JP2004016128A - コンバインの排藁搬送装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】排藁挟扼ガイドの伸縮操作を簡単にできる排藁搬送装置を提供する。
【解決手段】脱穀後の排藁を排藁搬送装置18により排藁処理部19へ搬送する構成であって、該排藁搬送装置18を排藁搬送チェーン11と、該排藁搬送チェーン11の下方に位置する排藁挟扼ガイド10より構成し、該排藁挟扼ガイド10を主ガイド10aと該主ガイド10a内を摺動する摺動ガイド10bとから構成し、該摺動ガイド10bとその下方に配設したネジ杆27に螺装した摺動体28を連動連結するとともに、該ネジ杆27をモータ24と連結し、該モータ24を操作手段と連結した。
【選択図】 図4
【解決手段】脱穀後の排藁を排藁搬送装置18により排藁処理部19へ搬送する構成であって、該排藁搬送装置18を排藁搬送チェーン11と、該排藁搬送チェーン11の下方に位置する排藁挟扼ガイド10より構成し、該排藁挟扼ガイド10を主ガイド10aと該主ガイド10a内を摺動する摺動ガイド10bとから構成し、該摺動ガイド10bとその下方に配設したネジ杆27に螺装した摺動体28を連動連結するとともに、該ネジ杆27をモータ24と連結し、該モータ24を操作手段と連結した。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンバインにおける脱穀処理後の排藁を排藁処理装置に搬送する排藁搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、コンバインの脱穀装置の扱胴により脱穀された後の排藁を、機体後部に配置する排藁処理装置まで搬送する排藁搬送装置を、伸縮自在な排藁挟扼ガイドとその上側の排藁搬送チェーンから構成し、排藁搬送装置の下側に排藁の搬送方向に沿って、排藁処理装置を配置し、切断や結束等の排藁の処理に応じて、操作レバーを操作して排藁挟扼ガイドに設けた摺動ガイドを摺動移動させ、排藁を落下させる位置を変更できるようにした技術が公知となっている。
例えば、特開平7−46939号公報に示されている技術は、主ガイドと該主ガイド内を貫通する摺動ガイドとからなる二重構造で、摺動ガイドが主フレーム内を前後方向に摺動体可能に構成されている排藁挟扼ガイドと該排藁挟扼ガイドの上方に備える排藁搬送チェーンから構成される排藁搬送装置において、主ガイドに対し摺動ガイドを押し込んでいく作動と引き出していく作動との両方を、摺動ガイドの両端にそれぞれ接続したワイヤーにより行うものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特開平7−46939号公報に示されている技術は、摺動ガイドの位置を伸長させるか収縮させるかを2本のワイヤーを操作して行うため、操作力が大きくなっていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0005】
即ち、請求項1においては、脱穀後の排藁を排藁搬送装置により排藁処理装置へ搬送する構成であって、該排藁搬送装置を排藁搬送チェーンと、該排藁搬送チェーンの下方に位置する排藁挟扼ガイドより構成し、該排藁挟扼ガイドを主ガイドと該主ガイド下部を摺動する摺動ガイドとから構成し、該摺動ガイドとその下方に配設したネジ杆に螺装した摺動体を連動連結するとともに、該ネジ杆をモータと連結し、該モータを操作手段と連結したものである。
【0006】
請求項2においては、前記摺動体に係合するカムを設け、該カムと排藁処理部の排藁切断装置のカバーとをワイヤーで連結したものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明に係る排藁搬送装置を備えたコンバインの全体側面図、図2は同じく全体平面図、図3は同じく脱穀部の側面一部断面図、図4は排藁挟扼ガイドを収縮した状態の排藁搬送装置の側面図、図5は図3における一部拡大側面図、図6は排藁挟扼ガイドを収縮した状態の排藁搬送装置の平面図、図7は同じく一部断面後面図、図8は排藁挟扼ガイドを伸長した状態の排藁搬送装置の側面図、図9は排藁挟扼ガイドを収縮した状態におけるカムの状態を示す側面図、図10は排藁挟扼ガイドの伸長途中におけるカムの状態を示す側面図、図11は排藁挟扼ガイドを伸長した状態におけるカムの状態を示す側面図、図12は別実施例の排藁搬送装置の側面図、図13は同じく一部断面後面図、図14は別実施例の排藁搬送装置の側面図、図15は別実施例の排藁搬送装置の平面図、図16は排藁切断装置の側面図である。
【0008】
まず、本発明に係わるコンバインの全体構成について、図1乃至図3より説明する。
クローラ式走行装置1上には機体フレーム2が載置され、該機体フレーム2前端には引起し・刈取部3が昇降可能に配設されている。該引起し・刈取部3は前端に分草板4を突出して穀稈を分草し、その後部に引起しケース5を立設して該引起しケース5より突出したタイン6の回転により穀稈を引き起こし、前記分草板4後部に配設した刈刃7にて株元を刈り取るようにしている。
【0009】
刈り取られた穀稈は、上部搬送装置、下部搬送装置、縦搬送装置8にて後部へ搬送され、該縦搬送装置8の上端から株元がフィードチェーン9に受け継がれ、脱穀部12内に穀稈が搬送される。そして、該フィードチェーン9後端には排藁搬送装置18が配設され、該排藁搬送装置18後部下方には排藁切断装置44または結束装置等からなる排藁処理部19が形成されて、排藁の処理を行うようにしている。
【0010】
また、前記脱穀部12側部には選別後の精粒を貯留するグレンタンク13が配設され、該グレンタンク13前部には運転室14が配設される一方、グレンタンク13後部には排出オーガ15の縦オーガ15aが立設され、該縦オーガ15aを中心にしてグレンタンク13が側方へ回動可能とし、機体内部側に配置した駆動系や油圧系のメンテナンスを容易にしている。
