JP2004020477A - 車両メンテナンスシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】自動車の異常を早期に発見することを可能にする車両メンテナンスシステムを提供すること。
【解決手段】本発明にかかる車両メンテナンスシステムは、車両に設けられた車両端末10と、車両外に設けられた中央処理装置60と、メンテナンス端末71を備えている。この車両端末10は、車両に振動センサー21や回転センサー25を取り付け、振動、回転を検出する。そして、処理制御装置11によって、異常が生じているかを検出し、その結果を中央処理装置60に送信する。中央処理装置60は、車両端末10より送信された異常情報を受信し、メンテナンス内容を作成し、車両端末10に対して送信する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、一般の乗用車やトラック、そして、農業用トラクタや建設用ブルトーザ等、人および荷物の輸送や作業に関わる車両の緊急修理や定期メンテナンスに関する情報処理および、メンテナンスや修理そのものの処理に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、車両の修理やメンテナンスは、車両を修理工場に持ち込むか、修理技術者を車両の在る場所に呼ぶことから始まる。その後、修理技術者は、車両の状態や運転状況等を詳細に検査し、故障の内容を調べる。そして、修理技術者は、必要部品を手配・確認し、必要な部品が揃った段階で初めて修理が行われる。このように車両の修理やメンテナンスには、時間を要する。
【0003】
その一方で、車両の利用者が、修理の必要性を認識しない場合もある。例えば、利用者が細かな故障の前兆に気付かず、運転を継続する場合である。この場合に、運転の間に異常が進行し、故障にいたることがあり、利用者は車両が動かなくなって初めて故障に気付き、路上で立ちすくむことがあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように従来は、故障の発見や修理に関し、次のような問題があった。
1)利用者が「車に異常がある」と感じてから、車の修理が完了するまでに数日から1週間近くも要することが多々発生する。
2)ほとんどの場合、車両に異常が生じた時ではなく、その後、故障に至った状態に至って初めて利用者が異常に気づく場合が多い。
3)修理技術者が対処したことがない故障の場合、本来の故障の原因を究明するまでに多くの時間を要する。このとき、修理費用が時間ベースで決まる場合、利用者は修理に対する請求額に困惑することがある。
即ち、従来は、修理やメンテナンスに関わる情報処理の高速化や、故障診断の機械化、情報化、さらには修理費用の明確化などの多くの課題があった。
【0005】
本発明はこのような問題点を解決するためになされたものであり、自動車の異常を早期に発見することを可能にする車両メンテナンスシステムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる車両メンテナンスシステムは、少なくとも車両に設けられた車両端末(例えば、本実施の形態における車両端末10)と、車両外に設けられた中央処理装置(例えば、本実施の形態における中央処理装置60)とを備え、車両の異常を検出し、メンテナンスを行うための車両メンテナンスシステムであって、前記車両端末は、当該車両の動作情報を取得する動作情報取得手段(例えば、本実施の形態における振動センサー21、回転センサー25等)と、前記動作情報取得手段によって取得された動作情報に基づき当該車両の異常を検出する異常検出手段(例えば、本実施の形態における処理制御装置11)と、前記異常検出手段により検出された異常情報を前記中央処理装置に送信する異常情報送信手段(例えば、本実施の形態における通信装置37)とを備え、前記中央処理装置は、前記異常情報送信手段より送信された異常情報を受信する異常情報受信手段(例えば、本実施の形態における通信装置62)と、この異常情報に基づきメンテナンス内容を作成するメンテナンス内容作成手段(例えば、本実施の形態における処理制御装置61)と、メンテナンス内容作成手段により作成されたメンテナンス内容を前記車両端末に対して送信するメンテナンス内容送信手段(例えば、本実施の形態における通信装置62)を備えたものである。このような構成により、早期に異常情報を中央処理装置に伝えることができ、メンテナンスの早期対応が可能となる。
【0007】
また、前記車両端末は、メンテナンス内容送信手段より送信されたメンテナンス内容を受信するメンテナンス内容受信手段(例えば、本実施の形態における通信装置37)と、前記メンテナンス内容受信手段により受信されたメンテナンス内容を表示するメンテナンス内容表示手段(例えば、本実施の形態における表示装置33)と、車両端末の利用者によるメンテナンス内容に対する指示に応じて、指示内容を前記中央処理装置に送信する指示内容送信手段(例えば、本実施の形態における通信装置37)とをさらに備えるようにしてもよい。このような構成により、車両の利用者は、メンテナンスの内容を確認することができる。
【0008】
また、当該車両メンテナンスシステムは、さらに、メンテナンス基地に設けられたメンテナンス端末(例えば、本実施の形態におけるメンテナンス端末71)を備え、前記中央処理装置は、指示内容送信手段によって送信された指示内容が見積依頼を含む場合には、前記メンテナンス端末に対して当該見積依頼を送信する見積依頼送信手段(例えば、本実施の形態における第2の通信装置65)とを更に備え、前記メンテナンス端末は、前記見積依頼送信手段より見積依頼を受信する見積依頼受信手段(例えば、本実施の形態における第2の通信装置73)と、当該見積依頼受信手段によって受信された見積依頼に応じて見積を作成する見積作成手段(例えば、本実施の形態における処理制御装置72)と、当該見積作成手段によって作成された見積を前記中央処理装置に送信する見積送信手段(例えば、本実施の形態における第2の通信装置73)とを備えるようにしてもよい。このような構成により、メンテナンス基地において見積を行うことができる。
【0009】
また、前記中央処理装置は、見積送信手段より送信された見積を転送する見積転送手段(例えば、本実施の形態における第2の通信装置65、処理制御装置61及び通信装置62)をさらに備え、前記車両端末は、前記見積転送手段より転送された見積を受信する見積受信手段(例えば、本実施の形態における通信装置37)と、当該見積受信手段によって受信された見積を表示する見積表示手段(例えば、本実施の形態における表示装置33)をさらに備えるようにしてもよい。このような構成により、車両の利用者は、メンテナンス端末によって作成された見積を見ることができる。
【0010】
また、前記車両端末は、当該車両の利用者によって入力された発注指示を前記中央処理装置に送信する発注指示送信手段(例えば、本実施の形態における入力装置31、処理制御装置11及び通信装置37)をさらに備え、前記中央処理装置は、前記発注指示送信手段によって送信された発注指示を前記メンテナンス端末に転送する発注指示転送手段(例えば、本実施の形態における第2の通信装置65、処理制御装置61及び通信装置62)をさらに備え、前記メンテナンス端末は、前記発注指示転送手段により転送された発注指示を受信する発注指示受信手段(例えば、本実施の形態における第2の通信装置73)をさらに備えるとよい。これにより、車両端末の利用者は、発注処理を行うことができる。
【0011】
ここで、動作情報取得手段は、前記車両に取り付けられ、振動情報を取得する振動センサーであることが好ましい。これにより、故障の前兆として発生する振動の変化を検出し、異常に対するメンテナンスにより故障を防止することができる。
【0012】
また、動作情報取得手段は、前記車両に取り付けられ、回転情報を取得する回転センサーであってもよい。これにより、故障の前兆として発生する回転の変化を検出し、異常に対するメンテナンスにより故障を防止することができる。
【0013】
好適な実施の形態における異常検出手段は、標準データより算出された算出データと、前記動作情報取得手段によって取得された動作情報を比較し、この比較結果に基づき当該車両の異常を検出するものである。
【0014】
本発明にかかる車両端末は、車両に取り付けられる車両端末であって、車両の所定位置における振動情報を取得する振動センサーと、前記振動センサーにより検出された振動情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された振動情報に基づき当該車両の異常を検出する異常検出手段と、前記異常検出手段により検出された異常情報を送信する異常情報送信手段とを備えたものである。これにより、異常によって発生する振動の変化を検出し、早期に異常の発生を検出することができる。
【0015】
また、前記車両端末は、さらに車両の所定位置における回転情報を取得する回転センサーを備え、前記記憶手段は、当該回転センサーにより検出された回転情報を記憶し、前記異常検出手段は、前記記憶手段に記憶された回転情報に基づき当該車両の異常を検出するようにしてもよい。これにより、異常によって発生する振動の変化を検出し、早期に異常の発生を検出することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態1.
