JP2004021468A - 自動車、及び、走行制御システム - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、マーカを車両後部に取り付け、後方から近づいた車両の駆動力や速度を制御し、車両間の距離を制御する自動車、及び、走行制御システムを提供する。
【解決手段】車両後部に取り付けられた情報の送信部と受信部とを有するマーカと、車両の前方部に設けられた他の車両の後部に設けられたマーカと信号の送受信をするマーカ検出装置と、前記マーカ検出装置で検出される信号のレベルが一定であるように駆動力を制御する駆動力制御部とを有する。
【選択図】 図1
【解決手段】車両後部に取り付けられた情報の送信部と受信部とを有するマーカと、車両の前方部に設けられた他の車両の後部に設けられたマーカと信号の送受信をするマーカ検出装置と、前記マーカ検出装置で検出される信号のレベルが一定であるように駆動力を制御する駆動力制御部とを有する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マーカを車両後部に取り付け、後方から近づいた車両の駆動力や速度を制御し、車両間の距離を制御する自動車、及び、走行制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のマーカシステムには、磁気マーカを用いた方式と、電波マーカを用いた方式とがある。電波マーカを用いた方式は、国際公開WO00/72288AIに示されている。この先行技術では、車両にある送信アンテナから送信された電磁波を道路に一定間隔に埋められた電波マーカで周波数を変えて返信し、車両にある複数の受信アンテナで受信し、それぞれの受信アンテナの受信電波強度レベルからマーカに対する車両の横位置を検出する装置、さらにマーカからの横ずれ量を監視し、横ずれ量が一定の範囲を超えると警告を発する装置が提案されている。
【0003】
図5は従来の技術で、車両がマーカを敷設した道路を走行しているときの斜視図である。31は道路、32は車両、33は道路に埋設された電波マーカ、34は所定の周波数の電波を送信する車両搭載送信部、35は電波マーカからの返信を受信する車両搭載受信部(左側)、36は電波マーカからの返信を受信する車両搭載受信部(右側)、37は検出器ユニットである。
【0004】
移動体である車両32に、所定の周波数の電波を送信する電波送信部である車両搭載送信部34を設けてある。車両32の進行方向に交わるように車両搭載受信部(左側)35と車両搭載受信部(右側)36を設けてあり車両搭載送信部から送信した電波の反射波を受信する。算出部である検出器ユニット37は、車両搭載受信部(左側)35と車両搭載受信部(右側)36の受信信号強度から車両の進行すべき方向からのずれを算出する。車両搭載受信部(左側)35と車両搭載受信部(右側)36は車両の進行方向中心に対して対称に設置して用いる。車両32が電波マーカ33の上にさしかかり、車両搭載受信部アンテナ(左側)35と車両搭載受信部(右側)36のそれぞれの受信強度が等しいときは、車両32の進行方向中心が電波マーカ33の真上を通過したことがわかる。また、車両搭載受信部(左側)35と車両搭載受信部(右側)36の受信強度の関係から車両32が反射マーカ33からどれだけずれて通過したか検出器ユニット37で算出できる。このように車両32と電波マーカ33の横位置を検出していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の技術では、電波マーカを用いて進行方向に対して横の位置を検出することはできたが、後方から近づいた車両との距離を制御することができないと言う課題を有していた。
【0006】
本発明は、マーカを車両後部に取り付け、後方から近づいた車両の駆動力や速度を制御し、車両間の距離を制御する自動車、及び、走行制御システムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため本発明の第1は、車両後部に取り付けられた情報の送信部と受信部とを有するマーカと、車両の前方部に設けられた他の車両の後部に設けられたマーカと信号の送受信をするマーカ検出装置とを備えている。
【0008】
上記の目的を達成するため本発明の第2は、車両後部に取り付けられた電磁波の送信部と受信部とを有するマーカと、車両の前方部に設けられた他の車両の後部に設けられたマーカと電磁波の送受信をするマーカ検出装置とを備えている。
【0009】
上記の目的を達成するため本発明の第3は、車両後部に取り付けられた情報の送信部と受信部とを有するマーカと、車両の前方部に設けられた他の車両の後部に設けられたマーカと信号の送受信をするマーカ検出装置と、前記マーカ検出装置で検出される信号のレベルが一定であるように駆動力を制御する駆動力制御部とを備えている。
