JP4997428B2 - ホログラム記録・消去装置およびホログラム記録・消去方法 - Google Patents
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図10において、参照光51と、2次元画像データを有する物体光52との干渉によって、フォトリフラクティブ媒質中に干渉縞54が形成されてホログラムが記録される。参照光51の光路上には移相器53が配置されており、この移相器53は、参照光51の位相を0かπのいずれかに切り換える機能を有するものである。記録時においては、位相の切り換えは行われず、移相量、すなわち位相を変化させる量は0である。ホログラムの多重記録は、通常、ホログラムごとに参照光の角度、波長、位相分布等を変化させることにより行われる。
しかし、移相器53として液晶位相変調器やピエゾミラーを用いたものでは、光学系が大型となって複雑化するとともに、液晶位相変調器やピエゾミラーが高価であるため、ホログラムメモリ装置が高価になるという問題点がある。
多重記録の手段としては、スペックル多重、角度多重、波長多重、球面参照光シフト多重、位相コード多重等を用いることができる。
この第2の1/2波長板は、ホログラム材料に干渉縞を形成する2つの光ビームである、第1の光ビームと第2の光ビームとの偏光方向を揃えるために配置されるものである。
本発明においては、ホログラム記録・消去を正確に行うために、第1の1/2波長板の回転角度を正確に制御することが必要であるが、回転手段としてステッピングモータを用いると、第1の1/2波長板の回転角度を精度良く制御することが可能である。
これにより、ホログラム材料に干渉縞を形成する2つの光ビームである、第1の光ビームと第2の光ビームとの偏光方向を揃えることができる。
図1(a)に、本発明のホログラム記録・消去装置の基本構成を示す。
光源から送出される入射光1は、第1の1/2波長板2を透過した後、偏光ビームスプリッタ3によって2つの光ビームに分けられる。この分割された2つの光ビームのうち、偏光ビームスプリッタ3を透過した第1の光ビーム4は、第2の1/2波長板5を透過した後第1のミラー6によって反射されて進行方向が変えられる。一方、偏光ビームスプリッタ3によって反射された第2の光ビーム7は、第2のミラー8によって反射されて進行方向が変えられる。第1の光ビーム4と第2の光ビーム7とがホログラム材料であるフォトリフラクティブ媒質中で干渉して干渉縞9が形成されることによって、フォトリフラクティブ媒質中にホログラムが記録される。また、後に詳述する手法により、干渉縞9とは空間的に位相がπラジアンずれた干渉縞10が、上述した第1の光ビーム4と第2の光ビーム7とによって、消去対象となるホログラムに上書きされてホログラムが消去される。
ここでは、第1の1/2波長板2は、ステッピングモータ駆動ステージとして機能するホルダ40に保持されており、ステッピングモータによって回転部41が回転することにより、第1の1/2波長板2が回転する。この回転手段により、第1の1/2波長板2を任意の角度で回転させることができる。
本発明は、第1の1/2波長板2の回転角を所定範囲の角度に設定してホログラムの記録を行うとともに、第1の1/2波長板2の回転角を他の範囲の角度に設定してホログラムの選択的消去を行うものである。回転手段としてはこの他に、エンコーダを取り付けたサーボモータによるもの等とすることができる。図1(a)における回転角度θは、後述するように、入射光1の偏光方向と第1の1/2波長板2の結晶軸の1つである速軸とがなす角度である。
まず、図2に基づいて、1/2波長板の一般的な機能について説明する。
1/2波長板には速軸と遅軸と呼ばれる2つの結晶軸があり、遅軸方向に偏光した光波の光学的距離が速軸方向に偏光した光波のそれと比べて、複屈折現象により1/2波長分だけ長くなるように、その厚さが設計されている。図2においては、1/2波長板への入射光は鉛直方向へ偏光したS波としており、入射光は紙面手前側から奥側へ向かって伝播するものとしている。また、1/2波長板を回転させることによって、入射光の偏光方向と1/2波長板の速軸とはθの角度をなしているものとする。
