JP2004020426A - 走行距離計測方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】掘進機で掘削されたトンネル内に沿って直列状に接続した状態で配置した複数の走行管内を走行する走行体の走行距離を、正確に且つ簡単に計測できる走行距離計測方法を提供する。
【解決手段】掘進機1で掘削されたトンネル3内に沿って複数の走行管40を直列状に接続した状態で配置し、これら複数の走行管40内を走行する走行体41の走行距離を計測する方法である。各走行管40を予め決められた長さに製作しておき、走行体41が一方向に向かって走行する際に通過した走行管40の数を検出し、検出された走行管40の数と各走行管40の製作された長さに基づいて、走行体41の走行距離を演算し計測する。
【選択図】 図8

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は走行距離計測方法に関し、特に、掘進機で掘削されたトンネル内に沿って複数の走行管を直列状に接続した状態で配置し、走行体が走行した走行管の数と各走行管の長さに基づいて、走行体の走行距離を演算し計測するようにした走行距離計測方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、比較的小径の下水道管等を地中に配設する場合、発進立坑から発進させた掘進機でトンネルを掘進しつつ、そのトンネル内に複数のヒューム管等の覆工管(例えば、1本の長さ約 2455mm )を発進立坑から1本ずつ継ぎ足しながら元押し装置で押し込んでいくという工法が実用化されている。尚、元押し装置による押し込み力で掘進機を推進させるのが一般的である。
【0003】
この種の工法において、発進立坑からのトンネル経路や掘進機の位置を計測する場合、作業者が覆工管内に入って実測できない場合には、複数の走行管(例えば、1本の長さ約 2455mm )を発進立坑から1本ずつ継ぎ足しながらトンネル内(覆工管内)に直列状に接続した状態で配置し、これら複数の走行管内を走行体を走行させて、少なくとも走行体の走行距離を計測するようにしている。
【0004】
前記走行体がワイヤ牽引式の走行体である場合には、走行体に連結されたワイヤを巻き取るフロントワインダとリヤワインダとを掘進機側と発進立坑側とに夫々設け、例えば、フロントワインダでワイヤを巻き取って、走行体を掘進機に向けて走行させ、その際にリヤワインダからのワイヤの繰り出し量を計測し、そのワイヤ繰り出し量から走行体の走行距離を求める技術は存在する。
【0005】
走行体の走行距離を計測する際にリヤワインダ(又はフロントワインダ)から繰り出されるワイヤには張力が作用してワイヤは伸びるが、本願発明者等が試験により実際と同じ条件でワイヤの伸び量を測定してみた結果、約50mのワイヤの繰り出しに対して約1m(約2%)の伸び即ち誤差が生じた。
【0006】
特開平5−22036 号公報には、トンネル内に沿って配設された推進管(走行管)内を自走式台車を走行させ、その自走式台車が掘進機に向けて走行する際に、発進立坑側に設けた巻き取り装置から延びるケーブルを引っ張り、その巻き取り装置からのケーブルの繰り出し量から、自走式台車の走行距離を計測する技術が開示されている。特開2002−71302号公報にも、ドラムからのワイヤ繰り出し量をドラムの回転量から演算して、直進移動距離を計測する技術が開示されている。
【0007】
一方、走行体に装着されたエンコーダにより車輪の回転量を計測し、その回転量から走行体の走行距離を求める技術も存在する。尚、特開平6−1214119 号公報には、無人芝刈機に装着されたエンコーダにより、車輪の回転量から無人芝刈機の移動距離を計測する技術が開示されている。
【0008】
ここで、トンネル内に押し込まれた各覆工管とその覆工管に接続された覆工管との間に介在されたクッション材が圧縮状態から復帰したり、覆工管よりも少し大径に掘削されたトンネルに押し込まれた複数の覆工管の、僅かにジグザグに並んだ状態が土圧により修復されたりする関係で、トンネル内の複数の覆工管の全長は徐々に長くなり、その分発進立坑側へ戻ってはみ出してくる。
【0009】
走行体に方位計を搭載したものが一般的であり、その方位計から計測された走行体の方位角と、走行体が発進立坑から掘進機まで走行した際の走行距離とに基づいて、更に、掘進機が複数の胴部材を中折れ可能な中折れ部を介して直列状に連結してなる掘進機の場合には、中折れ角検出センサにより計測された中折れ部の中折れ角に基づいて、掘進機の発進立坑からの位置を計測可能である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来のように、ワイヤ牽引式の走行体の走行距離(掘進機の発進立坑からの距離)を、ワインダからのワイヤの繰り出し量から求めるのでは、前述のように、約50mのワイヤの繰り出しに対して約1m(約2%)の伸び即ち誤差が生じ、しかも、その誤差は走行体の走行距離(ワイヤの繰り出し量)が長くなる程大きくなるため、走行体の正確な走行距離を計測することが難しいという問題がある。
【0011】
ワイヤを伸びにくくするために、ワイヤ素材を変更したりワイヤ径を大径化したり、また、ワイヤに作用する張力を減少させたりして工夫することが考えられるが、コスト的に不利になる虞があるし、ワイヤが全く伸びないようにすることは到底困難であり、走行体の走行距離を正確に計測するのに限界がある。
