I)、(II)に示すように、差動増幅器41は、設定された目標温度Aと、温度センサ31で検出された検出温度Bとから、以下の演算により差動電圧Cを出力するものである。
差動電圧C=温度変換電圧V×(検出温度B−目標温度A)
よって、差動増幅器41から出力される差動電圧Cは、検出温度Bが高くなれば高くなり、検出温度Bが低くなれば低くなる。
なお、温度変換電圧Vは、例えば 0.001[V/℃]程度が好適である。
【0019】
図7(II)、(III)に示すように、反転増幅器42は、設定された最大電圧Dと、前記差動増幅器41より出力される差動電圧Cとから、以下の演算により反転増幅Eを出力するものである。
差動電圧Cが最大電圧Dを超えない場合には、
反転増幅E=最大電圧D
差動電圧Cが最大電圧Dを超える場合には、
反転増幅E=最大電圧D−(差動電圧C−最大電圧D)
よって、反転増幅器42から出力される反転増幅Eは、検出温度Bが目標温度Aを超えない場合には一定の最大電圧Dであり、検出温度Bが目標温度Aを超えるときには、超える分に応じて最大電圧Dより低くなる。
なお、最大電圧Dは、制御すべき電気ヒータの形状や面積により所望の値を設定すればよい。
【0020】
図8は整流回路43、同期回路44、比較回路45および電力制御素子46の説明図である。図8(IV)、(V)に示すように、整流回路43は、電源13の交流電圧Fから脈流整流Gを出力するものである。
【0021】
図8(VI)に示すように、同期回路44は、整流回路43より出力された脈流整流Gから、この脈流整流Gの位相に同期し、かつ抵抗で分圧して小さくした同期電圧Hを出力するものである。
【0022】
図8(VI)、(VII)に示すように、比較回路45は、前記反転増幅器42より出力される反転増幅Eと、前記同期回路44より出力される同期電圧Hとから、以下の演算により比較出力Iを出力するものである。
反転増幅Eが同期電圧Hを超える場合には、
比較出力I=所定電圧Vm
同期電圧Hが反転増幅Eを超える場合には、
比較出力I=0〔V〕
なお、所定電圧Vmは例えば12[V]が好適である。
【0023】
図8(VII)、(VIII)に示すように、電力制御素子46は、前記比較回路45より出力される比較出力Iと、前記整流回路43より出力される脈流整流Gとから、次の演算により負荷電圧Jを出力するものである。
比較出力Iが所定電圧Vm(12[V])である場合には、
負荷電圧J=脈流整流G
比較出力Iが0〔V〕の場合には、
負荷電圧J=0〔V〕
【0024】
この電力制御素子46は、サイリスタや電界効果トランジスタ、IGBT(insulated gate bipolar transistor )等、種々のトランジスタを採択できる。
電力制御素子46に電界効果トランジスタを採択した場合、電圧が0となる位相の近傍であっても、電気ヒータ10に電圧を印加し電力を供給することができる。
【0025】
電力制御素子46より出力された負荷電圧Jで、電気ヒータ10に印加される。この負荷電圧Jは、検出温度Bの高低に関係なく、脈流整流Gが極大値をとる位相θ1の近傍ではその電圧は0〔V〕であり、脈流整流Gが極小値をとる位相θ0の近傍の電圧のみが電気ヒータ10に印加される。このため、低い電圧で一定量の電力を電気ヒータ10に供給することができる。よって、電気料金を安くすることができ、省エネ対策ができる。
しかも、この負荷電圧Jは、検出温度Bが目標温度Aよりも高いときには、検出温度Bが低いときの電圧よりも低い電圧となっている。このため、検出温度Bが高いときには、電気ヒータ10には、通常よりも少ない電力が供給されるので、電気ヒータ10を一定の目標温度Aに保つことができる。
【0026】
つぎに、本実施形態の電力制御装置40の作用効果を説明する。
(1)比較回路45によって、脈流整流Gのうち同期電圧Hが反転増幅Eを下回る位相区間[θa、θb]の電圧のみが負荷電圧Jとなり、この負荷電圧Jが電気ヒータ10に印加される。脈流整流Gは極大と極小を交互に繰り返す電圧であり、負荷電圧Jが正となる位相区間[θa、θb]には、電圧が極小値0[V]をとる位相θ0が必ず存在する。このため、負荷電圧は2つの位相区間[θa、θ0]および[θ0、θb]において脈流整流Gと同じ電圧が電気ヒータ10に印加される。つまり、脈流整流Gの電圧が0となる位相θ0の前後の低い電圧で、電力を電気ヒータ10に供給している。このため、電圧が極大をとる位置θ1に近い位相の高い電圧を印加する従来の制御装置と比較して、電気ヒータ10に供給される電力が同じであっても、電気ヒータ10に印加される電圧を低くすることができる。このため、電力に対する電圧の割合を低くすることができ、低い電気料金で電気ヒータ10に電力を供給することができる。しかも、検出温度Bが目標温度Aより高いときには、反転増幅器42によって反転増幅Eは設定された最大電圧Dよりも低くなる。このため、負荷電圧Jの位相区間[θa、θb]は狭くなり、電気ヒータ10に印加される電圧は低くなって、供給される電力は減少する。このため、電気ヒータ10の温度は低くなり目標温度Aに近づくのである。よって、電気ヒータ10の温度を一定の目標温度に保つことができ、電気料金を安くすることができ、省エネ対策ができる。