図1に示す光学系においてS波が入射したときに、第1の1/2波長板2を透過した光波は、第1の1/2波長板2の回転角θに対して2θ回転した斜め直線偏光となる。図3は、第1の1/2波長板2の回転角θが0°<θ<45°のときの、第1の1/2波長板2からの出射光のS波成分とP波成分とを示している。このうち、P波成分は偏光ビームスプリッタ3を透過し、S波成分は偏光ビームスプリッタ3で反射されて、この2つの成分の交差領域に干渉縞が形成される。偏光ビームスプリッタ3を透過したP波成分は、第2の1/2波長板5によってS波方向に変えられる。
図5において、第1の1/2波長板2の回転角θが、0°<θ<45°のときと45°<θ<90°のときとでは、干渉縞の位相はπラジアンずれており、第1の1/2波長板2の回転角が0°<θ<45°の範囲で記録されたホログラムを、第1の1/2波長板2の回転角を45°<θ<90°の範囲として干渉縞を上書きすることにより、ホログラムを選択的に消去することが可能である。また、これとは反対に、第1の1/2波長板2の回転角が45°<θ<90°の範囲で記録されたホログラムを、第1の1/2波長板2の回転角を0°<θ<45°の範囲として干渉縞を上書きすることにより、ホログラムを選択的に消去することが可能である。
また、以上の説明においては、図1に示す光学系においてS波が入射したときを前提としているが、これに限定されるものではなく、本発明の手法は入射光の偏光状態によって制限されるものではない。
この実施例においては、ホログラム材料としてフォトリフラクティブ結晶(10mm×10mm×10mmの0.03mol%Fe添加LiNbO3結晶)を用い、光源として波長532nmの単一周波数Nd:YVO4レーザを用いている。
この第1実施例は、ホログラムの多重記録方式としてスペックル多重記録を用いた場合の実施例である。
図6において、光源11から出射した波長532nmのレーザ光は、シャッター12を通ってミラー13によって反射され、1/2波長板14を透過して偏光ビームスプリッタ15に到達し、偏光ビームスプリッタ15によって参照光と物体光とに分離される。1/2波長板14は、図1(b)に示すように、自動回転ステージにマウントされており、これにより1/2波長板14の回転角が制御されている。本実施例での記録時における1/2波長板14の回転角度は18°であり、選択的消去時における回転角度は66°である。また、物体光と参照光の入射パワーはそれぞれ334μW、33mWである。1/2波長板14は、図1における第1の1/2波長板2に相当し、偏光ビームスプリッタ15は、図1における偏光ビームスプリッタ3に相当する。
図7(a)は3多重記録後の像であり、(b)は2枚目を選択的に消去した後の像であり、(c)は2枚目の更新記録後の再生像である。再生時には物体光はシャッター22により遮断されており、参照光のみがホログラム材料であるフォトリフラクティブ結晶21に入射している。また、多重ホログラムのうち、再生時のすりガラス18の位置が記録時のそれと一致しているホログラムのみが選択的に再生される。
この第2実施例は、ホログラムの多重記録方式として角度多重記録を用いた場合の実施例である。この実施例においても、レーザ光源やホログラム記録材料は第1実施例と同一である。
図9(a)は3多重記録後の像であり、(b)は2枚目を選択的に消去した後の像であり、(c)は2枚目の更新記録後の再生像である。角度多重ホログラムにおいては、多重ホログラムのうち、再生時のピエゾ回転ステージの回転角が記録時の回転角と一致しているホログラムのみが選択的に再生される。
図9に示す結果から、角度多重記録を用いた場合にも、ホログラムの記録、選択的消去、および更新記録が正確になされていることが実証されている。
2 第1の1/2波長板
3 偏光ビームスプリッタ
4 第1の光ビーム
5 第2の1/2波長板
6 第1のミラー
7 第2の光ビーム
8 第2のミラー
9 干渉縞
10 干渉縞
11 光源
12 シャッター
13 ミラー
14 1/2波長板