【0010】
上記の目的を達成するため本発明の第4は、車両後部に取り付けられた情報の送信部と受信部とを有するマーカと、車両の前方部に設けられた他の車両の後部に設けられたマーカと信号の送受信をするマーカ検出装置と、前記マーカ検出装置で検出される信号のレベルが変化した場合に車両を減速または停止させる速度制御部とを備えている。
【0011】
上記の目的を達成するため本発明の第5は、車両後部に取り付けられた情報の送信部と受信部とを有するマーカと、車両の前方部に設けられた他の車両の後部に設けられたマーカと信号の送受信をするマーカ検出装置とを有する複数の自動車を備えている。そして、この構成により、前方を走行する自動車の車両後部に設けられたマーカからの信号が一定になるように後方自動車の駆動力が制御することとなる。
【0012】
上記の目的を達成するため本発明の第6は、車両後部に取り付けられた情報の送信部と受信部とを有するマーカと、車両の前方部に設けられた他の車両の後部に設けられたマーカと信号の送受信をするマーカ検出装置とを有する複数の自動車を備えている。そして、この構成により、前方を走行する自動車の車両後部に設けられたマーカからの信号の変化に基づいて後方自動車の走行速度が制御することとなる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図1ないし図4を参照しながら説明する。
【0014】
図1は、本発明の実施形態によって実施される、2台の車両が道路を走行中、後方車両が前方車両のマーカを検出し、走行速度を制御している斜視図である。1は道路、2は後方車両、3は前方車両、4はマーカ、5はマーカ検出装置、6は駆動力制御部、7は速度制御部である。
【0015】
移動体である後方車両2に、所定の周波数の電磁波を送受信するマーカ検出装置5を設けてある。図1のように後方車両2が前方車両3に近づいた場合、後方車両2のマーカ検出装置5が送信した電磁波を前方車両3の後部に取り付けてあるマーカ4の受信部が受信し、その情報の電磁波をマーカ4の送信部が反射送信する。後方車両2のマーカ検出装置5はその反射された電磁波を受信する。ただし、従来の技術である、マーカをもちいて進行方向に対して横の位置を検出する制御を併用するときは、送受信周波数を異ならせて、お互いに影響を受けないようにする必要がある。
【0016】
図2は、本発明の実施形態によって実施される、マーカ4とマーカ検出装置5との距離とマーカ検出装置5が受信する信号レベルの関係を表すグラフ図である。図2のように距離と受信信号の信号レベルは反比例の関係にあり、後方車両2が前方車両3に近づくほど、マーカ検出装置が受信する信号レベルが大きくなり、遠くなるほど信号レベルが小さくなる。すなわち、ある一定距離内であれば、マーカ検出装置5の受信信号レベルの大きさで、後方車両2と前方車両3の距離が認識できる。
【0017】
図2に示されるマーカ検出装置5が受信する受信信号のレベルと、マーカ4とマーカ検出装置5との距離との相関は、予め本実施の形態のマーカ4とマーカ検出装置5とを用意し、互いに電波の送受信を行わせた場合の受信信号のレベルと両者の間の距離とを両者間の距離を変化させて測定した結果を基にして、所定の信号レベルの場合に両者の距離がどの程度であるかを演算するプログラムを作成しマーカ検出装置5内のROMに内蔵させておきCPUで演算することにより求めることが可能である。なおこのROM、CUPはマーカ検出装置5と別個の装置としてもよい。
【0018】
図3は、本発明の実施形態によって実施される、マーカ検出装置の制御の関係を表すブロック図である。
【0019】
マーカ検出装置5は受信信号レベルから認識された車間距離が一定となるように、規定の距離より近づくと駆動制御部6に駆動力を下げて、車間距離をあけるように指示する。また、逆に、規定の距離より遠くなると駆動制御部6に駆動力を上げて、車間距離を縮めるように指示する。このような制御を連続して行い、車間距離を一定に保つことができる。
【0020】
さらに、マーカ検出装置5は受信信号レベルが変化し、認識された車間距離が一定以下となったときは、後方車両2の速度制御部7に指令を出して車両を減速あるいは停止させることで、車両同士の追突を防止することができる。
【0021】
例えば、マーカ検出装置5が図2に示す信号レベルMの信号を受信した場合、マーカ4とマーカ検出装置5との距離はaであると演算される。演算結果がaで一定であれば車両2の駆動力は一定で良いが、受信信号のレベルが高くなり、両者間の距離が短くなった場合は、マーカ検出装置5は駆動制御部6に信号「01」を送信する。信号「01」を受信した駆動制御部6は車両2のエンジンの回転数を下げる信号をエンジンコントローラ(図示せず)に送信し、両者間の距離を広げるように制御する。
