JP2004019703A - 気体軸受 - Google Patents
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Abstract
【課題】運転中のガス流出量を安定化させ、さらに、信頼性の低下を抑制することを可能とした気体軸受を提供する。
【解決手段】ガス絞り部13Aは、加圧室側に設けられる第1開口孔3aと、シリンダ側に設けられる第1開口孔3aよりも大きい径からなる第2開口孔3bが設けられ、さらに、多孔質部材14aと固定部材15aとが配設されている。多孔質部材14aはピストン3に設けられた第2開口孔3bに収容され、多孔質部材14aの上面側から固定部材15aにより固定される。固定部材15aは図3に示すように円形形状であり、中央部には小穴16が設けられている。ガスの流出経路としては、矢印で示すように、ピストン3内部の加圧室に蓄えられたガスが、まず、多孔質部材14aを流れて流量が絞り込まれ、固定部材15aに設けられた小穴16によってさらに絞り込まれ、ピストン3とシリンダとの間の摺動面に流出されることになる。
【選択図】 図2
【解決手段】ガス絞り部13Aは、加圧室側に設けられる第1開口孔3aと、シリンダ側に設けられる第1開口孔3aよりも大きい径からなる第2開口孔3bが設けられ、さらに、多孔質部材14aと固定部材15aとが配設されている。多孔質部材14aはピストン3に設けられた第2開口孔3bに収容され、多孔質部材14aの上面側から固定部材15aにより固定される。固定部材15aは図3に示すように円形形状であり、中央部には小穴16が設けられている。ガスの流出経路としては、矢印で示すように、ピストン3内部の加圧室に蓄えられたガスが、まず、多孔質部材14aを流れて流量が絞り込まれ、固定部材15aに設けられた小穴16によってさらに絞り込まれ、ピストン3とシリンダとの間の摺動面に流出されることになる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は往復運動する作動体の摺動部に適用される気体軸受に関し、より特定的には、ガス流出口のガス絞り部に関し、ガス流出量が運転中に安定し、目詰まりすることなくガス流出することを可能とする気体軸受の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
往復運動する作動体の摺動部での摩擦は、性能および信頼性に大きく影響をおよぼすため、従来から摺動部に気体軸受を採用することにより、摺動部の低摩擦化が図られている。
【0003】
従来の気体軸受を用いた際のガス流出構造として、一般に以下に示す2例を挙げることができる。第1のガス流出構造の概略を図11に示す。図11に示すように、作動体105に設けられたガス流出口105aのガス絞り部には、無数の小穴が存在し通気性を有する多孔質部材101が配置される。高圧ガスは、ガス絞り部に配置された多孔質部材101によってガスを絞られ、そのガスを摺動面102に流出することにより、摺動面102に気体軸受を構成する。
【0004】
第2のガス流出構造の概略を図12に示す。図に示すように、作動体105に設けられたガス流出口のガス絞り部には、小穴103を1つ有するたキャピラリ104を介在させ、ガスを所定流量に絞り込む。そのガスを摺動面102に流出することにより、摺動面102に気体軸受を構成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、往復運動する作動体105の摺動部に気体軸受を採用した場合の課題を以下に記す。図11に示す第1のガス流出構造においては、多孔質部材101は作動体105に対して圧入等の方法により固定されているのみである。そのため、多孔質部材101の強度が弱い場合、エンジンを運転させた際の振動などで多孔質部材101がずれ、ガスの流出経路に変化が生じ、ガス流出量が不安定になるという問題があった。また、多孔質部材101の固定状態を安定化させようと接着材を周辺に塗布した場合、多孔質部材101の目を潰してしまい、所定の流量が得られないという問題が発生する虞がある。
【0006】
図12に示す第2のガス流出構造においては、気体軸受が組み込まれた機械の性能を向上させるために、ガス流出口からのガス流量損失を低減させる必要がある。そこで、キャピラリ104の小穴103の穴径を小さくしてガスを絞り込んでいた。しかし、現場での組立時における塵や油、運転中の摩擦により発生した摩耗粉が凝集して小穴103に詰まり、作動体105の円周方向に複数個設けたガス流出口からのガス流出量の不均一になる。その結果、作動体105に加わる浮上特性がアンバランスとなり、ピストンが一方向に押しつけられ、摩擦を発生し(偏磨耗)、信頼性の低下につながるという問題が発生する虞がある。
【0007】
したがって、この発明は、上記課題を解決するためになされたもので、運転中のガス流出量を安定化させ、さらに、信頼性の低下を抑制することを可能とした気体軸受を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に基づいた気体軸受のある局面においては、シリンダ内に配置される作動体の往復運動により発生する高圧ガスを上記作動体の内部に設けられる加圧室に蓄え、上記シリンダと上記作動体との間隙に上記作動体内の上記高圧ガスを流出することにより構成される気体軸受であって、上記作動体には、上記加圧室から上記隙間に向かうガス流路を構成するガス絞り部が設けられ、このガス絞り部は、上記作動体に設けられる開口孔と、上記開口孔に配設される多孔質部材と、上記多孔質部材を上記開口孔に固定するとともに、ガス通過させるための穴を有する固定部材とを有する。
【0009】
この構成によれば、多孔質部材はピストンに対して運転中に動くとう問題が発生することなく安定して作動体に固定することが可能となり、また、ガスの流出量を安定させることを可能としている。
【0010】
また、上記気体軸受において好ましくは、上記開口孔が円形形状に設けられ、上記固定部材の外形は、上記開口孔に嵌合される円形形状である。これにより、固定部材を、安く、容易に作製することが可能となる。
【0011】
また、上記気体軸受において好ましくは、上記固定部材は凹形状である。これにより、作動体との接触面が増加され、固定部材と作動体との間でのガスのシール効果や固定強度を高めることができる。仮に、高い衝撃が加わった場合においても、固定部材は特にずれたりすることなく、安定して作動体に固定することが可能となる。
【0012】
また、上記気体軸受において好ましくは、上記固定部材は凹形状であり、凹部には上記多孔質部材が収納される。これにより、ガスの流出量の管理を作動体に組み込む前に実施することができ、組込み後の不良をなくすことができるため、コスト削減を図ることが可能になる。
【0013】
また、上記気体軸受において好ましくは、上記開口孔の側壁と、上記固定部材の側部との間には、相互に螺合するネジが設けられている。これにより、固定部材の圧入時にバリなどが発生するといった問題がなくなり、信頼性の向上を図ることが可能になる。
【0014】