【0012】
また、走行体に装着したエンコーダにより車輪の回転量を計測し、その回転量から走行体の走行距離を演算するものでは、特に走行管同士の継ぎ目で、車輪がスリップやジャンプする等して走行体の走行距離を正確に計測できないという虞がある。
【0013】
本発明の目的は、走行距離計測方法において、掘進機で掘削されたトンネル内に沿って直列状に接続した状態で配置した複数の走行管内を走行する走行体の走行距離を、正確に且つ簡単に計測きる走行距離計測方法を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の走行距離計測方法は、掘進機で掘削されたトンネル内に沿って複数の走行管を直列状に接続した状態で配置し、これら複数の走行管内を走行する走行体の走行距離を計測する方法において、前記各走行管を予め決められた長さに製作しておき、前記走行体が一方向に向かって走行する際に通過した走行管の数を管数検出手段を用いて検出し、前記管数検出手段で検出された走行管の数と各走行管の製作された長さに基づいて、走行体の走行距離を演算し計測することを特徴とするものである。
【0015】
この走行距離計測方法では、掘進機で掘削されたトンネル内に沿って複数の走行管を直列状に接続した状態で配置する。これら複数の走行管内を走行体が走行可能であるが、走行体が一方向に向かって走行する際に通過した走行管の数を管数検出手段を用いて検出する。走行体が走行する各走行管は予め決められた長さに製作されており、管数検出手段で検出された走行管の数と各走行管の長さに基づいて、走行体の走行距離を演算して計測することができる。
【0016】
請求項2の走行距離計測方法は、請求項1の発明において、前記管数検出手段が走行体に予め設けた検知手段を有し、各走行管の所定位置に予め設けた被検知部をその検知手段で検知することにより前記走行管の数を検出することを特徴とするものである。複数の走行管内を走行体が一方向に向かって走行する際に、走行体の検知手段が各走行管の被検知部を検知することで、走行体が通過した走行管の数を検出することができる。
【0017】
尚、前記検知部を発光部と受光部とを有する光学センサとし、被検知部を走行管に形成した穴として、発光部からの光が走行管に反射して受光部で受光しないときに被検知部としての穴を検知するようにしてもよい。また、前記検知部を磁気センサとし、この磁気センサで検知可能なと磁石からなる被検知部を走行管に設けてもよいし、前記検知部をリミットスイッチとし、このリミットスイッチで検知可能な被検知部を走行管に設けてもよい。
【0018】
請求項3の走行距離計測方法は、請求項2の発明において、前記走行体はワイヤ牽引式の走行体であり、このワイヤ繰り出し又は巻き取り量を検出するワイヤ量検出手段を予め設けておき、前記走行体の走行距離のうち、前記検知手段が各被検知部を検知してから次の被検知部を検知する迄の距離は、ワイヤ量検出手段を用いて検出したワイヤ繰り出し又は巻き取り量から求めることを特徴とするものである。尚、ワイヤ量検出手段については、ワイヤの繰り出し又は巻き取りと共に回転する回転体とこの回転体の回転量を検出可能なエンコーダを有するもの、或いは、ワイヤに付けられた目印の移動量を計測可能なカメラを有するもの等としてもよい。
【0019】
掘進機側と発進立坑側に走行体に連結されたワイヤを夫々巻き取る巻き取り装置を設け、掘進機側の巻取装置でワイヤを巻き取って走行体を掘進機に向けて走行させ、発進立坑側の巻取装置でワイヤを巻き取って走行体を発進立坑に向けて走行させることができる。この場合、発進立坑側の巻取装置と掘進機側の巻取装置の少なくとも一方における、ワイヤ繰り出し又は巻き取り量をワイヤ量検出手段で検出するようにする。
【0020】
管数検出手段で検出された走行管の数と各走行管の製作した長さから、管数検出手段で検出された数の走行管の全長を求めることができる。管数検出手段の検知手段が各被検知部を検知してから次の被検知部を検知する迄の距離は、ワイヤ量検出手段を用いて検出したワイヤ繰り出し又は巻き取り量から求めるが、前記走行管の全長に、検知手段が最後に被検知部を検知してから次の被検知部を検知する迄の距離等を加算して前記走行体の走行距離を演算し計測できる。
【0021】
請求項4の走行距離計測方法は、請求項3の発明において、長さの異なる2種類以上の走行管が予め用意されており、前記検知手段が各被検知部を検出してから次の被検知部を検出する迄の、前記ワイヤ量検出手段を用いて検出した走行管1本当りのワイヤ繰り出し又は巻き取り量に基づいて、その走行管の種類を判別することを特徴とするものである。
【0022】
2種類以上の長さの異なる走行管を予め用意しておくことで、トンネル内への走行管の配設や走行管同士の接続等が便利になるように、2種類以上の走行管を適宜使い分けて使用することができる。前記複数の走行管に2種類以上の走行管が含まれている場合でも、検知手段が各被検知部を検出してから次の被検知部を検出する迄の、ワイヤ量検出手段を用いて検出した走行管1本当りのワイヤ繰り出し又は巻き取り量に基づいて、その走行管の種類を判別して、前記走行体の走行距離を正確に演算し計測することができる。
【0023】
