JP2004021123A - 導波路型光回路の調整方法 - Google Patents

導波路型光回路の調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光の干渉を利用する光回路では、分岐・合流される光の位相を正確に制御する必要があるため、製造誤差を調整する必要がある。このための局所加熱処理により干渉計の光学特性を恒久的に調整する方法において、干渉計の大きさを増大させずにTE偏光とTM偏光の屈折率を独立に調整する方法を提供する。
【解決手段】平板基板上に作成された導波路型光回路の導波路近傍を局所的に加熱処理する方法において、同一加熱処理領域をもしくは部分的に重なる加熱処理領域を、加熱パワーと加熱時間の2つの条件によって定まる加熱処理工程を複数組み合わせて、複数回繰り返し加熱処理することにより、光路長の調整を行なう。また、偏光に対する実効屈折率の変化の仕方が異なる条件値を用いることで、実効屈折率及び複屈折を独立に調整する。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、導波路型光回路の調整方法に関し、より詳しくは、導波路型干渉計を含む導波路型光回路の導波路の屈折率を調整する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
導波路型干渉計は複雑な信号処理が可能であり、集積性、量産性にも優れていることから今後の光通信システムには欠かせない部品となっている。特に、シリコン基板上に形成されたシリカ(二酸化珪素)を光導波路とする石英系光回路上に作製された導波路型干渉計は、低損失、長期安定性に優れていることから近年商品化が急激に進み、光通信システムに広く使用されている。さらに、今後の光通信システムの拡大に伴い、平面型光回路の需要はますます伸びると予想され、それゆえ低コスト化のための歩留まり向上および回路の小型化が望まれている。
【0003】
導波路型干渉計の代表例として従来の非対称マッハツェンダ干渉計の回路構成を図17の(a)に示す。入力導波路に入射された光は、光合分岐手段171により2本のアーム導波路172、173に分岐され、再び光合分岐手段171により合波されて2本の出力導波路から出射される。これらアーム導波路172,173は互いに光路長差ΔLを有しているため、周期
【0004】
【数1】
Figure 2004021123
【0005】
の透過特性が得られる(FSRはFree Spectral Rangeの略である。)。ここでλcは中心波長、nは実効屈折率を表す。
【0006】
図17の(b)に出力▲1▼、▲2▼から出射された光の光学特性の計算結果を示す。ここで、実線の曲線は出力▲1▼から、破線の曲線は出力▲2▼から出射された光の波長対透過率を示す。
【0007】
しかし、導波路型光回路は、一般に作製時にウエハ面内で屈折率がばらつくことによって干渉計の光路長が設計値からずれ、周期FSRや中心波長が設計通りには作製できない。また、クラッド層となるガラス膜面内の熱応力によって誘起される複屈折性により、図17の(c)に示すような偏光依存性が生じる。ここで、実線はTE偏光の、破線はTM偏光の波長対透過率を示す。
【0008】
(従来技術の第1例)
実効屈折率のばらつきを調整する例として、局所加熱トリミング法が報告されている。この局所加熱トリミング法は、平面基板上の導波路近傍を局所加熱することにより光導波路の実効屈折率を恒久的に変化させる手法である。現在までに局所加熱の手法として、光導波路上に形成された薄膜ヒーターを用いる方法 (M.Abe et al.,Electronics Letters 1996,Vol.32,No.19,pp.1818−1819)や、レーザを用いる方法(R.Kashyap et al.,IEEE Photonics Technology Letters 1993,Vol.5,No.2,pp.191−194) が報告されている。
【0009】
局所加熱トリミング法では、ある加熱パワーのもとで加熱時間を調整するか、あるいは、ある加熱時間のもとで加熱パワーを調整することにより、実効屈折率を任意量だけ、恒久的に変化させることができるので、導波路型干渉計の光路長を調整できる。一例として、光導波路上に形成された薄膜ヒーターを用いた場合の、対数スケールで規格した加熱時間に対する実効屈折率の変化の様子を図18に示す。ここで、実線の曲線はTE偏光の実効屈折率の変化量を示し、破線の曲線はTM偏光の実効屈折率の変化量を示す。また、図18の横軸において、加熱時間をt秒、最大加熱時間をt秒とすると、規格化加熱時間Tは次式(2)で定義される。
【0010】
【数2】
Figure 2004021123
【0011】
一例として、最大加熱時間tが10000秒の場合は、
【0012】
【数3】
Figure 2004021123
【0013】
である。この式(3)から具体的な加熱時間が計算できる。この式(2)、(3)の定義は、後述の図3、図7、図9、図11および図10の規格化加熱時間にも同様に当てはまる。
【0014】
図18に示すように、加熱処理により実効屈折率は増加するので、図17の(a)に示す一方のアーム導波路172を加熱処理すれば、相対的にその光路長ΔLは増加することになり、その光学特性は長波長側へ移動する。反対に、図17の(a)に示す他方のアーム導波路173を加熱処理すれば、相対的に光路長ΔLは減少し、その光学特性は短波長側へ移動する。また、加熱処理により実効屈折率が減少する場合は、アーム導波路172を加熱処理すれば光学特性は短波長側へ移動するし、反対にアーム導波路173を加熱処理すれば光学特性は長波長側へ移動する。したがって、加熱時間により実効屈折率変化量を制御すれば、実効屈折率を調整できる。
【0015】
(従来技術の第2例)
光学特性の偏光依存性を解消するには、TE偏光、TM偏光それぞれに対する実効屈折率のずれを調整しなければならない。ここでTE偏光とTM偏光の実効屈折率をそれぞれnTE、nTMとすれば、これら実効屈折率の差である複屈折Bは次式(4)で定義される。
【0016】
【数4】
Figure 2004021123
【0017】
この複屈折Bの値を小さくすることができれば、偏光依存性を低減できる。
【0018】
この複屈折に関連する技術として、導波路のコア近傍の応力を変化させることにより、複屈折が変化することが報告されている。例えば、アモルファスシリコン応力付与膜を導波路上に装着すると、導波路に応力が加わるため、ガラスの光弾性効果により導波路の実効屈折率が変化する。ここで応力付与膜の形状を変えてやれば複屈折を変化させることができるため、この現象を利用して、複屈折Bを増加させた偏光ビームスプリッタが作製された(M.Okuno et al.,Journal of Lightwave Technology 1994,Vol.12,No.4,pp.625−633)。
