JP2004020031A - 温湿度制御システムおよび温湿度制御方法 - Google Patents

温湿度制御システムおよび温湿度制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】より速く湿度を設定値に合わせ込み、良好な湿度制御結果を得る。
【解決手段】制御装置7において、数理計画型モデル予測制御方法に従って必要とされる冷水弁開度θC,温水弁開度θHおよび加湿器稼働率Mを求める際、下記(1)式で示される目的関数を使用する。なお、Q1,Q2,W1,W2,W3は重みであり、αは浮かせ量である。
目的関数=Q1・(t−tsp)2 +Q2・(RH−RHsp)2 +W1・θC2 +W2・θH2 +W3・(M−α)2  ・・・・(1)
これにより、加湿器稼働率Mが恒常的にある程度のレベルに保持され、主として応答性の速い加湿器5の作用によって空調制御対象室2内の湿度が制御される。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、空調制御対象室内の温湿度を制御する温湿度制御システムおよび温湿度制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
冷却、加熱および加湿機能を備える空調装置を用いて空調制御対象室内の温湿度制御を行う場合、冷却,加熱,加湿機能の作用は温度と湿度(相対湿度)に関して図3に示した矢印の方向性を夫々に有し、冷却,加熱,加湿機能の能力を適宜に調節して温湿度を制御する。図3において、横軸は温度(℃)、縦軸は相対湿度(%RH)を示し、原点は仮に空調を行なって来なかったとした場合に自然条件に依存して変化して来たはずの温度湿度のその時刻での組み合わせに相当する。
【0003】
すなわち、冷却機能は、温度を下げるとともに、温度を下げることで空気中の水蒸気を凝結させ除去して湿度を下げる。加熱機能は、温度を上げるとともに、温度を上げることで空気中の飽和蒸気量を増大させて湿度を下げる。加湿機能は、空気中に蒸気を供給して湿度を上げるとともに、加熱型の加湿器であれば若干ではあるが温度を上げるし、吸熱型の加湿器であれば若干ではあるが温度を下げる。加熱型の加湿器としては電極式,電熱式などがある。吸熱型の加湿器としては水噴霧式,気化式などがある。
【0004】
そして、例えば加湿器が加熱型であるとして、図3で原点から、空調実施によってA点の温湿度に変化させる場合に、A点を挟む加熱機能と加湿機能(加熱型)を使ってA点に到達したとすれば、用いたエネルギーは明らかに必要最小限である。また、同様に原点からB点に変化させる場合に、B点を挟む冷却機能と加熱機能を使ってB点に到達したとすれば、やはり用いたエネルギーは必要最小限である。更に、原点からC点に変化させる場合に、C点は加熱機能の矢印上に存在するので、加熱機能のみを使ってC点に到達したとすれば、やはり用いたエネルギーは必要最小限である。
【0005】
ところが、従来の温湿度制御方法では、用いるエネルギーを上述したように必要最小限とすることは容易でなく、多くの場合には冷却機能、加熱機能、加湿機能の全てが同時に使われる結果となり、よって、これら三つの機能が夫々の効果を互いに打ち消し合うことによってエネルギーが無駄に使われ、省エネルギーとは程遠い状況であることが多かった。一方、後に言及する数理計画型モデル予測制御方法には、原点と到達すべき点の位置関係がどうなっていたとしても、先に述べたように最小限必要な二つの機能、あるいは、一つの機能のみを適切に選択してそれらだけを使うようにする自動メカニズムが備わっており、この作用が要因して数理計画型モデル予測制御方法は省エネルギー性に優れている。
【0006】
図4に従来の温湿度制御システムの一例として、ヒートポンプ型熱源空調機と加湿器を用いた温湿度制御システムの要部を示す。同図において、1はヒートポンプ型熱源空調機、2はヒートポンプ型熱源空調機1からの温調空気の供給を受ける空調制御対象室、3は空調制御対象室2内に配置された室内温度センサ、4は空調制御対象室2内に配置された室内湿度センサ、5は空調制御対象室2内に蒸気を供給する加湿器、6は制御装置である。
【0007】
ヒートポンプ型熱源空調機1は、1台のコンプレッサ1−6を用いて冷却コイル1−1および加熱コイル1−2が夫々に調節され、冷却コイル1−1により一旦所定の温度(冷却送風温度)まで冷却すると同時に除湿し、加熱コイル1−2で所定の温度(加熱送風温度)まで加熱した空気、すなわち所定の温度に調整された空気(温調空気)をファン1−3により送風することが可能な空調用装置であり、操作量指令として冷却送風温度と加熱送風温度を受け付ける。
【0008】
また、冷却コイル1−1と加熱コイル1−2の熱バランスを調節するため、調整用熱交換器1−5とファン1−4が設けられており、冷房時は外気に放熱し、暖房時は外気より吸熱することにより熱バランスが調整される。なお、各コイルと調整用熱交換器とコンプレッサ間の冷媒配管は省略されているが、このようなヒートポンプ型熱源空調機と加湿器とを一体に組み合わせたものとしては、例えば特開2000−18766号公報に記載されている。
【0009】
制御装置6は、室内温度センサ3からの室内温度tpvおよび室内湿度センサ4からの室内湿度RHpvと、図示されていない温度設定器からの室内温度の設定値tspおよび湿度設定器からの室内湿度の設定値RHspとを用いて、必要とされる冷水弁開度θC(%)および温水弁開度θH(%)ならびに加湿器稼働率M(%)を数理計画型モデル予測制御方法に従って求める。
【0010】
なお、数理計画型モデル予測制御方法については、「空気調和・衛生工学会学術講習会講演論文集(2001.9.26.〜28(京都)、E−8 省エネルギー型温湿度制御方法の新旧比較)」などに開示されているので、ここでの詳しい説明は省略する。
