JP2004016062A - 緑化用シート - Google Patents
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Abstract
【課題】極めて容易且つ低コストで取り付けることができ、取付スペースも小さくて済む遮音緑化用シートを含む緑化用シートを提供する。。
【解決手段】植物(17)の根(17a)の貫通を許すと共に培土(15)の流失を抑制可能なシート(11)を自立する支持体(21)に跨がせて垂下し、該支持体の各側におけるシート部分(11a)(11b)には植物の根の貫通を許すと共に培土の流失を抑制可能な複数の培土保持ポケット(13)を備えさせ、各培土保持ポケットは上部を開口し、各培土保持ポケット内に培土を収納し、各培土保持ポケット内の培土により植物を生育させるようにしたことを特徴とする遮音緑化用シート。
【選択図】 図1
【解決手段】植物(17)の根(17a)の貫通を許すと共に培土(15)の流失を抑制可能なシート(11)を自立する支持体(21)に跨がせて垂下し、該支持体の各側におけるシート部分(11a)(11b)には植物の根の貫通を許すと共に培土の流失を抑制可能な複数の培土保持ポケット(13)を備えさせ、各培土保持ポケットは上部を開口し、各培土保持ポケット内に培土を収納し、各培土保持ポケット内の培土により植物を生育させるようにしたことを特徴とする遮音緑化用シート。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、緑化用シートに関するものであり、更に詳しくは、建物、道路、広場、公園、庭等の遮音、緑化を図り、都市のヒートアイランド問題を軽減し、更に環境の景観を向上させるようにした遮音緑化用シートを含む緑化用シートに係るものである。
【0002】
【従来の技術】
本発明者等は、特許第2736842号公報において、高速道路等の道路の遮音緑化壁を提供している。この遮音緑化壁は、図5に示すように、H形鋼を地盤に立設してなる複数の柱1の両側にフック金具3を介して複数の台形状の緑化基盤体2を階段状に固定し、各緑化基盤体2内には培土を収納し、隣接する緑化基盤体2と緑化基盤体2との間に止め金具4を介して緑化基盤材の土嚢5を配設し、柱1と緑化基盤体2との間に培土6を充填し、各緑化基盤体2にて植物を生育させるようにしてなるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の遮音緑化壁は、道路の遮音と緑化を行ない得るものではあるが、下記の如き問題があることが判明した。
【0004】
(イ)道路の遮音壁は通常3〜4メートルの高さが必要である。上記従来の遮音緑化壁においては、風圧に耐え得るようにするためは基礎を丈夫なものにすることが要求される。従って、上記従来の遮音緑化壁はコスト高の謗りを免れないものとなる。
【0005】
(ロ)上記従来の遮音緑化壁は柱1の両側に複数の台形状の緑化基盤体2を階段状に固定するようにしているが、遮音緑化壁における片側のみを緑化すれば足りるような場合にはバランスが悪くなるため、バランスを保つための設計が困難になり、コスト高となる。
【0006】
(ハ)上記従来の遮音緑化壁は幅が大きいため、これを道路に設置するためには、新たに用地を買収する必要がある。
【0007】
(ニ)上記従来の遮音緑化壁は組立作業に手間がかかる。
【0008】
本発明は、上記従来の遮音緑化壁における上述の如き問題を解決し、極めて容易且つ低コストで取り付けることができ、取付スペースも小さくて済むようにした緑化用シートを提供しようとしてなされたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は下記の緑化用シートを提供するものである。
【0010】
(1)植物の根の貫通を許すと共に培土の流失を抑制可能なシートには植物の根の貫通を許すと共に培土の流失を抑制可能な複数の培土保持ポケットを備えさせ、各培土保持ポケットは上部を開口し、各培土保持ポケット内に培土を収納し、各培土保持ポケット内の培土により植物を生育させるようにしたことを特徴とする緑化用シート(請求項1)。
【0011】
(2)植物の根の貫通を許すと共に培土の流失を抑制可能なシートを自立する支持体に跨がせて垂下し、該支持体の各側におけるシート部分には植物の根の貫通を許すと共に培土の流失を抑制可能な複数の培土保持ポケットを備えさせ、各培土保持ポケットは上部を開口し、各培土保持ポケット内に培土を収納し、各培土保持ポケット内の培土により植物を生育させるようにしたことを特徴とする緑化用シート(請求項2)。
【0012】
(3)前記(2)において、前記支持体の各側におけるシート部分には前記各培土保持ポケットを対向する側の培土保持ポケットとは異なる高さに備えさせる(請求項3)。