【0019】
局所加熱トリミング法において実効屈折率が変化するのは、加熱処理によりクラッド部が変質し、導波路に応力が加わるためであると考えられている(T.Goh et al.,Journal of Lightwave Technology 2001,Vol.19,No.3,pp.371−379)。したがって、局所加熱トリミング法においても、加熱処理領域を変化させてやることにより応力の加わり方を変化させてやれば、複屈折を調整できると予想される。例えば、応力の加わり方の変化法として、図19の(a)に示すように、導波路(コア)192に対する長方形の加熱処理領域196の横幅を変化させる方法や、図19の(b)に示すように、導波路192に対して直上から見たとき加熱処理領域193を非対称にオフセットさせる方法が考えられる。なお、図19の(b)において、191は基板、194は下部クラッドガラス、195は上部クラッドガラスである。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来技術では、実効屈折率及び複屈折の両方を調整するには、従来技術の第1例と第2例で説明した上記2つの方法を組み合わせなければならなかった。すなわち、第2例に示す方法を適用すれば複屈折が0になるよう調整できるかもしれないが、実効屈折率の値も同時に調整するには第1例に示す方法を適用しなければならない。
【0021】
しかし、第1と第2の従来例で用いる加熱処理領域は異なるため、図20の(a)に示すように、2本のアーム導波路のそれぞれに対し別々の加熱処理領域202、203を用意しなければならない。このため、導波路型干渉計が大きくなってしまい、光回路の小型、低コスト化に反することとなる。
【0022】
また、薄膜ヒーターによる局所加熱法を用いる場合には、図20の(b)に示すように、複屈折の値のばらつきを考慮して多数の加熱処理領域202〜206をあらかじめレイアウトしておかなければならず、導波路型干渉計がさらに大きくなるため、光回路の小型、低コスト化上、問題となる。
【0023】
そこで、周期FSR、中心波長が設計値通りで、更に無偏光依存性の光学特性を実現するため、精密で信頼性の高い実効屈折率及び複屈折の調整方法が必要である。また低コスト化のため、加熱処理領域を小さくできる調整方法が必要である。
【0024】
本発明は、上述の点に鑑みてなされたもので、その目的は、精密で信頼性の高い実効屈折率及び複屈折の調整が実現可能な導波路型光回路の調整方法を提供することにある。
【0025】
また、本発明の付随する目的は、加熱処理領域を小さくできる導波路型光回路の調整方法を提供することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の導波路型光回路の調整方法は、平面基板上に、光が伝搬するコア部と、そのコア部よりも屈折率の低いクラッド部とから形成された導波路型干渉計を含む導波路型光回路に対し、その導波路型干渉計内に含まれる光導波路をその近傍で局所的に加熱してその光導波路の実効屈折率を変化させる加熱処理工程により、その導波路型干渉計の光路長を恒久的に調整する方法であって、加熱処理工程が、加熱パワーと加熱時間とからなる条件値によって特定され、その加熱処理工程が、複数回行われ、その加熱処理工程として、上記加熱パワーの異なる、少なくとも2通りの加熱処理工程を備えることで、屈折率をより大きく動かすことができるため、光回路が小型になる。また、加熱パワーを複数に分割して加熱処理すれば、屈折率を精密に信頼性高く調整することが可能となる。
【0027】
ここで、上記加熱処理工程として、上記条件値のうち、ある加熱パワーでは加熱時間の異なる少なくとも2通りの加熱処理工程を備えたことを特徴とすることができる。
【0028】
また、上記加熱処理工程として、加熱処理による実効屈折率の変化量が偏光ごとに異なるような偏光依存加熱処理工程を備えたことで、加熱処理領域を増加させることなく複屈折も調整できるので、光回路が小型になる。
【0029】
ここで、上記偏光依存加熱処理工程として、前記条件値の異なる、少なくとも2通りの偏光依存加熱処理工程を備えたことを特徴とすることができる。
【0030】
また、上記偏光依存加熱処理工程として、第1の偏光に関する屈折率の変化量と第2の偏光に関する屈折率の変化量の平均値が一定であるような加熱処理工程を備えたことにより、複屈折のみを主に変化させることができる。
【0031】
また、上記偏光依存加熱処理工程として、加熱処理による実効屈折率の変化量が偏光に依存しないような加熱処理工程を備えたことにより、複屈折及び実効屈折率の調整がより容易になる。
【0032】
また、本発明の別の態様の導波路型光回路の調整方法は、平面基板上に、光が伝搬するコア部と、そのコア部よりも屈折率の低いクラッド部から形成された導波路型干渉計を含む導波路型光回路に対して、その導波路型干渉計内に含まれる光導波路をその近傍で局所的に加熱処理することにより、その導波路型干渉計の光路長を恒久的に調整する方法において、ある加熱処理領域を加熱処理した後、その加熱処理領域と部分的に重なる1つ以上の加熱処理領域を加熱処理することにより、加熱処理領域をより小さく保ちながら屈折率を調整できるので、光回路が小型になる。
【0033】
ここで、上記局所的に加熱するための局所加熱手段として、薄膜ヒーターを用いることで、加熱処理領域の位置を精密に調整する必要がないため、調整が容易となる。
【0034】
また、上記局所的に加熱するための局所加熱手段として、光照射を用いることで、屈折率の変化量に合わせて加熱処理領域の形状や位置を任意に設定できる。
【0035】
また、上記導波路型干渉計が、1つ以上の光合分岐部と、その光合分岐部に接続される複数本の光導波路とからなることを特徴とすることができる。
【0036】
また、上記平面基板がシリコンもしくは石英ガラスからなり、上記光導波路が石英ガラスからなることにより、高性能な光部品が実現できる。
【0037】
(作用)
本発明では、屈折率の局所加熱トリミング法において、ある加熱処理領域を異なる加熱パワーで複数回繰り返し加熱処理することにより、屈折率をより大きく変化させることができるため、光回路が小型になる。また、複数回に分割することにより精密な信頼性の高い調整が可能となる。さらに、偏光に対する実効屈折率の変化量が異なる条件値を含むことにより、実効屈折率及び複屈折を共に調整できるため、良好な光部品を実現できる。さらにまた、部分的に重なる加熱処理領域を用いれば加熱処理領域を小さく保ちながら屈折率を調整できるので、光回路の大きさを増大させることがない。したがって、このような調整方法を様々な導波路型干渉計に適用すれば小型で高性能な光回路を実現でき、また歩留まりを向上させることができるため光部品の低コスト化が望める。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0039】