【0011】
このシステムには冷水弁や温水弁は実在しないので、冷水弁や温水弁が存在していると想定して冷水弁開度θCおよび温水弁開度θHならびに加湿器稼働率Mを求め、この冷水弁開度θC(%)および温水弁開度θH(%)ならびに加湿器稼働率M(%)を冷却送風温度TSC(℃)および加熱送風温度TSH(℃)に変換してヒートポンプ型熱源空調機1に指令し、加湿器稼働率M(%)を加湿器5に指令する。これにより、空調制御対象室2内へヒートポンプ型熱源空調機1から供給される温調空気ならびに加湿器5からの蒸気の供給量が調節され、空調制御対象室2内の温湿度が設定された値に保たれる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、温湿度制御システムでは冷却,加熱機能の何れにも湿度を変化させる作用が備わっており、主にヒートポンプ型熱源空調機1の冷却送風温度あるいは加熱送風温度を調節することによって湿度が制御される場合がある。しかしながら、このヒートポンプ型熱源空調機と加湿器を用いた温湿度制御システムでは、ヒートポンプ型熱源空調機1の冷却送風温度,加熱送風温度の応答性が加湿器5の応答性に比べるとかなり遅く、主としてヒートポンプ型熱源空調機1の冷却送風温度あるいは加熱送風温度を調節することによって湿度が制御された場合には、主に加湿器5の稼動率を調節することによって湿度が制御された場合に比べて、良好な湿度制御結果が得られ難いという問題があった。すなわち、主にヒートポンプ型熱源空調機1の冷却送風温度、加熱送風温度を調節することによって湿度制御を行うと、ヒートポンプ型熱源空調機1の応答性が遅いことから、空調制御対象室2内の湿度を速やかにその設定値に到達させることが困難であった。
【0013】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、より速く湿度が設定値に到達し、良好な湿度制御結果を保持することの可能な温湿度制御システムおよび温湿度制御方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために本発明は、冷風および温風を同時に送風することの可能なヒートポンプ型熱源空調機と、蒸気を生成する加湿器とを備え、ヒートポンプ型熱源空調機の冷却送風温度および加熱送風温度ならびに加湿器の加湿能力、すなわち加湿器稼動率を調節することによって、ヒートポンプ型熱源空調機からの温調空気および加湿器からの蒸気の供給を受ける空調制御対象室内の温湿度を制御する温湿度制御システムにおいて、空調制御対象室内の温度を検出する温度検出手段と、空調制御対象室内の湿度を検出する湿度検出手段と、温度検出手段からの検出温度および湿度検出手段からの検出湿度ならびに室内温度の設定値および室内湿度の設定値から、冷水コイルおよび温水コイルならびに加湿器を用いた温湿度制御システムを想定して予め定められた予測モデルに従って、冷水コイルに流れる冷水流量を規定する冷水弁開度および温水コイルに流れる温水流量を規定する温水弁開度ならびに加湿器の加湿器稼働率を求める演算手段と、この演算手段によって求められた冷水弁開度をヒートポンプ型熱源空調機に指令する冷却送風温度に変換し、同じく求められた温水弁開度ならびに加湿器稼働率をヒートポンプ型熱源空調機に指令する加熱送風温度に変換する変換手段とを設け、室内湿度をその設定値に到達させて維持するに最低限必要な稼動率よりも演算手段で求められた加湿器稼動率を大きくするようにしたものである。
【0015】
この発明によれば、数理計画型モデル予測制御方法に従って冷水弁開度θC(%)および温水弁開度θH(%)ならびに加湿器稼働率M(%)が求められるが、求まった加湿器稼動率は室内湿度をその設定値に到達させて維持するに最低限必要な稼動率よりも大きな値として得られる。こうすると、加湿器稼動率を必要に応じて引き上げることも引き下げることも可能となり、よって、主として加湿器の作用によって空調制御対象室内の湿度を制御することが可能となる。
なお、室内湿度をその設定値に到達させて維持するに最低限必要な稼動率よりも加湿器稼動率を大きくする方法としては、所定の浮かせ量を導入する方法、そして、さらに所定の重みを乗じる方法などがある。また、浮かせ量や重みを固定値としたり、空調制御対象室内の湿度の実測値に応じて浮かせ量や重みを変化させるようにしてもよい。
【0016】
また、本発明は、冷風および温風を同時に送風することの可能なヒートポンプ型熱源空調機と、蒸気を生成する加湿器とを備え、ヒートポンプ型熱源空調機の冷却送風温度および加熱送風温度ならびに加湿器の稼動率を調節することによって、ヒートポンプ型熱源空調機からの温調空気ならびに加湿器からの蒸気の供給を受ける空調制御対象室内の温湿度を制御する温湿度制御システムにおいて、空調制御対象室内の温度を検出する温度検出手段と、空調制御対象室内の湿度を検出する湿度検出手段と、温度検出手段からの検出温度および湿度検出手段からの検出湿度ならびに室内温度の設定値および室内湿度の設定値から、冷水コイルおよび温水コイルならびに加湿器を用いた温湿度制御システムを想定して予め定められた予測モデルに従って、冷水コイルに流れる冷水流量を規定する冷水弁開度および温水コイルに流れる温水流量を規定する温水弁開度ならびに加湿器の加湿器稼働率を求める演算手段と、この演算手段によって求められた冷水弁開度をヒートポンプ型熱源空調機に指令する冷却送風温度に変換する第1の変換手段と、同じく演算手段によって求められた温水弁開度および加湿器稼働率をヒートポンプ型熱源空調機に指令する加熱送風温度に変換する第2の変換手段とを設け、さらに、演算手段に、現在の湿度の制御状況に応じて、既に求められた冷水弁開度の前回値とこれから求めるその今回値との関係、および、既に求められた温水弁開度の前回値とこれから求めるその今回値との関係の、少なくともいずれか一方に関する制約条件を設定する手段を設けたものである。あるいは、現在の湿度の制御状況に応じて、既に求められた冷却送風温度の前回値とこれから求めるその今回値との関係、および、既に求められた加熱送風温度の前回値とこれから求めるその今回値との関係の、少なくともいずれか一方に関する制約条件を設定する手段を設けたものである。
