JP2004018237A - 複連助走コンベア - Google Patents

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Abstract

【目的】複連秤量装置の前段に設けられた複連助走コンベアにおいて、各助走コンベアの高さの調節を容易に行なえるようにする。
【構成】複連助走コンベア1は、被測定物を所定方向に搬送しながら計量する秤量装置3を複数並設した複連秤量装置2の前段に設けられ、共通のモータ12に駆動される共通の駆動軸11に複数の助走コンベア10が設けられたものである。複数の助走コンベア10は、駆動軸11を中心として従動ローラ15側が移動可能である。各助走コンベア10ごとに、従動ローラ15側の高さを高さ調節手段22で調節できる。高さ調節手段22は、助走コンベア10に設けられた支持板23と、高さが調節可能で支持板23に当接する調節部材25を有する。以上の構成によれば、支持板23に形成された透孔24から工具を挿入し、調節部材25を操作して高さを調整できる。
【選択図】図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、秤量部に搬送部を取り付けてなる秤量装置を複数台並べて構成した複連秤量装置の前段に設けられ、各秤量装置に被測定物を送り込むために複数のコンベアを並べて構成した複連助走コンベアに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図4は、従来の複連秤量装置100とその前段に設けられた複連助走コンベア200の一例を示す平面図である。この複連秤量装置100は、秤量部に搬送部を取り付けてなる秤量装置101を、搬送方向と直交する方向に複数台並べて構成されている。各秤量装置101において、搬送部が被測定物を搬送する間、秤量部がその重量を測定し、その結果に基づいて図示しない後段で被測定物の振り分け等の処理が行なわれる。
【0003】
図4に示すように、複連秤量装置100の前段には、複連助走コンベア200が配置されている。複連助走コンベア200は、複連秤量装置100の各搬送部101に対応する複数の助走コンベア201を搬送方向と直交する方向に複数台並べて構成したものである。図4に示す従来の複連助走コンベア200では、各助走コンベア201ごとに駆動用のモータ202が設けられていた。また、図5に示すように、各助走コンベア201は、それぞれ2箇所の支持機構203で支持されており、この支持機構203を調整することによって助走コンベア201全体の高さを調整していた。
【0004】
助走コンベア201は、秤量装置101の搬送部に被測定物を運び込む機能を有しているが、助走コンベア201と秤量装置101の搬送部との間に落差があり、上記運び込みに際して被測定物が秤量装置101の搬送部に落下する状態となると、落下の衝撃で搬送部に振動が生じて重量の測定に支障が生じてしまう。このため、被測定物はなるべく搬送部に衝撃を与えずに静かに送り込む必要がある。具体的には、軽量の被測定物になると、例えば落差を1mm以下にしなければ秤量装置101の搬送部に有害な振動が生じて重量測定に支障が生じる場合もある。このため、前述した支持機構203を調整して各助走コンベア201の高さを調整し、隣接する秤量装置101の搬送部の高さと一致させる必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述した複連秤量装置100の複数の搬送部には、搬送部ごとに微妙な高さの違いがあり、すべての搬送部の高さが同一であるわけではない。従って、その前段にあって各搬送部に被測定物を送り込む複数の助走コンベア201の高さも一定でよいわけではなく、各搬送部に合わせてその高さを個々に調整する必要がある。
【0006】
ところが、前述したように、従来の複連助走コンベア200によれば、各助走コンベア201は各々別々のモータ202で駆動される独立した機構であり、各助走コンベア201ごとに各々2箇所の支持機構203で支持されており、この支持機構203を調整することによって各助走コンベア201ごとに全体として上下させて高さを調整していた。この高さの調整は、前述したように各搬送部ごとに異なる高さに合わせて小さな許容範囲内で行なわれる微妙な作業であるため、2箇所の支持機構203を一度に調整して行うことは非常に煩雑であり、複数の助走コンベア201ごとにかかる作業を行なう行なうのは作業効率の面でも問題があった。
【0007】
また、従来の複連助走コンベア200によれば、図5に示すように高さの調整機構203が装置の正面側(並設された複数の助走コンベア201が隣り合う面の側)にあり、複数の助走コンベア201が狭い間隔で並んだ状態においては、調整の操作がしにくいという問題があった。
【0008】
