JP4211281B2 - 光メモリ装置 - Google Patents

光メモリ装置

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ホログラフィック記録媒体を利用する光メモリ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
パーソナルコンピュータ等のコンピュータ装置の記録媒体として、主にフロッピーディスク、ハードディスク(磁気ディスク)等が使用されてきた。近時、これらの記録媒体に加え、CD−ROM、MD、DVD等の各種記録媒体が使用されるようになり、その他の記録媒体の研究開発も盛んに行われている。また、ハードディスクの低価格化により、メモリコストの低減に拍車がかかり、現在ではメモリコストは記憶容量1メガバイト当たり約10〜20円といわれているが、さらに低価格化が促進され、次世代のDVDでは1メガバイト当たり数円程度になると予測されている。更に、近年、DVDに続く次世代メモリ素子として有望視されている体積ホログラフィックメモリは、今後のCPUの高速化、データ容量の大容量化、アクセス速度の高速化等、諸特性の向上により、1メガバイト当たり5〜10銭程度の低価格化も実現可能である。
【0003】
ところで、この体積ホログラフィックメモリの素材として、これまでにニオブ酸リチウム単結晶、チタン酸バリウム単結晶、チタン酸ストロンチウムバリウム単結晶等の各種材料が提案されてきたが、最も実用化の可能性が大きいとされているのが、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)単結晶(以下、LN単結晶と略す)といわれている。これは、高い再生効率が期待でき、記録や消去の繰り返しが可能で、また、多重記録ができることや高い解像度が期待できること等の理由による。また、同時にアゾベンゼン、ジアリールエテンなどの有機化合物による体積ホログラフィックメモリも提案されている。
【0004】
以下に、ホログラフィックメモリシステムの概要を、図7を参照して説明する。図7は、従来の体積ホログラフィックメモリを用いる光メモリ装置の構成図である。図7において、エンコーダ125は、ホログラフィックメモリ101に記録すべきデジタルデータを平面上に明暗のドットパターン画像として変換し、例えば縦480ビット×横640ビットのデータ配列に並べ替えて単位ページ系列データを生成する。このデータを例えば透過型のTFT液晶表示装置(LCD)のパネルなどの空間光変換器(SLM:Spatial Light Modulator)115に送出する。空間光変換器115は、単位ページに対応する縦480ピクセル×横640ピクセルの変調処理単位を有し、照射された光ビームをエンコーダ125からの単位ページ系列データに応じて空間的な光のオンオフ信号に光変調し、変調されたシグナルビームすなわち信号光をフーリエ変換レンズ116へ導く。より詳しくは、空間光変換器115は電気信号である単位ページ系列データの論理値“1”に応答してシグナルビームを通過させ、論理値“0”に応答してシグナルビームを遮断することにより、単位ページデータにおける各ビット内容に従った電気−光学変換が達成され、単位ページ系列の信号光としての変調されたシグナルビームが生成される。
【0005】
信号光は、フーリエ変換レンズ116を介して体積ホログラフィックメモリ101に入射する。体積ホログラフィックメモリ101には、信号光の他に、信号光のビームの光軸に直交する所定の基準線から入射角度βをもって参照光が入射する。信号光と参照光とは、ホログラフィックメモリ101内で干渉し、この干渉縞が体積ホログラフィックメモリ101内に屈折率格子すなわちホログラムとして記憶されることにより、データの記録が行われる。また、入射角βを変えて参照光を入射させて複数の2次元平面データを角度多重記録することにより、3次元データ記録が可能となる。
【0006】