【0017】
この発明によれば、数理計画型モデル予測制御方法に従って、冷水弁開度および温水弁開度ならびに加湿器稼動率を求める際に、これから求める冷水弁開度および温水弁開度の今回値と既に求められたそれらの前回値とに関して、現在の湿度の制御状況に応じて設定される制約条件を設定したうえで、冷水弁開度および温水弁開度ならびに加湿器稼動率が演算され、この結果を用いてヒートポンプ型熱源空調機に指令する冷却送風温度および加熱送風温度が演算される。
あるいは、数理計画型モデル予測制御方法に従って、冷水弁開度および温水弁開度ならびに加湿器稼動率を求める際に、これから求める冷水弁開度および温水弁開度ならびに加湿器稼動率を用いて決定されるヒートポンプ型熱源空調機に指令する冷却送風温度および加熱送風温度の今回値と既に求められたそれらの前回値とに関して、現在の湿度の制御状況に応じて設定される制約条件を設定したうえで、冷水弁開度および温水弁開度ならびに加湿器稼動率が演算され、この結果を用いてヒートポンプ型熱源空調機に指令する冷却送風温度および加熱送風温度が演算される。
【0018】
例えばこの方法が適用される第1のケースは、現在の室内湿度の実績値RHpvがその設定値を下回ってしまって上昇を図る必要があるような場合であり、冷水弁開度の今回値が前回値よりも小さくなること、すなわち、前回の冷水弁開度θC(%)(old) >今回の冷水弁開度θC(%)(new) とすることを禁止する。また、温水弁開度の今回値が前回値よりも小さくなること、すなわち、前回の温水弁開度θH(%)(old) >今回の温水弁開度θH(%)(new) とすることを禁止する。
【0019】
また、この方法が適用される第2のケースは、現在の室内湿度の実績値RHpvがその設定値を上回ってしまって下降を図る必要があるような場合であり、冷水弁開度の今回値が前回値よりも大きくなること、すなわち、前回の冷水弁開度θC(%)(old) <今回の冷水弁開度θC(%)(new) とすることを禁止する。また、温水弁開度の今回値が前回値よりも大きくなること、すなわち、前回の温水弁開度θH(%)(old) <今回の温水弁開度θH(%)(new) とすることを禁止する。
【0020】
上記第1のケースのように、現在の室内湿度の実績値RHpvがその設定値を下回ってしまって上昇を図る必要があるような場合、冷水弁開度の今回値を前回値よりも小さくして冷却能力を絞り込むことで湿度上昇を図ることも可能であるが、この冷却能力を絞り込むことによる湿度上昇を禁止することにより、冷却能力を絞り込むことによってではなく、加湿能力、すなわち加湿器稼働率を大きくすることで湿度上昇が図られる結果となる。また、現在の室内湿度の実績値RHpvがその設定値を下回ってしまって上昇を図る必要があるような場合、温水弁開度の今回値を前回値よりも小さくして加熱能力を絞り込むことで湿度上昇を図ることも可能であるが、この加熱能力を絞り込むことによる湿度上昇を禁止することにより、加熱能力を絞り込むことによってではなく、加湿能力、すなわち加湿器稼働率を大きくすることで湿度上昇が図られる結果となる。
【0021】
また、上記第2のケースのように、現在の室内湿度の実績値RHpvがその設定値を上回ってしまって下降を図る必要があるような場合、冷水弁開度の今回値を前回値よりも大きくすることによって湿度下降を図ることも可能であるが、冷却能力を大きくすることによる湿度下降を禁止することにより、冷却能力を大きくすることによってではなく、加湿能力、すなわち加湿器稼働率を小さくすることで湿度下降が図られる結果となる。また、現在の室内湿度の実績値RHpvがその設定値を上回ってしまって下昇を図る必要があるような場合、温水弁開度の今回値を前回値よりも大きくすることによって湿度下降を図ることも可能であるが、加熱能力を大きくすることによる湿度下降を禁止することにより、加熱能力を大きくすることによってではなく、加湿能力、すなわち加湿器稼働率を小さくすることで湿度下降が図られる結果となる。
【0022】
なお、場合によっては、第1の禁止手段と第2の禁止手段の何れか一方のみを設けるようにしてもよい。すなわち、これから求める冷水弁開度の今回値と既に求められた前回値とに関する制約条件のみを設定して冷水弁開度および温水弁開度ならびに加湿器稼働率を決定し、次いでヒートポンプ型熱源空調機に指令する冷却送風温度および加熱送風温度を決定するようにしてもよいし、あるいは、これから求める温水弁開度の今回値と既に求められた前回値とに関する制約条件のみを設定して冷水弁開度および温水弁開度ならびに加湿器稼働率を決定し、次いでヒートポンプ型熱源空調機に指令する冷却送風温度および加熱送風温度を決定するようにしてもよいし、また、制約条件を設定する対象を、冷水弁開度に代えて冷却送風温度としてもよく、温水弁開度に代えて加熱送風温度としてもよい。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に基づいて詳細に説明する。
〔実施の形態1〕
図1はこの発明に係るヒートポンプ型熱源空調機と加湿器を用いた温湿度制御システムの一実施の形態(実施の形態1)の要部を示すブロック図である。このシステムでは、図4に示した制御装置6の代わりに、制御装置7を使用している。
【0024】