請求項5の走行距離計測方法は、請求項4の発明において、前記ワイヤ量検出手段を用いて検出した走行管1本当りのワイヤ繰り出し又は巻き取り量の誤差よりも、異なる走行管の長さの差の方が大きくなるように構成したことを特徴とするものである。つまり、短い方の走行管1本当りのワイヤ繰り出し又は巻き取り量は、ワイヤの伸び等による誤差があっても、長い方の走行管の長さよりも確実に短くなり、長い方の走行管1本当りのワイヤ繰り出し又は巻き取り量は、短い方の走行管の長さよりも確実に長くなるため、走行管の種類を確実に判別することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。本実施形態は、発進立坑から発進させた掘進機でトンネルを掘進しつつ、そのトンネル内に複数の覆工管を発進立坑から1本ずつ継ぎ足しながら元押し装置で押し込んでいって下水道管を地中に配設する工法に、本発明を適用した場合の一例である。
【0025】
図1に示すように、掘進機1を発進させる発進立坑2の近くに、内部にコントロール装置7を設けた遠隔制御室6、送泥ポンプ9を含む送泥装置8、泥水処理装置10、滑材供給装置11等が設置され、発進立坑2内に、発進架台12、押し込みジャッキ14を有する元押し装置13、排泥ポンプ15、水位計16、リヤワインダ17、シーブ18等が設置されている。
【0026】
図1、図4、図9に示すように、掘進機1は、5つの第1〜第5胴部材20〜24を中折れ可能な中折れ部25〜28を介して直列状に連結してなる遠隔操作型自動掘進機であり、その遠隔操作が遠隔制御室6でコントロール装置7を使って行われる。先頭の第1胴部材20は掘進機本体30の胴部材であり、この第1胴部材20に後続する第2〜第5胴部材21〜24が、前側から順番に、強制管、ポンプ筒、後続管1、後続管2とされている。
【0027】
掘進機本体30は、カッターヘッド31とカッター駆動油圧モータ32有し、カッター駆動油圧モータ32によりカッターヘッド31が回転駆動されて前方の地山を掘削する。その際、掘進機本体30から前方の地山に泥水が噴射されるが、その泥水は送泥装置8の送泥ポンプ9により発進立坑2とトンネル3(覆工管4)内に配設された送泥管33を通って掘進機本体30に供給される。
【0028】
カッターヘッド31で掘削された掘削土はチャンバー内に取り込まれ、第3胴部材22の内部に設けられた排泥中継ポンプ34により、泥水と共に攪拌されてチャンバーからトンネル3(覆工管4)内に配設された排泥管35を通って発進立坑2側へ排出され、発進立坑2から排泥ポンプ15により排泥管37を通って泥水処理装置10に送り込まれて処理される。そこで泥水処理された泥水は送泥装置8に供給され、再度、掘進機本体30に供給する泥水として使用される。
【0029】
掘進機1の胴部材20〜24とトンネル3の内面間に作用する摩擦力を低減し、また、覆工管4とトンネル3の内面間に作用する摩擦力を低減するために、滑材供給装置11により滑材が発進立坑2とトンネル3(覆工管4)内に配設された滑材供給管38を通って第2胴部材21に供給され、この第2胴部材21から滑材がトンネル3の内面と胴部材20〜24及び覆工管4との間に供給される。
【0030】
図6に示すように、掘進機1には、第1胴部材20と第2胴部材21とを連結する複数(例えば、4つ)の中折れジャッキ55が設けられ、また、中折れ部25〜28の中折れ角を夫々検出する4組の中折れ角検出センサ56が設けられている。各中折れ角については、連結された一方の胴部材に対する他方の胴部材の横方向振り角、更には縦方向振り角を検出するようにしてもよい。尚、カッター駆動油圧モータ32と中折れジャッキ55に油圧を供給する油圧供給装置42も設けられている。また、最後尾の第5胴部材24は後述の計測用走行体41(以下、走行体41という)の格納庫として使用され、その第5胴部材24の内部には、フロントワインダ39が設けられている。
【0031】
図2に示すように、各覆工管4は、例えば、直径400m〜600mm 、長さ2455mmのコンクリート製のヒューム管である。この覆工管4の一端は雄部4aに他端は雌部4bに形成され、雌部4bにはリング状のクッション材4cとシール材4dが装着され、覆工管4の雌部4bに別の覆工管4の雄部4aが嵌め込まれてクッション材4cとシール材4dを介して接続される。
【0032】
掘進機1を発進立坑2から発進させる際には、分割された第1胴部材20〜第5胴部材24をクレーン等により発進立坑2内に順々に搬入し、順々に連結して元押し装置5を用いて発進させる。掘進機1の発進後においては、複数の覆工管4をクレーン等により発進立坑2内に順々に搬入し、先頭の覆工管4については、掘進機1と元押し装置5の間にセットし、元押し装置5で前方へ押動する。
【0033】
また、2番目以降の覆工管4について、その前側の覆工管4と接続した状態で、前側の覆工管4と元押し装置5の間にセットし、元押し装置5で前方へ押動する。すると、接続された複数の覆工管4は前方へ一体的に押動され、先頭の覆工管4が掘進機1を押すことで掘進機1が推進する。元押し装置13には、その押し込み量を検出する押し込み量検出センサ13aが設けられている。
【0034】
さて、掘進機1で予定経路のトンネル3を掘削し、下水管を予定経路で配設するために、発進立坑2からのトンネル経路と掘進機1の位置を測定する必要がある。そのために、図1、図3、図4に示すように、掘進機1で掘削されたトンネル3内(覆工管4内)に沿って複数の走行管40を直列状に接続した状態で配置し、これら複数の走行管40内を走行体41を走行させ、走行体41の走行距離と方位角とを検出するようにしている。
