JP2004018821A - 帯電防止フィルム、帯電防止発泡シート及び帯電防止気泡シート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の帯電防止フィルムは、ポリエチレン系樹脂及びポリエーテル系高分子型帯電防止剤を含有するポリエチレン系樹脂組成物より形成されることを特徴としている。また、本発明の帯電防止発泡シート及び気泡シートは、ポリオレフィン系樹脂及び高分子型帯電防止剤を含有するポリオレフィン系樹脂組成物より形成されることを特徴としている。
【選択図】 なし
Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、帯電防止フィルム、帯電防止発泡シート及び帯電防止気泡シートに関し、詳しくは、帯電防止効果に優れた帯電防止フィルム、帯電防止発泡シート及び帯電防止気泡シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリエチレンフィルムは、耐薬品性、耐衝撃性、耐磨耗性、熱安定性に優れ、また、吸水性が低い等優れた諸特性を有するため、食品用、産業資材用、農業用等、広い分野において使用されている。しかしながら、ポリエチレンフィルムは、帯電しやすいため、フィルムへの塵埃の付着等の点で問題があった。
【0003】
このような帯電性による種々の問題を解決するために、従来においては、例えば、ポリエチレン樹脂に界面活性剤等の低分子量型帯電防止剤を練り込んだ材料でフィルムを製造する、あるいはポリエチレンフィルムに低分子量型帯電防止剤を塗布する等の処理を行っていた。
【0004】
しかし、練り込みタイプの低分子量型帯電防止剤を用いた場合、帯電防止剤がフィルムの表面に移行して帯電効果を発揮する性質上、ブリード速度や水分の吸着平衡への依存性があり、このため性能のコントロールが難しく、特に長期間の耐久性には限界があり帯電防止効果を持続できず、また、表面にヌメリがでる等の問題もあった。
【0005】
一方で、低分子量型帯電防止剤を高密度ポリエチレン等の結晶化度の高い樹脂に練り込んだ場合には、帯電防止剤がブリードアウトしにくいため、帯電防止効果が不十分となってしまう。そこで、このような場合に、前記帯電防止剤の添加量を多くすると、強度が低下する等、フィルムの物性の低下につながる等の問題があった。
【0006】
また、ポリオレフィンより形成される発泡シートあるいは気泡シートにも同様に帯電性による前記問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような従来の問題点を解決することを課題とするものであり、帯電防止剤の添加量を増加することなく、長期間にわたって優れた帯電防止効果を発揮でき、物性の低下が最小限に抑えられた帯電防止フィルム、帯電防止発泡シート及び帯電防止気泡シートを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明は、ポリエチレン系樹脂及びポリエーテル系高分子型帯電防止剤を含有するポリエチレン系樹脂組成物より形成される帯電防止フィルムを提供するものである。
【0009】
この構成を備えた帯電防止フィルムは、長期間にわたって優れた帯電防止効果を発揮でき、物性の低下を最小限に抑えることができる。
【0010】
前記フィルムの表面固有抵抗値は、1×1010〜1×1014Ω程度であることが好ましく、また、前記フィルムを水洗処理した後の該フィルムの表面固有抵抗値は、1×1014Ω以下であることが好ましい。
【0011】
前記ポリエチレン系樹脂に対する高分子型帯電防止剤の添加量は、ポリエチレン系樹脂:高分子型帯電防止剤=97〜80:3〜20であることが好ましく、より好ましくは、ポリエチレン系樹脂:高分子型帯電防止剤=97〜90:3〜10である。
【0012】
また、本発明は、ポリオレフィン系樹脂及び高分子型帯電防止剤を含有するポリオレフィン系樹脂組成物より形成される帯電防止発泡シートを提供するものである。
【0013】
前記高分子型帯電防止剤は、ポリエーテル系高分子型帯電防止剤であることが好ましく、また、前記ポリオレフィン系樹脂は、ポリエチレンであることが好ましい。
【0014】
また、前記ポリオレフィン系樹脂に対する高分子型帯電防止剤の添加量は、ポリオレフィン系樹脂:高分子型帯電防止剤=97〜80:3〜20であることが好まく、より好ましくは、ポリオレフィン系樹脂:高分子型帯電防止剤=97〜90:3〜10である。
【0015】
