JP2004019535A - 圧縮空気供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】空気圧縮機1から釘打ち等の作業現場まで1本のエアホースを配置することで、常圧専用の工具と高圧専用の工具を使用することが可能であり、更にエアホースと工具との接続時の判別が不要となり接続の煩わしさを解消させる。
【解決手段】一端側に高圧空気源に接続されるエア供給口18が形成され、他端側に高圧プラグ15と常圧プラグ17とが何れも装着可能なソケット部13が形成され、ソケット部13に常圧プラグ17が接続されたときにエア供給口18に供給された高圧域の圧縮空気を常圧域の圧縮空気に減圧する減圧弁機構26が形成された継手変換器11を、高圧専用のエアホース8を介して空気圧縮機1と接続させる。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、作動空気圧力が常圧領域で使用する常圧用とこれより作動圧力領域の高い高圧用の空気駆動工具の駆動源として、これらの両方の空気駆動工具が何れも接続でき、それぞれの空気駆動工具へ適切な圧力領域の圧縮空気を供給させることのできる圧縮空気供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、作動空気圧力が例えば8kg/cm以下の常圧領域で使用する常圧用と、これより作動圧力領域の高い高圧の圧力領域で使用する高圧用の空気駆動工具が使用されており、これらの空気駆動工具を駆動するための圧縮空気を生成する空気圧縮機は、例えば30kg/cmの高圧域の圧縮空気を生成して空気タンクに貯留させ、この高圧の圧縮空気を減圧弁を介して高圧域と常圧域の圧力に調整して、高圧用と常圧用の各専用のエアホースを介してそれぞれの工具へ供給するようにしている。
【0003】
高圧用と常圧用の何れの工具へも圧縮空気を供給できるようにした空気圧縮機では、高圧専用の圧縮空気取出し装置と常圧専用の圧縮空気取り出し装置がそれぞれ少なくとも1つずつ設置されており、それぞれの圧縮空気取出し装置には高圧用と常圧用の専用のプラグを接続するための各々専用のソケットと、空気圧縮機で生成される高圧のエアを高圧・常圧の各々の圧力領域まで減圧させる圧力調整器が装備されている。
【0004】
また、常圧及び高圧の各専用工具には、常圧工具を高圧の圧縮空気取出し装置に接続してしまい常圧工具へ高圧域の圧縮空気が供給されてしまうことがないように、圧縮空気供給源にエアホースを介して接続される工具の後端部に取り付けられているプラグは誤接続を防止するためにそれぞれ専用の形状のものが使用されている。
【0005】
更に、上記空気圧縮機と工具との間を接続するエアホースは、常圧用と高圧用とでそれぞれ専用に形成されており、それぞれの専用のエアホースの両端に取り付けられている継ぎ手も高圧又は常圧の各専用のソケットとプラグがそれぞれに取り付けられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
例えば空気駆動工具としての圧縮空気駆動の釘打機を使用する作業現場では、釘打ちの作業に応じて常圧用と高圧用の両方の釘打機を使い分けて使用する場合がある。このように常圧用と高圧用の空気駆動工具を使い分けて使用する場合には、これらの工具を同時に使用することがない場合でも空気圧縮機から高圧用と常圧用の各専用のエアホースを各1本ずつ作業場所まで設置する必要があり、種類の異なったエアホースを設備する費用を要し、更にこれらを判別して使用する煩わしさがあった。
【0007】
常圧専用と高圧専用の工具側への接続部が各1つずつ形成された継手変換器を高圧用のエアホース1本を介して空気圧縮機の高圧側の空気取出部に接続して、継手変換器から常圧用と高圧用の工具が使用できるようにした技術が特開2001−263248号公報に開示されている。この継手変換器では常圧用と高圧用の各々専用のソケットと減圧弁とを2つ設置する必要がありコストアップの要因となっている。また、この変換器に常圧又は高圧の工具側のエアホースを接続する際には接続するソケットを判別して接続操作を行う必要があり、接続の操作が煩わしいものである。
【0008】
