JP2004021451A - 電子機器 - Google Patents
電子機器 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004021451A JP2004021451A JP2002173701A JP2002173701A JP2004021451A JP 2004021451 A JP2004021451 A JP 2004021451A JP 2002173701 A JP2002173701 A JP 2002173701A JP 2002173701 A JP2002173701 A JP 2002173701A JP 2004021451 A JP2004021451 A JP 2004021451A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- case
- hinge
- lower case
- connection
- electronic device
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Abstract
【課題】外付ケースを用いずに機能を増設でき、且つ上ケースや下ケースの実装スペースを狭くせずに他の電子機器との接続を容易にする。
【解決手段】上ケースと下ケースとが互いに重なり合う端部側面に対応させてヒンジ機能を有するヒンジケース3を配置したので、上ケースと下ケースとを重ね合わせると、ヒンジケース3が邪魔にならずに機器全体がコンパクトになり、良好に携帯できる。また、ヒンジケース3の内部に部品収納部8を設け、且つヒンジケース3と下ケースとを第1接続ケーブル9で電気的に接続したので、従来例のような外付ケースを用いずに容易に機能を増設できる。さらに、ヒンジケース3と他の電子機器とを接続端子部であるUSBコネクタ10に接続された第2接続ケーブル11で電気的に接続するので、従来例のようなコネクタ部が不要で下ケースや上ケースの実装スペースを狭くせずに、他の電子機器との接続が容易にできる。
【選択図】 図7
【解決手段】上ケースと下ケースとが互いに重なり合う端部側面に対応させてヒンジ機能を有するヒンジケース3を配置したので、上ケースと下ケースとを重ね合わせると、ヒンジケース3が邪魔にならずに機器全体がコンパクトになり、良好に携帯できる。また、ヒンジケース3の内部に部品収納部8を設け、且つヒンジケース3と下ケースとを第1接続ケーブル9で電気的に接続したので、従来例のような外付ケースを用いずに容易に機能を増設できる。さらに、ヒンジケース3と他の電子機器とを接続端子部であるUSBコネクタ10に接続された第2接続ケーブル11で電気的に接続するので、従来例のようなコネクタ部が不要で下ケースや上ケースの実装スペースを狭くせずに、他の電子機器との接続が容易にできる。
【選択図】 図7
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電子辞書、電子手帳、ノート型パソコンなどの電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、電子辞書や電子手帳などの電子機器においては、表示部を有する上ケースとキーボードを有する下ケースとをヒンジ軸によって回動可能に取り付け、このヒンジ軸を中心に下ケースに対し上ケースを回動させて互いに重ね合わせることにより、コンパクトに携帯することができ、また下ケースに対し上ケースを所定角度に開くと、下ケースのキーボードと上ケースの表示部とが露出し、この状態でキーボードを入力操作して表示部に情報を表示させることにより、良好に使用できるように構成したものがある。
【0003】
ところで、この種の電子機器では、機能を増設するために、オプションとして増設用の外付ケースを備えていることが多い。この増設用の外付ケースは、下ケースに着脱可能に取り付けられ、必要なときに下ケースに取り付けて使用し、使用しないときに取り外して保管するように構成されている。
また、この電子機器では、他の電子機器と電気的に接続するために、下ケースまたは上ケースにコネクタ部を設け、このコネクタ部に接続ケーブルを接続し、この接続ケーブルを他の電子機器に接続することにより、両者の電子機器を電気的に接続してデータの授受を行うように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような電子機器では、増設用の外付ケースを下ケースに取り付けた状態で、下ケースに対し上ケースを開いて使用するときに外付ケースが邪魔になるばかりか、携帯するときにも外付ケースが邪魔になる。このため、携帯するときには、外付ケースを取り外す必要があるため、その着脱作業が面倒であり、しかも増設用の外付ケースを別に携帯しなければならないため、携帯性も悪いという問題がある。
また、この電子機器では、他の電子機器と電気的に接続するための接続ケーブルが接続されるコネクタ部を下ケースまたは上ケースに設けているため、その分、下ケースまたは上ケースの実装スペースが狭くなるという問題もある。
【0005】
この発明の課題は、外付ケースを用いずに機能を増設することができると共に、上ケースや下ケースの実装スペースを狭くせずに他の電子機器との接続が容易にできるようにすることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記課題を解決するために、次のような構成要素を備えている。
なお、各構成要素には、後述する各実施形態の項で説明される各要素に付された図面の参照番号などを括弧と共に付す。
請求項1に記載の発明は、図1〜図10に示すように、互いに重なり合う上ケース(1)と下ケース(2)との端部側面に対応させてヒンジ機能を有するヒンジケース(3)を配置し、このヒンジケースと共に前記上ケースと前記下ケースとを回動可能に連結した電子機器において、前記ヒンジケースの内部に設けられた部品収納部(8)と、前記上ケースおよび前記下ケースの少なくとも一方と前記ヒンジケースとを電気的に接続する第1接続部材(第1接続ケーブル9)と、前記ヒンジケースと他の電子機器とを電気的に接続するための第2接続部材(USBコネクタ10、電源ジャック33、イヤホンジャック32などの接続端子部、および第2接続ケーブル11)とを備えたことを特徴とする電子機器である。
【0007】
この発明によれば、上ケースと下ケースとを回動させて閉じると、上ケースと下ケースとが互いに重なり合うと共に、これら上ケースと下ケースとの端部側面に対応してヒンジケースが配置されるので、機器全体がコンパクトになり、これによりヒンジケースが従来例の外付ケースのように邪魔にならず、良好に携帯することができ、また、ヒンジケースの内部に部品収納部を設けると共に、上ケースおよび下ケースの少なくとも一方とヒンジケースとを第1接続部材で電気的に接続したので、従来例のような増設用の外付ケースを用いずに容易に機能を増設することができ、さらにヒンジケースと他の電子機器とを第2接続部材で電気的に接続するので、従来例のように下ケースや上ケースにコネクタ部を設けて下ケースや上ケースの実装スペースを狭くせずに、他の電子機器との接続が容易にできる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、図1〜図6に示すように、前記ヒンジケース(3)が、前記上ケース(1)と前記下ケース(2)とを重ね合わせて閉じた状態のときに、前記上ケースと前記下ケースとの互いに対応する端部側面に配置され、前記上ケースと前記下ケースとを回動させて開いた状態のときに、前記ヒンジケースの一部が前記下ケースの下側に突出して前記下ケースを載置面(P)に対し傾斜させることを特徴とする請求項1に記載の電子機器である。