制御装置7は、室内温度センサ3からの室内温度tpvおよび室内湿度センサ4からの室内湿度RHpvと、図示されていない温度設定器からの室内温度の設定値tspおよび湿度設定器からの室内湿度の設定値RHspとを用いて、必要とされる冷水弁開度θC,温水弁開度θHおよび加湿器稼働率Mを数理計画型モデル予測制御方法によって求め、この冷水弁開度θCを冷却送風温度TSC(℃)に変換し、温水弁開度θHおよび加湿器稼働率Mを加熱送風温度TSH(℃)に変換してヒートポンプ型熱源空調機1に指令する。また、加湿器稼働率M(%)を加湿器5に指令する。
【0025】
制御装置7は、数理計画型モデル予測制御方法によって冷水弁開度θC,温水弁開度θHおよび加湿器稼働率Mを求める際、下記(1)式で示される目的関数を使用する。すなわち、制御装置7は、この目的関数を最小化する冷水弁開度θC,温水弁開度θHおよび加湿器稼働率Mを求める。
目的関数=Q1・(t−tsp)2 +Q2・(RH−RHsp)2 +W1・θC2 +W2・θH2 +W3・(M−α)2  ・・・・(1)
なお、この(1)式において、Q1,Q2,W1,W2,W3は重みであり、αは浮かせ量である。この例では、浮かせ量αは固定値としている。
【0026】
図4に示した従来の温湿度制御システムでは、数理計画型モデル予測制御方法によって冷水弁開度θC,温水弁開度θHおよび加湿器稼働率Mを求める際には、下記(2)式で示される目的関数を使用していた。
目的関数=Q1・(t−tsp)2 +Q2・(RH−RHsp)2 +W1・θC2 +W2・θH2 +W3・M2  ・・・・(2)
【0027】
これに対し、本実施の形態1では、上記(2)式のW3・M2 の項をW3・(M−α)2 に置き換え、従来の目的関数より求められる加湿器稼働率M(室内湿度をその設定値に到達させるに最低限必要な加湿器稼働率)よりも浮かせ量αだけ大きい加湿器稼働率Mを得るようにしている。
【0028】
これにより、加湿器稼働率Mが恒常的にある程度のレベルに保持され、この保持されたレベルから、湿度を下げる必要がある場合には加湿器稼働率Mが小さくされ、湿度を上げる必要がある場合は加湿器稼働率Mが大きくされ、主として応答性の速い加湿器5の作用によって空調制御対象室2内の湿度が制御されるものとなり、より速く空調制御対象室2内の湿度を設定値に到達させ、良好な湿度制御結果を保持することができるようになる。
【0029】
なお、上述においては、浮かせ量αを固定値としたが、必ずしも固定値としなくてもよい。例えば、室内湿度センサ4からの室内湿度の実測値RHpvに基づいて、下記の(a),(b),(c)に示すように、浮かせ量αを変化させるようにしてもよい。
【0030】
(a)(RHsp+2%)<RHpvならば、
今回の浮かせ量α(new) =前回の浮かせ量α(old) −2%
(b)(RHsp−2%)≦RHpv≦(RHsp+2%)ならば、
今回の浮かせ量α(new) =前回の浮かせ量α(old)
(c)RHpv<(RHsp−2%)ならば、
今回の浮かせ量α(new) =前回の浮かせ量α(old) +2%
【0031】
上記(a),(b),(c)において、α(new) は今回の制御サイクルで用いた浮かせ量であり、α(old)  は前回の制御サイクルで用いた浮かせ量である。また、制御開始時の浮かせ量αの初期値としては、予め定められている浮かせ量の標準値を用いる。浮かせ量の標準値としては、加湿器稼働率Mに許される範囲、例えば、それが0%≦M≦100%であれば、必要に応じてMが上昇も下降もできるように、この範囲の中央値である50%に近い値を採用するのが通常である。また、浮かせ量αに対しては、極端に大きな値(例えば、100%超)、または、小さな値(例えば、0%未満)にならないように、許容される上下限値を設定する。
【0032】
また、上述においては、W3・(M−α)2 の項の重みW3は従来の重みW3と同じとしているが、重みW3を変えることによって加湿器稼働率Mを大きくするようにしてもよい。また、この場合、重みW3を固定値としてもよいが、必ずしも固定値としなくてもよい。例えば、室内湿度センサ4からの室内湿度の実測値RHpvに基づいて、下記の(d),(e),(f)に示すように、重みW3を変化させるようにしてもよい。
【0033】
(d)(RHsp+2%)<RHpvならば、W3=0.0001
(e)(RHsp−2%)≦RHpv≦(RHsp+2%)ならば、W3=0.001
(f)RHpv<(RHsp−2%)ならば、W3=0.01
【0034】
このように、重みW3を変化させることにより、室内湿度の実測値RHpvが設定値RHspよりも低い場合には加湿器稼働率Mが大きくなり、室内湿度の実測値RHpvが設定値RHspよりも高い場合には加湿器稼働率Mが小さくなる。これにより、室内湿度の実測値RHpvが設定値RHspよりも大幅に低く、大幅な温度上昇が必要な場合に、主として応答性の速い加湿器5の作用によって空調制御対象室2内の湿度が制御されるものとなる。
【0035】
また、上述においては、目的関数として二乗の形(一般には、二次形式という)の(1)式を用いたが、下記(3)式のように絶対値の形の目的関数を用いるなど、いわゆるノルム(距離の一般化概念のこと)形式に表現した式を用いても支障はなく、ほとんど同等の効果を得ることができる。
目的関数=Q1・‖t−tsp‖+Q2・‖RH−RHsp‖+W1・‖θC‖+W2・‖θH‖+W3・‖M−α‖ ・・・・(3)
【0036】
〔実施の形態2〕
図2はこの発明に係るヒートポンプ型熱源空調機と加湿器を用いた温湿度制御システムの他の実施の形態(実施の形態2)の要部を示すブロック図である。このシステムでは、図4に示した制御装置6の代わりに、制御装置8を使用している。
【0037】
制御装置8は、その演算ブロック8−1において、室内温度センサ3からの室内温度tpvおよび室内湿度センサ4からの室内湿度RHpvと、図示されていない温度設定器からの室内温度の設定値tspおよび湿度設定器からの室内湿度の設定値RHspとを用いて、前記(2)式の目的関数を最小化する冷水弁開度θC,温水弁開度θHおよび加湿器稼働率Mを数理計画型モデル予測制御方法によって求めるが、それに先立って制約条件の設定を下記のようにして行う。