【0022】
一方、受信信号レベルがMより下がり、両者間の距離がaよりも長くなった場合にはマーカ検出装置5は駆動制御部6に信号「10」を送信する。信号「10」を受信した駆動制御部6は、車両2のエンジンの回転数を上げる信号をエンジンコントローラ(図示せず)に送信し両者間の距離を縮めるよう制御する。
【0023】
本実施の形態では上述のような制御を車間距離一定モードとして、図2に示す信号レベルH1からL(距離bからd)の範囲において行っている。
【0024】
尚、上記においては車両2が自動制御で車間距離を一定とする場合について述べたが、車両2の計器パネルにマーカ検出装置が検出した信号レベルまたは信号レベルに基づき演算された距離を表示し、ドライバー自身がブレーキ、アクセルの操作によって車間距離を調整しても良い。
【0025】
次に図2に示す信号レベルH2で両者間の距離がcで表される長さであることが演算された場合は(距離cは車両2と車両3とが極めて近接している場合である)。
【0026】
上述の様な「車間距離一定モード」ではなく「追突防止モード」として車両2を減速停止させる。
【0027】
マーカ4とマーカ検出装置5との間の距離がH2という信号レベルを基にcあるいはそれ以下の距離であるとの演算結果が出るとマーカ検出装置5は駆動制御部6に信号「11」を送る。信号「11」を受信した駆動制御部6は車両2のエンジンの回転数を急速に下げ、停止させるよう制御する。
【0028】
また、検出した信号レベルや信号レベルから演算される距離を計器パネルに表示し、ドライバー自身がブレーキで減速停止をしてもかまわない。
【0029】
ただし、マーカ4とマーカ検出装置5は電磁波を送受信するために、車両の金属部分に直接取り付けると、電磁波の送受信レベルが小さくなるため、少しあけて設置することが必要である。
【0030】
図4は、本発明の実施形態によって実施される、マーカ検出装置5の制御の流れを表すフローチャート図である。
【0031】
まず、マーカ検出装置5の制御が開始すると、電磁波の送信を開始する。次に車間一定モードであるか確認し、車間一定モードである場合は、受信信号レベルから換算された現在認識している車間距離と規定の距離を比較し、車間距離が大きいときは、駆動力を上げるように駆動力制御装置を制御する。車間距離が規定距離以下の場合は駆動力を下げるように駆動力制御装置を制御する。また、追突防止モードの時は、受信信号レベルから換算された現在認識している車間距離と規定の距離を比較し、車間距離が規定距離以下の場合は駆動力を下げるように速度制御装置を制御する。いずれの場合も制御終了であるか確認し、終了であるときは、送信出力を停止し、制御を終了する。制御終了でないときは、制御を繰り返すように最初に戻る。
【0032】
この例では、駆動力制御装置と速度制御装置を分けたが、同一のもので二とおりの制御を行うことも可能である。
【0033】
【発明の効果】
以上のように本発明は、マーカを車両後部に取り付け、後方から近づいた車両の駆動力や速度を制御し、車両間の距離を制御する自動車、及び、走行制御システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態によって実施される、2台の車両が道路を走行中、後方車両が前方車両のマーカを検出し、走行速度を制御している斜視図
【図2】本発明の実施形態によって実施される、マーカとの距離とマーカ検出装置が受信する信号レベルの関係を表すグラフ
【図3】本発明の実施形態によって実施される、マーカ検出装置の制御の関係を表すブロック図
【図4】本発明の実施の形態によって実施される、マーカ検出装置の制御の流れを表すフローチャート
【図5】従来の技術の実施形態における車両が、マーカを敷設した道路を走行しているときの斜視図
【符号の説明】
1 道路
2 後方車両
3 前方車両
4 マーカ
5 マーカ検出装置
6 駆動力制御部
7 速度制御部
【発明の属する技術分野】
本発明は、マーカを車両後部に取り付け、後方から近づいた車両の駆動力や速度を制御し、車両間の距離を制御する自動車、及び、走行制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のマーカシステムには、磁気マーカを用いた方式と、電波マーカを用いた方式とがある。電波マーカを用いた方式は、国際公開WO00/72288AIに示されている。この先行技術では、車両にある送信アンテナから送信された電磁波を道路に一定間隔に埋められた電波マーカで周波数を変えて返信し、車両にある複数の受信アンテナで受信し、それぞれの受信アンテナの受信電波強度レベルからマーカに対する車両の横位置を検出する装置、さらにマーカからの横ずれ量を監視し、横ずれ量が一定の範囲を超えると警告を発する装置が提案されている。
【0003】
