JP2004021838A - ウエブページ作成方法、ウエブページ表示システム、およびウエブページ表示方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ウエブページの判読性を向上できるウエブページ作成方法、ウエブページ表示システム、およびウエブページ表示方法を提供する。
【解決手段】あらかじめウエブページの文字書式を変えたい部分に、CSSのクラス指定をしておき、さらに、HTMLファイルにJavaScriptを埋め込む。これにより、ユーザが指定した箇所における表示文字のサイズ、および行間を適正なレイアウトに切り替えて拡大表示し、その部分における文字の判読性を上げる。
【選択図】 図5
【解決手段】あらかじめウエブページの文字書式を変えたい部分に、CSSのクラス指定をしておき、さらに、HTMLファイルにJavaScriptを埋め込む。これにより、ユーザが指定した箇所における表示文字のサイズ、および行間を適正なレイアウトに切り替えて拡大表示し、その部分における文字の判読性を上げる。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、サイトより送信されてきたウエブページを表示するためのウエブページ作成方法、ウエブページ表示システム、およびウエブページ表示方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年のインターネットの進展とコンピュータ端末の普及により、多種多様な情報を即座に入手できる環境が整備されつつある。その際、ユーザは、通信ネットワークとしてのインターネットを介して、ウエブ(World Wide Web)サーバにデータの送信を要求する。通常、送信されてきたデータをどのように端末の画面上へ表示するかの制御は、コンピュータ端末が有するウエブブラウザによって行われる。
【0003】
また、ウエブページ(ホームページ)における表示文字には、様々な大きさ、およびフォントの文字を使用できるが、見た目の美しさや画面デザイン上の理由等から表示文字サイズを決めており、そのサイズを小さくせざるを得ない場合もある。このような状態では、文字が見えにくくなるため、ユーザ側で表示文字サイズを拡大する必要がある。
【0004】
通常、ウエブページにおける文字(画像化されている文字を除く)を拡大する場合、様々なブラウザの機能に依存する「文字拡大」メニューで行っている。また、文字の書式を決めるための手段(データ形式)として、XML(eXtensibleMarkup language)がある。XMLは、拡張機能付きのマークアップ言語であり、この言語を使用して、文字書式を切り替えることが可能なようにウエブページを構築することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のブラウザ依存の「文字拡大」メニューは、表示画面全体を拡大して表示文字を大きくするという形態をとるものであり、表示する文字サイズを「大・中・小」「100%・150%・200%」といった規定値に従って変更するだけである。この場合、拡大された文字の行間や色等については、何ら考慮が払われていないため、拡大後の文字が読みづらく、拡大による表示文字の判読性を高めるという目的が十分に果たされていないのが現状である。
【0006】
また、従来の文字拡大機能は、ブラウザの「表示」メニュー内に収まっており、その機能には、例えば、「文字のサイズ」「文字の拡大」等、統一性のないメニュー名が付されている。そのため、ユーザにとって、その機能の習得が困難になり、コンピュータの操作に不慣れなユーザには分かりづらい、という問題もある。
【0007】
さらには、上述したXMLを使用して文字拡大可能なウエブページの制作を行う場合、高度に熟練した開発者が長時間をかけて作成しなければならず、かかる新たな言語に対応できる人材にも乏しいのが現状であり、それを既存のウエブ全般に導入するには、かなりの時間を要することになる。
【0008】
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、ウエブページの判読性を向上できるウエブページ作成方法、ウエブページ表示システム、およびウエブページ表示方法を提供することである。
【0009】
また、本発明の他の目的は、表示機能の理解が容易であり、機能付帯に熟練を要しないウエブページ作成方法、ウエブページ表示システム、およびウエブページ表示方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成し、上述した課題を解決する一手段として、例えば、以下の構成を備える。すなわち、HTMLを用いてウエブページに情報の記述を行うウエブページ作成方法であって、上記ウエブページの文字書式を変えたい部分に対してスタイル定義を行うステップと、上記スタイル定義されたHTMLファイルにスクリプト言語の記述を行うステップとを備え、上記文字書式に応じて上記スタイル定義を複数種類行うとともに、上記スクリプト言語の記述内容によって上記文字書式の変更を指示することで、上記文字書式を変えたい部分において上記複数種類のスタイル定義に従った表示が行われることを特徴とする。
【0011】
例えば、上記スタイル定義は、上記ウエブページの表示文字の文字サイズ、文字間隔、および行間の設定を含むことを特徴とする。また、例えば、上記スタイル定義をスタイルシート言語のクラス指定により行うことを特徴とする。
【0012】
上述した課題を解決する他の手段として、例えば、HTMLを用いて記述されたウエブページを表示するウエブページ表示システムにおいて、表示された上記ウエブページに対する文字書式の変更要求の有無を判定する判定手段と、上記判定された変更要求に対応する上記ウエブページ中の箇所にあらかじめ設定されたスタイル定義に従って、上記箇所の文字書式を変更する変更手段と、上記変更後のウエブページを表示する表示手段とを備えることを特徴とする。
【0013】
例えば、上記ウエブページは、スタイルシート言語のクラス指定により上記スタイル定義されており、スクリプト言語の記述内容に従って上記スタイル定義を切り替えることを特徴とする。