そして、該グレンタンク13の底部には排出コンベア16が前後方向に配設され、該排出コンベア16から前記排出オーガ15に動力が伝達されて、排出オーガ15先端よりトラック等へグレンタンク13内の穀粒を排出できるようにしている。更に、脱穀部12下方には、選別部17が配設され、脱穀部12から流下する穀粒や藁屑等から穀粒を選別し、前記グレンタンク13に搬送するようにしている。
【0011】
次に、排藁搬送装置18の構成について説明する。
図3に示す如く、穀稈の搬送において、フィードチェーン9の下流(後端)には、排藁搬送装置18が備えられ、扱胴21の回転により脱穀された後の排藁を、機体最後部に配置する排藁切断装置44または結束装置(図示せず)等の排藁処理部19まで搬送している。
そして、図4乃至図8に示す如く、該排藁搬送装置18は、排藁挟扼ガイド10と、該排藁挟扼ガイド10の上方に備える排藁搬送チェーン11から構成され、前記フィードチェーン9の後部より排藁搬送装置18に受け継いで、排藁挟扼ガイド10と排藁搬送チェーン11との間に排藁の株元側を挟持して、排藁搬送チェーン11の駆動により排藁処理部19まで排藁を搬送する。
【0012】
前記排藁挟扼ガイド10は棒状の主ガイド10aと該主ガイド10a下部に平行に配置される摺動ガイド10bとからなり、該主ガイド10aの下面には断面視逆U字状のレール体10fが固設され、該レール体10f内に摺動ガイド10bを収納して、該摺動ガイド10bが主ガイド10a下方で軸心方向に摺動体可能に構成されている。
図4に示す如く、該レール体10fの前後両側下面より支持杆10c・10cを下方に突設している。該支持杆10c・10cはバネ22を外嵌して機体側で支持し、排藁挟扼ガイド10を排藁搬送チェーン11側へ付勢している。
また、主ガイド10aの図4における左側端(搬送上流側)に「へ」字状に杆を曲げた入口側ガイド杆10dが形成され、他側のレール体10f下部には複数のガイドローラ23・23が適当な間隔を置いて回転自在に軸支され、該ガイドローラ23・23により摺動ガイド10bの上下位置を規制して、該摺動ガイド10bと主ガイド10aは一体的に上下方向に移動するようにしている。
【0013】
そして、排藁挟扼ガイド10の下方に取付プレート39を設けて機体側に固定し、該取付プレート39の一側にアクチュエータとしてモータ24を配設し、該モータ24を運転室14に配置した操作手段となる図示せぬ操作スイッチと接続して駆動操作可能としている。また、該搬送挟扼ガイド10の株元側には、排藁の株元側から穂先側に泥が侵入するのを防止するために、板状のゴム部材25の上部がレール体10fの側面に固設されて下方へ延設されている。
また、図5及び図6に示す如く、取付プレート39の他側から搬送チェーン11側に支持ステー26が突設されて、該支持ステー26にネジ杆27の他側が回転自在に支持され、その一端がモータ24の駆動軸に連結されている。該ネジ杆27が排藁挟扼ガイド10と平行に配置されるとともに、該ネジ杆27の外周にネジ部が形成され、該ネジ部に摺動体28が螺装されている。該摺動体28はパイプ状に構成して内面に雌ネジを形成し、該摺動体28の外周上部には、正面視で「L」字状の連結部材30が上方に向かって突設されており、該連結部材30より取付プレート39側に向かってピン20を突出している。該ピン20の先端は取付プレート39にネジ杆27と平行に開口されたガイド溝(または長孔)39aに挿通して摺動体28をガイドするとともに、取付プレート39の両端に設けられた係止部材29により回り止めしている。
【0014】
こうして、モータ24を駆動することにより、その動力はモータ24からネジ杆27に伝達されて、該ネジ杆27を回転させ、また、ネジ杆27に螺装された摺動体28はガイド溝39aによりその回転が規制されながらネジ杆27上を軸方向に移動するように構成されているのである。
【0015】
また、摺動体28の外周上部に設けた連結部材30に連結アーム31の一端が枢結され、該連結アーム31の他端が前記摺動ガイド10bの図4における左側端(フィードチェーン側)から下方に突設した連結部10eに枢結されている。このように、摺動ガイド10bと摺動体28とを連結アーム31を介して連結することにより、排藁の搬送量が増加して排藁挟扼ガイド10が下方に移動した場合等に、排藁挟扼ガイド10の上下運動による衝撃が吸収され、ネジ杆27側の駆動側に無理な力がかからないようにしている。そして、摺動体28がネジ杆27上を移動すると、摺動ガイド10bは連動して摺動体28と同一の方向に摺動できる。
なお、排藁搬送装置は、図12及び図13に示す如く、摺動ガイド10bと摺動体28とを連結アーム31を介さずに直接連結して構成することもでき、この場合駆動側は主ガイド10aとともに昇降する。
【0016】
また、図6、図9に示す如く、取付プレート39に対してネジ杆27と反対側にカム32が配置され、該カム32は略「y」字状に形成して、その中央部を取付プレート39より突設した枢支軸34により回動可能に枢支されている。該カム32は上部に凹部32aを形成し、該凹部32aに前記摺動体28からガイド溝39aを介して突設したピン20の先端部を挿入可能に、開放部をモータ側に向けて配設している。
【0017】
さらに、前記枢支軸34の先端部に回転自在に枢支するカム32のボス部32b上に固定部材35が突設され、該固定部材35の先端部から突設された固定軸35aにバネ部材36の一端を係止し、該バネ部材36の他端を機体側に固定して付勢している。
