JP2540359B2 - 液晶光学素子 - Google Patents

液晶光学素子

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JP2540359B2
JP2540359B2 JP63242999A JP24299988A JP2540359B2 JP 2540359 B2 JP2540359 B2 JP 2540359B2 JP 63242999 A JP63242999 A JP 63242999A JP 24299988 A JP24299988 A JP 24299988A JP 2540359 B2 JP2540359 B2 JP 2540359B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は強誘電性液晶を用いて、光プリンターの中
間記録媒体,画像表示装置,光シャッター,画像処理装
置,光情報処理システム等に使用される光書込液晶ライ
トバルブ,可干渉光相関システム,画像処理システム,
光情報処理システム等に使用されるインコヒーレント・
コヒーレントあるいはフィルタまたディスクメモリ,メ
モリーカード等に利用される光双安定性メモリを実現す
る液晶光学素子に関する。
〔発明の概要〕
この発明はSmC液晶を用いて光プリンターの中間記録
媒体,画像表示装置,光シャッター,画像処理装置,光
情報処理システム等に使用される光書込液晶ライトバル
ブ,可干渉光相関システム,画像処理システム,光情報
処理システム等に使用されるインコヒーレント,コヒー
レント変換器あるいはフィルタ,またディスクメモリ,
メモリカード等に利用される光双安定性メモリを実現す
る液晶光学素子に関するものであり、一方の電極上に光
導電層を有し、液晶分子を配向させる膜として、基板の
法線方向に対して75度から85度の範囲の角度で一酸化珪
素を斜方蒸着したものを用い、封入する強誘電性液晶組
成物として、エステル系SmC液晶混合物に光学活性物質
を添加して強誘電性液晶組成物としたものを用いた事に
より、適正なプレティルト角を有するため強誘電性液晶
分子のダイレクタを均一に配列することができ、かつ、
広いコーン角を有し、また、配向膜層表面と界面の強誘
電性液晶分子の相互作用が小さいので表面まで反転が起
こるので双安定性を示し、コントラスト比が大きく、短
い時間でレーザーなどの光でアドレッシング可能で、解
像度が高くバックアップ電源等を必要とせずに像を保持
することのできる液晶光学素子を提供するものである。
〔従来の技術〕
従来、例えば光書込液晶ライトバルブにはアドレッシ
ング方法、液晶のモードとも様々な方式が用いられてい
る。アドレッシング方法としては、光導電膜を用いた光
−電気光学効果、レーザー光による熱書込み等があり、
液晶のモードとしてはSmAの相転移,Ch−Ne相転移,DSMさ
らには、一般的なTN,STN等が用いられ、また、可干渉光
相関システム,画像処理システム,光情報処理システム
等に利用される。インコヒーレント・コヒーレント変換
器では、主にTN,DSM等のモードを用いた液晶ライトバル
ブ、あるいは、BSO等の非線形光学結晶が用いられ、更
にディスクメモリ,メモリカード等には主に磁気メモリ
が用いられ、またレーザー光を用いるコンパクトディス
ク等もメモリとして用いられている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記の光書込液晶ライトバルブでは、
TN,STN,DSMなどのモードを光導電膜と組み合わせた場
合、光照射により書込まれた像が、光照射を打ち切ると
消えてしまうためCRTなどで連続的に書き込みを行って
いる必要があり、画素数,画素密度などはCRTの解像度
に依存するため限界があり、コントラストにも問題があ
った。またCh−Ne相転移(光導電膜型など),SmA−Ch相
転移(熱書込み)等では、双安定性を有するため、光な
どにより順次走査,書込みを行って、それを保持するこ
とができ、画素密度を上げることができるが、応答速度
が遅く書込みに時間がかかり、また、コントラストが低
