JP2004021064A - 光メモリ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は以上の従来の欠点を全面的に改善し、ホログラム記録の高速性を向上し、一回の記録プロセスで記録可能なデータの量を増して、記録性能を向上させることができる光メモリ装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、体積ホログラフィックメモリの記録光の変調に使われる空間光変調器の高速反応性・分解能を向上することで、書込み速度および書込み可能な容量を向上するもので、強誘電性液晶を用いた空間光変調器を備えたものである。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はホログラフィック記録媒体を利用する光メモリ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
パーソナルコンピュータ等のコンピュータ装置の記録媒体として、主にフロッピーディスク、ハードディスク(磁気ディスク)等が使用されてきた。近時、これらの記録媒体に加え、CD−ROM、MOD(Magneto−optical Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)等の各種記録媒体が使用されるようになり、その他の記録媒体の研究開発も盛んに行われている。
【0003】
また、ハードディスクの低価格化により、メモリコストの低減に拍車がかかり、現在のメモリコストは、記憶容量1メガバイト当たり約10〜20円といわれているが、さらに低価格化が促進され、次世代のDVDでは1メガバイト当たり数円程度になると予測されている。
【0004】
更に、近年、DVDに続く次世代メモリ素子として有望視されている体積ホログラフィックメモリは、今後のCPUの高速化、データ容量の大容量化、アクセス速度の高速化等、諸特性の向上により、1メガバイト当たり5〜10銭程度の低価格化も実現可能である。ところで、この体積ホログラフィックメモリの素材として、これまでにニオブ酸リチウム単結晶、チタン酸バリウム単結晶、チタン酸ストロンチウムバリウム単結晶等の各種材料が提案されてきたが、最も実用化の可能性が大きいとされているのが、ニオブ酸リチウム(LiNbO)単結晶(以下、LN単結晶と略す)といわれている。これは、高い再生効率が期待でき、記録や消去の繰り返しが可能で、また、多重記録ができることや高い解像度が期待できること等の理由による。
【0005】
また、同時にアゾベンゼン、ジアリールエテンなどの有機化合物による体積ホログラフィックメモリも提案されている。
【0006】
以下に、ホログラフィックメモリシステムの概要について図3を参照して説明する。なお、図3は従来の光メモリ装置の概要及びその記録原理説明図である。
【0007】
図3において、エンコーダ125は、ホログラフィックメモリ101に記録すべきデジタルデータを平面上に明暗のドットパターン画像として変換し、例えば縦480ビット×横640ビットのデータ配列に並べ替えて単位ページ系列データを生成する。このデータを例えば透過型のTFT液晶表示装置(LCD)のパネルなどの空間光変調器(SLM:Spatial Light Modulator)115に送出する。
【0008】
空間光変調器115は、単位ページに対応する縦480ピクセル×横640ピクセルの変調処理単位を有し、照射された光ビームをエンコーダ125からの単位ページ系列データに応じて空間的な光のオンオフ信号に光変調し、変調された信号光をフーリエ変換レンズ116へ導く。より詳しくは、空間光変調器115は電気信号である単位ページ系列データの論理値“1”に応答してシグナルビームを通過させ、論理値“0”に応答してシグナルビームを遮断することにより、単位ページデータにおける各ビット内容に従った電気−光学変換が達成され、単位ページ系列の信号光としての変調された信号光が生成される。
【0009】
信号光は、フーリエ変換レンズ116を介して体積ホログラフィックメモリ101に入射する。体積ホログラフィックメモリ101には、信号光の他に、信号光のビームの光軸に直交する所定の基準線から入射角度βをもって参照光が入射する。信号光と参照光とは、ホログラフィックメモリ101内で干渉し、この干渉縞が体積ホログラフィックメモリ101内に屈折率格子すなわちホログラムとして記憶されることにより、データの記録が行われる。
【0010】
