JP3904056B2 - 光再生方法および光再生装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ホログラムとして光記録媒体に記録されたデータ情報を光記録媒体から読み出す方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
出願人は先に、特開平10−340479号および特開2000−67459号によって、信号光または参照光の偏光方向を変えて、複数の信号光を複数のホログラムとして、光記録媒体の同一領域に多重記録する方法を提案した。この方法によれば、高密度記録および高速転送が可能なホログラフィックメモリを実現することができる。
【0003】
この先願の光記録方法では、例えば、信号光と参照光の直線偏光の方向を、互いに平行な方向と互いに直交する方向の2通りとすることによって、入射光の偏光状態に感応して偏光方向を記録できる光記録媒体(以下、偏光感応型の光記録媒体と称する)の同一領域に、2つの信号光を2枚のホログラムとして多重記録することができる。
【0004】
例えば、第1段階で、信号光と参照光の直線偏光の方向を互いに平行にして、第1の信号光を1枚目のホログラムとして記録し、第2段階で、信号光の直線偏光の方向を90°回転させることによって、信号光と参照光の直線偏光の方向を互いに直交させて、第2の信号光を2枚目のホログラムとして、1枚目のホログラムが記録された領域に、1枚目のホログラムに多重させて記録する。
【0005】
読み出し時には、光記録媒体の1枚目および2枚目のホログラムが多重記録されている領域に、記録時の参照光と同じ読み出し光を照射することによって、1枚目および2枚目のホログラムから、それぞれ再生像を得ることができる。ただし、1枚目のホログラムからの回折光成分と、2枚目のホログラムからの回折光成分は、互いに直線偏光の方向が直交する。
【0006】
そこで、回折光の光路上に偏光子を配置して、その方位(透過軸)を、回折光の互いに偏光方向が直交する2つの回折光成分の偏光方向に、それぞれ一致させることによって、2つの回折像を分離して読み出し、多重記録されている2つのデータを分離して読み取ることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の特開平10−340479号および特開2000−67459号に示された方法では、多重記録された2つの信号光が同時に再生されるため、上述したように偏光子を用いて望みの回折光成分を分離する必要がある。
【0008】
この偏光子としては、方解石の複屈折性を利用したグラントムソンプリズムや高分子の2色性を利用した偏光フィルムなどを用いることができる。しかしながら、グラントムソンプリズムは、非常に高価である。また、偏光フィルムは、安価に手に入るが、透過率が数10パーセントで光の利用効率が低いという問題がある。
【0009】
そこで、この発明は、2枚のホログラムとして多重記録された2つの信号光のデータ情報を、偏光子を用いずに、クロストークを生じることなく、読み出し光を1回照射するだけで、互いに分離して同時に読み出すことができるようにしたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明の光再生方法は、
それぞれデータ情報に応じた空間強度分布を有し、かつ互いに逆回りの円偏光を有する第1および第2の信号光が、それぞれ当該信号光の円偏光と逆回りの円偏光を有する第1および第2の参照光によって、それぞれ第1および第2のホログラムとして、同一領域に多重記録されている光記録媒体から、前記第1の信号光のデータ情報と前記第2の信号光のデータ情報とを分離して読み取る方法であって、
前記光記録媒体の前記第1および第2のホログラムが多重記録されている領域に、直線偏光の参照光を読み出し光として照射して、前記第1および第2の信号光が合成された信号光をホログラム回折光として読み出す工程と、
そのホログラム回折光の各画素部分の光強度を検出する工程と、
その各画素部分の光強度の検出値が、明レベル、暗レベル、および明レベルと暗レベルの中間のレベルのうちのいずれであるかを検出することによって、前記第1の信号光のデータ情報と前記第2の信号光のデータ情報とを分離して読み取る工程と、
を備えるものである。
【0011】
この発明の光再生装置は、
それぞれデータ情報に応じた空間強度分布を有し、かつ互いに逆回りの円偏光を有する第1および第2の信号光が、それぞれ当該信号光の円偏光と逆回りの円偏光を有する第1および第2の参照光によって、それぞれ第1および第2のホログラムとして、同一領域に多重記録されている光記録媒体から、前記第1の信号光のデータ情報と前記第2の信号光のデータ情報とを分離して読み取る装置であって、