なお、以下に述べる本発明の各実施形態においては、導波路型干渉計の具体例として非対称マッハツェンダ干渉計を用いたが、本発明は導波路型干渉計の種類には依存せずに適用することができる。また、以下に述べる各実施形態における屈折率調整方法は調整の一例であり、本発明はこれらの調整方法に限定されるものではない。
【0040】
(第1の実施形態)
非対称マッハツェンダ干渉計のアーム導波路を加熱処理した場合、その位相は次式(5)により変化する。
【0041】
【数5】
Figure 2004021123
【0042】
ここで、Δφは位相φの変化量、Δnは実効屈折率nの変化量、Lは加熱処理領域の長さ、λは使用する波長である。式(5)から分かるように、TE偏光、TM偏光のそれぞれに対して実効屈折率を適切な値だけ変化させてやれば、位相誤差を補正できるため、作製誤差及び偏光依存性を解消できる。
【0043】
まず最初に、本発明に係わる複屈折の調整方法に関して説明する。実際の干渉計の光学特性は偏光依存性によりTE偏光の中心波長λcTEとTM偏光の中心波長λcTMとがずれている(図2の(a)参照)。非対称マッハツェンダ干渉計では、波長がFSR(Free Spectral Range:自由スペクトル域)だけ変化するたびに、光の位相が一致すると見ることができるので、波長λcTEとλcTMの光の位相のずれΔφは次式(6)のようになる。
【0044】
【数6】
Figure 2004021123
【0045】
式(6)を式(5)と比較すると、この位相のずれをもたらす、波長λcTEとλcTMの光に関する屈折率差、すなわち複屈折を、次式(7)により見積もることができる。
【0046】
【数7】
Figure 2004021123
【0047】
式(7)から、例えば、λc=1.6μm、FSR=0.8nm、λcTM−λcTE=0.2nmであるならば、Δn・L=0.4μmの複屈折に由来する光路長差が存在することになり、この光路長差が解消するように複屈折を変化させてやれば、TE偏光とTM偏光の中心波長を一致させることができる。このように複屈折による光路長差が0になるように調整した結果、図2の(b)に示す波形になったことが確認された。
【0048】
次に、本発明に係わる実効屈折率を調整する方法を説明する。図2の(b)に示すように、TE偏光とTM偏光の中心波長のずれ量をΔλとすれば、長さLmm辺りの実効屈折率の変化量は次式(8)により与えられる。
【0049】
【数8】
Figure 2004021123
【0050】
例えば、Δλ=0.6nmなら、Δn・L=1.2μmだけ実効屈折率を変化させてやれば、TE偏光とTM偏光の中心波長を共に相対波長0の位置に移動させることができる。このようにして実効屈折率を調整した後の波形を図2の(c)に示す。以上の手順により屈折率を調整してやれば中心波長が設計通りで、無偏光依存性の干渉計が実現できる。
【0051】
非対称マッハツェンダ干渉計を小型にするためには、加熱処理領域を小さくしなければならない。上記の屈折率の調整量はΔn・Lで表されるので、加熱処理領域の長さLを短くするには、屈折率を大きく変化させればよいことは明らかである。そこで、屈折率を大きく変化させるために、本発明では、図1に示す方法により加熱処理を試みた。
【0052】
すなわち、加熱パワーと加熱時間で定まる条件値において、第1の条件値(加熱パワーP1、加熱時間T1秒)で加熱処理した後、さらに第2の条件値(加熱パワーP2、加熱時間T2秒)から第m(m≧2)の条件値(加熱パワーPm、加熱時間Tm秒)まで複数工程の加熱処理を行う。ただし、m個の条件値の中で、少なくとも一つの条件値では異なる加熱パワーの値を用いる。
【0053】
このような加熱処理法を用いた例として、横幅50μm、長さ4mmの加熱処理領域を第1の条件値で加熱処理をした後、第2の条件値で加熱処理した場合の複屈折変化の様子を図3の(a)に示す。図3の(a)から、第1の条件値と異なる加熱パワーを第2の条件値で用いることにより、複屈折がさらに大きく変化することがわかる。本発明による、このような調整方法を用いれば、加熱処理領域を小さくできるので、光回路を小型にできる。
【0054】
具体的な数値例を次に示す。図3の(b)において、31は光分岐手段、32、33はアーム導波路、36、37が加熱処理領域である。図3の(b)に示す横幅50μm、長さ4mmの加熱処理領域36を第1の条件値で加熱処理した後、さらに同じ加熱処理領域36を第2の条件値で加熱処理すれば、複屈折が変化して光路長差はΔn・L=0.4μmだけ変化するので、図2の(a)のTE偏光とTM偏光とが互いにずれた波形は図2の(b)のように互いに一致した波形になる。
【0055】
次に、図3の(b)に示す横幅50μm、長さ20mmの加熱処理領域37を、複屈折が変化しない条件(図18を参照)を用いて調整する。条件値(加熱パワーP0、加熱時間0.8T)で加熱処理すれば、実効屈折率が変化して光路長はΔn・L=1.2μmだけ変化するので、図2の(b)の波形は図2の(c)に示すようになり、TE偏光とTM偏光の中心波長が共に相対波長0の位置に移動する。
【0056】
従来の方法では、複屈折を変化させるための加熱処理領域36は8mm程度必要であったが、上記のような本発明の調整方法を用いることにより、加熱処理領域36を4mmに短縮できたので、光回路を小型にできることがわかる。また、図3の(a)の説明では、偏光に対する実効屈折率の変化量が異なる条件、すなわち複屈折が変化するような条件値を用いた。しかし、複屈折が変化しない条件値を用いて、図1で説明した調整方法を用いれば、加熱処理領域37も小さくできるので、光回路をさらに小型にできる。
【0057】
これまでに説明した方法では、加熱処理により実効屈折率が増加する加熱処理法を用いたため、波形を短波長側に移動させるためにアーム導波路33のみを加熱処理する場合を説明したが、波形を長波長側に移動させたい場合にはアーム導波路32を加熱処理すれば良い。
【0058】
また、加熱処理により実効屈折率が減少する加熱処理法を用いる場合には、互いに逆のアーム導波路を加熱処理すればよい。すなわち、この場合は、波形を短波長側にさせたい場合にはアーム導波路32を加熱処理し、波形を長波長側に移動させたい場合にはアーム導波路33を加熱処理すれば良い。
【0059】
