JP2001330739A - アレイ導波路型回折格子 - Google Patents
アレイ導波路型回折格子Info
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Abstract
損失や波長合分波特性が安定なアレイ導波路型回折格子
を提供する。 【解決手段】 光入力導波路2と、第1のスラブ導波路
3と、互いに異なる長さの複数の並設したアレイ導波路
4と、第2のスラブ導波路5と、複数並設した光出力導
波路6とを順に接続してなる導波路形成領域10を単結
晶基板1上に形成する。基板1の結晶方位面に沿って劈
開形成した劈開分離面80を第1のスラブ導波路3を通
る光の経路と交わるように形成して第1のスラブ導波路
3を劈開分離する。分離スラブ導波路3b側はベース9
に固定し、分離スラブ導波路3a側は高熱膨張係数部材
7を介してベース9にスライド移動自在に固定する。使
用環境温度変化に応じて高熱膨張係数部材7をベース9
よりも大きく膨張収縮させ、分離スラブ導波路3a側を
劈開分離面80に沿って矢印A,B方向にスライド移動
させる。
Description
通信において光合分波器として用いられるアレイ導波路
型回折格子に関するものである。
を飛躍的に増加させる方法として、光波長多重通信の研
究開発が盛んに行なわれ、実用化が進みつつある。光波
長多重通信は、例えば互いに異なる波長を有する複数の
光を多重して伝送させるものであり、このような光波長
多重通信のシステムにおいては、伝送される多重光か
ら、光受信側で波長ごとの光を取り出すために、予め定
められた波長の光のみを透過する光透過デバイス等を、
システム内に設けることが不可欠である。
ような平板光導波路回路(PLC;Planar Li
ghtwave Circuit)のアレイ導波路型回
折格子(AWG;Arrayed Waveguide
Grating)がある。アレイ導波路型回折格子
は、シリコンなどの基板1上に、同図に示すような導波
路構成を石英系ガラス等のコアにより形成したものであ
る。
1本以上の並設された光入力導波路2の出射側に、第1
のスラブ導波路3が接続され、第1のスラブ導波路3の
出射側には複数の並設されたアレイ導波路4が接続さ
れ、アレイ導波路4の出射側には第2のスラブ導波路5
が接続され、第2のスラブ導波路5の出射側には複数の
並設された光出力導波路6が接続されて形成されてい
る。
路3から導出された光を伝搬するものであり、互いに異
なる長さに形成され、隣り合うアレイ導波路4の長さは
互いにΔL異なっている。なお、光入力導波路2や光出
力導波路6は、例えばアレイ導波路型回折格子によって
分波あるいは合波される互いに異なる波長の信号光の数
に対応させて設けられるものであり、アレイ導波路4
は、通常、例えば100本といったように多数設けられ
るが、同図においては、図の簡略化のために、これらの
光入力導波路2、アレイ導波路4、光出力導波路6の各
々の本数を簡略的に示してある。
ァイバ(図示せず)が接続されて、波長多重光が導入さ
れるようになっており、光入力導波路2を通って第1の
スラブ導波路3に導入された光は、その回折効果によっ
て広がって各アレイ導波路4に入射し、アレイ導波路4
を伝搬する。
のスラブ導波路5に達し、さらに、光出力導波路6に集
光されて出力されるが、全てのアレイ導波路4の長さが
互いに異なることから、アレイ導波路4を伝搬した後に
個々の光の位相にずれが生じ、このずれ量に応じて集束
光の波面が傾き、この傾き角度により集光する位置が決
まる。
互いに異なることになり、その位置に光出力導波路6を
形成することによって、波長の異なった光(分波光)を
各波長ごとに異なる光出力導波路6から出力できる。
入力導波路2から入力される互いに異なる複数の波長を
もった多重光から1つ以上の波長の光を分波して各光出
力導波路6から出力する光分波機能を有しており、分波
される光の中心波長は、アレイ導波路4の長さの差(Δ
L)及びアレイ導波路4の実効屈折率ncに比例する。
特性を有するために、アレイ導波路型回折格子を波長多
重伝送用の波長多重分波器として用いることができ、例
えば図5に示すように、1本の光入力導波路2から波長
λ1,λ2,λ3,・・・λn(nは2以上の整数)の
波長多重光を入力させると、これらの各波長の光は、第
1のスラブ導波路3で広げられ、アレイ導波路4に到達
し、第2のスラブ導波路5を通って、前記の如く、波長
によって異なる位置に集光され、互いに異なる光出力導
波路6に入射し、それぞれの光出力導波路6を通って、
光出力導波路6の出射端から出力される。
力用の光ファイバ(図示せず)を接続することにより、
この光ファイバを介して、前記各波長の光が取り出され
る。なお、各光出力導波路6や前述の光入力導波路2に
光ファイバを接続するときには、例えば光ファイバを1
次元アレイ状に配列固定した光ファイバアレイを用意
し、この光ファイバアレイを光出力導波路6や光入力導
波路2の接続端面側に固定して光ファイバと光出力導波
路6及び光入力導波路2を接続する。
光出力導波路6から出力される光の光透過特性(アレイ
導波路型回折格子の透過光強度の波長特性)は、例えば
図6に示すようになり、各光透過中心波長(例えばλ
1,λ2,λ3,・・・λn)を中心とし、それぞれの
対応する光透過中心波長から波長がずれるにしたがって