この発明によれば、請求項1に記載の発明と同様の作用効果があるほか、特に使用するときに上ケースと下ケースとを回動させて開くと、ヒンジケースの一部が下ケースの下側に突出して下ケースを載置面に対し傾斜させるので、使い勝手が良く、良好に使用することができる。
【0009】
請求項3に記載の発明は、図7〜図10に示すように、前記部品収納部(8)に、電池(12)、スピーカ(31)、電子カメラ(34)、カメラ回路部(35)、USB回路部(13)などの電子部品のうち、少なくとも1つ以上の電子部品が収納されていることを特徴とする請求項1または2に記載の電子機器である。
この発明によれば、ヒンジケースの部品収納部に収納される電子部品を適宜選択することにより、必要な機能を簡単に且つ容易に増設することができる。
【0010】
請求項4に記載の発明は、図7〜図10に示すように、前記第2接続部材が、USBコネクタ(10)、電源ジャック(33)、イヤホンジャック(32)などの接続端子部を備え、この接続端子部に接続ケーブル(第2接続ケーブル11)が着脱可能に接続されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電子機器である。
この発明によれば、ヒンジケースに設けられた第2接続部材の接続端子部に接続ケーブルを着脱可能に接続することにより、この接続ケーブルを介して他の電子機器と容易に接続することができ、これによっても使い勝手の良いものを得ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図7を参照して、この発明の電子機器の一実施形態について説明する。
図1はこの発明の電子機器の分解斜視図、図2は図1の下ケースとヒンジケースとを下面側から見た分解斜視図、図3は図2のヒンジケースの分解斜視図、図4は図1の上ケースと下ケースを重ね合わせた状態の側面図、図5はその断面図、図6は図5の上ケースと下ケースを開いた状態の断面図である。
この電子機器は、図1に示すように、上ケース1、下ケース2、ヒンジケース3を備え、図4および図5に示すように、上ケース1と下ケース2とが第1連結機構4によって開閉可能に連結されて互いに重なり合い、且つ第1連結機構4側における上ケース1と下ケース2との後端面(図4では右端面)にヒンジケース3が第2連結機構5によって着脱可能に連結された構造になっている。
【0012】
この場合、上ケース1は、図1に示すように、ほぼ平板状に形成されており、この上ケース1の内部には、表示部6が設けられている。この表示部6は、液晶表示素子やEL素子(エレクトロルミネッセンス素子)などの平面型の表示素子からなり、図1、図5、図6に示すように、下ケース2に対向する対向面(図1では上面)に設けられた表示用の開口部1aに対応して設けられている。
下ケース2は、図1に示すように、上ケース1とほぼ同じサイズの平板状に形成されており、この下ケース2の内部には、図5および図6に示すように、キーボード7が設けられている。このキーボード7は、図1に示すように、文字キー、カーソルキー、ファンクションキーなどの各種のキーを備え、これら各キーの上部が上ケース1に対向する下ケース2の上面から突出している。
【0013】
ヒンジケース3は、ヒンジ機能を有するのであり、図1〜図3に示すように、ほぼ円筒状に形成され、その内部に後述する電子部品を収納する部品収納部8が形成され、図4に示すように、上ケース1と下ケース2とが重なり合った状態で、その両者の後端面(図4では右端面)に対応して配置されている。このヒンジケース3には、部品収納部8を開閉可能に塞ぐ開閉蓋8aが着脱可能に取り付けられているほか、この部品収納部8と下ケース2とを電気的に接続するための第1接続ケーブル9が取り付けられている。また、このヒンジケース3内には、図7に示すように、他の電子機器(図示せず)と電気的に接続するための接続端子部であるUSBコネクタ10が設けられており、このUSBコネクタ10には、第2接続ケーブル11が着脱可能に接続されている。
【0014】
この場合、ヒンジケース3の部品収納部8に収納される電子部品としては、図3および図7に示すように、電池12およびUSB回路部13であり、これら電池12およびUSB回路部13は第1接続ケーブル9によって下ケース2と電気的に接続されている。なお、電池12は、単三電池などの乾電池、あるいは燃料電池などであり、燃料電池は、アルコールなどの燃料を貯蔵する燃料部と、燃料を触媒により燃焼させる燃焼部とを備え、燃料部の燃料から水素を取り出して燃焼部で触媒により燃焼させて電気を起すものであり、通常の乾電池とほぼ同じサイズに形成されている。また、接続端子部であるUSBコネクタ10は、図7に示すように、USB回路部13と電気的に接続されており、このUSBコネクタ10に接続される第2接続ケーブル11はUSBケーブルである。
【0015】
ところで、第1連結機構4は、図1に示すように、上ケース1の後端面(同図では左前側面)における下部両側(同図では上部両側)に設けられた円筒状の第1上連結部14と、下ケース2の後端面(同図では右後側面)における上部両側に設けられた円筒状の下連結部15と、これら第1上連結部14と下連結部15との両方に挿入する第1連結ピン16とからなっている。すなわち、この第1連結機構4は、図4に示すように、上ケース1と下ケース2とが重なり合った状態で、上ケース1の第1上連結部14と下ケース2の下連結部15とに第1連結ピン16が挿入し、これにより上ケース1と下ケース2とを第1連結ピン16によって回動可能に取り付けている。
【0016】
また、第2連結機構5は、図4および図5に示すように、上ケース1と下ケース2とが重なり合った状態で、上ケース1とヒンジケース3とを回動可能に連結する第2連結ピン17と、下ケース2とヒンジケース3とをスライド可能に連結する第3連結ピン18とを備えている。すなわち、第2連結ピン17は、図1に示すように、上ケース1の後端面(同図では左前側面)における上部両側(同図では下部両側)に設けられた円筒状の第2上連結部19と、ヒンジケース3の前端面(同図では左前側面)における上部両側に設けられた円筒状の補助連結部20との両方に挿脱可能に挿入し、これにより図4および図5に示すように、第1連結ピン16の上方に位置した状態で、上ケース1の第2上連結部19とヒンジケース3の補助連結部20とを回動可能に連結するように構成されている。また、この第2連結ピン17は、図1に示すように、上ケース1の第2上連結部19とヒンジケース3の補助連結部20とから取り外されることにより、上ケース1の第2上連結部19とヒンジケース3の補助連結部20との連結を解除するように構成されている。
【0017】
一方、第3連結ピン18は、図2に表裏反転して示すように、ヒンジケース3の前端面(同図では左前側面)における下部両側(同図では上部両側)に設けられた突出部21の先端に設けられ、この状態で下ケース2の下面(同図では上面)における後部(同図では右側部)の両側に前後方向に沿って設けられたスライド溝部22に挿脱可能に挿入し、これにより下ケース2とヒンジケース3とをスライド可能に連結するように構成されている。また、この第3連結ピン18は、第2連結ピン17による上ケース1とヒンジケース3との連結が解除されたときに、スライド溝部22から離脱可能となり、これによりスライド溝部22から離脱して下ケース2とヒンジケース3との連結を解除するように構成されている。
