JP2004018368A - 電界印加による酸化物材料の製造方法 - Google Patents

電界印加による酸化物材料の製造方法 Download PDF

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Hiroshi Nakayama
中山 洋
Hisao Suzuki
鈴木 久男
Shoichi Miyahara
宮原 鐘一
Hiroshige Kino
木野 浩成
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Abstract

【課題】結晶の配向性を高めると同時に、リーク電流特性、強誘電体特性等の電気的特性を向上させることができる強誘電体等の酸化物膜・バルク体の製造方法を提供する。
【解決手段】強誘電体等の酸化物膜・バルク体を熱処理するときに、電界を印加する方法として、上下の電極ともに、膜・バルク体に接触させないで離して行うか、どちらか一方の電極だけを離した状態で行うことを特徴とする製造方法。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、強誘電体等の酸化物材料を熱処理するときに、上下の電極ともに接触させないで離して行うか、どちらか一方の電極だけを離して電界を印加することにより、強誘電体等の酸化物材料の結晶配向性を高めるとともに、リーク電流特性、強誘電体特性等の電気的特性を向上させる製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
強誘電体等の酸化物膜を成膜する方法として、ゾルゲル法、スパッタリング法、MOCVD法、ドクターブレード法等がある。このうちゾルゲル法は、最も安価かつ簡便に強誘電体等の酸化物膜を成膜できる。ゾルゲル法では、通常、金属アルコキシドを含む前駆体溶液を、スピンコートやディップコートにより成膜し、その後、熱処理炉で熱処理を施すことにより、結晶化させて製造する。熱処理の方法として、減圧加熱法、雰囲気加熱法、急速加熱法等があるが、熱処理方法により、強誘電体等の酸化物膜の結晶配向性を制御することはできない。また、スパッタリング法、MOCVD法等で成膜した強誘電体等の酸化物膜を、再熱処理する場合もあるが、強誘電体等の酸化物膜の結晶配向性を制御することはできない。
【0003】
特開平5−85706の強誘電体薄膜の製造方法や特開平5−226322の配向性強誘電体薄膜の製造方法では、強誘電体薄膜に電界を印加した状態で熱処理をしているが、明細書の中で、電界を印加する電極は、薄膜にかぶせたり、スパッタ法によりPt電極をつけたりして、接触させた状態で電界を印加している。
【0004】
強誘電体等の酸化物バルク体では、通常、粉末原料を混合・成形した後、熱処理を施し、結晶化させる。熱処理方法として、HIPや急速加熱等があるが、結晶配向性を制御することはできない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記の従来の熱処理方法では、結晶配向性が高く、電気的特性の優れた強誘電体等の酸化物膜・バルク体が得られなかった。また、特開平5−85706の強誘電体薄膜の製造方法や特開平5−226322の配向性強誘電体薄膜の製造方法で開示されている方法では、電極を接触させた状態で電界を印加しているため、ある程度の結晶配向性のある強誘電体薄膜は得られるが、薄膜中に電流が流れやすく、リーク電流により膜質が悪化してしまう。また、強誘電体は酸化物であるため、電極を接触させると、酸素を強誘電体に十分供給することができなくなり、強誘電体特性が得られるペロブスカイト相ができにくくなってしまう。これらのことから、リーク電流特性、強誘電体特性等の電気的特性の優れたものを得ることは困難である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
ゾルゲル法、スパッタリング法、MOCVD法、ドクターブレード法等で、下部電極上に成膜した強誘電体等の酸化物膜を熱処理するときに、電界を印加する。このときの電界を印加する方法として、上部電極は強誘電体等の酸化物膜に接触させないで、離した状態で行い、膜には電流が流れないように、電場だけを印加できる構造である。
【0007】
粉末原料を混合・成形した強誘電体等の酸化物バルク体を熱処理するときに、電界を印加する。このときの電界を印加する方法として、強誘電体等の酸化物バルク体に、上下の電極ともに接触させないで離して行うか、どちらか一方の電極だけを離した状態で行い、バルク体には電流が流れないように、電場だけを印加できる構造である。
【0008】
【0006】に記載の強誘電体等の酸化物薄膜に電界を印加する方法として、上部電極を強誘電体等の酸化物膜に対してさまざまな方向に配置して、さまざまな方向で電界を印加できる構造もとることができる。
【0009】
【0006】、
【0007】、
【0008】に記載した電界を印加する方法で、電界を印加する時間は、強誘電体等の酸化物材料が結晶化するときだけでも良いし、熱処理工程中であれば、全工程に渡っても、昇温時、結晶化温度保持時、降温時いかなる時でも良い。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1に強誘電体等の酸化物膜の電界印加構造概念図を示す。