そしてまた、本発明は、ポリオレフィン系樹脂及び高分子型帯電防止剤を含有するポリオレフィン系樹脂組成物より形成される帯電防止気泡シートを提供するものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の帯電防止フィルム、帯電防止発泡シート、帯電防止気泡シートについて、順を追って説明する。
[帯電防止フィルム]
本発明の帯電防止フィルムは、ポリエチレン系樹脂及びポリエーテル系高分子型帯電防止剤を含有するポリエチレン系樹脂組成物より形成され、該帯電防止フィルムは優れた帯電防止性を有する。
【0017】
本発明にかかる帯電防止フィルムに用いられるポリエチレン系樹脂としては、例えば、エチレン単独重合体及びエチレンと他のα−オレフィンとの共重合体等が挙げられ、より具体的には、高密度ポリエチレン(以下、HDPEということがある)、中密度ポリエチレン(以下、MDPEということがある)、低密度ポリエチレン(以下、LDPEということがある)、直鎖状低密度ポリエチレン(以下、LLDPEということがある)等が挙げられる。また、他のα−オレフィンとしては、具体的には、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン等を用いることができる。また、ポリエチレン系樹脂の結晶化度は、特に限定されるものではない。
【0018】
本発明にかかる帯電防止フィルムに用いられるポリエーテル系高分子型帯電防止剤としては、例えば、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレンオキサイド架橋体、ポリエチレンオキサイドと他樹脂の共重合体、ポリエチレングリコール、及びポリエチレングリコールと他樹脂の共重合体等が挙げられる。
【0019】
ポリエーテル系高分子型帯電防止剤のポリエチレン系樹脂に対する添加量は、ポリエチレン系樹脂:ポリエーテル系高分子型帯電防止剤=97〜80:3〜20、好ましくは、ポリエチレン系樹脂:ポリエーテル系高分子型帯電防止剤=97〜90:3〜10であることが望ましい。高分子帯電体防止剤の添加量が、前記範囲内にあると、成形性に問題が生じることがない。
【0020】
本発明にかかる帯電防止フィルムに用いられるエチレン系樹脂組成物には、本発明の効果を害さない限り、公知の他の樹脂用添加剤を加えてもよい。具体的には、該添加剤としては、酸化防止剤、中和剤、滑剤、核剤、シリカや有機架橋微粒子等の充填剤、紫外線吸収剤、光安定剤、可塑剤、離型剤、難燃剤、界面活性剤等が挙げられる。
【0021】
本発明の帯電防止フィルムは、その表面固有抵抗値が、1×1010〜1×1014Ω程度であることが望ましい。なお、表面固有抵抗値は、ASTM D257に準拠して、超絶縁計により測定した値である。
【0022】
本発明の帯電防止フィルムは、従来公知の方法により製造でき、例えばインフレーション法等により製造できる。
[帯電防止発泡シート]
本発明の帯電防止発泡シートは、ポリオレフィン系樹脂及び高分子型帯電防止剤を含有するポリオレフィン系樹脂組成物より形成され、優れた帯電防止性を有する。
【0023】
本発明にかかる帯電防止発泡シートに用いられるポリオレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン(例:低密度、中密度、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン等)、ポリプロピレン、及びエチレン又はプロピレンと他のα−オレフィンとの共重合体、あるいは、エチレンと、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、ビニルアルコール等との共重合体及びこれらの混合物等が挙げられる。
【0024】
また、本発明にかかる帯電防止発泡シートに用いられる高分子型帯電防止剤としては、ポリエチレン系樹脂に配合した際に、導電性を付与し、帯電防止性能を発揮するポリマーであればよい。高分子型帯電防止剤は、一般に、イオン性の観点から、非イオン系、アニオン系、カチオン系、両イオン系に分けられる。また、その化学構造から、例えば、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレンオキサイド架橋体、ポリエチレンオキサイドと他樹脂の共重合体、ポリエチレングリコール、及びポリエチレングリコールと他樹脂の共重合体等の非イオン系のポリエーテル系の高分子型帯電防止剤;例えば、第四級アンモニウム塩系(第四級アンモニウム塩基含有共重合体、第四級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリレート共重合体、第四級アンモニウム塩基含有マレイミド共重合体、第四級アンモニウム塩基含有メタクリルイミド共重合体)等のカチオン系の高分子型帯電防止剤;例えば、スルホン酸系(ポリスチレンスルホン酸ソーダ)等のアニオン系の高分子型帯電防止剤;例えば、カルボベタイングラフト共重合体等の両イオン系(ベタイン系)等に分類される。また、前記の他にも、ポリアミド系ポリマー、ボロン系ポリマー等新規の高分子(型)帯電防止剤等が挙げられる。