また、該カム32の側面には固定ピン37により連結部材となるワイヤー38の一端が固定され、該ワイヤー38の他端が切換装置と接続されている。本実施例では、後述する排藁処理部19の排藁切断装置44の上方を覆うカバー33と接続されて、カム32の回転に連動してカバー33を開閉するように構成している。
【0018】
ここで、前記排藁切断装置44の構成について説明する。
図16に示す如く、排藁切断装置44の左側板47と右側板48との間に低速回転軸57と高速回転軸58が前後平行に横架されている。該低速回転軸57上に一定間隔毎に回転刃60・60・・・が配設され、高速回転軸58に一定間隔毎に回転刃61・61・・・が配設されている。該低速回転軸57と高速回転軸58との上方は開放され投入口とされ、カバー33で被装されている。該カバー33後側部には支点軸45・45が設けられ、左側板47後部と右側板48後部に枢支され、カバー33が前高後低となるように配設して投入口を閉じられるようにしている。
【0019】
右側の支点軸45端部を右側板47より右側方に突設し、端部に回動アーム49を固設し、該回動アーム49端部にピン59を固設し、該ピン59で切換ロッド62後部を枢支している。一方、右側板47の前部の外側面に切換アーム63の中央部が軸支され、該切換アーム63に円弧状の連結アーム64が一体的に回動可能に連結され、該連結アーム64端部にピン65を固設し、該ピン65を切換ロッド62前部に枢支している。前記切換アーム63後部にはバネ部材66の上端が係止され、該バネ部材66下端を右側板47外側面下部のステー67に係止し切換アーム63後部を下方に付勢している。そして、切換アーム63前部に前記ワイヤー38の他端が係止され、該ワイヤー38と前記カム32とが連結されているのである。
【0020】
したがって、カム32の回転に連動してワイヤー38が下方へ引かれると、切換アーム63と連結アーム64が回動され、切換ロッド62を押し、アーム49を介してカバー33が下方へ回動されて、投入口が閉じられる。逆に、ワイヤー38が押し込まれると、バネ部材66の付勢力によってカバー33は上方に回動される。
【0021】
このように構成することによって、摺動ガイド10bが収縮した状態においては、カバー33が開けられて排藁は切断装置へ送られ、このとき、カム32は図9に示すようにバネ部材36により時計回り方向へ付勢されている。そして、結束または集束または(切断せずに)放出側に操作すると、スイッチONされて、モータ24が回転駆動されてネジ杆27が回動され、摺動体28が図10における左方へ移動すると同時に、連動連結された摺動ガイド10bがガイドローラ23・23に案内されながら繰出されて左方へ摺動し、排藁挟扼ガイド10が伸長され,搬送された排藁を排藁搬送装置18終端位置から落下させて、排藁処理部19の結束装置、或は集束装置等で処理したり、切断せずに圃場に放出するようにしている。
このときカム32は、図10に示す如く、摺動体28より突出したピン20が前記カム32の凹部32a内に入り、さらに摺動体28が移動すると、図11に示す如く、カム32はピン20に押されて反時計回り方向に回動し、ワイヤー38が引かれて排藁切断装置44のカバー33が閉じられる。そして同時に、カム32の固定軸35aに係止したバネ部材36が死点越えとなり、凹部32aが図11における左方を向いた状態で保持され、カバー33を閉じた状態に保持するのである。
【0022】
また、図8に示す如く、摺動ガイド10bが伸張した状態において、切断側に操作とすると、操作スイッチが切り換えられてモータ24を逆回転駆動して、摺動体28が図8における左方へ移動すると同時に、摺動ガイド10bがガイドローラ23・23に案内されて引き込まれて、図8における左方へ摺動し、排藁挟扼ガイド10が収縮される。これにより、搬送された排藁は排藁搬送装置18の略中央部で落下して、排藁処理部19の排藁切断装置44で切断されるようになるのである。
この時、カム32は反時計回り方向に付勢されているが、摺動体28が図11における右方に移動すると、まず摺動体28のピン20がカム32の凹部32a内側に係合し、さらに摺動体28が移動すると、カム32が押されて時計回り方向に回動し、ワイヤー38が押し込まれて排藁切断装置44のカバー33が開く。そして、カム32はバネ部材36の支点越えを利用して、凹部32aが右方を向いた状態で保持され、カバー33を開いた状態にしているのである。
【0023】
したがって、操作スイッチを切り換えるだけの簡単な操作で、摺動ガイド10bを確実に摺動させて、排藁の落下位置を任意の位置に調節することが可能となり、排藁挟扼ガイドを伸縮するための操作力の低減を図ることができる。また、摺動ガイド10bは長く構成されているので、ストロークが長くなるが、カバー33の回動に必要なストロークは前記ストロークに比べて小さい。そこで、本発明においては、この摺動に連動して回転するカム32を摺動途中に配置して、該カム32の回転により得られる移動をカバー33との連結部材のストロークに利用して、別途駆動機構を設けることをなくしている。
【0024】
次に、排藁搬送装置18の別施例について説明する。
図14に示す如く、排藁挟扼ガイド40は、前述の実施例と同様に、棒状の主ガイド40aと該主ガイド40aの下部のレール体内を摺動する摺動ガイド40bとからなる構成とし、摺動ガイド40bがレール体内を軸心方向にスライド可能に構成されている。
該主ガイド40aの両側下面より支持杆40c・40cを下方に突設している。該支持杆40c・40cはバネ43・43を外嵌して機体側で支持し、排藁挟扼ガイド40を排藁搬送チェーン11側へ付勢している。
【0025】
そして、排藁挟扼ガイド40のレール体の下部には取付プレート41が固設されて、排藁の株元側から穂先側に泥が侵入するのを防止するとともに、該取付プレート41にモータ42を配設している。モータ42は運転室14に配置された操作手段となる図示せぬ操作スイッチと接続されている。