【0013】
(4)前記(3)において、前記支持体は植物の根の貫通を許すものである(請求項4)。
【0014】
【作用】
[請求項1の緑化用シート]
請求項1の緑化用シートは適宜の支持手段に吊り下げて使用してもよいが、例えばビル等の建物の壁面に取り付けて使用してもよい。植物の根はシートと培土保持ポケットとを貫通して伸びる。培土保持ポケット内の培土により植物を生育させることにより緑化が行われる。
【0015】
[請求項2の緑化用シート]
請求項2の緑化用シートは、既存の金網フェンス、コンクリート塀、ブロック塀その他の自立する支持体に跨がせて取り付けられる。支持体の表裏両側に培土保持ポケットが配設されているため、植物は支持体の表裏両側にて生育される。植物の根はシートと培土保持ポケットとを貫通して伸びる。培土保持ポケット内の培土により植物を生育させることにより緑化が行われる。
【0016】
[請求項3の緑化用シート]
請求項3の緑化用シートは、各培土保持ポケットを対向する側の培土保持ポケットとは異なる高さに備えているため、外観的に好ましいだけでなく、培土保持ポケット間の上下方向の間隔が充分に確保される。従って、植物の生育スペースが充分に確保されると共に緑化用シート全体が軽くなる。また、植物を含む緑化用シート全体の厚さも小さくなる。
【0017】
[請求項4の緑化用シート]
請求項4の緑化用シートは、各培土保持ポケットを対向する側の培土保持ポケットとは異なる高さに備えると共に支持体は金網フェンスの如く植物の根の貫通を許すものであるため、各培土保持ポケットの植物の根はシートないし培土保持ポケットと支持体とを貫通して反対側のシートを貫通し、更には反対側の培土支持ポケット内の培土に侵入する。従って、支持体の表裏両側におけるシート部分は植物の根により相互に結着される。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を添付図面に従って説明する。
符号11に示すものは植物の根の貫通を許すと共に培土の流失を抑制可能なシートである。シート11には植物の根の貫通を許すと共に培土の流失を抑制可能な複数の培土保持ポケット13、13…を備えさせる。各培土保持ポケット13は上部を開口する。各培土保持ポケット13内に培土15を収納し、各培土保持ポケット13内の培土15により植物17を生育させる。符号17aに示すものは植物17の根である。
【0019】
シート11と培土保持ポケット13は、例えば、金属網、魚網、不織布等により形成してもよいが、外観上自然環境と調和させるためにこれらのものとヤシシートとを組み合わせてなるものであってもよい。
【0020】
また、シート11と培土保持ポケット13は、合成樹脂を一軸延伸して形成された線条体よりなるもの、或いは合成樹脂を一軸延伸して形成された線条体を交差させてなるものであってもよい。
【0021】
線条体を形成する合成樹脂としては、延伸効果の大きい熱可塑性樹脂が用いられる。この熱可塑性樹脂としては、例えば、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレンランダム共重合体、エチレン・プロピレンブロック共重合体などのポリオレフィン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリウレタン等が単独で又は適宜組み合わせて使用される。
【0022】
合成樹脂を一軸延伸して形成された前記線条体は、例えば、合成樹脂を延伸してなるテープ状のフラットヤーン又は該フラットヤーンに縦方向の切れ目を多数形成してなるスプリットヤーン等の延伸ヤーンとする。
【0023】
図4に示す事例においては、シート11を建物、塀等の壁面19に取り付けている。このように緑化用シートを建物等の壁面19に配設したときには、該建物等の冷房効果が向上し、エネルギーが節約される。
【0024】
図1〜図3に示す事例においては、植物の根の貫通を許すと共に培土の流失を抑制可能なシート11を自立する支持体21に跨がせて垂下し、該支持体21の各側におけるシート部分11a、11bには植物17の根の貫通を許すと共に培土の流失を抑制可能な複数の培土保持ポケット13、13…を備えさせ、各培土保持ポケット13は上部を開口し、各培土保持ポケット13内に培土15を収納し、各培土保持ポケット5内の培土15により植物17を生育させるようにしている。支持体21の各側におけるシート部分11a、11bは相互に仮止めする。
【0025】
図1〜図3に示す事例においては、支持体21の各側におけるシート部分11a、11bには各培土保持ポケット13を対向する側の培土保持ポケット13とは異なる高さに備えさせている。