【0025】
高分子型帯電防止剤の添加量は、ポリオレフィン系樹脂:高分子型帯電防止剤=97〜80:3:20、好ましくは、ポリオレフィン系樹脂:高分子型帯電防止剤=97〜90:3〜10であることが望ましい。高分子帯電体防止剤の添加量が、前記範囲内にあると成形性に問題が生じることがない。
【0026】
また、本発明にかかる帯電防止発泡シートに使用される発泡剤としては、例えば、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、ジアゾアミノベンゼン、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジニトロテレフタルアミド、ベンゼンスルホニルヒドラジド、p−トルエンスルホニルヒドラジド、p,p’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド、炭酸塩、有機酸塩、等の化学発泡剤;例えば、プロパン、ブタン、ペンタン、ジクロロジフルオロメタン、ジクロロモノフルオロメタン、トリクロロモノフルオロメタン、メタノール、エタノール、水、等の物理発泡剤等が挙げられる。
【0027】
本発明にかかる帯電防止発泡シートに用いられるエチレン系樹脂組成物は、本発明の効果を害さない限り、公知の他の樹脂用添加剤を加えてもよい。具体的には、該添加剤としては、酸化防止剤、中和剤、滑剤、核剤、シリカや有機架橋微粒子等の充填剤、紫外線吸収剤、光安定剤、可塑剤、離型剤、難燃剤、界面活性剤等が挙げられる。
【0028】
前記発泡シートの成形方法としては、前記ポリオレフィン系樹脂、発泡剤、必要に応じて含まれるその他の添加剤を、単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ニーダーミキサー、ロール等の混練装置を用いて、発泡剤の未分解温度で溶融混練して発泡性の樹脂組成物を得た後、この樹脂組成物をシート状物に成形する方法が挙げられる。
[帯電防止気泡シート]
本発明の帯電防止気泡シートは、帯電防止性を有する気泡シートであって、帯電防止発泡シートの項で説明したのと同様のポリオレフィン系樹脂及び高分子型帯電防止剤を含有するポリオレフィン系樹脂組成物より形成される。
【0029】
本発明の帯電防止気泡シートは、表面固有抵抗値が1×1014Ω以下であることが望ましい。なお、表面固有抵抗値は、ASTM D257に準拠して、超絶縁計により測定した値である。
【0030】
前記気泡シートの成形方法としては、従来公知の製造方法を使用することができ、例えば、特公昭40−16875号公報や、特開昭61−5923号公報に記載されたものが適用可能である。
(実施例)
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、これらの実施例に何ら制限されるものではない。
(実施例1)
押出機に、高密度ポリエチレン(HDPE)と、高分子型帯電防止剤(三洋化成工業株式会社製、商品名:ペレスタット300)を95:5の割合で供給し、温度、約200℃で溶融・混練後、溶融樹脂をサーキュラダイより押出して溶融チューブとした。このチューブ内部に空気を吹き込んでチューブを膨張させ、膨張したチューブの外周からエアリングで空気を吹き付けて冷却して厚さ10μmのインフレーションフィルム(帯電防止フィルム)を成形した。
【0031】
同様に、厚さ15μm、20μmの帯電防止フィルムを成形した。
【0032】
得られた各帯電防止フィルムについて、後述の試験・測定を行い評価した。この結果を表1に示す。
(1) 表面固有抵抗値の測定
ASTM D257に準拠して、得られた各帯電防止フィルムについて、表面固有抵抗値の測定を行った。
【0033】
なお、表面固有抵抗の評価は、各試験片に下記に示す処理及びコンデイショニングを行い、表面固有抵抗値を測定することによって行った。
