JP2004018513A - デオドラント剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の目的は効果的に体臭の発生を抑えるデオドラント剤を提供することにある。
【解決手段】水溶性の没食子酸誘導体を配合したデオドラント剤を提供する。没食子酸の水溶性誘導体を配合することにより、没食子酸誘導体がその収斂効果により体臭のもととなるアポクリン繊分泌物を減少させるとともに、その抗酸化効果により、高いデオドラント効果が発揮でき、製剤中でも安定である。
【選択図】 なし
【解決手段】水溶性の没食子酸誘導体を配合したデオドラント剤を提供する。没食子酸の水溶性誘導体を配合することにより、没食子酸誘導体がその収斂効果により体臭のもととなるアポクリン繊分泌物を減少させるとともに、その抗酸化効果により、高いデオドラント効果が発揮でき、製剤中でも安定である。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人体から発生する汗臭、腋臭、足臭等の悪臭を防止または発生した悪臭を消臭するデオドラント剤に関する。
【0002】
【従来の技術】汗臭、腋臭、足臭等の体臭は従来、汗と皮膚常在菌によって作られ、その成分は低級脂肪酸やアンモニウム等であることが知られている。従来のデオドラント剤は菌の増殖を抑える殺菌剤を主成分として臭いの発生量を減らす(特開平3−284617)、あるいは、出てきた臭いを粉体に吸着させたり(特開平10−338621)、香料でマスキングするというものがほとんどであった。
【0003】消臭を目的として植物抽出物を配合する特許が数多く出願されている(特開平6−183989、特開2000−79158)。植物抽出物中のタンニン等のポリフェノール類に消臭を期待するもの(特開2000−256345)もある。ポリフェノール類は、その収斂作用により体臭のもととなるアポクリン腺分泌物を減少させると共に、抗酸化作用により酸化分解を抑制することから、相乗的に体臭成分の発生を抑える効果が期待される。しかしながら、ポリフェノール類は一般的に水に対して溶解性が悪いため発汗時に十分な効果を得ることは困難である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は効果的に体臭の発生を抑えるデオドラント剤を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段及び発明実施の形態】本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、ポリフェノールの一種である没食子酸の水溶性誘導体を配合することにより、没食子酸誘導体がその収斂効果により体臭のもととなるアポクリン腺分泌物を減少させるとともに、その抗酸化効果により、高いデオドラント効果を発揮でき、また製剤中でも安定であることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0006】さらにクロルヒドロキシアルミニウム等の制汗成分を併用することによって一層効果の高いデオドラント剤ができる。また、消臭効果のある殺菌剤、無機粉体制汗成分を配合することで、さらに効果が上昇し、総合的に体臭を抑制することを見出した。
【0007】本発明に関わるデオドラント剤は上述のとおり、没食子酸誘導体を含む組成物である。本発明のデオドラント剤において、配合され得る没食子酸誘導体の種類は、特に限定されないが具体的には、例えば、没食子酸メチルエステル−3−グルコシド、没食子酸メチルエステル−4−グルコシド、没食子酸プロピルエステル−3−グルコシド、没食子酸メチルエステル−3−マルトシド、没食子酸−3−グルコシド、没食子酸−3−マルトシド、没食子酸オクチル−3−マルトシド、没食子酸−3−グルクロニド、没食子酸ガラクツロニド、没食子酸メチルエステル−3,5−ジグルコシド、没食子酸−3,4−ジグルコシド、没食子酸−3,5−ジグルコシド等が挙げられ、これらの中でも、原料供給性、製造容易性などから没食子酸メチルエステル−3,5−ジグルコシド、没食子酸−3,4−ジグルコシド、没食子酸−3,5−ジグルコシド等の没食子酸二配糖体などが特に好適である。これらは1種単独または2種以上の混合物として用いることができる。
【0008】なお没食子酸−3,5−ジグルコシドは下記構造式(1)の化学構造を有するものである。
【0009】
【化1】