本発明は、上記従来技術での問題点を解決し、空気圧縮機から釘打ち等の作業現場まで1本のエアホースを配置することで、常圧専用の工具と高圧専用の工具を使い分けして使用することが可能であり、更にエアホースと工具との接続時の判別が不要となり接続の煩わしさを解消させることのできる圧縮空気供給装置を提供することを課題する。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明は、空気圧縮機で生成した高圧域の圧縮空気を、高圧専用工具に取付られた高圧専用プラグと常圧工具に取付られた常圧専用プラグを介して各々の空気駆動工具へ供給するようにした圧縮空気供給装置において、一端側に高圧域の圧縮空気源に接続されるエア供給口が形成されるとともに、他端側に高圧専用プラグと常圧専用プラグとを何れも装着可能なソケット部が形成され、前記ソケット部に常圧専用プラグが接続されたときに前記エア供給口に供給された高圧域の圧縮空気を常圧域の圧縮空気に減圧する減圧弁が形成された継手変換器を、前記エア供給口と空気圧縮機との間を高圧専用のエアホースを介して接続させたとを特徴とする。
【0010】
また、請求項2の発明は、継手変換器と空気圧縮機との間に補助タンクを配置し、補助タンクと空気圧縮機とを高圧用のエアホースによって接続するとともに、継手変換器を前記補助タンクに取り付け該補助タンク内に継手変換器のエア供給口を連通させたことを特徴とする。
【0011】
更に、請求項3の発明は、前記減圧弁による減圧圧力が任意に調整可能であることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図に示す実施例に基づいて本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の圧縮空気供給装置を示すもので、空気圧縮機1は例えば30kg/cm程度までの高圧の圧縮空気を生成して高圧域の圧縮空気が取り出せる高圧取出部2と常圧域の圧縮空気が取り出せる常圧取出部3を介してそれぞれの空気駆動工具へ圧縮空気を供給するようにされている。高圧取出部2は、圧力調整器4を介して高圧域の圧縮空気を高圧専用の雌型の継ぎ手であるソケット5を介して取り出せるようにしており、常圧取出部3は、圧力調整器6を介して常圧域の圧縮空気を常圧専用のソケット7を介して取り出せるようにしている。
【0013】
8は高圧専用のエアホースであり、該エアホース8の上記空気圧縮機1側に接続される端部には、高圧専用の雄型の継ぎ手であるプラグ9が取り付けられており、前記空気圧縮機1の高圧取出部2に形成されたソケット5に接続される。また、エアホース8の他端側には、高圧専用のソケット10が取り付けられている。
【0014】
11は高圧専用と常圧専用の両プラグを接続することが可能であり且つ常圧プラグが接続された時には圧力を常圧域に減圧する減圧弁機構を内蔵した継手変換器であり、該継手変換器11の一端側には前記エアホース8の端部に取り付けられている高圧専用のソケット10に接続することができる高圧プラグ12が取り付けられており、エアホース8を介して空気圧縮機1から高圧域の圧縮空気が供給される。該継手変換器11の他端側には常圧専用と高圧専用のそれぞれ形状の異なったプラグが何れも接続できるように形成された雌型のソケット部13が形成されている。
【0015】
高圧域の圧縮空気により作動する高圧工具14の後端部には高圧プラグ15が取り付けられており、前記継手変換器11のソケット部13をこの高圧プラグ15に接続することにより空気圧縮機1から高圧域の圧縮空気が供給されて釘打ち作動を行う。また、常圧域の圧縮空気により作動する常圧工具16の後端部には常圧プラグ17が取り付けられており、前記継手変換器11のソケット部13をこの常圧プラグ17に接続することにより空気圧縮機1から継手変換器11に供給された高圧域の圧縮空気が減圧弁機構により常圧域の圧力に減圧されて供給されて釘打ち作動を行う。
【0016】
図2に示すように、継手変換器11の一端側に形成されているエア供給口18には高圧プラグ12が取り付けられており、空気圧縮機1の高圧取出部2とエアホース8を介して接続されて空気圧縮機1の高圧取出部2から高圧域の圧縮空気が供給されるようにされている。継手変換器11の反対側の端部には工具に接続されたプラグを受け入れて接続するための雌型のソケット部13が形成されており、該ソケット部13は常圧工具16に取り付けられている常圧プラグ17と高圧工具14に取り付けられている高圧プラグ15のそれぞれ形状の異なったプラグが何れも接続できるように構成されている。
【0017】