【0026】
また、摺動ガイド40bの図14における右側下部に水平方向に直線状に歯部が形成されて、ラック部40eが形成されており、該ラック部40eに噛合するようにピニオン46が下方に配設されている。該ピニオン46は前記モータ42の駆動軸に固設されて回動自在に構成されている。
【0027】
このように構成することによって、摺動ガイド40bが収縮した状態において、操作スイッチを、結束または集束または(切断せずに)放出側に操作すると、モータ42によりピニオン46が回転駆動して、摺動ガイド40bが繰出されて、図14における左方へ摺動し、排藁挟扼ガイド10が伸長される。そして,搬送された排藁を排藁搬送装置18終端位置から落下させて、排藁処理部19の結束装置、或は集束装置等で処理したり、切断せずに圃場に放出するようにしている。
【0028】
また、摺動ガイドが伸張した状態において、操作スイッチを切断側に操作とすると、モータ42によりピニオン46が回転駆動して、摺動ガイド40bが引き込まれて、摺動ガイド40bが図14における右方へ摺動し、排藁挟扼ガイド10が収縮される。これにより、搬送された排藁は排藁搬送装置18の略中央部で落下して、排藁処理部19の排藁切断装置44で切断されるようになるのである。
【0029】
また、排藁搬送装置18を以下の如く構成することもできる。
図15に示す如く、排藁挟扼ガイド50は、前述の実施例と同様に、主ガイド50aと摺動ガイド50bとからなる構造で、摺動ガイド50bが主ガイド50a内を軸心方向に摺動体可能に構成されている。
【0030】
そして、摺動ガイド50bの下方にレバー51を水平方向に配設し、該レバー51の一端を摺動ガイド50bに枢支し、他端を扇形歯車52に固設している。該扇形歯車52はモータ53の駆動軸に固設された歯車54に噛合され、モータからの動力をレバー51に伝達し、該レバー51を回動可能としている。該モータ53とレバー51の回動支点とは、排藁チェーン11よりフィードチェーン9側、つまり排藁の株元側に配置して、レバー51を水平方向に回動するものとし、排藁搬送装置18の高さをできるだけ小さなものとしている。また、モータ53は運転室14に配置された操作手段となる図示せぬ操作スイッチと接続されている。
【0031】
また、前記レバー51の側面には固定ピン55によりワイヤー56の一端が固定され、他端が排藁処理部19の排藁切断装置44の上方を覆うカバー33と接続されて、レバー51の回転、つまり摺動ガイド50bの伸縮に連動してカバー33を開閉するように構成している。
【0032】
このように構成することによって、摺動ガイド50bが収縮した状態において、操作スイッチを、結束または集束または(切断せずに)放出側に操作すると、モータ53により扇形歯車52が回動してレバー51が回動され、該レバー51に押されて摺動ガイド50bが繰出され、図15における左方へ摺動して、排藁挟扼ガイド50が伸長されるとともに、ワイヤー56が押し込まれて排藁切断装置44のカバー33が閉じられる。そして,搬送された排藁を排藁搬送装置18終端位置から落下させて、排藁処理部19の結束装置、或は集束装置等で処理したり、切断せずに圃場に放出するようにしている。
【0033】
また、摺動ガイドが伸張した状態において、操作スイッチを切断側に操作とすると、モータ53によりレバー51が回転され、該レバー51に引かれて摺動ガイド50bが引き込まれて、摺動ガイド50bが図15における右方へ摺動して、排藁挟扼ガイド50が収縮されるとともに、ワイヤー56が引かれて排藁切断装置44のカバー33が開く。これにより、搬送された排藁は排藁搬送装置18の略中央部で落下して、排藁処理部19の排藁切断装置44で切断されるようになるのである。
【0034】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏する。
【0035】
即ち、請求項1に示す如く、脱穀後の排藁を排藁搬送装置により排藁処理装置へ搬送する構成であって、該排藁搬送装置を排藁搬送チェーンと、該排藁搬送チェーンの下方に位置する排藁挟扼ガイドより構成し、該排藁挟扼ガイドを主ガイドと該主ガイド下部を摺動する摺動ガイドとから構成し、該摺動ガイドとその下方に配設したネジ杆に螺装した摺動体を連動連結するとともに、該ネジ杆をモータと連結し、該モータを操作手段と連結したので、操作スイッチを切り換えるだけの簡単な操作で、摺動ガイドを確実に摺動させて、排藁の落下位置を任意の位置に調節することが可能となり、排藁挟扼ガイドを伸縮するための操作力の低減を図ることができる。
【0036】
請求項2に示す如く、前記摺動体に係合するカムを設け、該カムと排藁処理部の排藁切断装置のカバーとをワイヤーで連結したので、排藁挟扼ガイドの伸縮に連動して排藁処理部に設けた排藁切断装置のカバーを開閉できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る排藁搬送装置を備えたコンバインの全体側面図。
【図2】同じく全体平面図。
【図3】同じく脱穀部の側面一部断面図。
【図4】排藁挟扼ガイドを収縮した状態の排藁搬送装置の側面図。
【図5】図3における一部拡大側面図。
【図6】排藁挟扼ガイドを収縮した状態の排藁搬送装置の平面図。
【図7】同じく一部断面後面図。
【図8】排藁挟扼ガイドを伸長した状態の排藁搬送装置の側面図。
【図9】排藁挟扼ガイドを収縮した状態におけるカムの状態を示す側面図。
【図10】排藁挟扼ガイドの伸長途中におけるカムの状態を示す側面図。
【図11】排藁挟扼ガイドを伸長した状態におけるカムの状態を示す側面図。
【図12】別実施例の排藁搬送装置の側面図。
【図13】同じく一部断面後面図。
【図14】別実施例の排藁搬送装置の側面図。
【図15】別実施例の排藁搬送装置の平面図。