記録されたデータを体積ホログラフィックメモリ101から再生する場合には、信号光ビーム及び参照光ビームの交差する領域の中心に向け記録時と同じ入射角βで参照光のみを体積ホログラフィックメモリ101に入射させる。即ち、記録時とは異なり、信号光は入射させない。これにより、体積ホログラフィックメモリ101内に記録されている干渉縞からの回折光がフーリエ変換レンズ119を通して光検出器のCCD(Charge Coupled Device)120へ導かれる。CCD120は、入射光の明暗を電気信号の強弱に変換し、入射光の輝度に応じたレベルを有するアナログ電気信号を図示しないデコーダ126へ出力する。デコーダ126は、このアナログ信号を所定の振幅値(スライスレベル)と比較し、対応する“1”及び“0”のデータを再生する。
【0007】
ホログラフィックメモリでは、上記のように2次元の平面データ系列で記録を行うので、参照光の入射角βを変えることにより角度多重記録を行うことができる。即ち、参照光の入射角βを変化させることにより記録単位である2次元平面をホログラフィックメモリ内に複数規定することができ、その結果、3次元記録が可能となる。上記のフォトリフラクティブ効果を用いた書き換え可能型の体積ホログラフィックメモリ101においては、記録材料には通常、Feを添加した前記したニオブ酸リチウム(LiNbO3,略してLN)単結晶が用いられ、記録光にはNd:YAGレーザをSHG(Second Harmonic Generator)の励起光として用い、SHG通過後の波長選択フィルタによりその第2高調波である波長532nmのみが用いられる。この従来型の記録方式(従来型単色記録方式と呼ぶ)においては、記録光である信号光と参照光から形成される干渉縞に対応して、干渉縞の明るい領域では、Fe2+の準位から電子が伝導体に励起され、フォトリフラクティブプロセスを経て最終的にはFe3+の準位にトラップされストレージが完結する。しかしながらこのようにして記録されたホログラムから信号を読み出す際に、再生光が徐々にホログラムを消してしまうという問題(再生劣化)があった。この問題は、有機化合物による体積ホログラフィックメモリにおいても同様もしくは無機材料よりもむしろ顕著に表れる傾向があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は以上の従来の欠点を全面的に改善し、記録を読み出すときの再生光によるホログラム記録の劣化を防ぎ、データの非破壊性に優れた高信頼性の光メモリ装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、信号光と参照光とを干渉させてその干渉パターンを記録する光メモリ装置であって、信号光を導く信号光ビーム光学系の光路参照光を導く参照光ビーム光学系の光路とを備え、情報書込み時には光記録媒体に対し感度の高い発振波長をもつ信号光と参照光をそれぞれ前記信号光ビーム光学系と前記参照光ビーム光学系の光路で導いて干渉させて記録し、情報読出し時には感度の低い発振波長をもつ参照光を前記干渉パターンに照射して読出しを行うものである。
【0010】
本発明によれば、記録を読み出すときの再生光によるホログラム記録の劣化を防ぎ、データの非破壊性に優れた高信頼性の光メモリ装置を提供できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
請求項1発明は、信号光と参照光とを干渉させてその干渉パターンを記録する光メモリ装置であって、信号光を導く信号光ビーム光学系の光路参照光を導く参照光ビーム光学系の光路とを備え、情報書込み時には光記録媒体に対し感度の高い発振波長をもつ信号光と参照光をそれぞれ前記信号光ビーム光学系と前記参照光ビーム光学系の光路で導いて干渉させて記録し、情報読出し時には感度の低い発振波長をもつ参照光を前記干渉パターンに照射して読出しを行うものである
【0012】
請求項2発明は、請求項1の発明において、光源と、該光源からの光に対して第2高調波を生成するSHG(Second Harmonic Generator、以下SHG)を備え、SHG変換前の光束を2つに分離してSHG変換前の一方の光束を前記参照光ビーム光学系の光路に導くと共に、SHG変換後の他方の光束を前記信号光ビーム光学系の光路に導ように構成したものである
【0013】