以下に、本発明の実施の形態について、図面を使い詳細に説明する。図1に本発明の実施の形態にかかる車両メンテナンスシステムの全体構成をブロック図にて示す。
【0017】
本発明の実施の形態にかかる車両メンテナンスシステム1は、車両端末10、中央処理装置60、メンテナンス基地70を備えている。これらの車両端末10、中央処理装置60、メンテナンス基地70は、相互に通信可能である。この車両端末10は、振動センサー等から構成され、この車両メンテナンスシステムを利用する車両に搭載される。中央処理装置60は、車両の利用者や車両端末10からの情報を管理・処理する。メンテナンス基地70には、メンテナンス端末71やメンテナンスに要する各種部品が備えられ、メンテナンス技術者が常駐する。このメンテナンス基地70は、自動車内にメンテナンス端末やメンテナンスに要する各種部品を備え付けることにより構成することも可能である。
【0018】
次に、本発明の主要な構成である車両端末10の構成について説明する。
【0019】
本発明の車両端末10は、本発明の車両メンテナンスシステム1を利用する全車両に搭載される。そして、この車両端末10は、車両メンテナンスシステム1を利用しようとする車両9の諸情報を車両データとして予め備え付けた記録再生装置に記録する機能を有する。さらに、車両端末10は、運用時の運転状況に関わる情報を振動センサー等を使い検出・把握することにより運転状況の正確な診断を行う。同時に、車両端末10は、検出された情報および診断結果情報を中央処理装置60に送信する。中央処理装置60では、車両端末10より受信した検出情報及び診断結果情報を、予め登録してある車両データ及び標準データ等と比較・分析することにより、早期かつ正確なメンテナンス等の享受を可能にする。
【0020】
さらに、この車両端末10の動作により、メンテナンスに関する正確、かつ、重要なデータがメンテナンス端末71にも送信される。かかるデータを取得することにより、メンテナンス基地70は、メンテナンスに関するサービスを迅速、かつ、正確に実施することができる。
【0021】
続いて、図2を用いて、車両端末10の構成につき説明する。車両端末10は、振動センサー21、スイッチ22、A/D変換回路23、回転センサー25、スイッチ26、回転検出回路27、処理制御装置11、入力装置31、表示装置33、記録再生装置35及び通信装置37を備えている。
【0022】
振動センサー21は、車両9の主要各部にそれぞれ取付けられ、主要各部の振動を検出する。図3を用いて、この振動センサー21及び回転センサー25の取り付け位置を説明する。図3は、車両の構造を示しており、エンジン81、前輪シャフト82、タイヤ83、トルクコンバーター84、オートマチックトランスミッション85、プロペラシャフト86、デファレンシャル87、後輪シャフト88が開示されている。これらの構成のうち、エンジン81が検査点1、左前輪シャフト82が検査点2、右前輪シャフト82が検査点3、トルクコンバーター84が検査点4、プロペラシャフト86が検査点5、後輪シャフト88が検査点6である。そして、これらの各検査点1乃至6に振動センサー21及び回転センサー25が取り付けられている。この例では、各検査点に振動センサー21及び回転センサー25の双方を取り付けたが、これに限らず、いずれか一方のみ取り付ける検査点があってもよい。
【0023】
スイッチ22は、複数の振動センサー21に接続され、振動センサー21への信号経路を切り換える。A/D変換回路23は、スイッチ22及び処理制御装置11に接続され、アナログ信号をデジタル信号に変換する回路である。回転センサー25は、エンジンや車輪等車両の回転動作を行う主要部のそれぞれに配置され、主要部の回転動作を検出する。スイッチ26は、これらの回転センサー25に接続され、回転センサー25への信号経路を切り換える。回転検出回路27は、スイッチ26を介して回転センサー25に接続されるとともに処理制御装置11にも接続されている。この回転検出回路27は、回転センサー25からの信号に基づき検出された主要部の回転情報を取得する。入力装置31、表示装置33、記録再生装置35、通信装置37は、それぞれ処理制御装置11に接続されている。処理制御装置11は、所定の情報処理と機器の制御を行うものである。車両端末10は、以上説明したようなハードウェア構成の他に、システムを運用する各種のソフトウェアプログラム(以下、単に「ソフトウェア」、「ソフト」と表記する場合あり)から構成されている。
【0024】
以下に、各部の詳細な構成とその動作について説明する。
まず、本発明の振動センサー21の構成について説明する。振動センサー21は、図4に示すようにPZTなどの圧電セラミックス材料から構成される圧電素子211を備えている。この圧電素子211は、直方体形状を有している。圧電素子211の両面211A面および211B面に電極が形成されている。圧電素子211の一端は、外部からの力により自由に動くことができ、他の一端は支持部材212を介し素子基板に固定されている。支持部材212は、圧電素子211を支持するための部材であり、例えば銅等の導電性材料から構成される。圧電素子211の一方の電極211Aと電界効果型トランジスタ214のゲートは、線材213により、電気的に接続されている。電界効果型トランジスタ214のソースは、素子基板55の回路パターンを介して支持部材212と接続されている。
【0025】
支持部材212は、導電性材料により構成されているため電界効果型トランジスタ214のソースと圧電素子211の電極211Bを電気的に接続する。このような構成における支持部材212は、機械的かつ空間的な位置の保持機能と電気的な接続機能を有しているので、構成の簡略化が図れる。素子基板215は、圧電素子211、支持部材212、線材213、電界効果型トランジスタ214等の部品を固定する。また、素子基板215全体は、シールドケース216A、216Bにより電磁気的に覆われている。
【0026】
本発明の振動センサー21が、搭載車両の走行や運転に伴う振動等を受けた場合の動作について説明する。
例えば、搭載車両の運転や走行に伴う衝撃やエンジンからの振動等を受けた場合、図3に示すように、車両の所定位置に配置された振動センサー21が、配置場所の衝撃や振動を検出する。すなわち、上記衝撃や振動に伴う力は、発生源から、まず、その取付場所に伝搬し、その取付場所が振動する。同時にこの衝撃や振動に伴う力は、そこに取付けてある振動センサー21に伝搬し、ケース216A、216Bに伝わり、同ケース216A、216Bから素子基板215、支持部材212を介し圧電素子211の固定部に伝わる。この力は、この固定部から圧電素子211に印加し、圧電素子211を矢印Aの方向に振動させる。このとき圧電素子211は、上記の衝撃や振動に伴う力に対応した大きさの歪みを起し、この歪みに対応した大きさの電位をその電極面211A、211B間に発生する。電極面211Aに生じた信号は、接続した線材213を介し電界効果型トランジスタ214のゲートに伝わる。また、電極211Bに生じた信号は、素子基板215のグランドパターンを介し、電界効果型トランジスタ214のソースに伝わる。
【0027】
電界効果型トランジスタ214は、圧電素子211からの信号に対しインピーダンス変換および増幅等の処理を行い、更に、その出力端子に出力する。電界効果型トランジスタ214の出力端子に出力された信号は、ケーブル217の信号線を介し、振動センサー21の出力信号として、スイッチ22へ伝える。
【0028】
このとき、振動センサー21全体は、ケース216A、216Bにより電気磁気的にシールドされているので、周囲の電気ノイズ等の影響が入り難く、品質の高い検出信号を得ることが出来る。
【0029】
次に、図2に示すスイッチ22の構成と動作について説明する。図2に示すようにスイッチ22は、複数の振動センサ21とA/D変換回路23に接続する多入力・単出力の構成を採っている。スイッチ22の機能は、処理制御装置11からの信号により、複数の振動センサー21からの入力の中から所定入力を、その出力に接続するスイッチ機能を示すものである。すなわち、処理制御装置11からの信号により所定の振動センサー21の出力を接続するA/D変換回路23へ接続し、信号を伝えるものである。
【0030】
次に、図2に示すA/D変換回路23の動作について説明する。A/D変換回路23は、アナログ信号の振動センサー21の出力をスイッチ22を介し受け、このアナログ信号を所定分解能にてデジタル信号に変換し、その出力端にデジタル信号を出力し、接続する処理制御装置11に伝えるものである。
【0031】
A/D変換回路23は、本発明の車両メンテナンスシステム1における異常信号の解析能力を決定する上で大切な機能である。その一方で分解能を高め過ぎると処理に要する時間やデータ送信時間が長くなり、システム運営上の課題となる。このA/D変換回路は、既に市販され多く使われているのでその詳細な説明は省略する。
【0032】
次に、図2に示す入力装置31の動作について説明する。本発明の車両端末10における入力装置31は、例えば、文字、数字や記号等を入力するためのキーボードで構成される。利用者は、入力装置31を使い車両のメンテナンスの見積依頼やメンテナンスの発注等を行う。尚、入力装置31は、周知のタッチパッド、マウス、タッチパネル、マイクロホン、入力ボタン等であってもよい。
【0033】