【0026】
図1に示す事例における支持体21は植物17の根17aの貫通を許すものである。即ち、該支持体21は、例えば既存の金網フェンス、格子状フェンス、枠状体等であっても差し支えない。
【0027】
図3に示す事例における支持体21はコンクリート製である。この支持体21は水を吸収保持して植物17の根17aに水分を供給する。この支持体21は例えば既存のコンクリート塀、ブロック塀等であっても差し支えない。
【0028】
各培土保持ポケット13により生育させる植物17は、その種類を問わないが、キズタ、ナツズタ、ヘデラ、大イタビ、ノウゼンカズラ等の蔓性植物が好ましく用いられる。
【0029】
緑化用シートには、好ましくは灌水装置を備えさせるものとする。
【0030】
【発明の効果】
[請求項1の発明]
請求項1の緑化用シートは適宜の支持手段に吊り下げて使用してもよいが、例えばビル等の建物の壁面に取り付けて使用してもよい。植物の根はシートと培土保持ポケットとを貫通して伸びる。請求項1の緑化用シートは、シートに複数の培土保持ポケットを備えさせたものであり、極めて安価に提供することができ、軽量であって取付作業も極めて容易である。また、この緑化用シートは不要時の除去作業も極めて容易である。
【0031】
[請求項2の発明]
請求項2の緑化用シートは、既存の金網フェンス、コンクリート塀、ブロック塀その他の自立する支持体に跨がせて取り付けることができる。請求項2の緑化用シートを既存の金網フェンス、コンクリート塀、ブロック塀等に跨がせて取り付ける場合には、支持体の工事費用等が不要であり且つ取付作業が極めて容易であって、コスト面で極めて有利であると共に取付スペースも小さくて済む。また、この緑化用シートは軽量であり、不要時の除去作業も極めて容易である。
【0032】
支持体の表裏両側に培土保持ポケットが配設されているため、植物は支持体の表裏両側にて生育される。植物の根はシートと培土保持ポケットとを貫通して伸びる。
【0033】
[請求項3の発明]
請求項3の緑化用シートは、各培土保持ポケットを対向する側の培土保持ポケットとは異なる高さに備えているため、外観的に好ましいだけでなく、培土保持ポケット間の上下方向の間隔が充分に確保される。従って、植物の生育スペースが充分に確保されると共に緑化用シート全体が軽くなる。また、植物を含む緑化用シート全体の厚さも小さくなる。その他の点においては、請求項3の発明は上記請求項2の発明と同様の効果を発揮する。
【0034】
[請求項4の発明]
請求項4の緑化用シートは、各培土保持ポケットを対向する側の培土保持ポケットとは異なる高さに備えると共に支持体は金網フェンスの如く植物の根の貫通を許すものであるため、各培土保持ポケットの植物の根はシートないし培土保持ポケットと支持体とを貫通して反対側のシートを貫通し、更には反対側の培土支持ポケット内の培土に侵入する。従って、支持体の表裏両側におけるシート部分は植物の根により相互に結着される。その他の点においては、請求項4の発明は上記請求項3の発明と同様の効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による緑化用シートの一例を示す断面図である。
【図2】同上緑化用シートを示す斜視図である。
【図3】本発明による緑化用シートの別の一例を示す断面図である。
【図4】本発明による緑化用シートの更に別の一例を示す断面図である。
【図5】従来の遮音緑化壁を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 柱
2 緑化基盤体
3 フック金具
4 止め金具
5 土嚢
6 培土
11 シート
11a シート部分
11b シート部分
13 培土保持ポケット
15 培土
17 植物
17a 根
19 壁面
21 支持体
【発明の属する技術分野】
本発明は、緑化用シートに関するものであり、更に詳しくは、建物、道路、広場、公園、庭等の遮音、緑化を図り、都市のヒートアイランド問題を軽減し、更に環境の景観を向上させるようにした遮音緑化用シートを含む緑化用シートに係るものである。
【0002】
【従来の技術】
本発明者等は、特許第2736842号公報において、高速道路等の道路の遮音緑化壁を提供している。この遮音緑化壁は、図5に示すように、H形鋼を地盤に立設してなる複数の柱1の両側にフック金具3を介して複数の台形状の緑化基盤体2を階段状に固定し、各緑化基盤体2内には培土を収納し、隣接する緑化基盤体2と緑化基盤体2との間に止め金具4を介して緑化基盤材の土嚢5を配設し、柱1と緑化基盤体2との間に培土6を充填し、各緑化基盤体2にて植物を生育させるようにしてなるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の遮音緑化壁は、道路の遮音と緑化を行ない得るものではあるが、下記の如き問題があることが判明した。