15 偏光ビームスプリッタ
16 シャッター
17 ミラー
18 すりガラス
19 レンズ
20 レンズ
21 フォトリフラクティブ結晶
22 シャッター
23 対物レンズ
24 ピンホール
25 レンズ
26 液晶空間光変調器
27 レンズ
28 ミラー
29 ピンホール
30 レンズ
31 レンズ
32 CMOSカメラ
40 ホルダ
41 回転部
Claims (7)
- ホログラム材料に対して物体光と参照光とが照射されて形成される干渉縞によってホログラムが記録され、あるいは消去されるホログラム記録・消去装置において、光源から送出される光が入射する第1の1/2波長板と、前記第1の1/2波長板を透過した光が入射する偏光ビームスプリッタとを備え、前記偏光ビームスプリッタを透過した第1の光ビームと、前記偏光ビームスプリッタによって反射された第2の光ビームとが前記ホログラム材料に照射されて干渉縞を形成するものであり、前記第1の1/2波長板には回転手段が設けられており、前記第1の1/2波長板への入射光の偏光方向と前記第1の1/2波長板の速軸とがなす角度をθとすると、前記回転手段によって前記第1の1/2波長板が回転することにより、前記第1の1/2波長板の回転角度を0°<θ<45°の範囲に設定してホログラムの記録がなされたときに、前記第1の1/2波長板の回転角度を45°<θ<90°の範囲に設定してホログラムの消去がなされるか、あるいは、前記第1の1/2波長板の回転角度を45°<θ<90°の範囲に設定してホログラムの記録がなされたときに、前記第1の1/2波長板の回転角度を0°<θ<45°の範囲に設定してホログラムの消去がなされることを特徴とするホログラム記録・消去装置。
- 前記ホログラム材料に対する記録は多重記録であり、前記ホログラム材料に対する記録の消去は前記ホログラム材料に対する記録の一部のみを消去する選択的消去であることを特徴とする請求項1記載のホログラム記録・消去装置。
- 前記偏光ビームスプリッタを透過した第1の光ビームの光路中に第2の1/2波長板が配置されていることを特徴とする請求項1または2記載のホログラム記録・消去装置。
- 前記回転手段はステッピングモータにより制御されるものであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のホログラム記録・消去装置。
- ホログラム材料に対して物体光と参照光とを照射して形成される干渉縞によってホログラムを記録し、あるいは消去するホログラム記録・消去方法において、光源から送出される光が入射する第1の1/2波長板と、前記第1の1/2波長板を透過した光が入射する偏光ビームスプリッタとを用いて、前記偏光ビームスプリッタを透過した第1の光ビームと、前記偏光ビームスプリッタによって反射された第2の光ビームとを前記ホログラム材料に照射して干渉縞を形成するものであり、前記第1の1/2波長板への入射光の偏光方向と前記第1の1/2波長板の速軸とがなす角度をθとすると、前記第1の1/2波長板を回転することにより、前記第1の1/2波長板の回転角度を0°<θ<45°の範囲に設定してホログラムの記録を行ったときに、前記第1の1/2波長板の回転角度を45°<θ<90°の範囲に設定してホログラムの消去を行うか、あるいは、前記第1の1/2波長板の回転角度を45°<θ<90°の範囲に設定してホログラムの記録を行ったときに、前記第1の1/2波長板の回転角度を0°<θ<45°の範囲に設定してホログラムの消去を行うことを特徴とするホログラム記録・消去方法。
- 前記ホログラム材料に対する記録は多重記録であり、前記ホログラム材料に対する記録の消去は前記ホログラム材料に対する記録の一部のみを消去する選択的消去であることを特徴とする請求項5記載のホログラム記録・消去方法。
- 前記偏光ビームスプリッタを透過した第1の光ビームの光路中に第2の1/2波長板を配置して前記第1の光ビームの偏光状態を変換することを特徴とする請求項5または6記載のホログラム記録・消去方法。
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