【0010】上記没食子酸二配糖体の製造方法は、没食子酸またはそのエステル体などと、水酸基が一部または完全にアセチル化された糖類若しくはアノマー位がハロゲン化された糖類を、例えばBF3・Et2O、SnCl4、ZnCl2 などの酸触媒存在下、溶媒中で反応させ、グリコシル化物を得、これを、必要であれば、酸若しくはアルカリ触媒存在下、脱保護反応を行ない、抽出、カラムクロマトグラフィーなどにより精製することにより、容易に、かつ効率良く製造することができる。
【0011】本発明デオドラント剤における上記没食子酸誘導体の含有量は、組成物全体に対して好ましくは0.01〜5.0重量%、より好ましくは0.1〜1.0重量%である。配合量が0.01重量%未満であると配合の効果が十分ではなく、また5.0重量%を超える場合は溶解性が悪くなり好ましくない。
【0012】本発明のデオドラント剤において、配合され得る制汗成分としては塩化アルミニウム、オキシ塩化アルミニウム、塩基性臭化アルミニウム、硫酸アルミニウム、クロルヒドロキシアルミニウム、硫酸亜鉛、フェノールスルホン酸亜鉛、塩基性乳酸アルミニウム亜鉛等の収斂作用を有する単体塩類、あるいはこれらの単体塩類を含有するグリコール複合体やアミノ酸複合体等が挙げられ、これらは単独又は2種以上の混合物として用いることができる。
【0013】本発明のデオドラント剤における、上記制汗成分の含有量は、選択する制汗成分の種類や他の配合成分との関係等により適宜選択されるべきものであり、特に限定されるものではないが、概ね組成物全量に対し0.001〜50.0重量%が好ましく、さらに同0.005〜25.0重量%がより好ましい。
【0014】本発明のデオドラント剤において、配合され得る殺菌成分としては皮膚常在菌を抑制することができる殺菌成分であれば特に限定されるものではないが、例えばトリクロサン、トリクロロカルバニリド、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ハロカルバン、塩酸クロルヘキシジン、イソプロピルメチルフェノールやクワエキス、ユーカリエキス、クララエキス等の植物エキス、ジヒドロファルネソール等の抗菌香料が挙げられ、これらは1種単独または2種以上の混合物として用いることができる。この中でもトリクロサン、塩化ベンザルコニウム、イソプロピルメチルフェノール、クララエキスが殺菌効果の点でより好ましい。
【0015】本発明のデオドラント剤における、上記殺菌剤の含有量は、選択する殺菌剤の種類や他の配合成分との関係等により適宜選択されるべきものであり、特に限定されるものではないが、概ね組成物全量に対し0.0001〜10.0重量%が好ましく、さらに0.005〜5.0重量%がより好ましい。
【0016】本発明のデオドラント剤において、配合され得る消臭機能を有する無機粒子としてはケイ酸、無水ケイ酸、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウムが挙げられ、さらにシリカ/アルミナ、シリカ/マグネシアなどの複合物も挙げられる。また上記合成粒子以外にも、タルク、マイカ、カオリン、ベントナイトなどの天然物も挙げられ、これらは1種単独または2種以上の混合物として用いることができる。これらの中でも、ケイ酸マグネシウム、シリカ/マグネシアが消臭効果の点でより好ましい。
【0017】上記無機粒子の形状は球状、板状、粒状、針状等、特に限定するものではないが、肌に塗布したときの使用感から、球状のものが好ましい。また、使用感の点でより好ましい粒子の粒径は0.1〜50μm、より好ましくは0.3〜20μmである。
【0018】本発明のデオドラント剤における上記無機粒子の含有量は、特に限定されるものではなく、組成物の剤型などによって適宜選定することができるが、通常、組成物全量に対し、0.01〜60重量%、好ましくは0.1〜30重量%である。含有量が少なすぎると目的とする消臭効果が十分に得られ難くなる場合があり、多すぎると必然的に他の成分を十分量配合し難くなり、目的とする剤型に調製し難くなる場合がある。
【0019】本発明のデオドラント剤の形態としては、本発明の効果を損なわない限り特に限定されず、例えばエアゾール、ロールオン、スティック、ローション、スプレー、ジェル、クリーム、シート、乳液、ムース、軟膏、等適宜選択することができる。なお、粉末は、通常組成物中に均一に分散されるが、使用時に振とうして用いる多層分離系としてもよい。