前記光記録媒体の前記第1および第2のホログラムが多重記録されている領域に、直線偏光の参照光を読み出し光として照射して、前記第1および第2の信号光が合成された信号光をホログラム回折光として読み出す読み出し光光学系と、
そのホログラム回折光の各画素部分の光強度を検出する光検出器と、
その各画素部分の光強度の検出値が、明レベル、暗レベル、および明レベルと暗レベルの中間のレベルのうちのいずれであるかを検出することによって、前記第1の信号光のデータ情報と前記第2の信号光のデータ情報とを分離して読み取る手段と、
を備えるものである。
【0012】
【作用】
“Polarization Properties in Phase Conjugation with Bacteriorhodopsin”,Y.Okada,I.Yamaguchi,J.Otomo and H.Sasabe,Jpn.J.Appl.Phys.Vol.32(1993)pp.3828−3832には、縮退4光波混合の光学配置を用い、信号光(プローブ光)、参照光(前進ポンプ光)および読み出し光(後進ポンプ光)の偏光状態を変えて、偏光感応型の光記録媒体にホログラムを記録し、これからホログラムを再生した結果が示されている。
【0013】
具体的に、この文献には、(1)互いに逆回りの(直交する)円偏光を有する信号光および参照光によってホログラムを記録できること、(2)その記録されたホログラムは、記録時の参照光と同じ方向の円偏光を有する参照光(読み出し光)によって読み出すことができること、(3)記録時の参照光と逆回りの円偏光を有する参照光(読み出し光)では、その記録されたホログラムを読み出すことができないこと、(4)互いに逆回りの円偏光を有する信号光および参照光によって記録されたホログラムに、任意の方位の直線偏光を有する読み出し光を照射すると、記録された信号光を、これと同じ方向の円偏光を有するホログラム回折光として読み出すことができること、が示されている。
【0014】
この発明は、この文献の方法を応用して、上述した光再生方法のように、2枚のホログラムとして多重記録された2つの信号光のデータ情報を互いに分離して読み出すものである。
【0015】
したがって、この発明によれば、2枚のホログラムとして多重記録された2つの信号光のデータ情報を、偏光子を用いずに、クロストークを生じることなく、読み出し光を1回照射するだけで、互いに分離して同時に読み出すことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
〔光記録方法および光再生方法の例〕
図1(A)(B)は、この発明の光記録方法の一例を示し、図1(C)(D)(E)は、この発明の光再生方法の一例を示す。光記録媒体10としては、後述のような偏光感応型のものを用いる。
【0018】
(光記録方法)
記録時、まず第1段階として、図1(A)に示すように、左回りの円偏光を有する信号光1Lと、これとは逆の右回りの円偏光を有する参照光2Rとを、光記録媒体10の同一領域に同時に照射して、その領域中に第1のホログラムを記録する。
【0019】
次に、第2段階として、図1(B)に示すように、上記の信号光1Lとは逆の右回りの円偏光を有する信号光1Rと、これとは逆の左回りの円偏光を有する参照光2Lとを、光記録媒体10の第1のホログラムを記録した領域に同時に照射して、その領域中に第1のホログラムに多重させて第2のホログラムを記録する。このとき、上記(3)の原理から、第1のホログラムとして記録された左回りの円偏光の信号光1Lが、左回りの円偏光の参照光2Lによって読み出されることはない。
【0020】
図1(B)に示す段階を第1段階とし、図1(A)に示す段階を第2段階としてもよい。この場合も、第2段階のとき、上記(3)の原理から、第1のホログラムとして記録された右回りの円偏光の信号光1Rが、右回りの円偏光の参照光2Rによって読み出されることはない。
【0021】
(光再生方法)
再生時、第1の読み出しとして、図1(C)に示すように、上記の参照光2Rと同じ右回りの円偏光を有する読み出し光3Rを、光記録媒体10の上記の方法で2枚のホログラムが多重記録された領域に照射する。
【0022】
これによって、上記(2)の原理から、光記録媒体10からは、左回りの円偏光の信号光1Lが、ホログラム回折光4Lとして読み出される。しかも、このとき、上記(3)の原理から、右回りの円偏光の信号光1Rが、右回りの円偏光の読み出し光3Rによって読み出されることはない。すなわち、このとき、信号光1Lのみが、クロストークを生じることなく、ホログラム回折光4Lとして読み出される。
【0023】