【0018】
この場合、スライド溝部22は、図2に示すように、第3連結ピン18が挿入してスライドするガイド溝部22aと、第3連結ピン18が設けられた突出部21が挿入してスライドするガイド凹部22bとからなっている。また、このスライド溝部22は、図6に示すように、上ケース1を下ケース2に対し開いて第3連結ピン18が所定量移動したときに、第3連結ピン18がガイド溝部22aの奥部に当接することにより、第3連結ピン18を位置規制し、これによりヒンジケース3を下ケース2の下側に所定量だけ突出させて、下ケース1を卓上などの載置面Pに対し所定角度、例えば15°前後に傾斜させるように構成されている。
【0019】
次に、このような電子機器の使用形態について説明する。
まず、この電子機器を携帯する場合には、第1連結機構4の第1連結ピン16を中心に上ケース1を下ケース2に対し回動させて閉じると、図4および図5に示すように、第2連結機構5の第2連結ピン17が第1連結ピン16を中心に回動移動して第1連結ピン16の上方に位置し、且つ第3連結ピン18がスライド溝部22内を移動して後部側(図5では右端部側)に位置し、この状態で上ケース1の表示部6と下ケース2のキーボード7とが対面して上ケース1が下ケース2上に重なり合う。このときには、ヒンジケース3が上ケース1の上方に突出せず且つ下ケース2の下方にも突出せずに、上ケース1と下ケース2との両方の後端部(図4では右端部)に対応して配置される。このため、ヒンジケース3を取り付けた状態でも、ヒンジケース3が邪魔にならず、良好に携帯することができる。
【0020】
また、この電子機器を使用する場合には、第1連結機構4の第1連結ピン16を中心に上ケース1を下ケース2に対し回動させて開くと、図6に示すように、第2連結機構5の第2連結ピン17が第1連結ピン16を中心に回動移動して第1連結ピン16の下側に移動し、この第2連結ピン17の移動に伴ってヒンジケース3が押し下げられる。このため、ヒンジケース3が下ケース2の下側に突出すると共に、このヒンジケース3の下方への移動に伴って第3連結ピン18が下ケース2のスライド溝部22のガイド溝部22a内を前側(図6では左側)に向けて移動する。
【0021】
そして、第3連結ピン18がスライド溝部22のガイド溝部22aの奥部(図6では左端部)に当接して位置規制されると、図6に示すように、下ケース2に対するヒンジケース3の下方への突出量が規制される。これにより、下ケース2が卓上などの載置面P上に所定角度、例えば15°前後に傾斜して配置される共に、上ケース1が下ケース2に対し所定角度、例えば155°前後に開く。このときには、下ケース2のキーボード7が露出すると共に、上ケース1の表示部6も露出するので、キーボード7をキー操作し、そのキー操作に応じて表示部6に情報を表示させることができる。このため、ヒンジケース3を取り付けた状態でも、ヒンジケース3が邪魔にならず、良好に使用することができる。
【0022】
また、この電子機器では、ヒンジケース3が第2連結機構5によって着脱可能に取り付けられているので、ヒンジケース3の部品収納部8に収納された電子部品に応じて所望するヒンジケース3と交換することができる。このときには、第2連結機構5の第2連結ピン17を上ケース1の第2上連結部19とヒンジケース3の補助連結部20とから取り外して、第2連結ピン17による上ケース1の第2上連結部19とヒンジケース3の補助連結部20との連結を解除し、この状態で第3連結ピン18をスライド溝部22から離脱させ、下ケース2とヒンジケース3との連結を解除する。
【0023】
これにより、ヒンジケース3を上ケース1と下ケース2とから取り外すことができるので、ヒンジケース3を容易に交換することができる。例えば、ヒンジケース3のうち、その部品収納部8に収納される電池12として、乾電池を収納したヒンジケース3と、燃料電池を収納したヒンジケース3とを、その用途に応じて交換することができる。この場合、電池12が燃料電池であれば、乾電池のように電池ごと交換する必要がなく、アルコールなどの燃料のみを補給すれば良く、このため省資源化を図ることができると共に、環境対策上、好ましいものを得ることができる。
【0024】
このように、この電子機器によれば、使用するときに、上ケース1を下ケース2に対し開くと、図6に示すように、ヒンジケース3が下ケース2の下側に押し出されて下ケース2を載置面Pに対し傾斜させることができ、このためヒンジケース3を取り付けた状態でもヒンジケース3が邪魔にならず、良好に使用することができる。また、携帯するときには、図4および図5に示すように、上ケース1と下ケース2とを重ね合わせると、上ケース1と下ケース2との後端面に対応してヒンジケース3が配置されるので、ヒンジケース3を取り付けた状態でもヒンジケース3が邪魔にならず、良好に携帯することができる。
【0025】
また、この電子機器によれば、ヒンジ機能を有するヒンジケース3の内部に電子部品を収納する部品収納部8を設けると共に、下ケース2とヒンジケース3とを第1接続ケーブル9で電気的に接続したので、部品収納部8に収納された電池12およびUSB回路部13を下ケース2と電気的に接続することができ、これにより従来例のような増設用の外付ケースを用いずに容易に機能を増設することができる。また、ヒンジケース3に設けられた接続端子部であるUSBコネクタ10に第2接続ケーブル11を着脱可能に接続し、この第2接続ケーブル11によって部品収納部8に収納されたUSB回路部13と他の電子機器(図示せず)とを電気的に接続することができるので、従来例のように下ケースや上ケースにコネクタ部を設けて下ケースや上ケースの実装スペースを狭くせずに、他の電子機器と容易に接続することができ、これによっても使い勝手の良いものを得ることができる。
【0026】
なお、上記実施形態では、ヒンジケース3の部品収納部8に収納される電子部品として、電池12およびUSB回路部13を収納し、且つヒンジケース3に接続端子部としてUSBコネクタ10を設けた場合について述べたが、これに限らず、例えば図8〜図10にそれぞれ示すように、各種の電子部品および各種の接続端子部を適宜組み合わせて用いるように構成しても良い。
【0027】
例えば、図8に示された第1変形例は、ヒンジケース3の部品収納部8に電池12のほかにスピーカ31を収納し、接続端子部としてイヤホンジャック32を用いた構造になっている。また、図9に示された第2変形例は、ヒンジケース3の部品収納部8に電池12を収納し、接続端子部としてAC電源ジャック33を用いた構造になっている。さらに、図10に示された第3変形例は、ヒンジケース3の部品収納部8に、電子部品として電子カメラ34、カメラ回路部35、およびUSB回路部13を収納し、接続端子部としてUSBケーブル11が接続するUSBコネクタ10を用いた構造になっている。
【0028】
このように、図7〜図10に示された各種の電子部品および各種の接続端子部を適宜組み合わせて用いたヒンジケース3を複数用意すれば、その用途に応じて自由にヒンジケース3を交換することができ、これにより必要な機能を簡単に且つ容易に増設することができ、より一層、使い勝手の良いものを得ることができる。
【0029】
また、上記実施形態では、第1接続ケーブル9で部品収納部8と下ケース2とを電気的に接続したが、これに限らず、部品収納部8と上ケース1とを電気的に接続しても良く、また下ケース2と上ケース1との両方に接続しても良い。