【0020】本発明のデオドラント剤には、本発明の効果を損なわない限り、公知の化粧品原料を配合することができる。例えば、基剤成分として、油分、界面活性剤、保湿剤、低級アルコール、防腐剤、香料、キレート剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、ゲル化剤、増粘剤等が挙げられる。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例により、さらに具体的に説明するが、本発明の技術的範囲は、この実施例により限定されるものではない。
【0022】
[デオドラント効果の評価法]
以下に示す各種デオドラント剤を調製し、被験者に入浴後、片腋のみデオドラント剤を塗布し、もう一方はそのままで予め洗浄したガーゼを腋部に縫いつけたシャツを着用してもらう。それぞれの腋部のガーゼに付着した体臭について専門パネラーが官能でデオドラント剤塗布部と未塗布部の比較、評価をした。
【0023】
[デオドラント効果の評価基準]
◎:未塗布部よりも非常に良い(臭わない)
○:未塗布部よりもかなり良い(臭わない)
△:未塗布部よりもやや良い(臭わない)
×:未塗布部と同等
【0024】
【表1】
【0025】
表1から明らかなように、実施例1〜3のエアゾール型デオドラント剤は優れたデオドラント効果を示した。
【0026】
次に、下記組成に従って、実施例4〜90の各デオドラント剤を各製剤の常法に準じて調製した。得られた実施例4〜90の各デオドラント剤を用いると良好なデオドラント効果を有することが認められた。
【0027】
【表2】
【0028】
【表3】
【0029】
【表4】
【0030】
【表5】
【0031】
【表6】
【0032】
【表7】
【0033】
【表8】
【0034】
【表9】
【0035】
【表10】
【0036】
【表11】
【0037】
【表12】
【0038】
【表13】
【0039】
【表14】
シートのタイプ
A:レーヨン繊維(1.7dtex×40mm)100%のスパンレース不織布B:コットン繊維(1.7dtex×24mm)100%のスパンレース不織布C:ポリプロピレンポイントエンボス不織布(40g/m2)の両面に、レーヨン繊維(1.7dtex×40mm)70%、ポリエステル繊維(1.6dtex×44mm)15%、ポリプロピレン/ポリエチレン複合繊維(2.2dtex×51mm)15%混合物(各15g/m2)を配し、水流にて一体化させたスパンレース不織布
D:ポリエステルスパンボンド不織布(30g/m2)の両面に、レーヨン繊維(1.7dtex×40mm)100%(各15g/m2)を配し、水流にて一体化させたスパンレース不織布
E:レーヨン繊維(1.7dtex×40mm)40%とポリエステル/ポリエチレン分割型複合繊維(2.2dtex、分割後0.28dtex×51mm)60%の混合物からなるスパンレース不織布
包装形態:シート取り出し用開口またはシート取り出し用開口形成用切り込みを形成した上記包材の長手方向両側縁部の内面同志を重ね合わせ・接合して筒状体とし、内部にシート積層体を挿入し、該筒状体の前後両端部を、開口部が一面側のほぼ中央となるよう内面同志を接合させ、開口または開口形成用切込みを覆うように、一面側にアクリル系の感圧接着剤を塗布したフィルム(OPP50μ/ドライラミ/PET50μ)を貼付して包装体とする。
包材
▲1▼PET(厚さ12μm)/ドライラミネーション/アルミ箔(厚さ7μm)/ドライラミネーション/CPP(厚さ40μm)(外層/接着層/中層/接着層/内層)からなる5層構造のシートを用いて形成された収納体。また、蓋体形成用には、OPP(厚さ40μm)/PET(厚さ50μm)からなる2層構造のシート
▲2▼PET(厚さ12μm)/PE(厚さ15μm)/アルミ箔(厚さ9μm)/PE(厚さ30μm)(外層/接着層/中層/内層)からなる4層構造のシートを用いて形成された収納体。また、蓋体形成用には、OPP(厚さ50μm)/PET(厚さ50μm)からなる2層構造のシートを用いた。
▲3▼延伸ポリプロピレン(OPP)(厚さ20μm)/PE(厚さ15μm)/アルミ箔(厚さ9μm)/PE(厚さ40μm)(外層/接着層/中層/内層)からなる4層構造のシートを用いて形成された収納体。また、蓋体形成用には、OPP(厚さ50μm/PET(厚さ50μm)からなる2層構造のシートを用いた。
▲4▼アルミ蒸着PET(厚さ12μm)/ドライラミネーション/CPP(厚さ50μm)(外層/接着層/内層)からなるシートを用いて形成した包装体。
