JP2004020737A - アレイ導波路回折格子およびその製造方法 - Google Patents

アレイ導波路回折格子およびその製造方法 Download PDF

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Nobuhiko Kurahashi
倉橋 暢彦
Atsushi Hiraizumi
平泉 敦嗣
Kanji Tanaka
田中 完二
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Abstract

【課題】アレイ導波路回折格子の光透過中心波長を使用温度範囲内において設定波長とする。
【解決手段】光入力導波路2と第1のスラブ導波路3と互いの長さが設定量異なる複数のチャンネル導波路が並設したアレイ導波路4と第2のスラブ導波路5と複数の並設した光出力導波路6とを順に接続してなる導波路形成領域10を設ける。第1のスラブ導波路3を通る光の経路と交わる交差分離面8で第1のスラブ導波路3を分離し、分離スラブ導波路3aを分離スラブ導波路3bに対して交差分離面8に沿って移動するスライド移動部材7を用意する。スライド移動部材7の固定用の第1、第2の固定用部材9a,9bを、対応する導波路形成領域10a,10bに固定した状態で設定温度においてアレイ導波路回折格子の光透過中心波長の設定波長からのずれを補正し、その後、スライド移動部材7と第1、第2の固定用部材9a,9bを設定温度で接合固定する。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば波長多重光通信において光合分波器として用いられるアレイ導波路回折格子およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【背景技術】
近年、光通信においては、その伝送容量を飛躍的に増加させる方法として、光波長多重通信の研究開発が盛んに行なわれ、実用化が進みつつある。光波長多重通信は、例えば互いに異なる波長を有する複数の光を多重して伝送させるものであり、このような光波長多重通信のシステムにおいては、伝送される多重光から、光受信側で波長ごとの光を取り出すために、予め定められた波長の光のみを透過する光透過デバイス等を、システム内に設けることが不可欠である。
【0003】
光透過デバイスの一例として、図9に示すような平板光導波路回路(PLC;Planar Lightwave Circuit)のアレイ導波路回折格子(AWG;Arrayed Waveguide Grating)がある。アレイ導波路回折格子は、シリコンなどの基板1上に、図9に示すような導波路構成を有する導波路形成領域10を石英系ガラス等より形成したものである。
【0004】
アレイ導波路回折格子の導波路構成は、少なくとも1本の光入力導波路2と、該光入力導波路2の出射側に接続された第1のスラブ導波路3と、該第1のスラブ導波路3の出射側に接続されたアレイ導波路4と、該アレイ導波路4の出射側に接続された第2のスラブ導波路5と、該第2のスラブ導波路5の出射側に複数並設接続された光出力導波路6とを有する。
【0005】
前記アレイ導波路4は、第1のスラブ導波路3から導出された光を伝搬するものであり、互いに異なる長さに形成され、隣り合うチャンネル導波路4aの長さは互いにΔL異なっている。なお、チャンネル導波路4aは、通常、例えば100本といったように多数設けられる。
【0006】
また、光出力導波路6は、例えばアレイ導波路回折格子によって分波あるいは合波される互いに異なる波長の信号光の数に対応させて設けられるものである。ただし、図9においては、図の簡略化のために、これらのチャンネル導波路4a、光出力導波路6および光入力導波路2の各々の本数を簡略的に示してある。
【0007】
光入力導波路2には、例えば送信側の光ファイバ(図示せず)が接続されて、波長多重光が導入されるようになっている。1本の光入力導波路2を通って第1のスラブ導波路3に導入された光は、その回折効果によって広がってアレイ導波路4に入射し、アレイ導波路4を伝搬する。
【0008】
このアレイ導波路4を伝搬した光は、第2のスラブ導波路5に達し、さらに、光出力導波路6に集光されて出力されるが、アレイ導波路4の隣り合うチャンネル導波路4aの長さが互いに設定量異なることから、アレイ導波路4を伝搬した後に個々の光の位相にずれが生じ、このずれ量に応じて集束光の波面が傾き、この傾き角度により集光する位置が決まる。
【0009】
そのため、波長の異なった光の集光位置は互いに異なることになり、その位置に光出力導波路6を形成することによって、波長の異なった光(分波光)を各波長ごとに異なる光出力導波路6から出力できる。
【0010】
すなわち、アレイ導波路回折格子は、光入力導波路2から入力される互いに異なる複数の波長をもった多重光から1つ以上の波長の光を分波して各光出力導波路6から出力する光分波機能を有しており、分波される光の中心波長は、アレイ導波路4の隣り合うチャンネル導波路4aの長さの差(ΔL)及びアレイ導波路4の実効屈折率(等価屈折率)nに比例する。