図5は従来の技術で、車両がマーカを敷設した道路を走行しているときの斜視図である。31は道路、32は車両、33は道路に埋設された電波マーカ、34は所定の周波数の電波を送信する車両搭載送信部、35は電波マーカからの返信を受信する車両搭載受信部(左側)、36は電波マーカからの返信を受信する車両搭載受信部(右側)、37は検出器ユニットである。
【0004】
移動体である車両32に、所定の周波数の電波を送信する電波送信部である車両搭載送信部34を設けてある。車両32の進行方向に交わるように車両搭載受信部(左側)35と車両搭載受信部(右側)36を設けてあり車両搭載送信部から送信した電波の反射波を受信する。算出部である検出器ユニット37は、車両搭載受信部(左側)35と車両搭載受信部(右側)36の受信信号強度から車両の進行すべき方向からのずれを算出する。車両搭載受信部(左側)35と車両搭載受信部(右側)36は車両の進行方向中心に対して対称に設置して用いる。車両32が電波マーカ33の上にさしかかり、車両搭載受信部アンテナ(左側)35と車両搭載受信部(右側)36のそれぞれの受信強度が等しいときは、車両32の進行方向中心が電波マーカ33の真上を通過したことがわかる。また、車両搭載受信部(左側)35と車両搭載受信部(右側)36の受信強度の関係から車両32が反射マーカ33からどれだけずれて通過したか検出器ユニット37で算出できる。このように車両32と電波マーカ33の横位置を検出していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の技術では、電波マーカを用いて進行方向に対して横の位置を検出することはできたが、後方から近づいた車両との距離を制御することができないと言う課題を有していた。
【0006】
本発明は、マーカを車両後部に取り付け、後方から近づいた車両の駆動力や速度を制御し、車両間の距離を制御する自動車、及び、走行制御システムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため本発明の第1は、車両後部に取り付けられた情報の送信部と受信部とを有するマーカと、車両の前方部に設けられた他の車両の後部に設けられたマーカと信号の送受信をするマーカ検出装置とを備えている。
【0008】
上記の目的を達成するため本発明の第2は、車両後部に取り付けられた電磁波の送信部と受信部とを有するマーカと、車両の前方部に設けられた他の車両の後部に設けられたマーカと電磁波の送受信をするマーカ検出装置とを備えている。
【0009】
上記の目的を達成するため本発明の第3は、車両後部に取り付けられた情報の送信部と受信部とを有するマーカと、車両の前方部に設けられた他の車両の後部に設けられたマーカと信号の送受信をするマーカ検出装置と、前記マーカ検出装置で検出される信号のレベルが一定であるように駆動力を制御する駆動力制御部とを備えている。
【0010】
上記の目的を達成するため本発明の第4は、車両後部に取り付けられた情報の送信部と受信部とを有するマーカと、車両の前方部に設けられた他の車両の後部に設けられたマーカと信号の送受信をするマーカ検出装置と、前記マーカ検出装置で検出される信号のレベルが変化した場合に車両を減速または停止させる速度制御部とを備えている。
【0011】
上記の目的を達成するため本発明の第5は、車両後部に取り付けられた情報の送信部と受信部とを有するマーカと、車両の前方部に設けられた他の車両の後部に設けられたマーカと信号の送受信をするマーカ検出装置とを有する複数の自動車を備えている。そして、この構成により、前方を走行する自動車の車両後部に設けられたマーカからの信号が一定になるように後方自動車の駆動力が制御することとなる。
【0012】
上記の目的を達成するため本発明の第6は、車両後部に取り付けられた情報の送信部と受信部とを有するマーカと、車両の前方部に設けられた他の車両の後部に設けられたマーカと信号の送受信をするマーカ検出装置とを有する複数の自動車を備えている。そして、この構成により、前方を走行する自動車の車両後部に設けられたマーカからの信号の変化に基づいて後方自動車の走行速度が制御することとなる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図1ないし図4を参照しながら説明する。
【0014】
図1は、本発明の実施形態によって実施される、2台の車両が道路を走行中、後方車両が前方車両のマーカを検出し、走行速度を制御している斜視図である。1は道路、2は後方車両、3は前方車両、4はマーカ、5はマーカ検出装置、6は駆動力制御部、7は速度制御部である。
【0015】