【0038】
制約設定ブロック8−2では、RHpv≦(RHsp−2%)である場合の制約条件として、下記(4)式が設定される。なお、この(4)式において、θC(new) は今回の制御サイクルで求められる冷水弁開度であり、θC(old) は前回の制御サイクルで求められた冷水弁開度である。
前回の冷水弁開度θC(old) ≦今回の冷水弁開度θC(new)  ・・・・(4)
【0039】
制約設定ブロック8−3では、RHpv≦(RHsp−2%)である場合の制約条件として、下記(5)式が設定される。なお、この(5)式において、θH(new)  は今回の制御サイクルで求められる温水弁開度であり、θH(old) は前回の制御サイクルで求められた温水弁開度である。
前回の温水弁開度θH(old) ≦今回の温水弁開度θH(new)  ・・・・(5)
【0040】
制約設定ブロック8−2では、RHpv≦(RHsp−2%)である場合、演算ブロック8−1でこれから求める今回の冷水弁開度θC(new) に関して、前回の冷水弁開度θC(old) との大小関係を指定する制約条件「前回の冷水弁開度θC(old) ≦今回の冷水弁開度θC(new) 」を設定する。そうしたうえで、演算ブロック8−1において、冷水弁開度θC(new) ,温水弁開度θH(new) ,加湿器稼働率Mを演算する。
【0041】
制約設定ブロック8−3は、RHpv≦(RHsp−2%)である場合、演算ブロック8−1でこれから求める今回の温水弁開度θH(new) に関して、前回の温水弁開度θH(old) との大小関係を指定する制約条件「前回の温水弁開度θH(old) ≦今回の温水弁開度θH(new) 」を設定する。そうしたうえで、演算ブロック8−1において、冷水弁開度θC(new) ,温水弁開度θH(new) ,加湿器稼働率Mを演算する。
【0042】
こうすると演算ブロック8−1の演算では制約条件(4),(5)が必ず守られるので、冷水弁開度θCや温水弁開度θHを絞り込むことによってではなく、加湿器稼働率Mを大きくすることで湿度の上昇が図られる結果となる。
すなわち、冷水弁開度の今回値θC(new) が前回値θC(old) よりも小さくなることを許してしまうと、冷水弁開度θCを絞り込むことで湿度上昇が図られる可能性があるが、冷水弁開度θCを絞り込むことによる湿度上昇が禁止されているので、冷水弁開度θCを絞り込むことによってではなく、加湿器稼働率Mを大きくすることで湿度上昇が図られる結果となる。
【0043】
また、温水弁開度の今回値θH(new) が前回値θH(old) よりも小さくなることを許してしまうと、温水弁開度θHを絞り込むことで湿度上昇が図られる可能性があるが、温水弁開度θHを絞り込むことによる湿度上昇が禁止されているので、温水弁開度θHを絞り込むことによってではなく、加湿器稼働率Mを大きくすることで湿度上昇が図られる結果となる。
これにより、主として加湿器5の作用によって空調制御対象室2内の湿度が制御され、より速く湿度が設定値に到達し、良好な湿度制御結果が得られるようになる。
【0044】
また、この実施の形態2においては、演算ブロック8−1における目的関数として(2)式を用いているが、浮かせ量αを導入した(1)式を用いるようにしてもよい。
なお、この実施の形態2においては、制約設定ブロック8−2と8−3の両方を設けたが、場合によっては、制約設定ブロック8−2と8−3の何れか一方のみを設けるようにしてもよい。すなわち、「前回の冷水弁開度θC(old)  ≦今回の冷水弁開度θC(new) 」、「前回の温水弁開度θH(old) ≦今回の温水弁開度θH(new) 」の何れか一方の制約条件のみを設定するようにしてもよい。
【0045】
また、この実施の形態2においては、制約設定ブロック8−2での制約条件を「前回の冷水弁開度θC(old) ≦今回の冷水弁開度θC(new) 」、制約設定ブロック8−3での制約条件を「前回の温水弁開度θH(old) ≦今回の温水弁開度θH(new) 」としたが、ヒートポンプ型熱源空調機1が操作量の指示値として受け付けるのは冷水弁開度θCや温水弁開度θHではなく、冷却送風温度TSCや加熱送風温度TSHであるので、制約設定ブロック8−2で設定する制約条件を「今回の冷却送風温度TSC(new) ≦前回の冷却送風温度TSC(old) 」、制約設定ブロック8−3で設定する制約条件を「前回の加熱送風温度TSH(old) ≦今回の加熱送風温度TSH(new) 」としてもよい。
【0046】
また、実施の形態1や実施の形態2では、数理計画型モデル予測制御方法によって求めた冷水弁開度θCおよび温水弁開度θHならびに加湿器稼働率Mを冷却送風温度TSCや加熱送風温度TSHに変換してヒートポンプ型熱源空調機1へ指令するようにしたが、ヒートポンプ型熱源空調機1に操作量として冷水弁開度θCおよび温水弁開度θHならびに加湿器稼働率Mを受け付ける機能を付加して、数理計画型モデル予測制御方法によって求められた冷水弁開度θCおよび温水弁開度θHならびに加湿器稼働率Mを指令値としてダイレクトに与えるようにしてもよい。
【0047】
〔冷却送風温度TSC、加熱送風温度TSHの算出〕
演算ブロック8−1は、冷水弁開度θCと冷水弁開度の初期値θCstとの差ΔθC(ΔθC=θC−θCst)、温水弁開度θHと温水弁開度の初期値θHstとの差ΔθH(ΔθH=θH−θHst)、および加湿器稼働率Mと加湿器稼働率の初期値Mstとの差ΔM(ΔM=M−Mst)を求める。
【0048】