いため広く用いられるには至らなかった。
また、従来のインコヒーレント・コヒーレント変換器
に使用される(TN,DSM等のモードの)光書込液晶ライト
バルブはコントラスト比が低く、また、応答速度が遅い
のでリアルタイムの処理ができず、BSO等の非線形光学
結晶を用いたものは、解像度が高くコントラストが良い
が、大面積で欠陥の無い非線形光学結晶を得ることが非
常に難しいため、小さな面積の物しか実用化されておら
ず、また、コストが非常に高かった。
更に、従来用いられている磁気メモリは、簡便に書込
みと消去が行えるがアクセス時間が長くかかり、また、
レーザー光を用いるコンパクトディスクは高密度でかつ
アクセス時間が速いが、消去,書きなおしが出来ず、RO
Mとしてしか用いることができないといった課題が各々
にあった。
〔課題を解決するための手段〕
上記問題を解決するために、この発明は、一方の電極
上に光導電層を具備するとともに、液晶分子を配向させ
る膜として、基板の法線方向から75度から85度の範囲の
角度で一酸化珪素を斜方蒸着した配向膜を用い、更に封
入する強誘電性液晶組成物として、エステル系SmC液晶
混合物に光学活性物質を添加して強誘電性液晶組成物と
したものを用いた。
〔作用〕
その結果、前記配向膜と前記液晶組成物の組み合わせ
により、適正なプレティルト角を有するため強誘電性液
晶分子のダイレクタを均一に配列することができ、か
つ、広いコーン角を有し、また、配向膜層表面と界面の
強誘電性液晶分子の相互作用が小さいため表面まで反転
が起こるので、双安定性を有し、コントラスト比が大き
く取れ、また、光導電膜の材質を選択することにより、
光書込液晶ライトバルブやインコヒーレント・コヒーレ
ント変換器等の空間光変調器、また光双安定性メモリ等
の記憶素子が実現できる液晶光学素子を得ることができ
る。
〔実施例〕
以下に本発明の内容を図面を用いて詳細に説明する。
第1図は本発明に係わる液晶光学素子の断面図であ
る。液晶分子を挟持するためのガラスやプラスチック等
の透明基板11a,11bは、表面に透明電極層12a,12b、透明
基板の法線方向から75度から85度の範囲の角度で一酸化
珪素を斜方蒸着した配向膜層13a,13bが設けられてい
る。透明基板11aと11bはその配向膜層13a,13b側を、ス
ペーサ19を介して間隙を制御して対向させ、強誘電性液
晶層14を挟持するようになっている。
また、光による書込み側の透明電極層12a上には光導
電層15,遮光層16,誘電体ミラー17が配向膜層13aとの間
に積層、形成され、投影側の透明基板11bのセル外面に
は、無反射コーティング層18が形成されている。上記の
ような液晶ライトバルブによれば、セル外面からの書込
み光20によって強誘電性液晶層14に書込みが行われ、ま
た、書込みにより形成された光学情報は、投影光21によ
り読み出すことができる。
本実施例においては、先ず透明基板11a,11bとして透
明ガラス基板を用意し、透明電極層12a,12bとして表面
にITO透明電極層を形成した。
先ず最初に、本発明を光書込液晶ライトバルブとして
実現する場合について説明する。
この場合、光による書込み側の透明電極層12a上に光
導電層15として機能分離型有機光導電層を使用する。更
に遮光層16,誘電体ミラー17を積層、形成してセル外面
から書込み光20によって強誘電性液晶層14に書込みを行
うようにした。有機光導電層15は、電化発生層と電化移
動層からなる。先ず透明電極12a上にε−Cuフタロシア
ニンの微粉末30重量部と飽和ポリエステル樹脂(東洋紡
製バイロン200等)10重量部をテトラヒドロフランとと
もに、ボールミルで6時間分散したのち塗布,乾燥を行
い、乾燥後の膜厚が0.5μの電荷発生層を形成し、更に
その上に、p−ジエチルアミノベンズアルデヒド1′−
1′−ジフェニルヒドラゾン(亜南香料製等)とポリカ
ーボネート樹脂(GE製レキサン等)を1:2に混合して、
ジクロルメタンとジクロルエタンの1:1混合溶媒に溶解
したのち、バーコーターにして塗布し、乾燥を行って乾