また、上記気体軸受において好ましくは、上記固定部材の上面には直径方向に延びる溝が設けられている。これにより、工具によって容易に固定部材を回転させることができるため、作業効率の向上を図ることが可能になる。
【0015】
この発明に基づいた気体軸受の他の局面においては、シリンダ内に配置される作動体の往復運動により発生する高圧ガスを上記作動体の内部に設けられる加圧室に蓄え、上記シリンダと上記作動体との間隙に上記作動体内の上記高圧ガスを流出することにより構成される気体軸受であって、上記作動体には上記加圧室から上記隙間に向かうガス流路を構成するガス絞り部が設けられ、このガス絞り部は、円周方向に沿って設けられる、複数個のガス流出通路を有する。これにより、1つのガス流出通路が詰まった場合においても、残りのガス流出通路からガスが流出されるため、ガス流量がゼロになるという、致命的な不良を防ぐことができ、信頼性の向上を図ることが可能になる。
【0016】
また、上記気体軸受において好ましくは、上記ガス絞り部は、上記作動体に設けられる開口孔と、上記開口孔に配設され、上記ガス流出通路が複数設けられる部材とを有する。これにより、ガス流出通路を作動体とは異なるパーツで作製することができ、加工上の失敗が起きた場合においても、ピストン全体を廃棄するという問題がなく、コスト削減を図ることが可能になる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に基づいた気体軸受に関して、スターリング機械に適用した例を説明する。なお、本発明の気体軸受に関しては、他の機械に関する適用も可能である。
【0018】
(実施の形態1)
図1を参照して、本実施の形態におけるスターリング機械の概略構成を説明する。なお、図1は、スターリング機械の内部構造を示す断面図である。
【0019】
本実施の形態におけるスターリング機械は、圧力容器1内に媒体として高圧のヘリウムガス(以下、単にガスと称する。)が封入されている。1つのシリンダ2内に作動体としてのピストン3とディスプレーサ4とが配置され、ピストン3とディスプレーサ4とがそれぞれシリンダ2内において往復運動を行なう。
【0020】
圧力容器1とシリンダ2とにより形成される空間は、ピストン3によって2つの空間に分割される。第1の空間は、ピストン3のディスプレーサ4側に規定される作動空間5であり、第2の空間はピストン3のディスプレーサ4側と反対側である背面空間6である。第1の空間である作動空間5はディスプレーサ4でさらに2つの空間に分割される。第1の分割空間はピストン3とディスプレーサ4とに挟まれた領域からなる圧縮空間5aである。第2の分割空間は、シリンダ2の先端部の領域からなる膨張空間5bである。圧縮空間5aと膨張空間5bとは再生器10を介して連結されている。
【0021】
背面空間6はシリンダ2を取囲むように圧力容器1によって形成されている。圧縮空間5aと膨張空間5bとの圧力は、圧力容器1内に封入したガス圧力を基準としてピストン3の往復運動の変位に対応して変動する。
【0022】
ピストン3は圧力容器1に対してピストンスプリング7によって支持されている。ピストン3はリニアモータ等からなるピストン駆動体(図示省略)により圧力容器1の軸線方向にリニア駆動され、シリンダ2内を往復運動してガスの圧縮、膨張を行っている。
【0023】
ディスプレーサ4はピストン3内部を貫通する貫通軸部11を備え、この貫通軸部11がディスプレーサスプリング8によって圧力容器1に支持されている。ディスプレーサ4はディスプレーサスプリング8を利用して往復運動する。その結果、作動空間5内のガスは圧縮空間5aと膨張空間5bとの間を往復移動する。
【0024】
ピストン3の往復運動により圧縮空間5aで圧縮されたガスは、ピストン3に設けられた一方向弁9を通じてピストン3内部の加圧室12に流入することにより、加圧室12は高い圧力状態が維持されている。この加圧室12からガスをガス絞り13Aを介してピストン3とシリンダ2との間の摺動面に噴出し、摺動面に気体軸受を構成させることにより、ピストン3はシリンダ2に対して非接触状態で往復運動が可能となる。作動体の1つであるピストン3に関しての説明を行ったが、同じ原理によってディスプレーサ4も非接触状態で運動する。
【0025】
なお、図1に示す構成を用いたスターリングサイクルに関しては、一般によく知られているので、ここでの詳細な説明は省略する。
【0026】
(ガス絞り部13A)
次に、図2および図3を参照して、本実施の形態におけるガス絞り部13Aの構造について説明する。なお、ピストン3の形状は、シリンダ2の軸線に対して対称形状を有しているため、図2においてはピストン3の上側の断面形状のみを図示するものとする(以下に示す、各実施の形態においても同様とする)。なお、図2は図1のガス絞り部13Aの構造を示す部分拡大断面図であり、図3はガス絞り部13Aを上部側からから見た図である。
【0027】
ピストン3には、加圧室12から隙間に向かうガス流路を構成するガス絞り部13Aが円周上に複数(例えば、90°ピッチ、4箇所)設けられている。このガス絞り部13Aは、加圧室12側に設けられる第1開口孔3aと、シリンダ2側に設けられる第1開口孔3aよりも大ききい径からなる第2開口孔3bとからなる。
【0028】
また、図2に示すように、ガス絞り部13Aには多孔質部材14aと固定部材15aとが配設されている。多孔質部材14aはピストン3に設けられた第2開口孔3bに収容される。また、多孔質部材14aの上面側から第2開口孔3bに固定部材15aが嵌合され、多孔質部材14aが固定部材15aにより固定される。固定部材15aは図3に示すように円形形状であり、中央部には小穴16が設けられている。
【0029】
ガスの流出経路としては、図2中の矢印で示すように、ピストン3内部の加圧室12に蓄えられたガスが、まず、多孔質部材14aを流れて流量が絞り込まれ、固定部材15aに設けられた小穴16によってさらに絞り込まれる。この流量が絞り込まれたガスが、ピストン3とシリンダ2との間の摺動面に流出されることになる。
【0030】
ここで、多孔質部材14aは空孔率が約30%、厚さ約0.8mm程度の樹脂を用いた。この多孔質部材14aはピストン3の第2開口孔3bに収容可能な円形形状であり、シート状の樹脂を打ち抜きによって作製した。また、固定部材15aには、材質としてアルミを用い、厚さ約0.5mmのものを、旋盤加工によって作製した。
【0031】
また、固定部材15aの小穴16の径はφ0.5とした。この径は、多孔質部材14aの空孔率とのバランスによって決定されるものであり、所定のガス流量になるように穴径が選択される。
【0032】
このようにして作製された多孔質部材14aおよび固定部材15aをピストン3に設けた第2開口孔3bにそれぞれ圧入する。なお、固定部材15aを圧入する際に、多孔質部材14aを押しつぶすことがないよう、圧入荷重管理を行なう。
【0033】