【0011】
なお、第1のスラブ導波路および第2のスラブ導波路の等価屈折率をn、アレイ導波路の等価屈折率をn、回折角をφ、回折次数をm、隣り合うチャンネル導波路4a同士の間隔をd、各光出力導波路から出力される光の透過中心波長をλとすると、(数1)の関係が満たされる。
【0012】
【数1】
Figure 2004020737
【0013】
ここで、回折角φ=0となるところの光透過中心波長をλとすると、λは(数2)で表される。なお、波長λは、一般に、アレイ導波路回折格子の中心波長と呼ばれる。
【0014】
【数2】
Figure 2004020737
【0015】
ここで、アレイ導波路回折格子において、回折角φ=0となるアレイ導波路回折格子の集光位置を図10において点Oとすると、回折角φ=φを有する光の集光位置(第2のスラブ導波路の出力端における位置)は、例えば点Pの位置となる。この点Pの位置は、点OからX方向にずれた位置となる。ここで、O−P間のX方向の距離をxとすると波長λとの間に(数3)が成立する。
【0016】
【数3】
Figure 2004020737
【0017】
(数3)において、Lは第2のスラブ導波路の焦点距離であり、nはアレイ導波路の群屈折率である。なお、アレイ導波路の群屈折率nは、アレイ導波路の等価屈折率nにより、(数4)で与えられる。
【0018】
【数4】
Figure 2004020737
【0019】
前記(数3)は、第2のスラブ導波路の焦点OからX方向の距離dx離れた位置に光出力導波路の入力端を配置形成することにより、dλだけ波長の異なった光を取り出すことが可能であることを意味する。
【0020】
また、(数3)の関係は、第1のスラブ導波路3に関しても同様に成立する。すなわち、例えば第1のスラブ導波路3の焦点中心を点O’とし、この点O’からX方向に距離dx’ずれた位置にある点を点P’とすると、この点P’に光を入射した場合に、出力の波長がdλ’ずれることになる。この関係を式により表わすと、(数5)のようになる。
【0021】
【数5】
Figure 2004020737
【0022】
なお、(数5)において、L’は第1のスラブ導波路の焦点距離である。この(数5)は、第1のスラブ導波路の焦点O’とX方向の距離dx’離れた位置に光入力導波路の出力端を配置形成することにより、前記焦点Oに形成した光出力導波路においてdλ’だけ波長の異なった光を取り出すことが可能であることを意味する。
【0023】
したがって、アレイ導波路回折格子の温度変動によってアレイ導波路回折格子の光出力導波路から出力される光透過中心波長がΔλずれたときに、dλ’=Δλとなるように、光入力導波路の出力端位置を前記X方向に距離dx’だけずらせば、例えば焦点Oに形成した光出力導波路において、波長ずれのない光を取り出すことができ、他の光出力導波路に関しても同様の作用が生じるため、前記光透過中心波長ずれΔλを補正(解消)できることになる。
【0024】
ところで、アレイ導波路回折格子は、元来、石英系ガラス材料を主とするために、この石英系ガラス材料の温度依存性に起因してアレイ導波路回折格子の前記光透過中心波長が温度に依存してシフトする。
【0025】
この温度依存性は、1つの光出力導波路6からそれぞれ出力される光の透過中心波長をλ、前記アレイ導波路4を形成するコアの等価屈折率をn、基板(例えばシリコン基板)1の熱膨張係数をα、アレイ導波路回折格子の温度変化量をTとしたときに、(数6)により示されるものである。
【0026】
【数6】
Figure 2004020737
【0027】
ここで、従来の一般的なアレイ導波路回折格子において、(数6)から前記光透過中心波長の温度依存性を求めてみる。従来の一般的なアレイ導波路回折格子においては、dn/dT=1×10−5(℃−1)、α=3.0×10−6(℃−1)、n=1.451(波長1.55μmにおける値)であるから、これらの値を(数6)に代入する。
【0028】
また、波長λは、各光出力導波路6についてそれぞれ異なるが、各波長λの温度依存性は等しい。そして、現在用いられているアレイ導波路回折格子は、波長1550nmを中心とする波長帯の波長多重光を分波したり合波したりするために用いられることが多いので、ここでは、λ=1550nmを(数6)に代入する。そうすると、従来の一般的なアレイ導波路回折格子の前記光透過中心波長の温度依存性dλ/dTは、dλ/dT=0.011(nm/℃)となる。
【0029】
ここで、アレイ導波路回折格子の温度変動によって光出力導波路から出力される光透過中心波長がΔλずれたとする。上記の議論から、dλ’=Δλとなるように、例えば図10において光入力導波路2の出力端位置を前記X方向に距離dx’だけずらせば、焦点Oに形成した光出力導波路6において、波長ずれのない光を取り出すことができる。また、他の光出力導波路に関しても同様の作用が生じるため、前記光透過中心波長ずれΔλを補正(解消)できることになる。
【0030】