第2の読み出しとして、図1(D)に示すように、上記の参照光2Lと同じ左回りの円偏光を有する読み出し光3Lを、光記録媒体10の上記の方法で2枚のホログラムが多重記録された領域に照射する。
【0024】
これによって、上記(2)の原理から、光記録媒体10からは、右回りの円偏光の信号光1Rが、ホログラム回折光4Rとして読み出される。しかも、このとき、上記(3)の原理から、左回りの円偏光の信号光1Lが、左回りの円偏光の読み出し光3Lによって読み出されることはない。すなわち、このとき、信号光1Rのみが、クロストークを生じることなく、ホログラム回折光4Rとして読み出される。
【0025】
図1(C)の読み出しと、図1(D)の読み出しは、データ読み取りの必要に応じて、いずれを先に行ってもよく、いずれか一方のみを行ってもよい。
【0026】
以上のように、この発明の方法によれば、2枚のホログラムとして多重記録された2つの信号光を、偏光子を用いずに、クロストークを生じることなく、互いに分離して読み出すことができる。
【0027】
さらに、第3の読み出しとして、図1(E)に示すように、任意の方位の直線偏光を有する読み出し光3aを、光記録媒体10の上記の方法で2枚のホログラムが多重記録された領域に照射する。
【0028】
これによって、上記(4)の原理から、光記録媒体10からは、左回りの円偏光の信号光1Lが、ホログラム回折光4Lとして読み出されると同時に、右回りの円偏光の信号光1Rが、ホログラム回折光4Rとして読み出される。すなわち、信号光1Lおよび1Rが合成された信号光が、ホログラム回折光4aとして読み出される。
【0029】
以上のように、この発明の方法によれば、読み出し光を右回りまたは左回りの円偏光あるいは直線偏光とすることによって、多重記録された2枚のホログラム中のいずれか所望する方のホログラムのみを独立に再生し、あるいは多重記録された2枚のホログラムを同時に再生することができる。
【0030】
〔光記録媒体の例〕
光記録媒体10としては、信号光と参照光の偏光状態がいかなる状態であってもホログラムを記録できるものであれば、どのようなものでもよいが、側鎖に光異性化する基を有する高分子または高分子液晶、あるいは光異性化する分子を分散させた高分子が、好ましい。その光異性化する基または分子としては、アゾベンゼン骨格を含むものが、好適である。その高分子または高分子液晶としては、ポリエステル群から選択した少なくとも一種のモノマー重合体が、好ましい。
【0031】
光記録媒体10の最も好ましい材料の一つは、図2に示す化学式で表される、側鎖にシアノアゾベンゼンを有するポリエステルである。この材料は、上記の特開平10−340479号および特開2000−67459号に記載されているように、側鎖のシアノアゾベンゼンの光異性化による光誘起異方性によって、信号光の偏光状態をホログラムとして記録することができる。ホログラム読み出し光の偏光状態を参照光のそれと等しくすれば、信号光と同じ偏光状態のホログラム回折光を得ることができる。また、信号光または参照光の偏光状態を変えて、光記録媒体の同一領域に複数のホログラムを多重記録することができる。記録されたホログラムは、室温自然光のもとで数年以上緩和することなく記録が保持される。
【0032】
光記録媒体10全体を、入射光の偏光状態に感応する材料で形成する必要はなく、ガラス基板などの透明基板の一面側または両面に、入射光の偏光状態に感応する材料からなる偏光感応層(記録層)を形成してもよい。
【0033】
〔光記録装置および光再生装置の例〕
図3は、この発明の光記録装置および光再生装置の一例を示し、光記録媒体10をディスク形状とした場合である。
【0034】
光源30としては、光記録媒体10に感度のあるコヒーレント光を発するものであれば、どのようなものでもよいが、光記録媒体10として上記の側鎖にシアノアゾベンゼンを有するポリエステルを用いる場合には、例えばアルゴンイオンレーザの発振線515nmを用いる。
【0035】
この光源30からの光は、ビームスプリッタ31によって2光束に分割し、ビームスプリッタ31を透過した光を、信号光用とし、ビームスプリッタ31で反射した光を、参照光用および読み出し光用とする。
【0036】
そして、記録時には、シャッタ32を開けて、ビームスプリッタ31を透過した光を、シャッタ32を通じて取り出し、レンズ33および34によって口径の広い平行光にして、空間光変調器20に入射させる。
【0037】
空間光変調器20は、多数の画素を2次元に形成したもので、コンピュータ50によって、これに多数ビットの2次元2値デジタルデータの画像を表示して、空間光変調器20を透過した光として、2次元2値デジタルデータに応じた空間強度分布を有する信号光を得る。このような空間光変調器20としては、透過型の液晶パネルなどを用いることができる。