本発明において、入力装置31を使って行われるメンテナンス依頼等の入力は、車両端末10から通信装置37を介し中央処理装置60に送信される。この動作によりメンテナンス依頼や車両の状況がメンテナンス基地に伝わり、メンテナンスを早期に開始することが可能となる。
【0034】
また、キーボードは、A/D変換回路23と同様に、既に市販されかつ多く使われているので、その構造の詳細な説明は省略する。
【0035】
次に、図2に示す表示装置33の動作について説明する。本発明における表示装置33は、処理制御装置11からの信号を表示する。表示装置33は、例えば、振動センサー21が検出した主要部における運転状況を示す実時間信号や、その周波数分析の信号、その運転状況下における理論値としての周波数分析の計算値、および、周波数分析結果に対する診断機能が下した判断や、この判断に対応する処理、そして、見積依頼等を表示する。
【0036】
また、表示装置33は、車両に搭載され、振動や衝撃を受けながら移動するものである。したがって、低消費電力の機器が望ましく、液晶を使ったもの等が市販され多く使われている。表示装置の構造は、本発明の本質と直接関わらないので構造の詳細な説明は省略する。
【0037】
次に、図2に示す回転センサー25の構造と動作について説明する。
回転センサー25は、図3に示すようにエンジンや車輪等車両の駆動における主要部に配置され、主要部の回転を検出する。本発明における車両端末10に搭載する回転センサー25は、図5に示すように磁石ホルダー252、永久磁石251、磁気センサー255、磁気センサーホルダー254などから構成される。磁石ホルダー252は、車両の回転軸253に装着され、鉄などの磁性材料から構成される。永久磁石251は、該磁石ホルダー252に固着される。磁気センサー255は、ホール素子などにより構成される。磁気センサーホルダー254は、該磁気センサー255を所定の空間に固着する磁性材料から構成される。また、磁気センサー255は、永久磁石251およびその固定のための磁石ホルダー252の回転に支障を起さない最小の距離に配置・固定され、回転センサー255の安定な出力を得ている。
【0038】
ここで、このような構成を有する回転センサー25の動作について説明する。本発明のホール素子を使った磁気センサー255は、いわゆるホール効果を利用している。図6に示すように、磁気センサー255は、例えば矢印Aの方向に磁界を正弦波状に印加すると、ホール効果により、磁界に比例した信号をその出力端子255A、255Bの間に発生する。また、反対方向、矢印Bの方向に磁界を正弦波状に印加すると出力端子255A、255Bの間に、矢印Aの方向に磁界を印加した場合と反対の極性を有する電位が発生する。
【0039】
本発明における回転センサー25は、この原理を利用し、回転を検出するものである。さらに、図7を用いて詳細に説明する。
いま永久磁石251と磁気センサ255が、図7に示す状態Aにある場合、磁石ホルダー252に固定された永久磁石251の磁束は、永久磁石251のN極から空気中を経て磁気センサーホルダー254へ達する。また、永久磁石251の磁束の一部は、磁気センサー255及び空気中を経て磁石ホルダー252へ達する。さらに、磁石ホルダー252に達した磁束は、磁石ホルダー252内を通過し、永久磁石251のS極に達する。また永久磁石251の他の一部は、更に磁気センサーホルダー254及び空気中を経て磁石ホルダー252へ達する。磁石ホルダー252に達した磁束は、磁石ホルダー252内を通り永久磁石251のS極に達する。すなわち、磁気センサー255は、図7の状態Aに示す矢印D1の方向に磁界を受ける。この状態から回転が進み、図7に示す状態Bになった場合、永久磁石251の磁束は、N磁極から空気中、磁気センサー255、磁気センサーホルダー254、空気中、磁石ホルダー252を介しS極に達し、その磁路を閉じる。すなわち、磁気センサー255は、図7の状態Bに示す矢印D2の方向に磁界を受け、図7の状態Aの矢印D1とは反対方向の磁界を受ける。更に回転が進み、図7に示す状態Cになった場合、永久磁石251の磁束は、N極から空気中から磁気センサーホルダー254へ達し、その一部は磁気センサー255、空気中、磁石ホルダー252を経て永久磁石251のS極に達する。また他の一部は、更に磁気センサーホルダー254、空気中、磁石ホルダー252を経て、永久磁石251のS極に達する。すなわち、磁気センサー255は、図7に示す状態Aの矢印D1と同じ方向に磁界を受ける。更に回転が進み、図7に示す状態Dになった場合、永久磁石251の磁束は、N極から空気中から磁石ホルダー252を経て永久磁石251のS極に達するため、磁気センサー255を通らなくなる。つまり、永久磁石251と磁気センサーホルダー254が互いに対向した状態(図7の例では状態B)に至ったとき、磁気センサー255は出力する。その大きさは、永久磁石251の磁束の大きさに対応し、極性は磁界の方向と対応する。
【0040】
この磁気センサー255出力は、接続する回転検出回路27に伝えられる。
次に、図2に示すスイッチ26の構成と動作について説明する。スイッチ26の構成と動作は、前述したスイッチ22のそれとほぼ同様である。
【0041】
図2に示すスイッチ26は、複数の回転センサ25と回転検出回路27に接続する多入力・1出力の構成を採っている。このスイッチ22の機能は、処理制御装置11からの信号により、所定の入力をその出力に接続するスイッチ機能を示すものである。即ち、スイッチ22は、処理制御装置11からの信号により所定の回転センサー25の出力を接続する回転検出回路27へ接続し、回転センサー25の信号を伝える。
【0042】
次に、図2に示す回転検出回路27の構成とその動作について説明する。
本発明における回転検出回路27は、図8に示すように、増幅回路271とA/D変換回路272などから構成する。回転検出回路27は、上述した磁気センサー25からスイッチ26を介し入力されたアナログ信号を所定の分解能にてデジタル信号に変換し、接続する処理制御装置11に伝える。
【0043】
本発明の車両メンテナンスシステム1における振動センサー21が検出する信号を解析する上で、主要各部の回転信号の検出は大切な機能である。そのため、A/D変換回路272は、振動センサー21の信号の分解能と同等の分解能を要する。尚、増幅器271およびA/D変換回路272は、既にそれぞれ多く使われているので、その詳細な説明は省略する。
【0044】
次に、図2に示す記録再生装置35について説明する。
本発明における記録再生装置35は、処理制御装置11から送られる信号を予め記録し、処理制御装置11からの信号により、それらの信号を再生し、処理制御装置11へ伝える。ここで、処理制御装置11から送られる信号には、例えば、振動センサー21が検出した主要部における運転状況を示す実信号やその周波数分析結果、回転センサー25が検出した主要部の運転状況を示す信号、および、搭載した車両9の運転状況下における各種振動の理論値や諸判断を行うための基準となる値などが含まれる。
【0045】
また、記録再生装置35は、車両9に搭載され、道路の凹凸や段差、そして、エンジンなどからの振動や衝撃を受けながら移動しつつ、時々刻々と変わる運転に関わる検出データを記録し、かつ、それらのデータの再生を求められるため、高速なデータ記録とその再生が必要である。
【0046】
これらの要求から本発明の車両端末10における記録再生装置35は、ハードディスク装置を用いている。本発明では、図9に示すようにハードディスク装置351は、2重構造のケースにより車両端末10に固定され、かつ保護されている。すなわち、ハードディスク装置351は中ケース352に固着され、外ケース353は車両端末10に取り付けられる。そして、外ケース353と中ケース352は、その間に衝撃吸収材354を配置したサンドイッチ構造を取っている。衝撃吸収材354は、例えばゲル状制振材等の、基本的に高い粘弾性体特性を示す材料が用いられる。たとえば、ゴム硬度3度以下のシリコンゴムや、シリコンを主材としたゲル材は、高い粘性と低い弾性特性を併せ持ち、衝撃吸収特性が高く、さらに、温度依存性や耐候性、耐久性の面でも優れた特徴を持っている。したがって、これらの材料を車両端末への利用することは、メンテナンスフリーの特性を向上する上で好ましい。
【0047】
また、記録再生装置35を図9に示すような構成とすることにより、車両9の運転時に、道路の凹凸や段差によって振動や衝撃を受けた場合やエンジンなどからの振動や衝撃を受けた場合であっても、衝撃吸収材354の作用により、その振動や衝撃は確実に吸収される。そのため、ハードディスク装置351は、振動や衝撃の影響をほとんど受けない。したがって、車両端末10は、本来の機能を十分発揮可能である。
【0048】
なお、本発明の記録再生装置35は、図9に示すようにハードディスク装置351を用いているが、記録容量と、記録および再生に要する時間や、構成価格等が一定の水準以上であれば、ハードディスク装置以外の光磁気ディスク記録装置やIC記録装置などであってもよい。さらに、ハードディスク装置351の詳細は、本発明の本質と関わらないので説明を省略する。
【0049】
次に、図2に示す通信装置37について説明する。
本発明における通信装置37は、処理制御装置11からの信号を入力し、外部の中央処理装置60へ送信したり、中央処理装置60から車両端末10へ送信された信号の受信を行う機能を有する無線型の通信装置である。通信装置37において用いられる通信方式は、PHS方式または携帯電話方式何れでも良く、その他の通信方式であってもよい。