本発明は、上述した問題点を解決するために為されたものであり、複連秤量装置の前段に設けられた複数の助走コンベアを備える複連助走コンベアにおいて、各助走コンベアの高さの調節を容易に行なえるようにすることを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載された複連助走コンベア1は、被測定物を所定方向に搬送しながら計量する秤量装置3を前記所定方向と交差する方向に複数並設してなる複連秤量装置2の前段に設けられ、前記各秤量装置3に被測定物を送り込む複数の助走コンベア10を備えた複連助走コンベア1において、共通のモータ12と、前記モータ12によって駆動される共通の駆動軸11とを有し、さらに前記駆動軸11に複数の助走コンベア10が設けられたものである。これらの複数の助走コンベア10は、前記駆動軸11に取り付けられた複数の駆動ローラ13と、各駆動ローラ13に対応して設けられた複数の従動ローラ15と、対応する前記駆動ローラ13と前記従動ローラ15に掛け回された複数のベルト16を有し、前記駆動軸11を中心として前記従動ローラ15側が移動可能とされている。そして、前記各助走コンベア10ごとに、各助走コンベア10ごとに前記従動ローラ15側の高さを調節する高さ調節手段22が設けられている。
【0010】
請求項2に記載された複連助走コンベア1は、請求項1記載の複連助走コンベアにおいて、前記高さ調節手段22は、前記各助走コンベア10に設けられた支持板23と、所定位置に設けられて前記支持板23に当接するとともに高さが調節可能な調節部材25とを有することを特徴としている。
【0011】
請求項3に記載された複連助走コンベア1は、請求項2記載の複連助走コンベアにおいて、前記支持板23には透孔24が形成されており、前記支持板23の下面に当接する前記調節部材25の上端面には前記支持板23の透孔24から挿入した工具が係合する操作部26が形成されていることを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図1〜図3を参照して説明する。本例の複連助走コンベア1は、複連秤量装置2の前段に設けられて複連秤量装置2の各秤量装置3に被測定物を送り込む手段である。
【0013】
図1及び図2に示すように、複連秤量装置2は、複数台の秤量装置3を有している。各秤量装置3は、被測定物の搬送部4と、これを支持する秤量部5からなる。搬送部4は、一対のローラ6,6に掛け回したベルト7をモータ8で循環して移動させる構成である。秤量部5は搬送部4のベルト7よりも本体の幅が大きく、また搬送方向について搬送部4の半分以上の部分は秤量部5の本体から外方に突出して配置されている。そして、図1に秤量部5の一部を示すように、複数の秤量装置3は、搬送部4の突出方向が一つおきに逆になるように、かつ千鳥状になるように配置され、これによって複数の秤量装置3の各搬送部4が搬送方向について同一の位置で搬送方向と直交する方向に密に並ぶように構成されている。これによって、本例のようにコンベア幅よりも秤幅が大きいときでも省スペースが実現できる。
なお、図示しないが、複連秤量装置2の後段では計量結果に応じた被測定物の振り分け等の操作が行なわれる。
【0014】
次に、図1及び図2に示すように、複連秤量装置2の前段には、前記各秤量装置3に被測定物を送り込む複数の助走コンベア10を備えた複連助走コンベア1が設置されている。
この複連助走コンベア1は、共通のフレームに設けられた1本の駆動軸11を共通に用いている。この駆動軸11は一つの共通のモータ12によって駆動される。この駆動軸11には、複数の駆動ローラ13が、複連秤量装置2の搬送部4のピッチに対応する所定間隔で取り付けられている。各駆動ローラ13ごとに、一対のフレーム板14,14の一端部が駆動軸11を中心に揺動可能となるように各駆動ローラ13を挟んで駆動軸11に取り付けられている。この一対のフレーム板14,14の他端部には各駆動ローラ13に対応してそれぞれ従動ローラ15が設けられている。そして、対応する駆動ローラ13と従動ローラ15にはベルト16が掛け回されている。これによって、駆動軸11及びモータ12を共通とし、複連秤量装置2の各搬送部4に対応して駆動軸11方向に沿って並設された複数の助走コンベア10が構成される。
【0015】
図3に示すように、各助走コンベア10のフレーム板14の従動ローラ15の側には、支持部材としての支持ボルト20が突出して設けられている。また、本装置の基体には、溝を有する受け部21が固設されている。そして、助走コンベア10は、支持ボルト20を受け部21の溝に係合させて略水平な状態に支持され、本装置の基体30上に配置されている。支持ボルト20と受け部21は係脱可能であり、助走コンベア10の従動ローラ15の側を持ち上げれば支持ボルト20は受け部21から容易に外れる。
【0016】
図3に示すように、各助走コンベア10の従動ローラ15の側には、助走コンベア10の高さを調節する高さ調節手段22が設けられている。この高さ調節手段22においては、各助走コンベア10のフレーム板14の従動ローラ15側に支持板23が固設されている。支持板23には、透孔24が形成されている。また、本装置の基体30の所定位置には、調節部材としての調節ボルト25が基体30のねじ孔に螺入自在に取り付けられ、固定手段としての固定ナット27でゆるみ止めがされている。調節ボルト25は、その頭部に操作部としての係合溝26が形成されている。頭部は支持板23の透孔24よりも大きいので、支持板23は調節ボルト25の頭部の上に突き当たった状態で止まり、助走コンベア10を調節ボルト25で支持することができる。即ち、調節ボルト25の頭部が支持板23の透孔24を突き抜けることはない。
