JP2004014991A - 半導体素子モジュールの取付台 - Google Patents

半導体素子モジュールの取付台 Download PDF

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Takanori Shintani
新谷 貴範
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Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

【課題】半導体素子モジュールを取付台に取り付けた際に、シリコンコンパウンドのはみ出しを防止し、かつ適正量のシリコンコンパウンドを塗布することができる半導体素子モジュールの取付台を提供する。
【解決手段】半導体素子モジュール1のベース面1aを取り付ける取付面10aを有する冷却フィン10において、半導体素子モジュール1を冷却フィン10に取り付けた際に、半導体素子モジュール1の外周形状10cの内側で、かつ半導体素子モジュール1の外周形状10cとほぼ同一形状となる溝11を取付面10aに形成する。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体素子モジュールを取り付ける取付面を有する冷却フィンなどの取付台に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、電動機制御用インバータ装置に適用する半導体素子モジュールは、そのベース面を冷却フィンなどの取付台の取付面に取り付けて放熱を容易にしている。
図3は従来例の構成を示す斜視図であり、図において、1は半導体素子モジュールであり、この半導体素子モジュール1は、パッケージ内にIGBTなどのパワー素子でフルブリッジ回路を構成したパワー回路、およびプリント基板にパワー素子のドライバ,保護回路などを搭載した制御回路を組み込み、パッケージ上面に外部導出用端子としてパワー回路に接続した主回路用端子,および制御回路に接続した制御回路用端子を配列して構成され、その下面には後述する取付台に取り付けるためのベース面1aが形成されている。
【0003】
2は半導体素子モジュール1の取付台としての冷却フィンであり、冷却フィン2は、その下面に複数のフィン部が形成されるとともに、その上面には半導体素子モジュール1を取り付けるための取付面2aが形成されている。
半導体素子モジュール1の冷却フィン2への取り付けは、まず冷却フィン2の取付面2aに熱伝導性の良いシリコンコンパウンドを塗布してから、その上に半導体素子モジュール1のベース面1aを当接し、半導体素子モジュール1のネジ孔1bと冷却フィン2のネジ孔2bとが一致するように位置合わせを行って図示していないネジにより両者を固定している。
【0004】
このようにシリコンコンパウンドを塗布することにより、半導体素子モジュール1のベース面1aと冷却フィン2の取付面2aとの隙間を無くして放熱能力の向上を図っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の半導体素子モジュール1の取り付けには以下のような問題があった。
シリコンコンパウンドの塗布量が多い場合、半導体素子モジュール1を冷却フィン2に取り付けた際に、シリコンコンパウンドが半導体素子モジュール1や冷却フィン2の側面側表面にはみ出して、このはみ出したシリコンパウンドを除去する作業が必要となる。
【0006】
また、シリコンパウンドの塗布量が少ない場合、放熱能力が低下し、最悪の場合半導体素子モジュール1を破損することがある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、シリコンコンパウンドのはみ出しを防止し、かつ適正量のシリコンコンパウンドを塗布することができる半導体素子モジュールの取付台を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明の半導体素子モジュールの取付台は、半導体素子モジュールのベース面を取り付ける取付面を有する取付台において、前記取付面に溝を形成するものとする。
また、請求項1に係る発明において、前記溝は半導体素子モジュールを取付台に取り付けた際に半導体素子モジュールのベース面の外周よりも内側になるように形成するものとする。
【0008】
また、請求項1または2に係る発明において、前記溝は半導体素子モジュールのベース面の外周形状とほぼ同一形状にするものとする。
