JP2004016868A - 排水処理方法及び排水処理装置 - Google Patents

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Masahiro Izeki
井関 正博
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Abstract

【課題】効率的に窒素化合物を除去し、装置の小型化及びコストの低減を図ることができる排水処理方法及び装置を提供する。
【解決手段】被処理水中の窒素化合物を処理するにあたり、被処理水中に一対の電極5、6を少なくとも一部浸漬し、アノードを構成する一方の電極5の材料を、電気化学的手法により次亜ハロゲン酸、又は、オゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能な導電体とすると共に、カソードを構成する他方の電極6の材料を、鉄を含む導電体とし、電極6の少なくとも被処理水中に浸漬された部分の表面積を、電極5の少なくとも被処理水中に浸漬された部分の表面積よりも大きくして電気化学的手法により当該被処理水を処理する。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば有機態窒素、亜硝酸態窒素、硝酸態窒素、アンモニア態窒素などの窒素化合物や、例えばリン酸、リン酸イオンなどのリン化合物を含む排水の処理方法及び処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、川や湖の富栄養化の原因の1つに窒素化合物の存在があることは周知である。また、この窒素化合物は、一般家庭の生活排水中や工場排水中に多く存在するが、浄化処理が困難なものであり、有効な対策がとれないのが現状である。一般には、生物的処理が行われているが、先ずアンモニア態窒素を硝酸態窒素に変換する硝化工程と、硝酸態窒素を窒素ガスに変換する脱窒工程の2つの工程により行われるため、2つの反応槽が必要となると共に、処理時間が遅いため、処理効率が低くなる問題があった。
【0003】
また、該生物的処理では、脱窒素細菌を保有するために大容量の嫌気槽が必要となり、設備建設コストの高騰、装置設置面積の拡大を招く問題があった。更に、該脱窒素細菌は、周囲の温度環境、その他、被処理水中に含まれる成分などに著しく影響されるため、特に温度が低くなる冬場になると、活動が低下して脱窒素作用が低下し、処理効率が不安定となる問題もあった。
【0004】
そこで、上記技術的課題を解決するために、従来の被処理水の電気分解法では、アノードに例えば、白金、イリジウム、パラジウムなどの貴金属材料を用い、被処理水に電流を流してアンモニア、亜硝酸態窒素、硝酸態窒素を窒素ガスにまで処理していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の電解による窒素化合物の処理方法では、アノードを構成する電極の被処理水に浸漬された部分の表面積は、カソードを構成する電極の被処理水に浸漬された部分の表面積と同等程度のものであったため、カソードにおける硝酸態窒素としての硝酸イオンから亜硝酸イオンへの還元反応がアノードにおける亜硝酸イオンから硝酸イオンへの酸化反応により抑制されてしまう問題があった。
【0006】
これにより、窒素化合物の除去処理能力が低くなり、実際に生活排水や工場排水の処理において、窒素化合物を処理することは困難であった。また、硝酸態窒素は窒素ガスになり難く、低濃度の硝酸イオンの除去は難しいため、水中の窒素成分として残留し、除去できないという問題もある。
【0007】
本発明は係る従来の技術的課題を解決するために成されたものであり、効率的に窒素化合物を除去し、装置の小型化及びコストの低減を図ることができる排水処理方法及び装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
即ち、請求項1の発明の排水処理方法は、被処理水中の窒素化合物を処理するにあたり、被処理水中に一対の電極を少なくとも一部浸漬し、アノードを構成する一方の電極の材料を、電気化学的手法により次亜ハロゲン酸、又は、オゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能な導電体とすると共に、カソードを構成する他方の電極の材料を、鉄を含む導電体とし、当該他方の電極の少なくとも被処理水中に浸漬された部分の表面積を、一方の電極の少なくとも被処理水中に浸漬された部分の表面積よりも大きくして電気化学的手法により当該被処理水を処理することを特徴とする。
【0009】
請求項2の発明の排水処理方法は、上記処理の終了後、電極の極性を切り換えて電気化学的手法により被処理水中のリン化合物を処理することを特徴とする。
【0010】
請求項3の発明の排水処理方法は、被処理水中の窒素化合物を処理するにあたり、被処理水中に第1の電極及び第2の電極の少なくとも一部を浸漬し、アノードを構成する第1の電極を導電体とすると共に、カソードを構成する第2の電極の材料を、鉄を含む導電体とし、当該第2の電極の少なくとも被処理水中に浸漬された部分の表面積を、第1の電極の少なくとも被処理水中に浸漬された部分の表面積よりも大きくして電気化学的手法により当該被処理水を処理する第1の処理ステップと、被処理水中に第3の電極の少なくとも一部を浸漬し、当該第3の電極の材料を、電気化学的手法でアノードとされた場合に次亜ハロゲン酸、又は、オゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能な導電体により構成すると共に、当該第3の電極の少なくとも被処理水中に浸漬された部分の表面積を、第1の電極の少なくとも被処理水中に浸漬された部分の表面積よりも大きくし、第1の処理ステップの終了後、第3の電極をアノードとし、第2の電極をカソードとして電気化学的手法により当該被処理水を処理する第2の処理ステップとを含むことを特徴とする。
【0011】
請求項4の発明の排水処理方法は、上記発明に加えて、被処理水中のアンモニア及びアンモニウムイオンが所定の濃度に達した場合に、第1の処理ステップから第2の処理ステップに移行することを特徴とする。
【0012】
請求項5の発明の排水処理方法は、上記第2の処理ステップの終了後、第3の電極をカソードとし、第2の電極をアノードとして電気化学的手法により被処理水中のリン化合物を処理する第3の処理ステップを含むことを特徴とする。
【0013】
請求項6の発明の排水処理方法は、上記各発明において、他方の電極又は第2の電極の材料としてステンレスを用いることを特徴とする。
【0014】
請求項7の発明の排水処理方法は、上記各発明において、電気化学的手法により次亜ハロゲン酸、又は、オゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能な導電体として貴金属又は当該貴金属を被覆した導電体を用いることを特徴とする。
【0015】
請求項8の発明の排水処理方法は、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5又は請求項6の発明において、電気化学的手法により次亜ハロゲン酸、又は、オゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能な導電体としてセラミックス系導電体又は当該セラミックス系導電体を被覆した導電体を用いることを特徴とする。
【0016】
請求項9の発明の排水処理方法は、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5又は請求項6の発明において、電気化学的手法により次亜ハロゲン酸、又は、オゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能な導電体として炭素系導電体又は当該炭素系導電体を被覆した導電体を用いることを特徴とする。
【0017】