ここで、温度変化量と光入力導波路の位置補正量の関係を導いておく。前記光透過中心波長の温度依存性(温度による光透過中心波長のずれ量)は、前記の如く、dλ/dT=0.011(nm/℃)で表されるので、温度変化量Tを用いて光透過中心波長ずれ量Δλを(数7)により表わすことができる。
【0031】
【数7】
Figure 2004020737
【0032】
(数3)、(数7)から、温度変化量Tと光入力導波路の位置補正量dx’を求めると、(数8)が導かれる。
【0033】
【数8】
Figure 2004020737
【0034】
上記議論をふまえ、アレイ導波路回折格子の第1のスラブ導波路3と第2のスラブ導波路5の少なくとも一方を、スラブ導波路を通る光の経路と交わる面で分離して分離スラブ導波路と成し、該分離スラブ導波路の少なくとも一方側を前記分離面に沿って温度に依存してスライド移動させるスライド移動部材を設けたアレイ導波路回折格子型光合分波器が提案された。
【0035】
このアレイ導波路回折格子は、例えば図8の(a)、(b)に示すようにアレイ導波路回折格子の回路において、第1のスラブ導波路3を分離面(交差分離面)8で分離して分離スラブ導波路3a,3bとし、分離スラブ導波路3a側の導波路形成領域10aと分離スラブ導波路3b側の導波路形成領域10bとに跨る態様で、スライド移動部材7を設けて形成されている。この例においては、交差分離面8に連通して非交差分離面18が形成されており、スライド移動部材7は、図8の(b)に示すように、例えば断面コ字形状に形成されている。
【0036】
スライド移動部材7は、(数8)により示される位置補正量dx’だけ、前記交差分離面8に沿って分離スラブ導波路3a及び光入力導波路2を矢印Bに示すようにスライド移動させる。なお、この移動により、導波路形成領域10aと基板1aもそれぞれ導波路形成領域10bと基板1bに対して相対的に移動する。
【0037】
そうすると、アレイ導波路回折格子の回路における(数7)に示したような温度依存性(光透過中心波長ずれ)を、スライド移動部材7の熱伸縮による分離スラブ導波路3aの交差分離面8に沿った移動((数8)に示した移動量だけ分離スラブ導波路3aを交差分離面8に沿って移動すること)により解消することが可能となる。なお、図8の図中、40は、アレイ導波路回折格子が基板面と垂直なZ方向に位置ずれすることを抑制する押さえ部材である。
【0038】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、アレイ導波路回折格子は、基板1上に形成する導波路形成領域10の形成時の制御の難しい微妙な条件の違い(作製誤差)に伴い、光透過中心波長がITUグリット波長等の設定波長からずれてしまうことがあった。この作製誤差に伴い光透過中心波長ずれが生じると、上記のように光透過中心波長の温度依存性を補償しても、それぞれの温度における光透過中心波長が設定波長からずれてしまうので問題である。
【0039】
したがって、このように、作製誤差に伴う光透過中心波長ずれを有しているアレイ導波路回折格子はモジュールとして使用できず、歩留まり低下の原因となっていた。
【0040】
本発明は、上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、光透過中心波長を温度によらずほぼ設定波長に一致させることができるアレイ導波路回折格子およびその製造方法を提供することにある。
【0041】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は次のような構成をもって課題を解決するための手段としている。すなわち、第1の発明のアレイ導波路回折格子の製造方法は、少なくとも1本の光入力導波路と、該光入力導波路の出射側に接続された第1のスラブ導波路と、該第1のスラブ導波路の出射側に接続され、互いに設定量異なる長さの複数並設されたチャネル導波路から成るアレイ導波路と、該アレイ導波路の出射側に接続された第2のスラブ導波路と、該第2のスラブ導波路の出射側に複数並設接続された光出力導波路とを有する導波路形成領域を基板上に形成し、前記第1のスラブ導波路と第2のスラブ導波路の少なくとも一方をスラブ導波路を通る光の経路と交わる交差面で分離して分離スラブ導波路と成す工程と、前記分離スラブ導波路の少なくとも一方側を前記分離面に沿って温度に依存してスライド移動するスライド移動部材を用意する工程と、該スライド移動部材を前記分離スラブ導波路の一方を含む導波路形成領域またはその下の基板に固定する第1の固定用部材および前記スライド移動部材を前記分離スラブ導波路の他方を含む導波路形成領域またはその下の基板に固定する第2の固定用部材をそれぞれ対応する導波路形成領域または基板に固定する工程を、予め定めた設定順に行い、然る後に、設定温度においてアレイ導波路回折格子の光透過中心波長の設定波長からのずれを補正した後、前記スライド移動部材と第1の固定用部材と第2の固定用部材を設定温度で接合固定する構成をもって課題を解決する手段としている。
【0042】