(a)水洗未処理(水洗前):フィルム成形後、試験片をそのまま23℃、湿度50%RH雰囲気下に24時間放置した。
(b)水洗処理(水洗後):フィルム成形後、試験片を水に浸し、綿布で試験片表面を水洗した後、減圧乾燥(1mmHg,70℃で1時間)してから23℃、湿度50%RH雰囲気下に24時間放置した。
(2) ロール汚れの評価
ダイス出口より押出されたフィルムが最初に接触するキャスティングロールの汚れ具合を目視で評価した。
【0034】
[評価基準]
○:汚れがほとんど認められない
△:汚れがわずかに認められるが、連続生産に支障のないレベル
×:汚れが認められ、連続生産できないレベル
(実施例2)
HDPEと、高分子型帯電防止剤の配合比を97:3とした以外は、実施例1と同様にして帯電防止フィルムを成形し、前記と同様の評価を行った。この結果を表1に示す。
(比較例1)
高分子型帯電防止剤の代わりに帯電防止剤として、花王株式会社製(商品名:HE110)を用いた以外は、実施例1と同様にして帯電防止フィルムを成形し、前記と同様の評価を行った。この結果を表1に示す。
【0035】
【表1】
表1に示されるように、本発明の帯電防止フィルムは、水洗後においても優れた帯電防止性を示した。また、本発明の帯電防止フィルムは、フィルムの厚みによってもほとんど影響を受けずに優れた帯電防止性を示した。
(実施例3)
押出機に、低密度ポリエチレン(LDPE)、高分子型帯電防止剤(三洋化成工業株式会社製、商品名:ペレスタット300)を、95:5の割合で供給し、温度、約150℃で溶融・混練後、溶融樹脂をサーキュラダイより押出して溶融チューブとした。このチューブ内部に空気を吹き込んでチューブを膨張させ、膨張したチューブの外周からエアリングで空気を吹き付けて冷却して厚さ50μmのインフレーションフィルムを成形した。
【0036】
得られた帯電防止フィルムについて、後述の試験・測定を行い評価した。この結果を表2に示す。
(1) 表面固有抵抗値の測定
ASTM D257に準拠して得られた帯電防止フィルムについて、表面固有抵抗値の測定を行った。
【0037】
なお、表面固有抵抗の評価は、試験片を下記に示す処理及びコンデイショニングを行い、表面固有抵抗値を測定することによって行った。
(a)水洗未処理(水洗前):フィルム成形後、試験片をそのまま23℃、表2に示したような所定湿度下に24時間放置した。
(b)水洗処理(水洗後):フィルム成形後、試験片を水に浸し、綿布で試験片表面を水洗した後、減圧乾燥(1mmHg,70℃で1時間)してから23℃、表2に示したような所定湿度下に24時間放置した。
(2) ロール汚れの評価については、実施例1と同様の条件で評価した。
(実施例4)
LDPEと、高分子型帯電防止剤の配合比を、90:10とした以外は、前述した実施例3と同様にして帯電防止フィルムを成形し、評価を行った。結果を表2に示す。
(比較例2)
高分子型帯電防止剤の代わりに、帯電防止剤として、旭化成株式会社製(商品名:A203)を用いた以外は、実施例3と同様にして帯電防止フィルムを成形し、評価を行った。この結果を表2に示す。
【0038】
【表2】
表2に示されるように、本発明の帯電防止フィルムは、水洗後においても優れた帯電防止性を示した。また、本発明の帯電防止フィルムは、湿度によってもほとんど影響を受けずに優れた帯電防止性を示した。
(実施例5)
押出機に低密度ポリエチレン(LDPE)、高分子型帯電防止剤(三洋化成工業株式会社製、商品名:ペレスタット300)を97:3の割合で供給し、シリンダーの途中より揮発性ガス(ブタン)を圧入し、溶融混練して口部先端に装着されたサーキュレータダイスにより、常圧下に放出し、環状冷却装置で所定の円周になるまで延伸した。その後、これを押出方向に沿って切り開き、厚さ1mmの帯電防止発泡シートを作成した。
【0039】
次に、得られた帯電防止発泡シートについて、電荷半減期(秒)を測定した。測定は、23℃、50%RH雰囲気下で、オネストメータを用い、印加電圧10KVで行った。
【0040】
評価は、試験片を下記に示す処理及びコンデイショニングを行い、電荷半減期(秒)を測定することによって行った。
(a)水洗未処理(水洗前):発泡シート成形後、試験片をそのまま23℃、50%RHで48時間放置した。
(b)水洗処理(水洗後):発泡フィルム成形後、試験片を水に浸し、綿布で試験片表面を水洗した後、減圧乾燥(1mmHg,70℃で2時間)してから23℃、50%RHで48時間放置した。
この結果を表3に示す。