図4に、圧入荷重(N)とガスの流出量(ml/min)とを測定した結果を示す。圧入荷重が低い場合、多孔質部材14aと固定部材15aとが密着しておらず、ガス流路が定まらず、ガス流出量が大きくなってしまう。逆に圧入荷重が大きすぎると多孔質部材14aが押し潰されと考えられ、ガス流量が徐々に低下しているのが確認できる。したがって、ガス流量が安定する領域に圧入荷重を設定する必要がある。
【0034】
(作用・効果)
以上、本実施の形態によれば、多孔質部材14aが固定部材15aにより固定されていることから、ピストン3に対して運転中に動くという問題が発生することなく、安定的にピストン3に多孔質部材14aを固定することが可能となり、ガス絞り部13Aからのガスの流出量を安定させることが可能になる。また、固定部材15aの外形を円形形状にすることにより、安く、容易に作製することを可能としている。
【0035】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2について説明する。なお、上記実施の形態1と同一構成については、同一の参照符号を付し、詳細な説明を省略する。また、本実施の形態におけるスターリング機械の特徴は、ピストン3に設けられるガス絞り部の構造にあるため、ここではこのガス絞り部の構造についてのみ言及する。
【0036】
(ガス絞り部13B)
図5を参照して、本実施の形態におけるガス絞り部13Bの構造を説明する。ガス絞り部13Bは、上記実施の形態1と同様に、第1開口孔3aおよび第2開口孔3bを備え、多孔質部材14bは、第2開口孔3bに収容され、シリンダ2側に向けて凹形状の固定部材15bは多孔質部材14bの上面側に配置される。また、凹形状の固定部材15bの中心部には、上記固定部材15bと同様の小穴16が設けられている。
【0037】
ガスの流出経路としては、図5中の矢印で示すように、ピストン3内部の加圧室12に蓄えられたガスが、まず、多孔質部材14bを流れて流量が絞り込まれ、凹形状の固定部材15bに設けられた小穴16によってさらに絞り込まれる。この流量を絞り込んだガスが、ピストン3とシリンダ2との間の摺動面に流出されることになる。
【0038】
ここで、凹形状の固定部材15bは金型により作製した。型で作製した場合、加工原理により凹部のエッジに曲率がつくために、ピストン3の穴部に圧入しやすく、作業性が向上される。金型で作製する場合、中心部の小穴16の打ち抜きが難しいため凹形状の固定部材15bの肉厚を薄くした方がよい。本実施の形態においては、小穴16径φ0.5mmに対して凹形状の固定部材15bの肉厚を約0.5mmとした。なお、多孔質部材14bは、上記多孔質部材14aと同様のものを使用する。
【0039】
(作用・効果)
以上、本実施の形態によれば、上記実施の形態1の場合と同様の作用効果を得ることができる。また、本実施の形態の場合には、固定用部材15bとピストン3との接触面が増加し、固定部でのガスのシール性、固定強度が向上される。その結果、運転中に衝撃などが加わった場合にも、固定用部材15bは強固にピストン3と固定されているため、固定用部材15bがピストン3からずれ、流量が不安定になるといった問題が解消される。さらに、金型によって凹形状の固定部材15bを作製するため、量産性が高く、コストも安くすることを可能としている。
【0040】
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3について説明する。なお、上記実施の形態1と同一構成については、同一の参照符号を付し、詳細な説明を省略する。また、本実施の形態におけるスターリング機械の特徴は、ピストン3に設けられるガス絞り部の構造にあるため、ここではこのガス絞り部の構造についてのみ言及する。
【0041】
(ガス絞り部13C)
図6を参照して、本実施の形態におけるガス絞り部13Cの構造を説明する。ガス絞り部13Cは、上記実施の形態1および2と同様に、第1開口孔3aおよび第2開口孔3bを備え、第2開口孔3bには、加圧室12側に向けて凹状の固定用部材15cが配置される。さらに固定用部材15cの凹部には、多孔質部材14cが収容されるように配置されている。凹状の固定部材15cの凹部には、上記実施の形態1および2と同様の小穴16が設けられている。
【0042】
ガスの流出経路としては、ピストン3内部の加圧室12に蓄えられたガスが、まず、多孔質部材14cを流れて流量が絞り込まれ、凹状の固定部材15cに設けられた小穴16によってさらに絞り込まれる。この流量を絞り込んだガスが、ピストン3とシリンダ2との間の摺動面に流出されることとなる。
【0043】
この多孔質部材14cは凹形状の固定部材15cに対してエンジン運転中にずれたりしないように圧入する。さらに、この固定部材15cをピストン3の第2開口孔3bに対して圧入することによりガス絞り部は構成される。なお、多孔質部材14cおよび固定部材15cは、上記各実施の形態と同様の材質が用いられる。
【0044】
(作用・効果)
以上、本実施の形態によれば、上記実施の形態1および2の場合と同様の作用効果を得ることができる。また、多孔質部材14cと固定部材15cとを組品として取り扱うことができ、組立現場において多孔質部材14cと固定部材15cとの取り扱いが容易となる。
【0045】
実施の形態1および2において、多孔質部材はピストン3に組み込まれなければガスの流出経路が定まらず流量評価をすることができなかった。本実施の形態においては多孔質部材14cは固定部材15cに組込まれており、流出経路が安定しているため、組品の状態で流量を測定することが可能である。
【0046】
したがって、所定のガス流量が流出されるかどうかの判断を、ピストン3の第1開口孔3aおよび第2開口孔3bに圧入する前に確認でき、組込んだ後の流量不足をなくすことができる。
【0047】
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4について説明する。なお、上記実施の形態1と同一構成については、同一の参照符号を付し、詳細な説明を省略する。また、本実施の形態におけるスターリング機械の特徴は、ピストン3に設けられるガス絞り部の構造にあるため、ここではこのガス絞り部の構造についてのみ言及する。
【0048】
(ガス絞り部13D)
図7を参照して、本実施の形態のガス絞り部13Dの説明図を示す。ガス絞り部13Cは、上記実施の形態1および2と同様に、第1開口孔3aおよび第2開口孔3bを備えているが、さらに、本実施の形態においては、第2開口孔3bの側壁部に雌ネジ3dが形成されている。
【0049】
ガス絞り部13Dには、多孔質部材14dと、側面に上記雌ネジ3dに螺合する雄ネジ22を設けた固定部材15dが配置される。固定部材15dの中心部には小穴16が設けられている。なお、多孔質部材14dおよび固定部材15dは、上記各実施の形態と同様の材質が用いられる。
【0050】
ガスの流出経路としては、ピストン3内部の加圧室12に蓄えられたガスが、まず、多孔質部材14dを流れて流量が絞り込まれ、固定部材15dの小穴16によってさらに絞り込まれる。この流量を絞り込んだガスが、ピストン3とシリンダ2との間の摺動面に流出されることとなる。
【0051】
(作用・効果)