【0035】
走行管40は例えばステンレン製の断面正方形の角筒状に形成され、長さの異なる2種類の第1,第2覆工管40が用意されている。図5に示すように、例えば、第1覆工管40の長さは2455mmであり、第2覆工管40の長さは2250mmであり、これら覆工管40の長さの差は2455mm−2250mm=205mm である。各覆工管40とその覆工管40に接続される覆工管40は、連結部材(図示略)により鉛直軸心回りに回動可能に連結される。
【0036】
先頭の走行管40は掘進機最後尾の第5胴部材24に連結され、その先頭の走行管40から後側(発進立坑2側)へ延びるように複数の走行管40が直列状に連結され、最後尾の走行管40が最後尾の覆工管4よりも少し後側へ突出した状態に配置される。先頭の走行管40は第5胴部材24に連結されているため、元押し装置5により覆工管4が前方へ押されると掘進機1も前方へ押されるため、掘進機1に引かれるように走行管40が掘進機1及び覆工管4と一体的に前方へ移動する。
【0037】
図3に示すように、各走行管40には、走行管40と同じ長さの、電気ケーブル配管42、送泥管33a、排泥管36a、滑材供給管38a等が平行に配設され、これらの管40,42,33a,36a,38aが一体化されてインナーユニット43を構成している。各インナーユニット43は複数の車輪(図示略)を有し、その車輪により覆工管4内においてトンネル軸心方向に走行可能に安定した姿勢で支持され、走行管40は常時トンネル軸心部分に位置した状態になる。
【0038】
覆工管4内において、各インナーユニット43の管40,42,33a,36a,38aと、そのインナーユニット43と隣合うインナーユニット43の管40,42,33a,36a,38aとが夫々接続される。複数の電気配管42には、掘進機1側に必要な電力を供給する電力ケーブル、掘進機1側から必要な検出信号をコントロール装置7へ送信する信号ケーブル等が通っている。
【0039】
こうして、トンネル3内に沿って直列状に接続した状態で配置された複数の走行管40内に走行体41が走行可能に配置され、先頭の走行管40は掘進機最後尾の第5胴部材24の内部に連結され、最後尾の走行管40は最後尾の覆工管4よりも後側へ突出しているが、先頭の走行管40の前側にフロントワインダ39が設けられ、最後尾の走行管40の後側にシーブ18が設けられ、元押し装置13の上側にリヤワインダ17が設けられている。
【0040】
走行体41から前方へ延びるワイヤ45(紐)がフロントワインダ39で巻き取られると走行体41が掘進機1に向かって走行し、走行体41から後方へ延びるワイヤ46(ケーブル)がリヤワインダ17で巻き取られると走行体41が発進立坑2に向かって走行する。ここで、先頭の走行管41には走行体フロント位置検出スイッチ57(図6参照)が装着され、最後尾の走行管41には走行体リヤ位置検出スイッチ58(図6参照)が装着されている。また、リヤワインダ17には、ワイヤ繰り出し又は巻き取りと共に回転する回転体の回転量から、ワイヤ繰り出し又は巻き取り量を検出するワイヤ量検出手段としてのエンコーダ17a(図6参照)が設けられている。
【0041】
トンネル3内に沿って複数の走行管40を直列状に接続した状態で配置しいく場合には、覆工管4を1つずつ継ぎ足す毎に、走行管40を有するインナユニット43を1つずつ継ぎ足してトンネル3内に入れていく。覆工管4及びインナユニット43を継ぎ足す場合、走行体41をワイヤ45から切り離して走行管40の外へ退避させ、シーブ18を邪魔にならないように退避させた状態で行う。
【0042】
図4、図6に示すように、走行体41には、複数の車輪41aが装備されると共に、3次元ジャイロからなる方位計50と3次元加速度計51が設けられ、また、発光部と受光部を有する管数検出手段の検知手段に相当する光学センサ52が下方に向けて設けられている。各走行管40の底壁にその右短から一定距離の所定位置に被検知部としての穴53(例えば、直径17mmの円形穴)が設けられ、その穴53の真上を走行体41の光学センサ52が通る時に穴53を検知可能になっている。走行体41に設けられた方位計50及加速度計51び光学センサ52から夫々延びる信号線は、ケーブルからなるワイヤ46の中を通って、コントロール装置7に接続されている。
【0043】
さて、発進立坑2からのトンネル3の経路と掘進機1の位置を計測する方法について説明するが、先ず、図6の制御系を含むブロック図について説明する。
図6に示すように、コントロール装置7は、コンピュータ60とディスプレイ61と操作パネル62を有し、そのコントロール装置7により、掘進機1、元押し装置13、フロントワインダ39、リヤワインダ17が制御される。
【0044】
また、このコントロール装置7には、掘進機1の4組の中折れ角検出センサ56、元押し装置13の押し込み量検出センサ13a、走行体41の方位計50と加速度計51と走行体52、リヤワインダ17のエンコーダ17a、走行体フロント位置検出スイッチ57、走行体リヤ位置検出スイッチが、夫々信号線を介して電気的に接続され、これらの信号に基づいて、発進立坑2からのトンネル3の経路と掘進機1の位置を計測し、掘進機1を含む前記各種制御を行う。
【0045】