また、入射角βを変えて参照光を入射させて複数の2次元平面データを角度多重記録することにより、3次元データ記録が可能となる。記録されたデータを体積ホログラフィックメモリ101から再生する場合には、信号光ビーム及び参照光ビームの交差する領域の中心に向け記録時と同じ入射角βで参照光のみを体積ホログラフィックメモリ101に入射させる。即ち、記録時とは異なり、信号光は入射させない。これにより、体積ホログラフィックメモリ101内に記録されている干渉縞からの回折光がフーリエ変換レンズ119を通して光検出器のCCD(Charge Coupled Device)120へ導かれる。
【0011】
CCD120は、入射光の明暗を電気信号の強弱に変換し、入射光の輝度に応じたレベルを有するアナログ電気信号を図示しないデコーダ126へ出力する。
【0012】
デコーダ126は、このアナログ信号を所定の振幅値(スライスレベル)と比較し、対応する“1”及び“0”のデータを再生する。
【0013】
ホログラフィックメモリ101では、上記のように2次元の平面データ系列で記録を行うので、参照光の入射角βを変えることにより角度多重記録を行うことができる。即ち、参照光の入射角βを変化させることにより記録単位である2次元平面をホログラフィックメモリ内に複数規定することができ、その結果、3次元記録が可能となる。
【0014】
上記のフォトリフラクティブ効果を用いた書き換え可能型の体積ホログラフィックメモリ101においては、記録材料には通常、Feを添加したLN単結晶が用いられ、記録光にはNd:YAGレーザをSHG(2nd harmonicgenerator)の励起光として用い、SHG通過後の波長選択フィルタによりその第2高調波である波長532nmのみが用いられる。
【0015】
この従来型の記録方式(従来型単色記録方式と呼ぶ)においては、記録光である信号光と参照光から形成される干渉縞に対応して、干渉縞の明るい領域では、Fe2+の準位から電子が伝導体に励起され、フォトリフラクティブプロセスを経て最終的にはFe3+の準位にトラップされストレージが完結する。このようにして情報を記録する体積ホログラフィックメモリにおいて、前述のように記録すべきデータを光信号に変換する空間光変調器115の特性が記録特性に大きく影響を及ぼすのは言うまでもない。つまり、空間光変調器115の高速応答性、空間分解能(高精彩度)がそのまま光メモリ装置としての高速性、大容量記録性能となる。
【0016】
しかしながら、従来の空間光変調器には一般的なネマティック液晶が使われることが多く、応答性としては10〜100ms、空間分解能しては数10lp/mm(lp/mm:横1mmに表示可能な明暗であらわされるたて線の組、いわゆるラインペアの数)であった。そのため、光メモリ装置としての高速性、大容量記録性能が制限を受けていた。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は以上の従来の欠点を全面的に改善し、ホログラム記録の高速性を向上し、一回の記録プロセスで記録可能なデータの量を増して、記録性能を向上させることができる光メモリ装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明は、体積ホログラフィックメモリの記録光の変調に使われる空間光変調器の高速反応性・分解能を向上することで、書込み速度および書込み可能な容量を向上するもので、強誘電性液晶を用いた空間光変調器を備えたものである。
【0019】
また、体積ホログラフィックメモリの記録光の変調に使われる空間光変調器の高速反応性・分解能を向上することで、書込み速度および書込み可能な容量を向上するもので、強誘電性液晶のうち表面安定化強誘電液晶を用いた空間光変調器を備えることを特徴とする。さらにまた、体積ホログラフィックメモリの記録光の変調に使われる空間光変調器の高速反応性・階調性を向上することで、書込み速度および書込み可能な容量を向上するもので、反強誘電性液晶を用いた空間光変調器を備えたものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の発明は、空間光変調器により光ビームをエンコーダからの単位ページ系列データに応じて空間的に光を変調し、その光ビームを含む複数の光束の干渉パターンを記録する光メモリ装置において、強誘電性液晶を空間光変調器に用いることを特徴とする光メモリ装置であり、ホログラム記録の高速性を向上させることができ、一回の記録プロセスで記録可能なデータの量を増して、記録性能を向上させることができる。