また、例えば実効屈折率の精密調整のため、加熱処理により実効屈折率が増加する加熱処理法と実効屈折率が減少する加熱処理法の両方の加熱処理法を用いながらその微調整しても良いし、アーム導波路32と33を交互に加熱処理しながら微調整してもよい。あるいは、例えばアーム導波路上の加熱処理領域を複数に分割しても良い。
【0060】
また、加熱パワーをいくつかに分割して繰り返し加熱処理してもよいし、図4に示すように、第iの条件値(但し、i=1,2,...,m)において、加熱時間Tiをni個に分割して繰り返し加熱処理してもよい。即ち、同一の加熱パワーPiで、合計Ti秒、ni回だけ加熱処理を行う。このように異なる条件値で複数回加熱処理すれば精密調整が可能であるし、導波路の屈折率を徐々に変化させるため、調整後の実効屈折率の変化が抑制される効果も期待でき、長期安定性に優れた高性能な光回路が実現できる。
【0061】
次に、本発明の一実施形態における導波路作製方法を、図5を用いて簡単に説明する。
【0062】
まず、シリコン基板51上に火炎堆積法でSiOを主体に堆積した下部クラッドガラススート52上に、GeOを添加したコアガラススート53を堆積する(図5の(A)の工程)。
【0063】
その後、1000℃以上の高温でガラス透明化を行う。この時に、下部クラッドガラス層54、コアガラス55は設計した厚さとなるように、ガラスの堆積を行っている(図5の(B)の工程)。
【0064】
引き続き、フォトリソグラフィ技術を用いてコアガラス55上にエッチングマスク56を形成し(図5の(C)の工程)、反応性イオンエッチングによってコアガラス55のパターン化を行う(図5の(D)の工程)。
【0065】
エッチングマスク56を除去した後、パターン化されたコアガラス55上に、上部クラッドガラス57を再度火炎堆積法で形成する。その際、上部クラッドガラス57にはBやPなどのドーパントを添加してガラス転移温度を下げて、それぞれのコアガラス55上と、各コアガラス55の狭い隙間にも上部クラッドガラス57が十分に入り込むようにしている(図5の(E)の工程)。
【0066】
(第2の実施形態)
図6〜図9に本発明の第2の実施形態を示す。図6に示す、光導波路64に対する、横幅50μm、長さ4mmの加熱処理領域62を、加熱パワーP1で、加熱時間T1=T秒まで加熱処理した場合の屈折率変化の様子を図7の(a)に示す。同図の実線の曲線はTE偏光の、破線の曲線はTM偏光の規格化加熱時間に対する実行屈折率変化量を示す。ここで、さらに同一加熱処理領域62を加熱パワーP2で加熱時間T2=T秒まで加熱処理してみた。すると、偏光に対する実効屈折率の変化の仕方が異なるものとなった(図7の(b)参照)。このように、同一加熱処理領域であっても加熱パワーを変化させることにより、複屈折の変化の仕方を異なるものにすることができるので、この新たな現象を利用すれば、同一加熱処理領域でも実効屈折率のみならず、複屈折も同時に調整できることになる。
【0067】
次にその具体的な方法を説明する。
【0068】
調整すべき光路長が、TE偏光とTM偏光についてそれぞれNLTE、NLTMであるとき、両者の平均値(NLTE+NLTM)/2と、両者の差(NLTE−NLTM)とが、ともにゼロになるように光路長を調整すれば、偏波依存性と中心波長のずれを同時に解消できる。
【0069】
長さLmmの加熱処理領域においてTE偏光とTM偏光の実効屈折率がそれぞれδnTM、δnTE変化したとき、加熱処理領域のTE偏光に関する屈折率変化量とTM偏光に関する屈折率変化量の平均値をδn、複屈折変化量の差をδbとすると、
【0070】
【数9】
Figure 2004021123
【0071】
である。この屈折率差変化が、加熱パワーP、加熱時間Tで生じたとき、比例係数C(P,T)を次のように定義する。
δbL=C(P,T)δnL
以下、加熱条件(Pi,Ti)で加熱処理したときの、屈折率変化量の平均値をδn、光路長変化量の差をδb、比例係数をC(Pi,Ti)とする。
【0072】
長さL1の領域を加熱条件値(P1,T1)で加熱処理後、長さL2の領域を異なる加熱条件(P2,T2)で加熱処理した場合の、光路長変化量の平均値の総計をΔNL、光路長変化量の差の総計をΔBLとすると、
【0073】
【数10】
Figure 2004021123
【0074】
である。ここで、長さLの領域と長さLの領域は独立していても重なっていても良い。
【0075】
C(P1,T1)≠C(P2,T2)であれば、任意に与えられたΔNLとΔBLを実現するようなδnとδnが存在する。つまり、式(9)と式(10)を満たすような加熱条件で光回路の調整を行なえば、偏波依存性と中心波長のずれを自由に、かつ同時に解消できる。
【0076】
具体例として非対称マッハツェンダ干渉計の波形(図8の(a)を参照)を調整する場合を説明する。TE偏光、TM偏光のそれぞれの調整量は、ΔλTE=0.8nm、ΔλTM=1.0nmであり、横幅50μm、長さLmmの加熱処理領域の屈折率調整量に直すと、式(8)を用いて、それぞれΔn・LTE=1.6μm、Δn・LTM=2.0μmとなる。したがって、ΔNL=1.8μm、ΔBL=0.4μmとなるような加熱パワーP1,P2、加熱時間T1,T2を求めればよい。
【0077】
図7の(a),(b)に示した屈折率変化量を、第1の条件値で加熱処理した後の平均の実効屈折率変化量δn、及び複屈折変化量δb、また、第1及び第2の条件値で加熱処理した後の平均の実効屈折率変化量δn、及び複屈折変化量δbに直し、それぞれ図9の(a),(b)に示す。図8の(b)の横幅50μm、長さ12mmの加熱処理領域82を第1の条件値(加熱パワーP1、加熱時間T1=1.0T)で加熱処理した後、同一加熱処理領域82を第2の条件値(加熱パワーP2、加熱時間T2=0.8T)で加熱処理した結果、上記ΔNL、ΔBLの光路長変化が得られ、光学特性が調整された。
【0078】
ここで説明した方法では、複屈折の加熱時間に対する変化の仕方が異なるような加熱パワーを2種類用いたが、複屈折の加熱パワーに対する変化の仕方が異なるような加熱時間を2種類用いても良いし、もちろん3種類以上の条件値を用いてもよい。すなわち、従来は、ある加熱処理領域に対し加熱パワーもしくは加熱時間の一方を固定していた。他方、本発明の調整方法では、ある加熱処理領域内で、加熱パワー及び加熱時間を共に可変として実効屈折率を変化させている点が特徴である。
【0079】
また、例えば微調整のため加熱処理パワーを複数に分けても良いし、図4で説明したように、第1の条件値をn1個に分割して合計T1秒、さらに第2の条件値をn2個に分割して合計T2秒、繰り返し加熱処理してもよい。また、本実施形態の調整では第1と第2の条件値で同一加熱処理領域を用いたが(図8の(b))、例えば加熱処理領域82を83の加熱処理領域Aと84の加熱処理領域Bの2つに分割し(図8の(c))、加熱処理領域83(A)を第Aの条件値のみで加熱処理し、加熱処理領域84(B)を第Aの条件値及び、第Aと異なる第Bの条件値で加熱処理してもよい。