演算ブロック8−4は、演算ブロック8−1からのΔθCに所定の変換係数α1を乗じて冷却送風温度の変化分ΔTSC(ΔTSC=α1×ΔθC)を求める。演算ブロック8−5は、演算ブロック8−1からのΔθHに所定の変換係数α2を乗じ、演算ブロック8−1からのΔMに所定の変換係数α3を乗じ、これらを加算して加熱送風温度の変化分ΔTSH(ΔTSH=α2×ΔθH+α3×ΔM)を求める。
【0049】
演算ブロック8−6は、冷却送風温度の初期値TSCstに演算ブロック8−4からの冷却送風温度の変化分ΔTSCを加算して冷却送風温度TSC(TSC=TSCst+ΔTSC)を求める。これによって、冷水弁開度θCがヒートポンプ型熱源空調機1に指令する冷却送風温度TSCに変換される。
【0050】
演算ブロック8−7は、加熱送風温度の初期値TSHstに演算ブロック8−5からの加熱送風温度の変化分ΔTSHを加算して加熱送風温度TSH(TSH=TSHst+ΔTSH)を求める。これによって、温水弁開度θHと加湿器稼働率Mがヒートポンプ型熱源空調機1に指令する加熱送風温度TSHに変換される。
【0051】
〔実施の形態3〕
実施の形態2では、RHpv≦(RHsp−2%)である場合の制約条件として、すなわち湿度がその設定値を下回ってしまって上昇を図る必要がある場合の制約条件として、制約設定ブロック8−2で(4)式の制約条件を、制約設定ブロック8−3で(5)式の制約条件を設定した。これに対して、実施の形態3では、RHpv≧(RHsp+2%)である場合の制約条件として、すなわち湿度がその設定値を上回ってしまって下降を図る必要がある場合の制約条件として、下記(6)式の制約条件を制約設定ブロック8−2に、下記(7)式の制約条件を制約設定ブロック8−3に設定する。
今回の冷水弁開度θC(new) ≦前回の冷水弁開度θC(old)  ・・・・(6)
今回の温水弁開度θH(new) ≦前回の温水弁開度θH(old)  ・・・・(7)
【0052】
なお、この実施の形態3においては、制約設定ブロック8−2と8−3の両方を設けたが、場合によっては、制約設定ブロック8−2と8−3の何れか一方のみを設けるようにしてもよい。すなわち、「今回の冷水弁開度θC(new) ≦前回の冷水弁開度θC(old) 」、「今回の温水弁開度θH(new) ≦前回の温水弁開度θH(old)  」の何れか一方の制約条件のみを設定するようにしてもよい。
【0053】
このように制約条件を設定して制御演算を行なうことにより、冷水弁開度θCや温水弁開度θHを大きくすることによってではなく、加湿器稼働率Mを絞り込むことで湿度の下降が図られる結果となる。
すなわち、冷水弁開度の今回値θC(new) を前回値θC(old) よりも大きくすることを許してしまうと、冷水弁開度θCを大きくすることで湿度下降が図られる可能性があるが、冷水弁開度θCを大きくすることによる湿度下降が禁止されているので、冷水弁開度θCを大きくすることによってではなく、加湿器稼働率Mを絞り込むことで湿度下降が図られる結果となる。
【0054】
また、温水弁開度の今回値θH(new) を前回値θH(old) よりも大きくすることを許してしまうと、温水弁開度θHを大きくすることで湿度下降が図られる可能性があるが、この温水弁開度θHを大きくすることによる湿度下降が禁止されているので、温水弁開度θHを大きくすることによってではなく、加湿器稼働率Mを絞り込むことで湿度上昇が図られる結果となる。
これにより、主として加湿器5の作用によって空調制御対象室2内の湿度が制御され、より速く湿度が設定値に到達し、良好な湿度制御結果が得られるようになる。
【0055】
なお、この実施の形態3においても、実施の形態2と同様、浮かせ量αを導入した(1)式を用いるようにしてもよい。また、制約設定ブロック8−2での制約条件を「前回の冷却送風温度TSC(old) ≦今回の冷却送風温度TSC(new) 」、制約設定ブロック8−3での制約条件を「今回の加熱送風温度TSH(old) ≦前回の加熱送風温度TSH(new) 」とするようにしてもよい。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したことから明らかなように本発明によれば、数理計画型モデル予測制御方法によって冷水弁開度および温水弁開度ならびに加湿器稼働率を求める際、求められる加湿器稼働率を湿度設定値に到達するために最低限必要とされる加湿器稼働率よりも大きくするようにしたことにより、加湿器稼働率が恒常的にある程度のレベルに保持され、この保持されたレベルから、湿度を下げる必要がある場合には加湿器稼働率を小さくもでき、湿度を上げる必要がある場合には加湿器稼働率を大きくもできて、主として加湿器の作用によって空調制御対象室内の湿度が制御できるので、より速く湿度が設定値に到達して、良好な湿度制御結果を得ることが可能となる。
【0057】
また、本発明によれば、数理計画型モデル予測制御方法によって冷水弁開度および温水弁開度ならびに加湿器稼働率を求める際に、現在の湿度の制御状況に応じて冷水弁開度の今回値と前回値との関係についての制約条件が設定され、その制約条件を守るようにヒートポンプ型熱源空調機に指令する冷却送風温度および加熱送風温度ならびに加湿器に指令する稼働率の今回値が決定される。例えば、現在の湿度が設定湿度を下回ってしまって上昇を図る必要があるような場合、冷水弁開度や温水弁開度を絞り込むことによる湿度上昇を禁止すると、結果的に加湿器稼働率を大きくすることで湿度上昇を図ることとなり、主として加湿器の作用によって空調制御対象室内の湿度を制御されるので、より速く湿度が設定値に到達して、良好な湿度制御結果を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るヒートポンプ型熱源空調機と加湿器を用いた温湿度制御システムを基本システムとし、この基本システムに冷温水コイルを用いた温湿度制御システムを組み合わせた温湿度制御システムの一実施の形態(実施の形態1)の要部を示すブロック図である。