次に、コントロール装置7により実行される、発進立坑2からのトンネル3の経路と掘進機1の位置を計測する方法について、図7、図8のフローチャートに基づいて説明する。尚、フローチャート中のSi(i=1、2、3・・・)は各ステップを示す。
【0046】
図7に示すように、オペレータ操作による走行体41での計測開始指示があると(S1;Yes )、走行体リヤスイッチ58がONのときには(S2;Yes )、走行体41が最後尾の走行管2の位置(以下、初期位置という)に停止している状態であるため、次に、その走行体41の初期位置が、走行距離0として方位計50と加速度計51の計測値に基づいて設定される(S3)。
【0047】
次に、掘進機1による掘削が中断状態の場合に(S4;Yes )、フロントワインダ39が駆動されて、フロントワインダ39によりワイヤ45が巻き取られて、走行体41の走行が開始され(S5)、走行体41は掘進機1に向かって例えば時速5kmで走行していく。その際、リヤワインダ17には適当な繰り出し負荷が与えられた状態で、リヤワインダ17からワイヤ46が繰り出されていく。尚、計測開始指示があっても(S1;Yes )、走行体リヤスイッチ58がOFFのときと(S2;No;このとき、走行体41を初期位置まで自動的に走行させてもよい)、掘進中断状態でないとき(S4;No)には、S1へリターンする。
【0048】
S5において走行体41が走行を開始すると、次に、走行体41の走行距離が計測され(S6)、走行体41の方位計50による方位角(方位角変化)が計測される(S7)。これらの計測は、走行体41が掘進機1の最後尾の第5胴部材24に到着して、走行体フロントスイッチフロントスイッチ57がONするまで行われる。走行体フロントスイッチリヤスイッチ57がONになり(S8;Yes )、走行体41が第5胴部材24に到着すると、フロントワインダ39によるワイヤ45の巻き取りが停止されて、走行体41の走行が停止される(S9)。
【0049】
ここで、S6の走行体41の走行距離の計測方法について、図8のフローチャートに基づいて説明する。この走行距離の計測は、コントロール装置7により自動的に演算して行われ、先ず、第1,第2走行管数X,Yが夫々0に設定されてコンピュータ60の記憶部(RAM等)に記憶され(S20)、ワイヤ繰り出し量Zが0に設定されてコンピュータ60の記憶部に記憶される(S21)。
【0050】
次に、リヤワインダ17のエンコーダ17aからのエンコーダ信号が読み込まれ(S22)、そのエンコーダ信号によりワイヤ繰り出し量Zが算出され(S23)、コンピュータ60の記憶部に更新記憶され、走行体41の走行距離LがX×2445+Y×2250+Z(mm)の式で算出される。走行体41が走行を開始して当初はX,Yは共に0であるため、走行距離Lはワイヤ繰り出し量Zとなる。
【0051】
次に、走行体41の光学センサ52により、被検知部である穴53が検知されたか否か判定され(S25)、光学センサ52がOFFのとき、被検知部の検知無しと判定されて(S25;No)S22へリターンし、S22〜S24が繰り返し行われる。光学センサ52が穴53の真上を通るとき、光学センサ52がONされ、被検知部の検知有りと判定されて(S25;Yes )S26へ移行する。
【0052】
S26では、被検知部の検知有りと判定された時のワイヤ繰り出し量Zが2455(mm)以上か否か判定され(S26)、Z≧2455(mm)のときには(S26;Yes )、前回被検知部を検知した時からのワイヤ繰り出し量Z(初期位置から初めて検知したときには初期位置からの距離)に対応する走行管40が長さ2455(mm)の第1走行管40であると判定されて、第1走行管数XがX+1にインクリメントされる(S27)。
【0053】
Z≧2455(mm)でないときには(S26;No)、前回被検知部を検知した時からのワイヤ繰り出し量Zに対応する走行管40が長さ2255(mm)の第2走行管40であると判定されて、第2走行管数YがY+1にインクリメントされる(S28)。S27又はS28の後はS21へリターンし、ワイヤ繰り出し量Zが0にリセットされ(S21)、続いてS22以降が実行される。
【0054】
S26の判定原理について詳細に説明すると、本願発明者等が試験により実際と同じ条件でワイヤ46の伸び量を測定してみた結果、約50mのワイヤの繰り出しに対して約1m(約2%)の伸び即ち誤差が生じた。つまり、第2走行管40の1本当りのワイヤ繰り出し量(長さ)の誤差約49.1(mm)=2455(mm)×0.02よりも、第1走行管40と第2走行管40の長さの差2455(mm)−2250(mm)=205(mm) の方が大きくなるため、被検知部有りと判定された時のワイヤ繰り出し量Zが、2455(mm)以上であれば第1走行管40であると確実に判定でき、2455(mm)よりも小さければ第2走行管40であると確実に判定できるようになる。
【0055】
以上、この走行体距離計測方法によれば、第1,第2走行管40を予め決められた長さ2455(mm),2250(mm)に製作しておき、走行体41が掘進機1側に一方向に向かって走行する際に通過した第1,第2走行管40の数X,Yを検出し、その検出された第1,第2走行管40の数X,Yと第1,第2走行管40の長さ2455(mm),2250(mm)に基づいて、走行体41の走行距離Lを演算し計測する。
【0056】