また、第2の発明のアレイ導波路回折格子の製造方法は、少なくとも1本の光入力導波路と、該光入力導波路の出射側に接続された第1のスラブ導波路と、該第1のスラブ導波路の出射側に接続され、互いに設定量異なる長さの複数並設されたチャネル導波路から成るアレイ導波路と、該アレイ導波路の出射側に接続された第2のスラブ導波路と、該第2のスラブ導波路の出射側に複数並設接続された光出力導波路とを有する導波路形成領域を基板上に形成し、前記第1のスラブ導波路と第2のスラブ導波路の少なくとも一方をスラブ導波路を通る光の経路と交わる交差面で分離して分離スラブ導波路と成す工程と、前記分離スラブ導波路の少なくとも一方側を前記分離面に沿って温度に依存してスライド移動するスライド移動部材を前記分離スラブ導波路の一方を含む導波路形成領域またはその下の基板に固定する第1の固定用部材と前記スライド移動部材を前記分離スラブ導波路の他方を含む導波路形成領域またはその下の基板に固定する第2の固定用部材のいずれか一方を、前記スライド移動部材と固定するまたは前記スライド移動部材と一体的に形成する工程と、前記第1と第2の固定用部材をそれぞれ対応する導波路形成領域またはその下の基板に固定する工程を、予め定めた設定順に行い、然る後に、設定温度においてアレイ導波路回折格子の光透過中心波長の設定波長からのずれを補正した後、前記第1の固定用部材と第2の固定用部材の他方と前記スライド移動部材を設定温度で接合固定する構成をもって課題を解決する手段としている。
【0043】
さらに、第3の発明のアレイ導波路回折格子の製造方法は、上記第1または第2の発明の構成に加え、前記少なくとも一方の固定用部材とスライド移動部材との接合をレーザ溶接により行う構成をもって課題を解決する手段としている。
【0044】
さらに、第4の発明のアレイ導波路回折格子の製造方法は、上記第1または第2の発明の構成に加え、前記少なくとも一方の固定用部材とスライド移動部材との接合を、ねじを用いた締結により行う構成をもって課題を解決する手段としている。
【0045】
さらに、第5の発明のアレイ導波路回折格子は、上記第1乃至第4のいずれか一つのアレイ導波路回折格子の製造方法を適用して製造した構成をもって課題を解決する手段としている。
【0046】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、本実施形態例の説明において、従来例および提案例と同一名称部分には同一符号を付し、その重複説明は省略する。図1の(a)〜(d)には、本発明に係るアレイ導波路回折格子の製造方法の第1実施形態例の概略図が模式的に示されており、図1の(c)、(d)には、この製造方法を適用して製造されるアレイ導波路回折格子が示されている。
【0047】
このアレイ導波路回折格子は、図1の(c)、(d)に示すように、基板1上にアレイ導波路回折格子の導波路構成を形成し、第1のスラブ導波路3を、第1のスラブ導波路3を通る光の経路と交わる面(分離面)の交差分離面8で分離して形成されている。
【0048】
交差分離面8は導波路形成領域10の一端側(図1の(c)の上端側)から導波路形成領域の途中部にかけて設けられており、この交差分離面8に連通させて、第1のスラブ導波路3と交差しない非交差分離面18が形成されている。本実施形態例において、非交差分離面18は交差分離面8と直交しないで設けられているが、非交差分離面18は交差分離面8と直交してもよい。
【0049】
交差分離面8と非交差分離面18とによって、導波路形成領域10が、一方側の分離スラブ導波路3aを含む第1の導波路形成領域10aと、他方側の分離スラブ導波路3bを含む第2の導波路形成領域10bとに分離されている。また、導波路形成領域10の下の基板1も第1の導波路形成領域10aの下の基板1aと、第2の導波路形成領域10bの下の基板1bとに分離されている。
【0050】
なお、上記第1の導波路形成領域10aと第2の導波路形成領域10bは分離されたため間隔を介して配置されているが、図1においては、説明を分かりやすくするために、この間隔を誇張して示している。また、本実施形態例でも、図8の(a)、(b)に示した提案例と同様に、押さえ部材が設けられているが、本実施形態例の説明に用いる図面は押さえ部材を省略して示している。
【0051】
また、第1と第2の導波路形成領域10a,10bに跨る態様でスライド移動部材7が設けられている。このスライド移動部材7は、アレイ導波路回折格子の温度に依存して、第1の導波路形成領域10aを第2の導波路形成領域10bに対して交差分離面8に沿って移動させる構成を有している。スライド移動部材7は、アレイ導波路回折格子の光透過中心波長温度依存性を低減する方向に第1の導波路形成領域10aの移動を行なう。
【0052】
上記スライド移動部材7は、基板1よりも熱膨張率が大きい金属であるSUS304により形成されている。SUS304の熱膨張係数は1.65×10−5(1/K)である。スライド移動部材7は、図3の(a)、(b)に示すような板部材であり、その長さは25mmである。また、スライド移動部材7の一端側と他端側にはそれぞれ3.5mmの穴30が形成されている。