【0014】
また、例えば、上記スタイル定義は、上記ウエブページの表示文字の文字サイズ、文字間隔、および行間の設定を含むことを特徴とする。
【0015】
上述した課題を解決する他の手段として、例えば、以下の構成を備える。すなわち、HTMLを用いて記述されたウエブページを表示するウエブページ表示方法において、表示された上記ウエブページに対する文字書式の変更要求の有無を判定するステップと、上記判定された変更要求に対応する上記ウエブページ中の箇所にあらかじめ設定されたスタイル定義に従って、上記箇所の文字書式を変更するステップと、上記変更後のウエブページを表示するステップとを備えることを特徴とする。
【0016】
例えば、上記変更ステップでは、上記箇所における表示文字の文字サイズ、文字間隔、および行間を変更することを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る実施の形態例を詳細に説明する。図1は、本実施の形態例に係る文字書式変更システムを実現するための、通信機能を有するコンピュータ端末の構成を示すブロック図である。同図に示すコンピュータ端末10の中央制御部1は、端末10全体の制御を司る、例えば、マイクロプロセッサからなり、その制御コード等は、大容量メモリ(例えば、ハードディスク)5に格納されている。また、RAM4は、制御データ等の一時的な記憶領域として使用される。
【0018】
通信インタフェース8は、通信網(ネットワーク)20を介して、例えば、ウエブサーバ等を有するサイト30よりウエブデータ等を受信し、それを中央制御部1へ送る。中央制御部1は、受信したウエブデータを表示制御部6へ送るとともに、後述する文字書式変更情報を出力する。これにより、表示部7上において、この変更情報に従った画面表示が行われる。
【0019】
なお、通信網(ネットワーク)20は、世界規模の通信ネットワークとしてのインターネットであってもよいし、さらに小規模のインターネット、あるいはイントラネット等であってもよい。
【0020】
図2は、本実施の形態例に係る文字書式変更システムにおける画面表示例を示している。図2の(a)は、画面に表示されたウエブページ(ホームページ)の一例であり、同図は、同一画面上において文字表示部分21と画像(イメージ)表示部分23とが混在している例である。ここでは、文字表示部分21のうち、文字部分22の文字表示サイズが、他の文字よりも表示サイズが小さくなっている。
【0021】
ユーザは、例えば、マウス2を使用して、画面(ウエブページ)に配された、文字拡大機能に対応するアイコン24をクリックすることで、コンピュータ端末10の中央制御部1へ、文字書式を変更する意志表示、つまり、文字の拡大表示を行いたい旨を伝える。なお、アイコン24は、例えば、「虫眼鏡」の図柄や「文字の大小」を示す表記等、ユーザに理解しやすい形態のものであれば、何でもよい。
【0022】
次に、ユーザは、ウエブページ内の拡大表示したい箇所を指定する。図2の(b)は、ユーザが、マウス2等によって、拡大表示したい表示部分(あらかじめ拡大表示対象箇所として指定された部分であり、ここでは、上述した文字表示サイズが小さい文字部分22)にカーソル(同図において、白抜きして示す部分)25を置いたときの画面表示例を示している。この画面表示状態にあるときに、ユーザがマウス2をクリック等することで、後述する処理手順により、目的とする箇所の拡大表示が行われる。
【0023】
図2の(c)は、ユーザによりカーソルで指示された箇所が拡大表示されたときの表示例であり、同図(a)の文字部分22の文字サイズが拡大されて、拡大表示部分26として画面表示された状態を示している。ここでの拡大表示は、拡大表示対象以外の部分の表示はそのままにして、拡大対象部分の文字サイズや行間等のレイアウトを、あらかじめ設定したパラメータに従って適正に変更しながら、その部分の文字拡大表示を行う。
【0024】
なお、文字サイズの拡大のための設定パラメータは、後述するように複数あるため、図2(c)の画面表示が行われているときに、ユーザがアイコン24をクリックすることで、既に拡大された文字表示が、そのパラメータに応じて、さらに拡大表示される。このため、ウエブページの判読性を、ユーザの好みに応じて向上させることができる。
【0025】
本実施の形態例に係る文字書式変更システムでは、文字サイズの拡大とともに、拡大表示された文字の判読性を高めるため、拡大文字の文字間隔や行間を適正化するパラメータを、後述する方法により、あらかじめウエブページの文字書式として指定し、あるいは設定する。
【0026】
そこで、本実施の形態例に係る文字書式変更システムにおける具体的な文字書式、および制御手順等について詳細に説明する。通常、ウエブページを作成する場合、HTML(Hyper Text Markup Language)という書式を用いて必要な情報の記述を行う。本実施の形態例に係るシステムでは、HTMLで記述された文書に対するスタイルシートとして一般的なCSS(Cascading Style Sheets)を使用する。
【0027】
すなわち、CSSによって、タイトルや本文といった、HTMLの要素ごとに表示方法を指定できることから、本システムでは、CSSを文字書式に使用したウエブページを作成し、スクリプト言語であるJavaScriptにより、CSS設定を切り替えるようにする。
【0028】
図3は、ウエブページにCSS設定切替え機能を組み込む際の手順を示すフローチャートである。同図のステップS31において、HTMLページを作成し、ステップS32で、そのウエブページにおいて拡大表示が必要となる部分、例えば、表示内容が込み入っており、しかも表示文字サイズが小さい箇所に対して、その文字サイズの種類に応じて、複数のセットのCSS設定を用意する。
【0029】
なお、文字書式の変更対象となるHTMLページは、新たに作成したウエブページだけでなく、既存のものであっても、そのページ内に本実施の形態例に係る文字書式変更システムのCSS設定切替え機能を組み込むことで、拡大表示を行うことができる。
【0030】