請求項3発明は、請求項1の発明において、光源と、該光源からの光に対して第2高調波を生成するSHGを備えると共に、前記SHGの出射側に波長選択フィルタが挿抜自在に設けられ、SHG変換後の光で記録感度に優れた波長をカットして感度の低い参照光とするように構成したものである
【0014】
請求項4発明は、請求項1の発明において、光源と、該光源からの光に対して第2高調波を生成するSHGと、前記SHGで変換された光束が2つに分離されてその一方の光束が前記参照光ビーム光学系の光路に導かれかつ他方の光束が信号光ビーム光学系に導かれる光路を備え、前記参照光ビーム光学系の光路には該光路を導かれる光をSHG変換前とSHG変換後の各波長の光に分光する光学部材が回動可能に設けられ、情報書込み時と情報読込み時に前記光学部材の回動によって前記参照光と前記信号光の交差領域の位置が切り替えられるように構成したものである
【0015】
請求項5発明は、請求項1乃至4の何れか1項の発明において、前記信号光と前記参照光が前記光記録媒体内部に位置するフーリエ面の手前又は奥で干渉させられるように構成したものである。
【0016】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における体積ホログラフィックメモリを用いる光メモリ装置の構成図、図2は本発明の実施の形態1における記録光の波長と再生光の波長の説明図である。記録時においては、レーザ15から出射されたビームはSHG16を通過するときに一定の効率で波長が1/2に波長変換され、その変換後の波長の光のみを通過させる波長選択フィルタ17を通過した1/2波長の光のみがビームスプリッタ18で直進する信号光ビームと上方へ偏向する参照光ビームの2つに分け、それぞれは信号光ビーム光学系及び参照光ビーム光学系の光路に導かれる。同時にレーザ15aから出射されたビームはハーフミラー19を通過し同じく参照光ビーム光学系の光路に導かれる。なお、本実施の形態1においてレーザ15とレーザ15aは同じ発振波長をもつレーザである。
【0017】
ビームスプリッタ18を通過した信号光ビームは、シャッタ6a、ビームエキスパンダ14、空間光変換器12及びフーリエ変換レンズ13を通して体積ホログラフィックメモリ10へ入射する。シグナルビームはコントローラに制御される自動シャッタにより光ビームの体積ホログラフィックメモリ10に照射する時間を制御され、ビームエキスパンダ14により所定径の平行光に拡大される。空間光変換器12は、例えば縦480×横640ピクセルの2次元平面のLCDであり、図示しないエンコーダから供給されるディジタル記録データに応じて、ビームエキスパンダ14からのビームを信号光に変換する。空間光変換器12により記録ページデータに応じて各画素の透過/非透過に例えば市松模様のような2次元格子パターンにより空間変調された光束はその後、フーリエ変換レンズ13によりフーリエ変換され、体積ホログラフィックメモリ10に集光され、体積ホログラフィックメモリ10内にフーリエ変換像として結像される。例えば円柱体形状の体積ホログラフィックメモリ10は、フーリエ変換レンズ13によるフーリエ面が体積ホログラフィックメモリ10の回転対称軸と平行となるように配置する。フォトリフラクティブ結晶体の体積ホログラフィックメモリ10はその光学結晶軸をその回転対称軸に平行に備えたLiNbO3などの一軸結晶の円柱体が使用できる。
【0018】
一方、参照光ビーム光学系では参照光ビームがハーフミラー19及びミラー20により反射され、体積ホログラフィックメモリ10へ入射させ、媒体内部の位置でフーリエ変換レンズ13からの信号光ビームと交差させて干渉せしめ3次元の干渉縞を作る。ここで、参照光と信号光がフーリエ面上ではなく、フーリエ面の手前又は奥で干渉するようにミラー20、フーリエ変換レンズ13などの光学系を配置する。信号光ビーム及び参照光ビームは体積ホログラフィックメモリの回転対称軸と垂直となる法線を有する平面内に配置されている。
【0019】