【図16】排藁切断装置の側面図。
【符号の説明】
10 排藁挟扼ガイド
10a 主ガイド
10b 摺動ガイド
11 排藁搬送チェーン
18 排藁搬送装置
19 排藁処理部
24 モータ
27 ネジ杆
28 摺動体
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンバインにおける脱穀処理後の排藁を排藁処理装置に搬送する排藁搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、コンバインの脱穀装置の扱胴により脱穀された後の排藁を、機体後部に配置する排藁処理装置まで搬送する排藁搬送装置を、伸縮自在な排藁挟扼ガイドとその上側の排藁搬送チェーンから構成し、排藁搬送装置の下側に排藁の搬送方向に沿って、排藁処理装置を配置し、切断や結束等の排藁の処理に応じて、操作レバーを操作して排藁挟扼ガイドに設けた摺動ガイドを摺動移動させ、排藁を落下させる位置を変更できるようにした技術が公知となっている。
例えば、特開平7−46939号公報に示されている技術は、主ガイドと該主ガイド内を貫通する摺動ガイドとからなる二重構造で、摺動ガイドが主フレーム内を前後方向に摺動体可能に構成されている排藁挟扼ガイドと該排藁挟扼ガイドの上方に備える排藁搬送チェーンから構成される排藁搬送装置において、主ガイドに対し摺動ガイドを押し込んでいく作動と引き出していく作動との両方を、摺動ガイドの両端にそれぞれ接続したワイヤーにより行うものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特開平7−46939号公報に示されている技術は、摺動ガイドの位置を伸長させるか収縮させるかを2本のワイヤーを操作して行うため、操作力が大きくなっていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0005】
即ち、請求項1においては、脱穀後の排藁を排藁搬送装置により排藁処理装置へ搬送する構成であって、該排藁搬送装置を排藁搬送チェーンと、該排藁搬送チェーンの下方に位置する排藁挟扼ガイドより構成し、該排藁挟扼ガイドを主ガイドと該主ガイド下部を摺動する摺動ガイドとから構成し、該摺動ガイドとその下方に配設したネジ杆に螺装した摺動体を連動連結するとともに、該ネジ杆をモータと連結し、該モータを操作手段と連結したものである。
【0006】
請求項2においては、前記摺動体に係合するカムを設け、該カムと排藁処理部の排藁切断装置のカバーとをワイヤーで連結したものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明に係る排藁搬送装置を備えたコンバインの全体側面図、図2は同じく全体平面図、図3は同じく脱穀部の側面一部断面図、図4は排藁挟扼ガイドを収縮した状態の排藁搬送装置の側面図、図5は図3における一部拡大側面図、図6は排藁挟扼ガイドを収縮した状態の排藁搬送装置の平面図、図7は同じく一部断面後面図、図8は排藁挟扼ガイドを伸長した状態の排藁搬送装置の側面図、図9は排藁挟扼ガイドを収縮した状態におけるカムの状態を示す側面図、図10は排藁挟扼ガイドの伸長途中におけるカムの状態を示す側面図、図11は排藁挟扼ガイドを伸長した状態におけるカムの状態を示す側面図、図12は別実施例の排藁搬送装置の側面図、図13は同じく一部断面後面図、図14は別実施例の排藁搬送装置の側面図、図15は別実施例の排藁搬送装置の平面図、図16は排藁切断装置の側面図である。
【0008】
まず、本発明に係わるコンバインの全体構成について、図1乃至図3より説明する。
クローラ式走行装置1上には機体フレーム2が載置され、該機体フレーム2前端には引起し・刈取部3が昇降可能に配設されている。該引起し・刈取部3は前端に分草板4を突出して穀稈を分草し、その後部に引起しケース5を立設して該引起しケース5より突出したタイン6の回転により穀稈を引き起こし、前記分草板4後部に配設した刈刃7にて株元を刈り取るようにしている。
【0009】
刈り取られた穀稈は、上部搬送装置、下部搬送装置、縦搬送装置8にて後部へ搬送され、該縦搬送装置8の上端から株元がフィードチェーン9に受け継がれ、脱穀部12内に穀稈が搬送される。そして、該フィードチェーン9後端には排藁搬送装置18が配設され、該排藁搬送装置18後部下方には排藁切断装置44または結束装置等からなる排藁処理部19が形成されて、排藁の処理を行うようにしている。
【0010】
また、前記脱穀部12側部には選別後の精粒を貯留するグレンタンク13が配設され、該グレンタンク13前部には運転室14が配設される一方、グレンタンク13後部には排出オーガ15の縦オーガ15aが立設され、該縦オーガ15aを中心にしてグレンタンク13が側方へ回動可能とし、機体内部側に配置した駆動系や油圧系のメンテナンスを容易にしている。
そして、該グレンタンク13の底部には排出コンベア16が前後方向に配設され、該排出コンベア16から前記排出オーガ15に動力が伝達されて、排出オーガ15先端よりトラック等へグレンタンク13内の穀粒を排出できるようにしている。更に、脱穀部12下方には、選別部17が配設され、脱穀部12から流下する穀粒や藁屑等から穀粒を選別し、前記グレンタンク13に搬送するようにしている。
【0011】
次に、排藁搬送装置18の構成について説明する。
図3に示す如く、穀稈の搬送において、フィードチェーン9の下流(後端)には、排藁搬送装置18が備えられ、扱胴21の回転により脱穀された後の排藁を、機体最後部に配置する排藁切断装置44または結束装置(図示せず)等の排藁処理部19まで搬送している。