さらに、上記実施形態およびその変形例では、電子辞書などの電子機器に適用した場合について述べたが、これに限らず、例えば電子手帳やノート型のパソコンなどの電子機器にも広く適用することができる。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、上ケースと下ケースとを重ね合わせると、上ケースと下ケースとの端部側面に対応してヒンジ機能を有するヒンジケースが配置されるので、機器全体がコンパクトになり、これによりヒンジケースが邪魔にならず、良好に携帯することができ、また、ヒンジケースの内部に電子部品を収納する部品収納部を設けると共に、上ケースおよび下ケースの少なくとも一方とヒンジケースとを第1接続部材で電気的に接続したので、従来例のような増設用の外付ケースを用いずに容易に機能を増設することができ、さらにヒンジケースと他の電子機器とを第2接続部材で電気的に接続するので、従来例のように下ケースや上ケースにコネクタ部を設けて下ケースや上ケースの実装スペースを狭くせずに、他の電子機器との接続が容易にできる。
【0031】
この場合、ヒンジケースが、上ケースと下ケースとを重ね合わせて閉じた状態のときに、上ケースと下ケースとの互いに対応する端部側面に配置され、上ケースと下ケースとを回動させて開いた状態のときに、ヒンジケースの一部が下ケースの下側に突出して下ケースを載置面に対し傾斜させることにより、使用するときに下ケースが載置面に対し傾斜するので、使い勝手がよく、良好に使用することができる。
【0032】
また、部品収納部には、電池、スピーカ、電子カメラ、カメラ回路部、USB回路部などの電子部品のうち、少なくとも1つ以上の電子部品が収納されていることにより、部品収納部に収納される電子部品を適宜選択して必要な機能を容易に増設することができる。さらに、第2接続部材が、電源ジャック、イヤホンジャック、USBコネクタなどの接続端子部を備え、この接続端子部に接続ケーブルが着脱可能に接続されることにより、ヒンジケースと他の電子機器とを容易に接続することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の電子機器の一実施形態を示した分解斜視図。
【図2】図1の下ケースとヒンジケースとを下面側から見た分解斜視図。
【図3】図2のヒンジケースの分解斜視図。
【図4】図1の上ケースと下ケースを重ね合わせた状態の側面図。
【図5】図4の断面図。
【図6】図5の上ケースと下ケースを開いた状態の断面図。
【図7】図3のヒンジケースを示した図。
【図8】電子部品として電池のほかにスピーカを用い、接続端子部としてイヤホンジャックを用いた第1変形例のヒンジケースを示した図。
【図9】電子部品として電池を用い、接続端子部としてAC電源ジャックを用いた第2変形例のヒンジケースを示した図。
【図10】電子部品として電子カメラ、カメラ回路部、およびUSB回路部を用い、接続端子部としてUSBコネクタを用いた第3変形例のヒンジケースを示した図。
【符号の説明】
1 上ケース
2 下ケース
3 ヒンジケース
4 第1連結機構
5 第2連結機構
6 表示部
7 キーボード
8 部品収納部
9 第1接続ケーブル
10、30 接続端子部
11 第2接続ケーブル
12 電池
13 USB回路部
31 スピーカ
32 イヤホンジャック
33 AC電源ジャック
34 電子カメラ
35 カメラ回路部
【発明の属する技術分野】
この発明は、電子辞書、電子手帳、ノート型パソコンなどの電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、電子辞書や電子手帳などの電子機器においては、表示部を有する上ケースとキーボードを有する下ケースとをヒンジ軸によって回動可能に取り付け、このヒンジ軸を中心に下ケースに対し上ケースを回動させて互いに重ね合わせることにより、コンパクトに携帯することができ、また下ケースに対し上ケースを所定角度に開くと、下ケースのキーボードと上ケースの表示部とが露出し、この状態でキーボードを入力操作して表示部に情報を表示させることにより、良好に使用できるように構成したものがある。
【0003】
ところで、この種の電子機器では、機能を増設するために、オプションとして増設用の外付ケースを備えていることが多い。この増設用の外付ケースは、下ケースに着脱可能に取り付けられ、必要なときに下ケースに取り付けて使用し、使用しないときに取り外して保管するように構成されている。
また、この電子機器では、他の電子機器と電気的に接続するために、下ケースまたは上ケースにコネクタ部を設け、このコネクタ部に接続ケーブルを接続し、この接続ケーブルを他の電子機器に接続することにより、両者の電子機器を電気的に接続してデータの授受を行うように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような電子機器では、増設用の外付ケースを下ケースに取り付けた状態で、下ケースに対し上ケースを開いて使用するときに外付ケースが邪魔になるばかりか、携帯するときにも外付ケースが邪魔になる。このため、携帯するときには、外付ケースを取り外す必要があるため、その着脱作業が面倒であり、しかも増設用の外付ケースを別に携帯しなければならないため、携帯性も悪いという問題がある。
また、この電子機器では、他の電子機器と電気的に接続するための接続ケーブルが接続されるコネクタ部を下ケースまたは上ケースに設けているため、その分、下ケースまたは上ケースの実装スペースが狭くなるという問題もある。
【0005】
この発明の課題は、外付ケースを用いずに機能を増設することができると共に、上ケースや下ケースの実装スペースを狭くせずに他の電子機器との接続が容易にできるようにすることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記課題を解決するために、次のような構成要素を備えている。
なお、各構成要素には、後述する各実施形態の項で説明される各要素に付された図面の参照番号などを括弧と共に付す。
請求項1に記載の発明は、図1〜図10に示すように、互いに重なり合う上ケース(1)と下ケース(2)との端部側面に対応させてヒンジ機能を有するヒンジケース(3)を配置し、このヒンジケースと共に前記上ケースと前記下ケースとを回動可能に連結した電子機器において、前記ヒンジケースの内部に設けられた部品収納部(8)と、前記上ケースおよび前記下ケースの少なくとも一方と前記ヒンジケースとを電気的に接続する第1接続部材(第1接続ケーブル9)と、前記ヒンジケースと他の電子機器とを電気的に接続するための第2接続部材(USBコネクタ10、電源ジャック33、イヤホンジャック32などの接続端子部、および第2接続ケーブル11)とを備えたことを特徴とする電子機器である。
【0007】