この場合、走行体41に検知手段としての光学センサ52を予め設け、各走行管40の所定位置に予め設けた被検知部としての穴53を光学センサ52で検知することにより、更に、光学センサ52が各穴53を検出してから次の穴53を検出する迄の、走行管1本当りのワイヤ繰り出し量Zに基づいて、その走行管の種類を判別することにより、前記第1,第2走行管40の数X,Yを確実に検出することができる。
【0057】
また、走行体41はワイヤ牽引式の走行体であり、このワイヤ繰り出し量Zを検出するワイヤ量検出手段としてのエンコーダ17aを予め設けておき、走行体41の走行距離のうち、光学センサ52が各走行管40の穴53を検知してから次の穴53を検知する迄の距離Zは、エンコーダ17aを用いて検出したワイヤ繰り出し量から求めるようにしている。
【0058】
こうして、走行体40の走行距離Lを前記のX×2445+Y×2250+Z(mm)の式から算出することができる。従来、ワイヤの繰り出し量のみで走行体の走行距離を求める場合、例えば、掘進機1で300 mのトンネルを掘削する場合には誤差が約6mにもなるが、上記の計測方法を用いた場合には、ワイヤの繰り出しによる約最大誤差49.1(mm)=2455(mm)×0.2 程度に加えて、走行管の接続による誤差等を加味しても80mm以下に抑えることが可能になり、走行体41の走行距離を測定する精度を大幅に向上させることが可能になる。
【0059】
さて、図7に示すように、S9において、走行体41が掘進機最後尾の第5胴部材24に停止すると、次に、S6で計測した走行体41の走行距離LとS7で計測した走行体41の方位角とに基づいて、掘進機最後尾の第5胴部材24の位置P5が計測され(S10)、続いて、4つの中折れ角検出センサ56により各中折れ部25〜28の中折れ角a1−2 〜a4−5 が計測される(S11)。
【0060】
次に、S10で計測された掘進機最後尾の第5胴部材24の位置P5と、S11で計測された各中折れ部25〜28の中折れ角a1−2 〜a4−5 とを用いて、掘進機1の5つの第1〜第5胴部材20〜24の位置P1〜P5が算出され(尚、第5胴部材24の位置P5はS10で計測された位置P5が採用される)、掘進機1の軸心ラインCLの位置PCL(図9参照)が算出される(S12)。
【0061】
その後、掘進機1によりトンネル掘削中(S13;Yes )に、4つの中折れ角検出センサ56により各中折れ部25〜28の中折れ角a1−2 〜a4−5 と、元押し装置13の押し込み量検出センサ13aにより、押し込み量となる掘進機1の掘進距離ELがリアルタイムで計測さる(S14)。
【0062】
そして、S12で求めた掘進機1の軸心ラインCLの位置PCL、及び、5つの第1〜第5胴部材20〜24のうちの基準胴部材となる第2胴部材21の位置P2と、S14で計測した各中折れ部25〜28の中折れ角a1−2 〜a4−5 と掘進距離ELにより、5つの第1〜第5胴部材20〜24の位置P1〜P5がリアルタイムで算出され(S15)、その後S13へリターンする。この基準胴部材となる第2胴部材21は、掘進機1の先端から覆工管4の長さよりも後側に位置する胴部材であり、即ち、第1胴部材20は覆工管4よりも長い胴部材となる。
【0063】
掘進機1によりトンネル掘削中でないときに(S13;No)、走行体41での計測を行う場合には(S16;Yes )、S1へリターンし、走行体41での計測を行わない場合には(S16;No)、S13へリターンする。
【0064】
ここで、S15においては、S12で求めた軸心ラインCLの位置PCLと、S14で求めた掘進距離ELとに基づいて、基準胴部材である第2胴部材21の位置P2を算出し、この第2胴部材21の位置P2と、第2胴部材21よりも前方の中折れ部25の中折れ角a1−2 とに基づいて、第2胴部材21よりも前側の先頭の胴部材20の位置P1を算出することができる。
【0065】
ここで、S15において基準胴部材である第2胴部材21の位置P2を算出する場合には、図9に示すように、中折れ部26のうち軸心ラインCLを通る点Xは、掘進後も必ず軸心ラインCLを通ることになり、これにより、第2胴部材21の位置P2を、S12で求めた軸心ラインCLの位置PCLと、S14で求めた掘進距離ELとに基づいて算出することができる。
【0066】
掘進機1がトンネル内面を覆工する覆工管4の長さの整数倍掘進する毎に、S16において走行体41での計測を行うようにして、S1〜S12を行うようにすることが望ましい。
【0067】
以上、この掘進機1の位置計測方法によれば、掘削中断状態において(S4;Yes )、トンネル3内に沿って走行体41を移動させて掘進機最後尾の第5胴部材24の発進立坑2からの位置を計測すると共に(S10)、中折れ部25〜28の中折れ角a1−2〜a4−5 を計測する(S12)。S12において、S10とS11で計測した掘進機最後尾の第5胴部材24の位置と中折れ部25〜28の中折れ角a1−2〜a4−5 とを用いて、掘進機1の複数の胴部材20〜24の発進立坑2からの位置P1〜P5を算出して掘進機1の軸心ラインCLの位置PCLを算出する。
【0068】
その後S14において、トンネル掘削中に、中折れ部25〜28の中折れ角a1−2〜a4−5 とS11(S12)後に掘進機1で掘進した掘進距離Lをリアルタイムで計測し、S15において、S12で求めた掘進機1の軸心ラインCLの位置PCLおよび複数の胴部材20〜24のうちの基準胴部材21の位置P2と、S14で計測した中折れ部25〜28の中折れ角a1−2〜a4−5 および掘進距離Lとに基づいて、複数の胴部材20〜24の発進立坑2からの位置P1〜P5をリアルタイムで算出する。