【0004】
(イ)道路の遮音壁は通常3〜4メートルの高さが必要である。上記従来の遮音緑化壁においては、風圧に耐え得るようにするためは基礎を丈夫なものにすることが要求される。従って、上記従来の遮音緑化壁はコスト高の謗りを免れないものとなる。
【0005】
(ロ)上記従来の遮音緑化壁は柱1の両側に複数の台形状の緑化基盤体2を階段状に固定するようにしているが、遮音緑化壁における片側のみを緑化すれば足りるような場合にはバランスが悪くなるため、バランスを保つための設計が困難になり、コスト高となる。
【0006】
(ハ)上記従来の遮音緑化壁は幅が大きいため、これを道路に設置するためには、新たに用地を買収する必要がある。
【0007】
(ニ)上記従来の遮音緑化壁は組立作業に手間がかかる。
【0008】
本発明は、上記従来の遮音緑化壁における上述の如き問題を解決し、極めて容易且つ低コストで取り付けることができ、取付スペースも小さくて済むようにした緑化用シートを提供しようとしてなされたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は下記の緑化用シートを提供するものである。
【0010】
(1)植物の根の貫通を許すと共に培土の流失を抑制可能なシートには植物の根の貫通を許すと共に培土の流失を抑制可能な複数の培土保持ポケットを備えさせ、各培土保持ポケットは上部を開口し、各培土保持ポケット内に培土を収納し、各培土保持ポケット内の培土により植物を生育させるようにしたことを特徴とする緑化用シート(請求項1)。
【0011】
(2)植物の根の貫通を許すと共に培土の流失を抑制可能なシートを自立する支持体に跨がせて垂下し、該支持体の各側におけるシート部分には植物の根の貫通を許すと共に培土の流失を抑制可能な複数の培土保持ポケットを備えさせ、各培土保持ポケットは上部を開口し、各培土保持ポケット内に培土を収納し、各培土保持ポケット内の培土により植物を生育させるようにしたことを特徴とする緑化用シート(請求項2)。
【0012】
(3)前記(2)において、前記支持体の各側におけるシート部分には前記各培土保持ポケットを対向する側の培土保持ポケットとは異なる高さに備えさせる(請求項3)。
【0013】
(4)前記(3)において、前記支持体は植物の根の貫通を許すものである(請求項4)。
【0014】
【作用】
[請求項1の緑化用シート]
請求項1の緑化用シートは適宜の支持手段に吊り下げて使用してもよいが、例えばビル等の建物の壁面に取り付けて使用してもよい。植物の根はシートと培土保持ポケットとを貫通して伸びる。培土保持ポケット内の培土により植物を生育させることにより緑化が行われる。
【0015】
[請求項2の緑化用シート]
請求項2の緑化用シートは、既存の金網フェンス、コンクリート塀、ブロック塀その他の自立する支持体に跨がせて取り付けられる。支持体の表裏両側に培土保持ポケットが配設されているため、植物は支持体の表裏両側にて生育される。植物の根はシートと培土保持ポケットとを貫通して伸びる。培土保持ポケット内の培土により植物を生育させることにより緑化が行われる。
【0016】
[請求項3の緑化用シート]
請求項3の緑化用シートは、各培土保持ポケットを対向する側の培土保持ポケットとは異なる高さに備えているため、外観的に好ましいだけでなく、培土保持ポケット間の上下方向の間隔が充分に確保される。従って、植物の生育スペースが充分に確保されると共に緑化用シート全体が軽くなる。また、植物を含む緑化用シート全体の厚さも小さくなる。
【0017】
[請求項4の緑化用シート]
請求項4の緑化用シートは、各培土保持ポケットを対向する側の培土保持ポケットとは異なる高さに備えると共に支持体は金網フェンスの如く植物の根の貫通を許すものであるため、各培土保持ポケットの植物の根はシートないし培土保持ポケットと支持体とを貫通して反対側のシートを貫通し、更には反対側の培土支持ポケット内の培土に侵入する。従って、支持体の表裏両側におけるシート部分は植物の根により相互に結着される。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を添付図面に従って説明する。
符号11に示すものは植物の根の貫通を許すと共に培土の流失を抑制可能なシートである。シート11には植物の根の貫通を許すと共に培土の流失を抑制可能な複数の培土保持ポケット13、13…を備えさせる。各培土保持ポケット13は上部を開口する。各培土保持ポケット13内に培土15を収納し、各培土保持ポケット13内の培土15により植物17を生育させる。符号17aに示すものは植物17の根である。