▲5▼PET(厚さ12μm)/ドライラミネーション/EVOH(厚さ12μm)/ドライラミネーション/LLDPE(厚さ60 μm)(外層/接着層/中層/接着層/内層)からなる5層構造のシートを用いて形成した収納体。
【0040】
【表15】
包材
▲6▼延伸ポリプロピレン(OPP)(厚さ20μm)/PE(厚さ15μm)/アルミ箔(厚さ9μm)/PE(厚さ40μm)(外層/接着層/中層/内層)からなる4層構造のシートを用いて形成した収納体。また、蓋体形成用のシートとして、OPP(厚さ50μm/PET(厚さ50μm)からなる2層構造のシートを用いて収納体を形成した。
▲7▼収納体形成用のシートとして、延伸ポリプロピレン(OPP)(厚さ20μm)/EVOH17μm)/PE(厚さ40μm)(外層/中層/内層)からなる3層構造のシートを用いて収納体を形成した。
▲8▼収納体形成用のシートとして、アルミナ蒸着PET(厚さ12μm)/ドライラミネーション/CPP(厚さ50μm)(外層/接着層/内層)からなるシートを用いて収納体を形成した包装体。
包装形態
シート取り出し用開口またはシート取り出し用開口形成用切り込みを形成した上記包材の長手方向両側縁部の内面同志を重ね合わせ・接合して筒状体とし、内部にシート積層体を挿入し、該筒状体の前後両端部を、開口部が一面側のほぼ中央となるよう内面同志を接合させ、開口または開口形成用切込みを覆うように、一面側にアクリル系の感圧接着剤を塗布したフィルム(OPP50μ/ドライラミ/PET50μm)を貼付して包装体とする。
【発明の属する技術分野】本発明は、人体から発生する汗臭、腋臭、足臭等の悪臭を防止または発生した悪臭を消臭するデオドラント剤に関する。
【0002】
【従来の技術】汗臭、腋臭、足臭等の体臭は従来、汗と皮膚常在菌によって作られ、その成分は低級脂肪酸やアンモニウム等であることが知られている。従来のデオドラント剤は菌の増殖を抑える殺菌剤を主成分として臭いの発生量を減らす(特開平3−284617)、あるいは、出てきた臭いを粉体に吸着させたり(特開平10−338621)、香料でマスキングするというものがほとんどであった。
【0003】消臭を目的として植物抽出物を配合する特許が数多く出願されている(特開平6−183989、特開2000−79158)。植物抽出物中のタンニン等のポリフェノール類に消臭を期待するもの(特開2000−256345)もある。ポリフェノール類は、その収斂作用により体臭のもととなるアポクリン腺分泌物を減少させると共に、抗酸化作用により酸化分解を抑制することから、相乗的に体臭成分の発生を抑える効果が期待される。しかしながら、ポリフェノール類は一般的に水に対して溶解性が悪いため発汗時に十分な効果を得ることは困難である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は効果的に体臭の発生を抑えるデオドラント剤を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段及び発明実施の形態】本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、ポリフェノールの一種である没食子酸の水溶性誘導体を配合することにより、没食子酸誘導体がその収斂効果により体臭のもととなるアポクリン腺分泌物を減少させるとともに、その抗酸化効果により、高いデオドラント効果を発揮でき、また製剤中でも安定であることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0006】さらにクロルヒドロキシアルミニウム等の制汗成分を併用することによって一層効果の高いデオドラント剤ができる。また、消臭効果のある殺菌剤、無機粉体制汗成分を配合することで、さらに効果が上昇し、総合的に体臭を抑制することを見出した。
【0007】本発明に関わるデオドラント剤は上述のとおり、没食子酸誘導体を含む組成物である。本発明のデオドラント剤において、配合され得る没食子酸誘導体の種類は、特に限定されないが具体的には、例えば、没食子酸メチルエステル−3−グルコシド、没食子酸メチルエステル−4−グルコシド、没食子酸プロピルエステル−3−グルコシド、没食子酸メチルエステル−3−マルトシド、没食子酸−3−グルコシド、没食子酸−3−マルトシド、没食子酸オクチル−3−マルトシド、没食子酸−3−グルクロニド、没食子酸ガラクツロニド、没食子酸メチルエステル−3,5−ジグルコシド、没食子酸−3,4−ジグルコシド、没食子酸−3,5−ジグルコシド等が挙げられ、これらの中でも、原料供給性、製造容易性などから没食子酸メチルエステル−3,5−ジグルコシド、没食子酸−3,4−ジグルコシド、没食子酸−3,5−ジグルコシド等の没食子酸二配糖体などが特に好適である。これらは1種単独または2種以上の混合物として用いることができる。