以上、本実施の形態によれば、側面に雄ネジ22を設けた固定用部材5dをピストン3の第2開口孔3bの雌ネジ3dに螺合させることで、ピストン3に多孔質部材14dおよび固定部材15dが固定され、作業が容易となる。
【0052】
また、固定部材15dを第2開口孔3b内にねじ込みやすくする為に、図8に示すように、固定部材15dの上面に専用工具に対応した、直径方向に延びる溝17を設けると良い。なお、上記実施の形態1と同様の理由により、多孔質部材14dとの密着状態を一定にするため、ねじ込み作業をする際のトルク管理を実施する必要がある。
【0053】
(実施の形態5)
本発明の実施の形態5について説明する。なお、実施の形態1と同一構成については、同一の参照符号を付し、詳細な説明を省略する。また、本実施の形態におけるスターリング機械の特徴は、ピストン3に設けられるガス絞り部の構造にあるため、ここではこのガス絞り部の構造についてのみ言及する。
【0054】
(ガス絞り部13E)
図9を参照して、本実施の形態におけるガス絞り部13Eの構造を説明する。ピストン3のガス流出口のガス絞り部Eには、シリンダ2側に、第1開口孔3eが設けられ、加圧室12側に、第1開口孔3eに通じる複数個の小穴18が設けられている。この小穴18は、第1開口孔3e側に通じる第1ガス流出通路18aと、加圧室12側に通じ、第1ガス流出通路18aよりも径の小さい第2ガス流出通路18bとを有している。第1ガス流出通路18aの径は約1mm程度、第2ガス流出通路18bの径は、約0.05mm程度である。
【0055】
したがって、ガスの流出経路としては、ピストン3内部の加圧室12に蓄えられたガスは、ピストン3に設けられた複数個の小穴18によって絞り込まれ、この流量を絞り込んだガスが、ピストン3とシリンダ2との間の摺動面に流出されることとなる。
【0056】
(作用・効果)
以上、本実施の形態によれば、ガスを絞り込むためには非常に小さな穴が必要であるが、ピストン3の壁部を貫通するように小穴18を設けることは、深穴加工となるため、技術的およびコスト的に困難であった。しかし、小穴18において、容易に形成可能な第1ガス流出通路18aを設け、必要最小限の範囲に第2ガス流出通路18bを設けることにより、技術的およびコスト的な問題の解決を可能としている。さらに、同一のガス流出口である第1開口孔3eに通じる複数個の小穴18を設けることにより、1個の穴が埃などで詰まってしまった場合でも、他の小穴18でガスの流出を確保することができ、ガスの流出量がゼロになることを未然に防止することが可能となり、装置の信頼性の向上を図ることが可能になる。
【0057】
(実施の形態6)
本発明の実施の形態6について説明する。なお、実施の形態1と同一構成については、同一の参照符号を付し、詳細な説明を省略する。また、本実施の形態におけるスターリング機械の特徴は、ピストン3に設けられるガス絞り部の構造にあるため、ここではこのガス絞り部の構造についてのみ言及する。
【0058】
(ガス絞り部13F)
図10を参照して、本施の形態におけるガス絞り部13Fの構造を説明する。ガス絞り部13Fは、上記実施の形態1および2と同様に、第1開口孔3aおよび第2開口孔3bを備え、第2開口孔3bには複数個のガス流出通路20が設けられた円形の部材21が配設されている。部材21はピストン3に設けた第2開口孔3bに対して、圧入されている。
【0059】
この部材21の材質としては、厚さ約0.5mm程度のアルミ等が用いられる。ガス流出通路20の径は、約0.05mm程度、数量は2個程度である。
【0060】
したがって、ガスの流出経路としては、図10中の矢印で示すように、ピストン3内部の加圧室12に蓄えられたガスは、部材21に設けられたガス流出通路20によって絞り込まれる。この流量を絞り込んだガスが、ピストン3とシリンダ2との間の摺動面に流出されることになる。
【0061】
(作用・効果)
以上、本実施の形態によれば、上記実施の形態1の場合と同様の作用効果を得ることができる。さらに、同一のガス流出口であるに第2開口孔3bに複数個のガス流出通路20を設けることにより、1個の穴が埃などで詰まってしまった場合でも、他のガス流出通路20でガスの流出を確保することができ、ガスの流出量がゼロになることを未然に防止することが可能となり、装置の信頼性の向上を図ることが可能になる。さらに、ガス流出通路20の加工に失敗した場合にも、ピストン3を不良とすることがないため、リスクを小さくすることが可能になる。
【0062】
なお、上述した上記各実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0063】
【発明の効果】
この発明に基づいた気体軸受によれば、運転中のガス流出量を安定化させ、さらに、信頼性の低下を抑制することを可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1におけるスターリング機械の概略構成を示す断面図である。
【図2】実施の形態1におけるガス絞り部13Aの構造を示す部分拡大断面図である。
【図3】実施の形態1におけるガス絞り部13Aを上部側からから見た図である。
【図4】実施の形態1の圧入荷重とガス流出量との関係を示す図である。
【図5】実施の形態2におけるガス絞り部13Bの構造を示す部分拡大断面図である。
【図6】実施の形態3におけるガス絞り部13Cの構造を示す部分拡大断面図である。
【図7】実施の形態4におけるガス絞り部13Dの構造を示す部分拡大断面図である。
【図8】実施の形態4における固定部材15dの構造を示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。
【図9】実施の形態5におけるガス絞り部13Eの構造を示す部分拡大断面図である。
【図10】実施の形態6におけるガス絞り部13Fの構造を示す部分拡大断面図である。
【図11】従来の技術におけるガス流出構造示す第1部分拡大断面図である。
【図12】従来の技術におけるガス流出構造示す第2部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1 圧力容器、2 シリンダ、3 ピストン、3a 第1開口孔、3b 第2開口孔、4 ディスプレーサ、5 作動空間、6 背面空間、7 ピストンスプリング、8 ディスプレーサスプリング、9 一方向弁、10 再生器、12 加圧室、13A,13B,13C,13D,13E,13F ガス絞り部、14a,14b,14c,14d,101 多孔質部材、15a,15b,15c,15d 固定部材、16,18,103 小穴、17 溝、18a 第1ガス流出通路、18b 第2ガス流出通路、20 ガス流出通路、21 部材、102
摺動面、104 キャピラリ、105 作動体。
【発明の属する技術分野】
本発明は往復運動する作動体の摺動部に適用される気体軸受に関し、より特定的には、ガス流出口のガス絞り部に関し、ガス流出量が運転中に安定し、目詰まりすることなくガス流出することを可能とする気体軸受の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