【0038】
空間光変調器20からの信号光は、さらに1/4波長板21に入射させ、調整装置60によって1/4波長板21を、この1/4波長板21を透過した信号光1として、左回りまたは右回りの円偏光が得られるように調整する。
【0039】
そして、この1/4波長板21を透過した、左回りまたは右回りの円偏光を有する信号光1を、レンズ35によってフーリエ変換して、光記録媒体10に照射する。ただし、再生時には、シャッタ32を閉じて信号光1を遮断する。
【0040】
一方、ビームスプリッタ31で反射した光は、ミラー37で反射させて、別の1/4波長板22に入射させ、調整装置60によって1/4波長板22を、この1/4波長板22を透過した光として、記録時には信号光1の円偏光の方向に応じて右回りまたは左回りの円偏光が得られ、再生時には必要に応じて右回りまたは左回りの円偏光あるいは直線偏光が得られるように調整する。
【0041】
そして、この1/4波長板22を透過した光を、ミラー38で反射させて、記録時には、右回りまたは左回りの円偏光を有する参照光2として、光記録媒体10の信号光1が照射される領域に信号光1と同時に照射し、再生時には、右回りまたは左回りの円偏光あるいは直線偏光を有する読み出し光3として、光記録媒体10の2枚のホログラムが多重記録された領域に照射する。
【0042】
再生時には、このように読み出し光3を照射することによって、光記録媒体10から信号光1の再生像が、ホログラム回折光4として得られる。すなわち、図1(C)に示したような左回りの円偏光の回折光4L、または図1(D)に示したような右回りの円偏光の回折光4R、あるいは図1(E)に示したような左回りの円偏光の回折光4Lと右回りの円偏光の回折光4Rとが合成された回折光4aが得られる。
【0043】
この回折光4は、レンズ36によって逆フーリエ変換して、偏光子を介することなく直接、光検出器40に入射させ、回折光4の空間強度分布を、光検出器40によって検出する。光検出器40としては、2次元CCDアレイなどを用いる。
【0044】
図では省略した駆動モータにより光記録媒体10を回転させることによって、記録時には、光記録媒体10の周方向に場所を変えて、それぞれの場所に2枚のホログラムを多重記録することができ、再生時には、光記録媒体10の周方向に異なる場所から、それぞれホログラムを再生することができる。
【0045】
さらに、光源30、ビームスプリッタ31、空間光変調器20、1/4波長板21,22および光検出器40などを含む光学ヘッドを光記録媒体10の径方向に移動させることによって、光記録媒体10中に同心円状の記録トラックを形成するようにホログラムを記録することができ、光記録媒体10中の同心円状のそれぞれの記録トラックからホログラムを再生することができる。
【0046】
〔実験例〕
図3に示した装置および図1に示した方法によって、実際にデータの記録再生を試みた。
【0047】
光記録媒体10としては、側鎖にシアノアゾベンゼンを有するポリエステルを用いた。光源30としては、アルゴンイオンレーザの発振線515nmを用いた。空間光変調器20としては、一画素の大きさが42μm×42μmで640×480画素のプロジェクタ用液晶パネル1.3型を用いた。光検出器40としては、空間光変調器20と同様の画素配列の2次元CCDアレイを用いた。
【0048】
記録の第1段階では、コンピュータ50によって、図4(A)に示すようなデジタルデータ画像を空間光変調器20に表示し、1/4波長板21を信号光1が右回りの円偏光となるように調整し、1/4波長板22を参照光2が左回りの円偏光となるように調整して、信号光1と参照光2を光記録媒体10に同時に照射し、光記録媒体10に1枚目のホログラムを記録した。
【0049】
記録の第2段階では、コンピュータ50によって、図4(B)に示すような別のデジタルデータ画像を空間光変調器20に表示し、1/4波長板21を信号光1が左回りの円偏光となるように調整し、1/4波長板22を参照光2が右回りの円偏光となるように調整して、信号光1と参照光2を光記録媒体10の1枚目のホログラムを記録した領域に同時に照射し、光記録媒体10に2枚目のホログラムを記録した。
【0050】
再生時には、シャッタ32を閉じて信号光1を遮断し、最初に、1/4波長板22を読み出し光3が左回りの円偏光となるように調整して、読み出し光3を光記録媒体10の2枚のホログラムを多重記録した領域に照射し、得られた回折光4をレンズ36によって光検出器40上に結像させて、再生画像を読み取った。図5(A)は、このとき光検出器40で検出された再生画像で、これが図4(A)に示した入力画像と等しいことから、多重記録された2枚のホログラム中の1枚目のホログラムのみが忠実に再生できたことがわかる。