強誘電体等の酸化物膜を成膜する方法として、ゾルゲル法、スパッタリング法、MOCVD法、ドクターブレード法等がある。このうちゾルゲル法は、最も安価かつ簡便に強誘電体等の酸化物膜を成膜できる。ゾルゲル法で下部電極上に成膜した膜を、熱処理するときに電界を印加する。このときの電界を印加する方法として、上部電極は、強誘電体等の酸化物膜に接触させないで、離した状態で行う。そのようにすることにより、膜の結晶配向性を高めることができるだけでなく、電界だけを膜に印加することができるため、膜に電流は流れず、膜質も向上する。また、離した状態で行うことから、酸素を十分に膜に供給することができ、ペロブスカイト相ができやすくなる。これらのことから、結晶配向性が高く、分極方向の揃った膜が得られると同時に、リーク電流特性や強誘電体特性等の電気的特性の優れた膜が得られる。また、スパッタリング法、MOCVD法等で成膜した強誘電体等の酸化物膜を再熱処理する場合にも、上記の方法で、結晶配向性が高く、分極方向の揃った膜が得られると同時に、リーク電流特性や強誘電体特性等の電気的特性の優れた膜が得られる。
【0011】
図2に強誘電体等の酸化物バルク体の電界印加構造概念図を示す。
粉末原料を混合・成形した強誘電体等の酸化物バルク体を熱処理するときに電界を印加する。このときの電界を印加する方法として、強誘電体等の酸化物バルク体に、図2(イ)のようにどちらか一方の電極だけを離した状態で行うか、図2(ロ)のように上下の電極ともに接触させないで離して行うことにより、バルク体の結晶配向を揃えることができるだけでなく、電界だけをバルク体に印加することができるため、バルク体に電流は流れず、バルク体の特性も向上する。また、離した状態で行うことから、酸素を十分にバルク体に供給することができ、ペロブスカイト相ができやすくなる。これらのことから、結晶配向性が高く、分極方向の揃った電気的特性の優れたバルク体が得られる。
【0012】
図3に、上部電極を強誘電体等の酸化物膜に対してさまざまな方向に配置して、さまざまな方向で電界を印加することのできる構造概念図を示す。
ゾルゲル法等で下部電極上に成膜した強誘電体膜に対して、上部電極を接触させないで離した状態で、さまざまな位置に配置させる。この状態で、焼成中に電界を印加させることにより、所望する結晶配向の揃った膜が得られると同時に、リーク特性や強誘電体特性等の電気的特性の優れた膜が得られる。
【0013】
【実施例】
以下、本発明の実施例を、添付図面を参照して説明する。
(実施例1)
図4に強誘電体等の酸化物薄膜の電界印加構造図を示す。白金(Pt)をスパッタ法で形成した基板に、スピンコート法によりPb1.2La0.1TiO (PLT)薄膜を成膜し、乾燥、仮焼を行った。スピンコート、乾燥、仮焼を繰り返し行い、約250nmの薄膜を得た。得られた薄膜を、図4に示すように、上部電極とPb1.2La0.1TiO薄膜を接触させないで、0.5mm離した状態にして、大気中、500℃で熱処理工程中に、5Vの電界を印加させた。
【0014】
このようにして、熱処理工程中に電極を接触させないで離した状態にして電界を印加した効果について、図5にX線回折図を示す。図中の(イ)は電界を印加していない場合、(ロ)は本実施例に基づく電界印加した場合であるが、明らかにPLTの(100)に関するピークは、(ロ)の方が強くなり、結晶配向性が高くなっていることがわかる。
【0015】
図6に、熱処理工程中に電極を接触させないで離した状態にして電界を印加した効果について、強誘電体特性を示す。図中の(イ)は電界を印加していない場合、(ロ)は電極を接触させた状態で電界を印加させた場合、(ハ)は本実施例に基づき、電極を接触させないで離した状態で電界印加した場合である。(ロ)の残留分極値は、(イ)とほぼ同様であり、強誘電体特性の向上が認められなかったが、(ハ)の残留分極値は、(イ)に比べて、大きくなっており、強誘電体特性が向上したのがわかる。電極を接触させないで離した状態で電界を印加することにより、結晶配向性を高めるとともに、強誘電体特性も向上した。
【0016】
(実施例2)
図7に強誘電体等の酸化物バルク体の製造構造図を示す。PbO、ZrO、TiO粉末原料を混合・成形したPZTについて、図7に示すように、上部電極だけをPZTと接触させないで離した状態にして、熱処理工程中に、電界を印加させた。
【0017】
それにより、バルク体の結晶配向性を高めるとともに、強誘電体特性も向上した。
【0018】
【発明の効果】
以上のように、強誘電体等の酸化物膜・バルク体を熱処理するときに、電極を接触させないで離した状態で電界を印加することにより、結晶配向性を高めることができると同時に、リーク電流特性、強誘電体特性等の電気的特性を向上させた強誘電体等の酸化物膜・バルク体を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】強誘電体等の酸化物膜に電界を印加する製造構造概念を示した断面図である。
【図2】強誘電体等の酸化物バルク体に電界を印加する製造構造概念を示した断面図である。
【図3】強誘電体膜にさまざまな角度から電界を印加する製造構造概念を示した断面図である。
【図4】強誘電体等の酸化物薄膜に電界を印加する製造構造を示した断面図である。
【図5】強誘電体薄膜のX線回折図である。
【図6】強誘電体薄膜の強誘電体特性を示した図である。
【図7】強誘電体のバルク体に電界を印加する製造構造を示した断面図である。
【符号の説明】
1 上部電極
2 強誘電体等の酸化物膜
3 下部電極
4 基板
5 電圧発生装置
6 熱処理炉
7 強誘電体等の酸化物バルク体