往復運動する作動体の摺動部での摩擦は、性能および信頼性に大きく影響をおよぼすため、従来から摺動部に気体軸受を採用することにより、摺動部の低摩擦化が図られている。
【0003】
従来の気体軸受を用いた際のガス流出構造として、一般に以下に示す2例を挙げることができる。第1のガス流出構造の概略を図11に示す。図11に示すように、作動体105に設けられたガス流出口105aのガス絞り部には、無数の小穴が存在し通気性を有する多孔質部材101が配置される。高圧ガスは、ガス絞り部に配置された多孔質部材101によってガスを絞られ、そのガスを摺動面102に流出することにより、摺動面102に気体軸受を構成する。
【0004】
第2のガス流出構造の概略を図12に示す。図に示すように、作動体105に設けられたガス流出口のガス絞り部には、小穴103を1つ有するたキャピラリ104を介在させ、ガスを所定流量に絞り込む。そのガスを摺動面102に流出することにより、摺動面102に気体軸受を構成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、往復運動する作動体105の摺動部に気体軸受を採用した場合の課題を以下に記す。図11に示す第1のガス流出構造においては、多孔質部材101は作動体105に対して圧入等の方法により固定されているのみである。そのため、多孔質部材101の強度が弱い場合、エンジンを運転させた際の振動などで多孔質部材101がずれ、ガスの流出経路に変化が生じ、ガス流出量が不安定になるという問題があった。また、多孔質部材101の固定状態を安定化させようと接着材を周辺に塗布した場合、多孔質部材101の目を潰してしまい、所定の流量が得られないという問題が発生する虞がある。
【0006】
図12に示す第2のガス流出構造においては、気体軸受が組み込まれた機械の性能を向上させるために、ガス流出口からのガス流量損失を低減させる必要がある。そこで、キャピラリ104の小穴103の穴径を小さくしてガスを絞り込んでいた。しかし、現場での組立時における塵や油、運転中の摩擦により発生した摩耗粉が凝集して小穴103に詰まり、作動体105の円周方向に複数個設けたガス流出口からのガス流出量の不均一になる。その結果、作動体105に加わる浮上特性がアンバランスとなり、ピストンが一方向に押しつけられ、摩擦を発生し(偏磨耗)、信頼性の低下につながるという問題が発生する虞がある。
【0007】
したがって、この発明は、上記課題を解決するためになされたもので、運転中のガス流出量を安定化させ、さらに、信頼性の低下を抑制することを可能とした気体軸受を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に基づいた気体軸受のある局面においては、シリンダ内に配置される作動体の往復運動により発生する高圧ガスを上記作動体の内部に設けられる加圧室に蓄え、上記シリンダと上記作動体との間隙に上記作動体内の上記高圧ガスを流出することにより構成される気体軸受であって、上記作動体には、上記加圧室から上記隙間に向かうガス流路を構成するガス絞り部が設けられ、このガス絞り部は、上記作動体に設けられる開口孔と、上記開口孔に配設される多孔質部材と、上記多孔質部材を上記開口孔に固定するとともに、ガス通過させるための穴を有する固定部材とを有する。
【0009】
この構成によれば、多孔質部材はピストンに対して運転中に動くとう問題が発生することなく安定して作動体に固定することが可能となり、また、ガスの流出量を安定させることを可能としている。
【0010】
また、上記気体軸受において好ましくは、上記開口孔が円形形状に設けられ、上記固定部材の外形は、上記開口孔に嵌合される円形形状である。これにより、固定部材を、安く、容易に作製することが可能となる。
【0011】
また、上記気体軸受において好ましくは、上記固定部材は凹形状である。これにより、作動体との接触面が増加され、固定部材と作動体との間でのガスのシール効果や固定強度を高めることができる。仮に、高い衝撃が加わった場合においても、固定部材は特にずれたりすることなく、安定して作動体に固定することが可能となる。
【0012】
また、上記気体軸受において好ましくは、上記固定部材は凹形状であり、凹部には上記多孔質部材が収納される。これにより、ガスの流出量の管理を作動体に組み込む前に実施することができ、組込み後の不良をなくすことができるため、コスト削減を図ることが可能になる。
【0013】
また、上記気体軸受において好ましくは、上記開口孔の側壁と、上記固定部材の側部との間には、相互に螺合するネジが設けられている。これにより、固定部材の圧入時にバリなどが発生するといった問題がなくなり、信頼性の向上を図ることが可能になる。
【0014】
また、上記気体軸受において好ましくは、上記固定部材の上面には直径方向に延びる溝が設けられている。これにより、工具によって容易に固定部材を回転させることができるため、作業効率の向上を図ることが可能になる。
【0015】
この発明に基づいた気体軸受の他の局面においては、シリンダ内に配置される作動体の往復運動により発生する高圧ガスを上記作動体の内部に設けられる加圧室に蓄え、上記シリンダと上記作動体との間隙に上記作動体内の上記高圧ガスを流出することにより構成される気体軸受であって、上記作動体には上記加圧室から上記隙間に向かうガス流路を構成するガス絞り部が設けられ、このガス絞り部は、円周方向に沿って設けられる、複数個のガス流出通路を有する。これにより、1つのガス流出通路が詰まった場合においても、残りのガス流出通路からガスが流出されるため、ガス流量がゼロになるという、致命的な不良を防ぐことができ、信頼性の向上を図ることが可能になる。
【0016】
また、上記気体軸受において好ましくは、上記ガス絞り部は、上記作動体に設けられる開口孔と、上記開口孔に配設され、上記ガス流出通路が複数設けられる部材とを有する。これにより、ガス流出通路を作動体とは異なるパーツで作製することができ、加工上の失敗が起きた場合においても、ピストン全体を廃棄するという問題がなく、コスト削減を図ることが可能になる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に基づいた気体軸受に関して、スターリング機械に適用した例を説明する。なお、本発明の気体軸受に関しては、他の機械に関する適用も可能である。
【0018】
(実施の形態1)
図1を参照して、本実施の形態におけるスターリング機械の概略構成を説明する。なお、図1は、スターリング機械の内部構造を示す断面図である。
【0019】
本実施の形態におけるスターリング機械は、圧力容器1内に媒体として高圧のヘリウムガス(以下、単にガスと称する。)が封入されている。1つのシリンダ2内に作動体としてのピストン3とディスプレーサ4とが配置され、ピストン3とディスプレーサ4とがそれぞれシリンダ2内において往復運動を行なう。
【0020】