この発明によれば、上ケースと下ケースとを回動させて閉じると、上ケースと下ケースとが互いに重なり合うと共に、これら上ケースと下ケースとの端部側面に対応してヒンジケースが配置されるので、機器全体がコンパクトになり、これによりヒンジケースが従来例の外付ケースのように邪魔にならず、良好に携帯することができ、また、ヒンジケースの内部に部品収納部を設けると共に、上ケースおよび下ケースの少なくとも一方とヒンジケースとを第1接続部材で電気的に接続したので、従来例のような増設用の外付ケースを用いずに容易に機能を増設することができ、さらにヒンジケースと他の電子機器とを第2接続部材で電気的に接続するので、従来例のように下ケースや上ケースにコネクタ部を設けて下ケースや上ケースの実装スペースを狭くせずに、他の電子機器との接続が容易にできる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、図1〜図6に示すように、前記ヒンジケース(3)が、前記上ケース(1)と前記下ケース(2)とを重ね合わせて閉じた状態のときに、前記上ケースと前記下ケースとの互いに対応する端部側面に配置され、前記上ケースと前記下ケースとを回動させて開いた状態のときに、前記ヒンジケースの一部が前記下ケースの下側に突出して前記下ケースを載置面(P)に対し傾斜させることを特徴とする請求項1に記載の電子機器である。
この発明によれば、請求項1に記載の発明と同様の作用効果があるほか、特に使用するときに上ケースと下ケースとを回動させて開くと、ヒンジケースの一部が下ケースの下側に突出して下ケースを載置面に対し傾斜させるので、使い勝手が良く、良好に使用することができる。
【0009】
請求項3に記載の発明は、図7〜図10に示すように、前記部品収納部(8)に、電池(12)、スピーカ(31)、電子カメラ(34)、カメラ回路部(35)、USB回路部(13)などの電子部品のうち、少なくとも1つ以上の電子部品が収納されていることを特徴とする請求項1または2に記載の電子機器である。
この発明によれば、ヒンジケースの部品収納部に収納される電子部品を適宜選択することにより、必要な機能を簡単に且つ容易に増設することができる。
【0010】
請求項4に記載の発明は、図7〜図10に示すように、前記第2接続部材が、USBコネクタ(10)、電源ジャック(33)、イヤホンジャック(32)などの接続端子部を備え、この接続端子部に接続ケーブル(第2接続ケーブル11)が着脱可能に接続されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電子機器である。
この発明によれば、ヒンジケースに設けられた第2接続部材の接続端子部に接続ケーブルを着脱可能に接続することにより、この接続ケーブルを介して他の電子機器と容易に接続することができ、これによっても使い勝手の良いものを得ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図7を参照して、この発明の電子機器の一実施形態について説明する。
図1はこの発明の電子機器の分解斜視図、図2は図1の下ケースとヒンジケースとを下面側から見た分解斜視図、図3は図2のヒンジケースの分解斜視図、図4は図1の上ケースと下ケースを重ね合わせた状態の側面図、図5はその断面図、図6は図5の上ケースと下ケースを開いた状態の断面図である。
この電子機器は、図1に示すように、上ケース1、下ケース2、ヒンジケース3を備え、図4および図5に示すように、上ケース1と下ケース2とが第1連結機構4によって開閉可能に連結されて互いに重なり合い、且つ第1連結機構4側における上ケース1と下ケース2との後端面(図4では右端面)にヒンジケース3が第2連結機構5によって着脱可能に連結された構造になっている。
【0012】
この場合、上ケース1は、図1に示すように、ほぼ平板状に形成されており、この上ケース1の内部には、表示部6が設けられている。この表示部6は、液晶表示素子やEL素子(エレクトロルミネッセンス素子)などの平面型の表示素子からなり、図1、図5、図6に示すように、下ケース2に対向する対向面(図1では上面)に設けられた表示用の開口部1aに対応して設けられている。
下ケース2は、図1に示すように、上ケース1とほぼ同じサイズの平板状に形成されており、この下ケース2の内部には、図5および図6に示すように、キーボード7が設けられている。このキーボード7は、図1に示すように、文字キー、カーソルキー、ファンクションキーなどの各種のキーを備え、これら各キーの上部が上ケース1に対向する下ケース2の上面から突出している。
【0013】
ヒンジケース3は、ヒンジ機能を有するのであり、図1〜図3に示すように、ほぼ円筒状に形成され、その内部に後述する電子部品を収納する部品収納部8が形成され、図4に示すように、上ケース1と下ケース2とが重なり合った状態で、その両者の後端面(図4では右端面)に対応して配置されている。このヒンジケース3には、部品収納部8を開閉可能に塞ぐ開閉蓋8aが着脱可能に取り付けられているほか、この部品収納部8と下ケース2とを電気的に接続するための第1接続ケーブル9が取り付けられている。また、このヒンジケース3内には、図7に示すように、他の電子機器(図示せず)と電気的に接続するための接続端子部であるUSBコネクタ10が設けられており、このUSBコネクタ10には、第2接続ケーブル11が着脱可能に接続されている。
【0014】
この場合、ヒンジケース3の部品収納部8に収納される電子部品としては、図3および図7に示すように、電池12およびUSB回路部13であり、これら電池12およびUSB回路部13は第1接続ケーブル9によって下ケース2と電気的に接続されている。なお、電池12は、単三電池などの乾電池、あるいは燃料電池などであり、燃料電池は、アルコールなどの燃料を貯蔵する燃料部と、燃料を触媒により燃焼させる燃焼部とを備え、燃料部の燃料から水素を取り出して燃焼部で触媒により燃焼させて電気を起すものであり、通常の乾電池とほぼ同じサイズに形成されている。また、接続端子部であるUSBコネクタ10は、図7に示すように、USB回路部13と電気的に接続されており、このUSBコネクタ10に接続される第2接続ケーブル11はUSBケーブルである。
【0015】
ところで、第1連結機構4は、図1に示すように、上ケース1の後端面(同図では左前側面)における下部両側(同図では上部両側)に設けられた円筒状の第1上連結部14と、下ケース2の後端面(同図では右後側面)における上部両側に設けられた円筒状の下連結部15と、これら第1上連結部14と下連結部15との両方に挿入する第1連結ピン16とからなっている。すなわち、この第1連結機構4は、図4に示すように、上ケース1と下ケース2とが重なり合った状態で、上ケース1の第1上連結部14と下ケース2の下連結部15とに第1連結ピン16が挿入し、これにより上ケース1と下ケース2とを第1連結ピン16によって回動可能に取り付けている。
【0016】
また、第2連結機構5は、図4および図5に示すように、上ケース1と下ケース2とが重なり合った状態で、上ケース1とヒンジケース3とを回動可能に連結する第2連結ピン17と、下ケース2とヒンジケース3とをスライド可能に連結する第3連結ピン18とを備えている。すなわち、第2連結ピン17は、図1に示すように、上ケース1の後端面(同図では左前側面)における上部両側(同図では下部両側)に設けられた円筒状の第2上連結部19と、ヒンジケース3の前端面(同図では左前側面)における上部両側に設けられた円筒状の補助連結部20との両方に挿脱可能に挿入し、これにより図4および図5に示すように、第1連結ピン16の上方に位置した状態で、上ケース1の第2上連結部19とヒンジケース3の補助連結部20とを回動可能に連結するように構成されている。また、この第2連結ピン17は、図1に示すように、上ケース1の第2上連結部19とヒンジケース3の補助連結部20とから取り外されることにより、上ケース1の第2上連結部19とヒンジケース3の補助連結部20との連結を解除するように構成されている。
【0017】