ウエブページにおける標準サイズの文字表示(拡大表示ではないときの表示)についてのCSS設定として、例えば、以下の「標準」として示す文字サイズ(フォントサイズ)、および行間を設定項目(プロパティ)として設定する。なお、“px”(ピクセル)、“%”(パーセント)は、サイズ指定の単位である。
【0031】
【0032】
これらに対して、拡大表示を行うために、CSS設定項目(プロパティ)のパラメータを変えて、以下において、「拡大用」として示すフォントサイズ、および行間を指定する。
【0033】
【0034】
ステップS33では、ページの該当テキストに、上記のステップで用意した複数セットのCSSを設定する(CSS設定ファイルのセット)。例えば、図4に示すように、作成したウエブページのCSSのクラス指定を、文字書式を変えたい部分(例えば、上述したように、表示内容が込み入っていたり、表示文字サイズが小さくて、ユーザにとって拡大表示が必要となる部分)に指定しておく。こうすることで、ウエブ画面に表示されたアイコンからJavaScriptの切替え機能が動くようになる。
【0035】
次に、HTMLファイルにJavaScriptを埋め込む処理(作業)を行う。そのため、ここでは、script要素(scriptタグ)を使用する。そこで、ステップS34において、ページ内<head>部にJavaScriptを記述し、続くステップS35において、ページ内<body>部にJavaScriptの実行を記述する。このように、HTMLファイルにJavaScriptを埋め込むことで、作成されたウエブページにおいて、例えば、「文字書式変更ボタン」、あるいは、それと同一機能を果たすためのアイコン等を表示することができる。
【0036】
なお、上記のステップS34,S35において、scriptタグの属性言語(Language)によって、使用する言語(ここでは、JavaScript)を指定するようにしてもよい。
【0037】
図5は、ウエブページの表示に対して文字書式の変更を行う際の動作手順を示すフローチャートである。同図のステップS41で、ユーザにより、ウエブサイトに対するウエブページの要求が行われると、図1に示す端末10の中央制御部1は、通信インタフェース8を起動して、例えば、ダイヤルアップ接続により、サイト30へ送信要求を出す。
【0038】
ステップS42で、中央制御部1は、あらかじめ大容量メモリ5に格納されたブラウザソフトにより、サイト30より配信されたHTMLページのブラウジングを行う。この処理は、ここでは、CSS設定されたHTMLページのブラウジングであり、同時にスクリプトの解析も行われる。
【0039】
ステップS43において、中央制御部1は、ユーザが、例えば、マウス2を使用して、ブラウザで表示中の「文字書式変更ボタン」、あるいは、それに対応するアイコン(例えば、図2に示す「虫眼鏡」型のアイコン24)をクリックしたかどうかを判断する。
【0040】
ステップS43で、ユーザによる「文字書式変更ボタン」等のクリックがなければ、通常の表示、すなわち、文字書式等を変更しないで、通常の文字サイズによる画面表示を行う(ステップS49)。
【0041】
一方、ユーザが「文字書式変更ボタン」等をクリックした場合には、中央制御部1は、ステップS44において、ユーザによって、表示中の文字のどの部分が拡大表示の対象として指定されたか、つまり、そのときのカーソル位置とマウス操作の有無とから、文字書式を変更すべき部分を認識する。続くステップS45では、文字書式の変更情報に従って、上記認識された文字部分において、JavaScriptによりCSS設定の切替えを行う。
【0042】
ステップS46において、中央制御部1は、切替え後のCSS設定に従ってHTMLページの再描画を行う。そして、中央制御部1は、描画後の内容を表示制御部6へ送る。その結果、表示部7上において、ユーザが指定した文字部分の文字サイズが拡大されて表示され、かつ、それが適正な行間を持つ文字(あるいは、文字列)として画面表示される。
【0043】
なお、文字サイズ拡大のためのパラメータが複数種類、設定されており、拡大表示画面が維持されているときに、さらに、ユーザが「文字書式変更ボタン」等をクリックすると、現在表示された文字サイズの次に大きいサイズを示すパラメータに従って、既に拡大された文字表示が、さらに拡大表示される。
【0044】
以上説明したように、本実施の形態例によれば、あらかじめウエブページの文字書式を変えたい部分に、CSSのクラス指定をしておき、さらに、HTMLファイルにJavaScriptを埋め込む(HTMLとスクリプトとの併用を行う)ことで、ユーザが指定した箇所における表示文字のサイズ、および行間を適正なレイアウトに切り替えた表示がなされ、その部分における文字の判読性を向上させることが可能になる。
【0045】
その結果、高齢者等、視力が低下したユーザでも、そのユーザが特定したウエブページの特定の箇所の文字サイズを、通常の表示状態よりも拡大して見ることができるため、ユーザは、そのページの記載内容を容易に把握できるようになる。特に、証券会社のウエブページ等、株式のネット売買を目的とした高齢者の閲覧が多いとされる分野において、当該文字拡大機能の効果が顕著になる。
【0046】
また、本実施の形態例に係る文字書式変更システムでは、拡大表示対象以外の部分は標準表示とし、拡大対象部分の文字サイズや行間等のレイアウトを、あらかじめ設定したパラメータに従って適正に変更しながら、その部分の文字拡大表示を行うので、表示画面全体における拡大箇所の把握が容易になり、拡大箇所と他の非拡大箇所との関係も理解しやすくなる。
【0047】
よって、表示画面内における拡大箇所を、ある箇所から他の箇所へ移行させる場合において、ある箇所を拡大表示した後、その都度、通常の画面(拡大表示ではない画面)に戻ってから、次に指定した箇所の拡大表示に移行するといった、操作上の煩わしさや表示処理上の冗長を回避できる。
【0048】
また、文字書式の切替え制御をユーザの端末上で行うことで、ウエブサーバに処理負担をかけずに、文字拡大機能を実現でき、その際、一見して機能内容が分かるアイコンを採用して、その機能を提供しているため、文字拡大機能そのものが、ユーザにとって理解しやすいものとなる。
【0049】