圧力容器1とシリンダ2とにより形成される空間は、ピストン3によって2つの空間に分割される。第1の空間は、ピストン3のディスプレーサ4側に規定される作動空間5であり、第2の空間はピストン3のディスプレーサ4側と反対側である背面空間6である。第1の空間である作動空間5はディスプレーサ4でさらに2つの空間に分割される。第1の分割空間はピストン3とディスプレーサ4とに挟まれた領域からなる圧縮空間5aである。第2の分割空間は、シリンダ2の先端部の領域からなる膨張空間5bである。圧縮空間5aと膨張空間5bとは再生器10を介して連結されている。
【0021】
背面空間6はシリンダ2を取囲むように圧力容器1によって形成されている。圧縮空間5aと膨張空間5bとの圧力は、圧力容器1内に封入したガス圧力を基準としてピストン3の往復運動の変位に対応して変動する。
【0022】
ピストン3は圧力容器1に対してピストンスプリング7によって支持されている。ピストン3はリニアモータ等からなるピストン駆動体(図示省略)により圧力容器1の軸線方向にリニア駆動され、シリンダ2内を往復運動してガスの圧縮、膨張を行っている。
【0023】
ディスプレーサ4はピストン3内部を貫通する貫通軸部11を備え、この貫通軸部11がディスプレーサスプリング8によって圧力容器1に支持されている。ディスプレーサ4はディスプレーサスプリング8を利用して往復運動する。その結果、作動空間5内のガスは圧縮空間5aと膨張空間5bとの間を往復移動する。
【0024】
ピストン3の往復運動により圧縮空間5aで圧縮されたガスは、ピストン3に設けられた一方向弁9を通じてピストン3内部の加圧室12に流入することにより、加圧室12は高い圧力状態が維持されている。この加圧室12からガスをガス絞り13Aを介してピストン3とシリンダ2との間の摺動面に噴出し、摺動面に気体軸受を構成させることにより、ピストン3はシリンダ2に対して非接触状態で往復運動が可能となる。作動体の1つであるピストン3に関しての説明を行ったが、同じ原理によってディスプレーサ4も非接触状態で運動する。
【0025】
なお、図1に示す構成を用いたスターリングサイクルに関しては、一般によく知られているので、ここでの詳細な説明は省略する。
【0026】
(ガス絞り部13A)
次に、図2および図3を参照して、本実施の形態におけるガス絞り部13Aの構造について説明する。なお、ピストン3の形状は、シリンダ2の軸線に対して対称形状を有しているため、図2においてはピストン3の上側の断面形状のみを図示するものとする(以下に示す、各実施の形態においても同様とする)。なお、図2は図1のガス絞り部13Aの構造を示す部分拡大断面図であり、図3はガス絞り部13Aを上部側からから見た図である。
【0027】
ピストン3には、加圧室12から隙間に向かうガス流路を構成するガス絞り部13Aが円周上に複数(例えば、90°ピッチ、4箇所)設けられている。このガス絞り部13Aは、加圧室12側に設けられる第1開口孔3aと、シリンダ2側に設けられる第1開口孔3aよりも大ききい径からなる第2開口孔3bとからなる。
【0028】
また、図2に示すように、ガス絞り部13Aには多孔質部材14aと固定部材15aとが配設されている。多孔質部材14aはピストン3に設けられた第2開口孔3bに収容される。また、多孔質部材14aの上面側から第2開口孔3bに固定部材15aが嵌合され、多孔質部材14aが固定部材15aにより固定される。固定部材15aは図3に示すように円形形状であり、中央部には小穴16が設けられている。
【0029】
ガスの流出経路としては、図2中の矢印で示すように、ピストン3内部の加圧室12に蓄えられたガスが、まず、多孔質部材14aを流れて流量が絞り込まれ、固定部材15aに設けられた小穴16によってさらに絞り込まれる。この流量が絞り込まれたガスが、ピストン3とシリンダ2との間の摺動面に流出されることになる。
【0030】
ここで、多孔質部材14aは空孔率が約30%、厚さ約0.8mm程度の樹脂を用いた。この多孔質部材14aはピストン3の第2開口孔3bに収容可能な円形形状であり、シート状の樹脂を打ち抜きによって作製した。また、固定部材15aには、材質としてアルミを用い、厚さ約0.5mmのものを、旋盤加工によって作製した。
【0031】
また、固定部材15aの小穴16の径はφ0.5とした。この径は、多孔質部材14aの空孔率とのバランスによって決定されるものであり、所定のガス流量になるように穴径が選択される。
【0032】
このようにして作製された多孔質部材14aおよび固定部材15aをピストン3に設けた第2開口孔3bにそれぞれ圧入する。なお、固定部材15aを圧入する際に、多孔質部材14aを押しつぶすことがないよう、圧入荷重管理を行なう。
【0033】
図4に、圧入荷重(N)とガスの流出量(ml/min)とを測定した結果を示す。圧入荷重が低い場合、多孔質部材14aと固定部材15aとが密着しておらず、ガス流路が定まらず、ガス流出量が大きくなってしまう。逆に圧入荷重が大きすぎると多孔質部材14aが押し潰されと考えられ、ガス流量が徐々に低下しているのが確認できる。したがって、ガス流量が安定する領域に圧入荷重を設定する必要がある。
【0034】
(作用・効果)
以上、本実施の形態によれば、多孔質部材14aが固定部材15aにより固定されていることから、ピストン3に対して運転中に動くという問題が発生することなく、安定的にピストン3に多孔質部材14aを固定することが可能となり、ガス絞り部13Aからのガスの流出量を安定させることが可能になる。また、固定部材15aの外形を円形形状にすることにより、安く、容易に作製することを可能としている。
【0035】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2について説明する。なお、上記実施の形態1と同一構成については、同一の参照符号を付し、詳細な説明を省略する。また、本実施の形態におけるスターリング機械の特徴は、ピストン3に設けられるガス絞り部の構造にあるため、ここではこのガス絞り部の構造についてのみ言及する。
【0036】
(ガス絞り部13B)
図5を参照して、本実施の形態におけるガス絞り部13Bの構造を説明する。ガス絞り部13Bは、上記実施の形態1と同様に、第1開口孔3aおよび第2開口孔3bを備え、多孔質部材14bは、第2開口孔3bに収容され、シリンダ2側に向けて凹形状の固定部材15bは多孔質部材14bの上面側に配置される。また、凹形状の固定部材15bの中心部には、上記固定部材15bと同様の小穴16が設けられている。
【0037】
ガスの流出経路としては、図5中の矢印で示すように、ピストン3内部の加圧室12に蓄えられたガスが、まず、多孔質部材14bを流れて流量が絞り込まれ、凹形状の固定部材15bに設けられた小穴16によってさらに絞り込まれる。この流量を絞り込んだガスが、ピストン3とシリンダ2との間の摺動面に流出されることになる。
【0038】
ここで、凹形状の固定部材15bは金型により作製した。型で作製した場合、加工原理により凹部のエッジに曲率がつくために、ピストン3の穴部に圧入しやすく、作業性が向上される。金型で作製する場合、中心部の小穴16の打ち抜きが難しいため凹形状の固定部材15bの肉厚を薄くした方がよい。本実施の形態においては、小穴16径φ0.5mmに対して凹形状の固定部材15bの肉厚を約0.5mmとした。なお、多孔質部材14bは、上記多孔質部材14aと同様のものを使用する。