【0080】
このように、同一加熱処理領域を用いてTE偏光、TM偏光それぞれに対し屈折率を任意量変化させることができるので、光回路が小型になる。また、薄膜ヒーターを使用する局所加熱法を用いる場合であっても、加熱処理領域を従来技術の図20の(b)に示すように増加させる必要がなく、非常に効果的である。したがって、本実施形態を用いれば小型で高性能な光回路が実現できる。
【0081】
(第3の実施形態)
次に、図10〜図13を参照して本発明の第3の実施形態を説明する。図6に示す横幅50μm、長さ4mmの加熱処理領域62を加熱パワーP1で加熱時間T秒まで加熱処理した場合の屈折率変化の様子を図10の(a)に示す。同図から、この条件値では加熱時間に対し、偏光に対する実効屈折率の変化量がほぼ等しいことがわかる。ここで、さらに同一加熱処理領域62を加熱パワーP2で加熱時間T秒まで加熱処理してみた。すると、偏光に対する実効屈折率の変化の仕方が異なるものとなった(図10の(b)参照)。
【0082】
これら屈折率変化量を第1の条件値で加熱処理した後の平均の実効屈折率変化量δn1、及び複屈折変化量δb、また、第1及び第2の条件値で加熱処理した後の平均の実効屈折率変化量δn、及び複屈折変化量δbに直し、それぞれを図11の(a),(b)に示す。加熱パワーP1で加熱処理した場合は加熱時間に対し複屈折(図11の(b)のδb)はほとんど変化せずに平均の実効屈折率(図11の(a)のδn)が変化し、加熱パワーP2で加熱処理した場合は0.4Tから1Tまでの区間の加熱時間に対しては、平均の実効屈折率(図11の(a)のδn)はほとんど変化せずに複屈折(図11の(b)のδb)が主に変化することがわかる。このような条件値を用いれば、同一加熱処理領域で実効屈折率もしくは複屈折のどちらか一方のみを変化させられるので、TE偏光、TM偏光それぞれの屈折率を任意量、加熱時間により微調整しながら精密に調整することが可能となる。
【0083】
具体例として図12の(a)の波形の調整例を説明する。前述の第2の実施形態で計算したように、長さLmm辺りの調整量は、実効屈折率変化による光路長差変化の平均値はΔNL=1.8μm、複屈折変化による光路長差変化はΔBL=0.4μmである。
【0084】
まず、横幅50μm、長さL1=20mmの加熱処理領域122(図13の(a))を第1の条件値(加熱パワーP1、加熱時間T1=0.8T)で加熱処理すると、実効屈折率の変化によって光路長はδn=1.0μmだけ変化する。第1の条件値で加熱処理した後の波形を図12の(b)に示す。
【0085】
次に、加熱処理領域122と部分的に重なる横幅50μm、長さL2=4mmの加熱処理領域124(図13の(b))を第2の条件値(加熱パワーP2、加熱時間T2=0.5T)で加熱処理すると、複屈折変化によって光路長差はδb=0.4μmだけ変化し、実効屈折率変化による光路長変化の平均値は加熱時間に依存せずにδn=0.8μmだけ変化する。したがって、光路長変化の平均値は合わせてΔNL=1.8μmだけ変化するので、ΔNL、及びΔBLを調整できる。第2の条件値で加熱処理した後の波形を図12の(c)に示す。
【0086】
もちろん、加熱処理領域122を初めからAとBの二つに分割し(図13の(b))、加熱処理領域123(A)を第1の条件値のみで加熱処理し、加熱処理領域124(B)を第1及び2の条件値で加熱処理してもよい。
【0087】
上記の方法は、前述の第2の実施形態で説明したΔNL、ΔBLの式(9)、式(10)を用いて調整したことと等価である。加熱パワーP1では複屈折は変化しないので、C(P1)=0、加熱時間T2≧0.4Tではδn(P2)=一定なので、式(9),式(10)は
【0088】
【数11】
Figure 2004021123
【0089】
となり、調整が非常に容易であることがわかる。
【0090】
ここでは、まず加熱時間に対し実効屈折率が主に変化する加熱パワーで加熱処理した後、次に0.4Tから1Tの区間の加熱時間に対し実効屈折率の平均値はほとんど変化せずに複屈折が主に変化する加熱パワーで加熱処理する場合で説明したが、順番に入れ替えて、最初に複屈折が主に変化する条件値を用い、次に実効屈折率が主に変化する条件値を用いて調整することもできる。
【0091】
また、図11の(b)に示すように、実効屈折率の平均値が変化しない条件値において、加熱時間に対し複屈折(δb)がいったん増加した後、0.5T以降は減少するため、複屈折の値を変化させすぎた場合に、屈折率を戻して微調整することができる。さらに、本実施形態では実効屈折率もしくは複屈折が、加熱時間に対しほとんど変化しない区間を有する条件値を用いたが、逆に実効屈折率もしくは複屈折が、加熱パワーに対しほとんど変化しない区間を有する条件値を用いても同様に調整することができる。
【0092】
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態を図14に示す。本実施形態では、複屈折の変化法の例として、導波路に対して直上から見たとき非対称にオフセットさせた加熱処理領域を用いることとする(図19の(b)を参照)。図14の(a),(b)は条件値1(加熱パワーP1、加熱時間0.7T)で加熱処理した場合の、加熱処理領域の導波路オフセット位置に対する実効屈折率変化量、及び複屈折変化量を示す。加熱処理領域の位置を導波路の中心から離すに従い、複屈折の変化量ΔBが大きくなるため、変化させたい複屈折の値に応じて加熱処理領域の位置を変化させればよい。
【0093】
ここで、本実施形態の調整方法を具体的に、図2の波形を用いて説明する。まず、複屈折を調整する。例えば、λc=1.6μm、FSR=0.8nm、λcTM=1.0nm、λcTE=0.8nmならば、λcTM−λcTE=0.2nmである。前述の式(7)を用いて、Δn・L=0.4μmだけ光路長差を変化させてやれば、TE偏光とTM偏光の中心波長を一致させることができる。そこで、Δn・L=0.4μm変化させるには、図14の(b)から、例えば導波路から40%ずらした位置を中心に横幅50μm、長さ40mmの加熱処理領域142を第1の条件値(加熱パワーP1、加熱時間T1=0.7T)により加熱処理すればよい。第1の条件値により加熱処理を実施した後の光学特性の波長依存性を図2の(b)に示す。同図から、複屈折は調整され、偏光依存性が解消できたことがわかる。
【0094】