請求項10の発明の排水処理方法は、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5又は請求項6の発明において、電気化学的手法により次亜ハロゲン酸、又は、オゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能な導電体としてステンレス又は当該ステンレスを被覆した導電体を用いることを特徴とする。
【0018】
請求項11の発明の排水処理装置は、被処理水中の窒素化合物を処理するものであって、被処理水中に少なくとも一部が浸漬された一対の電極を備え、一方の電極の材料は、電気化学的手法により次亜ハロゲン酸、又は、オゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能な導電体とされ、他方の電極の材料は鉄を含む導電体とされ、当該他方の電極の少なくとも被処理水中に浸漬された部分の表面積は、一方の電極の少なくとも被処理水中に浸漬された部分の表面積よりも大きくされると共に、一方の電極をアノードとし、他方の電極をカソードとして電気化学的手法により当該被処理水を処理することを特徴とする。
【0019】
請求項12の発明の排水処理装置は、上記において、電極の極性を切り換えて電気化学的手法により被処理水中のリン化合物を処理する手段を備えることを特徴とする。
【0020】
請求項13の発明の排水処理装置は、被処理水中の窒素化合物を処理するものであって、被処理水中に少なくとも一部が浸漬された第1の電極、第2の電極及び第3の電極とを備え、第1の電極は導電体とされ、第2の電極の材料は鉄を含む導電体とされ、第3の電極の材料は、電気化学的手法でアノードとされた場合に次亜ハロゲン酸、又は、オゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能な導電体とされると共に、第2の電極及び第3の電極の少なくとも被処理水中に浸漬された部分の表面積は、第1の電極の少なくとも被処理水中に浸漬された部分の表面積よりも大きくされると共に、第1の電極をアノードとし、第2の電極をカソードとして電気化学的手法により被処理水を処理する第1の処理ステップと、該第1の処理ステップの終了後、第3の電極をアノードとし、第2の電極をカソードとして電気化学的手法により当該被処理水を処理する第2の処理ステップとを実行することを特徴とする。
【0021】
請求項14の発明の排水処理装置は、上記発明に加えて、被処理水中のアンモニア及びアンモニウムイオンを検出する手段を備え、当該被処理水中のアンモニア及びアンモニウムイオンが所定の濃度に達した場合に、第1の処理ステップから第2の処理ステップに移行することを特徴とする。
【0022】
請求項15の発明の排水処理装置は、上記第2の処理ステップの終了後、第3の電極をカソードとし、第2の電極をアノードとして電気化学的手法により被処理水中のリン化合物を処理する第3の処理ステップを実行することを特徴とする。
【0023】
請求項16の発明の排水処理装置は、請求項11、請求項12、請求項13、請求項14又は請求項15の発明において、他方の電極又は第2の電極の材料はステンレスであることを特徴とする。
【0024】
請求項17の発明の排水処理装置は、請求項11、請求項12、請求項13、請求項14、請求項15又は請求項16の発明において、電気化学的手法により次亜ハロゲン酸、又は、オゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能な導電体は、貴金属又は当該貴金属を被覆した導電体であることを特徴とする。
【0025】
請求項18の発明の排水処理装置は、請求項11、請求項12、請求項13、請求項14、請求項15又は請求項16の発明において、電気化学的手法により次亜ハロゲン酸、又は、オゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能な導電体は、セラミックス系導電体又は当該セラミックス系導電体を被覆した導電体であることを特徴とする。
【0026】
請求項19の発明の排水処理装置は、請求項11、請求項12、請求項13、請求項14、請求項15又は請求項16の発明において、電気化学的手法により次亜ハロゲン酸、又は、オゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能な導電体は、炭素系導電体又は当該炭素系導電体を被覆した導電体であることを特徴とする。
【0027】
請求項20の発明の排水処理装置は、請求項11、請求項12、請求項13、請求項14、請求項15又は請求項16の発明において、電気化学的手法により次亜ハロゲン酸、又は、オゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能な導電体は、ステンレス又は当該ステンレスを被覆した導電体であることを特徴とする。
【0028】
請求項1又は請求項11の発明によれば、被処理水中の窒素化合物を処理するに際して、被処理水中に一対の電極を少なくとも一部浸漬し、アノードを構成する一方の電極の材料を、電気化学的手法により次亜ハロゲン酸、又は、オゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能な導電体とすると共に、カソードを構成する他方の電極の材料を、鉄を含む導電体とし、電気化学的手法により当該被処理水を処理するので、カソードを構成する他方の電極において被処理水中の硝酸態窒素の亜硝酸態窒素及びアンモニアへの還元反応が促進され、還元反応に要する時間を短縮し、且つ、低濃度の硝酸イオンも処理することができるようになる。
【0029】
また、カソードを構成する他方の電極の少なくとも被処理水中に浸漬された部分の表面積を、アノードを構成する一方の電極の少なくとも被処理水中に浸漬された部分の表面積よりも大きくして電気化学的手法により被処理水を処理するので、アノードを構成する一方の電極にて生じる窒素化合物、特に亜硝酸態窒素から硝酸態窒素への酸化反応を低減させ、これに伴ってカソードを構成する他方の電極にて生じる硝酸態窒素から亜硝酸態窒素への還元反応を促進させることができるようになる。これにより、より一層、硝酸態窒素の亜硝酸態窒素及びアンモニアへの還元反応が促進され、還元反応に要する時間を短縮し、且つ、低濃度の硝酸イオンも処理することができるようになる。
【0030】
また、カソードを構成する他方の電極において生じるアンモニアは、アノードを構成する一方の電極で生じる次亜ハロゲン酸等の物質と脱窒反応をすることになるので、相乗効果によって硝酸態窒素、アンモニア態窒素及び窒素化合物などの窒素成分を効果的に除去することができるようになる。これによって、一般家庭や工場等から排出される窒素化合物を含む被処理水から効率的に窒素化合物を除去することができるようになり、窒素化合物の処理能力が向上される。
【0031】
請求項2又は請求項12の発明によれば、上記処理の終了後、電極の極性を切り換えて電気化学的手法により被処理水中のリン化合物を処理するので、アノードとなる他方の電極より被処理水中に鉄(II)イオンを溶出させ、被処理水中で鉄(III)イオンにまで酸化された当該鉄(III)イオンと被処理水中のリン化合物としてのリン酸イオンを化学的に反応させ、リン酸鉄として沈殿処理することができるようになる。
【0032】
これにより、被処理水中のリン化合物も処理することができるようになるものである。
【0033】
請求項3又は請求項13の発明によれば、被処理水中の窒素化合物を処理するに際して、被処理水中に第1の電極及び第2の電極の少なくとも一部を浸漬し、アノードを構成する第1の電極を導電体とすると共に、カソードを構成する第2の電極の材料を、鉄を含む導電体とし、当該第2の電極の少なくとも被処理水中に浸漬された部分の表面積を、第1の電極の少なくとも被処理水中に浸漬された部分の表面積よりも大きくして電気化学的手法により当該被処理水を処理する第1の処理ステップと、被処理水中に第3の電極の少なくとも一部を浸漬し、当該第3の電極の材料を、電気化学的手法でアノードとされた場合に次亜ハロゲン酸、又は、オゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能な導電体により構成すると共に、当該第3の電極の少なくとも被処理水中に浸漬された部分の表面積を、第1の電極の少なくとも被処理水中に浸漬された部分の表面積よりも大きくし、第1の処理ステップの終了後、第3の電極をアノードとし、第2の電極をカソードとして電気化学的手法により当該被処理水を処理する第2の処理ステップとを含むので、カソードを構成する第2の電極において被処理水中の硝酸態窒素の亜硝酸態窒素及びアンモニアへの還元反応が促進され、還元反応に要する時間を短縮し、且つ、低濃度の硝酸イオンも処理することができるようになる。