【0039】
(作用・効果)
以上、本実施の形態によれば、上記実施の形態1の場合と同様の作用効果を得ることができる。また、本実施の形態の場合には、固定用部材15bとピストン3との接触面が増加し、固定部でのガスのシール性、固定強度が向上される。その結果、運転中に衝撃などが加わった場合にも、固定用部材15bは強固にピストン3と固定されているため、固定用部材15bがピストン3からずれ、流量が不安定になるといった問題が解消される。さらに、金型によって凹形状の固定部材15bを作製するため、量産性が高く、コストも安くすることを可能としている。
【0040】
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3について説明する。なお、上記実施の形態1と同一構成については、同一の参照符号を付し、詳細な説明を省略する。また、本実施の形態におけるスターリング機械の特徴は、ピストン3に設けられるガス絞り部の構造にあるため、ここではこのガス絞り部の構造についてのみ言及する。
【0041】
(ガス絞り部13C)
図6を参照して、本実施の形態におけるガス絞り部13Cの構造を説明する。ガス絞り部13Cは、上記実施の形態1および2と同様に、第1開口孔3aおよび第2開口孔3bを備え、第2開口孔3bには、加圧室12側に向けて凹状の固定用部材15cが配置される。さらに固定用部材15cの凹部には、多孔質部材14cが収容されるように配置されている。凹状の固定部材15cの凹部には、上記実施の形態1および2と同様の小穴16が設けられている。
【0042】
ガスの流出経路としては、ピストン3内部の加圧室12に蓄えられたガスが、まず、多孔質部材14cを流れて流量が絞り込まれ、凹状の固定部材15cに設けられた小穴16によってさらに絞り込まれる。この流量を絞り込んだガスが、ピストン3とシリンダ2との間の摺動面に流出されることとなる。
【0043】
この多孔質部材14cは凹形状の固定部材15cに対してエンジン運転中にずれたりしないように圧入する。さらに、この固定部材15cをピストン3の第2開口孔3bに対して圧入することによりガス絞り部は構成される。なお、多孔質部材14cおよび固定部材15cは、上記各実施の形態と同様の材質が用いられる。
【0044】
(作用・効果)
以上、本実施の形態によれば、上記実施の形態1および2の場合と同様の作用効果を得ることができる。また、多孔質部材14cと固定部材15cとを組品として取り扱うことができ、組立現場において多孔質部材14cと固定部材15cとの取り扱いが容易となる。
【0045】
実施の形態1および2において、多孔質部材はピストン3に組み込まれなければガスの流出経路が定まらず流量評価をすることができなかった。本実施の形態においては多孔質部材14cは固定部材15cに組込まれており、流出経路が安定しているため、組品の状態で流量を測定することが可能である。
【0046】
したがって、所定のガス流量が流出されるかどうかの判断を、ピストン3の第1開口孔3aおよび第2開口孔3bに圧入する前に確認でき、組込んだ後の流量不足をなくすことができる。
【0047】
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4について説明する。なお、上記実施の形態1と同一構成については、同一の参照符号を付し、詳細な説明を省略する。また、本実施の形態におけるスターリング機械の特徴は、ピストン3に設けられるガス絞り部の構造にあるため、ここではこのガス絞り部の構造についてのみ言及する。
【0048】
(ガス絞り部13D)
図7を参照して、本実施の形態のガス絞り部13Dの説明図を示す。ガス絞り部13Cは、上記実施の形態1および2と同様に、第1開口孔3aおよび第2開口孔3bを備えているが、さらに、本実施の形態においては、第2開口孔3bの側壁部に雌ネジ3dが形成されている。
【0049】
ガス絞り部13Dには、多孔質部材14dと、側面に上記雌ネジ3dに螺合する雄ネジ22を設けた固定部材15dが配置される。固定部材15dの中心部には小穴16が設けられている。なお、多孔質部材14dおよび固定部材15dは、上記各実施の形態と同様の材質が用いられる。
【0050】
ガスの流出経路としては、ピストン3内部の加圧室12に蓄えられたガスが、まず、多孔質部材14dを流れて流量が絞り込まれ、固定部材15dの小穴16によってさらに絞り込まれる。この流量を絞り込んだガスが、ピストン3とシリンダ2との間の摺動面に流出されることとなる。
【0051】
(作用・効果)
以上、本実施の形態によれば、側面に雄ネジ22を設けた固定用部材5dをピストン3の第2開口孔3bの雌ネジ3dに螺合させることで、ピストン3に多孔質部材14dおよび固定部材15dが固定され、作業が容易となる。
【0052】
また、固定部材15dを第2開口孔3b内にねじ込みやすくする為に、図8に示すように、固定部材15dの上面に専用工具に対応した、直径方向に延びる溝17を設けると良い。なお、上記実施の形態1と同様の理由により、多孔質部材14dとの密着状態を一定にするため、ねじ込み作業をする際のトルク管理を実施する必要がある。
【0053】
(実施の形態5)
本発明の実施の形態5について説明する。なお、実施の形態1と同一構成については、同一の参照符号を付し、詳細な説明を省略する。また、本実施の形態におけるスターリング機械の特徴は、ピストン3に設けられるガス絞り部の構造にあるため、ここではこのガス絞り部の構造についてのみ言及する。
【0054】
(ガス絞り部13E)
図9を参照して、本実施の形態におけるガス絞り部13Eの構造を説明する。ピストン3のガス流出口のガス絞り部Eには、シリンダ2側に、第1開口孔3eが設けられ、加圧室12側に、第1開口孔3eに通じる複数個の小穴18が設けられている。この小穴18は、第1開口孔3e側に通じる第1ガス流出通路18aと、加圧室12側に通じ、第1ガス流出通路18aよりも径の小さい第2ガス流出通路18bとを有している。第1ガス流出通路18aの径は約1mm程度、第2ガス流出通路18bの径は、約0.05mm程度である。
【0055】
したがって、ガスの流出経路としては、ピストン3内部の加圧室12に蓄えられたガスは、ピストン3に設けられた複数個の小穴18によって絞り込まれ、この流量を絞り込んだガスが、ピストン3とシリンダ2との間の摺動面に流出されることとなる。
【0056】
(作用・効果)
以上、本実施の形態によれば、ガスを絞り込むためには非常に小さな穴が必要であるが、ピストン3の壁部を貫通するように小穴18を設けることは、深穴加工となるため、技術的およびコスト的に困難であった。しかし、小穴18において、容易に形成可能な第1ガス流出通路18aを設け、必要最小限の範囲に第2ガス流出通路18bを設けることにより、技術的およびコスト的な問題の解決を可能としている。さらに、同一のガス流出口である第1開口孔3eに通じる複数個の小穴18を設けることにより、1個の穴が埃などで詰まってしまった場合でも、他の小穴18でガスの流出を確保することができ、ガスの流出量がゼロになることを未然に防止することが可能となり、装置の信頼性の向上を図ることが可能になる。