次に、実効屈折率を調整する。図2の(b)に示したようにΔλ=0.6nmなら、Δn・L=1.2μmだけ変化させればよい。そこで、偏光に対する実効屈折率の変化量がほぼ等しい図18の条件値から、例えば、導波路直上の位置を中心に横幅50μm、長さ20mmの加熱処理領域143を第2の条件値(加熱パワーP2=P1、加熱時間T2=0.8T)により加熱処理すればよい。ここで図14の(c)の加熱処理領域143は加熱処理領域142と部分的に重なる領域を設定した。加熱処理後の光学特性の波長依存性を図2の(c)に示す。
【0095】
以上述べた本実施形態のように、加熱処理領域を変化させてやれば、偏光に対する実効屈折率の変化量が異なるものとすることができるので、実効屈折率及び複屈折を共に調整できる。また、図14の(c)に示すように、本実施形態では、部分的に重なる加熱処理領域142、143を用いるために、従来では加熱処理領域の長さが60〜140mm程度必要であったものが(図20参照)、40mm程度に抑えられ、導波路型干渉計を大幅に小型化が可能である。
【0096】
上記例では、第1と2の条件値で異なる加熱パワーの値を用いる必要はなかったが、もちろん、図1や図4で説明したように、異なる加熱パワーを用いて複数回加熱処理してもよいし、ある加熱パワーのもとで加熱時間を複数回に分割して加熱処理してもよい。そうすることで、さらに屈折率が大きく変化させられるので、光回路が小型になるし、精密な信頼性の高い調整が可能となる。
【0097】
また、上記例では、部分的に重なる加熱処理領域156として、図15の(a)の導波路153に位置オフセット154、155を与えてやる方法を説明したが、もちろん図15の(b)に示すように、加熱処理領域の形状が互いに異なるもの158、159を用いても良い。
【0098】
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態では、複屈折の調整のみに本発明を適用した場合を説明する。
【0099】
これまで説明した本発明の実施形態では、同一の加熱処理領域もしくは部分的に重なる加熱処理領域を複数回繰り返して加熱処理することにより、実効屈折率及び複屈折を共に調整している。しかし、本発明の調整方法を複屈折の調整のみに適用する場合にも効果的である。
【0100】
例えば、第1、2の実施形態で説明したように、同一加熱処理領域を図1や図4で説明した加熱処理方法を用いて複屈折を変化させてもよい。図3の(a)や図9の(b)に示すように、複数の加熱パワーを用いて調整していけば、複屈折を任意量変化させることができる。これにより、従来のような一つの加熱パワーを用いる場合に比べて、より大きく複屈折を変化させられるため、加熱処理領域を小型にできるし、また、加熱時間の調整により複屈折の微調整が可能である。
【0101】
また、複屈折の調整のため、例えば、第3の実施形態で説明した、偏光に対する実効屈折率の平均値が変化しない条件値を含む条件で加熱処理してもよい。図11の(b)に示す条件値では、複屈折を主に変化させることができるし、また複屈折が減少する条件値を含んでいるので,複屈折の微調整が可能である。
【0102】
また、例えば、第4の実施形態で説明した加熱処理領域に導波路オフセット位置を与える方法において、オフセットを与えていきながら複数回加熱処理すれば(図15の(a)参照)、加熱処理領域の長さを増すことなく複屈折を変化させていくことができる。また、異なる形状の加熱処理領域を用いながら複数回加熱処理してもよい(図15の(b)参照)。
【0103】
もちろん、図15の(c)に示すように、加熱処理領域156を図15の(a)または図15の(b)の上記いずれかの方法により複数回繰り返し加熱処理した後、偏光に対する実効屈折率の変化量がほぼ等しい条件を用いて加熱処理領域157を加熱処理してもよい。
【0104】
さらに、例えば、平面基板の温度を変化させたり、基板に歪を加えると、実効屈折率が変化することが知られている。そこで、本実施形態の調整方法を用いて加熱処理領域156で複屈折をまず調整した後、例えばペルチェ素子を用いて平面基板の温度調整を行ったり、基板に加わる応力を調整することにより中心波長を調整してもよい。
【0105】
以上述べたように、本実施形態では、同一の加熱処理領域、もしくは部分的に重なる加熱処理領域を複数回繰り返し加熱処理することにより、複屈折をより大きく変化させられ、また微調整も容易である。
【0106】
(その他の実施形態)
以上説明したように、本発明の調整方法では、同一の加熱処理領域もしくは部分的に重なる加熱処理領域を複数回加熱処理することを特徴とするが、加熱処理のインターバルは任意に設定できる。また、加熱処理領域を一例として横幅50μmの長方形としたが、本発明の調整方法は加熱処理領域の形状に依存するものではない。
【0107】
また、本発明の調整方法は簡単に説明するために各実施形態では非対称マッハツェンダ干渉計の屈折率の調整例を示したが、本調整方法は例えば、対称マッハツェンダ干渉計、ラティス干渉計フィルタ、アレイ導波路型干渉計フィルタ、トランスバーサル干渉計フィルタ、マイケルソン干渉計フィルタ、ファブリーペロー干渉計フィルタ、リング干渉計フィルタなど、任意の導波路型干渉計に適用可能である。また、例えば、対称マッハツェンダ干渉計を複数接続したゲートスイッチ等のように、これら導波路型干渉計を組み合わせた光回路にも適用できる。
【0108】
さらに、本発明の各実施形態では、光学特性を光の透過率の波長依存性に特定して説明したが、光学特性は例えば光スイッチのように光の透過率のスイッチング電力依存性も含まれる。さらにまた、非対称マッハツェンダ干渉計で光学特性が偏光無依存となるよう複屈折を干渉計の光路長差がTE偏光とTM偏光とで互いに使用する光波長の1/2の偶数倍になるよう調整する方法を説明したが、本調整方法を用いて偏光ビームスプリッタのように干渉計の光路長差がTE偏光とTM偏光とで互いに使用する光波長の1/2の奇数倍になるように調整することもできる。
【0109】
また、本発明の各実施形態では、局所加熱の手段として主にレーザー照射等の光照射を用いる方法や、光導波路上に形成された薄膜ヒーターを使用する方法を想定したが、本発明の加熱処理の手段はこれらに限定されるものではない。また、薄膜ヒーターを用いて加熱処理した後、薄膜ヒーターを基板上から取り除いても良い。さらにまた、複数の加熱処理手段を組み合わせても良い。
【0110】
また、加熱処理領域を示すためのマーカを用いても良い。その一例として、図16の(a)に示すような、加熱処理領域162に対して垂直に引かれたマーカ163や、図16の(b)に示すような、加熱処理領域162に平行に引かれたマーカ163を用いても良い。もちろん、マーカは、これらの形状や位置に限定されるものではない。また、マーカは基板上に作りつけられたものであってもよいし、あるいは例えば、レーザ等を用いて基板上に書き込んだものであってもよい。