移動体である後方車両2に、所定の周波数の電磁波を送受信するマーカ検出装置5を設けてある。図1のように後方車両2が前方車両3に近づいた場合、後方車両2のマーカ検出装置5が送信した電磁波を前方車両3の後部に取り付けてあるマーカ4の受信部が受信し、その情報の電磁波をマーカ4の送信部が反射送信する。後方車両2のマーカ検出装置5はその反射された電磁波を受信する。ただし、従来の技術である、マーカをもちいて進行方向に対して横の位置を検出する制御を併用するときは、送受信周波数を異ならせて、お互いに影響を受けないようにする必要がある。
【0016】
図2は、本発明の実施形態によって実施される、マーカ4とマーカ検出装置5との距離とマーカ検出装置5が受信する信号レベルの関係を表すグラフ図である。図2のように距離と受信信号の信号レベルは反比例の関係にあり、後方車両2が前方車両3に近づくほど、マーカ検出装置が受信する信号レベルが大きくなり、遠くなるほど信号レベルが小さくなる。すなわち、ある一定距離内であれば、マーカ検出装置5の受信信号レベルの大きさで、後方車両2と前方車両3の距離が認識できる。
【0017】
図2に示されるマーカ検出装置5が受信する受信信号のレベルと、マーカ4とマーカ検出装置5との距離との相関は、予め本実施の形態のマーカ4とマーカ検出装置5とを用意し、互いに電波の送受信を行わせた場合の受信信号のレベルと両者の間の距離とを両者間の距離を変化させて測定した結果を基にして、所定の信号レベルの場合に両者の距離がどの程度であるかを演算するプログラムを作成しマーカ検出装置5内のROMに内蔵させておきCPUで演算することにより求めることが可能である。なおこのROM、CUPはマーカ検出装置5と別個の装置としてもよい。
【0018】
図3は、本発明の実施形態によって実施される、マーカ検出装置の制御の関係を表すブロック図である。
【0019】
マーカ検出装置5は受信信号レベルから認識された車間距離が一定となるように、規定の距離より近づくと駆動制御部6に駆動力を下げて、車間距離をあけるように指示する。また、逆に、規定の距離より遠くなると駆動制御部6に駆動力を上げて、車間距離を縮めるように指示する。このような制御を連続して行い、車間距離を一定に保つことができる。
【0020】
さらに、マーカ検出装置5は受信信号レベルが変化し、認識された車間距離が一定以下となったときは、後方車両2の速度制御部7に指令を出して車両を減速あるいは停止させることで、車両同士の追突を防止することができる。
【0021】
例えば、マーカ検出装置5が図2に示す信号レベルMの信号を受信した場合、マーカ4とマーカ検出装置5との距離はaであると演算される。演算結果がaで一定であれば車両2の駆動力は一定で良いが、受信信号のレベルが高くなり、両者間の距離が短くなった場合は、マーカ検出装置5は駆動制御部6に信号「01」を送信する。信号「01」を受信した駆動制御部6は車両2のエンジンの回転数を下げる信号をエンジンコントローラ(図示せず)に送信し、両者間の距離を広げるように制御する。
【0022】
一方、受信信号レベルがMより下がり、両者間の距離がaよりも長くなった場合にはマーカ検出装置5は駆動制御部6に信号「10」を送信する。信号「10」を受信した駆動制御部6は、車両2のエンジンの回転数を上げる信号をエンジンコントローラ(図示せず)に送信し両者間の距離を縮めるよう制御する。
【0023】
本実施の形態では上述のような制御を車間距離一定モードとして、図2に示す信号レベルH1からL(距離bからd)の範囲において行っている。
【0024】
尚、上記においては車両2が自動制御で車間距離を一定とする場合について述べたが、車両2の計器パネルにマーカ検出装置が検出した信号レベルまたは信号レベルに基づき演算された距離を表示し、ドライバー自身がブレーキ、アクセルの操作によって車間距離を調整しても良い。
【0025】
次に図2に示す信号レベルH2で両者間の距離がcで表される長さであることが演算された場合は(距離cは車両2と車両3とが極めて近接している場合である)。
【0026】
上述の様な「車間距離一定モード」ではなく「追突防止モード」として車両2を減速停止させる。
【0027】
マーカ4とマーカ検出装置5との間の距離がH2という信号レベルを基にcあるいはそれ以下の距離であるとの演算結果が出るとマーカ検出装置5は駆動制御部6に信号「11」を送る。信号「11」を受信した駆動制御部6は車両2のエンジンの回転数を急速に下げ、停止させるよう制御する。
【0028】
また、検出した信号レベルや信号レベルから演算される距離を計器パネルに表示し、ドライバー自身がブレーキで減速停止をしてもかまわない。
【0029】
ただし、マーカ4とマーカ検出装置5は電磁波を送受信するために、車両の金属部分に直接取り付けると、電磁波の送受信レベルが小さくなるため、少しあけて設置することが必要である。
【0030】
図4は、本発明の実施形態によって実施される、マーカ検出装置5の制御の流れを表すフローチャート図である。
【0031】