【0069】
走行体41をトンネル3内に沿って掘進機1と発進立坑2との間を移動させることで、掘進機最後尾の第5胴部材24の発進立坑2からの距離と方位角とを計測して第5胴部材24の位置P5を計測することができ、この第5胴部材24の位置P5を計測した後において、トンネル掘進中のS14では方位計を用いて方位角をリアルタイムで計測する必要はなく、勿論、S15工程でも前記方位角には基づかずに複数の胴部材20〜24の発進立坑2からの位置P1〜P5をリアルタイムで正確に算出することができる。
【0070】
つまり、掘進機1に方位計を搭載しなくても、複数の胴部材20〜24の発進立坑2からの位置をリアルタイムで算出できるようになり、その結果、方位計が水没するのを防止することができる。しかも、走行体41には方位計50を搭載する必要があるが、その方位計50で掘進中に正確な方位角をリアルタイムで計測する必要もないため、それ程高価な方位計を適用する必要がなく、結局設備コストを大幅に削減することが可能になる。
【0071】
ここで、S15においては、S12で求めた掘進機1の軸心ラインCLの位置PCLおよび複数の胴部材20〜24のうちの基準胴部材21の位置P1と、S14で計測した中折れ部25〜28の中折れ角a1−2〜a4−5 および掘進距離Lとに基づいて、複数の胴部材20〜24の発進立坑2からの位置P1〜P5をリアルタイムで算出するが、ここで算出した複数の胴部材20〜24のうちの基準胴部材21の位置P2と、これに基づいて算出できる軸心ラインCLの位置PCLを、S12で求めた軸心ラインCLの位置PCLと併用することができ、これにより、第1〜S12を頻繁に行わなくても、掘進機1の複数の胴部材20〜24の位置P1〜P5をリアルタイムで算出できる。
【0072】
S15においては、S11(S12)後に掘進した掘進機1の基準胴部材21が、S12で求めた軸心ラインCLの位置PCLに沿って移動するものとして、S12で求めた軸心ラインCLの位置PCLとS14で求めた掘進距離Lとに基づいて基準胴部材21の位置P2をリアルタイムで算出することができ、そして、この基準胴部材の21位置P2と基準胴部材21よりも前方の中折れ部25の中折れ角a1−2とに基づいて、基準胴部材21よりも前側の胴部材20の位置P1を算出することができる。
【0073】
尚、基準胴部材21よりも後側の胴部材22〜24の位置P3〜P5については、基準胴部材21と同様に、S12で求めた軸心ラインCLの位置PCLに沿って移動するものとして、S12で求めた胴部材22〜24の位置P3〜P5及び軸心ラインCLの位置PCLとS14で求めた掘進距離Lとに基づいて算出してもよいし、基準胴部材21よりも前側の胴部材20と略同様に、この基準胴部材21の位置P2と基準胴部材P2よりも後方の中折れ部26〜28の中折れ角2−3 〜a4−5 とに基づいて算出するようにしてもよい。
【0074】
掘進機1がトンネル2内面を覆工する覆工管3の長さの整数倍掘進する毎に、S1〜S12を行うので、トンネル3内面の掘進機1と発進立坑2との間を覆工管4で覆工でき、その覆工管4内に沿って走行体41を移動させることが可能となるため、S1〜S12を確実に行うことが可能になる。
【0075】
基準胴部材21が、掘進機1の先端から覆工管4の長さよりも後側に位置する第2胴部材21であるので、少なくとも掘進機1が覆工管4の長さ掘進するまでの間は、基準胴部材21はS12において求めた軸心ラインCLの位置PCLに沿って確実に移動するため、S15において、複数の胴部材20〜24の発進立坑2からの位置をリアルタイムで確実に算出することが可能になる。
【0076】
尚、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を付加して実施することが可能である。
1]例えば、走行体を自走式走行体にしてもよい。この場合、例えば、走行体から発進立坑側へ延びるケーブルをワインダ装置により巻き取り可能にして、走行体が掘進機側へ走行する際に繰り出される繰り出し量をエンコーダ等により計測して、上記の走行体の走行距離を計測する方法に適用してもよい。
【0077】
2]3種類以上の異なる長さの走行管を予め用意しておき、これら走行管を適宜使い分けて、複数の走行管をトンネル内に沿って直列状に接続した状態で配置してもよい。この場合、前記ワイヤ繰り出し量の誤差よりも、異なる走行管の長さの差の方が大きくなるように構成することにより、走行体が走行した走行管の種類を判別することが可能になる。
【0078】
3]リヤワインダ17からのワイヤ繰り出し量Zを検出する代わりに、ワイヤ量検出手段として、フロントワインダ39へのワイヤ巻き取り量を検出するエンコーダを設け、走行体41の走行距離のうち、光学センサ52が各走行管40の穴53を検知してから次の穴53を検知する迄の距離Zは、このエンコーダを用いて検出したワイヤ巻き取り量から求めるようにしてもよい。
【0079】