光透過率が小さくなる光透過特性を示す。なお、前記光
透過特性は、必ずしも1つの極大値を有するとは限ら
ず、2つ以上の極大値を有するものである場合もある。
反性(可逆性)の原理を利用しているため、光分波器と
しての機能と共に、光合波器としての機能も有してい
る。すなわち、図5とは逆に、互いに異なる複数の波長
の光をそれぞれの波長ごとにそれぞれの光出力導波路6
から入射させると、これらの光は、上記と逆の伝搬経路
を通り、アレイ導波路4によって合波され、1本の光入
力導波路2から出射される。
ては、前記の如く、回折格子の波長分解能が回折格子を
構成するアレイ導波路4の長さの差(ΔL)に比例する
ために、ΔLを大きく設計することにより、従来の回折
格子では実現できなかった波長間隔の狭い波長多重光の
光合分波が可能となり、高密度の光波長多重通信の実現
に必要とされている、複数の信号光の光合分波機能、す
なわち、波長間隔が1nm以下の複数の光信号を分波ま
たは合波する機能を果たすことができる。
イ導波路型回折格子は、元来、石英系ガラス材料を主と
するために、この石英系ガラス材料の温度依存性に起因
してアレイ導波路型回折格子の前記光透過中心波長が温
度に依存してシフトする。この温度依存性は、1つの光
出力導波路6からそれぞれ出力される光の透過中心波長
をλ、前記アレイ導波路4を形成するコアの等価屈折率
をnc、基板(例えばシリコン基板)1の熱膨張係数を
αs、アレイ導波路型回折格子の温度変化量をTとした
ときに、(数1)により示されるものである。
折格子において、(数1)から前記光透過中心波長の温
度依存性を求めてみる。従来の一般的なアレイ導波路型
回折格子においては、dnc/dT=1×10−5(℃
−1)、αs=3.0×10 −6(℃−1)、nc=
1.451(波長1.55μmにおける値)であるか
ら、これらの値を(数1)に代入する。
てそれぞれ異なるが、各波長λの温度依存性は等しい。
そして、現在用いられているアレイ導波路型回折格子
は、波長1550nmを中心とする波長帯の波長多重光
を分波したり合波したりするために用いられることが多
いので、ここでは、λ=1550nmを(数1)に代入
する。そうすると、従来の一般的なアレイ導波路型回折
格子の前記光透過中心波長の温度依存性は、(数2)に
示す値となる。
る。例えばアレイ導波路型回折格子の使用環境温度が2
0℃変化したとすると、各光出力導波路6から出力され
る光透過中心波長は0.30nm長波長側にシフトする
ものであり、前記使用環境温度変化が70℃以上になる
と、前記光透過中心波長のシフト量が1nm以上になっ
てしまう。
常に狭い間隔で波長を分波または合波できることが特徴
であり、この特長を生かして波長多重光通信用に適用さ
れるものであるため、上記のように、使用環境温度変化
によって光透過中心波長が上記シフト量だけ変化するこ
とは致命的である。
長が変化しないように、アレイ導波路型回折格子の温度
を一定に保つための温度調節手段を設けたアレイ導波路
型回折格子が提案されている。この温度調節手段は、例
えば、ペルチェ素子やヒータなどを設けて構成されるも
のであり、いずれも、アレイ導波路型回折格子を予め定
めた設定温度(室温以上)に保つ制御を行なうものであ
る。
いては、符号30で示すペルチェ素子がアレイ導波路型
回折格子の基板1側に設けられており、サーミスタ31
の検出温度に基づいてアレイ導波路型回折格子の温度を
一定に保つように調節する。また、ペルチェ素子の代わ
りにヒータを設けた構成のものは、ヒータで高温保持
し、アレイ導波路型回折格子の温度を一定に保つように
している。
度を一定に保つと、温度に起因して基板1の膨張収縮や
前記コアの等価屈折率変化などが生じないため、上記光
透過中心波長の温度依存性の問題を解消することができ
る。
アレイ導波路部の作製誤差(膜厚、幅、屈折率等の誤
差)に起因して、前記光透過中心波長がITUグリッド
波長等の設定波長からずれている場合にも、光透過中心
波長が前記設定波長となる温度を(数2)を用いて算出
し、アレイ導波路型回折格子の温度がこの算出温度とな
るようにペルチェ素子やヒータ等を有する温度調節手段
によって温度調節すれば、前記光透過中心波長をグリッ
ド波長に合わせることができる。
うな温度調節手段を用いてアレイ導波路型回折格子の温
度を一定に保つものは、温度調節のために、ペルチェ素
子やヒータに例えば1Wといった通電を常時行なわなけ
ればならず、コストがかかるといった問題があった。
部品を使用するためには、当然、コントローラーや制御
用サーミスター、熱電対等が必要となり、これらの部品
の組立ずれ等に起因して、光透過中心波長シフトを正確
に抑制できないことがあった。
イバアレイとの接続は、一般に接着剤を用いて行なわれ
ており、ペルチェ素子やヒータによってアレイ導波路型
回折格子の温度を室温以上の温度に制御すると、アレイ
導波路回折格子と光ファイバーの接続面に介設された接
着剤が室温以上の温度によって例えば膨張したり、軟化
したりする。したがって、ペルチェ素子などを用いてア
レイ導波路型回折格子の温度を一定に保つ構成とした場
合に、前記接着剤の膨張や軟化によって、アレイ導波路
型回折格子の光入力導波路2や光出力導波路6と光ファ
イバとの接続損失が増加し、アレイ導波路型回折格子と
光ファイバとの接続の信頼性を損ねるといった問題があ