そして、図4乃至図8に示す如く、該排藁搬送装置18は、排藁挟扼ガイド10と、該排藁挟扼ガイド10の上方に備える排藁搬送チェーン11から構成され、前記フィードチェーン9の後部より排藁搬送装置18に受け継いで、排藁挟扼ガイド10と排藁搬送チェーン11との間に排藁の株元側を挟持して、排藁搬送チェーン11の駆動により排藁処理部19まで排藁を搬送する。
【0012】
前記排藁挟扼ガイド10は棒状の主ガイド10aと該主ガイド10a下部に平行に配置される摺動ガイド10bとからなり、該主ガイド10aの下面には断面視逆U字状のレール体10fが固設され、該レール体10f内に摺動ガイド10bを収納して、該摺動ガイド10bが主ガイド10a下方で軸心方向に摺動体可能に構成されている。
図4に示す如く、該レール体10fの前後両側下面より支持杆10c・10cを下方に突設している。該支持杆10c・10cはバネ22を外嵌して機体側で支持し、排藁挟扼ガイド10を排藁搬送チェーン11側へ付勢している。
また、主ガイド10aの図4における左側端(搬送上流側)に「へ」字状に杆を曲げた入口側ガイド杆10dが形成され、他側のレール体10f下部には複数のガイドローラ23・23が適当な間隔を置いて回転自在に軸支され、該ガイドローラ23・23により摺動ガイド10bの上下位置を規制して、該摺動ガイド10bと主ガイド10aは一体的に上下方向に移動するようにしている。
【0013】
そして、排藁挟扼ガイド10の下方に取付プレート39を設けて機体側に固定し、該取付プレート39の一側にアクチュエータとしてモータ24を配設し、該モータ24を運転室14に配置した操作手段となる図示せぬ操作スイッチと接続して駆動操作可能としている。また、該搬送挟扼ガイド10の株元側には、排藁の株元側から穂先側に泥が侵入するのを防止するために、板状のゴム部材25の上部がレール体10fの側面に固設されて下方へ延設されている。
また、図5及び図6に示す如く、取付プレート39の他側から搬送チェーン11側に支持ステー26が突設されて、該支持ステー26にネジ杆27の他側が回転自在に支持され、その一端がモータ24の駆動軸に連結されている。該ネジ杆27が排藁挟扼ガイド10と平行に配置されるとともに、該ネジ杆27の外周にネジ部が形成され、該ネジ部に摺動体28が螺装されている。該摺動体28はパイプ状に構成して内面に雌ネジを形成し、該摺動体28の外周上部には、正面視で「L」字状の連結部材30が上方に向かって突設されており、該連結部材30より取付プレート39側に向かってピン20を突出している。該ピン20の先端は取付プレート39にネジ杆27と平行に開口されたガイド溝(または長孔)39aに挿通して摺動体28をガイドするとともに、取付プレート39の両端に設けられた係止部材29により回り止めしている。
【0014】
こうして、モータ24を駆動することにより、その動力はモータ24からネジ杆27に伝達されて、該ネジ杆27を回転させ、また、ネジ杆27に螺装された摺動体28はガイド溝39aによりその回転が規制されながらネジ杆27上を軸方向に移動するように構成されているのである。
【0015】
また、摺動体28の外周上部に設けた連結部材30に連結アーム31の一端が枢結され、該連結アーム31の他端が前記摺動ガイド10bの図4における左側端(フィードチェーン側)から下方に突設した連結部10eに枢結されている。このように、摺動ガイド10bと摺動体28とを連結アーム31を介して連結することにより、排藁の搬送量が増加して排藁挟扼ガイド10が下方に移動した場合等に、排藁挟扼ガイド10の上下運動による衝撃が吸収され、ネジ杆27側の駆動側に無理な力がかからないようにしている。そして、摺動体28がネジ杆27上を移動すると、摺動ガイド10bは連動して摺動体28と同一の方向に摺動できる。
なお、排藁搬送装置は、図12及び図13に示す如く、摺動ガイド10bと摺動体28とを連結アーム31を介さずに直接連結して構成することもでき、この場合駆動側は主ガイド10aとともに昇降する。
【0016】
また、図6、図9に示す如く、取付プレート39に対してネジ杆27と反対側にカム32が配置され、該カム32は略「y」字状に形成して、その中央部を取付プレート39より突設した枢支軸34により回動可能に枢支されている。該カム32は上部に凹部32aを形成し、該凹部32aに前記摺動体28からガイド溝39aを介して突設したピン20の先端部を挿入可能に、開放部をモータ側に向けて配設している。
【0017】
さらに、前記枢支軸34の先端部に回転自在に枢支するカム32のボス部32b上に固定部材35が突設され、該固定部材35の先端部から突設された固定軸35aにバネ部材36の一端を係止し、該バネ部材36の他端を機体側に固定して付勢している。
また、該カム32の側面には固定ピン37により連結部材となるワイヤー38の一端が固定され、該ワイヤー38の他端が切換装置と接続されている。本実施例では、後述する排藁処理部19の排藁切断装置44の上方を覆うカバー33と接続されて、カム32の回転に連動してカバー33を開閉するように構成している。
【0018】
ここで、前記排藁切断装置44の構成について説明する。
図16に示す如く、排藁切断装置44の左側板47と右側板48との間に低速回転軸57と高速回転軸58が前後平行に横架されている。該低速回転軸57上に一定間隔毎に回転刃60・60・・・が配設され、高速回転軸58に一定間隔毎に回転刃61・61・・・が配設されている。該低速回転軸57と高速回転軸58との上方は開放され投入口とされ、カバー33で被装されている。該カバー33後側部には支点軸45・45が設けられ、左側板47後部と右側板48後部に枢支され、カバー33が前高後低となるように配設して投入口を閉じられるようにしている。
【0019】