さらには、必要な情報の記述をHTML,CSS、およびJavaScriptという、比較的、分かりやすい言語を使用して行うことで、基本的なウエブページ制作の知識を持っている者であれば、そのウエブページに対して文字拡大機能を付与できる。特に、JavaScriptは、基本的にC言語に近いことから、C言語に精通した者であれば、短期間に上述したスクリプトを作成できる。
【0050】
このことは、ウエブページへの文字拡大機能の付帯に際して、特別な開発要員の育成が不要であることを意味しており、新規のウエブページ、既存のウエブページを問わず、かかる機能付与に要する開発期間、人件費、開発費等を大幅に削減できる。
【0051】
なお、本発明は、上述した実施の形態例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変形が可能である。以下、上述した実施の形態例の変形例について説明する。
【0052】
<変形例1>
コンピュータ端末における色表示範囲の拡大とともに、ウエブページにおいても様々な色彩を使った表示がなされているが、その表示に使用する色によっては、例えば、色覚や視力に障害を持つ人にとっては、表示内容の把握に苦労することがある。特に、文字に色を付して表示しているウエブページでは、その文字と文字周囲の色(背景色)とのコントラストが適正でない場合に、このような問題が生じる。
【0053】
そこで、本変形例では、拡大表示箇所の文字色を判断し、それが特定色、例えば、グレーで表示されている場合には、その文字部分を拡大表示するときに、文字色を“黒”に変えて強調表示する制御を行う。こうすることで文字のコントラストが変わり、文字の視認性、および判読性が、より一層向上する。
【0054】
<変形例2>
図6は、変形例1に係る拡大表示時における画面表示の一例であり、ウエブページの指定箇所を、表示画面全体に拡大表示し、同時に、その拡大箇所を含む、もとの画面全体を、拡大表示画面と同一画面上に別ウインドウの形式で縮小表示するようにしてもよい。
【0055】
すなわち、図6に示すように、画面全体に拡大表示29が行われているときに、もとの画面表示(例えば、図2の(a))と同じ画面を縮小した縮小表示画面27を、その拡大表示画面と同一画面上の適当な位置に表示する。
【0056】
また、縮小表示画面27内に、ユーザが既に拡大対象として指定した部分28を、例えば、反転表示等を使用して示すことにより、画面サイズに合致した大きさの文字拡大ができるとともに、ユーザは、画面全体における拡大表示箇所の位置を容易に把握でき、指定した部分以外にも、次に拡大表示を行いたい箇所があれば、その指定も容易になる。
【0057】
従って、縮小表示画面27を使用してウエブページ全体をスクロールしながら、同時に、拡大指定した箇所について、画面全体を使用した拡大表示ができ、ウエブページと拡大部分との相互の位置関係等が分かりやすくなる。
【0058】
<変形例3>
情報携帯端末(PDA)の普及や、携帯電話機によるウエブアクセスが可能になった(例えば、(株)NTTドコモが提供する“iモード”)ことから、それらの表示画面にも、文字だけではなく、文字と画像の混在表示といった多彩な表示が行われている。そして、これらの機器は、その携帯性ゆえ、表示画面サイズを小さくせざるを得ないという宿命を抱えている。
【0059】
そこで、本変形例では、上述した実施の形態例に係る文字拡大表示処理を、上記の“iモード”等で使用されている言語であるcHTML(コンパクトHTML)に適用することで、携帯電話機等の小型表示画面の文字表示においても、ユーザが指定した部分の拡大表示が可能になる。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ウエブページの指定した箇所における文字の判読性を向上させることができる。
【0061】
また、本発明によれば、表示機能がユーザにとって理解しやくなり、その機能の付帯に要する開発期間や費用を大幅に削減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態例に係る文字書式変更システムを実現するためのコンピュータ端末の構成を示すブロック図である。
【図2】実施の形態例に係る文字書式変更システムにおける画面表示例を示す図である。
【図3】ウエブページにCSS設定切替え機能を組み込む際の手順を示すフローチャートである。
【図4】文字書式を変えたい部分にウエブページのCSSのクラス指定をした例を示す図である。
【図5】ウエブページの表示に対して文字書式の変更を行う際の動作手順を示すフローチャートである。
【図6】変形例に係る拡大表示時における画面表示の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 中央制御部
4 RAM
5 大容量メモリ
6 表示制御部
7 表示部
8 通信インタフェース
10 コンピュータ端末
20 通信網(ネットワーク)
21 文字表示部分
23 画像(イメージ)表示部分
30 サイト
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、サイトより送信されてきたウエブページを表示するためのウエブページ作成方法、ウエブページ表示システム、およびウエブページ表示方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年のインターネットの進展とコンピュータ端末の普及により、多種多様な情報を即座に入手できる環境が整備されつつある。その際、ユーザは、通信ネットワークとしてのインターネットを介して、ウエブ(World Wide Web)サーバにデータの送信を要求する。通常、送信されてきたデータをどのように端末の画面上へ表示するかの制御は、コンピュータ端末が有するウエブブラウザによって行われる。
【0003】
また、ウエブページ(ホームページ)における表示文字には、様々な大きさ、およびフォントの文字を使用できるが、見た目の美しさや画面デザイン上の理由等から表示文字サイズを決めており、そのサイズを小さくせざるを得ない場合もある。このような状態では、文字が見えにくくなるため、ユーザ側で表示文字サイズを拡大する必要がある。