【0053】
図1の(c)、(d)に示すように、スライド移動部材7の穴30には、それぞれ、第1の固定用部材9(9a)と第2の固定用部材9(9b)が挿入され、リング部材11を介して第1、第2の固定用部材9(9a,9b)とスライド移動部材7が固定されている。
【0054】
図3の(c)、(d)に示すように、上記第1、第2の固定用部材9(9a,9b)は、φ4mmの鍔部33とφ3mmの細径部32を有するピン部材であり、細径部32は円筒形状に形成されている。また、図3の(e)、(f)に示すように、リング部材11は外周φ4mm、内周φ3mmである。これらの固定用部材9(9a,9b)は、いずれも基板1とほぼ熱膨張係数が等しい材質により形成されている。
【0055】
以下、本実施形態例のアレイ導波路回折格子の製造方法を説明する。まず、図5の(a)に示すようなアレイ導波路回折格子の回路を有する導波路形成領域10を基板1上に形成し、図5の(b)に示すように、第1のスラブ導波路3を、このスラブ導波路3を通る光の経路と交わる交差分離面8で分離して分離スラブ導波路3(3a,3b)と成す。この交差分離面8に連通させて非交差分離面18を形成する。
【0056】
また、分離スラブ導波路3(3a,3b)の少なくとも一方側(ここでは分離スラブ導波路3a)を交差分離面8に沿って温度に依存してスライド移動するスライド移動部材7を用意する。
【0057】
次に、図1の(a)、(b)に示すように、第1の固定用部材9(9a)と第2の固定用部材9(9b)を、それぞれ対応する導波路形成領域10a,10bに固定する。
【0058】
なお、第1の固定用部材9aは、スライド移動部材7を前記分離スラブ導波路3(3a,3b)の一方(ここでは分離スラブ導波路3a)を含む導波路形成領域10aに固定するものである。第2の固定用部材9bは、スライド移動部材7を分離スラブ導波路3(3a,3b)の他方(ここでは分離スラブ導波路3b)を含む導波路形成領域10bに固定するものである。
【0059】
また第1、第2の固定用部材9(9a,9b)の固定位置は、スライド移動部材7を第1の導波路形成領域10aと第2の導波路形成領域10bに跨る態様で設けた場合の、スライド移動部材7の穴30の位置に対応させて設定する。
【0060】
上記のように、本実施形態例では、第1のスラブ導波路3を分離する工程の後にスライド移動部材7を用意する工程を行い、その後、第1、第2の固定用部材9a,9bを対応する導波路形成領域10a,10bに固定する工程を行うことを設定順として定めており、これらの工程をこの順番に行う。
【0061】
その後、設定温度においてアレイ導波路回折格子の光透過中心波長の設定波長からのずれを補正する。この光透過中心波長の補正は、例えば図1の(a)、(b)に示すように、第1の導波路形成領域10aおよび基板1aをテーブル状の治具15aに把持し、第2の導波路形成領域および基板1bをテーブル状の治具15bに把持し、例えば1本の光入力導波路2から波長多重光を入力して行う。
【0062】
上記波長多重光は、アレイ導波路回折格子の回路によって分波されて対応する光出力導波路6から出力されるので、例えば1つの光出力導波路6から出力する出力光を受光しながら、治具15(15a,15b)の位置調整移動を以下のようにして行い、図4に示すように、アレイ導波路回折格子の光透過中心波長を設定波長であるグリット波長に補正する。
【0063】
なお、アレイ導波路回折格子は、1つの光出力導波路6からの光透過中心波長をグリット波長にすると、他の光出力導波路6からの光透過中心波長もグリット波長になる。
【0064】
治具15(15a,15b)の移動は、図1の(a)、(b)に示すように、アレイ導波路回折格子の基板面に沿ったx方向とy方向、基板面に垂直なz方向および、図2の(a)に示すような傾き方向、図2の(b)に示すような回転方向について行う。
【0065】
なお、図2の(a)、(b)の図中、21,22は光ファイバであり、光ファイバ22は4心の光ファイバテープ心線である。このように、上記光透過中心波長の補正は、光の入力側と出力側にそれぞれ光ファイバ21,22を接続して行うが、図1の(a)、(b)においては、これらの光ファイバを省略して示している。
【0066】
そして、上記光透過中心波長の補正位置で(つまり、光透過中心波長補正状態で)治具15(15a,15b)を保持し、固定用部材9(9a,9b)をスライド移動部材7の穴30に通してスライド移動部材7を固定用部材9(9a,9b)に嵌める。その後、リング部材11を嵌め、スライド移動部材7と固定用部材9(9a,9b)の接合を、前記設定温度で、溶接部14におけるレーザ溶接により行う。
【0067】
なお、スライド移動部材7と固定用部材9(9a,9b)の接合方法は特に限定されるものでなく適宜設定されるものであるが、本実施形態例では、出力300V、パルス時間5msで、波長1064nmのNd:YAGレーザ溶接により接合している。また、溶接部14の位置や数も特に限定されるものではなく、適宜設定されるものであるが、ここでは図1の(d)に示す8箇所の位置としている。