【0050】
なお、通信装置37は、周知の技術により構成可能であるため、その詳細な説明は、省略する。
【0051】
次に、車両端末10の中心となる処理制御装置11の構成について説明する。本発明における処理制御装置11は、図2に示すように車両9の主要各部に取付けた振動センサー21と、該振動センサー21に接続するA/D変換回路23と、回転センサー25と、回転センサー25に接続する回転検出回路27と、入力装置31と、表示装置33と、記録再生装置35と、通信装置37等を接続されている。この処理制御装置11の内部には、CPUと、メモリー等からそのハード部を構成している。
【0052】
また、処理制御装置11のソフトウェアプログラムは、振動や回転の分析と分析結果と標準データを比較し搭載車両の運用状況を診断する診断ソフトと、周辺機器や中央処理装置60との通信を行う通信ソフトと、データの記録・保管など所定の情報処理、および機器の制御等を行うものなど予め専用ソフトとして作成されインストールされた各種ソフト、および、市販のコンピュータとしての基本的な各種ソフトから構成されている。
【0053】
なお、車両端末10は、図10に示すように構成してもよい。即ち、図10に示す構成では、入力装置31、表示装置33、記録再生装置35、通信装置37を内蔵した情報端末PDAやノートパソコンを処理制御装置11として活用する。そして、その情報端末PDA等のPCカードスロットに、A/D変換回路23を内蔵したICカードを挿入し、このICカードに振動センサー21を接続する。さらには、情報端末PDA等の別のPCカードスロットに回転検出回路27を内蔵したICカードを挿入し、このICカードに回転センサー25に接続する。このように構成することにより、機能を維持しつつ、より簡単に車両端末10を構成できる。
【0054】
次に、車両端末10の中心となる処理制御装置11の動作について説明する。搭載している車両9が運転されている場合、処理制御装置11は、連続的に稼働する。すなわち、搭載車両9が運転状態にある場合、本発明の車両端末10は、車両9のエンジンキーに連動して稼働状態となり、搭載車両9の運転状況を検査・診断する。
【0055】
つまり、図2、図3に示すように車両9の各検査点に配置された振動センサー21は、検査点における振動を検出し、接続するスイッチ22やA/D変換回路23を介して、処理制御装置11にこの振動信号を伝える。また、車両9の主要な回転部に配置された回転センサー25は、主要回転部の回転動作を検出し、回転検出回路27を介して、処理制御装置11にこの回転信号を伝える。
【0056】
処理制御装置11は、これらの振動信号および回転信号を分析し、標準データと比較し、車両9の運転状況を診断する。
【0057】
処理制御装置11は、診断の結果、異常があると判定した場合、メンテナンス基地70に対してメンテナンス依頼等を送信する。これにより、メンテナンス基地70は、早期に車両9に対するメンテナンスを開始することができ、被害を最小限に抑えることができる。
【0058】
これらの車両端末10における運転状況の検査・分析・診断等からなる運用検査は、予め車両端末10に搭載したソフトウェアプログラムにより行われる。
【0059】
以下、まず、処理制御装置11とその搭載ソフトが進める運用検査の各手順を図11に示すフローチャートを用いて、詳細に説明する。図11における▲1▼、▲2▼・・・は、本文中の(1)、(2)・・・に対応する。
図11のフローチャートに示すように、運用検査は、(1)検査開始から始まる。まず、利用者が、搭載車両9に乗り、エンジンキーを回しエンジンを始動させ、標準状態においてエンジンの回転が安定する時間を経て、車両端末10は、(1)検査開始となる。次に、車両端末10は、(2)検査点1の検査のモードに移行する。
【0060】
(2)検査点1の検査について説明する。図3に示す検査点1には、予め振動センサー21Aが配置されている。検査点1の振動センサー21Aは、(1)検査開始に同期して稼働状態となり、検査点1の振動を検出中である。検査は、処理制御装置11から送信されるスイッチ1(22)、スイッチ2(26)に対する切換信号から始まる。すなわち、処理制御装置11が送出する切換信号により、スイッチ1(22)、スイッチ2(26)が切り替り、検査点1の振動センサー21Aと回転センサー25Aが、それぞれA/D変換回路23、回転検出回路27に接続される。この接続と同時に、振動センサー21Aの検出信号はA/D変換回路23に伝わる。A/D変換回路23は、振動センサー21からのアナログ信号を所定の分解能によりデジタル信号に変換し、処理制御装置11からの取り込み信号に対応し、処理制御装置11に伝える。また、同時に、回転センサー25Aの検出信号は、回転検出回路27に伝わり、アナログ信号から所定の分解能によりデジタル信号に変換され、処理制御装置11からの取り込み信号により、接続する処理制御装置11に伝わる。
【0061】
次に、処理制御装置11は、回転センサー25Aからの主要部の回転信号、例えばエンジンの回転信号を表示装置33の画面上に表示する。この画面表示により車両の利用者は、車両9の正常動作、および車両端末10の正常動作を確認できる。表示後、処理制御装置11は、回転センサー25Aからの回転信号を分析し、回転センサー25Aの設置点における回転体の回転数または往復運動体の往復周波数等を算出する。算出した回転体の回転数等からその高次周波数や関連機器の振動周波数、更に、その回転体の共振周波数等を算出し、算出データとする。
【0062】
そして、予め記録再生装置35に記録した標準データを読み取り、回転信号の分析から得られた算出データに対し、走行や速度などの運転状態等を加味した振動成分の大きさの許容上限値と許容下限値を算出し、算出データに加える。
【0063】
次に、振動センサー21Aから得た振動信号の分析を行う。まず、振動信号を表示装置33の画面上に示し、振動センサー21Aおよびその検出経路の正常動作を示す。
【0064】
その後、振動信号に対し周波数分析を行い、検査点1における振動の周波数成分とその大きさを明らかにし、検査点1の分析データとする。
【0065】
つぎに、算出データと分析データの比較を行う。すなわち、低い周波数から周波数成分ごとに分析データと算出データの大きさを比較し、算出データに示す許容上限値、および、許容下限値と比較し、その結果をまとめ比較データとする。さらに、このようにして求めた振動信号、その周波数成分、その大きさ、許容上限値と許容下限値等を画像として、表示装置33の画面上に表示する。
この検査点1の検査結果の表示により、(2)検査点1の検出が完了する。
【0066】
つぎに図11のフローチャートに示すように(3)検査点2の検査に移行する。
検査点1と同様に、検査点2には、予め振動センサー21Bが配置されている。この振動センサー21Bは、振動センサー21Aと同様に(1)検査開始に同期して稼働状態になり、検査点2の振動を検出中である。この状態において、処理制御装置11からスイッチ1(22)、スイッチ2(26)に対し切換信号が送出される。スイッチ1(22)、スイッチ2(26)は、この切換信号に応じて切り替り、検査点2の振動センサー21Bと回転センサー25BがそれぞれA/D変換回路23、回転検出回路27に接続する。
【0067】
この接続と同時に、振動センサー21Bの検出信号はA/D変換回路23に伝わるなど、検査点1と同様に図11に示すフローチャートに沿って検査・分析工程が行われる。やがて、検査点2に関する算出データ、分析データ、比較データが揃い、検査点2に関する振動信号、その周波数成分、その大きさ、許容上限値と許容下限値等を表示装置33の画面上に表示する。同様にして、検査点3、検査点4と続いて検査が順次行われる。
【0068】
やがて、図11に示すフローチャートの(4)検査点Nの検査に移行し、検査点Nの算出データ、分析データ、比較データが揃い、検査点Nに関する振動信号、その周波数成分、その大きさ等の画像表示され、検査が完了する。
尚、この例では、振動センサー21と回転センサー25の対応が1対1の例を説明したが、これに限られない。複数の検査点において共通に用いられる振動センサー21や回転センサー25があってもよい。例えば、車体に振動センサー21をある検査点とする場合に、その検査点では、エンジン、車輪等の複数の回転センサー25からの出力を検査するようにしてもよい。
【0069】
つぎに、図11に示すフローチャートの(5)診断に移行する。(5)診断は、上記(2)から(4)に示す各検査点に対する検査から得られた各データに対して行う評価である。
【0070】
分析された値(分析データ)が、その標準データから算出された下限値より大きくその上限値より小さければ、その周波数に対する診断は、合格である。しかし、分析された値が、その標準データから算出された下限値より小さい、または、その上限値より大きいならばその周波数に対する診断は、不合格となる。即ち、分析データが許容範囲内であれば合格であり、許容範囲外であれば不合格である。これらの診断結果は、前述した比較データに加えられ、検査データとする。
【0071】
この診断は、周波数成分毎に、全周波数成分に対し行い、全検査点の検査データを得て、その結果として総合診断を行う。
【0072】
総合診断を行った後、図11に示すフローチャートに示す(6)診断の表示を行う。すなわち、検査および診断の結果である検査データをその車両9の利用者に速やかに知らせるため、表示装置33の画面上に表示する。この総合判断において不合格となった項目は警告のため合格の項目と表示の色彩を変え、利用者に、利用車両9の運転状態を実時間に知らせ、故障等の予知や予防を図る。