【0111】
また、以上述べた本発明の各実施形態では、主にシリコン基板上の石英系ガラス導波路を用いた例を示したが、本発明は、もちろん材質を限定するものではない。
【0112】
なお、前述した本発明の各実施形態において、加熱パワーP1,P2の具体的数値例を記載していない。これは、材料、形状によって使用する加熱パワーや、屈折率変化量はいくらでも変わってしまうからである。ただ、参考のため、薄膜ヒータを用いたワット数の例を挙げれば、以下の通りである。
・第1実施形態  図3の(a)の P1=8W(ワット)、P2=9W
・第2実施形態  図7の     P1=6W、P2=7W
・第3実施形態  図10の    P1=5W、P2=10W
・第4実施形態  図14の    P1=5W
・従来例     図18の    P0=5W
勿論、これらの数値はほんの一例であり、本発明はこれに限定されない。
【0113】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、同一の加熱処理領域もしくは部分的に重なる加熱処理領域を複数回繰り返し加熱処理することにより実効屈折率を精密に高い信頼性で調整することが可能となるので、高性能な光回路を実現でき、また小型化も実現可能である。
【0114】
また、本発明によれば、偏光に対する実効屈折率の変化の仕方が異なる条件値を含めば、実効屈折率及び複屈折率をそれぞれ調整できる。
【0115】
さらに、本発明によれば、同一の加熱処理領域もしくは部分的に重なる加熱処理領域を用いるため、回路の大きさを増大させることがないので、良好な光学特性を有する小型な光回路を実現でき、低コスト化が期待できる。
【0116】
さらにまた、本発明によれば、本発明の方法が任意の導波路型干渉計に適用できるため、低損失で長期信頼性に優れた良好な光学特性を持つ小型な光部品を実現するための有望な手段となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における複数の異なる加熱パワーを用いた調整方法を示す工程図である。
【図2】本発明の第1の実施形態における調整方法による波形変化の様子を示し、ここで横軸はそれぞれ波長の相対値、縦軸は透過率であり、簡単のため1周期分の波形のみを示すが、(a)は偏光依存性により、TE偏光とTM偏光の中心波長がずれている様子を示す線グラフ、(b)は複屈折調整後の光学特性を示す線グラフ、(c)は実効屈折率調整による中心波長調整後の光学特性を示す線グラフである。
【図3】本発明の第1の実施形態における調整方法において、(a)は第1の条件値(加熱パワーP1、加熱時間T1)で加熱処理した後、第1の条件値とは異なる加熱パワーの、第2の条件値(加熱パワーP2、加熱時間T2)で加熱処理した場合の複屈折変化の様子を示す線グラフ、(b)は非対称マッハツェンダ干渉計及びその加熱処理領域を示す模式的平面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態における調整方法において、ある条件値で加熱時間を分割した場合を示す説明図である。
【図5】本発明の第1の実施形態における導波路作製方法を示す縦断面図である。
【図6】本発明の第2の実施形態における調整方法において、(a)は非対称マッハツェンダ干渉計の加熱処理領域を示す模式的平面図、(b)は導波路上の横幅50μm、長さ4mmの加熱処理領域を示す拡大模式的平面図である。
【図7】本発明の第2の実施形態における調整方法において、(a)は加熱パワーP1で加熱時間T1=T秒まで加熱処理した場合の実効屈折率変化の様子を示す線グラフ、(b)は加熱パワーP1でT1=T秒加熱した後、さらに加熱パワーP2(P2≠P1)で加熱時間T2=T秒まで加熱処理した場合の実効屈折率変化の様子を示す線グラフである。
【図8】本発明の第2の実施形態における調整方法において、(a)は非対称マッハツェンダ干渉計の初期光学特性を示す線グラフ、(b)は非対称マッハツェンダ干渉計のアーム導波路86上の加熱処理領域82を示す模式的平面図、(c)は加熱処理領域82を83と84の加熱処理領域AとBに分割した例を示す模式的平面図である。
【図9】本発明の第2の実施形態における調整方法において、第1の条件値(加熱パワーP1、加熱時間T1)で加熱処理した場合、及び、第1の条件値で加熱処理した後、第2の条件値(加熱パワーP2、加熱時間T2)で加熱処理した場合のそれぞれの(a)は平均の実効屈折率変化の様子を示す線グラフ、(b)は複屈折変化の様子を示す線グラフである。
【図10】本発明の第3の実施形態における調整方法において、(a)は加熱パワーP1で加熱時間T1=T秒まで加熱処理した場合の実効屈折率変化の様子を示す線グラフ、(b)は加熱パワーP1でT1=T秒加熱した後、さらに加熱パワーP2(P2≠P1)で加熱時間T2=T秒まで加熱処理した場合の実効屈折率変化の様子を示す線グラフである。
【図11】本発明の第3の実施形態における調整方法において、第1の条件値(加熱パワーP1、加熱時間T1)で加熱処理した場合、及び、第1の条件値で加熱処理した後、第2の条件値(加熱パワーP2、加熱時間T2)で加熱処理した場合のそれぞれの(a)は平均の実効屈折率変化の様子を示す線グラフ、(b)は複屈折変化の様子を示す線グラフである。
【図12】本発明の第3の実施形態における調整方法による波形変化の様子を示し、ここで横軸はそれぞれ波長の相対値、縦軸は透過率であり、簡単のため1周期分の波形のみを示すが、(a)は偏光依存性により、TE偏光とTM偏光の中心波長がずれている様子を示す線グラフ、(b)は第1の条件値による加熱処理後の光学特性を示す線グラフ、(c)は第2の条件値による加熱処理後の光学特性を示す線グラフである。
【図13】本発明の第3の実施形態における、非対称マッハツェンダ干渉計のアーム導波路126上の(a)は加熱処理領域122(加熱処理領域A+B)を示す模式的平面図、(b)は123の加熱処理領域Aと124の加熱処理領域Bを示す模式的平面図である。
【図14】本発明の第4の実施形態における調整方法において、(a)は加熱処理領域の導波路オフセット位置に対する実効屈折率変化量を示す線グラフ、(b)は加熱処理領域の導波路オフセット位置に対する複屈折変化量を示す線グラフ、(c)は非対称マッハツェンダ干渉計のアーム導波路146上の部分的に重なる加熱処理領域142及び143を示す模式的平面図である。