右側の支点軸45端部を右側板47より右側方に突設し、端部に回動アーム49を固設し、該回動アーム49端部にピン59を固設し、該ピン59で切換ロッド62後部を枢支している。一方、右側板47の前部の外側面に切換アーム63の中央部が軸支され、該切換アーム63に円弧状の連結アーム64が一体的に回動可能に連結され、該連結アーム64端部にピン65を固設し、該ピン65を切換ロッド62前部に枢支している。前記切換アーム63後部にはバネ部材66の上端が係止され、該バネ部材66下端を右側板47外側面下部のステー67に係止し切換アーム63後部を下方に付勢している。そして、切換アーム63前部に前記ワイヤー38の他端が係止され、該ワイヤー38と前記カム32とが連結されているのである。
【0020】
したがって、カム32の回転に連動してワイヤー38が下方へ引かれると、切換アーム63と連結アーム64が回動され、切換ロッド62を押し、アーム49を介してカバー33が下方へ回動されて、投入口が閉じられる。逆に、ワイヤー38が押し込まれると、バネ部材66の付勢力によってカバー33は上方に回動される。
【0021】
このように構成することによって、摺動ガイド10bが収縮した状態においては、カバー33が開けられて排藁は切断装置へ送られ、このとき、カム32は図9に示すようにバネ部材36により時計回り方向へ付勢されている。そして、結束または集束または(切断せずに)放出側に操作すると、スイッチONされて、モータ24が回転駆動されてネジ杆27が回動され、摺動体28が図10における左方へ移動すると同時に、連動連結された摺動ガイド10bがガイドローラ23・23に案内されながら繰出されて左方へ摺動し、排藁挟扼ガイド10が伸長され,搬送された排藁を排藁搬送装置18終端位置から落下させて、排藁処理部19の結束装置、或は集束装置等で処理したり、切断せずに圃場に放出するようにしている。
このときカム32は、図10に示す如く、摺動体28より突出したピン20が前記カム32の凹部32a内に入り、さらに摺動体28が移動すると、図11に示す如く、カム32はピン20に押されて反時計回り方向に回動し、ワイヤー38が引かれて排藁切断装置44のカバー33が閉じられる。そして同時に、カム32の固定軸35aに係止したバネ部材36が死点越えとなり、凹部32aが図11における左方を向いた状態で保持され、カバー33を閉じた状態に保持するのである。
【0022】
また、図8に示す如く、摺動ガイド10bが伸張した状態において、切断側に操作とすると、操作スイッチが切り換えられてモータ24を逆回転駆動して、摺動体28が図8における左方へ移動すると同時に、摺動ガイド10bがガイドローラ23・23に案内されて引き込まれて、図8における左方へ摺動し、排藁挟扼ガイド10が収縮される。これにより、搬送された排藁は排藁搬送装置18の略中央部で落下して、排藁処理部19の排藁切断装置44で切断されるようになるのである。
この時、カム32は反時計回り方向に付勢されているが、摺動体28が図11における右方に移動すると、まず摺動体28のピン20がカム32の凹部32a内側に係合し、さらに摺動体28が移動すると、カム32が押されて時計回り方向に回動し、ワイヤー38が押し込まれて排藁切断装置44のカバー33が開く。そして、カム32はバネ部材36の支点越えを利用して、凹部32aが右方を向いた状態で保持され、カバー33を開いた状態にしているのである。
【0023】
したがって、操作スイッチを切り換えるだけの簡単な操作で、摺動ガイド10bを確実に摺動させて、排藁の落下位置を任意の位置に調節することが可能となり、排藁挟扼ガイドを伸縮するための操作力の低減を図ることができる。また、摺動ガイド10bは長く構成されているので、ストロークが長くなるが、カバー33の回動に必要なストロークは前記ストロークに比べて小さい。そこで、本発明においては、この摺動に連動して回転するカム32を摺動途中に配置して、該カム32の回転により得られる移動をカバー33との連結部材のストロークに利用して、別途駆動機構を設けることをなくしている。
【0024】
次に、排藁搬送装置18の別施例について説明する。
図14に示す如く、排藁挟扼ガイド40は、前述の実施例と同様に、棒状の主ガイド40aと該主ガイド40aの下部のレール体内を摺動する摺動ガイド40bとからなる構成とし、摺動ガイド40bがレール体内を軸心方向にスライド可能に構成されている。
該主ガイド40aの両側下面より支持杆40c・40cを下方に突設している。該支持杆40c・40cはバネ43・43を外嵌して機体側で支持し、排藁挟扼ガイド40を排藁搬送チェーン11側へ付勢している。
【0025】
そして、排藁挟扼ガイド40のレール体の下部には取付プレート41が固設されて、排藁の株元側から穂先側に泥が侵入するのを防止するとともに、該取付プレート41にモータ42を配設している。モータ42は運転室14に配置された操作手段となる図示せぬ操作スイッチと接続されている。
【0026】
また、摺動ガイド40bの図14における右側下部に水平方向に直線状に歯部が形成されて、ラック部40eが形成されており、該ラック部40eに噛合するようにピニオン46が下方に配設されている。該ピニオン46は前記モータ42の駆動軸に固設されて回動自在に構成されている。
【0027】
このように構成することによって、摺動ガイド40bが収縮した状態において、操作スイッチを、結束または集束または(切断せずに)放出側に操作すると、モータ42によりピニオン46が回転駆動して、摺動ガイド40bが繰出されて、図14における左方へ摺動し、排藁挟扼ガイド10が伸長される。そして,搬送された排藁を排藁搬送装置18終端位置から落下させて、排藁処理部19の結束装置、或は集束装置等で処理したり、切断せずに圃場に放出するようにしている。
【0028】