【0073】
検査データの表示後、(7)検査データの記録・保管モードに移行し、検査データの記録を行う。すなわち、検査データは、処理制御装置11に接続している記録再生装置35に送られ、記録・保管される。このデータは必要に応じ再生され、前記表示装置33等に出力され、利用車両9の機器の特性確認に利用される。
【0074】
検査データの記録後、図11に示すフローチャートの(8)不都合判断に移行する。
【0075】
この(8)不都合判断は、(5)診断の結果に基づいて行い、不都合判断の結果により進む先が異なる。
(8)不都合判断において、(5)診断が合格の場合には、(2)へ戻り検査・分析・判断の各モードを繰返す。
一方、(5)判断が不都合有りの場合には、不都合の原因を分析・表示し、不都合の内容が重大な場合、車両の緊急メンテナンス等の警告や判断を求める等のモードに進む。
【0076】
図11に示すフローチャートの(8)不都合判定で不都合有りの場合、処理制御装置11は、(9)不都合解析のモードに移行し、検査データの不都合各部を詳細に解析する。不都合となった周波数成分とその大きさについて詳細な解析を行う。
【0077】
まず、周波数成分の解析から不都合を引き起こした機器、機構部、部品等を特定し、次に、その大きさの変化から不都合原因の候補を、記録再生装置35に予め記録しておいた不都合要因データベース等を参照して絞り込む。
【0078】
このとき同時に不都合のレベルを解析する。すなわち、前回の検査データと今回の検査データを比較し、その差分および差分の変化分を解析し、不都合の緊急度を把握し、検査データに緊急度を加える。また、緊急度の大きさにより、不都合内容を緊急メンテナンス、早期メンテナンス、メンテナンス不要等に分類する。
これら(9)不都合解析の結果は、検査データに追加し、記録再生装置35に記録する。
【0079】
(9)不都合解析が完了すると、図11のフローチャートに示す(10)不都合内容の表示に移行する。つまり、処理制御装置11は、上述した不都合解析で得た不都合原因やその緊急度などの結果を表示装置33の画面上に表示する。
【0080】
表示は、上記の不都合解析において周波数成分から割り出された不都合機器名、または、部品名と、その不都合内容と、緊急度から想定されるメンテナンスの必要性などである。
【0081】
例えば、メンテナンス必要性は、その緊急度により、
1)緊急メンテナンス
2)早期メンテナンス
3)メンテナンス不要
に分類し、表示する。
この表示により利用者は、絞り込まれた不都合原因やメンテナンスの必要性を知ることができる。
【0082】
(10)不都合内容の表示が完了すると、図11のフローチャートに示す(11)メンテナンス判断のモードに移行する。すなわち、不都合内容の表示に追加し、早期メンテナンスまたは緊急メンテナンス等の画面が表示され、利用者によるメンテナンス判断が要求される。基本的に利用者が入力するまで同じ表示が継続し、次のモードへ移行しない。
【0083】
しかしながら、メンテナンス判断モードにおいても、3)メンテナンス不要の場合、自動的に再検査へ移行し、図11に示すフローチャートの(2)検査点1の検査へ移り、検査を開始する。
【0084】
また、利用者から「メンテナンス不要」の入力があった場合、メンテナンス不要の場合と同様に、再検査へ移行し、図11に示すフローチャートの(2)検査点1の検査へ移り、検査を開始する。
最後に、利用者が、「メンテナンス必要」と入力した場合、車両端末10は運用検査を終了し、図14に示すメンテナンス手続きのモードへ移行し、メンテナンス依頼を送信する。
【0085】
車両9のメンテナンス手続きは、車両端末10と、中央処理装置60と、メンテナンス端末71の間で行われる。メンテナンス手続きを説明する前に、まず、中央処理装置60の構成について説明する。
本発明の中央処理装置60は、図12に示すように車両端末10と通信する通信装置62と、複数の監視端末63と、大容量の記録装置64と、メンテナンス端末71間の通信を行う第2の通信装置65と、中央処理装置60全体に対する制御及び情報処理を行う処理制御装置61などによりハードウェアが構成される。さらに、中央処理装置60は、通信、判断、管理などを安定的に処理する各種のソフトウェアプログラムを備えている。
【0086】
また、中央処理装置60の構成は、本発明の車両メンテナンスシステム1に加入する車両数により監視端末63の数量や記録装置64の記録容量を増加させ、中央処理装置60の処理能力を向上させる必要がある。
【0087】
中央処理装置60は、本発明の車両メンテナンスシステム1の中核の処理装置として、複数の車両端末から搭載車両の検査データおよびメンテナンス依頼等を受け、予めその大型の記録再生装置64に記録してある車両標準データと比較診断し、依頼の搭載車両9のメンテナンスを進めるものである。メンテナンスおよびその手続きの進行は、中央処理装置60および車両端末10に搭載した各種ソフトにより行われる。その詳細は後述する。
【0088】
次に、メンテナンス端末71の構成について説明する
メンテナンス端末71の構成を図13に示す。メンテナンス端末71は、第2の通信装置73、表示装置74、記録再生装置75、入力装置76、プリンター77、処理制御装置72を備えたハードウェア構成を有する。また、これらのハードを制御・動作させるための各種専用ソフトウェアや、コンピュータ動作の各種ソフトから構成している。
【0089】
第2の通信装置73は、中央処理装置60と通信するための装置である。表示装置74は、処理内容を表示する。記録再生装置75は、作成データや部品在庫データそして作業者の日程データ等を記録・再生する。入力装置76よりデータが入力される。プリンター77は、データ等を印刷する。処理制御装置72は、これらの機器を周辺機器として接続し各種データ処理や制御等を行う。
【0090】
以下、車両端末10と中央処理装置60およびメンテナンス端末71の間で行われるメンテナンスの処理の流れを図14に示すフローチャートを使い説明する。
【0091】
車両端末10と中央処理装置60間のメンテナンスの処理は、図11のフローチャートのメンテナンス判断において、利用者がメンテナンス必要と判断した時点で始まる。図11に示すフローチャートの(11)メンテナンスの判断において、利用者がメンテナンス必要を入力すると、車両端末10は図14に示すメンテナンス手続きのフローチャートにおける(1)接続モードに移行する。
【0092】
すなわち、(1)接続モードでは、図2に示す車両端末10は、その処理制御装置11および専用ソフトの動作により、通信装置37および図12に示す中央処理装置60の通信装置62を経由し、処理制御装置61と接続する。このとき車両端末10は、予めメンテナンスシステム1に登録されているのでユーザ名およびパスワードにより、正規の車両端末10として認証され、車両端末10と中央処理装置60は円滑に接続される。
なお、以後の車両端末10と中央処理装置60の通信開始に際し、この接続が繰返し行われるが、同じ動作となるので、以後、改めて記述しない。
【0093】
(1)接続が完了すると、図14のフローチャートに示すように、(2)データ送信モードに移行する。すなわち、車両端末10は、そのソフトの動作により記録再生装置35に記録・保管されている最新の検査データ等を上記の接続モードで接続されたルートを使い中央処理装置60へ送信する。
【0094】
送信されるデータは、車両端末10が持つ搭載車両9の車両データと、図11に示す検査で得た最新の検査データ、つまり不都合な部分を含む検査データ、および利用者の意思表示としてのメンテナンス依頼などである。
【0095】
車両端末10からメンテナンス依頼を含む検査データが送信されると、中央処理装置60は図14のフローチャートの(3)受信・分析モードに移行する。
【0096】
(4)受信・分析モードは、図14のフロチャートに示すように、中央処理装置60が、車両端末10から送信されたデータを受信し、そのデータを分析するモードである。
すなわち、中央処理装置60の処理制御装置61は、車両端末10から送信された各種データを受信し、接続する大型の記録再生装置64内に構築した登録車両データ、標準車両データ、不都合データなどから構成されるデータベース内に、受信データをタスクnとして記録する。
【0097】
このタスクnは、本発明の車両メンテナンスシステム1におけるメンテナンス作業の整理番号で、登録車両端末10からのメンテナンス依頼に基づき中央処理装置60が起番し、メンテナンスが完了または中止するまで継続的に利用される。
【0098】
さて、処理制御装置61が、受信データの記録を完了すると、処理制御装置61は、空いている監視端末63に対しタスクnを処理する指示を送信する。タスクnの処理を指示された監視端末63は、タスクnに関わる全データを記録再生装置64内のデータベースから取得し、データ分析を開始する。
【0099】
監視端末63におけるデータ分析は、算出データ、分析データ、比較データ、診断、不都合内容の解析等の再計算や再診断等を検証し、最後に、標準メンテナンスデータからメンテナンス内容を選択・確定する。この確定後、監視端末63は、上記の再計算と再診断等の検証結果や確定したメンテナンス内容を記録再生装置64のデータベース内のタスクnの所定ファイルに検証データとして記録し、受信・分析モードを終了する。