【0068】
本実施形態例のアレイ導波路回折格子の製造方法は以上の方法であり、この方法は、第1のスラブ導波路3の分離により形成する第1と第2の導波路形成領域10a,10bを、設定温度においてアレイ導波路回折格子の光透過中心波長の補正位置で保持し、この光透過中心波長補正状態で、スライド移動部材7と固定用部材9(9a,9b)を接合するので、設定温度においてアレイ導波路回折格子の光透過中心波長をグリット波長にすることができる。
【0069】
また、上記製造方法により製造されるアレイ導波路回折格子は、アレイ導波路回折格子の温度が変化すると、前記スライド移動部材7の温度に依存した伸縮によって、分離スラブ導波路3a側がアレイ導波路回折格子の各光透過中心波長の温度依存変動を低減する方向に、交差分離面8に沿ってスライド移動する。
【0070】
そのため、本実施形態例の製造方法を適用して製造したアレイ導波路回折格子は、アレイ導波路回折格子の温度が変化しても、この温度変化に伴う光透過中心波長ずれを解消することができる。
【0071】
したがって、本実施形態例の製造方法を適用してアレイ導波路回折格子を製造すると、光透過中心波長が温度によらず設定波長となる優れたアレイ導波路回折格子を製造することができる。
【0072】
図6には、本発明に係るアレイ導波路回折格子の製造方法の第2実施形態例を適用して形成されるアレイ導波路回折格子の概略図が模式的に示されている。第2実施形態例の説明において、上記第1実施形態例との重複説明は省略または簡略化する。
【0073】
第2実施形態例は、図7の(a)、(b)に示すように、スライド移動部材7を第1の固定用部材9(9a)と一体的に形成している。スライド移動部材7は、長さ25mmの銅板部材であり、その一端側に固定用部材9(9a)を設けている。また、スライド移動部材7の他端側には凹部31が形成され、この凹部の上面には座ぐりが形成されている。凹部31の中心部には穴30が形成されている。
【0074】
凹部31の内径は、図7の(c)、(d)に示す第2の固定用部材9(9b)の外径より大きくなっており、第2の固定用部材9bを凹部31に嵌合したときに、スライド移動部材7が第2の固定用部材9bに対して相対的に微調整移動可能に支持される構成と成している。
【0075】
また、第2の固定用部材9bにはねじ穴35が形成されており、図7の(e)、(f)に示すねじ34を、スライド移動部材7の穴30を介してねじ穴35に締結することにより、スライド移動部材7と第2の固定用部材9bが接合固定されるように構成されている。
【0076】
以下、第2実施形態例のアレイ導波路回折格子の製造方法について説明する。まず、上記第1実施形態例と同様に、アレイ導波路回折格子の回路構成および、交差分離面8と非交差分離面18の形成を行う。
【0077】
その後、第1の固定用部材9(9a)と第2の固定用部材9(9b)を、それぞれ対応する導波路形成領域10a,10bに固定する。なお、第2実施形態例においては、第1の固定用部材9aとスライド移動部材7とが一体的に形成されているので、第1の固定用部材9aを導波路形成領域10aに固定する際、スライド移動部材7を第2の固定用部材9bの上側に被せる態様とする。そして、スライド移動部材7の凹部31に第2の固定用部材9bを微調整移動可能に嵌合する。
【0078】
上記のように、第2実施形態例では、スライド移動部材7と第1の固定用部材9aを一体形成する工程の後に、第1のスラブ導波路3を分離する工程を行い、その後、第1、第2の固定用部材9a,9bを対応する導波路形成領域10a,10bに固定する工程を行うことを設定順として定めており、これらの工程をこの順番に行う。
【0079】
その後、設定温度において、上記第1実施形態例と同様の方法で、アレイ導波路回折格子の光透過中心波長の設定波長からのずれを補正し、光透過中心波長の補正位置で治具15(15a,15b)を保持したまま、前記設定温度でねじ34を、スライド移動部材7の穴30を介して第2の固定用部材9bのねじ穴35に締結し、スライド移動部材7を第2の固定用部材9bに接合固定する。なお、ねじ34の締結後に、接着剤による補強を行ってもよい。
【0080】
第2実施形態例のアレイ導波路回折格子の製造方法は以上の方法であり、第2実施形態例は上記第1実施形態例と同様の効果を奏することができる。また、第2実施形態例のアレイ導波路回折格子の製造方法を適用して形成したアレイ導波路回折格子は、第1実施形態例のアレイ導波路回折格子の製造方法を適用して形成したアレイ導波路回折格子と同様の効果を奏することができる。
【0081】
なお、本発明は上記各実施形態例に限定されることはなく、様々な実施の態様を採り得る。例えば、上記第2実施形態例では、スライド移動部材7と第2の固定用部材9bとの接合をねじ34の締結により行ったが、例えば第2の固定用部材9bを上記第1実施形態例で適用した第2の固定用部材9bと同様に鍔部と細径部を有する構成とし、リング部材11をスライド移動部材7の上から嵌めてレーザ溶接接合してもよい。