継手変換器11内には、何れのプラグも接続されていない状態でエア供給口18側からソケット部13側への圧縮空気の流出を防止するための第一遮断弁19と第二遮断弁20が形成されており、第一遮断弁19は常圧プラグ17をソケット部13へ装着することにより作動される筒状体21の外周面に形成された開口部38及び該外周面に装着されたOリング22とハウジングに形成されたバルブシート23により構成され、常圧プラグ17がソケット部13に接続された状態では筒状体21が作動されて第一遮断弁19が開放して圧縮空気をエア供給口18側からソケット部13側へ導通させる。第二遮断弁20は高圧プラグ15の装着によって作動されるロッド24の外周に装着されたOリング25と前記筒状体21により構成されており、高圧プラグ15が装着されることによってロッド24が作動されて圧縮空気を高圧プラグ15側へ導通させる。
【0018】
更に上記継手変換器11のエア供給口18側には、エア供給口18からソケット部13側への圧縮空気通路を開閉してエア供給口18側に供給された高圧域の圧縮空気を常圧域の圧力に減圧させる減圧弁機構26が形成されている。減圧弁機構26は、ハウジングに形成されたバルブシート27と接離して流路を開閉する開閉弁28とこの開閉弁28を開閉作動させるピストン29とから構成されており、開閉弁28は付勢バネ30とエア供給口18から供給されるエア圧によりバルブシート27に密着されて圧縮空気を遮断する。開閉弁28の下流側に摺動自在に配置されたピストン29は、開閉弁28を通過した圧縮空気を受ける受圧面31が形成され、この受圧面31に作用する圧縮空気圧と、受圧面31の反対側に配置されたバネ32によるピストン29を押圧するバネ力とのバランスによって作動されて開閉弁28を開閉操作する。上記バネ32の押圧力と受圧面31の面積は、受圧面31に作用する圧縮空気の圧力が常圧工具の作動圧の上限の圧力例えば8.5kg/cmを境として、受圧面31に作用するエア圧がこれより大きくなったときには開閉弁28を閉鎖する方向に作動し、小さいときには開閉弁28を開く方向に作動するように設定する。
【0019】
即ち、前記開閉弁28とピストン29とはバネ32と受圧面31とで設定された減圧弁として機能するので、エア供給口18へ空気圧縮機1から高圧領域の圧縮空気が供給されていて、ソケット部13に常圧プラグ17が接続された場合には、常圧プラグ17へは前記受圧面31とバネ32で設定された圧力に減圧された圧縮空気が供給される。上記減圧圧力は、バネ32のピストン29に作用する押圧力を任意に設定することにより任意の圧力に変更することが可能である。
【0020】
図3に示すように、常圧工具16に接続された常圧プラグ17がソケット部13に接続されると、常圧プラグ17の先端によって筒状体21が押圧されて第一遮断弁19が開かれて、エア供給口18とソケット部13側が連通される。空気圧縮機1から供給されている高圧の圧縮空気がバネ32によって付勢されているピストン29の受圧面31に作用して、エア圧とバネ力のバランスによってピストン29を作動させこれにより開閉弁28を開閉作動させて、常圧工具側にはピストン29と開閉弁28による減圧弁機構26の機能により受圧面31とバネ32により設定された常圧工具の作動領域の圧力に減圧された圧縮空気が供給される。従って常圧工具には上限圧力を越えた高い圧力の圧縮空気が供給されることがない。
【0021】
図4に示すように、ソケット部13に高圧工具14に取り付けられた高圧プラグ15が装着された場合には、高圧プラグ15の先端によってロッド24が押圧作動されて、ロッド24先端部が前記開閉弁28と当接してこれをバルブシート27から離反させて開閉弁28を開放させた状態に維持する。これにより、高圧工具14の使用時には前記開閉弁28は開放状態を維持させられ、高圧工具14には空気圧縮機1の高圧取出部2に設けられている圧力調整器4により調整された圧力の圧縮空気が供給できる。
【0022】
継手変換器11のソケット部13に常圧プラグ17が接続されているとき、常圧プラグ17側へはピストン29の受圧面31とバネ32による付勢力により調整された常圧領域の圧縮空気が供給されるが、この調整圧力は前記バネ32の付勢力を可変調整することによって可変することが可能である。バネ32の押圧力は継手変換器11のハウジングのネジ係合されている前部11aと後部11b間を相対的に回動操作して行うことができる。これにより、常圧工具16での使用圧力を任意に調整することができ、その都度空気圧縮機1のところまで行って圧力調整器4を操作する必要が無くなる。
【0023】