【0100】
受信・分析モードを終了させた後、監視端末63は、図14に示す(4)メンテナンス送信のモードに移行する。
【0101】
(4)メンテナンス送信モードでは、上記の分析モードで得た検証データと車両端末10から送信された検査データを比較判断する。
すなわち、監視端末63の診断と車両端末10の診断が一致する場合、タスクnとして確定したメンテナンス内容を監視端末63から処理制御装置61、通信装置62を介し、車両端末10へ送信する。
【0102】
しかし、監視端末63の診断と車両端末10の診断が一致しない場合、監視端末63における再計算や再診断の結果およびと想定されるメンテナンス内容をタスクnとして、監視端末63から処理制御装置61、通信装置62を介し、車両端末10へ送信する。
【0103】
次に、車両端末10は、図14のフローチャートに示す(5)受信・確認モードに移行する。車両端末10は、監視端末63からタスクnのデータを受信し、まず、受信データを記録再生装置35に記録する。
記録後、データ内容の確認を行う。内容の確認は、車両端末10の表示装置35に車両端末10における検査データと、監視端末63から送信された検証データと、その差分を表示し、確認を行う。確認は利用者のメンテナンス内容に対する意志を入力することにより行われる。例えば、利用者がメンテナンス内容に対して満足し同意するか、満足せずに同意しないかを入力する。
【0104】
表示装置33に表示された車両端末10における検査データの診断と、監視端末63における診断が一致し監視端末63から送信されたメンテナンス内容に対し利用者が満足する場合、利用者は、入力装置31を用いて「メンテナンスに同意」と処理制御装置11に文字入力するか、または、予め表示装置33の画面上に表示された「メンテナンスに同意」と表示されたボタンを選択する。これにより、(8)見積依頼モードへ移行する。
【0105】
また、車両端末10における検査データの診断と、監視端末63における診断が概ね一致するが、監視端末63から送信されたメンテナンス内容に対し利用者が一部修正を加えたい場合、利用者は入力装置31を使い「修正」を処理制御装置11に文字入力するか、または、予め表示装置33の画面上に表示された「修正」と表示されたボタンを選択する。これにより、(7)メンテナンス修正モードへ移行する。
【0106】
さらに、車両端末10における検査データの診断と、監視端末63における診断が全く異なり、監視端末63から送信されたメンテナンス内容に対し異議が有る場合、利用者は入力装置31を使い「再検査」を処理制御装置11に文字入力するか、または、予め表示装置33の画面上に表示された「再検査」と表示されたボタンを選択する。これにより、(6)再検査モードへ移行する。
【0107】
もしくは、車両端末10の表示装置35の画面上に、検査データの診断と監視端末63における検証データの診断、および監視端末63から送信されたメンテナンス内容が表示され、同時に表示事項に対する利用者の意志表示である「同意」「修正」「再検査」の選択肢が表示される。利用者はこの選択肢を選ぶことにとり次のステージへ移行することも可能である。
【0108】
(5)受信・確認モードにおいて、利用者が再検査を選択した場合、図14のフローチャートに示す(6)再検査モードに移行する。
【0109】
再検査モードでは、図11に示すフローチャートに沿って各検査点の検査を順次行い、各検査点の検査・分析を行い、(5)診断、(6)診断結果の表示、(7)記録・保管、(8)不良判断、(9)不都合内容の解析、(10)不都合内容の表示、(11)メンテナンス判断の各モードを行う。
【0110】
この(11)メンテナンス診断まで、前回と全く同じ結果で、その結果を中央処理装置60に送信し、中央処理装置60からの回答が前回と全く同じ場合、つまり、車両端末10における検査データの診断と、監視端末63における診断が全く異なる場合、車両端末10の故障が想定され、その表示装置33に車両端末10のシステム検査が表示される。
【0111】
利用者の入力により車両端末10に関するメンテナンスの見積依頼が送信され、以降に示すメンテナンス手順の(8)見積依頼のモードとなる。
【0112】
また図11に示すフローチャートに示す(5)診断、(8)不良判断、(11)メンテナンス判断が以前と異なるか、車両端末10における検査データの診断と監視端末63における診断がほぼ一致した場合、その診断結果等に沿った処理となる。
【0113】
(5)受信・確認モードにおいて、利用者が修正を選択した場合、図14のフローチャートに示す(7)修正モードに移行する。(7)修正モードは、利用者が意見を入力するモードである。この(7)修正モードにおいて、利用者は、監視端末63から送信されたメンテナンス内容に対し、メンテナンス内容の変更や、メンテナンス方法に対する意見やコメントなど利用者のメンテナンスに対する考えを、車両端末10の入力装置31を使い、メンテナンス内容等に追記できる。そして、そのデータは、次のモードで作成される見積依頼のメンテナンス内容の事項に反映する。
【0114】
(7)修正モードが完了した後、または(5)確認において修正がない場合、車両端末10は、(8)見積依頼モードに移行する。
図14のフローチャートに示す(8)見積依頼モードでは、中央処理装置60における整理記号タスクn、メンテナンス内容、および、(7)修正モードで入力されたメンテナンス内容やコメントなどを記載した見積依頼書が作成される。この見積依頼書は、利用者による確認後、車両端末10から中央処理装置60へ送信され、見積依頼モードが完了する。
【0115】
次に、図14のフローチャートに示すように(9)見積依頼の受信・作成指示モードに移行する。(9)見積依頼の受信・作成指示モードにおいて、中央処理装置60の処理制御装置61は、車両端末10から見積依頼書を受信すると、整理番号タスクnを使い受信データを接続する記録再生装置64内に構築されたデータベースの所定領域に記録する。
【0116】
受信データの記録が完了すると、処理制御装置61は、タスクnの最寄りのメンテナンス基地70に設置してあるメンテナンス端末71に対し、図12に示す第2の通信装置65および、図13に示す第2の通信装置73を介し、タスクnの見積依頼書を含む関連データと、タスクnに対する見積書作成の指示を送信する。
【0117】
この中央処理装置60とメンテナンス端末71間の通信は、図12および図13に示すように、第2の通信装置65を使って行う。これはメンテナンス端末71内の部品在庫量やメンテナンスの標準工程データベース、メンテナンス技術者や日程管理等の情報に対するセキュリティ管理から、車両端末との通信と分割している。
【0118】
この第2の通信装置65を使った通信は、基本的に車両端末10と中央処理装置60との通信と同じであり、その接続も基本的に同じ手順に従ってなされる。また、中央処理装置60とメンテナンス端末71間の通信は以降の説明でも出てくるが、その手段、接続の手順等は同等なため、以後記載しない。
【0119】
次に、中央処理装置60からタスクnの見積書作成を指示されたメンテナンス端末71は、(10)見積の作成モードに移行する。この(10)見積作成モードでは、図14のフローチャートに示すようにタスクnの見積書作成を指示されたメンテナンス端末71は、タスクnの見積依頼書を含む関連データからメンテナンスを要する車両、その所在地、メンテナンス内容等を把握し、まず、必要部品をメンテナンス基地70内の在庫から調査・確保し、在庫品に無い部品等を近隣のメンテナンス基地70に問い合せ確保する。次に、メンテナンス基地70内のメンテナンス技術者や必要機器等を確保、さらに、予め構築されたメンテナンスの標準工程データベースからメンテナンスに要する時間や工数等を把握し、これらのデータから見積書を作成し、責任者の確認を持って作成を終了する。
【0120】
作成した見積書は、メンテナンス端末71から中央処理装置60に送信される。メンテナンス端末71における(10)見積の作成モードを終了する。
【0121】
次に、図14のフローチャートに示す(11)見積承認・送信モードに移行する。(11)見積承認・送信モードにおいて、まず、中央処理装置60は、メンテナンス端末71から見積書を受信する。受信した見積書は、責任者の承認を持って完成する。
【0122】
完成後、見積書は、記録再生装置64内にあるデータベースのタスクnに対し追加データとして追記され、保管される。
【0123】
データ記録の後、見積書は、中央処理装置60からその通信装置62および車両端末10の通信装置37を介し、車両端末10にタスクnの見積として伝えられる。
【0124】
次に、図14のフローチャートの(12)受信・確認モードについて説明する。
(12)受信・確認モードにおいて、車両端末10は、まず、中央処理装置60から見積書を受信し、記録再生装置35に記録する。記録後、受信した見積書を画像表示装置33の画面上に表示する。利用者は、車両端末10の表示装置33に表示された見積書をみて、メンテナンス内容、金額、メンテナンス期日、場所などを確認できる。
【0125】
利用者が見積書の内容を承認した場合に、同画面に表示された発注ボタンをクリックするか、または、「発注」を文字入力すると、図14のフローチャートに示す(13)メンテナンス発注モードが実行される。
【0126】