った。
に示すような構成のアレイ導波路型回折格子が提案され
た(特願平11−270201号、特願2000−21
533に提案されているものであり、未だ公開になって
いない)。
1上に石英系ガラスによって形成された導波路形成領域
10を形成している。導波路形成領域10には従来例と
同様に、1本の光入力導波路2、第1のスラブ導波路
3、複数のアレイ導波路4、第2のスラブ導波路5、複
数の光出力導波路6が設けられており、前記アレイ導波
路4、光出力導波路6は、それぞれ予め定められた導波
路間隔を介して並設されているが、同図に示すアレイ導
波路回折格子においては、第1のスラブ導波路3が、第
1のスラブ導波路3を通る光の経路と交わる切断面8で
切断分離されている。
と成しており、切断面8によって、前記導波路形成領域
10は、導波路形成領域10aと導波路形成領域10b
とに切断分離されている。
なことは、前記の如く、第1のスラブ導波路3が第1の
スラブ導波路3を通る光の経路と交わる切断面8で分離
スラブ導波路3a,3bに切断分離されており、この分
離された分離スラブ導波路3a側を前記切断面8に沿っ
てスライド移動させることにより前記光透過中心波長を
シフトさせるようにしたことであり、図4のアレイ導波
路型回折格子には、上記スライド移動を行なうスライド
移動機構が設けられている。
折格子の各光透過中心波長の温度依存変動を低減する方
向に、分離スラブ導波路3a側を切断面8に沿ってスラ
イド移動させる機構であり、同図に示す構成において
は、高熱膨張係数部材7、ベース9、係止部材14を設
けて上記スライド移動機構を構成している。
第2のスラブ導波路5と光出力導波路6が形成されてい
る側の導波路形成領域10bおよびその下の基板1は、
石英ガラスやInvarロットなどの低熱膨張率の材料
により形成されたベース9に固定されている。
路2が形成されている側の導波路形成領域10aおよび
その下の基板1は、前記ベース9に対してスライド移動
自在に設けられている。導波路形成領域10aの一端側
は接着剤13を介して高熱膨張係数部材7に固定されて
おり、他端側は係止部材14に係止されている。
0aの上面に沿って設けられた上板部7aと導波路形成
領域10aの側面に沿って設けられた側板部(図示され
ていない)とを有するL字形状の部材であり、側板部が
固定部11でベース9に固定されている。高熱膨張係数
部材7は、例えば熱膨張係数が2.31×10−5(1
/K)のAl(アルミニウム)により形成されている。
aの上面に沿って設けられた上板部14aと導波路形成
領域10aの側面に沿って設けられた側板部(図示され
ていない)とを有するL字形状の部材であり、側板部が
固定部12でベース9に固定されている。係止部材14
の上板部の内壁と導波路形成領域10aの上面とは当接
しており、導波路形成領域10aのスライド移動時に、
導波路形成領域10aがベース9に対して上方側(XY
平面に垂直なZ軸方向)に変位しないようになってい
る。また、側板部の内壁と導波路形成領域10aの側面
とは間隔を介しており、導波路形成領域10aのスライ
ド移動が支障なく行なえるようになっている。
て、アレイ導波路回折格子の使用環境温度が変化する
と、高熱膨張部材7が導波路形成領域10よりも大きく
膨張または収縮するので、ベースに固定されていない側
の導波路形成領域10aおよびその基板1が、前記切断
面8に沿って、図の矢印A方向または矢印B方向にスラ
イド移動し、それにより、分離スラブ導波路3a及び光
入力導波路2がスライド移動する。
アレイ導波路回折格子の各光透過中心波長の温度依存変
動を低減する方向に行われるため、この提案のアレイ導
波路回折格子においては、アレイ導波路回折格子の使用
環境温度変化に伴う各光透過中心波長の温度依存性が補
償される。
子の線分散特性に着目して成されたものであり、以下、
上記提案における光透過中心波長の温度依存性補償原理
について、図3に基づいて述べる。
波路2から入射された光は、第1のスラブ導波路(入力
側スラブ導波路)3で回折し、アレイ導波路4を励振す
る。なお、前記の如く、隣接するアレイ導波路4の長さ
は互いにΔLずつ異なっている。そこで、アレイ導波路
4を伝搬した光は、(数3)を満たし、第2のスラブ導
波路(出力側スラブ導波路)5の出力端に集光される。
波路3および第2のスラブ導波路5の等価屈折率、nc
はアレイ導波路4の等価屈折率、φは回折角、mは回折
次数、dは隣り合うアレイ導波路4同士の間隔であり、
λは、前記の如く、各光出力導波路6から出力される光
の透過中心波長である。
過中心波長をλ0とすると、λ0は(数4)で表され
る。なお、波長λ0は、一般に、アレイ導波路型回折格
子の中心波長と呼ばれる。
ラブ導波路3,5の光進行方向中心軸をY方向、このY
方向に直交する方向をX方向とする。回折角φ=0とな
るアレイ導波路型回折格子の集光位置を点Oとすると、
回折角φ=φpを有する光の集光位置(第2のスラブ導
波路5の出力端における位置)は、例えば点Pの位置
(点OからX方向にずれた位置)となる。ここで、O−
P間のX方向の距離をxとすると波長λとの間に(数
5)が成立する。
波路5の焦点距離であり、ngはアレイ導波路4の群屈
折率である。なお、アレイ導波路4の群屈折率ngは、
アレイ導波路4の等価屈折率ncにより、(数6)で与