上記実施例では、継手変換器11とエアホースと8の接合部を高圧専用のエアホース8に取り付けたソケット10と継手変換器11に取り付けたプラグ12により連結させるように構成して、エアホース8と継手変換器11との間を接続・離脱が自在にさせているが、高圧専用のエアホース8の端部に継手変換器11のエア供給口18部を直接結合するようにしてもよい。
【0024】
また、上記実施例では、継手変換器11をエアホース8の端部に接続して継手変換器11を介してエアホース8と工具14、16とを接続するようにしているが、図5に示すように、空気圧縮機1と高圧用のエアホース8で接続された補助タンク33を作業場所の近くに配置して、該補助タンク33に高圧プラグ15と常圧プラグ17とが何れも接続可能なソケット部13を形成した継手変換器11を取り付け、該補助タンク33の継手変換器11と各専用工具14、16との間を、両端に高圧プラグ15とソケット36を取り付けた高圧専用のエアホース34及び、両端に常圧プラグ17とソケット37を取り付けた常圧専用のホース35を介して各専用の工具14、16へ圧縮空気を供給するようにしてもよい。これにより工具側の取り回しの悪化が防止できる。
【0025】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、常圧と高圧の各専用のプラグが接続可能なソケット部が形成されるとともに、常圧プラグが接続されたときに高圧域の圧縮空気を常圧領域の圧力に減圧して常圧プラグへ常圧域の圧縮空気を供給するようにした継手変換器を、空気圧縮機の高圧取出部との間に設けているので、空気圧縮機と工具との間に高圧エアホースを1本だけ設置することによって常圧、高圧の両方の工具が使用できるので、種類の異なったエアホースを設備する必要が無く設備費用と管理の煩雑さが解消できる。
【0026】
更に、継手変換器には高圧専用と常圧専用の各プラグがともに接続できるソケット部を形成するとともに、該ソケット部に常圧プラグが接続されたときには空気圧縮機から供給される高圧の圧縮空気が常圧域の圧力に減圧されるように構成しているので、常圧専用の工具に高圧域の圧縮空気が供給されてしまうことによる危険が防止でき、常圧と高圧のそれぞれの工具に取り付けられているプラグと継手変換器とを接続する時に常圧用か高圧用かを判別する必要が無く、接続操作の煩わしさが解消でき作業性を向上することができる。また、従来技術のように継手変換器に2つのソケットと2つの減圧弁を形成する必要が無く、継手変換器の部品点数が少なくできコストの低減が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧縮空気供給装置の構成図
【図2】図1と同じ圧縮空気供給装置の継手変換器の断面図
【図3】継手変換器に常圧プラグを接続した状態の断面図
【図4】継手変換器に高圧プラグを接続した状態の断面図
【図5】本発明の圧縮空気供給装置の別の実施例を示す構成図
【符号の説明】
1 空気圧縮機
2 高圧取出部
4 圧力調整器
5 ソケット
8 エアホース
11 継手変換器
13 ソケット部
14 高圧工具
15 高圧プラグ
16 常圧工具
17 常圧プラグ
18 エア供給口
26 減圧弁機構

Claims (3)

  1. 空気圧縮機で生成した高圧域の圧縮空気を、高圧専用工具に取付られた高圧専用プラグと常圧工具に取付られた常圧専用プラグを介して各々の空気駆動工具へ供給するようにした圧縮空気供給装置において、一端側に高圧域の圧縮空気源に接続されるエア供給口が形成されるとともに、他端側に高圧専用プラグと常圧専用プラグとを何れも装着可能なソケット部が形成され、前記ソケット部に常圧専用プラグが接続されたときに前記エア供給口に供給された高圧域の圧縮空気を常圧域の圧縮空気に減圧する減圧弁が形成された継手変換器を、前記エア供給口と空気圧縮機との間を高圧専用のエアホースを介して接続させたとを特徴とする圧縮空気供給装置。
  2. 前記継手変換器と空気圧縮機との間に補助タンクを配置し、補助タンクと空気圧縮機とを高圧用のエアホースによって接続するとともに、継手変換器を前記補助タンクに取り付け該補助タンク内に継手変換器のエア供給口を連通させたことを特徴とする請求項1に記載の圧縮空気供給装置。
  3. 前記減圧弁による減圧圧力が任意に調整可能であることを特徴とする請求項1又は、請求項2に記載の圧縮空気供給装置。
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