【0008】なお没食子酸−3,5−ジグルコシドは下記構造式(1)の化学構造を有するものである。
【0009】
【化1】
【0010】上記没食子酸二配糖体の製造方法は、没食子酸またはそのエステル体などと、水酸基が一部または完全にアセチル化された糖類若しくはアノマー位がハロゲン化された糖類を、例えばBF3・Et2O、SnCl4、ZnCl2 などの酸触媒存在下、溶媒中で反応させ、グリコシル化物を得、これを、必要であれば、酸若しくはアルカリ触媒存在下、脱保護反応を行ない、抽出、カラムクロマトグラフィーなどにより精製することにより、容易に、かつ効率良く製造することができる。
【0011】本発明デオドラント剤における上記没食子酸誘導体の含有量は、組成物全体に対して好ましくは0.01〜5.0重量%、より好ましくは0.1〜1.0重量%である。配合量が0.01重量%未満であると配合の効果が十分ではなく、また5.0重量%を超える場合は溶解性が悪くなり好ましくない。
【0012】本発明のデオドラント剤において、配合され得る制汗成分としては塩化アルミニウム、オキシ塩化アルミニウム、塩基性臭化アルミニウム、硫酸アルミニウム、クロルヒドロキシアルミニウム、硫酸亜鉛、フェノールスルホン酸亜鉛、塩基性乳酸アルミニウム亜鉛等の収斂作用を有する単体塩類、あるいはこれらの単体塩類を含有するグリコール複合体やアミノ酸複合体等が挙げられ、これらは単独又は2種以上の混合物として用いることができる。
【0013】本発明のデオドラント剤における、上記制汗成分の含有量は、選択する制汗成分の種類や他の配合成分との関係等により適宜選択されるべきものであり、特に限定されるものではないが、概ね組成物全量に対し0.001〜50.0重量%が好ましく、さらに同0.005〜25.0重量%がより好ましい。
【0014】本発明のデオドラント剤において、配合され得る殺菌成分としては皮膚常在菌を抑制することができる殺菌成分であれば特に限定されるものではないが、例えばトリクロサン、トリクロロカルバニリド、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ハロカルバン、塩酸クロルヘキシジン、イソプロピルメチルフェノールやクワエキス、ユーカリエキス、クララエキス等の植物エキス、ジヒドロファルネソール等の抗菌香料が挙げられ、これらは1種単独または2種以上の混合物として用いることができる。この中でもトリクロサン、塩化ベンザルコニウム、イソプロピルメチルフェノール、クララエキスが殺菌効果の点でより好ましい。
【0015】本発明のデオドラント剤における、上記殺菌剤の含有量は、選択する殺菌剤の種類や他の配合成分との関係等により適宜選択されるべきものであり、特に限定されるものではないが、概ね組成物全量に対し0.0001〜10.0重量%が好ましく、さらに0.005〜5.0重量%がより好ましい。
【0016】本発明のデオドラント剤において、配合され得る消臭機能を有する無機粒子としてはケイ酸、無水ケイ酸、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウムが挙げられ、さらにシリカ/アルミナ、シリカ/マグネシアなどの複合物も挙げられる。また上記合成粒子以外にも、タルク、マイカ、カオリン、ベントナイトなどの天然物も挙げられ、これらは1種単独または2種以上の混合物として用いることができる。これらの中でも、ケイ酸マグネシウム、シリカ/マグネシアが消臭効果の点でより好ましい。
【0017】上記無機粒子の形状は球状、板状、粒状、針状等、特に限定するものではないが、肌に塗布したときの使用感から、球状のものが好ましい。また、使用感の点でより好ましい粒子の粒径は0.1〜50μm、より好ましくは0.3〜20μmである。
【0018】本発明のデオドラント剤における上記無機粒子の含有量は、特に限定されるものではなく、組成物の剤型などによって適宜選定することができるが、通常、組成物全量に対し、0.01〜60重量%、好ましくは0.1〜30重量%である。含有量が少なすぎると目的とする消臭効果が十分に得られ難くなる場合があり、多すぎると必然的に他の成分を十分量配合し難くなり、目的とする剤型に調製し難くなる場合がある。