えられる。
焦点OからX方向の距離dx離れた位置に光出力導波路
6の入力端を配置形成することにより、dλだけ波長の
異なった光を取り出すことが可能であることを意味す
る。
波路3に関しても同様に成立する。すなわち、例えば第
1のスラブ導波路3の焦点中心を点O’とし、この点
O’からX方向に距離dx’ずれた位置にある点を点
P’とすると、この点P’に光を入射した場合に、出力
の波長がdλ’ずれることになる。この関係を式により
表わすと、(数7)のようになる。
スラブ導波路3の焦点距離である。この(数7)は、第
1のスラブ導波路3の焦点O’とX方向の距離dx’離
れた位置に光入力導波路2の出力端を配置形成すること
により、前記焦点Oに形成した光出力導波路に6おいて
dλ’だけ波長の異なった光を取り出すことが可能であ
ることを意味する。
用環境温度変動によってアレイ導波路型回折格子の光出
力導波路から出力される光透過中心波長がΔλずれたと
きに、dλ’=Δλとなるように、光入力導波路6の出
力端位置を前記X方向に距離dx’だけずらせば、例え
ば焦点Oに形成した光出力導波路6において、波長ずれ
のない光を取り出すことができ、他の光出力導波路6に
関しても同様の作用が生じるため、前記光透過中心波長
ずれΔλを補正(解消)できることになる。
2のスラブ導波路5の少なくとも一方がスラブ導波路5
を通る光の経路と交わる切断面8で切断分離したもので
あり、図4に示したように、第1のスラブ導波路3が切
断分離されていると仮定して議論すると、この分離され
た第1のスラブ導波路のうち、例えば光入力導波路2に
接続されている分離スラブ導波路3a側(光入力導波路
2も含む)を、スライド移動機構によって前記切断面8
に沿ってスライド移動させれば、前記各光透過中心波長
をシフトさせることが可能となる。
記各光透過中心波長の温度依存変動(波長ずれ)Δλが
dλと等しくなるようにして、前記各光透過中心波長の
温度依存変動を低減する方向に分離スラブ導波路3a及
び光入力導波路2を前記切断面8に沿って移動させれ
ば、前記光透過中心波長ずれを解消することが可能とな
る。
補正量の関係は以下のようにして導かれる。前記光透過
中心波長の温度依存性(温度による光透過中心波長のず
れ量)は、前記(数2)で表されるので、温度変化量T
を用いて光透過中心波長ずれ量Δλを(数8)により表
わすことができる。
光入力導波路の位置補正量dx’を求めると、(数9)
が導かれる。
(数9)により示される位置補正量dx’だけ、前記ス
ライド移動機構によって切断面8に沿って第1のスラブ
導波路3の分離スラブ導波路3a及び光入力導波路2を
スライド移動させることにより、前記光透過中心波長ず
れを解消することが可能となる。
子は光の相反性を利用して形成されているものであり、
第2のスラブ導波路5側を切断分離して、分離された分
離スラブ導波路の少なくとも一方側を、スライド移動機
構によって前記切断面に沿って前記各光透過中心波長の
温度依存変動を低減する方向にスライド移動させれば、
同様の効果が得られ、前記各光透過中心波長の温度依存
変動を解消することが可能となる。
イ導波路回折格子を作製する場合、一般には、ダイシン
グソー等の刃物を用いて切断面8を形成することが考え
られる。すなわち、上記提案の実施形態例にも開示され
ているように、例えば第1のスラブ導波路3の切断分離
および、この切断に伴う導波路形成領域10と基板1の
切断分離はダイシングソーを用いて切断することが考え
られる。
用いて導波路形成領域10を切断すると、切断刃の厚み
分の導波路形成領域10が削れて消失してしまい、この
消失する部分の厚みが一般に20μm〜数百μmと厚
く、しかも、ダイシングソー等により形成される切断面
8の表面が滑らかでないために、ダイシングソー等によ
る切断前後でアレイ導波路型回折格子における波長合分
波特性が異なってしまうといった問題が生じる。
て、切断刃の厚み分の間隔が生じると、この間隔におけ
る屈折率の不整合が生じたり、切断されたスラブ導波路
(図4では第1のスラブ導波路3)の焦点距離が切断の
前後で変わってしまうといった問題が生じる。
に、石英系ガラスと屈折率の整合したマッチンググリー
ス等の屈折率整合剤を、切断面8によって形成された間
隔に設けることが考えられるが、切断幅が大きいことか
ら、例えばオイルが上記間隔に常に供給されるようなオ
イルだめなどの特別の機構が別途必要になる。また、仮
に屈折率整合が取れたとしても、上記間隔において20
〜数百μmの間に渡って光がコア(スラブ導波路)を導
波しないので、光損失が生じる。
らかでないと、切断面8での光散乱などによる光損失が
生じるといった問題が生じる。さらに、ダイシング(切
削)切断においては、切削刃の摩耗や切削時の振動など
により、切断幅の再現性が十分でないといった問題もあ
る。
断を適用することも考えられるが、この場合、切断面8
の熱によるダレや端面の変形等が生じ、スラブ導波路を
構成するコアサイズが変わってしまうといった問題が生
じる。
前記波長合分波特性を同等に保つことは困難であり、ま
た、切断後の波長合分波特性変化の予測も容易でなかっ
た。
たものであり、その目的は、光透過中心波長の温度依存
性を正確に抑制することができ、しかも、波長合分波特
性や光損失特性が安定したアレイ導波路型回折格子を提
供することにある。