【0057】
(実施の形態6)
本発明の実施の形態6について説明する。なお、実施の形態1と同一構成については、同一の参照符号を付し、詳細な説明を省略する。また、本実施の形態におけるスターリング機械の特徴は、ピストン3に設けられるガス絞り部の構造にあるため、ここではこのガス絞り部の構造についてのみ言及する。
【0058】
(ガス絞り部13F)
図10を参照して、本施の形態におけるガス絞り部13Fの構造を説明する。ガス絞り部13Fは、上記実施の形態1および2と同様に、第1開口孔3aおよび第2開口孔3bを備え、第2開口孔3bには複数個のガス流出通路20が設けられた円形の部材21が配設されている。部材21はピストン3に設けた第2開口孔3bに対して、圧入されている。
【0059】
この部材21の材質としては、厚さ約0.5mm程度のアルミ等が用いられる。ガス流出通路20の径は、約0.05mm程度、数量は2個程度である。
【0060】
したがって、ガスの流出経路としては、図10中の矢印で示すように、ピストン3内部の加圧室12に蓄えられたガスは、部材21に設けられたガス流出通路20によって絞り込まれる。この流量を絞り込んだガスが、ピストン3とシリンダ2との間の摺動面に流出されることになる。
【0061】
(作用・効果)
以上、本実施の形態によれば、上記実施の形態1の場合と同様の作用効果を得ることができる。さらに、同一のガス流出口であるに第2開口孔3bに複数個のガス流出通路20を設けることにより、1個の穴が埃などで詰まってしまった場合でも、他のガス流出通路20でガスの流出を確保することができ、ガスの流出量がゼロになることを未然に防止することが可能となり、装置の信頼性の向上を図ることが可能になる。さらに、ガス流出通路20の加工に失敗した場合にも、ピストン3を不良とすることがないため、リスクを小さくすることが可能になる。
【0062】
なお、上述した上記各実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0063】
【発明の効果】
この発明に基づいた気体軸受によれば、運転中のガス流出量を安定化させ、さらに、信頼性の低下を抑制することを可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1におけるスターリング機械の概略構成を示す断面図である。
【図2】実施の形態1におけるガス絞り部13Aの構造を示す部分拡大断面図である。
【図3】実施の形態1におけるガス絞り部13Aを上部側からから見た図である。
【図4】実施の形態1の圧入荷重とガス流出量との関係を示す図である。
【図5】実施の形態2におけるガス絞り部13Bの構造を示す部分拡大断面図である。
【図6】実施の形態3におけるガス絞り部13Cの構造を示す部分拡大断面図である。
【図7】実施の形態4におけるガス絞り部13Dの構造を示す部分拡大断面図である。
【図8】実施の形態4における固定部材15dの構造を示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。
【図9】実施の形態5におけるガス絞り部13Eの構造を示す部分拡大断面図である。
【図10】実施の形態6におけるガス絞り部13Fの構造を示す部分拡大断面図である。
【図11】従来の技術におけるガス流出構造示す第1部分拡大断面図である。
【図12】従来の技術におけるガス流出構造示す第2部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1 圧力容器、2 シリンダ、3 ピストン、3a 第1開口孔、3b 第2開口孔、4 ディスプレーサ、5 作動空間、6 背面空間、7 ピストンスプリング、8 ディスプレーサスプリング、9 一方向弁、10 再生器、12 加圧室、13A,13B,13C,13D,13E,13F ガス絞り部、14a,14b,14c,14d,101 多孔質部材、15a,15b,15c,15d 固定部材、16,18,103 小穴、17 溝、18a 第1ガス流出通路、18b 第2ガス流出通路、20 ガス流出通路、21 部材、102
摺動面、104 キャピラリ、105 作動体。
Claims (8)
- シリンダ内に配置される作動体の往復運動により発生する高圧ガスを前記作動体の内部に設けられる加圧室に蓄え、前記シリンダと前記作動体との間隙に前記作動体内の前記高圧ガスを流出することにより構成される気体軸受であって、
前記作動体には、前記加圧室から前記隙間に向かうガス流路を構成するガス絞り部が設けられ、
このガス絞り部は、
前記作動体に設けられる開口孔と、
前記開口孔に配設される多孔質部材と、
前記多孔質部材を前記開口孔に固定するとともに、ガス通過させるための穴を有する固定部材と、
を有する、気体軸受。 - 前記開口孔が円形形状に設けられ、
前記固定部材の外形は、前記開口孔に嵌合される円形形状である、請求項1に記載の気体軸受。 - 前記固定部材は凹形状である、請求項1または2に記載の気体軸受。
- 前記固定部材は凹形状であり、凹部には前記多孔質部材が収納される、請求項3に記載の気体軸受。
- 前記開口孔の側壁と、前記固定部材の側部との間には、相互に螺合するネジが設けられている、請求項1から4のいずれかに記載の気体軸受。
- 前記固定部材の上面には直径方向に延びる溝が設けられている、請求項5に記載の気体軸受。
- シリンダ内に配置される作動体の往復運動により発生する高圧ガスを前記作動体の内部に設けられる加圧室に蓄え、前記シリンダと前記作動体との間隙に前記作動体内の前記高圧ガスを流出することにより構成される気体軸受であって、
前記作動体には前記加圧室から前記隙間に向かうガス流路を構成するガス絞り部が設けられ、
このガス絞り部は、円周方向に沿って設けられる、複数個のガス流出通路を有する、気体軸受。 - 前記ガス絞り部は、
前記作動体に設けられる開口孔と、
前記開口孔に配設され、前記ガス流出通路が複数設けられる部材と、
を有する、請求項7記載の気体軸受。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105275992A (zh) * | 2015-11-18 | 2016-01-27 | 中国计量学院 | 一种用于真空环境中的复合节流式静压气体轴承及其使用方法 |
CN107228127A (zh) * | 2017-07-21 | 2017-10-03 | 天津航天机电设备研究所 | 一种气浮轴承 |
CN114251361A (zh) * | 2020-09-24 | 2022-03-29 | 武汉科技大学 | 一种微纳多孔节流静压气浮圆锥轴承 |
-
2002
- 2002-06-13 JP JP2002172234A patent/JP2004019703A/ja not_active Withdrawn
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