この(13)メンテナンス発注モードでは、利用者が、画面に表示された発注ボタンをクリック等の操作を行うことにより発注を指示すると、車両端末10は、中央処理装置60へメンテナンス発注の送信をおこなう。
【0127】
この発注の送信処理では、発注の連絡と発注内容として見積書のメンテナンス内容および整理番号のタスクn等のデータが車両端末10から中央処理装置60に送信される。
【0128】
一方、メンテナンス内容等に合意できない場合、利用者は、入力装置31を使い、見積に記載されているメンテナンス内容を再修正できる。すなわち、図14のフローチャートの(7)修正モードに戻り、再見積となる。この場合、利用者は、入力装置31を使い、必要な部分を再入力でき、図14に示す見積作業の(7)(8)(9)(10)(11)(12)の各モードを再度行う。
【0129】
上記のように利用者が車両端末10から中央処理装置60にメンテナンスの発注を発信すると、中央処理装置60は、図14のフローチャートに示す(14)メンテナンス受注モードとなる。すなわち、中央処理装置60は、車両端末10から送信されたメンテナンスの発注の送信を受信し、まず、整理番号タスクnを使い、受信データを接続する記録再生装置64内に構築されたデータベースの所定領域に記録する。
【0130】
受信データの記録が完了すると、中央処理装置60の処理制御装置61は、タスクnの最寄りのメンテナンス基地70に設置のメンテナンス端末71に対し、メンテナンス発注車両9のメンテナンス作業を手配する。
【0131】
メンテナンス作業は、メンテナンス基地70と、そのメンテナンス端末71、および、メンテナンス発注した車両端末10搭載の車両9において行われる。
【0132】
以下、図15のフローチャートに従ってメンテナンス作業の手順を詳細に説明する。
図15のフローチャートに示すように、メンテナンス作業は、(1)作業手配の受信、すなわち、メンテナンス基地70内のメンテナンス端末71が、上記の中央処理装置60からのメンテナンス作業手配を受信し、その記録再生装置75にタスクnとして記録することから始まる。
【0133】
上記(1)作業手配を受信後、図15のフローチャートに示すように、メンテナンス作業は、(2)作業準備のモードに移行する。
【0134】
すなわち、メンテナンス端末71は、タスクnのメンテナンス作業の内容をその表示装置74に表示する。作業指示を行う担当者は、メンテナンス基地70内の作業技術者・部品管理者等に連絡し、作業内容、必要部品、作業技術者等を確認し、作業予定日時までにこれらを集結する。
【0135】
また、同時にメンテナンス端末71は、中央処理装置60を介し、発注した車両端末10に対し、メンテナンス作業の実施の日時、場所、および、依頼者によるメンテナンス基地70へメンテナンス発注車両9を入庫、または、メンテナンス基地70からメンテナンス作業者等をメンテナンス発注車両の所在地へ派遣等を連絡し、確認する。
【0136】
メンテナンス発注車両の入庫か、又は、メンテナンス作業者等の派遣を確認すると、図15のフローチャートに示すように、(3)入庫/派遣モードに移行する。
【0137】
(3)入庫/派遣モードでは、メンテナンス作業の発注車両が動ける場合には、原則として、その利用者が運転し、メンテナンス基地70へ入庫する。メンテナンス作業の発注車両が動けない場合には、メンテナンス作業技術者が、作業内容を把握した上で、必要部品や機器を持ちメンテナンス発注車両の有る場所へ出向く。
【0138】
この入庫/派遣モードが完了後、(4)作業の実施モードへ移行する。
すなわち、メンテナンス発注車両に対する必要なメンテナンス作業が、すなわち、不良部品の交換等の作業が、作業技術者により実施され、不都合部分が直される。メンテナンス作業の内容は本発明の主テーマでないので省略する。
【0139】
この部品交換等の保守作業が終了すると、次に、作業技術者は、メンテナンス発注車両9に搭載の車両端末10を使い不都合部の修正を検査により確認する。すなわち、作業技術者は、メンテナンス作業を行った車両9を運転もしくは稼働し、図11のフローチャートを使った運用検査を行い、メンテナンス作業以前生じていた不都合部が修正され、図11による運用検査の(5)診断モードで合格になり、(8)不都合判断モードにおいても合格になることを確認する。
【0140】
不都合部修正の記録後、図15のフローチャートに示す(5)作業の確認モードへ移行する。
(5)作業の確認モードでは、作業技術者は、メンテナンス作業の依頼者と共に、メンテナンス作業を行った車両9を運転もしくは稼働し、図11のフローチャートに示す運用検査を行い、メンテナンス作業以前生じていた不都合が修正され、図11による運用検査の(5)診断モードで合格になり、(8)不都合判断モードにおいても合格になることを確認する。
【0141】
この作業の確認において、依頼者が、メンテナンス作業以前生じていた不都合の修正を確認し、不都合の修正作業を承認すれば、修正作業が完了する。
【0142】
一方、この作業確認において、依頼者が、不都合の修正を確認できない場合、図15のフローチャートに示す(4)作業の実施に戻り、再び不都合場所のメンテナンス作業を行う。
【0143】
修正作業が完了した後、図15のフローチャートに示す(6)作業報告書モードへ移行する。(6)作業報告書モードでは、作業技術者は、中央処理装置60から受信したタスクnの不都合に対するメンテナンス作業の内容、および、メンテナンス作業後に行った運用検査の結果等をまとめた作業報告書を作成し、作業報告書の内容について依頼者から確認を得た後、同報告書を車両端末10の記録再生装置35に記録し、次に、同報告書を車両端末10から中央処理装置60へ送信し、メンテナンスの作業を終了する。
【0144】
次に、図15のフローチャートに示す(7)受信・データ追記モードに移行する。すなわち、(7)の受信・データ追記モードでは、中央処理装置60は、車両端末10から作業報告書を受信し、受信したデータを接続する大型の記録再生装置64内に構築されているデータベースの所定部にタスクnとして記録し、保管する。
【0145】
受信データの記録後、中央処理装置60は、図15のフローチャートに示す(8)課金モードへ移行する。すなわち、中央処理装置60は、受信した作業報告書を分析し、見積書と照合し、メンテナンスに要した部品代、および、作業時間などの工賃などを合計し請求金額を算出する。算出したデータは、請求書にまとめ、責任者による確認後、メンテナンス作業に対する対価として中央処理装置60から車両端末10に送信する。
【0146】
次に図15のフローチャートに示す(9)支払いモードへ移行する。すなわち、車両端末10は、中央処理装置60から請求書を受信し、端末装置の10の表示装置33の画面上に表示する。
【0147】
利用者は、表示装置33の画面を見て、支払金額を確認し、その場で現金を支払う、または、後日、銀行等に振り込むなどの方法で、メンテナンス作業の支払いを済ませることができる。
【0148】
なお、上記の(9)支払いモードは、中央処理装置60から車両端末10に請求書を送信し、その内容を確認したが、メンテナンス基地70内でのメンテナンス作業の場合、中央処理装置60からメンテナンス端末71へ請求書を送信し、その請求書を接続するプリンター77にて印刷し、利用者に提示することも可能である。
【0149】
この一連の動作により、本発明の車両メンテナンスシステム1の利用者は、車両の不適合を早期に発見し、車両の運転に関わるデータや不適合データを車両メンテナンスシステム1の中央処理装置60に送信し、早期に的確なメンテナンスを享受可能となるので、快適な車両の運用が可能になる。
【0150】
次に、図15のフローチャートに示す(10)入金の確認モードへ移行する。すなわち、上記の車両端末60に表示された請求書を見て、利用者がその場で支払う。または、後日銀行等に振り込むなどの支払いが行われると、入金情報は、メンテナンス作業技術者またはメンテナンス端末71の担当者、または、中央処理装置60の担当者から入力され、最終的に中央処理装置60の記録再生装置64に構築されたデータベースのタスクnが入金処理にされ、図15のフローチャートに示す(11)タスクnは完了となる。
【0151】
尚、図2に示す車両端末10においては、複数の振動センサー21に対する信号経路を切り替えるためのスイッチ24及び複数の回転センサー25に対する信号経路を切り替えるためのスイッチ26を設けたが、処理制御装置11、A/D変換回路23及び回転検出回路27を各振動センサー21及び各回転センサー25に対応して複数設ければ、スイッチ24及びスイッチ26は不要である。
【0152】
以上説明したように本発明の実施の形態1にかかる車両メンテナンスシステム1は、車両のエンジンキーに連動し稼働する検査システムを構成する車両端末10を本メンテナンスシステムの利用車両に搭載し、稼働に連続して利用車両を検査するので、利用車両のエンジンや可動部分の故障等の前兆を検査で発見し、故障の被害が拡大する前に対処可能になる。また、利用車両の検査データや検査システムが特定した不都合原因等のデータがメンテナンスシステムの中央処理装置60およびメンテナンス基地のメンテナンス端末71に届くので、メンテナンス作業が確実に、かつ、早期に実施されので、従来経験した修理までに時間を要し、必要なときに使えなかったなど課題が削減できる効果がある。
【0153】
さらに、メンテナンスの内容を利用者が予め把握しているのでメンテナンス内容や金額に対するトラブルも減少する副次的な効果がある。
【0154】
その他の発明の実施の形態.