に、本発明は次のような構成をもって課題を解決するた
めの手段としている。すなわち、本第1の発明は、1本
以上の並設された光入力導波路の出射側に第1のスラブ
導波路が接続され、該第1のスラブ導波路の出射側には
該第1のスラブ導波路から導出された光を伝搬する互い
に異なる長さの複数の並設されたアレイ導波路が接続さ
れ、該複数のアレイ導波路の出射側には第2のスラブ導
波路が接続され、該第2のスラブ導波路の出射側には複
数の並設された光出力導波路が接続されて成る導波路構
成を基板上に形成し、前記光入力導波路から入力される
互いに異なる複数の波長をもった光から1つ以上の波長
の光を分波して各光出力導波路から出力する光分波機能
を有するアレイ導波路型回折格子において、前記基板は
単結晶により形成されており、該単結晶基板の結晶方位
面に沿って劈開形成された劈開分離面により前記第1の
スラブ導波路と第2のスラブ導波路の少なくとも一方が
スラブ導波路を通る光の経路と交わる面で分離されてお
り、前記分離された分離スラブ導波路の少なくとも一方
側を前記劈開分離面に沿ってスライド移動させることに
より前記それぞれの光出力導波路から出力される出力光
の光透過中心波長をシフトさせる構成をもって課題を解
決する手段としている。
成に加え、前記分離スラブ導波路の少なくとも一方側を
劈開分離面に沿って移動させるスライド移動機構が設け
られて該スライド移動機構が光透過中心波長をシフトさ
せる機構と成しており、該スライド移動機構は光透過中
心波長の温度依存変動を低減する方向に分離スラブ導波
路をスライド移動させる構成とした構成をもって課題を
解決する手段としている。
の発明の構成に加え、前記分離スラブ導波路同士の間隔
は約1μm以下と成している構成をもって課題を解決す
る手段としている。
又は第3の発明の構成に加え、前記スライド移動機構
は、光透過中心波長のシフトに応じた分離スラブ導波路
移動量に対応する熱膨張係数による伸縮が生じる物質を
有している構成をもって課題を解決する手段としてい
る。
により形成されており、該単結晶基板の結晶方位面に沿
って劈開形成された劈開分離面により前記第1のスラブ
導波路と第2のスラブ導波路の少なくとも一方がスラブ
導波路を通る光の経路と交わる面で分離されている。
る切断面において切断する領域が削れて消失してしまう
場合と異なり、劈開分離面における消失が殆どなく、し
かも、分離した端面は非常に滑らかである。したがっ
て、本発明においては、分離した分離スラブ導波路の少
なくとも一方側をスライド移動できる範囲内で、分離ス
ラブ同士をサブμm〜数μm程度に限りなく近づけて接
合させることが可能となり、スラブ導波路の焦点距離の
ずれや光損失は殆ど無くなる。
イ導波路型回折格子と同様に、前記分離された分離スラ
ブ導波路の少なくとも一方側を前記劈開分離面に沿って
適宜の移動量スライド移動させることにより、前記それ
ぞれの光出力導波路から出力される出力光の光透過中心
波長をシフトさせて、例えばアレイ導波路型回折格子の
光透過中心波長ずれを解消することが可能となる。
ヒータを用いなくてもアレイ導波路型回折格子の使用環
境温度による光透過中心波長ずれを抑制し、光透過中心
波長の温度無依存化を行うことができるために、ペルチ
ェ素子やヒータを含む温度調節手段を設ける場合のよう
に、常時通電を必要とせず、部品の組立誤差による温度
補正誤差が生じることもなく、室温以上の温度でアレイ
導波路型回折格子を保つことによるアレイ導波路型回折
格子と光ファイバとの接続損失増加の虞もない。
に基づいて説明する。なお、本実施形態例の説明におい
て、従来例および提案例と同一名称部分には同一符号を
付し、その重複説明は省略する。図1には、本発明に係
るアレイ導波路型回折格子の一実施形態例の概略図が平
面図によって模式的に示されている。
導波路型回折格子は図4に示した提案例のアレイ導波路
型回折格子とほぼ同様に構成されており、本実施形態例
が提案例と異なる特徴的なことは、基板1を単結晶のシ
リコン基板により形成し、該単結晶基板1の結晶方位面
に沿って劈開形成された劈開分離面80により前記第1
のスラブ導波路3を、スラブ導波路3を通る光の経路と
交わる面で分離して分離スラブ導波路3a、3bとし、
分離スラブ導波路3a側の導波路形成領域10aを劈開
分離面80に沿ってスライド移動させる構成としたこと
である。
路3a,3b同士の劈開分離面80を介しての間隔は、
約1μm以下(例えばサブμm〜1μm程度)と成して
いる。
動によって、上記提案例と同様に、それぞれの光出力導
波路6から出力される出力光の光透過中心波長をシフト
させる構成と成しており、本実施形態例において、前記
導波路構成における各パラメータは、以下のように構成
されている。
離Lf’と第2のスラブ導波路5の焦点距離Lfは等し
く、その値は9mm(9000μm)であり、また、2
5℃において、第1のスラブ導波路3の等価屈折率およ
び第2のスラブ導波路5の等価屈折率は共にnsで、そ
の値は、波長1.55μmの光に対して1.453であ
る。さらに、アレイ導波路4の光路長差ΔLは65.2
μm、隣り合うアレイ導波路4同士の間隔は15μm、
回折次数mは61、アレイ導波路4の等価屈折率ncは
波長1.55μmの光に対して1.451、アレイ導波
路の群屈折率n gは波長1.55μmの光に対して1.