燥後の膜厚が10μの電荷移動層を形成して、機能分離型
有機光導電層を形成した。さらに、前記膜上に投影光が
光導電層に入射しないように遮光層16を設け、さらに、
MgF2とZnSを交互に多数層積層した誘電体ミラー17を積
層,形成した。また、投影側の透明基板11bのセル外面
には、MgF2の蒸着により無反射コーティング層18が形成
されている。書込みにより形成された像は、直線偏光の
投影光21の照射、偏光子を通した投影により読み出すこ
とができるようにした。さらに両基板の透明電極12a,12
b側に、一酸化珪素を法線方向から82度の角度で、かつ
蒸着の法線方向にセットした膜厚計で2000Åの厚さに斜
方蒸着して、配向膜層13a,13bとする。透明基板11a,11b
はその配向膜層13a,13b側を対向させ、直径1.5μmのグ
ラスファイバーを加えた接着剤よりなるスペーサ19を介
して間隙を制御、形成し、強誘電性液晶層14を挟持する
ようにした。封入した強誘電性液晶組成物は、エステル
系SmC液晶混合物に光学活性物質を添加して強誘電性液
晶組成物としたものを用いた。本実施例においては、エ
ステル系SmC液晶混合物として、4−((4′−オクチ
ル)フェニル)安息香酸(3″−フルオロ,4″−オクチ
ルオキシ)フェニルエステルと、4−((4′−オクチ
ルオキシ)フェニル)安息香酸(3″−フルオロ,4″−
オクチルオキシ)フェニルエステルを1:1に混合したも
のを用い、これに光学活性物質として5−オクチルオキ
シナフタレンカルボン酸、1′−シアノエチルエステル
を、25重量%を加えて強誘電性液晶組成物としたものを
用いた。前記のようにして作成した光書込液晶ライトバ
ルブは、光導電層が750nmから850nmの波長の光に感度を
有するので、既に一般に用いられている780nm又は830nm
の光を出力する半導体レーザーを用いて有機光導電層15
を有する透明基板11aの側から書込みを行うことができ
る。書込まれた光学情報は、あらかじめ書込み時の印加
方向と逆の電界印加により揃えられたCダイレクタの方
向(またはそれに直角方向)に偏光軸を合わせた偏光子
を通した投影光21の照射、及び、前記の全消去時の反射
光の偏光方向に直角(または平行)の方向に検光子を通
した投影により読み出すことができる。
また、前記光導電層15としてアモルファスシリコン光
導電層を形成する例につき説明する。
アモルファスシリコン光導電層15は、SiF4を主体とす
るガスを放電分解して、1μmの厚さのa−Si−H層と
することにより、光導電層を形成した。ここで該アモル
ファスシリコン光導電層15は、放電分解時にP,Nを添加
した膜組成でも良く、また、a−Si−H層上にn型、あ
るいはp型の、他の組成の半導体膜を積層した構成であ
っても何ら差支えない。
前記のようにして作成した液晶光学素子は、アモルフ
ァスシリコン光学電層が750nmから850nmの波長の光に感
度を有するので、既に一般に用いられている780nm又は8
30nmの光を出力する半導体レーザーを用いて光導電層15
を有する透明基板11aの側から書込みを行うことができ
る。
上記のようなアモルファスシリコンの光導電層によれ
ば、光導電膜表面の硬度が高く、表面が平滑であるの
で、セルギャップ制御が容易で、適正なプレティルト角
を有するため強誘電性液晶分子のダイレクタを均一に配
列することができ、また、配向膜層表面と界面の強誘電
性液晶分子の相互作用が小さいので表面まで反転がおこ
り、コントラスト比がより大きく取れる。
第2図は、本発明に係わる一酸化珪素の斜方蒸着によ
る配向膜層13a,13bの表面構造の模式拡大図である。配
向膜層13a,13bの表面は斜方蒸着の角度に対応した傾い
た柱状構造22を有しており、この構造によって液晶配向
がなされている。斜方蒸着の角度が75度以下または85度
以上の場合、強誘電性液晶分子が、ダイレクトが揃って
おり、かつ広いコーン角を有し、また、表面まで反転が
起こり、双安定性を有するような配列をとる柱状構造が
生成しない。強誘電性液晶分子の配列は、一酸化珪素配
向膜層表面と界面のエステル系強誘電性液晶分子の極性