【0021】
請求項2に記載の発明は、請求項1の光メモリ装置において、表面安定化強誘電性液晶を空間光変調器に用いることを特徴とする光メモリ装置であり、ホログラム記録の高速性を向上させることができ、一回の記録プロセスで記録可能なデータの量を増して、記録性能を向上させることができる。
【0022】
請求項3に記載の発明は、空間光変調器により光ビームをエンコーダからの単位ページ系列データに応じて空間的に光を変調し、その光ビームを含む複数の光束の干渉パターンを記録する光メモリ装置において、反強誘電性液晶を空間光変調器に用いることを特徴とする光メモリ装置であり、ホログラム記録の高速性を向上させることができ、一回の記録プロセスで記録可能なデータの量を増して、記録性能を向上させることができる。
【0023】
請求項4に記載の発明は、空間光変調器として強誘電性液晶を用いたことを特徴とする光メモリ装置であり、ホログラム記録の高速性を向上させることができ、一回の記録プロセスで記録可能なデータの量を増して、記録性能を向上させることができる。
【0024】
請求項5に記載の発明は、空間光変調器として表面安定化強誘電性液晶を用いたことを特徴とする光メモリ装置であり、ホログラム記録の高速性を向上させることができ、一回の記録プロセスで記録可能なデータの量を増して、記録性能を向上させることができる。
【0025】
請求項6に記載の発明は、空間光変調器として反強誘電性液晶を用いたことを特徴とする光メモリ装置であり、ホログラム記録の高速性を向上させることができ、一回の記録プロセスで記録可能なデータの量を増して、記録性能を向上させることができる。更に、2値駆動だけでなく、多段階階調による多値化における情報記録においても、高速性を向上させることができる。
【0026】
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
【0027】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1による光メモリ装置を示す構成図である。
【0028】
本実施の形態1ではレーザ15の発振波長が体積ホログラフィックメモリ10に対する感度が低く、レーザ15の発振波長をSHG16により1/2に変換したものの感度が高い場合を説明する。レーザ15により発振された光はビームスプリッタ18aにより直進する信号光ビームと上方へ偏向する参照光ビームの2つに分けられ、それぞれは信号光ビーム光学系及び参照光ビーム光学系用の光路に導かれる。なお、このビームスプリッタ18aでの分光比はSHG16の変換効率やその他の光学部品の反射率・透過率、CCD22の感度等を鑑みた上で記録光量として過不足の無い様適当な値となるようあらかじめ設定されるか前記の回転多重などによる体積ホログラフィックメモリ10内の記録部分の光量変化等に対応して一定範囲で可変とすることもできる。
【0029】
SHG16において波長変換されビームスプリッタ18を通過した信号光ビームは、シャッタ6a、光ビームエキスパンダ14、空間光変調器12及びフーリエ変換レンズ13を通して体積ホログラフィックメモリ10へ入射する。参照光ビーム光学系の光路に導かれた光はさらにミラー23によりハーフミラー19に導かれSHG変換後の光を分離した参照光と概略同軸である参照光ビーム光学系に導かれる。本実施例において書込み動作はシャッタ6a・シャッタ6bは開放の状態として行い、読出し動作は、シャッタ6a・シャッタ6bを閉じ、上記のようにレーザ15の未変換光を参照光として行うこととなる。
【0030】
まず、書込み動作および、各部の機能・動作について説明する。信号光ビームは図示しないコントローラに制御されるシャッタ6aにより光ビームの体積ホログラフィックメモリ10に照射する時間を制御され、ビームエキスパンダ14により所定径の平行光に拡大される。
【0031】
ここで空間光変調器12は、前述したように端的に言うと有限個数に区切られた微細な画素からなる2次元平面の液晶表示装置(LCD)であって、多くは光ビームを透過するような位置に置かれる。
【0032】