475である。
型回折格子において、回折角φ=0となるところの光透
過中心波長λ0は、前記(数4)から明らかなように、
λ0=1550.9nmである。
例と同様に、アレイ導波路型回折格子の使用環境温度変
化量Tと光入力導波路2の位置補正量dx’との関係は
前記(数9)により表わされるものであるため、本実施
形態例について、アレイ導波路型回折格子の導波路構成
の各パラメータと(数9)に基づき、アレイ導波路型回
折格子の使用環境温度の変化量Tと光入力導波路2の位
置補正量dx’の関係を求めると、(数10)に示す関
係が導かれる。
レイ導波路型回折格子の使用環境温度が10℃変化した
際、光入力導波路2の出力端の位置をX方向に約3.8
3μm補正(移動)すれば、温度による中心波長すれが
補正できる計算になる。
型回折格子の使用環境温度が10℃上昇したときに、光
入力導波路2の出力端20の位置が約3.83μmだ
け、矢印A方向に移動し、その逆に、アレイ導波路型回
折格子の使用環境温度が10℃下降したときに、光入力
導波路2の出力端20の位置が約3.83μmだけ、矢
印B方向に移動するように、分離スラブ導波路3a側の
移動量を定めた。そして、この移動量が得られるように
高熱膨張係数部材7の大きさ等を形成し、前記スライド
移動機構によって、各光透過中心波長の温度依存変動を
低減する方向にスライド移動させるようにしている。
格子の作製に際し、本発明者は、まず、基板1上に上記
導波路構成の導波路形成領域10を形成してアレイ導波
路型回折格子チップを形成した。次に、このチップ端面
(図1のS部)に、その表面から下側に傷を入れていっ
てシリコン基板1の表面側に一部傷を入れ、この傷に向
けてシリコン基板1の裏面から加えることによって、シ
リコン結晶方位面に沿ってシリコン基板1とシリコン基
板1上の導波路形成領域10を劈開し、劈開分離面80
を形成した。
領域10を導波路形成領域10a,10bに分離して、
導波路形成領域10b側を石英板(熱膨張係数=約0.
5×10−6K−1)のベース9上に熱硬化性の接着剤
により固定し、導波路形成領域10a側はAlの高熱膨
張係数部材7を介してベース9上に配置し、劈開分離面
80に沿って移動自在とした。
り、第1のスラブ導波路3を通る光の経路と交わる劈開
分離面80で第1のスラブ導波路3が分離スラブ導波路
3a,3bに劈開分離されており、劈開分離面80にお
ける分離スラブ3a,3b同士の間隔は前記スライド移
動機構による導波路形成領域10a側の移動ができる程
度のサブμm〜1μm程度の僅かな隙間であり、また、
劈開分離面80は非常に滑らかであるために、分離前後
においてアレイ導波路型回折格子の波長合分波特性に劣
化がなく、アレイ導波路型回折格子の作製時のフォトリ
ソグラフィで用いるフォトマスクパターン通りの安定し
た波長合分波特性を得ることができる。
の分離前の損失および中心波長特性と、本実施形態例に
おける劈開分離後の損失および中心波長特性と、図4の
提案例(表1において比較例として示している)におけ
る切断面8での切断分離後の損失および中心波長特性が
それぞれ示されている。
ては、分離後の損失および中心波長が大きく変化してい
るのに対し、本実施形態例のアレイ導波路型回折格子
は、その損失が分離前と殆ど変わらず、中心波長は分離
前と全く変わらないことが確認できた。
路型回折格子の使用環境温度が変化すると、前記スライ
ド移動機構によって、分離スラブ導波路3a側がアレイ
導波路型回折格子の各光透過中心波長の温度依存変動を
低減する方向(図1の矢印A方向または矢印B方向)
に、切断面8に沿ってスライド移動させられる。このス
ライド移動量は、前記(数10)により求められる位置
補正量dx’であり、上記スライド移動によって、分離
スラブ導波路3a及び光入力導波路2がスライド移動す
る。
提案の装置と同様に、たとえアレイ導波路型回折格子の
使用環境温度が変化しても、この温度変化に伴う光透過
中心波長ずれを解消することができ、使用環境温度に依
存しない、いわゆる温度無依存型のアレイ導波路型回折
格子とすることができる。
温度において、光透過中心波長の温度変化を測定したと
ころ、図2の特性線aに示す結果が得られ、光透過中心
波長のずれ(シフト)量は約0.01nm以下となり、
使用環境温度が0℃〜80℃の範囲内で変化しても、光
透過中心波長は殆どずれないことが確認できた。
における導波路構成の各パラメータを本実施形態例と同
様に形成し、第1のスラブ導波路3を分離していない従
来のアレイ導波路型回折格子において、0℃〜80℃の
環境温度における光透過中心波長の温度変化を測定した
結果も示されている(図2の特性線b)。特性線aと特
性線bとを比較すると明らかなように、本実施形態例の
アレイ導波路型回折格子は、従来のアレイ導波路型回折
格子において問題であった光透過中心波長の温度依存性
を解消することができ、光波長多重通信用などの実用に
適した優れたアレイ導波路型回折格子であることが分か
る。