【0034】
また、カソードを構成する第2の電極の少なくとも被処理水中に浸漬された部分の表面積を、アノードを構成する第1の電極の少なくとも被処理水中に浸漬された部分の表面積よりも大きくして電気化学的手法により被処理水を処理するので、アノードを構成する第1の電極にて生じる窒素化合物、特に亜硝酸態窒素から硝酸態窒素への酸化反応を低減させ、これに伴ってカソードを構成する第2の電極にて生じる硝酸態窒素から亜硝酸態窒素への還元反応を促進させることができるようになる。これにより、より一層、硝酸態窒素の亜硝酸態窒素及びアンモニアへの還元反応が促進され、還元反応に要する時間を短縮し、且つ、低濃度の硝酸イオンも処理することができるようになる。
【0035】
また、被処理水中に第3の電極の少なくとも一部を浸漬し、当該第3の電極の材料を、電気化学的手法でアノードとされた場合に次亜ハロゲン酸、又は、オゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能な導電体により構成すると共に、当該第3の電極の少なくとも被処理水中に浸漬された部分の表面積を、第1の電極の少なくとも被処理水中に浸漬された部分の表面積よりも大きくし、第3の電極をアノードとし、第2の電極をカソードとして電気化学的手法により第1の処理ステップの終了後の被処理水を処理する第2の処理ステップを実行するので、第1の処理ステップで、カソードを構成する第2の電極において生じたアンモニアは、第2の処理ステップでアノードを構成する第3の電極で生じる次亜ハロゲン酸等の物質と脱窒反応をすることになり、相乗効果によって硝酸態窒素、アンモニア態窒素及び窒素化合物などの窒素成分を効果的に除去することができるようになる。これによって、一般家庭や工場等から排出される窒素化合物を含む被処理水から効率的に窒素化合物を除去することができるようになり、窒素化合物の処理能力が向上される。
【0036】
特にこの場合、第2の処理ステップでアノードを構成する第3の電極の少なくとも被処理水中に浸漬された部分の表面積は、第1の電極の少なくとも被処理水中に浸漬された部分の表面積よりも大きく形成されているため、第2の処理ステップでアノードを構成する第3の電極で生じる次亜ハロゲン酸等の物質の生成を促進させることができ、これにより、被処理水中のアンモニア態窒素との脱窒反応を促進させることができるようになる。これにより、より一層、硝酸態窒素、アンモニア態窒素及び窒素化合物などの窒素成分を効果的に除去することができるようになる。
【0037】
請求項4又は請求項14の発明によれば、被処理水中のアンモニア及びアンモニウムイオンが所定の濃度に達した場合に、第1の処理ステップから第2の処理ステップに移行するので、第1の処理ステップでカソードを構成する第2の電極において被処理水中の硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素を還元反応させて、被処理水中の硝酸態窒素がアンモニア及びアンモニウムイオンに還元された後、第2の処理ステップに移行することができるようになる。
【0038】
これにより、被処理水中の硝酸態窒素や亜硝酸態窒素を十分にアンモニア及びアンモニウムイオンに還元させた後、第2の処理ステップにおいて、アノードを構成する第3の電極で生成される次亜ハロゲン酸等の物質によりアンモニアの脱窒反応を行うことができ、より一層、硝酸態窒素、アンモニア態窒素及び窒素化合物などの窒素成分を効果的に除去することができるようになる。
【0039】
請求項5又は請求項15の発明によれば、第2の処理ステップの終了後、第3の電極をカソードとし、第2の電極をアノードとして電気化学的手法により被処理水中のリン化合物を処理する第3の処理ステップを実行するので、この第3の処理ステップでアノードとなる第2の電極より被処理水中に鉄(II)イオンを溶出させ、被処理水中で鉄(III)イオンにまで酸化された当該鉄(III)イオンと被処理水中のリン化合物としてのリン酸イオンを化学的に反応させ、リン酸鉄として沈殿処理することができるようになる。
【0040】
これにより、被処理水中のリン化合物も処理することができるようになるものである。
【0041】
請求項6又は請求項16の発明によれば、上記各発明において、他方の電極又は第2の電極の材料としてステンレスを用いるので、被処理水中の窒素化合物処理における他方の電極又は第2の電極の耐久性を改善することができるようになるものである。
【0042】
請求項7又は請求項17の発明によれば、前述した電気化学的手法により次亜ハロゲン酸、又は、オゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能な導電体が、貴金属又は当該貴金属を被覆した導電体であるので、容易に被処理水中に次亜ハロゲン酸、又は、オゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能となり、効果的にアンモニア又はアンモニウムイオンの脱窒処理を行うことができるようになるものである。
【0043】
請求項8又は請求項18の発明によれば、前述した電気化学的手法により次亜ハロゲン酸、又は、オゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能な導電体が、セラミックス系導電体又は当該セラミックス系導電体を被覆した導電体であるので、容易に被処理水中に次亜ハロゲン酸、又は、オゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能となり、効果的にアンモニア又はアンモニウムイオンの脱窒処理を行うことができるようになるものである。
【0044】
また、このセラミックス系導電体を使用することにより、低コストにて、耐久性に優れた導電体を構成することができるようになる。
【0045】
請求項9又は請求項19の発明によれば、前述した電気化学的手法により次亜ハロゲン酸、又は、オゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能な導電体が、炭素系導電体又は当該炭素系導電体を被覆した導電体であるので、容易に被処理水中に次亜ハロゲン酸、又は、オゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能となり、効果的にアンモニア又はアンモニウムイオンの脱窒処理を行うことができるようになるものである。
【0046】
また、この炭素系導電体を使用することにより、低コストにて導電体を構成することができるようになる。
【0047】
請求項10又は請求項20の発明によれば、前述した電気化学的手法により次亜ハロゲン酸、又は、オゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能な導電体が、ステンレス又は当該ステンレスを被覆した導電体であるので、容易に被処理水中に次亜ハロゲン酸、又は、オゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能となり、効果的にアンモニア又はアンモニウムイオンの脱窒処理を行うことができるようになるものである。
【0048】
また、このステンレスを使用することにより、低コストにて、耐久性に優れた導電体を構成することができるようになる。
【0049】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳述する。