Claims (4)

  1. ゾルゲル法、スパッタリング法、MOCVD法、ドクターブレード法等で下部電極上に成膜した強誘電体等の酸化物膜を熱処理するときに、電界を印加する方法として、上部電極は強誘電体等の酸化物膜に接触させないで、離した状態で行うことを特徴とする製造方法。
  2. 粉末原料を混合・成形した強誘電体等の酸化物バルク体を熱処理するときに、電界を印加する方法として、強誘電体等の酸化物バルク体に、上下の電極ともに接触させないで離して行うか、どちらか一方の電極だけを離した状態で行うことを特徴とする製造方法。
  3. 請求項1に記載の電界を印加する方法として、上部電極を強誘電体等の酸化物膜に対してさまざまな方向に配置して、さまざまな方向で電界を印加することを特徴とする製造方法。
  4. 熱処理工程中であれば、全工程に渡っても、昇温時、結晶化温度保持時、降温時いかなる時でも電界を印加することのできる請求項1、請求項2、請求項3に記載の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2914492A1 (fr) * 2007-03-27 2008-10-03 Soitec Silicon On Insulator Procede de fabrication de structures avec couches ferroelectriques reportees.
CN111554568A (zh) * 2020-05-19 2020-08-18 湘潭大学 一种氧化铪基铁电薄膜的制备方法

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