上述の例における車両端末10は、振動情報等に基づき診断を行う機能を有するが、この診断機能を保有しなくともよい。この場合には、振動情報等の測定データを車両端末10から中央処理装置60に送信し、この中央処理装置60が診断するようにするとよい。
【0155】
また、車両端末10は、さらに故障が生じていると判断した場合には、運転者に警報を発する警報手段を備えてもよい。
【0156】
また、上述の車両端末10は、振動センサー21と回転センサー25の双方を備えているが、これに限らず、いずれか一方であってもよい。但し、振動センサー21により得られる情報と、回転センサー25により得られる情報とは密接に関連しており、両者を同時に検出することでより正確に異常を検出することが可能となる。
【0157】
【発明の効果】
本発明によれば、自動車の異常を早期に発見することを可能にする車両メンテナンスシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両メンテナンスシステム全体のブロック図である。
【図2】本発明の車両端末のハード構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の利用車両における主な振動センサーおよび回転センサーの配置を示す図である。
【図4】本発明の振動センサーの構成を示す一部断面図である。
【図5】本発明の回転センサーの構成図である。
【図6】本発明の磁気センサーとその出力を示す図である。
【図7】本発明の磁気センサーと永久磁石の磁路を示す図である。
【図8】本発明の回転検出回路の構成を示すブロック図である。
【図9】本発明のHDD取付の構造を示す断面図である。
【図10】本発明のノートPCまたはPDAを使った車両端末のハード部のブロック図である。
【図11】本発明の運用検査のフローチャートである。
【図12】本発明の中央処理装置のハード部ブロック図である。
【図13】本発明のメンテナンス端末のハード部を示すブロック図である。
【図14】本発明のメンテナンス手続きのフローチャートである。
【図15】本発明のメンテナンス作業のフローチャートである。
【符号の説明】
1   :メンテナンスシステム
9   :車両メンテナンスシステム1を利用する車両(車両端末搭載の車両)
10  :本発明の車両端末
11  :本発明の車両端末の処理制御装置
21  :振動センサー
211 :圧電素子
211A、211B :圧電素子の電極面
212 :圧電素子の支持部材
213 :線材
214 :電界効果型トランジスタ
215 :素子基板
216A,216B :ケース
217 :出力ケーブル
22  :スイッチ1
23  :A/D変換回路
24  :ICカード1
25  :回転センサー
251 :永久磁石
252 :磁石ホルダー
253 :回転軸
254 :磁気センサーホルダー
255 :磁気センサー
26  :スイッチ2
27  :回転検出回路
271 :増幅器
272 :A/D変換回路
28  :ICカード2
31  :入出力装置
33  :表示装置
35  :記録再生装置
37  :通信装置
61  :制御処理装置
62  :通信装置
63  :監視端末
64  :記録再生装置
65  :第2の通信装置
70  :メンテナンス基地
71  :メンテナンス端末
72  :処理制御装置
73  :第2の通信装置
74  :表示装置
75  :記録再生装置
76  :入力装置
77  :プリンター

Claims (10)

  1. 少なくとも車両に設けられた車両端末と、車両外に設けられた中央処理装置とを備え、車両の異常を検出し、メンテナンスを行うための車両メンテナンスシステムであって、
    前記車両端末は、当該車両の動作情報を取得する動作情報取得手段と、前記動作情報取得手段によって取得された動作情報に基づき当該車両の異常を検出する異常検出手段と、前記異常検出手段により検出された異常情報を前記中央処理装置に送信する異常情報送信手段とを備え、
    前記中央処理装置は、前記異常情報送信手段より送信された異常情報を受信する異常情報受信手段と、この異常情報に基づきメンテナンス内容を作成するメンテナンス内容作成手段と、メンテナンス内容作成手段により作成されたメンテナンス内容を前記車両端末に対して送信するメンテナンス内容送信手段を備えた車両メンテナンスシステム。
  2. 前記車両端末は、メンテナンス内容送信手段より送信されたメンテナンス内容を受信するメンテナンス内容受信手段と、前記メンテナンス内容受信手段により受信されたメンテナンス内容を表示するメンテナンス内容表示手段と、車両端末の利用者によるメンテナンス内容に対する指示に応じて、指示内容を前記中央処理装置に送信する指示内容送信手段とをさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の車両メンテナンスシステム。
  3. 当該車両メンテナンスシステムは、さらに、メンテナンス基地に設けられたメンテナンス端末を備え、
    前記中央処理装置は、指示内容送信手段によって送信された指示内容が見積依頼を含む場合には、前記メンテナンス端末に対して当該見積依頼を送信する見積依頼送信手段とを更に備え、
    前記メンテナンス端末は、前記見積依頼送信手段より見積依頼を受信する見積依頼受信手段と、当該見積依頼受信手段によって受信された見積依頼に応じて見積を作成する見積作成手段と、当該見積作成手段によって作成された見積を前記中央処理装置に送信する見積送信手段とを備えたことを特徴とする請求項2記載の車両メンテナンスシステム。
  4. 前記中央処理装置は、見積送信手段より送信された見積を転送する見積転送手段をさらに備え、
    前記車両端末は、前記見積転送手段より転送された見積を受信する見積受信手段と、当該見積受信手段によって受信された見積を表示する見積表示手段をさらに備えたことを特徴とする請求項3記載の車両メンテナンスシステム。
  5. 前記車両端末は、当該車両の利用者によって入力された発注指示を前記中央処理装置に送信する発注指示送信手段をさらに備え、
    前記中央処理装置は、前記発注指示送信手段によって送信された発注指示を前記メンテナンス端末に転送する発注指示転送手段をさらに備え、
    前記メンテナンス端末は、前記発注指示転送手段により転送された発注指示を受信する発注指示受信手段をさらに備えたことを特徴とする請求項4記載の車両メンテナンスシステム。
  6. 動作情報取得手段は、前記車両に取り付けられ、振動情報を取得する振動センサーであることを特徴とする請求項1乃至5記載の車両メンテナンスシステム。
  7. 動作情報取得手段は、前記車両に取り付けられ、回転情報を取得する回転センサーであることを特徴とする請求項1乃至5記載の車両メンテナンスシステム。
  8. 前記異常検出手段は、標準データより算出された算出データと、前記動作情報取得手段によって取得された動作情報を比較し、この比較結果に基づき当該車両の異常を検出することを特徴とする請求項1乃至5記載の車両メンテナンスシステム。
  9. 車両に取り付けられる車両端末であって、
    車両の所定位置における振動情報を取得する振動センサーと、
    前記振動センサーにより検出された振動情報を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された振動情報に基づき当該車両の異常を検出する異常検出手段と、
    前記異常検出手段により検出された異常情報を送信する異常情報送信手段とを備えた車両端末。
  10. 前記車両端末は、さらに車両の所定位置における回転情報を取得する回転センサーを備え、
    前記記憶手段は、当該回転センサーにより検出された回転情報を記憶し、
    前記異常検出手段は、前記記憶手段に記憶された回転情報に基づき当該車両の異常を検出することを特徴とする請求項9記載の車両端末。
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