【0004】
通常、ウエブページにおける文字(画像化されている文字を除く)を拡大する場合、様々なブラウザの機能に依存する「文字拡大」メニューで行っている。また、文字の書式を決めるための手段(データ形式)として、XML(eXtensibleMarkup language)がある。XMLは、拡張機能付きのマークアップ言語であり、この言語を使用して、文字書式を切り替えることが可能なようにウエブページを構築することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のブラウザ依存の「文字拡大」メニューは、表示画面全体を拡大して表示文字を大きくするという形態をとるものであり、表示する文字サイズを「大・中・小」「100%・150%・200%」といった規定値に従って変更するだけである。この場合、拡大された文字の行間や色等については、何ら考慮が払われていないため、拡大後の文字が読みづらく、拡大による表示文字の判読性を高めるという目的が十分に果たされていないのが現状である。
【0006】
また、従来の文字拡大機能は、ブラウザの「表示」メニュー内に収まっており、その機能には、例えば、「文字のサイズ」「文字の拡大」等、統一性のないメニュー名が付されている。そのため、ユーザにとって、その機能の習得が困難になり、コンピュータの操作に不慣れなユーザには分かりづらい、という問題もある。
【0007】
さらには、上述したXMLを使用して文字拡大可能なウエブページの制作を行う場合、高度に熟練した開発者が長時間をかけて作成しなければならず、かかる新たな言語に対応できる人材にも乏しいのが現状であり、それを既存のウエブ全般に導入するには、かなりの時間を要することになる。
【0008】
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、ウエブページの判読性を向上できるウエブページ作成方法、ウエブページ表示システム、およびウエブページ表示方法を提供することである。
【0009】
また、本発明の他の目的は、表示機能の理解が容易であり、機能付帯に熟練を要しないウエブページ作成方法、ウエブページ表示システム、およびウエブページ表示方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成し、上述した課題を解決する一手段として、例えば、以下の構成を備える。すなわち、HTMLを用いてウエブページに情報の記述を行うウエブページ作成方法であって、上記ウエブページの文字書式を変えたい部分に対してスタイル定義を行うステップと、上記スタイル定義されたHTMLファイルにスクリプト言語の記述を行うステップとを備え、上記文字書式に応じて上記スタイル定義を複数種類行うとともに、上記スクリプト言語の記述内容によって上記文字書式の変更を指示することで、上記文字書式を変えたい部分において上記複数種類のスタイル定義に従った表示が行われることを特徴とする。
【0011】
例えば、上記スタイル定義は、上記ウエブページの表示文字の文字サイズ、文字間隔、および行間の設定を含むことを特徴とする。また、例えば、上記スタイル定義をスタイルシート言語のクラス指定により行うことを特徴とする。
【0012】
上述した課題を解決する他の手段として、例えば、HTMLを用いて記述されたウエブページを表示するウエブページ表示システムにおいて、表示された上記ウエブページに対する文字書式の変更要求の有無を判定する判定手段と、上記判定された変更要求に対応する上記ウエブページ中の箇所にあらかじめ設定されたスタイル定義に従って、上記箇所の文字書式を変更する変更手段と、上記変更後のウエブページを表示する表示手段とを備えることを特徴とする。
【0013】
例えば、上記ウエブページは、スタイルシート言語のクラス指定により上記スタイル定義されており、スクリプト言語の記述内容に従って上記スタイル定義を切り替えることを特徴とする。
【0014】
また、例えば、上記スタイル定義は、上記ウエブページの表示文字の文字サイズ、文字間隔、および行間の設定を含むことを特徴とする。
【0015】
上述した課題を解決する他の手段として、例えば、以下の構成を備える。すなわち、HTMLを用いて記述されたウエブページを表示するウエブページ表示方法において、表示された上記ウエブページに対する文字書式の変更要求の有無を判定するステップと、上記判定された変更要求に対応する上記ウエブページ中の箇所にあらかじめ設定されたスタイル定義に従って、上記箇所の文字書式を変更するステップと、上記変更後のウエブページを表示するステップとを備えることを特徴とする。
【0016】
例えば、上記変更ステップでは、上記箇所における表示文字の文字サイズ、文字間隔、および行間を変更することを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る実施の形態例を詳細に説明する。図1は、本実施の形態例に係る文字書式変更システムを実現するための、通信機能を有するコンピュータ端末の構成を示すブロック図である。同図に示すコンピュータ端末10の中央制御部1は、端末10全体の制御を司る、例えば、マイクロプロセッサからなり、その制御コード等は、大容量メモリ(例えば、ハードディスク)5に格納されている。また、RAM4は、制御データ等の一時的な記憶領域として使用される。
【0018】
通信インタフェース8は、通信網(ネットワーク)20を介して、例えば、ウエブサーバ等を有するサイト30よりウエブデータ等を受信し、それを中央制御部1へ送る。中央制御部1は、受信したウエブデータを表示制御部6へ送るとともに、後述する文字書式変更情報を出力する。これにより、表示部7上において、この変更情報に従った画面表示が行われる。
【0019】
なお、通信網(ネットワーク)20は、世界規模の通信ネットワークとしてのインターネットであってもよいし、さらに小規模のインターネット、あるいはイントラネット等であってもよい。
【0020】