(1)第1の実施例
先ず、図1及び図2を用いて本発明の一実施例を説明する。図1は本発明の第1の実施例の排水処理方法を実現するための排水処理装置1の概要を示す説明図である。この実施例における排水処理装置1は、内部に図示しない排水の流入口と流出口を有する処理室4を構成する処理槽2と、該処理室4内の被処理水中に少なくとも一部が浸漬するように対向して配置された一対の電極5、6と、該電極5、6に通電するための図示しない電源及び該電源を制御するための制御装置などから構成されている。尚、処理槽2内には内部を撹拌するための撹拌手段を設けても良い。
【0050】
前記電極6は鉄(Fe)、若しくは、鉄を被覆した導電体(鉄を含む導電体)により構成されており、前記電極5は、当該電極5がアノードを構成した場合に、次亜塩素酸などの次亜ハロゲン酸、又はオゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能な導電体として、例えば白金(Pt)又は白金とイリジウム(Ir)の混合物などの貴金属電極、又は、これらを被覆した不溶性の導電体から構成されている。またこれ以外に、次亜塩素酸などの次亜ハロゲン酸、又はオゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能な導電体として、例えばセラミックス系導電体、又は、セラミックス系導電体を被覆した不溶性の導電体、若しくは、ステンレス、又はステンレスを被覆した不溶性の導電体、若しくは、炭素系導電体、又は、炭素系導電体を被覆した不溶性の導電体であってもよいものとする。この場合、当該導電体を低コストで構成することができるようになる。特に、セラミックス系導電体等やステンレス等の導電体を用いた場合には、耐久性も向上させることができるようになる。尚、この実施例では白金を用いる。
【0051】
また、電極6は、電極5の少なくとも被処理水中に浸漬される部分の表面積よりも、当該電極6の少なくとも被処理水中に浸漬される部分の表面積が大きくなるように、本実施例では、電極6を板状部材にて構成し、電極5をワイヤーなどの線条部材により構成する。
【0052】
以上の構成により、処理槽2内の処理室4に硝酸態窒素として硝酸イオン及びリン化合物としてリン酸イオンを含む被処理水を貯留し、前記制御装置により電源をONとし、電極5に正電位を、電極6に負電位を印加する(窒素処理ステップ。図1の左側)。これにより、電極5はアノードとなり、電極6はカソードとなる。
【0053】
係る電位の印加により、カソードを構成する電極6側では、アノードを構成する電極5側において生成された電子が供給され、被処理水中に含まれる硝酸態窒素としての硝酸イオンが亜硝酸イオンに還元される(反応A)。更に、亜硝酸イオンに還元された硝酸態窒素は、カソードを構成する電極6側において、電子が供給され、アンモニア(アンモニウムイオン)まで還元される(反応B)。以下に、反応A及び反応Bを示す。
反応A NO +HO+2e→NO +2OH
反応B NO +5HO+6e→NH(aq)+7OH
【0054】
ここで、カソードを構成する電極6において硝酸イオンを還元することで生成された亜硝酸イオンが、アノードを構成する電極5側に移動すると、アノードを構成する電極5において酸化反応が生じ、亜硝酸イオンが硝酸イオンに酸化されてしまう(反応C)。
反応C NO +HO→NO +2H+2e
【0055】
係る酸化反応が生じると電極6における硝酸イオンの還元反応に対して電極5で亜硝酸イオンの酸化反応が生じてしまうため、窒素処理効率が低下するが、この実施例では、カソードを構成する電極6の少なくとも被処理水中に浸漬された部分の表面積は、アノードを構成する電極5の少なくとも被処理水中に浸漬された部分の表面積よりも大きいため、係る反応Cが抑制される。これにより、硝酸イオンをアンモニア(アンモニウムイオン)まで還元する窒素処理能力が改善される。
【0056】
一方、アノードを構成する白金電極5側では、被処理水中に含有されるハロゲン化物イオンとしての塩化物イオンが電子を放出して塩素を生成する。そして、この塩素は水に溶解して次亜塩素酸を生成する。このとき、同時にオゾン、若しくは、活性酸素も生成される。
【0057】
ここで、被処理水中に含まれる塩化物イオン濃度が低い場合には、被処理水中に、例えば塩化物イオンや、ヨウ化物イオンや、臭化物イオンなどのハロゲン化物イオンや、これらハロゲン化物イオンを含む化合物、例えば、塩化カリウムや塩化ナトリウムなどを添加してもよい。即ち、被処理水の塩化カリウムの塩化物イオンを例えば10ppm以上40000ppm以下とする。
【0058】
このような被処理水中に本来含まれる塩化物イオンや上述の如く添加した塩化カリウムは、アノードを構成する電極5において酸化され、塩素を生成し(反応D。塩化カリウムの場合で示す)、生成された塩素は、被処理水中で水と反応し、次亜塩素酸を生成する(反応E)。そして、生成された次亜塩素酸は、上述の反応Bで被処理水中に生成されたアンモニア(アンモニウムイオン)と反応し、複数の化学変化を経た後、窒素ガスに変換される(反応F)。以下、反応D乃至反応Fを示す。
反応D KCl→K+Cl
2Cl→Cl+2e
反応E Cl+HO→HClO+HCl
反応F NH+HClO→NHCl+H
NHCl+HClO→NHCl+H
NHCl+NHCl→N↑+3HCl
【0059】
また、被処理水中のアンモニア(アンモニウムイオン)は、アノードを構成する電極5側で発生するオゾン、若しくは、活性酸素と反応Gに示す如く反応し、これによっても窒素ガスに脱窒処理される。
反応G 2NH(aq)+3(O)→N↑+3H
【0060】
これにより、被処理水中内の硝酸態窒素、亜硝酸態窒素及びアンモニア態窒素などの窒素化合物を同一の処理槽2内において処理可能となる。
【0061】
ここで、図2に示される実験結果は、カソードとなる電極6に表面積35cmの板状の鉄電極を使用し、アノードとなる電極5を表面積0.5cmとした白金線とした場合と、表面積35cmとした白金・イリジウム系の板状電極とした場合における被処理水中の硝酸態窒素濃度を示している。この実験では100mMのKClと10mMのKNOの被処理水としての混合溶液に、電極5、6間に0.5Aを5時間流し、定電流電解を行った。
【0062】
図2中における白丸は白金線、黒丸は白金・イリジウム系の板状電極をアノードとして1時間毎に硝酸態窒素(NO )濃度を測定した結果を示しているが、この図からも明らかなように板状の白金・イリジウム系の電極及び白金線の電極をどちらの電極をアノードとして用いても、処理特性を示していることが分かる。但し、アノードとして白金線を用いた場合と白金・イリジウム系の板状電極を用いた場合では、処理特性に大きな違いがみられる。即ち、白金線の電極をアノードとして用いた場合、1時間を経過したころから硝酸態窒素の濃度が排水基準の100ppm以下となっており、5時間を経過した時点では、硝酸態窒素の濃度は、20ppm以下にまで処理されていることが分かった。これに対し、板状の白金、イリジウム系の電極をアノードとして用いた場合には、3時間を経過した時点で、硝酸態窒素の濃度は、80ppm以下にまで処理されているが、5時間経過した時点での硝酸態窒素の濃度は、70ppmをやや下回った程度にまでしか処理されていないことが分かった。
【0063】
上記より、カソードを構成する電極6の被処理水中に浸漬される表面積に対し、アノードを構成する電極5の被処理水中に浸漬される表面積を小さくすることにより、被処理水中の硝酸態窒素の処理特性が高いことが分かる。
【0064】
これにより、カソードを構成する電極6の被処理水中に浸漬された部分の表面積をアノードを構成する電極5の被処理水中に浸漬された部分の表面積よりも大きくすることにより、カソードを構成する電極6における被処理水中の硝酸態窒素の亜硝酸態窒素及びアンモニアへの還元反応が促進され、還元反応に要する時間を短縮することができるようになる。また、低濃度の硝酸イオンも処理することができるようになる。
【0065】