【発明の効果】請求項1の走行距離計測方法によれば、掘進機で掘削されたトンネル内に沿って直列状に接続した状態で配置した複数の走行管内を、走行体が一方向に向かって走行する際に通過した走行管の数を管数検出手段を用いて検出し、管数検出手段で検出された走行管の数と各走行管の予め決められた長さに基づいて、走行体の走行距離を演算し計測するので、この走行体の走行距離を正確に且つ簡単に計測することができる。この走行距離計測方法を利用し、トンネル内の掘進機と発進立坑の間に前記複数の走行管を配置することにより、発進立坑からの掘進機のトンネル経路や掘進機の位置を正確に且つ簡単に計測できるようになる。
【0080】
請求項2の走行距離計測方法によれば、管数検出手段が走行体に予め設けた検知手段を有し、各走行管の所定位置に予め設けた被検知部をその検知手段で検知することにより、前記複数の走行管内を走行体が一方向に向かって走行する際に通過した走行管の数を確実に検出することができる。
【0081】
請求項3の走行距離計測方法によれば、走行体はワイヤ牽引式の走行体であり、このワイヤ繰り出し又は巻き取り量を検出するワイヤ量検出手段を予め設けてあり、前記走行体の走行距離のうち、検知手段が各被検知部を検知してから次の被検知部を検知する迄の距離は、ワイヤ量検出手段を用いて検出したワイヤ繰り出し又は巻き取り量から求めるので、先ず、管数検出手段で検出された走行管の数と各走行管の長さから、管数検出手段で検出された数の走行管の全長を求め、この走行管の全長に、検知手段が最後に被検知部を検知してから次の被検知部を検知する迄の距離等を加算して前記走行体の走行距離を確実に演算し計測することができる。
【0082】
請求項4の走行距離計測方法によれば、長さの異なる2種類以上の走行管が予め用意されているので、トンネル内への走行管の配設や走行管同士の接続等が便利なように、2種類以上の走行管を適宜使い分けて使用できる。そして、検知手段が各被検知部を検出してから次の被検知部を検出する迄の、ワイヤ量検出手段を用いて検出した走行管1本当りのワイヤ繰り出し又は巻き取り量に基づいて、その走行管の種類を判別するので、前記走行体の走行距離を正確に演算し計測できる。
【0083】
請求項5の走行距離計測方法によれば、ワイヤ量検出手段を用いて検出した走行管1本当りのワイヤ繰り出し又は巻き取り量の誤差よりも、異なる走行管の長さの差の方が大きくなるように構成したので、短い方の走行管1本当りのワイヤ繰り出し又は巻き取り量は、長い方の走行管の長さよりも確実に短くなり、長い方の走行管1本当りのワイヤ繰り出し又は巻き取り量は、短い方の走行管の長さよりも確実に長くなるため、走行管の種類を確実に判別できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る下水道管の地中配設工法を示す概略図である。
【図2】覆工管の斜視図である。
【図3】走行管を含むインナユニットの斜視図である。
【図4】トンネル内の覆工管と走行管と走行体等の縦断面図である。
【図5】第1,第2走行管の長を示す図表である。
【図6】下水道管の地中配設工法に用いる制御系等のブロック図である。
【図7】位置計測の為のフローチャートである。
【図8】走行距離計測の為のフローチャートである。
【図9】掘進中の掘進機の概略図である。
【符号の説明】
1     掘進機
3     トンネル
7     コントロール装置
13    元押し装置
13a   押し込み量検出センサ
17a   エンコーダ
20〜24 第1〜第5胴部材
25〜28 中折れ部
39    フロントワインダ
40    走行管(第1,第2走行管)
41    走行体
50    方位計
52    光学センサ(検知手段)
53    穴(被検知部)
56    中折れ角検出センサ

Claims (5)

  1. 掘進機で掘削されたトンネル内に沿って複数の走行管を直列状に接続した状態で配置し、これら複数の走行管内を走行する走行体の走行距離を計測する方法において、
    前記各走行管を予め決められた長さに製作しておき、前記走行体が一方向に向かって走行する際に通過した走行管の数を管数検出手段を用いて検出し、
    前記管数検出手段で検出された走行管の数と各走行管の製作された長さに基づいて、走行体の走行距離を演算し計測することを特徴とする走行距離計測方法。
  2. 前記管数検出手段が走行体に予め設けた検知手段を有し、各走行管の所定位置に予め設けた被検知部をその検知手段で検知することにより前記走行管の数を検出することを特徴とする請求項1に記載の走行距離計測方法。
  3. 前記走行体はワイヤ牽引式の走行体であり、このワイヤ繰り出し又は巻き取り量を検出するワイヤ量検出手段を予め設けておき、
    前記走行体の走行距離のうち、前記検知手段が各被検知部を検知してから次の被検知部を検知する迄の距離は、ワイヤ量検出手段を用いて検出したワイヤ繰り出し又は巻き取り量から求めることを特徴とする請求項2に記載の走行距離計測方法。
  4. 長さの異なる2種類以上の走行管が予め用意されており、
    前記検知手段が各被検知部を検出してから次の被検知部を検出する迄の、前記ワイヤ量検出手段を用いて検出した走行管1本当りのワイヤ繰り出し又は巻き取り量に基づいて、その走行管の種類を判別することを特徴とする請求項3に記載の走行距離計測方法。
  5. 前記ワイヤ量検出手段を用いて検出した走行管1本当りのワイヤ繰り出し又は巻き取り量の誤差よりも、異なる走行管の長さの差の方が大きくなるように構成したことを特徴とする請求項4に記載の走行距離計測方法。
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