【0019】
シート11と培土保持ポケット13は、例えば、金属網、魚網、不織布等により形成してもよいが、外観上自然環境と調和させるためにこれらのものとヤシシートとを組み合わせてなるものであってもよい。
【0020】
また、シート11と培土保持ポケット13は、合成樹脂を一軸延伸して形成された線条体よりなるもの、或いは合成樹脂を一軸延伸して形成された線条体を交差させてなるものであってもよい。
【0021】
線条体を形成する合成樹脂としては、延伸効果の大きい熱可塑性樹脂が用いられる。この熱可塑性樹脂としては、例えば、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレンランダム共重合体、エチレン・プロピレンブロック共重合体などのポリオレフィン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリウレタン等が単独で又は適宜組み合わせて使用される。
【0022】
合成樹脂を一軸延伸して形成された前記線条体は、例えば、合成樹脂を延伸してなるテープ状のフラットヤーン又は該フラットヤーンに縦方向の切れ目を多数形成してなるスプリットヤーン等の延伸ヤーンとする。
【0023】
図4に示す事例においては、シート11を建物、塀等の壁面19に取り付けている。このように緑化用シートを建物等の壁面19に配設したときには、該建物等の冷房効果が向上し、エネルギーが節約される。
【0024】
図1〜図3に示す事例においては、植物の根の貫通を許すと共に培土の流失を抑制可能なシート11を自立する支持体21に跨がせて垂下し、該支持体21の各側におけるシート部分11a、11bには植物17の根の貫通を許すと共に培土の流失を抑制可能な複数の培土保持ポケット13、13…を備えさせ、各培土保持ポケット13は上部を開口し、各培土保持ポケット13内に培土15を収納し、各培土保持ポケット5内の培土15により植物17を生育させるようにしている。支持体21の各側におけるシート部分11a、11bは相互に仮止めする。
【0025】
図1〜図3に示す事例においては、支持体21の各側におけるシート部分11a、11bには各培土保持ポケット13を対向する側の培土保持ポケット13とは異なる高さに備えさせている。
【0026】
図1に示す事例における支持体21は植物17の根17aの貫通を許すものである。即ち、該支持体21は、例えば既存の金網フェンス、格子状フェンス、枠状体等であっても差し支えない。
【0027】
図3に示す事例における支持体21はコンクリート製である。この支持体21は水を吸収保持して植物17の根17aに水分を供給する。この支持体21は例えば既存のコンクリート塀、ブロック塀等であっても差し支えない。
【0028】
各培土保持ポケット13により生育させる植物17は、その種類を問わないが、キズタ、ナツズタ、ヘデラ、大イタビ、ノウゼンカズラ等の蔓性植物が好ましく用いられる。
【0029】
緑化用シートには、好ましくは灌水装置を備えさせるものとする。
【0030】
【発明の効果】
[請求項1の発明]
請求項1の緑化用シートは適宜の支持手段に吊り下げて使用してもよいが、例えばビル等の建物の壁面に取り付けて使用してもよい。植物の根はシートと培土保持ポケットとを貫通して伸びる。請求項1の緑化用シートは、シートに複数の培土保持ポケットを備えさせたものであり、極めて安価に提供することができ、軽量であって取付作業も極めて容易である。また、この緑化用シートは不要時の除去作業も極めて容易である。
【0031】
[請求項2の発明]
請求項2の緑化用シートは、既存の金網フェンス、コンクリート塀、ブロック塀その他の自立する支持体に跨がせて取り付けることができる。請求項2の緑化用シートを既存の金網フェンス、コンクリート塀、ブロック塀等に跨がせて取り付ける場合には、支持体の工事費用等が不要であり且つ取付作業が極めて容易であって、コスト面で極めて有利であると共に取付スペースも小さくて済む。また、この緑化用シートは軽量であり、不要時の除去作業も極めて容易である。
【0032】
支持体の表裏両側に培土保持ポケットが配設されているため、植物は支持体の表裏両側にて生育される。植物の根はシートと培土保持ポケットとを貫通して伸びる。
【0033】
[請求項3の発明]
請求項3の緑化用シートは、各培土保持ポケットを対向する側の培土保持ポケットとは異なる高さに備えているため、外観的に好ましいだけでなく、培土保持ポケット間の上下方向の間隔が充分に確保される。従って、植物の生育スペースが充分に確保されると共に緑化用シート全体が軽くなる。また、植物を含む緑化用シート全体の厚さも小さくなる。その他の点においては、請求項3の発明は上記請求項2の発明と同様の効果を発揮する。