一方、第3連結ピン18は、図2に表裏反転して示すように、ヒンジケース3の前端面(同図では左前側面)における下部両側(同図では上部両側)に設けられた突出部21の先端に設けられ、この状態で下ケース2の下面(同図では上面)における後部(同図では右側部)の両側に前後方向に沿って設けられたスライド溝部22に挿脱可能に挿入し、これにより下ケース2とヒンジケース3とをスライド可能に連結するように構成されている。また、この第3連結ピン18は、第2連結ピン17による上ケース1とヒンジケース3との連結が解除されたときに、スライド溝部22から離脱可能となり、これによりスライド溝部22から離脱して下ケース2とヒンジケース3との連結を解除するように構成されている。
【0018】
この場合、スライド溝部22は、図2に示すように、第3連結ピン18が挿入してスライドするガイド溝部22aと、第3連結ピン18が設けられた突出部21が挿入してスライドするガイド凹部22bとからなっている。また、このスライド溝部22は、図6に示すように、上ケース1を下ケース2に対し開いて第3連結ピン18が所定量移動したときに、第3連結ピン18がガイド溝部22aの奥部に当接することにより、第3連結ピン18を位置規制し、これによりヒンジケース3を下ケース2の下側に所定量だけ突出させて、下ケース1を卓上などの載置面Pに対し所定角度、例えば15°前後に傾斜させるように構成されている。
【0019】
次に、このような電子機器の使用形態について説明する。
まず、この電子機器を携帯する場合には、第1連結機構4の第1連結ピン16を中心に上ケース1を下ケース2に対し回動させて閉じると、図4および図5に示すように、第2連結機構5の第2連結ピン17が第1連結ピン16を中心に回動移動して第1連結ピン16の上方に位置し、且つ第3連結ピン18がスライド溝部22内を移動して後部側(図5では右端部側)に位置し、この状態で上ケース1の表示部6と下ケース2のキーボード7とが対面して上ケース1が下ケース2上に重なり合う。このときには、ヒンジケース3が上ケース1の上方に突出せず且つ下ケース2の下方にも突出せずに、上ケース1と下ケース2との両方の後端部(図4では右端部)に対応して配置される。このため、ヒンジケース3を取り付けた状態でも、ヒンジケース3が邪魔にならず、良好に携帯することができる。
【0020】
また、この電子機器を使用する場合には、第1連結機構4の第1連結ピン16を中心に上ケース1を下ケース2に対し回動させて開くと、図6に示すように、第2連結機構5の第2連結ピン17が第1連結ピン16を中心に回動移動して第1連結ピン16の下側に移動し、この第2連結ピン17の移動に伴ってヒンジケース3が押し下げられる。このため、ヒンジケース3が下ケース2の下側に突出すると共に、このヒンジケース3の下方への移動に伴って第3連結ピン18が下ケース2のスライド溝部22のガイド溝部22a内を前側(図6では左側)に向けて移動する。
【0021】
そして、第3連結ピン18がスライド溝部22のガイド溝部22aの奥部(図6では左端部)に当接して位置規制されると、図6に示すように、下ケース2に対するヒンジケース3の下方への突出量が規制される。これにより、下ケース2が卓上などの載置面P上に所定角度、例えば15°前後に傾斜して配置される共に、上ケース1が下ケース2に対し所定角度、例えば155°前後に開く。このときには、下ケース2のキーボード7が露出すると共に、上ケース1の表示部6も露出するので、キーボード7をキー操作し、そのキー操作に応じて表示部6に情報を表示させることができる。このため、ヒンジケース3を取り付けた状態でも、ヒンジケース3が邪魔にならず、良好に使用することができる。
【0022】
また、この電子機器では、ヒンジケース3が第2連結機構5によって着脱可能に取り付けられているので、ヒンジケース3の部品収納部8に収納された電子部品に応じて所望するヒンジケース3と交換することができる。このときには、第2連結機構5の第2連結ピン17を上ケース1の第2上連結部19とヒンジケース3の補助連結部20とから取り外して、第2連結ピン17による上ケース1の第2上連結部19とヒンジケース3の補助連結部20との連結を解除し、この状態で第3連結ピン18をスライド溝部22から離脱させ、下ケース2とヒンジケース3との連結を解除する。
【0023】
これにより、ヒンジケース3を上ケース1と下ケース2とから取り外すことができるので、ヒンジケース3を容易に交換することができる。例えば、ヒンジケース3のうち、その部品収納部8に収納される電池12として、乾電池を収納したヒンジケース3と、燃料電池を収納したヒンジケース3とを、その用途に応じて交換することができる。この場合、電池12が燃料電池であれば、乾電池のように電池ごと交換する必要がなく、アルコールなどの燃料のみを補給すれば良く、このため省資源化を図ることができると共に、環境対策上、好ましいものを得ることができる。
【0024】
このように、この電子機器によれば、使用するときに、上ケース1を下ケース2に対し開くと、図6に示すように、ヒンジケース3が下ケース2の下側に押し出されて下ケース2を載置面Pに対し傾斜させることができ、このためヒンジケース3を取り付けた状態でもヒンジケース3が邪魔にならず、良好に使用することができる。また、携帯するときには、図4および図5に示すように、上ケース1と下ケース2とを重ね合わせると、上ケース1と下ケース2との後端面に対応してヒンジケース3が配置されるので、ヒンジケース3を取り付けた状態でもヒンジケース3が邪魔にならず、良好に携帯することができる。
【0025】
また、この電子機器によれば、ヒンジ機能を有するヒンジケース3の内部に電子部品を収納する部品収納部8を設けると共に、下ケース2とヒンジケース3とを第1接続ケーブル9で電気的に接続したので、部品収納部8に収納された電池12およびUSB回路部13を下ケース2と電気的に接続することができ、これにより従来例のような増設用の外付ケースを用いずに容易に機能を増設することができる。また、ヒンジケース3に設けられた接続端子部であるUSBコネクタ10に第2接続ケーブル11を着脱可能に接続し、この第2接続ケーブル11によって部品収納部8に収納されたUSB回路部13と他の電子機器(図示せず)とを電気的に接続することができるので、従来例のように下ケースや上ケースにコネクタ部を設けて下ケースや上ケースの実装スペースを狭くせずに、他の電子機器と容易に接続することができ、これによっても使い勝手の良いものを得ることができる。
【0026】
なお、上記実施形態では、ヒンジケース3の部品収納部8に収納される電子部品として、電池12およびUSB回路部13を収納し、且つヒンジケース3に接続端子部としてUSBコネクタ10を設けた場合について述べたが、これに限らず、例えば図8〜図10にそれぞれ示すように、各種の電子部品および各種の接続端子部を適宜組み合わせて用いるように構成しても良い。
【0027】
例えば、図8に示された第1変形例は、ヒンジケース3の部品収納部8に電池12のほかにスピーカ31を収納し、接続端子部としてイヤホンジャック32を用いた構造になっている。また、図9に示された第2変形例は、ヒンジケース3の部品収納部8に電池12を収納し、接続端子部としてAC電源ジャック33を用いた構造になっている。さらに、図10に示された第3変形例は、ヒンジケース3の部品収納部8に、電子部品として電子カメラ34、カメラ回路部35、およびUSB回路部13を収納し、接続端子部としてUSBケーブル11が接続するUSBコネクタ10を用いた構造になっている。
【0028】