このように、データを記録するときには信号光と参照光とゲート光とを同時に体積ホログラフィックメモリ10内の所定部位に照射し干渉パターンを屈折率が変化した屈折率格子として記録する。ホログラムの形成時間はレーザ光源装置の自動シャッタで制御される。体積ホログラフィックメモリ10中にフーリエ面が存在する場合、フーリエ面では信号光の強度が最大であるので、この高い光強度を有するフーリエ面上の信号光の0次光と参照光が干渉し合うとフォトリフラクティブ効果が飽和し、記録画像の非線形歪みが生じやすくなる傾向がある。参照光と信号光とをフーリエ面の手前もしくは奥で干渉させるようにシステムの光学系を配置し、非線形歪みの問題をさらに回避することもできる。
【0020】
円柱体の体積ホログラフィックメモリ10は、その光学結晶軸方向に所定ピッチで移動させるとともに、該回転対称軸を中心として所定ピッチで回転させる手段、すなわち上下移動及び回転移動機構上に配置される。上下移動及び回転移動機構は、駆動部21と、駆動部21に連結され回転テーブル21aを有する上下移動機構21bとを備える。駆動部21は、図示しないコントローラにより回転テーブル21aの回転及び上下移動を制御される。体積ホログラフィックメモリ10は、その結晶光学軸が駆動部21の回転軸と一致するように回転テーブル21a上に配置される。駆動部21の回転により図1の矢印Aの方向に体積ホログラフィックメモリ10を移動させ、同時に矢印Bの方向に体積ホログラフィックメモリ10を回転させる。
【0021】
体積ホログラフィックメモリ10の矢印Aの方向での上下移動により、参照光と信号光とにより作られる干渉縞の体積ホログラフィックメモリ10内の記録位置が矢印Aの方向にシフトし、空間多重記録が実現される。また、回転テーブル21aと共に体積ホログラフィックメモリ10が矢印Bの方向に回転することにより、干渉パターンの記録面が回転し、角度多重記録及び空間多重記録が実現される。さらに、光検出手段のCCD22においても、回転テーブル21aと同様の検出手段からの位置決め用画像に対応する信号に応じて検出手段の位置を移動せしめる検出位置調整手段27をさらに備えてある。検出位置調整手段27も、CCD22の受光面を、信号光ビーム光路の光軸のz方向並びにメリジオナル平面yz平面及びサジタル平面xz平面にそれぞれ含まれる当該光路の光軸に垂直な2つのx及びy方向に平行移動せしめるとともに、当該光路の光軸周り及び2つのx及びy方向の周りにそれぞれ回転移動せしめる。
【0022】
コントローラは、光検出手段のCCD22からの位置決め用画像に対応する信号に応じて、検出位置調整手段をステップモータなどで駆動してCCD22の位置を移動せしめ調整している。検出位置調整手段27は装置製造誤差が小さい場合は設ける必要はないが、記録再生精度を向上するため備える。
【0023】
ここで、本実施の形態1の特徴となる異なった記録光の波長と再生光の波長について説明する。リップマンホログラムなどで特定の波長の光を特定角度で選択的に反射するのは、多くの層からの散乱光の干渉が原因であることが知られている。図2のように体積ホログラフィックメモリ10中に干渉縞を屈折率格子として記録した面は、屈折率差の複数の層があり、波長λの入射光を散乱する。多数の等間隔dの層に記録された干渉縞によって散乱された光のうち、層の面によって鏡面反射される方向の光はすべて位相が等しいので強め合う。さらに、次の面からの散乱波を考えると、図2中のABとADが等位相面となり、BからCを経てDに至る光路長が波長の整数倍だと強め合うので、ブラッグの条件を満たすとき間隔をdとして(数1)という関係を満たす波長の光が強く反射される。この複数の層からの散乱光の干渉があるため、帯域の広い波長の光で再生しても記録に用いた波長の光だけしか特定角度で反射しない。また、共役像も生じない。つまり、記録時の波長の整数倍、もしくは整数分の1の波長を持つ光で再生が可能である。
【0024】
【数1】
Figure 0004211281
(数1)において、mは整数,θは各層への入射角である。本実施の形態1では前述のように同じ発振波長のレーザを2つ備えており、SHG16を用いることで体積ホログラフィックメモリ10の感度のよい波長の光を得ている。その感度の良い波長を用いて記録を行い、感度の低い波長のレーザ15aからの光をそのまま参照光として用いることで書込み済みの記録を破壊することなく読込むことができる。なお、レーザ15とレーザ15aの発振波長が厳密に一致しなくても体積ホログラフィックメモリ10を回転調整することで体積ホログラフィックメモリ10に対する参照光の入射角を調整すれば、所望の記録済みデータの読込みは可能である。