このような窒素化合物の処理(窒素処理ステップ)の終了後、制御装置は各電極5、6に印加する電位の極性を切り換える(図1の右側。リン処理ステップ。尚、極性切り換え後も被処理水中では上記窒素処理反応が継続している)。これにより、電極5はカソード、電極6はアノードを構成することになる。これにより、被処理水は電気化学的手法としての電解処理が行われ、アノードを構成する電極6は、上述の如く鉄を含む導電体にて構成されていることから、電極6より鉄(II)イオンが被処理水中に溶出して、被処理水中において鉄(III)イオンにまで酸化される。
【0066】
生成された鉄(III)イオンは、反応Hに示す如く脱リン反応により、被処理水中のリン酸イオンと凝集沈殿し、水に難溶性のリン酸鉄を生成する。
反応H Fe3++PO 3−→FePO
これにより、被処理水中に含有されたリン化合物としてのリン酸イオンをリン酸鉄として沈殿処理することができる。
【0067】
また、電子の供給のために被処理水中に鉄(II)イオンの状態で溶出し、電極上或いは被処理水中で酸化された鉄(III)イオンの一部は、この場合にカソードを構成する電極5側において、再度電子が供給され、鉄(II)イオンに還元されて再びアノードを構成する電極6側において酸化される。
【0068】
尚、鉄(II)イオンを含有した被処理水を電解することにより、被処理水中に含有される硝酸イオンをアンモニウムイオンにまで還元処理する技術については、既に、1999年3月16日から3月18日に渡って開催された第33回日本水環境学会において配布された日本水環境学会年会講演集の「電気化学反応を用いた無機窒素化合物処理技術の開発」において開示されている。
【0069】
また、前記窒素処理ステップにおいてカソードを構成する電極6の表面に成長するスケール(CaCO、Mg(OH)等)は、このリン処理ステップで電極6がアノードとなることにより表面から落とされる。これにより、電極6の電解性能を高く維持できるようになる。
【0070】
(2)第2の実施例
次に、もう一つの本発明の実施例について図3を参照して説明する。図3は本発明の第2の実施例の排水処理方法を実現するための排水処理装置1の概要を示す説明図である。尚、各図において図1と同一符号は同一若しくは同様の作用を奏するものとする。
【0071】
この実施例における排水処理装置1も、内部に図示しない排水の流入口と流出口を有する処理室4を構成する処理槽2と、該処理室4内の被処理水中に少なくとも一部が浸漬するように対向して配置された一対の電極5(第1の電極)、6(第2の電極)と、被処理水中に少なくとも一部が浸漬するように配置された電極7(第3の電極)と、これら電極5、6、7に通電するための図示しない電源及び該電源を制御するための制御装置と、被処理水中のアンモニア及びアンモニウムイオン濃度を検出するためのアンモニア濃度検出センサ8などから構成されている。尚、処理槽2内には同様に内部を撹拌するための撹拌手段を設けても良い。
【0072】
前記電極6は鉄(Fe)、若しくは、鉄を被覆した導電体(鉄を含む導電体)により構成されており、前記電極5と電極7は、例えば白金(Pt)又は白金とイリジウム(Ir)の混合物などの貴金属電極、又は、これらを被覆した不溶性の導電体から構成されている。またこれ以外に、次亜塩素酸などの次亜ハロゲン酸、又はオゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能な導電体として、例えばセラミックス系導電体、又は、セラミックス系導電体を被覆した不溶性の導電体、若しくは、ステンレス、又はステンレスを被覆した不溶性の導電体、若しくは、炭素系導電体、又は、炭素系導電体を被覆した不溶性の導電体であってもよいものとする。この場合、当該導電体を低コストで構成することができるようになる。特に、セラミックス系導電体等やステンレス等の導電体を用いた場合には、耐久性も向上させることができるようになる。
【0073】
ここで、電極6は、電極5の少なくとも被処理水中に浸漬される部分の表面積よりも、当該電極6の少なくとも被処理水中に浸漬される部分の表面積が大きくなるように、本実施例では、電極6を板状部材にて構成し、電極5をワイヤーなどの線条部材により構成する。また、電極7は、電極5の少なくとも被処理水中に浸漬される部分の表面積よりも、当該電極7の少なくとも被処理水中に浸漬される部分の表面積が大きくなるように、本実施例では、電極7も板状部材にて構成する。尚、この実施例では電極5及び電極7は、白金を用いる。
【0074】
以上の構成により、処理槽2内の処理室4に硝酸態窒素として硝酸イオン及びリン化合物としてリン酸イオンを含む被処理水を貯留し、前記制御装置により電源をONとし、先ず電極5に正電位を、電極6に負電位を印加する(第1の処理ステップ。図3の左側)。このとき、電極7には電位は印加しない。これにより、電極5はアノードとなり、電極6はカソードとなる。
【0075】
係る電位の印加により、カソードを構成する電極6側では、アノードを構成する電極5側において生成された電子が供給され、被処理水中に含まれる硝酸態窒素としての硝酸イオンが亜硝酸イオンに還元される(前記反応A)。更に、亜硝酸イオンに還元された硝酸態窒素は、カソードを構成する電極6側において、電子が供給され、アンモニア(アンモニウムイオン)まで還元される(前記反応B)。
【0076】
ここで、カソードを構成する電極6において硝酸イオンを還元することで生成された亜硝酸イオンが、アノードを構成する電極5側に移動すると、アノードを構成する電極5において酸化反応が生じ、亜硝酸イオンが硝酸イオンに酸化されてしまう(前記反応C)。
【0077】
係る酸化反応が生じると電極6における硝酸イオンの還元反応に対して電極5で亜硝酸イオンの酸化反応が生じてしまうため、窒素処理効率が低下するが、この実施例においても、カソードを構成する電極6の少なくとも被処理水中に浸漬された部分の表面積は、アノードを構成する電極5の少なくとも被処理水中に浸漬された部分の表面積よりも大きいため、係る反応Cが抑制される。これにより、硝酸イオンをアンモニア(アンモニウムイオン)まで還元する窒素処理能力が改善される。
【0078】
ここで、前記アンモニア濃度検出センサ8は、被処理水中のアンモニア及びアンモニウムイオン濃度を検出しており、被処理水中のアンモニア及びアンモニウムイオン濃度が所定の値に達した場合に第1の処理ステップを終了する。
【0079】
尚、このアンモニア濃度検出センサ8以外に、被処理水中の硝酸イオン濃度を検出する図示しない硝酸イオン濃度検出センサを当該排水処理装置1に備え、係る硝酸イオン濃度検出センサにより被処理水中の硝酸イオンがほぼ除去されたと検知された状態で、アンモニア濃度検出センサ8による被処理水中のアンモニア及びアンモニウムイオン濃度を検出し、被処理水中のアンモニア及びアンモニウムイオン濃度が所定の値以上であった場合に第1の処理ステップを終了してもよいものとする。
【0080】
係る第1の処理ステップの終了後、制御装置は次に電極6に負電位を、電極7に正電位を印加する(第2の処理ステップ。図3の中央)。このとき、電極5には電位は印加しない。これにより、電極7はアノードとなり、電極6はカソードとなる。
【0081】
この場合にアノードを構成する白金電極7では、被処理水中に含有される塩化物イオンが電子を放出して塩素を生成する。そして、この塩素は水に溶解して次亜塩素酸を生成する(前記反応D〜E)。このとき、同時にオゾン、若しくは、活性酸素も生成される。
【0082】
そして、生成された次亜塩素酸は、第1の処理ステップの反応Bで被処理水中に生成されたアンモニア(アンモニウムイオン)と反応し、複数の化学変化を経た後、窒素ガスに変換される(前記反応F)。また、第1の処理ステップにおいて、被処理水中のアンモニア(アンモニウムイオン)は、このときアノードを構成する電極5側で発生するオゾン、若しくは、活性酸素と前記反応Gに示す如く反応し、これによっても窒素ガスに脱窒処理される。
【0083】
尚、本実施例では、第2の処理ステップにおいて、電極6に負電位を、電極7に正電位を印加しているが、これ以外に、電極6に負電位を、電極7及び電極5に正電位を印加しても同様の効果を奏するものとする。
【0084】