このように、図7〜図10に示された各種の電子部品および各種の接続端子部を適宜組み合わせて用いたヒンジケース3を複数用意すれば、その用途に応じて自由にヒンジケース3を交換することができ、これにより必要な機能を簡単に且つ容易に増設することができ、より一層、使い勝手の良いものを得ることができる。
【0029】
また、上記実施形態では、第1接続ケーブル9で部品収納部8と下ケース2とを電気的に接続したが、これに限らず、部品収納部8と上ケース1とを電気的に接続しても良く、また下ケース2と上ケース1との両方に接続しても良い。
さらに、上記実施形態およびその変形例では、電子辞書などの電子機器に適用した場合について述べたが、これに限らず、例えば電子手帳やノート型のパソコンなどの電子機器にも広く適用することができる。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、上ケースと下ケースとを重ね合わせると、上ケースと下ケースとの端部側面に対応してヒンジ機能を有するヒンジケースが配置されるので、機器全体がコンパクトになり、これによりヒンジケースが邪魔にならず、良好に携帯することができ、また、ヒンジケースの内部に電子部品を収納する部品収納部を設けると共に、上ケースおよび下ケースの少なくとも一方とヒンジケースとを第1接続部材で電気的に接続したので、従来例のような増設用の外付ケースを用いずに容易に機能を増設することができ、さらにヒンジケースと他の電子機器とを第2接続部材で電気的に接続するので、従来例のように下ケースや上ケースにコネクタ部を設けて下ケースや上ケースの実装スペースを狭くせずに、他の電子機器との接続が容易にできる。
【0031】
この場合、ヒンジケースが、上ケースと下ケースとを重ね合わせて閉じた状態のときに、上ケースと下ケースとの互いに対応する端部側面に配置され、上ケースと下ケースとを回動させて開いた状態のときに、ヒンジケースの一部が下ケースの下側に突出して下ケースを載置面に対し傾斜させることにより、使用するときに下ケースが載置面に対し傾斜するので、使い勝手がよく、良好に使用することができる。
【0032】
また、部品収納部には、電池、スピーカ、電子カメラ、カメラ回路部、USB回路部などの電子部品のうち、少なくとも1つ以上の電子部品が収納されていることにより、部品収納部に収納される電子部品を適宜選択して必要な機能を容易に増設することができる。さらに、第2接続部材が、電源ジャック、イヤホンジャック、USBコネクタなどの接続端子部を備え、この接続端子部に接続ケーブルが着脱可能に接続されることにより、ヒンジケースと他の電子機器とを容易に接続することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の電子機器の一実施形態を示した分解斜視図。
【図2】図1の下ケースとヒンジケースとを下面側から見た分解斜視図。
【図3】図2のヒンジケースの分解斜視図。
【図4】図1の上ケースと下ケースを重ね合わせた状態の側面図。
【図5】図4の断面図。
【図6】図5の上ケースと下ケースを開いた状態の断面図。
【図7】図3のヒンジケースを示した図。
【図8】電子部品として電池のほかにスピーカを用い、接続端子部としてイヤホンジャックを用いた第1変形例のヒンジケースを示した図。
【図9】電子部品として電池を用い、接続端子部としてAC電源ジャックを用いた第2変形例のヒンジケースを示した図。
【図10】電子部品として電子カメラ、カメラ回路部、およびUSB回路部を用い、接続端子部としてUSBコネクタを用いた第3変形例のヒンジケースを示した図。
【符号の説明】
1 上ケース
2 下ケース
3 ヒンジケース
4 第1連結機構
5 第2連結機構
6 表示部
7 キーボード
8 部品収納部
9 第1接続ケーブル
10、30 接続端子部
11 第2接続ケーブル
12 電池
13 USB回路部
31 スピーカ
32 イヤホンジャック
33 AC電源ジャック
34 電子カメラ
35 カメラ回路部
Claims (4)
- 互いに重なり合う上ケースと下ケースとの端部側面に対応させてヒンジ機能を有するヒンジケースを配置し、このヒンジケースと共に前記上ケースと前記下ケースとを回動可能に連結した電子機器において、
前記ヒンジケースの内部に設けられた部品収納部と、
前記上ケースおよび前記下ケースの少なくとも一方と前記ヒンジケースとを電気的に接続する第1接続部材と、
前記ヒンジケースと他の電子機器とを電気的に接続するための第2接続部材と
を備えたことを特徴とする電子機器。 - 前記ヒンジケースは、前記上ケースと前記下ケースとを重ね合わせて閉じた状態のときに、前記上ケースと前記下ケースとの互いに対応する端部側面に配置され、前記上ケースと前記下ケースとを回動させて開いた状態のときに、前記ヒンジケースの一部が前記下ケースの下側に突出して前記下ケースを載置面に対し傾斜させることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
- 前記部品収納部には、電池、スピーカ、電子カメラ、カメラ回路部、USB回路部などの電子部品のうち、少なくとも1つ以上の電子部品が収納されていることを特徴とする請求項1または2に記載の電子機器。
- 前記第2接続部材は、USBコネクタ、イヤホンジャック、電源ジャックなどの接続端子部を備え、この接続端子部に接続ケーブルが着脱可能に接続されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電子機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002173701A JP2004021451A (ja) | 2002-06-14 | 2002-06-14 | 電子機器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002173701A JP2004021451A (ja) | 2002-06-14 | 2002-06-14 | 電子機器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004021451A true JP2004021451A (ja) | 2004-01-22 |
Family
ID=31172857
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002173701A Pending JP2004021451A (ja) | 2002-06-14 | 2002-06-14 | 電子機器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004021451A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011258187A (ja) * | 2010-05-14 | 2011-12-22 | Semiconductor Energy Lab Co Ltd | 電子機器、及び電子装置の接続方法 |
JP2012181623A (ja) * | 2011-02-28 | 2012-09-20 | Toshiba Corp | 電子機器 |
JP2013062864A (ja) * | 2012-11-28 | 2013-04-04 | Toshiba Corp | 電子機器 |
JP2015038653A (ja) * | 2011-02-08 | 2015-02-26 | 株式会社東芝 | 電子機器 |