相互作用が小さいので、界面の強誘電性液晶分子の自発
分極の方向が規制されず、かつ、斜方蒸着による柱状構
造による適正なプレティルト角を有する事により発現す
るものであり、前記柱状構造は、その角度が適正な範囲
にあることが要求される。斜方蒸着時の基板の法線方向
からの入射角が75度から85度の範囲では適正な角度の柱
状構造が生成するが、入射角が75度以下の場合は柱状構
造が生成せずに溝状の構造となり、その溝に液晶分子が
配列するためプレティルト角が発現せず、かつ、自発分
極の方向が基板に垂直な二つの状態のうちの一方の安定
状態が溝により固定されるため片側がエネルギーが低く
安定で、他方が不安定となって双安定性が得られず、ま
た、85度以上の場合、殆ど基板に平行な方向からの入射
であるため全面に均一な柱状構造が生成せずに塊状の構
造となって、適正なプレティルト角とならないため、強
誘電性液晶分子の配列が形成されないのである。
第3図は、本発明の液晶光学素子の書込み側から全面
に光を照射しながら電極間に電圧を印加した場合の電圧
−透過率特性を示している。この場合、光導電層に全面
にわたり導通状態(低抵抗状態)になっており、印加電
圧は殆どロスされることなく強誘電性液晶層に印加され
る。印加電圧は、0.1Hz,20Vp−pの三角波である。図か
らわかるように該液晶光学素子は大きな双安定性と、電
界に対するスレッショルド特性を有している。また、偏
光子及び検光子に偏光度99.9%、単体透過率38%の偏光
板を用いた場合で、双安定状態間のコントラスト比は、
400:1以上の大きな値を示した。
前記の双安定性により、全消去後に消去電界と逆方向
の電界を印加しながら光の照射することにより、強誘電
性液晶層のあるレベル以上の光が照射された部分でのみ
液晶分子の反転が起こり、また、それが安定に保持され
るため、光学情報の書込み,形成を行うことができるの
である。
以下、本発明の液晶光学素子を光書込液晶ライトバル
ブに応用した例を説明する。
第4図は、本発明の液晶光学素子による光書込液晶ラ
イトバルブを応用した、デジタルカラーレーザープリン
ターの概念図である。図中31a,31b,31cが本発明に係わ
る液晶光学素子であり、それぞれレーザスキャナ32によ
り、R・G・Bに対応する像が書込まれたのち、投影光
学系33によりそれぞれの色に対応するフィルターを用い
て波長を限定した光でメディア34上にそれぞれの色の像
を形成する。前記メディア34は、第5図に示すようなそ
れぞれ異なった波長の光に反応して硬化するマイクロカ
プセル50a,50b,50cに、各々イエローY,シアンC,マゼン
タMのロイコ染料を封入したものをベース51上に分散塗
布したもので、発色剤を塗布したレシーバーシート35に
圧接ローラ36で圧接することにより、レーシーバーシー
ト35上にカラー画像を形成するものである。
前記のようなシステムに、本発明による光書込液晶ラ
イトバルブを応用することにより、画像の品位が高く、
出力時間の短いデジタルカラーレーザープリンターを実
現することができた。
また、前記デジタルカラーレーザープリンターのメデ
ィア34の位置にスクリーンを置き、3色を同時に投影す
ることにより、高品位のカラープロジェクターを実現す
ることもできる。
次に、本発明の液晶光学素子をインコヒーレント・コ
ヒーレント変換器とする場合について説明する。この場
合、第1図の光導電層15としてCdSを真空蒸着したも
の、もしくはSe,SeTe等、あるいは有機物、また、機能
分離型の多層構成のものを使用する。その他の構成は前
述のものと同じものである。
上記のようなインコヒーレント・コヒーレント変換器
によれば、セル外面からのインコヒーレントな書込み光
20によって強誘電性液晶層14に像形成が行われ、書込み
により形成された像は、あらかじめ書込み時の印加方向
と逆の電界印加により揃えられたCダイレクタの方向
(またはそれに直角方向)に偏光軸を合わせた偏光子を
通したコヒーレントな投影光21の照射、及び、全消去時
の反射光の偏光方向に直角(または平行)な方向の検光