これにより、被処理水中内の硝酸態窒素、亜硝酸態窒素及びアンモニア態窒素などの窒素化合物を同一の処理槽2内において処理可能となる。
【0085】
また、このようにアンモニア濃度検出センサ8の検出により、第1の処理ステップから第1の処理ステップへ切り換えることから、亜硝酸イオンから硝酸イオンへの酸化反応を抑制することができる。また、第1の電極としての電極5において賄いきれないアンモニア又はアンモニウムイオンを第3の電極としての電極7に切り換えることにより、迅速に被処理水中のアンモニア及びアンモニウムイオンを窒素ガスに変換することができるようになる。
【0086】
このような窒素化合物の処理(第1の処理ステップ及び第2の処理ステップ)の終了後、制御装置は今度は電極7に負電位を、電極6に正電位を印加する。尚、このとき電極5には電位は印加しない(図3の右側。第3の処理ステップ。尚、電位の印加を切り換えた後も被処理水中では上記窒素処理反応が継続している)。これにより、電極7はカソード、電極6はアノードを構成することになる。これにより、被処理水は電気化学的手法としての電解処理が行われ、アノードを構成する電極6は、上述の如く鉄を含む導電体にて構成されていることから、電極6より鉄(II)イオンが被処理水中に溶出して、被処理水中において鉄(III)イオンにまで酸化される。
【0087】
生成された鉄(III)イオンは、前記反応Hに示す如く脱リン反応により、被処理水中のリン酸イオンと凝集沈殿し、水に難溶性のリン酸鉄を生成する。これにより、被処理水中に含有されたリン化合物としてのリン酸イオンをリン酸鉄として沈殿処理することができる。
【0088】
尚、本実施例では、第3の処理ステップにおいて、電極7に負電位を、電極6に正電位を印加しているが、これ以外に、電極7及び電極5に負電位を、電極6に正電位を印加しても同様の効果を奏するものとする。
【0089】
また、前記第1の実施例において窒素処理ステップのみを、或いは、第2の実施例において第1及び第2の処理ステップのみを実行する場合には、電極6をステンレスで構成してもよい。この場合ステンレスとしてはオーステナイト系鋼種(SUS304)、オーステナイト・フェライト系鋼種(SUS329J1)、フェライト系鋼種(SUS444)、マルテンサイト系鋼種(SUS410)或いは析出硬化系鋼種(SUS631)などがある。係るステンレスを使用した場合にも前述した窒素化合物処理作用を期待できる。特に、この場合には電極に生じる錆を予防し、耐久性を向上させることが可能となる。
【0090】
以上の各実施例により、被処理水中の窒素化合物及びリン化合物は、上述の如き電気化学的処理を行うことにより、効果的に処理することができる。そのため、被処理水中の窒素化合物及びリン化合物を同一処理槽にて処理可能となり、従来の如く大型の生物的処理槽を設置する必要がなくなり、設備建設コストの高騰及び装置設置面積の増大を回避することができるようになる。
【0091】
更に、生物的処理において必要とされる脱窒素細菌の煩雑なメンテナンス作業を不要とすることができると共に、安定した高い窒素及びリンの処理効率を提供することができるようになる。
【0092】
尚、上記各実施例において被処理水中に含有されるハロゲン化物イオンは、塩化物イオンであり、これにより次亜塩素酸が生成されているが、これ以外に、フッ化物イオンや臭化物イオンなどにより他の次亜ハロゲン酸が生成された場合であっても同様の効果を奏するものとする。
【0093】
【発明の効果】
以上詳述した如く請求項1又は請求項11の発明によれば、被処理水中の窒素化合物を処理するに際して、被処理水中に一対の電極を少なくとも一部浸漬し、アノードを構成する一方の電極の材料を、電気化学的手法により次亜ハロゲン酸、又は、オゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能な導電体とすると共に、カソードを構成する他方の電極の材料を、鉄を含む導電体とし、電気化学的手法により当該被処理水を処理するので、カソードを構成する他方の電極において被処理水中の硝酸態窒素の亜硝酸態窒素及びアンモニアへの還元反応が促進され、還元反応に要する時間を短縮し、且つ、低濃度の硝酸イオンも処理することができるようになる。
【0094】
また、カソードを構成する他方の電極の少なくとも被処理水中に浸漬された部分の表面積を、アノードを構成する一方の電極の少なくとも被処理水中に浸漬された部分の表面積よりも大きくして電気化学的手法により被処理水を処理するので、アノードを構成する一方の電極にて生じる窒素化合物、特に亜硝酸態窒素から硝酸態窒素への酸化反応を低減させ、これに伴ってカソードを構成する他方の電極にて生じる硝酸態窒素から亜硝酸態窒素への還元反応を促進させることができるようになる。これにより、より一層、硝酸態窒素の亜硝酸態窒素及びアンモニアへの還元反応が促進され、還元反応に要する時間を短縮し、且つ、低濃度の硝酸イオンも処理することができるようになる。
【0095】
また、カソードを構成する他方の電極において生じるアンモニアは、アノードを構成する一方の電極で生じる次亜ハロゲン酸等の物質と脱窒反応をすることになるので、相乗効果によって硝酸態窒素、アンモニア態窒素及び窒素化合物などの窒素成分を効果的に除去することができるようになる。これによって、一般家庭や工場等から排出される窒素化合物を含む被処理水から効率的に窒素化合物を除去することができるようになり、窒素化合物の処理能力が向上される。
【0096】
請求項2又は請求項12の発明によれば、上記処理の終了後、電極の極性を切り換えて電気化学的手法により被処理水中のリン化合物を処理するので、アノードとなる他方の電極より被処理水中に鉄(II)イオンを溶出させ、被処理水中で鉄(III)イオンにまで酸化された当該鉄(III)イオンと被処理水中のリン化合物としてのリン酸イオンを化学的に反応させ、リン酸鉄として沈殿処理することができるようになる。
【0097】
これにより、被処理水中のリン化合物も処理することができるようになるものである。
【0098】
請求項3又は請求項13の発明によれば、被処理水中の窒素化合物を処理するに際して、被処理水中に第1の電極及び第2の電極の少なくとも一部を浸漬し、アノードを構成する第1の電極を導電体とすると共に、カソードを構成する第2の電極の材料を、鉄を含む導電体とし、当該第2の電極の少なくとも被処理水中に浸漬された部分の表面積を、第1の電極の少なくとも被処理水中に浸漬された部分の表面積よりも大きくして電気化学的手法により当該被処理水を処理する第1の処理ステップと、被処理水中に第3の電極の少なくとも一部を浸漬し、当該第3の電極の材料を、電気化学的手法でアノードとされた場合に次亜ハロゲン酸、又は、オゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能な導電体により構成すると共に、当該第3の電極の少なくとも被処理水中に浸漬された部分の表面積を、第1の電極の少なくとも被処理水中に浸漬された部分の表面積よりも大きくし、第1の処理ステップの終了後、第3の電極をアノードとし、第2の電極をカソードとして電気化学的手法により当該被処理水を処理する第2の処理ステップとを含むので、カソードを構成する第2の電極において被処理水中の硝酸態窒素の亜硝酸態窒素及びアンモニアへの還元反応が促進され、還元反応に要する時間を短縮し、且つ、低濃度の硝酸イオンも処理することができるようになる。
【0099】
また、カソードを構成する第2の電極の少なくとも被処理水中に浸漬された部分の表面積を、アノードを構成する第1の電極の少なくとも被処理水中に浸漬された部分の表面積よりも大きくして電気化学的手法により被処理水を処理するので、アノードを構成する第1の電極にて生じる窒素化合物、特に亜硝酸態窒素から硝酸態窒素への酸化反応を低減させ、これに伴ってカソードを構成する第2の電極にて生じる硝酸態窒素から亜硝酸態窒素への還元反応を促進させることができるようになる。これにより、より一層、硝酸態窒素の亜硝酸態窒素及びアンモニアへの還元反応が促進され、還元反応に要する時間を短縮し、且つ、低濃度の硝酸イオンも処理することができるようになる。