図2は、本実施の形態例に係る文字書式変更システムにおける画面表示例を示している。図2の(a)は、画面に表示されたウエブページ(ホームページ)の一例であり、同図は、同一画面上において文字表示部分21と画像(イメージ)表示部分23とが混在している例である。ここでは、文字表示部分21のうち、文字部分22の文字表示サイズが、他の文字よりも表示サイズが小さくなっている。
【0021】
ユーザは、例えば、マウス2を使用して、画面(ウエブページ)に配された、文字拡大機能に対応するアイコン24をクリックすることで、コンピュータ端末10の中央制御部1へ、文字書式を変更する意志表示、つまり、文字の拡大表示を行いたい旨を伝える。なお、アイコン24は、例えば、「虫眼鏡」の図柄や「文字の大小」を示す表記等、ユーザに理解しやすい形態のものであれば、何でもよい。
【0022】
次に、ユーザは、ウエブページ内の拡大表示したい箇所を指定する。図2の(b)は、ユーザが、マウス2等によって、拡大表示したい表示部分(あらかじめ拡大表示対象箇所として指定された部分であり、ここでは、上述した文字表示サイズが小さい文字部分22)にカーソル(同図において、白抜きして示す部分)25を置いたときの画面表示例を示している。この画面表示状態にあるときに、ユーザがマウス2をクリック等することで、後述する処理手順により、目的とする箇所の拡大表示が行われる。
【0023】
図2の(c)は、ユーザによりカーソルで指示された箇所が拡大表示されたときの表示例であり、同図(a)の文字部分22の文字サイズが拡大されて、拡大表示部分26として画面表示された状態を示している。ここでの拡大表示は、拡大表示対象以外の部分の表示はそのままにして、拡大対象部分の文字サイズや行間等のレイアウトを、あらかじめ設定したパラメータに従って適正に変更しながら、その部分の文字拡大表示を行う。
【0024】
なお、文字サイズの拡大のための設定パラメータは、後述するように複数あるため、図2(c)の画面表示が行われているときに、ユーザがアイコン24をクリックすることで、既に拡大された文字表示が、そのパラメータに応じて、さらに拡大表示される。このため、ウエブページの判読性を、ユーザの好みに応じて向上させることができる。
【0025】
本実施の形態例に係る文字書式変更システムでは、文字サイズの拡大とともに、拡大表示された文字の判読性を高めるため、拡大文字の文字間隔や行間を適正化するパラメータを、後述する方法により、あらかじめウエブページの文字書式として指定し、あるいは設定する。
【0026】
そこで、本実施の形態例に係る文字書式変更システムにおける具体的な文字書式、および制御手順等について詳細に説明する。通常、ウエブページを作成する場合、HTML(Hyper Text Markup Language)という書式を用いて必要な情報の記述を行う。本実施の形態例に係るシステムでは、HTMLで記述された文書に対するスタイルシートとして一般的なCSS(Cascading Style Sheets)を使用する。
【0027】
すなわち、CSSによって、タイトルや本文といった、HTMLの要素ごとに表示方法を指定できることから、本システムでは、CSSを文字書式に使用したウエブページを作成し、スクリプト言語であるJavaScriptにより、CSS設定を切り替えるようにする。
【0028】
図3は、ウエブページにCSS設定切替え機能を組み込む際の手順を示すフローチャートである。同図のステップS31において、HTMLページを作成し、ステップS32で、そのウエブページにおいて拡大表示が必要となる部分、例えば、表示内容が込み入っており、しかも表示文字サイズが小さい箇所に対して、その文字サイズの種類に応じて、複数のセットのCSS設定を用意する。
【0029】
なお、文字書式の変更対象となるHTMLページは、新たに作成したウエブページだけでなく、既存のものであっても、そのページ内に本実施の形態例に係る文字書式変更システムのCSS設定切替え機能を組み込むことで、拡大表示を行うことができる。
【0030】
ウエブページにおける標準サイズの文字表示(拡大表示ではないときの表示)についてのCSS設定として、例えば、以下の「標準」として示す文字サイズ(フォントサイズ)、および行間を設定項目(プロパティ)として設定する。なお、“px”(ピクセル)、“%”(パーセント)は、サイズ指定の単位である。
【0031】
【0032】
これらに対して、拡大表示を行うために、CSS設定項目(プロパティ)のパラメータを変えて、以下において、「拡大用」として示すフォントサイズ、および行間を指定する。
【0033】
【0034】
ステップS33では、ページの該当テキストに、上記のステップで用意した複数セットのCSSを設定する(CSS設定ファイルのセット)。例えば、図4に示すように、作成したウエブページのCSSのクラス指定を、文字書式を変えたい部分(例えば、上述したように、表示内容が込み入っていたり、表示文字サイズが小さくて、ユーザにとって拡大表示が必要となる部分)に指定しておく。こうすることで、ウエブ画面に表示されたアイコンからJavaScriptの切替え機能が動くようになる。
【0035】
次に、HTMLファイルにJavaScriptを埋め込む処理(作業)を行う。そのため、ここでは、script要素(scriptタグ)を使用する。そこで、ステップS34において、ページ内<head>部にJavaScriptを記述し、続くステップS35において、ページ内<body>部にJavaScriptの実行を記述する。このように、HTMLファイルにJavaScriptを埋め込むことで、作成されたウエブページにおいて、例えば、「文字書式変更ボタン」、あるいは、それと同一機能を果たすためのアイコン等を表示することができる。
【0036】
なお、上記のステップS34,S35において、scriptタグの属性言語(Language)によって、使用する言語(ここでは、JavaScript)を指定するようにしてもよい。
【0037】
図5は、ウエブページの表示に対して文字書式の変更を行う際の動作手順を示すフローチャートである。同図のステップS41で、ユーザにより、ウエブサイトに対するウエブページの要求が行われると、図1に示す端末10の中央制御部1は、通信インタフェース8を起動して、例えば、ダイヤルアップ接続により、サイト30へ送信要求を出す。