子を通した投影により読み出すことができる。
以下、本発明の液晶光学素子をインコヒーレント・コ
ヒーレント変換器として応用する場合の例を説明する。
第6図は、本発明に係わる液晶光学素子を用いた可干
渉光相関システムの概念図である。測定対象物41からの
反射光は、レンズ42により本発明に係わる液晶光学素子
43上に結像される。ここで、本発明に係わる液晶光学素
子は、非線形光学結晶を用いたものに較べて大面積であ
るため、測定対象物が大きくても対応でき、また、TN,D
SM等のモードの液晶を用いたものに較べて応答速度が速
いため、リアルタイムに近い高速処理が可能である。液
晶光学素子43に生じた像には、偏光ビームスプリッター
44により直線偏光に分けられ、その偏光軸方向が全消去
時の強誘電性液晶分子のダイレクタ方向に合ったコヒー
レント光45が照射される。照射光は、書込みによってダ
イレクタの反転が起こった部分でのみ、複屈折による偏
光状態の変換を受けて反射される。前記反射光は、再び
偏光ビームスプリッター44を通り、複屈折による偏光状
態の変換を受けた部分の強度が必然的に低くなって、入
射光45のうち、偏光ビームスプリッター44により液晶光
学素子43へ入射しなかった成分と合成され、レンズ46、
マッチドフィルタ47、レンズ48を通って相関座標面49上
に結像させることにより、光情報処理を行うものであ
る。本応用例に於いて、本発明の液晶光学素子によるイ
ンコヒーレント・コヒーレント変換器を用いたことによ
り、大きな物体にも用いることができ、かつ、リアルタ
イムに近い高速処理が可能な可干渉光相関システムが実
現される。
次に、本発明の液晶光学素子を光双安定性メモリとす
る場合について説明する。この場合、第1図の光導電層
15は、SiF4を主体とするガスを放電分解して1μmの厚
さのa−Si−H層とした。ここで該光導電層15は、放電
分解時にP、N等を添加した膜組成もしくはa−Si−H
層上にn型、あるいはp型の他の組成の半導体膜を積層
した構成、または印刷法などにより形成された有機光導
電膜や、Se,SeTeなどの蒸着による光導電膜を用いても
よい。尚、その他の構成は第1図に示すとおりであり、
既に説明済みのためここでの説明は省略する。
ここで書込まれたデータは、あらかじめ書込み時の印
加方向と逆の電界印加により揃えられたCダイレクタの
方向(またはそれに直角方向)に偏光軸を合わせた偏光
子を通した読み出し光(投射光)21の照射、及び、前記
の全消去時の反射光の偏光方向に直角(または平行)な
方向の検光子を通した反射光の強度測定により読み出す
ことができる。
このような液晶光学素子を用いたメモリは、データ密
度がレーザービームのスポット径に依存するので、CD−
ROMと同等の高密度記録ができ、かつ、アクセス速度が
速く、また、何度でも消去,書き替えができ、バックア
ップ電源が不要な光双安定メモリであることが確認され
た。
以下、本発明の液晶光学素子を光双安定メモリに応用
した例を説明する。
第7図は、本発明の液晶光学素子を用いた光ディスク
メモリの概念図であり、第8図は、前記光ディスクメモ
リの中央部のみを拡大した図である。第7図中の、メモ
リ部71a,71bの構造は、第1図と同じであり、CDピック
アップと同様な構成に偏光子及び検光子を付加した読み
出し光学系73をメモリ部71a,71bの光導電層がない側に
半導体レーザーを用いた書込み光学系72をメモリ部71a,
71bの光導電膜側に配置した。また、該光ディスクメモ
リ70の中央部は、第8図に示すように、透明電極基板の
透明電極が、それぞれ露出した部分81a,81bを設けてあ
り、この部分に回転軸兼電極パッド82a,82bを接触せし
めて、露光ディスクメモリに電界を印加しながら回転さ
せる。走査は、この回転と書込み光学系72及び読み出し
光学系73のディスクの径方向の移動により行われる。
本応用例の光ディスクメモリは、データ密度がレーザ
ービームのスポット径に依存するので、CD−ROMと同等
の高密度記録ができ、かつ、アクセス速度が速く、ま
た、何度でも消去,書き替えができ、バックアップ電源