【0100】
また、被処理水中に第3の電極の少なくとも一部を浸漬し、当該第3の電極の材料を、電気化学的手法でアノードとされた場合に次亜ハロゲン酸、又は、オゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能な導電体により構成すると共に、当該第3の電極の少なくとも被処理水中に浸漬された部分の表面積を、第1の電極の少なくとも被処理水中に浸漬された部分の表面積よりも大きくし、第3の電極をアノードとし、第2の電極をカソードとして電気化学的手法により第1の処理ステップの終了後の被処理水を処理する第2の処理ステップを実行するので、第1の処理ステップで、カソードを構成する第2の電極において生じたアンモニアは、第2の処理ステップでアノードを構成する第3の電極で生じる次亜ハロゲン酸等の物質と脱窒反応をすることになり、相乗効果によって硝酸態窒素、アンモニア態窒素及び窒素化合物などの窒素成分を効果的に除去することができるようになる。これによって、一般家庭や工場等から排出される窒素化合物を含む被処理水から効率的に窒素化合物を除去することができるようになり、窒素化合物の処理能力が向上される。
【0101】
特にこの場合、第2の処理ステップでアノードを構成する第3の電極の少なくとも被処理水中に浸漬された部分の表面積は、第1の電極の少なくとも被処理水中に浸漬された部分の表面積よりも大きく形成されているため、第2の処理ステップでアノードを構成する第3の電極で生じる次亜ハロゲン酸等の物質の生成を促進させることができ、これにより、被処理水中のアンモニア態窒素との脱窒反応を促進させることができるようになる。これにより、より一層、硝酸態窒素、アンモニア態窒素及び窒素化合物などの窒素成分を効果的に除去することができるようになる。
【0102】
請求項4又は請求項14の発明によれば、被処理水中のアンモニア及びアンモニウムイオンが所定の濃度に達した場合に、第1の処理ステップから第2の処理ステップに移行するので、第1の処理ステップでカソードを構成する第2の電極において被処理水中の硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素を還元反応させて、被処理水中の硝酸態窒素がアンモニア及びアンモニウムイオンに還元された後、第2の処理ステップに移行することができるようになる。
【0103】
これにより、被処理水中の硝酸態窒素や亜硝酸態窒素を十分にアンモニア及びアンモニウムイオンに還元させた後、第2の処理ステップにおいて、アノードを構成する第3の電極で生成される次亜ハロゲン酸等の物質によりアンモニアの脱窒反応を行うことができ、より一層、硝酸態窒素、アンモニア態窒素及び窒素化合物などの窒素成分を効果的に除去することができるようになる。
【0104】
請求項5又は請求項15の発明によれば、第2の処理ステップの終了後、第3の電極をカソードとし、第2の電極をアノードとして電気化学的手法により被処理水中のリン化合物を処理する第3の処理ステップを実行するので、この第3の処理ステップでアノードとなる第2の電極より被処理水中に鉄(II)イオンを溶出させ、被処理水中で鉄(III)イオンにまで酸化された当該鉄(III)イオンと被処理水中のリン化合物としてのリン酸イオンを化学的に反応させ、リン酸鉄として沈殿処理することができるようになる。
【0105】
これにより、被処理水中のリン化合物も処理することができるようになるものである。
【0106】
請求項6又は請求項16の発明によれば、上記各発明において、他方の電極又は第2の電極の材料としてステンレスを用いるので、被処理水中の窒素化合物処理における他方の電極又は第2の電極の耐久性を改善することができるようになるものである。
【0107】
請求項7又は請求項17の発明によれば、前述した電気化学的手法により次亜ハロゲン酸、又は、オゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能な導電体が、貴金属又は当該貴金属を被覆した導電体であるので、容易に被処理水中に次亜ハロゲン酸、又は、オゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能となり、効果的にアンモニア又はアンモニウムイオンの脱窒処理を行うことができるようになるものである。
【0108】
請求項8又は請求項18の発明によれば、前述した電気化学的手法により次亜ハロゲン酸、又は、オゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能な導電体が、セラミックス系導電体又は当該セラミックス系導電体を被覆した導電体であるので、容易に被処理水中に次亜ハロゲン酸、又は、オゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能となり、効果的にアンモニア又はアンモニウムイオンの脱窒処理を行うことができるようになるものである。
【0109】
また、このセラミックス系導電体を使用することにより、低コストにて、耐久性に優れた導電体を構成することができるようになる。
【0110】
請求項9又は請求項19の発明によれば、前述した電気化学的手法により次亜ハロゲン酸、又は、オゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能な導電体が、炭素系導電体又は当該炭素系導電体を被覆した導電体であるので、容易に被処理水中に次亜ハロゲン酸、又は、オゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能となり、効果的にアンモニア又はアンモニウムイオンの脱窒処理を行うことができるようになるものである。
【0111】
また、この炭素系導電体を使用することにより、低コストにて導電体を構成することができるようになる。
【0112】
請求項10又は請求項20の発明によれば、前述した電気化学的手法により次亜ハロゲン酸、又は、オゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能な導電体が、ステンレス又は当該ステンレスを被覆した導電体であるので、容易に被処理水中に次亜ハロゲン酸、又は、オゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能となり、効果的にアンモニア又はアンモニウムイオンの脱窒処理を行うことができるようになるものである。
【0113】
また、このステンレスを使用することにより、低コストにて、耐久性に優れた導電体を構成することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の排水処理方法を実現するための排水処理装置の第1の実施例の概要を示す説明図である。
【図2】図1の装置において処理される硝酸イオン(NO )の濃度変化を示す図である。
【図3】本発明の排水処理装置の第2の実施例の概要を示す説明図である。
【符号の説明】
1 排水処理装置
2 処理槽
4 排水処理室
5、6、7 電極
8 アンモニア濃度検出センサ

Claims (20)

  1. 被処理水中の窒素化合物を処理する排水処理方法であって、
    前記被処理水中に一対の電極を少なくとも一部浸漬し、
    アノードを構成する一方の前記電極の材料を、電気化学的手法により次亜ハロゲン酸、又は、オゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能な導電体とすると共に、
    カソードを構成する他方の前記電極の材料を、鉄を含む導電体とし、
    当該他方の電極の少なくとも前記被処理水中に浸漬された部分の表面積を、前記一方の電極の少なくとも前記被処理水中に浸漬された部分の表面積よりも大きくして電気化学的手法により当該被処理水を処理することを特徴とする排水処理方法。
  2. 請求項1の処理の終了後、前記電極の極性を切り換えて電気化学的手法により前記被処理水中のリン化合物を処理することを特徴とする請求項1の排水処理方法。