この変調操作をさらに説明する。空間光変調器12内では、前記したように記録ページデータに応じて空間光変調器12内の液晶各画素に電圧を印加することで液晶の分子配列がねじれるように動く。それによって透過する光の偏光面を任意の角度だけ回転させることができ、装置内の液晶に隣接した位置に置かれる偏光フィルタの機能により、画素毎に光が透過もしくは非透過、あるいは中間的な偏光面の回転に対しては中間的な透過率で透過することになる。つまり、そこを通過する光が部分的に強度変調される。その結果として、図示しないエンコーダから供給されるディジタル記録データに応じて、ビームエキスパンダ14で径を拡大されたビームに対し信号に応じて空間的に変調することができる。なお、この空間光変調器12は前記の透過型の他に、液晶層を挟んでビームの入射面とは反対側に反射面を備えた反射型のものも存在する。また、前記の例では偏光フィルタの介在により光の透過もしくは非透過に変換するが偏光面の回転を変調要素そのものとして使う場合や、液晶の偏光面ではなく光の位相を変調することが可能な平行配向液晶を用いて位相を変調要素に用いることも可能である。
【0033】
このようにして変調を受けた光ビームは、フーリエ変換レンズ13によりフーリエ変換され、体積ホログラフィックメモリ10に集光され、体積ホログラフィックメモリ10内にフーリエ変換像として結像される。例えば円柱体形状の体積ホログラフィックメモリ10は、フーリエ変換レンズ13によるフーリエ面が体積ホログラフィックメモリ10の回転対称軸と平行となるように配置する。
【0034】
フォトリフラクティブ結晶体の体積ホログラフィックメモリ10はその光学結晶軸をその回転対称軸に平行に備えたLiNbOなどの一軸結晶の円柱体が使用できる。
【0035】
一方、参照光ビーム光学系では参照光ビームがハーフミラー19及びミラー20により反射され、体積ホログラフィックメモリ10へ入射させ、媒体内部の位置でレンズ13からの信号光ビームと交差させて干渉せしめ3次元の干渉縞を作る。ここで、参照光と信号光がフーリエ面上ではなく、フーリエ面の手前又は奥で干渉するようにミラー20、フーリエ変換レンズ13などの光学系を配置する。
【0036】
信号光ビーム及び参照光ビームは体積ホログラフィックメモリ10の回転対称軸と垂直となる法線を有する平面内に配置されている。このように、データを記録するときには信号光と参照光とを同時に体積ホログラフィックメモリ10内の所定部位に照射し干渉パターンを屈折率が変化した屈折率格子として記録する。ホログラムの形成時間はレーザ光源装置の図示しない自動シャッタもしくはシャッタ6aおよび、シャッタ6bを連動させることで制御される。体積ホログラフィックメモリ中にフーリエ面が存在する場合、フーリエ面では信号光の強度が最大であるので、この高い光強度を有するフーリエ面上の信号光の0次光と参照光が干渉し合うとフォトリフラクティブ効果が飽和し、記録画像の非線形歪みが生じやすくなる傾向がある。参照光と信号光とをフーリエ面の手前もしくは奥で干渉させるようにシステムの光学系を配置し、慎重に非線形歪みの問題をさらに回避することもできる。
【0037】
円柱体の体積ホログラフィックメモリ10は、その光学結晶軸方向に所定ピッチで移動させるとともに、該回転対称軸を中心として所定ピッチで回転させる手段、すなわち上下移動及び回転移動機構上に配置される。
【0038】
上下移動及び回転移動機構は、駆動部21と、駆動部21に連結され回転テーブル21aを有する上下移動機構21bとを備える。駆動部21は、図示しないコントローラによりテーブル21aの回転及び上下移動を制御される。
【0039】
体積ホログラフィックメモリ10は、その結晶光学軸が駆動部21の回転軸と一致するようにテーブル21a上に配置される。
【0040】
駆動部21の回転により図1の矢印Aの方向に体積ホログラフィックメモリ10を移動させ、同時に図1の矢印Bの方向に体積ホログラフィックメモリ10を回転させる。体積ホログラフィックメモリ10の矢印Aの方向での上下移動により、参照光と信号光とにより作られる干渉縞の体積ホログラフィックメモリ10内の記録位置が矢印Aの方向にシフトし、空間多重記録が実現される。
【0041】
また、テーブル21aと共に体積ホログラフィックメモリ10が矢印Bの方向に回転することにより、干渉パターンの記録面が回転し、角度多重記録及び空間多重記録が実現される。
【0042】
さらに、読出し時においては、光検出手段のCCD22においても、テーブル21aと同様の検出手段からの位置決め用画像などに対応する信号に応じて検出手段の位置を移動せしめる検出位置調整手段27をさらに加えてある。検出位置調整手段27も、CCD22の受光面を、信号光ビーム光路の光軸のz方向並びにメリジオナル平面yz平面及びサジタル平面xz平面にそれぞれ含まれる当該光路の光軸に垂直な2つのx及びy方向に平行移動せしめるとともに、当該光路の光軸周り及び2つのx及びy方向の周りにそれぞれ回転移動せしめる。