【0025】
また、本実施の形態1ではSHG16により波長を変換した光を記録用の光としているが、使用する体積ホログラフィックメモリ10の材料特性と使用するレーザの発振波長によっては未変換の光を記録用とし、変換後の光を読込み用としてもよい。さらにまた、レーザ15をSHG16により変換した波長とレーザ15aの発振波長が体積ホログラフィックメモリ10に対する感度が高いものと感度の低いものであれば同じ波長でなくても良い。2つのレーザの発振波長が上記と同じく体積ホログラフィックメモリ10に対する感度が高いものと感度の低いものであれば、SHG16および波長選択フィルタ17を略することも可能である。なお、CCD22が少なくともレーザ15aの発振波長での感度が高くなるようにすれば、レーザ15aの出力を抑えることができ、より一層の効果が得られるのは言うまでもない。
【0026】
(実施の形態2)
図3は本発明の実施の形態2における体積ホログラフィックメモリを用いる光メモリ装置の構成図である。実施の形態1と異なる実施の形態2の特徴部のみを図3を用いて説明する。本実施の形態2ではレーザ15の発振波長が体積ホログラフィックメモリ10に対する感度が低く、レーザ15の発振波長をSHG16により1/2に変換したものの感度が高い場合を説明する。レーザ15により発振された光はビームスプリッタ18aにより直進する信号光ビームと上方へ偏向する参照光ビームの2つに分けられ、それぞれは信号光ビーム光学系及び参照光ビーム光学系用の光路に導かれる。なお、このビームスプリッタ18aでの分光比はSHG16の変換効率やその他の光学部品の反射率・透過率、CCD22の感度等を鑑みた上で記録光量として過不足の無い様適当な値となるようあらかじめ設定されるか前記の回転多重などによる体積ホログラフィックメモリ10内の記録部分の光量変化等に対応して一定範囲で可変とすることも可である。
【0027】
参照光ビーム光学系の光路に導かれた光はさらにミラー23によりハーフミラー19に導かれSHG変換後の光を分離した参照光と概略同軸である参照光ビーム光学系に導かれる。本実施の形態2において書込み動作はシャッタ6a・シャッタ6bは開放の状態として行い、その他は前記実施の形態1と同様である。
【0028】
読込み動作は、シャッタ6a・シャッタ6bを閉じ、上記のようにレーザ15の未変換光を参照光として行われる。このように感度の低い波長のレーザ15からの光をそのまま参照光として用いることで書込み済みの記録を破壊することなく読込むことができる。なお、CCD22は少なくともレーザ15の未変換の発振波長での感度が高くなるよう構成されていれば、ビームスプリッタ18aでの参照光向けの分光比を低くすることができ、より一層の効果が得られるのは言うまでもない。なお、シャッタの位置を波長選択フィルタ17とビームスプリッタ18の間の光路中にすることで2つのシャッタを一つのシャッタで置き換えることも可である。
【0029】
(実施の形態3)
図4は本発明の実施の形態3における体積ホログラフィックメモリを用いる光メモリ装置の構成図である。実施の形態1と異なる実施の形態3の特徴部のみを図4を用いて説明する。本実施の形態3では実施の形態1の波長選択フィルタ17がSHG16により変換された光の波長付近のみの波長を透過するように構成されていたものに対し、レーザ15の発振波長付近の波長を透過するよう構成された波長選択フィルタ17aを用いる。なお、実施の形態2と同じくレーザ15の発振波長が体積ホログラフィックメモリ10に対する感度が低く、レーザ15の発振波長をSHG16により1/2に変換した光に対し感度が高い場合である。
【0030】