【0082】
また、上記第2実施形態例では、第1の固定用部材9aをスライド移動部材7と一体的に形成したが、アレイ導波路回折格子の光透過中心波長補正前に、第1の固定用部材9aとスライド移動部材7を固定してもおく構成としてもよい。
【0083】
さらに、第2の固定用部材9bをスライド移動部材7と一体的に形成したり、アレイ導波路回折格子の光透過中心波長補正前にスライド移動部材7と固定したりしておき、アレイ導波路回折格子の光透過中心波長補正後に第1の固定用部材9aとスライド移動部材7を接合固定してもよい。
【0084】
さらに、上記各実施形態例において、光透過中心波長補正前の工程の設定順は上記各実施形態例に限定されるものでなく適宜設定されるものである。例えば、上記各実施形態例では、交差分離面8と非交差分離面18を第1、第2の固定用部材9(9a,9b)の固定前に形成したが、交差分離面8や非交差分離面18の位置を想定した状態で固定用部材9(9a,9b)を固定し、その後、交差分離面8や非交差分離面18を形成してもよい。
【0085】
さらに、上記各実施形態例では、第1のスラブ導波路3を分離したが、アレイ導波路回折格子は光の相反性を利用して形成されているものであり、第2のスラブ導波路5側を分離して、分離された分離スラブ導波路の少なくとも一方側を、スライド移動部材7によって前記面に沿って前記各光透過中心波長の温度依存変動を低減する方向にスライド移動させてもよい。
【0086】
さらに、第1のスラブ導波路3や第2のスラブ導波路5の分離面(交差分離面)8は上記各実施形態例のようにX軸とほぼ平行な面とするとは限らず、X軸に対して斜めの面としてもよく、分離するスラブ導波路を通る光の経路と交わる面で分離すればよい。
【0087】
さらに、上記各実施形態例では、スライド移動部材7を金属の銅により形成したが、スライド移動部材7を銅以外の金属により形成することもできるし、アレイ導波路回折格子の基板および導波路形成領域よりも熱膨張係数が大きい金属以外の材料により形成してもよい。
【0088】
さらに、上記各実施形態例では、スライド移動部材7と固定用部材9(9a,9b)を導波路形成領域10側に固定したが、スライド移動部材7と固定用部材9(9a,9b)を基板1側に固定してもよい。
【0089】
さらに、本発明のアレイ導波路回折格子を構成する各導波路2,3,4a,5,6の等価屈折率や本数、大きさなどの詳細な値は特に限定されるものではなく、適宜設定されるものである。
【0090】
【発明の効果】
第1の発明のアレイ導波路回折格子の製造方法は、アレイ導波路回折格子に形成されている第1のスラブ導波路と第2のスラブ導波路の少なくとも一方を、スラブ導波路を通る光の経路と交わる面で分離し、設定温度においてアレイ導波路回折格子の光透過中心波長の設定波長からのずれを補正した後に、前記分離したスラブ導波路の少なくとも一方を前記分離面に沿ってスライド移動させるスライド移動部材と、このスライド移動部材をアレイ導波路回折格子の導波路形成領域または基板に固定する固定用部材を、接合固定するものである。
【0091】
したがって、第1の発明のアレイ導波路回折格子の製造方法によれば、設定温度において、アレイ導波路回折格子の光透過中心波長を設定波長となるアレイ導波路回折格子を製造することができるし、スライド移動部材により、例えば分離スラブ導波路を前記光透過中心波長の温度依存性を低減するよう移動することによって、使用温度範囲内のいずれの温度においても、光透過中心波長がほぼ設定波長となる優れたアレイ導波路回折格子を製造することができる。
【0092】
また、第2の発明のアレイ導波路回折格子の製造方法は、スライド移動部材をアレイ導波路回折格子の導波路形成領域または基板に固定する固定用部材の一方を、スライド移動部材と固定するまたはスライド移動部材と一体的に形成して、アレイ導波路回折格子の光透過中心波長の設定波長からのずれを補正した後に、上記固定用部材の他方をスライド移動部材と接合固定するものであるから、上記第1の発明と同様の優れた効果を奏することができる。
【0093】
さらに、本発明において、少なくとも一方の固定用部材とスライド移動部材との接合をレーザ溶接により行ったり、ねじを用いた締結により行ったりすることにより、スライド移動部材と固定用部材の接合を容易に、かつ、的確に行うことができる。
【0094】
さらに、本発明のアレイ導波路回折格子によれば、上記各アレイ導波路回折格子の製造方法を適用して製造することにより、例えば使用温度範囲内のいずれの温度においても、光透過中心波長がほぼ設定波長となる優れたアレイ導波路回折格子を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るアレイ導波路回折格子の製造方法の第1実施形態例の要部構成を断面図(a)、(c)と平面図(b)、(d)により模式的に示す説明図である。
【図2】上記実施形態例におけるアレイ導波路回折格子の光透過中心波長補正工程例を模式的に示す説明図である。