イド移動機構は、高熱膨張係数部材7、ベース9、係止
部材14を有して構成されており、ベース9に配置した
導波路形成部10aおよびその下の基板1の一端側を、
高熱膨張係数部材7を介してベース9に固定し、他端側
を係止部材14により係止するといった簡単な構成であ
り、アレイ導波路型回折格子の構成の複雑化を避けるこ
とができる。
うに導波路形成部10aおよびその下の基板1をベース
9にスライド移動自在に固定し、導波路形成部10およ
びその下の基板をベース9に固定したものであるため、
容易に作製することができる。
素子やヒータを用いる必要がないために、ペルチェ素子
やヒータを含む温度調節手段を設ける場合のように、常
時通電を必要とせず、部品の組立誤差による温度補正誤
差が生じることもなく、室温以上の温度でアレイ導波路
型回折格子を保つことによるアレイ導波路型回折格子と
光ファイバとの接続損失増加の虞もない。
ることはなく、様々な実施の態様を採り得る。例えば、
上記実施形態例では、高熱膨張係数部材7としてAlの
板を用いたが、高熱膨張係数部材7は必ずしもAlとす
るとは限らず、Al以外のCu等の材料により形成して
もよい。
導波路3を劈開分離したが、アレイ導波路型回折格子は
光の相反性を利用して形成されているものであり、第2
のスラブ導波路5側を劈開分離して、分離された分離ス
ラブ導波路の少なくとも一方側を、スライド移動機構に
よって前記切断面に沿って前記各光透過中心波長の温度
依存変動を低減する方向にスライド移動させても、上記
実施形態例と同様の効果が得られ、前記各光透過中心波
長の温度依存変動を解消することができる。
導波路3の劈開分離面80はX軸とほぼ平行な面とした
が、第1のスラブ導波路3や第2のスラブ導波路5の劈
開分離面80の形成方向は特に限定されるものでなく、
適宜設定されるものであり、例えばX軸に対して斜めの
面としてもよく、基板1の結晶方位面に沿って、スラブ
導波路をその光の経路と交わる劈開分離面80で劈開分
離すればよい。
導波路3a側を劈開分離面80に沿ってスライド移動さ
せるスライド移動機構を、高熱膨張係数部材7を設けて
形成したが、スライド移動機構の構成は特に限定される
ものではなく、適宜設定されるものである。すなわち、
上記スライド移動機構は、第1のスラブ導波路3と第2
のスラブ導波路5の少なくとも一方を切断面で劈開分離
して形成した分離スラブ導波路の少なくとも一方側を、
前記劈開分離面80に沿ってスライド移動させることに
より、アレイ導波路型回折格子の光透過中心波長をシフ
トできる機能を有していればよい。
形態例のように、アレイ導波路型回折格子の各光透過中
心波長の温度依存変動を低減する方向にスライド移動さ
せる機能を有していれば望ましく、スライド移動機構を
このように構成することにより、上記実施形態例のよう
に、従来のアレイ導波路型回折格子において問題であっ
た光透過中心波長の温度依存性を解消することができ、
光波長多重通信用などの実用に適した優れたアレイ導波
路型回折格子とすることができる。
を構成する各導波路2,3,4,5,6の等価屈折率や
本数、大きさなどの詳細な値は特に限定されるものでは
なく、適宜設定されるものである。
波路と第2のスラブ導波路の少なくとも一方を、単結晶
基板の結晶方位面に沿って劈開形成された劈開分離面に
よりスラブ導波路を通る光の経路と交わる面で劈開分離
し、この分離したスラブ導波路の少なくとも一方を前記
劈開分離面に沿ってスライド移動させることにより、ア
レイ導波路型回折格子の各光透過中心波長をシフトさせ
ることができる。
よりスラブ導波路の分離面を形成しているために、例え
ば第1のスラブ導波路と第2のスラブ導波路の少なくと
も一方を切断分離する場合と異なり、分離された分離ス
ラブ導波路間の間隔を例えば第3の発明のように約1μ
m以下に狭くでき、分離面も非常に滑らかにすることが
できる。そのため、アレイ導波路型回折格子の損失特性
や中心波長特性を分離前とほぼ同等にすることができ、
これらの特性を安定したものとすることができる。
発明に加えて、前記光透過中心波長をシフトさせるスラ
イド移動機構を設け、スライド移動機構による劈開分離
面に沿っての移動により、前記各光透過中心波長の温度
依存変動を低減する方向にスライド移動させるものであ
るから、前記スライド移動量を適切な値とすることによ
って前記各光透過中心波長の温度依存変動(波長ずれ)
を解消することができる。
素子やヒータを用いなくてもアレイ導波路型回折格子の
使用環境温度による光透過中心波長ずれを抑制し、光透
過中心波長の温度無依存化を行うことができるために、
ペルチェ素子やヒータを含む温度調節手段を設ける場合
のように、常時通電を必要とすることもないし、部品の
組立誤差による温度補正誤差が生じることもなく、さら
に、室温以上の温度でアレイ導波路型回折格子を保つこ
とによるアレイ導波路型回折格子と光ファイバとの接続
損失増加の虞もない。
型回折格子は、接続相手側の光ファイバとの接続信頼性