本実施の形態3において、波長選択フィルタ17aに必要な条件は体積ホログラフィックメモリ10に対する感度が高い波長域の光を遮り、レーザ15の発振波長の光に対しCCD22の感度に適した透過率を持つことである。図4に示すように本実施の形態3ではレーザ15からの発振光はそのままSHG16に入射する。SHG16は前述したように一定の効率で入射した光を変換する。その効率は一般的には30%程度である。よって、SHG16を通過した光は未変換の光と1/2波長に変換された光の2波長混合の光となっている。一般にはSHGを用いたレーザ光源は波長選択フィルタが一体となった構成となっているが本実施の形態3では波長選択フィルタを別体として構成することで所望の効果を得るものである。
【0031】
書込み動作はシャッタ6aを開き、波長選択フィルタ17aをSHG16直後の光路中から除いた状態で行い、その他は前記実施の形態1と同様である。読込み動作は、シャッタ6aを閉じ、波長選択フィルタ17aをSHG16直後の光路中においた状態で行われる。こうすることで、体積ホログラフィックメモリ10に対する感度の高い波長で書込み、感度の低い波長の光のみを参照光として用いることで書込み済みの記録を破壊することなく読込むことができる。
【0032】
(実施の形態4)
図5は本発明の実施の形態4における体積ホログラフィックメモリを用いる光メモリ装置の構成図である。実施の形態1と異なる実施の形態4の特徴部のみを図5を用いて説明する。本実施の形態4において、SHG16による波長変換後の光路には波長選択フィルタは存在せず、信号光ビーム光学系及び参照光ビーム光学系の光路に導かれる光にはレーザ15の変換前の波長と変換後の波長の2光波が混合された状態である。また、図5(A)に示すように実施の形態1と異なり、参照光ビーム光学系の光の偏向手段としてミラーに代わり分光プリズム24を用いている。分光プリズム24は任意の回転軸周りに一定角で回動可能になっており書込み時と読込み時で2つの位置を切り替えられる構成となっている。分光プリズム24はその性質上、波長の異なる2光波をその波長により分離することが可能であるのは周知の通りである。
【0033】
図5(A)は書込み時の状態であり、図5(B)は同じく書込み時における体積ホログラフィックメモリ10へ参照光ビームと信号光ビームが入射、交差してホログラム記録される部分と分光プリズム24の関係の説明図である。図5(B)内の網線部分はSHG16により変換された波長λ1の参照光と同じく波長λ1の信号光が体積ホログラフィックメモリ10内で交差し、干渉している領域である。レーザ15からの未変換光の波長であるλ2参照光は分光プリズム24により体積ホログラフィックメモリ10内の他の領域に入射することになり、信号光とはほとんど交差しない。仮に交差しても、信号光は収束していない上、もともと感度が低い波長であるためこの交差領域では記録の二重書込みによる記録破壊は生じない。図5(C)は読込み時における説明図である。分光プリズム24は書込みの位置から回転してそこを通過するλ1、λ2の光の光路が書込み時に対し変化し図中のλ2の光が上記の網線部に書込み時のλ1の光と同じ角度、位置に入射している。このようにすることで網線部に記録されたホログラムパターンが再生され図5(A)のCCD22により情報として検出される。λ1の光はこの実施の形態では体積ホログラフィックメモリ10への入射角度が浅いため表面で反射し、体積ホログラフィックメモリ10内の記録には影響を与えない。こうすることで、体積ホログラフィックメモリ10に対する感度の高い波長で書込み、感度の低い波長の光のみを参照光として用いることで書込み済みの記録を破壊することなく読込むことができる。なお、本実施の形態においては光の分光、偏向手段として分光プリズム24を用いたがグレーティングプレートなども同様に用いることが可能である。
【0034】
(実施の形態5)
図6は本発明の実施の形態5における体積ホログラフィックメモリを用いる光メモリ装置の構成図である。実施の形態2と異なる実施の形態5の特徴部を図6を用いて説明する。実施の形態2と同じく、本実施の形態5ではレーザ15の発振波長が体積ホログラフィックメモリ10に対する感度が低く、レーザ15の発振波長をSHG16により1/2に変換したものの感度が高い場合を説明する。一般的な半導体レーザはビーム出射面と反対の端面からも同様にかなりの出力で光が出射されている。本実施の形態5では図2に示される実施の形態2と異なりレーザ15のSHG16側と反対の端面から出射するレーザビームをミラー23により上方の参照光ビーム光学系の光路方向に導かれ、さらにミラー23によりハーフミラー19に導かれSHG変換後の光を分離した参照光と概略同軸である参照光ビーム光学系に導かれる。以下は実施の形態2と同じプロセス、構成で書込み、読込み動作が行われる。このように感度の低い波長のレーザ15からの光をそのまま参照光として用いることで書込み済みの記録を破壊することなく読込むことができる。