まず、マーカ検出装置5の制御が開始すると、電磁波の送信を開始する。次に車間一定モードであるか確認し、車間一定モードである場合は、受信信号レベルから換算された現在認識している車間距離と規定の距離を比較し、車間距離が大きいときは、駆動力を上げるように駆動力制御装置を制御する。車間距離が規定距離以下の場合は駆動力を下げるように駆動力制御装置を制御する。また、追突防止モードの時は、受信信号レベルから換算された現在認識している車間距離と規定の距離を比較し、車間距離が規定距離以下の場合は駆動力を下げるように速度制御装置を制御する。いずれの場合も制御終了であるか確認し、終了であるときは、送信出力を停止し、制御を終了する。制御終了でないときは、制御を繰り返すように最初に戻る。
【0032】
この例では、駆動力制御装置と速度制御装置を分けたが、同一のもので二とおりの制御を行うことも可能である。
【0033】
【発明の効果】
以上のように本発明は、マーカを車両後部に取り付け、後方から近づいた車両の駆動力や速度を制御し、車両間の距離を制御する自動車、及び、走行制御システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態によって実施される、2台の車両が道路を走行中、後方車両が前方車両のマーカを検出し、走行速度を制御している斜視図
【図2】本発明の実施形態によって実施される、マーカとの距離とマーカ検出装置が受信する信号レベルの関係を表すグラフ
【図3】本発明の実施形態によって実施される、マーカ検出装置の制御の関係を表すブロック図
【図4】本発明の実施の形態によって実施される、マーカ検出装置の制御の流れを表すフローチャート
【図5】従来の技術の実施形態における車両が、マーカを敷設した道路を走行しているときの斜視図
【符号の説明】
1 道路
2 後方車両
3 前方車両
4 マーカ
5 マーカ検出装置
6 駆動力制御部
7 速度制御部
Claims (6)
- 車両後部に取り付けられた情報の送信部と受信部とを有するマーカと、車両の前方部に設けられた他の車両の後部に設けられたマーカと信号の送受信をするマーカ検出装置とを有する自動車。
- 車両後部に取り付けられた電磁波の送信部と受信部とを有するマーカと、車両の前方部に設けられた他の車両の後部に設けられマーカと電磁波の送受信をするマーカ検出装置とを有する自動車。
- 車両後部に取り付けられた情報の送信部と受信部とを有するマーカと、車両の前方部に設けられた他の車両の後部に設けられたマーカと信号の送受信をするマーカ検出装置と、前記マーカ検出装置で検出される信号のレベルが一定であるように駆動力を制御する駆動力制御部とを有する自動車。
- 車両後部に取り付けられた情報の送信部と受信部とを有するマーカと、車両の前方部に設けられた他の車両の後部に設けられたマーカと信号の送受信をするマーカ検出装置と、前記マーカ検出装置で検出される信号のレベルが変化した場合に車両を減速または停止させる速度制御部を有する自動車。
- 車両後部に取り付けられた情報の送信部と受信部とを有するマーカと、車両の前方部に設けられた他の車両の後部に設けられたマーカと信号の送受信をするマーカ検出装置とを有する複数の自動車からなり、前方を走行する自動車の車両後部に設けられたマーカからの信号が一定になるように後方自動車の駆動力が制御される走行制御システム。
- 車両後部に取り付けられた情報の送信部と受信部とを有するマーカと、車両の前方部に設けられた他の車両の後部に設けられたマーカと信号の送受信をするマーカ検出装置とを有する複数の自動車からなり、前方を走行する自動車の車両後部に設けられたマーカからの信号の変化に基づいて後方自動車の走行速度が制御される走行制御システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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JP2012123000A (ja) * | 2010-12-08 | 2012-06-28 | Enii Kk | 移動体衝突防止装置及び該装置を搭載した移動体 |
CN107346460A (zh) * | 2017-07-18 | 2017-11-14 | 吉林大学 | 基于智能网联系统下前车运行信息的未来工况预测方法 |
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2002
- 2002-06-14 JP JP2002173738A patent/JP2004021468A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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