なお、帯電防止発泡シートは、発泡しているため、表面固有抵抗測定装置の電極に密着しにくく、正確な値を測定することが困難であるため、表面固有抵抗値の代わりに、電荷半減期(秒)を測定した。表面固有抵抗値と電荷半減期(秒)とのおおよその関係を表4に示す。
(実施例6)
LDPEと、高分子型帯電防止剤の配合比を、95:5とした以外は、前述した実施例5と同様にして帯電防止発泡シートを作成し、電荷半減期(秒)の測定を行った。この結果を表3に示す。
(比較例3)
高分子型帯電防止剤の代わりに、帯電防止剤として理研ビタミン株式会社製(商品名:MPE−3)を用いた以外は、実施例5と同様にして帯電防止発泡シートを成形し、測電荷半減期(秒)の定を行った。この結果を表3に示す。
【0041】
【表3】
【0042】
【表4】
(実施例7)
押出機に低密度ポリエチレン(LDPE)、高分子型帯電防止剤(三洋化成工業株式会社製、商品名:ペレスタット300)を95:5の割合で供給し、この押出機から第1のフィルム供給源である第1のTダイを介してキャップフィルムを送り出す。このキャップフィルムは、次に、第1の冷却ローラに接触した後、成形ローラに接触し、この成形ローラの外周に形成された凹部により凸部が真空成形される。一方、前記押出機から第2のフィルム供給源である第2のTダイを介してバックフィルムを前記成形ロール側に送られ、前記キャップフィルムの凸部の開放側を閉止する。この際、キャップフィルムとバックフィルムは、加圧ローラにより加圧され、熱融着する。このようにして、密閉された帯電防止気泡シートを作成した。
【0043】
帯電防止発泡シートの表面と裏面の表面固有抵抗値を、18℃、35%RH雰囲気下、ASTM D257に準拠して測定を行った。
(実施例8)
LDPEと、高分子型帯電防止剤の配合比を、90:10とした以外は、前述した実施例7と同様にして帯電防止発泡シートを作成し、表面固有抵抗値の測定を行った。
(比較例4)
高分子型帯電防止剤の代わりに、帯電防止剤として理研ビタミン株式会社製(商品名:MPE−3)を用いた以外は、実施例7と同様にして帯電防止発泡シートを成形し、測定を行った。
実施例7及び8、比較例4について、実施例1〜実施例4と同様の検査を行った結果、これらの実施例と同様に良好な結果が得られた。
【0044】
【発明の効果】
本発明の帯電防止フィルム、帯電防止発泡シート及び帯電防止気泡シートは、帯電防止剤の含有量を少なく抑えても、帯電防止効果を長期にわたって持続させることができる。また、物理的特性にも優れ、本発明の帯電防止フィルムは、フィルムの厚み、あるいは湿度の変化にも影響を受けることなく優れた帯電効果を発揮することができる。
Claims (11)
- ポリエチレン系樹脂及びポリエーテル系高分子型帯電防止剤を含有するポリエチレン系樹脂組成物より形成される帯電防止フィルム。
- 前記フィルムを水洗処理した後の該フィルムの表面固有抵抗値が1×1014Ω以下である請求項1記載の帯電防止フィルム。
- 前記ポリエチレン系樹脂に対する高分子型帯電防止剤の添加量が、ポリエチレン系樹脂:高分子型帯電防止剤=97〜80:3〜20である請求項1または請求項2記載の帯電防止フィルム。
- ポリオレフィン系樹脂及び高分子型帯電防止剤を含有するポリオレフィン系樹脂組成物より形成される帯電防止発泡シート。
- 前記高分子型帯電防止剤がポリエーテル系高分子型帯電防止剤である請求項4記載の帯電防止発泡シート。
- 前記ポリオレフィン系樹脂が、ポリエチレン系樹脂である請求項4または請求項5記載の帯電防止発泡シート。
- 前記ポリオレフィン系樹脂に対する高分子型帯電防止剤の添加量が、ポリオレフィン系樹脂:高分子型帯電防止剤=97〜80:3〜20である請求項4ないし請求項7のいずれか一項に記載の帯電防止発泡シート。
- ポリオレフィン系樹脂及び高分子型帯電防止剤を含有するポリオレフィン系樹脂組成物より形成される帯電防止気泡シート。
- 前記高分子型帯電防止剤がポリエーテル系高分子型帯電防止剤である請求項8記載の帯電防止気泡シート。
- 前記ポリオレフィン系樹脂が、ポリエチレン系樹脂である請求項8または請求項9記載の帯電防止気泡シート。
- 前記ポリオレフィン系樹脂に対する高分子型帯電防止剤の添加量が、ポリオレフィン系樹脂:高分子型帯電防止剤=97〜80:3〜20である請求項8ないし請求項10のいずれか一項に記載の帯電防止気泡シート。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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