【0038】
ステップS42で、中央制御部1は、あらかじめ大容量メモリ5に格納されたブラウザソフトにより、サイト30より配信されたHTMLページのブラウジングを行う。この処理は、ここでは、CSS設定されたHTMLページのブラウジングであり、同時にスクリプトの解析も行われる。
【0039】
ステップS43において、中央制御部1は、ユーザが、例えば、マウス2を使用して、ブラウザで表示中の「文字書式変更ボタン」、あるいは、それに対応するアイコン(例えば、図2に示す「虫眼鏡」型のアイコン24)をクリックしたかどうかを判断する。
【0040】
ステップS43で、ユーザによる「文字書式変更ボタン」等のクリックがなければ、通常の表示、すなわち、文字書式等を変更しないで、通常の文字サイズによる画面表示を行う(ステップS49)。
【0041】
一方、ユーザが「文字書式変更ボタン」等をクリックした場合には、中央制御部1は、ステップS44において、ユーザによって、表示中の文字のどの部分が拡大表示の対象として指定されたか、つまり、そのときのカーソル位置とマウス操作の有無とから、文字書式を変更すべき部分を認識する。続くステップS45では、文字書式の変更情報に従って、上記認識された文字部分において、JavaScriptによりCSS設定の切替えを行う。
【0042】
ステップS46において、中央制御部1は、切替え後のCSS設定に従ってHTMLページの再描画を行う。そして、中央制御部1は、描画後の内容を表示制御部6へ送る。その結果、表示部7上において、ユーザが指定した文字部分の文字サイズが拡大されて表示され、かつ、それが適正な行間を持つ文字(あるいは、文字列)として画面表示される。
【0043】
なお、文字サイズ拡大のためのパラメータが複数種類、設定されており、拡大表示画面が維持されているときに、さらに、ユーザが「文字書式変更ボタン」等をクリックすると、現在表示された文字サイズの次に大きいサイズを示すパラメータに従って、既に拡大された文字表示が、さらに拡大表示される。
【0044】
以上説明したように、本実施の形態例によれば、あらかじめウエブページの文字書式を変えたい部分に、CSSのクラス指定をしておき、さらに、HTMLファイルにJavaScriptを埋め込む(HTMLとスクリプトとの併用を行う)ことで、ユーザが指定した箇所における表示文字のサイズ、および行間を適正なレイアウトに切り替えた表示がなされ、その部分における文字の判読性を向上させることが可能になる。
【0045】
その結果、高齢者等、視力が低下したユーザでも、そのユーザが特定したウエブページの特定の箇所の文字サイズを、通常の表示状態よりも拡大して見ることができるため、ユーザは、そのページの記載内容を容易に把握できるようになる。特に、証券会社のウエブページ等、株式のネット売買を目的とした高齢者の閲覧が多いとされる分野において、当該文字拡大機能の効果が顕著になる。
【0046】
また、本実施の形態例に係る文字書式変更システムでは、拡大表示対象以外の部分は標準表示とし、拡大対象部分の文字サイズや行間等のレイアウトを、あらかじめ設定したパラメータに従って適正に変更しながら、その部分の文字拡大表示を行うので、表示画面全体における拡大箇所の把握が容易になり、拡大箇所と他の非拡大箇所との関係も理解しやすくなる。
【0047】
よって、表示画面内における拡大箇所を、ある箇所から他の箇所へ移行させる場合において、ある箇所を拡大表示した後、その都度、通常の画面(拡大表示ではない画面)に戻ってから、次に指定した箇所の拡大表示に移行するといった、操作上の煩わしさや表示処理上の冗長を回避できる。
【0048】
また、文字書式の切替え制御をユーザの端末上で行うことで、ウエブサーバに処理負担をかけずに、文字拡大機能を実現でき、その際、一見して機能内容が分かるアイコンを採用して、その機能を提供しているため、文字拡大機能そのものが、ユーザにとって理解しやすいものとなる。
【0049】
さらには、必要な情報の記述をHTML,CSS、およびJavaScriptという、比較的、分かりやすい言語を使用して行うことで、基本的なウエブページ制作の知識を持っている者であれば、そのウエブページに対して文字拡大機能を付与できる。特に、JavaScriptは、基本的にC言語に近いことから、C言語に精通した者であれば、短期間に上述したスクリプトを作成できる。
【0050】
このことは、ウエブページへの文字拡大機能の付帯に際して、特別な開発要員の育成が不要であることを意味しており、新規のウエブページ、既存のウエブページを問わず、かかる機能付与に要する開発期間、人件費、開発費等を大幅に削減できる。
【0051】
なお、本発明は、上述した実施の形態例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変形が可能である。以下、上述した実施の形態例の変形例について説明する。
【0052】
<変形例1>
コンピュータ端末における色表示範囲の拡大とともに、ウエブページにおいても様々な色彩を使った表示がなされているが、その表示に使用する色によっては、例えば、色覚や視力に障害を持つ人にとっては、表示内容の把握に苦労することがある。特に、文字に色を付して表示しているウエブページでは、その文字と文字周囲の色(背景色)とのコントラストが適正でない場合に、このような問題が生じる。
【0053】
そこで、本変形例では、拡大表示箇所の文字色を判断し、それが特定色、例えば、グレーで表示されている場合には、その文字部分を拡大表示するときに、文字色を“黒”に変えて強調表示する制御を行う。こうすることで文字のコントラストが変わり、文字の視認性、および判読性が、より一層向上する。
【0054】
<変形例2>
図6は、変形例1に係る拡大表示時における画面表示の一例であり、ウエブページの指定箇所を、表示画面全体に拡大表示し、同時に、その拡大箇所を含む、もとの画面全体を、拡大表示画面と同一画面上に別ウインドウの形式で縮小表示するようにしてもよい。
【0055】
すなわち、図6に示すように、画面全体に拡大表示29が行われているときに、もとの画面表示(例えば、図2の(a))と同じ画面を縮小した縮小表示画面27を、その拡大表示画面と同一画面上の適当な位置に表示する。