【0017】
支持板23の下面を調節ボルト25の頭部の上に突き当てた状態において、支持板23の透孔24からは調節ボルト25の頭部の係合溝26が視認できる。従って、支持板23の透孔24からドライバなどの工具を挿入して係合溝26に係合させて調節ボルト25を回転させることができる。調節ボルト25を回転させることにより、調節ボルト25は基体30からの突出長さが変化し、支持板23を介して助走コンベア10の従動ローラ15の側を持ち上げ、あるいは下降させ、これによって助走コンベア10の終端部 (即ち従動ローラ15の側の端部)の高さを調整することができる。従って、助走コンベア10の終端部を、隣接する複連秤量装置2の搬送部4の高さに個々に適合した高さにすることができ、秤量装置3に対して被測定物を送り込む際に秤量装置3に衝撃を与えないようにすることができる。即ち、秤量の精度に影響を与えるような衝撃を伴う被測定物の運び込み(落下)を回避することができる。
【0018】
この高さの調整操作は、複連助走コンベア1の上側から行なうことができ、従来のように装置の側面から行なう必要がないので作業がしやすい。また、高さの調整操作は、各助走コンベア10ごとに、各々が対向している秤量装置3の実際の搬送部4の高さに合わせて個々に行なうことができる。
【0019】
以上説明したように、本例の複連助走コンベア1は、共通の駆動軸11に複数の助走コンベア10の駆動ローラ13が取り付けられ、従動ローラ15の側は受け部21に容易に取り外し可能な状態で支持された構成になっている。従って、駆動軸11を装置の基体30(具体的には軸受け部分)及びモータ12等の駆動系から容易に外すことが出来る構造としておけば、駆動軸11及び複数の助走コンベア10を必要に応じて装置から外して他のものに交換することが可能となる。例えば、後段に配置する複連秤量装置2を、搬送部4の数やピッチが異なったものに交換した場合に、複連助走コンベア1を新たな複連秤量装置2に適合した他の複連助走コンベア1に簡単に交換することができる。即ち、助走コンベア10の数やピッチが新たな複連秤量装置2に対応した構成である他の複連助走コンベア1に駆動軸11ごと取り替えることができる。もちろん、当該他の複連助走コンベアは予め用意しておく必要がある。
【0020】
【発明の効果】
本発明によれば、複連秤量装置の前段に設けられる複連助走コンベアにおいて、共通のモータと共通の駆動軸に複数の助走コンベアを設け、各助走コンベアにそれぞれ高さ調節手段を設けたので、各助走コンベアの高さの調節を個々に容易に行なうことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例である複連助走コンベアの平面図である。
【図2】本発明の実施の形態の一例である複連助走コンベアの正面図である。
【図3】(a)は本発明の実施の形態の一例である複連助走コンベアの従動ローラ側の拡大正面図であり、(b)は同複連助走コンベアの高さ調節手段の斜視図である。
【図4】従来の複連秤量装置の平面図である。
【図5】従来の複連秤量装置の正面図である。
【符号の説明】
1…複連助走コンベア、2…複連秤量装置、3…秤量装置、10…助走コンベア、11…駆動軸、12…モータ、13…駆動ローラ、15…従動プーリ、20…支持部材としての支持ボルト、22…高さ調節手段、23…支持板、24…透孔、25…調節部材としての調節ボルト、26…操作部としての係合溝。

Claims (3)

  1. 被測定物を所定方向に搬送しながら計量する秤量装置(3)を前記所定方向と交差する方向に複数並設してなる複連秤量装置(2)の前段に設けられ、前記各秤量装置に被測定物を送り込む複数の助走コンベア(10)を備えた複連助走コンベア(1)において、
    共通のモータ(12)と、
    前記モータによって駆動される共通の駆動軸(11)と、
    前記駆動軸に取り付けられた複数の駆動ローラ(13)と、各駆動ローラに対応して設けられた複数の従動ローラ(15)と、対応する前記駆動ローラと前記従動ローラに掛け回された複数のベルト(16)を有し、前記駆動軸を中心として前記従動ローラ側が移動可能とされた複数の助走コンベア(10)と、
    前記各助走コンベアごとに設けられて各助走コンベアごとに前記従動ローラ側の高さを調節する高さ調節手段(22)と、
    を有する複連助走コンベア。
  2. 前記高さ調節手段(22)は、前記各助走コンベア(10)に設けられた支持板(23)と、所定位置に設けられて前記支持板に当接するとともに高さが調節可能な調節部材(25)とを有することを特徴とする請求項1記載の複連助走コンベア。
  3. 前記支持板(23)には透孔(24)が形成されており、前記支持板の下面に当接する前記調節部材(25)の上端面には前記支持板の透孔から挿入した工具が係合する操作部(26)が形成されている請求項2記載の複連助走コンベア。
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