CN104956287A (zh) * | 2013-03-15 | 2015-09-30 | 英特尔公司 | 电子设备的连接器组件 |
JP2016051309A (ja) * | 2014-08-29 | 2016-04-11 | 株式会社東芝 | ドッキング装置 |
-
2002
- 2002-06-14 JP JP2002173701A patent/JP2004021451A/ja active Pending
Cited By (20)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016106322A (ja) * | 2010-05-14 | 2016-06-16 | 株式会社半導体エネルギー研究所 | 電子機器 |
JP2011258187A (ja) * | 2010-05-14 | 2011-12-22 | Semiconductor Energy Lab Co Ltd | 電子機器、及び電子装置の接続方法 |
KR101824126B1 (ko) | 2010-05-14 | 2018-02-01 | 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 | 전자 기기 및 전자 장치의 접속 방법 |
JP2015038653A (ja) * | 2011-02-08 | 2015-02-26 | 株式会社東芝 | 電子機器 |
JP2012181623A (ja) * | 2011-02-28 | 2012-09-20 | Toshiba Corp | 電子機器 |
JP2013062864A (ja) * | 2012-11-28 | 2013-04-04 | Toshiba Corp | 電子機器 |
US10152093B2 (en) | 2013-03-15 | 2018-12-11 | Intel Corporation | Connector assembly for an electronic device |
US10067538B2 (en) | 2013-03-15 | 2018-09-04 | Intel Corporation | Connector assembly for an electronic device |
US9548576B2 (en) | 2013-03-15 | 2017-01-17 | Intel Corporation | Connector assembly for an electronic device |
JP2017076418A (ja) * | 2013-03-15 | 2017-04-20 | インテル コーポレイション | 電子デバイス用コネクタアセンブリ |
JP2017162835A (ja) * | 2013-03-15 | 2017-09-14 | インテル コーポレイション | 電子デバイス用コネクタアセンブリ |
USD806087S1 (en) | 2013-03-15 | 2017-12-26 | Intel Corporation | Connector keyboard for an electronic device |
US11537172B2 (en) | 2013-03-15 | 2022-12-27 | Intel Corporation | Connector assembly for an electronic device |
JP2016515234A (ja) * | 2013-03-15 | 2016-05-26 | インテル コーポレイション | 電子デバイス用コネクタアセンブリ |
US10073495B2 (en) | 2013-03-15 | 2018-09-11 | Intel Corporation | Connector assembly for an electronic device |
CN104956287A (zh) * | 2013-03-15 | 2015-09-30 | 英特尔公司 | 电子设备的连接器组件 |
US10345865B2 (en) | 2013-03-15 | 2019-07-09 | Intel Corporation | Connector assembly for an electronic device |
USD874456S1 (en) | 2013-03-15 | 2020-02-04 | Intel Corporation | Electronic device |
US10571976B2 (en) | 2013-03-15 | 2020-02-25 | Intel Corporation | Connector assembly for an electronic device |
JP2016051309A (ja) * | 2014-08-29 | 2016-04-11 | 株式会社東芝 | ドッキング装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7599178B2 (en) | Connection assembly for connecting bodies, and portable electronic apparatus and base using the same | |
US7212399B2 (en) | Processor module packaging for a portable electronic device display | |
US6948966B2 (en) | Portable-type information apparatus | |
JP2001067146A (ja) | コンピューター用拡張ユニットのロック装置 | |
KR200215120Y1 (ko) | 휴대형 컴퓨터 | |
EP0793163B1 (en) | Portable computer | |
CN109582085B (zh) | 可携式电子装置 | |
US20040066611A1 (en) | Computer keyboard with backup battery | |
JP2004021451A (ja) | 電子機器 | |
JP2011071002A (ja) | 情報処理装置 | |
TWI727601B (zh) | 電子裝置 | |
JP2003208241A (ja) | 電子機器 | |
JP2003347759A (ja) | 電子機器 | |
JP2006270221A (ja) | 携帯型クレードル | |
JPH09114554A (ja) | 電子機器 | |
JPH064176A (ja) | 携帯型電子機器 | |
JP6105793B1 (ja) | 電子機器及びキーボード装置 | |
JP4869397B2 (ja) | 電子機器 | |
JP4085484B2 (ja) | 携帯用電子機器および拡張ユニット | |
JPH09114544A (ja) | 携帯型電子機器 | |
JP2002108505A (ja) | 情報処理装置 | |
KR100787025B1 (ko) | 크기가 다른 배터리의 결합이 가능한 노트북 컴퓨터 | |
KR100632933B1 (ko) | 확장용 베이를 갖는 휴대형 컴퓨터 | |
JP2003186598A (ja) | キーボード装置及び電子機器 | |
TWM607423U (zh) | 輸入模組及電子裝置 |