【図2】本発明に係るヒートポンプ型熱源空調機と加湿器を用いた温湿度制御システムの他の実施の形態(実施の形態2)の要部を示すブロック図である。
【図3】温度と湿度(相対湿度)に関する冷却,加熱,加湿機能の作用を説明する図である。
【図4】従来のヒートポンプ型熱源空調機と加湿器を用いた温湿度制御システムの要部を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…ヒートポンプ型熱源空調機、2…空調制御対象室、3…室内温度センサ、4…室内湿度センサ、5…加湿器、7,8…制御装置、8−1…演算ブロック、8−2,8−3…制約設定ブロック、8−4〜8−7…演算ブロック。

Claims (8)

  1. 冷却および加熱を同時に行い所定の温度に調整された空気を送風することが可能なヒートポンプ型熱源空調機と、蒸気を生成する加湿器とを備え、前記ヒートポンプ型熱源空調機の冷却送風温度および加熱送風温度、ならびに前記加湿器の稼動率を調節することによって、前記ヒートポンプ型熱源空調機からの温調空気および前記加湿器からの蒸気の供給を受ける空調制御対象室内の温湿度を制御する温湿度制御システムにおいて、
    前記空調制御対象室内の温度を検出する温度検出手段と、
    前記空調制御対象室内の湿度を検出する湿度検出手段と、
    前記温度検出手段からの検出温度および前記湿度検出手段からの検出湿度、ならびに室内温度の設定値および室内湿度の設定値から、冷水コイルおよび温水コイルならびに前記加湿器を用いた温湿度制御システムを想定して予め定められた予測モデルに従って、前記冷水コイルに流れる冷水流量を規定する冷水弁開度および前記温水コイルに流れる温水流量を規定する温水弁開度ならびに前記加湿器の加湿器稼働率を求める演算手段と、
    この演算手段によって求められた冷水弁開度を前記ヒートポンプ型熱源空調機に指令する冷却送風温度に変換する第1の変換手段と、
    同じく前記演算手段によって求められた温水弁開度ならびに加湿器稼働率を前記ヒートポンプ型熱源空調機に指令する加熱送風温度に変換する第2の変換手段とを備え、
    前記演算手段は、室内湿度をその設定値に到達させて維持するに最低限必要な稼働率よりも前記加湿器稼働率を大きな稼働率とする
    ことを特徴とする温湿度制御システム。
  2. 請求項1に記載された温湿度制御システムにおいて、
    前記演算手段は、前記空調制御対象室内の湿度の実測値に応じて前記加湿器稼動率を大きくする際の大きくする程度を変えることを特徴とする温湿度制御システム。
  3. 冷却および加熱を同時に行い所定の温度に調整された空気を送風することが可能なヒートポンプ型熱源空調機と、蒸気を生成する加湿器とを備え、前記ヒートポンプ型熱源空調機の冷却送風温度および加熱送風温度、ならびに前記加湿器の稼動率を調節することによって、前記ヒートポンプ型熱源空調機からの温調空気および前記加湿器からの蒸気の供給を受ける空調制御対象室内の温湿度を制御する温湿度制御システムにおいて、
    前記空調制御対象室内の温度を検出する温度検出手段と、
    前記空調制御対象室内の湿度を検出する湿度検出手段と、
    前記温度検出手段からの検出温度および前記湿度検出手段からの検出湿度、ならびに室内温度の設定値および室内湿度の設定値から、冷水コイルおよび温水コイルならびに前記加湿器を用いた温湿度制御システムを想定して予め定められた予測モデルに従って、前記冷水コイルに流れる冷水流量を規定する冷水弁開度および前記温水コイルに流れる温水流量を規定する温水弁開度ならびに前記加湿器の加湿器稼働率を求める演算手段と、
    この演算手段によって求められた冷水弁開度を前記ヒートポンプ型熱源空調機に指令する冷却送風温度に変換する第1の変換手段と、
    同じく前記演算手段によって求められた温水弁開度ならびに加湿器稼働率を前記ヒートポンプ型熱源空調機に指令する加熱送風温度に変換する第2の変換手段とを備え、
    前記演算手段は、現在の湿度の制御状況に応じて、既に求められた前記冷水弁開度の前回値とこれから求めるその今回値との関係、および、既に求められた前記温水弁開度の前回値とこれから求めるその今回値との関係の、少なくともいずれか一方に関する制約条件を設定する手段
    を備えたことを特徴とする温湿度制御システム。
  4. 冷却および加熱を同時に行い所定の温度に調整された空気を送風することが可能なヒートポンプ型熱源空調機と、蒸気を生成する加湿器とを備え、前記ヒートポンプ型熱源空調機の冷却送風温度および加熱送風温度、ならびに前記加湿器の稼動率を調節することによって、前記ヒートポンプ型熱源空調機からの温調空気および前記加湿器からの蒸気の供給を受ける空調制御対象室内の温湿度を制御する温湿度制御システムにおいて、
    前記空調制御対象室内の温度を検出する温度検出手段と、
    前記空調制御対象室内の湿度を検出する湿度検出手段と、
    前記温度検出手段からの検出温度および前記湿度検出手段からの検出湿度、ならびに室内温度の設定値および室内湿度の設定値から、冷水コイルおよび温水コイルならびに前記加湿器を用いた温湿度制御システムを想定して予め定められた予測モデルに従って、前記冷水コイルに流れる冷水流量を規定する冷水弁開度および前記温水コイルに流れる温水流量を規定する温水弁開度ならびに前記加湿器の加湿器稼働率を求める演算手段と、
    この演算手段によって求められた冷水弁開度を前記ヒートポンプ型熱源空調機に指令する冷却送風温度に変換する第1の変換手段と、
    同じく前記演算手段によって求められた温水弁開度ならびに加湿器稼働率を前記ヒートポンプ型熱源空調機に指令する加熱送風温度に変換する第2の変換手段とを備え、