【0019】本発明のデオドラント剤の形態としては、本発明の効果を損なわない限り特に限定されず、例えばエアゾール、ロールオン、スティック、ローション、スプレー、ジェル、クリーム、シート、乳液、ムース、軟膏、等適宜選択することができる。なお、粉末は、通常組成物中に均一に分散されるが、使用時に振とうして用いる多層分離系としてもよい。
【0020】本発明のデオドラント剤には、本発明の効果を損なわない限り、公知の化粧品原料を配合することができる。例えば、基剤成分として、油分、界面活性剤、保湿剤、低級アルコール、防腐剤、香料、キレート剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、ゲル化剤、増粘剤等が挙げられる。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例により、さらに具体的に説明するが、本発明の技術的範囲は、この実施例により限定されるものではない。
【0022】
[デオドラント効果の評価法]
以下に示す各種デオドラント剤を調製し、被験者に入浴後、片腋のみデオドラント剤を塗布し、もう一方はそのままで予め洗浄したガーゼを腋部に縫いつけたシャツを着用してもらう。それぞれの腋部のガーゼに付着した体臭について専門パネラーが官能でデオドラント剤塗布部と未塗布部の比較、評価をした。
【0023】
[デオドラント効果の評価基準]
◎:未塗布部よりも非常に良い(臭わない)
○:未塗布部よりもかなり良い(臭わない)
△:未塗布部よりもやや良い(臭わない)
×:未塗布部と同等
【0024】
【表1】
【0025】
表1から明らかなように、実施例1〜3のエアゾール型デオドラント剤は優れたデオドラント効果を示した。
【0026】
次に、下記組成に従って、実施例4〜90の各デオドラント剤を各製剤の常法に準じて調製した。得られた実施例4〜90の各デオドラント剤を用いると良好なデオドラント効果を有することが認められた。
【0027】
【表2】
【0028】
【表3】
【0029】
【表4】
【0030】
【表5】
【0031】
【表6】
【0032】
【表7】
【0033】
【表8】
【0034】
【表9】
【0035】
【表10】
【0036】
【表11】
【0037】
【表12】
【0038】
【表13】
【0039】
【表14】
シートのタイプ
A:レーヨン繊維(1.7dtex×40mm)100%のスパンレース不織布B:コットン繊維(1.7dtex×24mm)100%のスパンレース不織布C:ポリプロピレンポイントエンボス不織布(40g/m2)の両面に、レーヨン繊維(1.7dtex×40mm)70%、ポリエステル繊維(1.6dtex×44mm)15%、ポリプロピレン/ポリエチレン複合繊維(2.2dtex×51mm)15%混合物(各15g/m2)を配し、水流にて一体化させたスパンレース不織布
D:ポリエステルスパンボンド不織布(30g/m2)の両面に、レーヨン繊維(1.7dtex×40mm)100%(各15g/m2)を配し、水流にて一体化させたスパンレース不織布
E:レーヨン繊維(1.7dtex×40mm)40%とポリエステル/ポリエチレン分割型複合繊維(2.2dtex、分割後0.28dtex×51mm)60%の混合物からなるスパンレース不織布
包装形態:シート取り出し用開口またはシート取り出し用開口形成用切り込みを形成した上記包材の長手方向両側縁部の内面同志を重ね合わせ・接合して筒状体とし、内部にシート積層体を挿入し、該筒状体の前後両端部を、開口部が一面側のほぼ中央となるよう内面同志を接合させ、開口または開口形成用切込みを覆うように、一面側にアクリル系の感圧接着剤を塗布したフィルム(OPP50μ/ドライラミ/PET50μ)を貼付して包装体とする。
包材
▲1▼PET(厚さ12μm)/ドライラミネーション/アルミ箔(厚さ7μm)/ドライラミネーション/CPP(厚さ40μm)(外層/接着層/中層/接着層/内層)からなる5層構造のシートを用いて形成された収納体。また、蓋体形成用には、OPP(厚さ40μm)/PET(厚さ50μm)からなる2層構造のシート