【0034】
[請求項4の発明]
請求項4の緑化用シートは、各培土保持ポケットを対向する側の培土保持ポケットとは異なる高さに備えると共に支持体は金網フェンスの如く植物の根の貫通を許すものであるため、各培土保持ポケットの植物の根はシートないし培土保持ポケットと支持体とを貫通して反対側のシートを貫通し、更には反対側の培土支持ポケット内の培土に侵入する。従って、支持体の表裏両側におけるシート部分は植物の根により相互に結着される。その他の点においては、請求項4の発明は上記請求項3の発明と同様の効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による緑化用シートの一例を示す断面図である。
【図2】同上緑化用シートを示す斜視図である。
【図3】本発明による緑化用シートの別の一例を示す断面図である。
【図4】本発明による緑化用シートの更に別の一例を示す断面図である。
【図5】従来の遮音緑化壁を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 柱
2 緑化基盤体
3 フック金具
4 止め金具
5 土嚢
6 培土
11 シート
11a シート部分
11b シート部分
13 培土保持ポケット
15 培土
17 植物
17a 根
19 壁面
21 支持体
Claims (4)
- 植物の根の貫通を許すと共に培土の流失を抑制可能なシートには植物の根の貫通を許すと共に培土の流失を抑制可能な複数の培土保持ポケットを備えさせ、各培土保持ポケットは上部を開口し、各培土保持ポケット内に培土を収納し、各培土保持ポケット内の培土により植物を生育させるようにしたことを特徴とする緑化用シート。
- 植物の根の貫通を許すと共に培土の流失を抑制可能なシートを自立する支持体に跨がせて垂下し、該支持体の各側におけるシート部分には植物の根の貫通を許すと共に培土の流失を抑制可能な複数の培土保持ポケットを備えさせ、各培土保持ポケットは上部を開口し、各培土保持ポケット内に培土を収納し、各培土保持ポケット内の培土により植物を生育させるようにしたことを特徴とする緑化用シート。
- 前記支持体の各側におけるシート部分には前記各培土保持ポケットを対向する側の培土保持ポケットとは異なる高さに備えさせたことを特徴とする請求項2の緑化用シート。
- 前記支持体は植物の根の貫通を許すものであることを特徴とする請求項3の緑化用シート。
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002173689A Pending JP2004016062A (ja) | 2002-06-14 | 2002-06-14 | 緑化用シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004016062A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011092164A (ja) * | 2009-11-02 | 2011-05-12 | Takemura Sogo Setsubi Kk | 壁面緑化構造、壁面緑化工法及び壁面緑化シート |
JP4846054B1 (ja) * | 2011-01-14 | 2011-12-28 | 石井造園株式会社 | 壁面植栽マット及び植栽壁面 |
KR200463861Y1 (ko) | 2010-03-08 | 2012-11-29 | 김현선 | 식생용 고속도로 중앙분리대 |
JP2016032455A (ja) * | 2014-07-31 | 2016-03-10 | ユニチカ株式会社 | 緑化シート |
-
2002
- 2002-06-14 JP JP2002173689A patent/JP2004016062A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011092164A (ja) * | 2009-11-02 | 2011-05-12 | Takemura Sogo Setsubi Kk | 壁面緑化構造、壁面緑化工法及び壁面緑化シート |
KR200463861Y1 (ko) | 2010-03-08 | 2012-11-29 | 김현선 | 식생용 고속도로 중앙분리대 |
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JP2016032455A (ja) * | 2014-07-31 | 2016-03-10 | ユニチカ株式会社 | 緑化シート |
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