【0043】
図示しないコントローラは、光検出手段のCCD22からの位置決め用画像に対応する信号に応じて、検出位置調整手段をステップモータなどで駆動してCCD22の位置を移動せしめ調整している。検出位置調整手段27は装置製造誤差が小さい場合は設ける必要はないが、記録再生精度を向上するため備える。
【0044】
ここで、本実施の形態1における異なる記録光の波長と再生光の波長について説明する。リップマンホログラムなどで特定の波長の光を特定角度で選択的に反射するのは、多くの層からの散乱光の干渉が原因であることが知られている。
【0045】
図2は、本発明の実施の形態1による記録光の波長と再生光の波長についての説明図である。図2のように体積ホログラフィックメモリ10中に干渉縞を屈折率格子として記録した面は、屈折率差の複数の層があり、波長λの入射光を散乱する。多数の等間隔dの層に記録された干渉縞によって散乱された光のうち、層の面によって鏡面反射される方向の光はすべて位相が等しいので強め合う。さらに、次の面からの散乱波を考えると、図2中のABとADが等位相面となり、BからCを経てDに至る光路長が波長の整数倍だと強め合うので、ブラッグの条件を満たすとき間隔をdとして
2d・sinθ=mλ(但し、mは整数,θは各層への入射角を示す。)
という関係を満たす波長の光が強く反射される。この複数の層からの散乱光の干渉があるため、帯域の広い波長の光で再生しても記録に用いた波長の光だけしか特定角度で反射しない。また、共役像も生じない。つまり、記録時の波長の整数倍、もしくは整数分の1の波長を持つ光で再生が可能である。
【0046】
本実施の形態1では前述のように2つの発振波長のレーザ光を発生できる手段を備えており、体積ホログラフィックメモリ10の感度のよい波長の第1の光と第1の光に対し2倍の波長でかつ第1の光と干渉可能な第2の光を得ている。その感度の良い波長を持つ第1の光を用いて記録を行い、感度の低い波長の第二の光を参照光として用いることで書込み済みの記録を破壊することなく読込むことができる。
【0047】
読出し時の実際の動作としては、前述のように読出し動作は、シャッタ6a・シャッタ6bを閉じ、上記のようにレーザ15の未変換光を参照光として行われ、感度の低い波長のレーザ15からの光をそのまま参照光として用いることで書込み済みの記録を破壊することなく読込むことができる。
【0048】
なお、CCD22は少なくともレーザ15の未変換の発振波長での感度が高くなるよう構成されていれば、ビームスプリッタ18aでの参照光向けの分光比を低くすることができ、より一層の効果が得られるのは言うまでもない。
【0049】
なお、シャッタの位置を波長選択フィルタ17とビームスプリッタ18の間の光路中にすることで2つのシャッタを一つのシャッタで置き換えることも可能である。
【0050】
また、本実施の形態1ではSHG16により波長を変換した光を記録用の光としているが、使用する体積ホログラフィックメモリ10の材料特性と使用するレーザの発振波長によっては記録感度のよい波長の関係が異なり、未変換の第2の光を記録用とし、変換後の第1の光を読出し用としてもよい。
【0051】
このような構成により書込みおよび読出しを行うホログラムメモリ装置において更なる高密度記録、高速記録を実現しようとする場合、空間光変調器12の性能が大きくそれに関わってくる。
【0052】
空間光変調器12の分解能が微細であれば記録ビーム中の変調された情報ビット数が増え、1箇所に記録できる情報量を増加させることができる。また、変調の応答時間が短ければ単位時間あたりに記録できる記録パターンが増え、記録速度が高まるのはいうまでも無い。従来の空間光変調器には常誘電性液晶であるネマティック液晶が用いられており、この場合の応答時間は0.15s程度であった。これに対し、強誘電性液晶は層状に分子配向するスメクティック液晶を用いて強誘電性機能を持たせたもので、双安定状態を取り、記憶性がある。また,電圧によって双安定状態間の遷移は数十から数百μsと速い。安定した配向状態を作り出すことが難しく耐ショック性などが課題としてあったがそれを解決するための要素技術を開発され、それを用いた空間光変調器が実現してきている。本実施の形態1においては光メモリ装置の空間光変調器12にこの強誘電性液晶を用いることを特徴とする。
【0053】