▲2▼PET(厚さ12μm)/PE(厚さ15μm)/アルミ箔(厚さ9μm)/PE(厚さ30μm)(外層/接着層/中層/内層)からなる4層構造のシートを用いて形成された収納体。また、蓋体形成用には、OPP(厚さ50μm)/PET(厚さ50μm)からなる2層構造のシートを用いた。
▲3▼延伸ポリプロピレン(OPP)(厚さ20μm)/PE(厚さ15μm)/アルミ箔(厚さ9μm)/PE(厚さ40μm)(外層/接着層/中層/内層)からなる4層構造のシートを用いて形成された収納体。また、蓋体形成用には、OPP(厚さ50μm/PET(厚さ50μm)からなる2層構造のシートを用いた。
▲4▼アルミ蒸着PET(厚さ12μm)/ドライラミネーション/CPP(厚さ50μm)(外層/接着層/内層)からなるシートを用いて形成した包装体。
▲5▼PET(厚さ12μm)/ドライラミネーション/EVOH(厚さ12μm)/ドライラミネーション/LLDPE(厚さ60 μm)(外層/接着層/中層/接着層/内層)からなる5層構造のシートを用いて形成した収納体。
【0040】
【表15】
包材
▲6▼延伸ポリプロピレン(OPP)(厚さ20μm)/PE(厚さ15μm)/アルミ箔(厚さ9μm)/PE(厚さ40μm)(外層/接着層/中層/内層)からなる4層構造のシートを用いて形成した収納体。また、蓋体形成用のシートとして、OPP(厚さ50μm/PET(厚さ50μm)からなる2層構造のシートを用いて収納体を形成した。
▲7▼収納体形成用のシートとして、延伸ポリプロピレン(OPP)(厚さ20μm)/EVOH17μm)/PE(厚さ40μm)(外層/中層/内層)からなる3層構造のシートを用いて収納体を形成した。
▲8▼収納体形成用のシートとして、アルミナ蒸着PET(厚さ12μm)/ドライラミネーション/CPP(厚さ50μm)(外層/接着層/内層)からなるシートを用いて収納体を形成した包装体。
包装形態
シート取り出し用開口またはシート取り出し用開口形成用切り込みを形成した上記包材の長手方向両側縁部の内面同志を重ね合わせ・接合して筒状体とし、内部にシート積層体を挿入し、該筒状体の前後両端部を、開口部が一面側のほぼ中央となるよう内面同志を接合させ、開口または開口形成用切込みを覆うように、一面側にアクリル系の感圧接着剤を塗布したフィルム(OPP50μ/ドライラミ/PET50μm)を貼付して包装体とする。
Claims (4)
- 没食子酸誘導体を含有するデオドラント剤。
- 没食子酸誘導体および制汗成分を含有する請求項1記載のデオドラント剤。
- さらに殺菌剤を含有する請求項1または2記載のデオドラント剤。
- さらに消臭機能を有する無機粒子を含有する請求項1ないし3記載のデオドラント剤。
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---|---|---|---|
JP2002207567A JP2004018513A (ja) | 2002-06-13 | 2002-06-13 | デオドラント剤 |
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Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011148785A (ja) * | 2009-12-22 | 2011-08-04 | Lion Corp | デオドラント組成物 |
JP2013249263A (ja) * | 2012-05-30 | 2013-12-12 | Ajinomoto Co Inc | ガロタンニン含有組成物 |
CN104083697A (zh) * | 2014-07-10 | 2014-10-08 | 天长市中医院 | 一种治疗汗证的中药组合物 |
JP2016000705A (ja) * | 2014-06-11 | 2016-01-07 | 株式会社マンダム | スティック状体臭抑制用組成物 |
JP2016222736A (ja) * | 2016-10-05 | 2016-12-28 | 味の素株式会社 | ガロタンニン含有組成物 |
CN108558965A (zh) * | 2018-06-20 | 2018-09-21 | 乐山师范学院 | 一种新糖苷类化合物及其分离提取方法和应用 |
-
2002
- 2002-06-13 JP JP2002207567A patent/JP2004018513A/ja active Pending
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