は不要な光双安定メモリであることが確認された。
また、該光メモリは上記と異なり、カード型の形状に
作成し、書込みをポリゴンミラー、またはガルバノミラ
ーを用いた光学系、あるいはLEDアレイ等により行った
ところ、高密度記録ができ、かつ、アクセス速度で速
く、また、何度でも消去、書き替えができ、バックアッ
プ電源が不要な光双安定メモリであることが確認され
た。
〔発明の効果〕
以上のように、本発明の液晶光学素子によればコント
ラスト比が大きい上、応答速度が速くレーザー光などに
よる高速書込みが可能で、解像度の高い液晶ライトバル
ブや簡便な工程で製造でき解像度が高く、大面積で高速
なインコヒーレント・コヒーレント変換器及びコントラ
スト比が大きく、短い時間でレーザーなどの光でアドレ
ッシングが可能で高密度で高速アクセスが出来、消去書
き替えが可能で、かつバックアップ電源が不要な光双安
定メモリが光導電層の変更のみで実現でき、もって光プ
リンターの中間記録媒体、画像表示装置、光シャッタ
ー、可干渉相関システムその他の画像処理装置、光情報
システム等の性能・応用範囲を飛躍的に増大せしめるも
のである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の液晶光学素子の断面図、第2図は本発
明の液晶光学素子に用いられる配向膜層の拡大図、第3
図は本発明の液晶光学素子の電圧−透過率特性図、第4
図は本発明の液晶光学素子を応用したデジタルカラーレ
ーザープリンターの概略図、第5図はデジタルカラーレ
ーザープリンターに用いたメディアの概念図、第6図は
本発明の液晶光学素子を用いた可干渉光相関システムの
概念図、第7図は本発明の液晶光学素子を用いた光ディ
スクメモリの概念図、第8図は本発明の液晶光学素子を
用いた光ディスクの動作説明図である。 11a,11b……透明基板 12a,12b……透明電極層 13a,13b……配向膜層 14……強誘電性液晶層 15……光導電層 16……遮光層 17……誘電体ミラー 18……無反射コーティング層 19……スペーサ、接着剤 20……書込み光 21……投影光 22……柱状構造 31a,31b,31c……液晶ライトバルブ 32……レーザースキャナ 33……投影光学系 34……書込みメディア 35……レシーバーシート

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対の電極を有する透明基板間に双安定性
    を有する強誘電性液晶組成物が挟持された液晶光学素子
    において、一方の電極上に光導電層を具備し、該光導電
    層上に遮光膜と誘電体多層膜ミラーが順次形成されてお
    り、液晶分子を配向させる膜として、基板の法線方向に
    対して75度から85度の範囲の角度で一酸化珪素を斜方蒸
    着した傾いた柱状構造の膜を用い、封入する強誘電性液
    晶組成物として、エステル系強誘電性液晶組成物を用
    い、該強誘電性液晶はプレティルトをもって配向してお
    り、配向膜表面で強誘電性液晶分子の反転が可能であ
    り、高いコントラストと、電界に対するスレッショルド
    特性を有することを特徴とする液晶光学素子。
  2. 【請求項2】該強誘電性液晶組成物は、エステル系SmC
    液晶混合物に光学活性物質を添加したものであることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項記載の液晶光学素子。
  3. 【請求項3】消去のための電界を印加し、該電界と逆方
    向の電界を印加しながら、インコヒーレント光を照射す
    ることにより書き込み、コヒーレント光を投射光として
    読みだすインコヒーレント・コヒーレント変換器として
    機能させることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
    の液晶光学素子。
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