また、空間光変調器12として、強誘電性液晶のなかでも表面安定化強誘電性液晶を用いると分解能を向上することができる。前述のように従来の空間光変調器では常誘電性液晶であるネマティック液晶が用いられており、この場合の分解能は20lp/mm程度であった。これに対し、表面安定化強誘電性液晶を用いると300〜400lp/mm程の分解能が得られることが判っている。これをつまり、光メモリ装置の空間光変調器にこの表面安定化強誘電性液晶を用いると、画素サイズを従来に比べ1/5程度にすることが可能となり記録ページデータ中の画素数を増大することができるので、1回の書込み動作で記録可能なデータ量が増大し、結果的に光メモリの記録容量および記録速度をさらに増大することができる。
【0054】
更に、実施の形態1においては空間光変調器12として強誘電性液晶を用いることで高速性を実現できたが、双安定状態をとるためその間の値を取り得ない。言い換えれば、高速な2値駆動に長けていると言える。しかし、将来、情報記録にさらなる高速性を求める場合、2値に替えて多段階階調による多値化も要求される。多値化すると、この要求には強誘電性液晶に替えて空間光変調器12として反強誘電性液晶を用いることで応えることができる。反強誘電性液晶は電界により生じる反強誘電相から、強誘電相への相転移を利用しており、電界のない反強誘電相状態では、光軸は層法線方向にあり、「黒(暗)」となり、電界を印加された強誘電相状態では、光軸が傾き、複屈折で「白(明)」となり、このように、電界印加により「明・暗」をコントロールし、光を空間的に変調する。この液晶では階調特性が得られる方式が提案されており、再現性にも優れる。これにより従来記録ページデータ中の1画素の表現が「白、黒」→「0、1」から階調「白、灰色1、灰色2、・・、黒」→多値「0、1、2、・・、N」となるので1画素に記録可能なデータ量が増大するので、1回の書込み動作で記録可能なデータ量が増大し、結果的に光メモリの記録容量および記録速度をさらに増大することができる。
【0055】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、強誘電性液晶または表面安定化強誘電性液晶、或いは、反強誘電性液晶を用いた空間光変調素子を用いることで、高記録密度および高速記録性に優れた光メモリ装置を提供する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による光メモリ装置を示す構成図
【図2】本発明の実施の形態1による記録光の波長と再生光の波長についての説明図
【図3】従来の光メモリ装置の概要及びその記録原理説明図
【符号の説明】
6a、6b シャッタ
10 体積ホログラフィックメモリ
12、115 空間光変調器
13、116、119 フーリエ変換レンズ
14 光ビームエキスパンダ
15 レーザ
16 SHG
17 波長選択フィルタ
18 ビームスプリッタ
19 ハーフミラー
20、23 ミラー
21 駆動部
21a 回転テーブル
21b 上下移動機構
22、120 CCD
27 検出位置調整手段
125 エンコーダ
126 デコーダ

Claims (6)

  1. 空間光変調器により光ビームをエンコーダからの単位ページ系列データに応じて空間的に光を変調し、その光ビームを含む複数の光束の干渉パターンを記録する光メモリ装置において、強誘電性液晶を空間光変調器に用いることを特徴とする光メモリ装置。
  2. 請求項1の光メモリ装置において、表面安定化強誘電性液晶を空間光変調器に用いることを特徴とする光メモリ装置。
  3. 空間光変調器により光ビームをエンコーダからの単位ページ系列データに応じて空間的に光を変調し、その光ビームを含む複数の光束の干渉パターンを記録する光メモリ装置において、反強誘電性液晶を空間光変調器に用いることを特徴とする光メモリ装置。
  4. 空間光変調器として強誘電性液晶を用いたことを特徴とする光メモリ装置。
  5. 空間光変調器として表面安定化強誘電性液晶を用いたことを特徴とする光メモリ装置。
  6. 空間光変調器として反強誘電性液晶を用いたことを特徴とする光メモリ装置。
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JP2012142068A (ja) * 2010-12-29 2012-07-26 General Electric Co <Ge> 容量増大のための非二値ホログラム

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