(2)電力制御素子46に電界効果トランジスタを使用することにより、電圧が0となる位相の近傍であっても、電圧を電気ヒータ10に供給することができる。このため、高い力率の変換効率で電気ヒータ10を制御することができる。
【0027】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、施工基材に、接着剤層、電気ヒータおよび表層材を順に積み重ねるだけで、接着剤層が電気ヒータにおけるネット状ヒータ部の網目を通して、施工基材と表層材を確実に接着することができる。このため、接着剤は、施工すべき施工基材の上面に一層のみ形成するだけでよいので、少ない施工工数でしかも少量の接着剤で電気ヒータを埋設することができる。
請求項2の発明によれば、炭素繊維でできているため、引張力に対して非常に強く、炭素繊維に通電することにより遠赤外線を放射して、加温対象物を加温することができる。しかも、保護膜により、炭素繊維が折れて、傷付いたり切断するのを防止することができる。
請求項3の発明によれば、電力に対する電圧の割合を低くすることができ、低い電気料金で電気ヒータに電力を供給することができる。しかも、電気ヒータの温度を一定の目標温度に保つことができ、電気料金を安くすることができ、省エネ対策ができる。
請求項4の発明によれば、電力制御素子に電界効果トランジスタを使用することにより、電圧が0となる位相の近傍であっても、電圧を電気ヒータに供給することができる。このため、高い力率の変換効率で電気ヒータを制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本実施形態の電気ヒータ10の平面図である。
【図2】
ネット状ヒータ部20の要部拡大図である。
【図3】
他の線材21B,21C の斜視断面図である。
【図4】本実施形態の電気ヒータ10が施工された凍結防止舗装の断面図である。
【図5】電気ヒータ10に電力制御装置40を適用した場合の全体のブロック図である。
【図6】電力制御装置40のブロック図である。
【図7】差動増幅器41および反転増幅器42の説明図である。
【図8】整流回路43、同期回路44、比較回路45および電力制御素子46の説明図である。
【図9】本実施形態の電圧制御装置40による負荷電圧Jの電圧グラフである。
【図10】従来の電気ヒータ110 の使用説明図である。
【図11】従来のサイリスタによる負荷電圧の電圧グラフである。
【符号の説明】
10  電気ヒータ
11  電極
12  電極
20  ネット状ヒータ部
23  網目
31  温度センサ
40  電力制御装置
41  差動増幅器
42  反転増幅器
43  整流回路
44  同期回路
45  比較回路
46  電力制御素子
A   目標温度
B   検出温度
C   差動電圧
D   最大電圧
E   反転増幅
F   交流電圧
G   脈流整流
H   同期電圧
I   比較出力
J   負荷電圧

Claims (4)

  1. ヒータ部を備えた電気ヒータであって、
    前記ヒータ部が、通電により遠赤外線を放射する発熱線材が網目状に形成され、網目を有するネット状ヒータ部である
    ことを特徴とする電気ヒータ。
  2. 前記発熱線材が、
    炭素繊維と、
    該炭素繊維の周りに被覆された保護膜とからなる
    ことを特徴とする請求項1記載の電気ヒータ。
  3. 温度センサで検出される加温対象物の検出温度を、設定された目標温度と比較して、検出温度と目標温度との間の差が小さくなるように、電気ヒータに供給する電力をフィードバック制御する電力制御装置であって、
    前記検出温度と前記目標温度との間の温度差に比例して、差動電圧を出力する差動増幅器と、
    該差動増幅器より出力された差動電圧と、設定された最大電圧と比較して、前記差動電圧が最大電圧を超えない場合には最大電圧を反転増幅電圧として出力し、前記差動電圧が最大電圧を超える場合には差動電圧が最大電圧を超えた電圧分を最大電圧から差し引いた電圧を反転増幅電圧として出力する反転増幅器と、
    電源の交流電圧を脈流整流に整流する整流回路と、
    該整流回路で整流された脈流整流の位相に同期する同期電圧を出力する同期回路と、
    前記同期電圧と前記反転増幅電圧とを比較して、反転増幅電圧が同期電圧を超える場合には所定電圧を比較電圧として出力し、同期電圧が反転増幅電圧を超える場合には0を比較電圧として出力する比較回路と、
    前記比較電圧が所定電圧の場合には前記脈流整流と同じ電圧を出力し、比較電圧が0の場合には0を出力する電力制御素子とからなる
    ことを特徴とする電気ヒータの電力制御装置。
  4. 前記電力制御素子が、電界効果トランジスタである
    ことを特徴とする請求項3記載の電気ヒータの電力制御装置。
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