【図3】上記実施形態例のアレイ導波路回折格子の製造方法に適用されるスライド移動部材とその固定用部材の例を示す説明図である。
【図4】上記実施形態例のアレイ導波路回折格子の光透過中心波長補正前と光透過中心波長補正後の光透過特性を示すグラフである。
【図5】アレイ導波路回折格子の回路構成例(a)と、アレイ導波路回折格子の切断例(b)を示す平面説明図である。
【図6】本発明に係るアレイ導波路回折格子の第2実施形態例を適用して形成されるアレイ導波路回折格子を模式的に示す要部構成図である。
【図7】上記第2実施形態例のアレイ導波路回折格子の製造方法に適用されるスライド移動部材とその固定用部材の例を示す説明図である。
【図8】従来提案されたアレイ導波路回折格子の構成例を平面図(a)と(a)のA−A断面図(b)により模式的に示す要部構成図である。
【図9】従来のアレイ導波路回折格子を示す説明図である。
【図10】アレイ導波路回折格子における光透過中心波長シフトと光入力導波路および光出力導波路の位置との関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1 基板
2 光入力導波路
3 第1のスラブ導波路
3a,3b 分離スラブ導波路
4 アレイ導波路
4a チャンネル導波路
5 第2のスラブ導波路
6 光出力導波路
7 スライド移動部材
8 交差分離面
9 固定用部材
10,10a,10b 導波路形成領域
18 非交差分離面

Claims (5)

  1. 少なくとも1本の光入力導波路と、該光入力導波路の出射側に接続された第1のスラブ導波路と、該第1のスラブ導波路の出射側に接続され、互いに設定量異なる長さの複数並設されたチャネル導波路から成るアレイ導波路と、該アレイ導波路の出射側に接続された第2のスラブ導波路と、該第2のスラブ導波路の出射側に複数並設接続された光出力導波路とを有する導波路形成領域を基板上に形成し、前記第1のスラブ導波路と第2のスラブ導波路の少なくとも一方をスラブ導波路を通る光の経路と交わる交差面で分離して分離スラブ導波路と成す工程と、前記分離スラブ導波路の少なくとも一方側を前記分離面に沿って温度に依存してスライド移動するスライド移動部材を用意する工程と、該スライド移動部材を前記分離スラブ導波路の一方を含む導波路形成領域またはその下の基板に固定する第1の固定用部材および前記スライド移動部材を前記分離スラブ導波路の他方を含む導波路形成領域またはその下の基板に固定する第2の固定用部材をそれぞれ対応する導波路形成領域または基板に固定する工程を、予め定めた設定順に行い、然る後に、設定温度においてアレイ導波路回折格子の光透過中心波長の設定波長からのずれを補正した後、前記スライド移動部材と第1の固定用部材と第2の固定用部材を設定温度で接合固定することを特徴とするアレイ導波路回折格子の製造方法。
  2. 少なくとも1本の光入力導波路と、該光入力導波路の出射側に接続された第1のスラブ導波路と、該第1のスラブ導波路の出射側に接続され、互いに設定量異なる長さの複数並設されたチャネル導波路から成るアレイ導波路と、該アレイ導波路の出射側に接続された第2のスラブ導波路と、該第2のスラブ導波路の出射側に複数並設接続された光出力導波路とを有する導波路形成領域を基板上に形成し、前記第1のスラブ導波路と第2のスラブ導波路の少なくとも一方をスラブ導波路を通る光の経路と交わる交差面で分離して分離スラブ導波路と成す工程と、前記分離スラブ導波路の少なくとも一方側を前記分離面に沿って温度に依存してスライド移動するスライド移動部材を前記分離スラブ導波路の一方を含む導波路形成領域またはその下の基板に固定する第1の固定用部材と前記スライド移動部材を前記分離スラブ導波路の他方を含む導波路形成領域またはその下の基板に固定する第2の固定用部材のいずれか一方を、前記スライド移動部材と固定するまたは前記スライド移動部材と一体的に形成する工程と、前記第1と第2の固定用部材をそれぞれ対応する導波路形成領域またはその下の基板に固定する工程を、予め定めた設定順に行い、然る後に、設定温度においてアレイ導波路回折格子の光透過中心波長の設定波長からのずれを補正した後、前記第1の固定用部材と第2の固定用部材の他方と前記スライド移動部材を設定温度で接合固定することを特徴とするアレイ導波路回折格子の製造方法。
  3. 少なくとも一方の固定用部材とスライド移動部材との接合をレーザ溶接により行うことを特徴とする請求項1または請求項2記載のアレイ導波路回折格子の製造方法。
  4. 少なくとも一方の固定用部材とスライド移動部材との接合を、ねじを用いた締結により行うことを特徴とする請求項1または請求項2記載のアレイ導波路回折格子の製造方法。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載のアレイ導波路回折格子の製造方法を適用して製造したことを特徴とするアレイ導波路回折格子。
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