また、摺動ガイドが伸張した状態において、操作スイッチを切断側に操作とすると、モータ42によりピニオン46が回転駆動して、摺動ガイド40bが引き込まれて、摺動ガイド40bが図14における右方へ摺動し、排藁挟扼ガイド10が収縮される。これにより、搬送された排藁は排藁搬送装置18の略中央部で落下して、排藁処理部19の排藁切断装置44で切断されるようになるのである。
【0029】
また、排藁搬送装置18を以下の如く構成することもできる。
図15に示す如く、排藁挟扼ガイド50は、前述の実施例と同様に、主ガイド50aと摺動ガイド50bとからなる構造で、摺動ガイド50bが主ガイド50a内を軸心方向に摺動体可能に構成されている。
【0030】
そして、摺動ガイド50bの下方にレバー51を水平方向に配設し、該レバー51の一端を摺動ガイド50bに枢支し、他端を扇形歯車52に固設している。該扇形歯車52はモータ53の駆動軸に固設された歯車54に噛合され、モータからの動力をレバー51に伝達し、該レバー51を回動可能としている。該モータ53とレバー51の回動支点とは、排藁チェーン11よりフィードチェーン9側、つまり排藁の株元側に配置して、レバー51を水平方向に回動するものとし、排藁搬送装置18の高さをできるだけ小さなものとしている。また、モータ53は運転室14に配置された操作手段となる図示せぬ操作スイッチと接続されている。
【0031】
また、前記レバー51の側面には固定ピン55によりワイヤー56の一端が固定され、他端が排藁処理部19の排藁切断装置44の上方を覆うカバー33と接続されて、レバー51の回転、つまり摺動ガイド50bの伸縮に連動してカバー33を開閉するように構成している。
【0032】
このように構成することによって、摺動ガイド50bが収縮した状態において、操作スイッチを、結束または集束または(切断せずに)放出側に操作すると、モータ53により扇形歯車52が回動してレバー51が回動され、該レバー51に押されて摺動ガイド50bが繰出され、図15における左方へ摺動して、排藁挟扼ガイド50が伸長されるとともに、ワイヤー56が押し込まれて排藁切断装置44のカバー33が閉じられる。そして,搬送された排藁を排藁搬送装置18終端位置から落下させて、排藁処理部19の結束装置、或は集束装置等で処理したり、切断せずに圃場に放出するようにしている。
【0033】
また、摺動ガイドが伸張した状態において、操作スイッチを切断側に操作とすると、モータ53によりレバー51が回転され、該レバー51に引かれて摺動ガイド50bが引き込まれて、摺動ガイド50bが図15における右方へ摺動して、排藁挟扼ガイド50が収縮されるとともに、ワイヤー56が引かれて排藁切断装置44のカバー33が開く。これにより、搬送された排藁は排藁搬送装置18の略中央部で落下して、排藁処理部19の排藁切断装置44で切断されるようになるのである。
【0034】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏する。
【0035】
即ち、請求項1に示す如く、脱穀後の排藁を排藁搬送装置により排藁処理装置へ搬送する構成であって、該排藁搬送装置を排藁搬送チェーンと、該排藁搬送チェーンの下方に位置する排藁挟扼ガイドより構成し、該排藁挟扼ガイドを主ガイドと該主ガイド下部を摺動する摺動ガイドとから構成し、該摺動ガイドとその下方に配設したネジ杆に螺装した摺動体を連動連結するとともに、該ネジ杆をモータと連結し、該モータを操作手段と連結したので、操作スイッチを切り換えるだけの簡単な操作で、摺動ガイドを確実に摺動させて、排藁の落下位置を任意の位置に調節することが可能となり、排藁挟扼ガイドを伸縮するための操作力の低減を図ることができる。
【0036】
請求項2に示す如く、前記摺動体に係合するカムを設け、該カムと排藁処理部の排藁切断装置のカバーとをワイヤーで連結したので、排藁挟扼ガイドの伸縮に連動して排藁処理部に設けた排藁切断装置のカバーを開閉できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る排藁搬送装置を備えたコンバインの全体側面図。
【図2】同じく全体平面図。
【図3】同じく脱穀部の側面一部断面図。
【図4】排藁挟扼ガイドを収縮した状態の排藁搬送装置の側面図。
【図5】図3における一部拡大側面図。
【図6】排藁挟扼ガイドを収縮した状態の排藁搬送装置の平面図。
【図7】同じく一部断面後面図。
【図8】排藁挟扼ガイドを伸長した状態の排藁搬送装置の側面図。
【図9】排藁挟扼ガイドを収縮した状態におけるカムの状態を示す側面図。
【図10】排藁挟扼ガイドの伸長途中におけるカムの状態を示す側面図。
【図11】排藁挟扼ガイドを伸長した状態におけるカムの状態を示す側面図。
【図12】別実施例の排藁搬送装置の側面図。
【図13】同じく一部断面後面図。
【図14】別実施例の排藁搬送装置の側面図。
【図15】別実施例の排藁搬送装置の平面図。
【図16】排藁切断装置の側面図。
【符号の説明】
10 排藁挟扼ガイド
10a 主ガイド
10b 摺動ガイド
11 排藁搬送チェーン
18 排藁搬送装置
19 排藁処理部
24 モータ
27 ネジ杆
28 摺動体
Claims (2)
- 脱穀後の排藁を排藁搬送装置により排藁処理装置へ搬送する構成であって、該排藁搬送装置を排藁搬送チェーンと、該排藁搬送チェーンの下方に位置する排藁挟扼ガイドより構成し、該排藁挟扼ガイドを主ガイドと該主ガイド下部を摺動する摺動ガイドとから構成し、該摺動ガイドとその下方に配設したネジ杆に螺装した摺動体を連動連結するとともに、該ネジ杆をモータと連結し、該モータを操作手段と連結したことを特徴とするコンバインの排藁搬送装置。
- 前記摺動体に係合するカムを設け、該カムと排藁処理部の排藁切断装置のカバーとをワイヤーで連結したことを特徴とする請求項1記載のコンバインの排藁搬送装置。
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