が高く、確実に光透過中心波長の温度依存性を解消で
き、コストが安い優れたアレイ導波路型回折格子とする
ことができる。
動機構は、光透過中心波長のシフトに応じた分離スラブ
導波路移動量に対応する熱膨張係数による伸縮が生じる
物質を有しているために、この物質を適用して簡単な構
成のスライド移動機構を形成することができ、アレイ導
波路型回折格子の構成を簡単にできる。
形態例を平面図により示す要部構成図である。
ける光透過中心波長の温度依存性を従来のアレイ導波路
型回折格子における光透過中心波長の温度依存性と比較
して示すグラフである。
長シフトと光入力導波路および光出力導波路の位置との
関係を示す説明図である。
断分離して形成してなるアレイ導波路型回折格子の構成
を示す平面説明図である。
波路型回折格子を示す説明図である。
から出力される光の光透過特性を示すグラフである。
Claims (4)
- 【請求項1】 1本以上の並設された光入力導波路の出
射側に第1のスラブ導波路が接続され、該第1のスラブ
導波路の出射側には該第1のスラブ導波路から導出され
た光を伝搬する互いに異なる長さの複数の並設されたア
レイ導波路が接続され、該複数のアレイ導波路の出射側
には第2のスラブ導波路が接続され、該第2のスラブ導
波路の出射側には複数の並設された光出力導波路が接続
されて成る導波路構成を基板上に形成し、前記光入力導
波路から入力される互いに異なる複数の波長をもった光
から1つ以上の波長の光を分波して各光出力導波路から
出力する光分波機能を有するアレイ導波路型回折格子に
おいて、前記基板は単結晶により形成されており、該単
結晶基板の結晶方位面に沿って劈開形成された劈開分離
面により前記第1のスラブ導波路と第2のスラブ導波路
の少なくとも一方がスラブ導波路を通る光の経路と交わ
る面で分離されており、前記分離された分離スラブ導波
路の少なくとも一方側を前記劈開分離面に沿ってスライ
ド移動させることにより前記それぞれの光出力導波路か
ら出力される出力光の光透過中心波長をシフトさせるこ
とを特徴とするアレイ導波路型回折格子。 - 【請求項2】 分離スラブ導波路の少なくとも一方側を
劈開分離面に沿って移動させるスライド移動機構が設け
られて該スライド移動機構が光透過中心波長をシフトさ
せる機構と成しており、該スライド移動機構は光透過中
心波長の温度依存変動を低減する方向に分離スラブ導波
路をスライド移動させる構成としたことを特徴とする請
求項1記載のアレイ導波路型回折格子。 - 【請求項3】 分離スラブ導波路同士の間隔は約1μm
以下と成していることを特徴とする請求項1又は請求項
2記載のアレイ導波路型回折格子。 - 【請求項4】 スライド移動機構は、光透過中心波長の
シフトに応じた分離スラブ導波路移動量に対応する熱膨
張係数による伸縮が生じる物質を有していることを特徴
とする請求項2又は請求項3記載のアレイ導波路型回折
格子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000149684A JP2001330739A (ja) | 2000-05-22 | 2000-05-22 | アレイ導波路型回折格子 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000149684A JP2001330739A (ja) | 2000-05-22 | 2000-05-22 | アレイ導波路型回折格子 |
Publications (1)
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---|---|
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ID=18655504
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006284632A (ja) * | 2005-03-31 | 2006-10-19 | Furukawa Electric Co Ltd:The | アレイ導波路回折格子型光合分波器 |
JP2008532094A (ja) * | 2005-03-04 | 2008-08-14 | ジェムファイア コーポレイション | 温度依存性を低減した光学装置 |
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JPH11218639A (ja) * | 1997-10-27 | 1999-08-10 | Commiss Energ Atom | 整相アレイデバイスすなわちフェーザならびにこのようなデバイスの製造方法 |
-
2000
- 2000-05-22 JP JP2000149684A patent/JP2001330739A/ja active Pending
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