【図15】本発明の第5の実施形態における調整方法の加熱処理領域で、部分的に重なる加熱処理領域において、(a)は導波路オフセット位置の異なる場合を示す拡大模式的平面図、(b)は加熱処理領域の形状が異なる例として、横幅が異なる領域を用いる場合を示す拡大模式的平面図、(c)は非対称マッハツェンダ干渉計のアーム導波路上の加熱処理領域をを示す模式的平面図である。
【図16】本発明のその他の実施形態における、レーザ照射におけるマーカの例において、(a)は加熱処理領域に対し垂直に引かれたマーカを示す模式的平面図、(b)は加熱処理領域に平行に引かれたマーカを示す模式的平面図である。
【図17】従来の非対称マッハツェンダ干渉計の(a)は回路構成を示す模式的平面図、(b)は出力▲1▼、出力▲2▼の光学特性を示す線グラフ、(c)は出力▲1▼から出射されたTE偏光とTM偏光の光学特性を示す線グラフである。
【図18】従来の調整方法において、加熱パワーP0で加熱処理した場合の実効屈折率変化量の規格化加熱時間に対する変化の様子を示す線グラフである。
【図19】従来技術を応用して複屈折を変化させる方法を説明する図で、(a)は加熱処理領域の横幅を変化させる様子を示す模式的平面図、(b)は平面基板の断面の、特に加熱処理領域を導波路に対し直上から見たとき非対称にオフセットさせた様子を示す断面図である。
【図20】従来技術を用いて屈折率調整する場合の加熱処理領域に関し、(a)は実効屈折率及び複屈折をそれぞれ調整するために必要な加熱処理領域を示す模式的平面図、(b)は薄膜ヒータによる局所加熱処理法を用いた場合に必要な加熱処理領域を示す模式的平面図である。
【符号の説明】
31,61,81,121,141   光合分岐手段
151,161,171,201    光合分岐手段
32,63、85、125、145   第1のアーム導波路
152、164、172        第1のアーム導波路
33,64、86、126、146  第2のアーム導波路
153,165、173       第2のアーム導波路
36,62 横幅50μm、長さ4mmの加熱処理領域
37,122,143 横幅50μm、長さ20mmの加熱処理領域
51,191 基板
52 下部クラッドガラススート
53 コアガラススート
54,194 下部クラッドガラス
55 コアガラス
56 エッチングマスク
57,195 上部クラッドガラス
192 コア
82 横幅50μm、長さ12mmの加熱処理領域
83,123 第Aの加熱処理領域
84,124 第Bの加熱処理領域
142,205 導波路オフセット位置40%を与えた加熱処理領域
154 横幅wの加熱処理領域
155,193,203 導波路オフセット位置を有する加熱処理領域
156 複屈折を調整するための加熱処理領域
157,202 実効屈折率を調整するための加熱処理領域
158 横幅w1の加熱処理領域
159 横幅w2の加熱処理領域
162、196 加熱処理領域
163 マーカ
204 導波路オフセット位置20%を与えた加熱処理領域
206 導波路オフセット位置60%を与えた加熱処理領域

Claims (12)

  1. 平面基板上に、光が伝搬するコア部と、該コア部よりも屈折率の低いクラッド部とから形成された導波路型干渉計を含む導波路型光回路に対し、該導波路型干渉計内に含まれる光導波路をその近傍で局所的に加熱して該光導波路の実効屈折率を変化させる加熱処理工程により、該導波路型干渉計の光路長を恒久的に調整する方法であって、
    前記加熱処理工程が、加熱パワーと加熱時間とからなる条件値によって特定され、
    該加熱処理工程が、複数回行われ、
    該加熱処理工程として、前記加熱パワーの異なる、少なくとも2通りの加熱処理工程を備えた
    ことを特徴とする導波路型光回路の調整方法。
  2. 前記加熱処理工程として、前記条件値のうち、ある加熱パワーでは加熱時間の異なる少なくとも2通りの加熱処理工程を備えたことを特徴とする請求項1に記載の導波路型光回路の調整方法。
  3. 前記加熱処理工程として、加熱処理による実効屈折率の変化量が偏光ごとに異なるような偏光依存加熱処理工程を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の導波路型光回路の調整方法。
  4. 前記偏光依存加熱処理工程として、前記条件値の異なる、少なくとも2通りの偏光依存加熱処理工程を備えたことを特徴とする請求項3に記載の導波路型光回路の調整方法。
  5. 前記偏光依存加熱処理工程として、第1の偏光に関する屈折率の変化量と第2の偏光に関する屈折率の変化量の平均値が一定であるような加熱処理工程を備えたことを特徴とする請求項3に記載の導波路型光回路の調整方法。
  6. 前記偏光依存加熱処理工程として、加熱処理による実効屈折率の変化量が偏光に依存しないような加熱処理工程を備えたことを特徴とする請求項3に記載の導波路型光回路の調整方法。
  7. 平面基板上に、光が伝搬するコア部と、該コア部よりも屈折率の低いクラッド部から形成された導波路型干渉計を含む導波路型光回路に対して、該導波路型干渉計内に含まれる光導波路をその近傍で局所的に加熱処理することにより、該導波路型干渉計の光路長を恒久的に調整する方法において、
    ある加熱処理領域を加熱処理した後、該加熱処理領域と部分的に重なる1つ以上の加熱処理領域を加熱処理することを特徴とする導波路型光回路の調整方法。
  8. 前記局所的に加熱するための局所加熱手段として、薄膜ヒーターを用いることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の導波路型光回路の調整方法。
  9. 前記局所的に加熱するための局所加熱手段として、光照射を用いることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の導波路型光回路の調整方法。
  10. 前記導波路型干渉計が、1つ以上の光合分岐部と、該光合分岐部に接続される複数本の光導波路とからなることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の導波路型光回路の調整方法。
  11. 前記平面基板がシリコンもしくは石英ガラスからなり、
    前記光導波路が石英ガラスからなることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の導波路型光回路の調整方法。
  12. 平面基板上に、光が伝搬するコア部と、該コア部よりも屈折率の低いクラッド部とから形成された導波路型干渉計を含む導波路型光回路であって、
    請求項1から11のいずれかに記載の調整方法を用いて、前記導波路型干渉計の光路長が恒久的に調整されていることを特徴とする導波路型光回路。
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