  3. 被処理水中の窒素化合物を処理する排水処理方法であって、前記被処理水中に第1の電極及び第2の電極の少なくとも一部を浸漬し、アノードを構成する前記第1の電極を導電体とすると共に、カソードを構成する前記第2の電極の材料を、鉄を含む導電体とし、当該第2の電極の少なくとも前記被処理水中に浸漬された部分の表面積を、前記第1の電極の少なくとも前記被処理水中に浸漬された部分の表面積よりも大きくして電気化学的手法により当該被処理水を処理する第1の処理ステップと、
    前記被処理水中に第3の電極の少なくとも一部を浸漬し、当該第3の電極の材料を、電気化学的手法でアノードとされた場合に次亜ハロゲン酸、又は、オゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能な導電体により構成すると共に、当該第3の電極の少なくとも前記被処理水中に浸漬された部分の表面積を、前記第1の電極の少なくとも前記被処理水中に浸漬された部分の表面積よりも大きくし、前記第1の処理ステップの終了後、前記第3の電極をアノードとし、前記第2の電極をカソードとして電気化学的手法により当該被処理水を処理する第2の処理ステップとを含むことを特徴とする排水処理方法。
  4. 前記被処理水中のアンモニア及びアンモニウムイオンが所定の濃度に達した場合に、前記第1の処理ステップから前記第2の処理ステップに移行することを特徴とする請求項3の排水処理方法。
  5. 前記第2の処理ステップの終了後、前記第3の電極をカソードとし、前記第2の電極をアノードとして電気化学的手法により前記被処理水中のリン化合物を処理する第3の処理ステップを含むことを特徴とする請求項3又は請求項4の排水処理方法。
  6. 前記他方の電極又は前記第2の電極の材料としてステンレスを用いることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4又は請求項5の排水処理方法。
  7. 前記電気化学的手法により次亜ハロゲン酸、又は、オゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能な導電体として貴金属又は当該貴金属を被覆した導電体を用いることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5又は請求項6の排水処理方法。
  8. 前記電気化学的手法により次亜ハロゲン酸、又は、オゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能な導電体としてセラミックス系導電体又は当該セラミックス系導電体を被覆した導電体を用いることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5又は請求項6の排水処理方法。
  9. 前記電気化学的手法により次亜ハロゲン酸、又は、オゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能な導電体として炭素系導電体又は当該炭素系導電体を被覆した導電体を用いることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5又は請求項6の排水処理方法。
  10. 前記電気化学的手法により次亜ハロゲン酸、又は、オゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能な導電体としてステンレス又は当該ステンレスを被覆した導電体を用いることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5又は請求項6の排水処理方法。
  11. 被処理水中の窒素化合物を処理する排水処理装置において、
    前記被処理水中に少なくとも一部が浸漬された一対の電極を備え、
    一方の前記電極の材料は、電気化学的手法により次亜ハロゲン酸、又は、オゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能な導電体とされ、他方の前記電極の材料は鉄を含む導電体とされ、当該他方の電極の少なくとも前記被処理水中に浸漬された部分の表面積は、前記一方の電極の少なくとも前記被処理水中に浸漬された部分の表面積よりも大きくされると共に、
    前記一方の電極をアノードとし、前記他方の電極をカソードとして電気化学的手法により当該被処理水を処理することを特徴とする排水処理装置。
  12. 前記電極の極性を切り換えて電気化学的手法により前記被処理水中のリン化合物を処理する手段を備えることを特徴とする請求項11の排水処理装置。
  13. 被処理水中の窒素化合物を処理する排水処理装置において、
    前記被処理水中に少なくとも一部が浸漬された第1の電極、第2の電極及び第3の電極とを備え、
    前記第1の電極は導電体とされ、前記第2の電極の材料は鉄を含む導電体とされ、前記第3の電極の材料は、電気化学的手法でアノードとされた場合に次亜ハロゲン酸、又は、オゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能な導電体とされると共に、前記第2の電極及び第3の電極の少なくとも前記被処理水中に浸漬された部分の表面積は、前記第1の電極の少なくとも前記被処理水中に浸漬された部分の表面積よりも大きくされると共に、
    前記第1の電極をアノードとし、前記第2の電極をカソードとして電気化学的手法により前記被処理水を処理する第1の処理ステップと、
    該第1の処理ステップの終了後、前記第3の電極をアノードとし、前記第2の電極をカソードとして電気化学的手法により当該被処理水を処理する第2の処理ステップとを実行することを特徴とする排水処理装置。
  14. 前記被処理水中のアンモニア及びアンモニウムイオンを検出する手段を備え、当該被処理水中のアンモニア及びアンモニウムイオンが所定の濃度に達した場合に、前記第1の処理ステップから前記第2の処理ステップに移行することを特徴とする請求項13の排水処理装置。
  15. 前記第2の処理ステップの終了後、前記第3の電極をカソードとし、前記第2の電極をアノードとして電気化学的手法により前記被処理水中のリン化合物を処理する第3の処理ステップを実行することを特徴とする請求項13又は請求項14の排水処理装置。
  16. 前記他方の電極又は前記第2の電極の材料はステンレスであることを特徴とする請求項11、請求項12、請求項13、請求項14又は請求項15の排水処理装置。
  17. 前記電気化学的手法により次亜ハロゲン酸、又は、オゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能な導電体は、貴金属又は当該貴金属を被覆した導電体であることを特徴とする請求項11、請求項12、請求項13、請求項14、請求項15又は請求項16の排水処理装置。
  18. 前記電気化学的手法により次亜ハロゲン酸、又は、オゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能な導電体は、セラミックス系導電体又は当該セラミックス系導電体を被覆した導電体であることを特徴とする請求項11、請求項12、請求項13、請求項14、請求項15又は請求項16の排水処理装置。
  19. 前記電気化学的手法により次亜ハロゲン酸、又は、オゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能な導電体は、炭素系導電体又は当該炭素系導電体を被覆した導電体であることを特徴とする請求項11、請求項12、請求項13、請求項14、請求項15又は請求項16の排水処理装置。
  20. 前記電気化学的手法により次亜ハロゲン酸、又は、オゾン、若しくは、活性酸素を発生させることが可能な導電体は、ステンレス又は当該ステンレスを被覆した導電体であることを特徴とする請求項11、請求項12、請求項13、請求項14、請求項15又は請求項16の排水処理装置。
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