【0056】
また、縮小表示画面27内に、ユーザが既に拡大対象として指定した部分28を、例えば、反転表示等を使用して示すことにより、画面サイズに合致した大きさの文字拡大ができるとともに、ユーザは、画面全体における拡大表示箇所の位置を容易に把握でき、指定した部分以外にも、次に拡大表示を行いたい箇所があれば、その指定も容易になる。
【0057】
従って、縮小表示画面27を使用してウエブページ全体をスクロールしながら、同時に、拡大指定した箇所について、画面全体を使用した拡大表示ができ、ウエブページと拡大部分との相互の位置関係等が分かりやすくなる。
【0058】
<変形例3>
情報携帯端末(PDA)の普及や、携帯電話機によるウエブアクセスが可能になった(例えば、(株)NTTドコモが提供する“iモード”)ことから、それらの表示画面にも、文字だけではなく、文字と画像の混在表示といった多彩な表示が行われている。そして、これらの機器は、その携帯性ゆえ、表示画面サイズを小さくせざるを得ないという宿命を抱えている。
【0059】
そこで、本変形例では、上述した実施の形態例に係る文字拡大表示処理を、上記の“iモード”等で使用されている言語であるcHTML(コンパクトHTML)に適用することで、携帯電話機等の小型表示画面の文字表示においても、ユーザが指定した部分の拡大表示が可能になる。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ウエブページの指定した箇所における文字の判読性を向上させることができる。
【0061】
また、本発明によれば、表示機能がユーザにとって理解しやくなり、その機能の付帯に要する開発期間や費用を大幅に削減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態例に係る文字書式変更システムを実現するためのコンピュータ端末の構成を示すブロック図である。
【図2】実施の形態例に係る文字書式変更システムにおける画面表示例を示す図である。
【図3】ウエブページにCSS設定切替え機能を組み込む際の手順を示すフローチャートである。
【図4】文字書式を変えたい部分にウエブページのCSSのクラス指定をした例を示す図である。
【図5】ウエブページの表示に対して文字書式の変更を行う際の動作手順を示すフローチャートである。
【図6】変形例に係る拡大表示時における画面表示の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 中央制御部
4 RAM
5 大容量メモリ
6 表示制御部
7 表示部
8 通信インタフェース
10 コンピュータ端末
20 通信網(ネットワーク)
21 文字表示部分
23 画像(イメージ)表示部分
30 サイト
Claims (8)
- HTML(Hyper Text Markup Language)を用いてウエブページに情報の記述を行うウエブページ作成方法であって、
前記ウエブページの文字書式を変えたい部分に対してスタイル定義を行うステップと、
前記スタイル定義されたHTMLファイルにスクリプト言語の記述を行うステップとを備え、
前記文字書式に応じて前記スタイル定義を複数種類行うとともに、前記スクリプト言語の記述内容によって前記文字書式の変更を指示することで、前記文字書式を変えたい部分において前記複数種類のスタイル定義に従った表示が行われることを特徴とするウエブページ作成方法。 - 前記スタイル定義は、前記ウエブページの表示文字の文字サイズ、文字間隔、および行間の設定を含むことを特徴とする請求項1記載のウエブページ作成方法。
- 前記スタイル定義をスタイルシート言語のクラス指定により行うことを特徴とする請求項2記載のウエブページ作成方法。
- HTML(Hyper Text Markup Language)を用いて記述されたウエブページを表示するウエブページ表示システムにおいて、
表示された前記ウエブページに対する文字書式の変更要求の有無を判定する判定手段と、
前記判定された変更要求に対応する前記ウエブページ中の箇所にあらかじめ設定されたスタイル定義に従って、前記箇所の文字書式を変更する変更手段と、
前記変更後のウエブページを表示する表示手段とを備えることを特徴とするウエブページ表示システム。 - 前記ウエブページは、スタイルシート言語のクラス指定により前記スタイル定義されており、前記変更手段は、スクリプト言語の記述内容に従って前記スタイル定義を切り替えることを特徴とする請求項4記載のウエブページ表示システム。
- 前記スタイル定義は、前記ウエブページの表示文字の文字サイズ、文字間隔、および行間の設定を含むことを特徴とする請求項5記載のウエブページ表示システム。
- HTML(Hyper Text Markup Language)を用いて記述されたウエブページを表示するウエブページ表示方法において、
表示された前記ウエブページに対する文字書式の変更要求の有無を判定するステップと、
前記判定された変更要求に対応する前記ウエブページ中の箇所にあらかじめ設定されたスタイル定義に従って、前記箇所の文字書式を変更するステップと、
前記変更後のウエブページを表示するステップとを備えることを特徴とするウエブページ表示方法。 - 前記変更ステップでは、前記箇所における表示文字の文字サイズ、文字間隔、および行間を変更することを特徴とする請求項7記載のウエブページ表示方法。
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JP2002178922A JP2004021838A (ja) | 2002-06-19 | 2002-06-19 | ウエブページ作成方法、ウエブページ表示システム、およびウエブページ表示方法 |
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-
2002
- 2002-06-19 JP JP2002178922A patent/JP2004021838A/ja active Pending
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