【0051】
次に、1/4波長板22を読み出し光3が右回りの円偏光となるように調整して、読み出し光3を光記録媒体10の2枚のホログラムを多重記録した領域に照射し、得られた回折光4をレンズ36によって光検出器40上に結像させて、再生画像を読み取った。図5(B)は、このとき光検出器40で検出された再生画像で、これが図4(B)に示した入力画像と等しいことから、多重記録された2枚のホログラム中の2枚目のホログラムのみが忠実に再生できたことがわかる。
【0052】
以上のように、この発明の方法によれば、2枚のホログラムとして多重記録された2つの信号光を、偏光子を用いずに、クロストークを生じることなく、互いに分離して読み出すことができる。
【0053】
次に、1/4波長板22を読み出し光3が直線偏光となるように調整して、読み出し光3を光記録媒体10の2枚のホログラムを多重記録した領域に照射し、得られた回折光4をレンズ36によって光検出器40上に結像させて、再生画像を読み取った。図6は、このとき光検出器40で検出された再生画像で、これが図4(A)の入力画像と図4(B)の入力画像とを加算したもの(図4(A)の入力画像および図4(B)の入力画像で、ともに「明」の画素は、「明」となり、ともに「暗」の画素は、「暗」となり、一方が「明」、他方が「暗」の画素は、「明」と「暗」の中間の光強度)であることから、2枚のホログラムとして多重記録された2つの信号光が合成された信号光が再生されたことがわかる。
【0054】
【発明の効果】
上述したように、この発明によれば、2枚のホログラムとして多重記録された2つの信号光のデータ情報を、偏光子を用いずに、クロストークを生じることなく、読み出し光を1回照射するだけで、互いに分離して同時に読み出すことができる。
【0055】
しかも、データの加算を光学的に瞬時に行えるので、コンピュータのCPUの負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の光記録方法および光再生方法の一例を示す図である。
【図2】この発明で用いる光記録媒体の材料の一例の化学式を示す図である。
【図3】この発明の光記録装置および光再生装置の一例を示す図である。
【図4】実験例で記録したデジタルデータ画像を示す図である。
【図5】実験例で読み出し光を円偏光にした場合に再生された画像を示す図である。
【図6】実験例で読み出し光を直線偏光にした場合に再生された画像を示す図である。
【符号の説明】
主要部については図中に全て記述したので、ここでは省略する。
Claims (2)
- それぞれデータ情報に応じた空間強度分布を有し、かつ互いに逆回りの円偏光を有する第1および第2の信号光が、それぞれ当該信号光の円偏光と逆回りの円偏光を有する第1および第2の参照光によって、それぞれ第1および第2のホログラムとして、同一領域に多重記録されている光記録媒体から、前記第1の信号光のデータ情報と前記第2の信号光のデータ情報とを分離して読み取る方法であって、
前記光記録媒体の前記第1および第2のホログラムが多重記録されている領域に、直線偏光の参照光を読み出し光として照射して、前記第1および第2の信号光が合成された信号光をホログラム回折光として読み出す工程と、
そのホログラム回折光の各画素部分の光強度を検出する工程と、
その各画素部分の光強度の検出値が、明レベル、暗レベル、および明レベルと暗レベルの中間のレベルのうちのいずれであるかを検出することによって、前記第1の信号光のデータ情報と前記第2の信号光のデータ情報とを分離して読み取る工程と、
を備える光再生方法。 - それぞれデータ情報に応じた空間強度分布を有し、かつ互いに逆回りの円偏光を有する第1および第2の信号光が、それぞれ当該信号光の円偏光と逆回りの円偏光を有する第1および第2の参照光によって、それぞれ第1および第2のホログラムとして、同一領域に多重記録されている光記録媒体から、前記第1の信号光のデータ情報と前記第2の信号光のデータ情報とを分離して読み取る装置であって、
前記光記録媒体の前記第1および第2のホログラムが多重記録されている領域に、直線偏光の参照光を読み出し光として照射して、前記第1および第2の信号光が合成された信号光をホログラム回折光として読み出す読み出し光光学系と、
そのホログラム回折光の各画素部分の光強度を検出する光検出器と、
その各画素部分の光強度の検出値が、明レベル、暗レベル、および明レベルと暗レベルの中間のレベルのうちのいずれであるかを検出することによって、前記第1の信号光のデータ情報と前記第2の信号光のデータ情報とを分離して読み取る手段と、
を備える光再生装置。
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