    前記演算手段は、現在の湿度の制御状況に応じて、既に求められた前記冷却送風温度の前回値とこれから求めるその今回値との関係、および、既に求められた前記加熱送風温度の前回値とこれから求めるその今回値との関係の、少なくともいずれか一方に関する制約条件を設定する手段
    を備えたことを特徴とする温湿度制御システム。
  5. 冷却および加熱を同時に行い所定の温度に調整された空気を送風することが可能なヒートポンプ型熱源空調機と、蒸気を生成する加湿器とを備え、前記ヒートポンプ型熱源空調機の冷却送風温度および加熱送風温度、ならびに前記加湿器の稼動率を調節することによって、前記ヒートポンプ型熱源空調機からの温調空気および前記加湿器からの蒸気の供給を受ける空調制御対象室内の温湿度を制御する温湿度制御システムにおいて、
    前記空調制御対象室内の温度を検出する第1のステップと、
    前記空調制御対象室内の湿度を検出する第2のステップと、
    前記第1のステップで検出された温度および前記第2のステップで検出された湿度および室内温度の設定値および室内湿度の設定値から、冷水コイルおよび温水コイルならびに前記加湿器を用いた温湿度制御システムを想定して予め定められた予測モデルに従って、前記冷水コイルに流れる冷水流量を規定する冷水弁開度および前記温水コイルに流れる温水流量を規定する温水弁開度ならびに前記加湿器の加湿器稼働率を求める第3のステップと、
    この第3のステップによって求められた冷水弁開度を前記ヒートポンプ型熱源空調機に指令する冷却送風温度に変換する第4のステップと、
    同じく前記第3のステップによって求められた温水弁開度ならびに加湿器稼働率を前記ヒートポンプ型熱源空調機に指令する加熱送風温度に変換する第5のステップとを備え、
    前記第3のステップでは、室内湿度をその設定値に到達させて維持するに最低限必要な稼動率よりも前記加湿器稼動率を大きな稼動率とする
    ことを特徴とする温湿度制御方法。
  6. 請求項5に記載された温湿度制御方法において、
    前記空調制御対象室内の湿度の実測値に応じて、前記加湿器稼動率を大きくする際の大きくする程度を変えるようにしたことを特徴とする温湿度制御方法。
  7. 冷却および加熱を同時に行い所定の温度に調整された空気を送風することが可能なヒートポンプ型熱源空調機と、蒸気を生成する加湿器とを備え、前記ヒートポンプ型熱源空調機の冷却送風温度および加熱送風温度、ならびに前記加湿器の稼動率を調節することによって、前記ヒートポンプ型熱源空調機からの温調空気および前記加湿器からの蒸気の供給を受ける空調制御対象室内の温湿度を制御する温湿度制御システムにおいて、
    前記空調制御対象室内の温度を検出する第1のステップと、
    前記空調制御対象室内の湿度を検出する第2のステップと、
    前記第1のステップで検出された温度および前記第2のステップで検出された湿度および室内温度の設定値および室内湿度の設定値から、冷水コイルおよび温水コイルならびに前記加湿器を用いた温湿度制御システムを想定して予め定められた予測モデルに従って、前記冷水コイルに流れる冷水流量を規定する冷水弁開度および前記温水コイルに流れる温水流量を規定する温水弁開度ならびに前記加湿器の加湿器稼働率を求める第3のステップと、
    この第3のステップによって求められた冷水弁開度を前記ヒートポンプ型熱源空調機に指令する冷却送風温度に変換する第4のステップと、
    同じく前記第3のステップによって求められた温水弁開度ならびに加湿器稼働率を前記ヒートポンプ型熱源空調機に指令する加熱送風温度に変換する第5のステップとを備え、
    前記第3のステップは、現在の湿度の制御状況に応じて、既に求められた前記冷水弁開度の前回値とこれから求めるその今回値との関係、および、既に求められた前記温水弁開度の前回値とこれから求めるその今回値との関係の、少なくともいずれか一方に関する制約条件を設定するステップ
    を備えていることを特徴とする温湿度制御方法。
  8. 冷却および加熱を同時に行い所定の温度に調整された空気を送風することが可能なヒートポンプ型熱源空調機と、蒸気を生成する加湿器とを備え、前記ヒートポンプ型熱源空調機の冷却送風温度および加熱送風温度、ならびに前記加湿器の稼動率を調節することによって、前記ヒートポンプ型熱源空調機からの温調空気および前記加湿器からの蒸気の供給を受ける空調制御対象室内の温湿度を制御する温湿度制御システムにおいて、
    前記空調制御対象室内の温度を検出する第1のステップと、
    前記空調制御対象室内の湿度を検出する第2のステップと、
    前記第1のステップで検出された温度および前記第2のステップで検出された湿度および室内温度の設定値および室内湿度の設定値を用いて、予め定められている予測モデルに従って、冷水コイルおよび温水コイルならびに前記加湿器を用いた温湿度制御システムを想定した場合の冷水弁開度および温水弁開度ならびに加湿器稼働率を求める第3のステップと、
    この第3のステップによって求められた冷水弁開度を前記ヒートポンプ型熱源空調機に指令する冷却送風温度に変換する第4のステップと、
    同じく前記第3のステップによって求められた温水弁開度ならびに加湿器稼働率を前記ヒートポンプ型熱源空調機に指令する加熱送風温度に変換する第5のステップとを備え、
    前記第3のステップは、現在の湿度の制御状況に応じて、既に求められた前記冷却送風温度の前回値とこれから求めるその今回値との関係、および、既に求められた前記加熱送風温度の前回値とこれから求めるその今回値との関係の、少なくともいずれか一方に関する制約条件を設定するステップ
    を備えていることを特徴とする温湿度制御方法。
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