【0035】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、体積ホログラフィックメモリの記録光による感度の波長選択性を利用し、感光感度の高い波長で書込み、感光感度の低い波長で読み出すので、記録を読み出すときの再生光によるホログラム記録の劣化を防ぎ、データの非破壊性に優れた高信頼性の光メモリ装置を提供する事が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における体積ホログラフィックメモリを用いる光メモリ装置の構成図
【図2】本発明の実施の形態1における記録光の波長と再生光の波長の説明図
【図3】本発明の実施の形態2における体積ホログラフィックメモリを用いる光メモリ装置の構成図
【図4】本発明の実施の形態3における体積ホログラフィックメモリを用いる光メモリ装置の構成図
【図5】本発明の実施の形態4における体積ホログラフィックメモリを用いる光メモリ装置の構成図
【図6】本発明の実施の形態5における体積ホログラフィックメモリを用いる光メモリ装置の構成図
【図7】従来の体積ホログラフィックメモリを用いる光メモリ装置の構成図
【符号の説明】
6a、6b シャッタ
10 体積ホログラフィックメモリ
15、15a レーザ
16 SHG
17 波長選択フィルタ
18 ビームスプリッタ
19 ハーフミラー
20、23 ミラー
21 駆動部
21a 回転テーブル
21b 上下移動機構
22 CCD

Claims (5)

  1. 信号光と参照光とを干渉させてその干渉パターンを記録する光メモリ装置であって、信号光を導く信号光ビーム光学系の光路参照光を導く参照光ビーム光学系の光路とを備え、情報書込み時には光記録媒体に対し感度の高い発振波長をもつ信号光と参照光をそれぞれ前記信号光ビーム光学系と前記参照光ビーム光学系の光路で導いて干渉させて記録し、情報読出し時には感度の低い発振波長をもつ参照光を前記干渉パターンに照射して読出しを行うことを特徴とする光メモリ装置。
  2. 光源と、該光源からの光に対して第2高調波を生成するSHGを備え、SHG変換前の光束を2つに分離してSHG変換前の一方の光束を前記参照光ビーム光学系の光路に導くと共に、SHG変換後の他方の光束を前記信号光ビーム光学系の光路に導ことを特徴とする請求項1記載の光メモリ装置。
  3. 光源と、該光源からの光に対して第2高調波を生成するSHGを備えると共に、前記SHGの出射側に波長選択フィルタが挿抜自在に設けられ、SHG変換後の光で記録感度に優れた波長をカットして感度の低い参照光とすることを特徴とする請求項1記載の光メモリ装置。
  4. 光源と、該光源からの光に対して第2高調波を生成するSHGと、前記SHGで変換された光束が2つに分離されてその一方の光束が前記参照光ビーム光学系の光路に導かれかつ他方の光束が信号光ビーム光学系に導かれる光路を備え、前記参照光ビーム光学系の光路には該光路を導かれる光をSHG変換前とSHG変換後の各波長の光に分光する光学部材が回動可能に設けられ、情報書込み時と情報読込み時に前記光学部材の回動によって前記参照光と前記信号光の交差領域の位置が切り替えられることを特徴とする請求項1記載の光メモリ装置。
  5. 前記信号光と前記参照光が前記光記録媒体内部に位置するフーリエ面の手前又は奥で干渉させられることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載された光メモリ装置。
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