請求項4に係る発明の半導体素子モジュールの取付台は、半導体素子モジュールのベース面を取り付ける取付面を有する取付台において、前記取付面の外周に壁を形成するものとする。
【0009】
また、請求項4に係る発明において、前記壁は半導体素子モジュールを取付台に取り付けた際に半導体素子モジュールのベース面の外周よりも外側になるように形成ものとする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、この発明に係る半導体素子モジュールの取付台の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。図1はこの発明の第1の実施の形態の取付台を示す斜視図を示すものである。
図1において、10は半導体素子モジュール1(図3参照)の取付台としての冷却フィンであり、冷却フィン10は、その下面に複数のフィン部が形成されるとともに、その上面には半導体素子モジュール1を取り付けるための取付面10aが形成されている。10bは半導体素子モジュール1を固定するためのネジ孔であり、11は冷却フィン10の取付面10aに形成された溝である。
【0011】
半導体素子モジュール1の冷却フィン10への取り付けは、従来の技術と同様に、まず冷却フィン10の取付面10aに熱伝導性の良いシリコンコンパウンドを塗布してから、その上に半導体素子モジュール1のベース面1a(図3参照)を当接し、半導体素子モジュール1のネジ孔1b(図3参照)と冷却フィン10のネジ孔10bとが一致するように位置合わせを行って図示していないネジにより両者を固定している。
【0012】
ここで、一点鎖線で示す10cは、半導体素子モジュール1を冷却フィン10に取り付けた際の半導体素子モジュール1の外周形状を示すものである。図1に示すように溝11は、半導体素子モジュール1の外周形状10cの内側で、かつ半導体素子モジュール1の外周形状10cとほぼ同一形状となるように取付面10aの表面に形成されている。すなわち、溝11の形状は半導体素子モジュール1の外周形状10cを若干縮小したものとほぼ同一形状となっている。
【0013】
図1の実施の形態によれば、冷却フィン10の取付面10aに溝11を形成することにより、半導体素子モジュール1を冷却フィン10に取り付けた際に、シリコンコンパウンドの塗布量が多い場合でも、余分なシリコンコンパウンドは溝11に落とし込むことができ、シリコンコンパウンドが半導体素子モジュール1や冷却フィン10の側面側表面にはみ出すことがなくなるため、はみ出したシリコンパウンドの除去作業を省略することができる。
【0014】
また、溝11の形状を半導体素子モジュール1の外周形状10cとほぼ同一形状とすることにより、シリコンコンパウンドは溝11に合わせて(例えば、溝11の内側に)塗布すればよいので、取付面10aへのシリコンコンパウンドの塗布領域が明確になり、適正量のシリコンコンパウンドを塗布することができるため、シリコンコンパウンドの塗布量が多すぎたり、少なすぎたりすることがなくなる。
【0015】
なお、図1の実施の形態では、ネジ孔10bの内部にシリコンコンパウンドが入り込むのを防止するために、溝11はネジ孔10bを回避してネジ孔10bの内側となるよう形成しているが、溝11をネジ孔10bの外側になるように形成して半導体素子モジュール1の外周形状10cと同一形状になるようにしてもよい。
【0016】
図2はこの発明の第2の実施の形態の取付台を示す斜視図を示すものである。図2において、20は半導体素子モジュール1(図3参照)の取付台としての冷却フィンであり、冷却フィン20は、その下面に複数のフィン部が形成されるとともに、その上面には半導体素子モジュール1を取り付けるための取付面20aが形成されている。20bは半導体素子モジュール1を固定するためのネジ孔である。21は冷却フィン20の取付面20aの上面よりも上方へ突出し、取付面20aの外周を囲むように形成された壁であり、その1面には図示していない端子台が取り付けられるように開放部21aを設けている。
【0017】
半導体素子モジュール1の冷却フィン20への取り付けは、従来の技術と同様に、まず冷却フィン20の取付面20aに熱伝導性の良いシリコンコンパウンドを塗布してから、その上に半導体素子モジュール1のベース面1a(図3参照)を当接し、半導体素子モジュール1のネジ孔1b(図3参照)と冷却フィン20のネジ孔20bとが一致するように位置合わせを行って図示していないネジにより両者を固定している。
【0018】
ここで、壁21は、半導体素子モジュール1を冷却フィン20に取り付けた際に半導体素子モジュール1のベース面1aの外周形状よりも若干大きめに形成され、ベース面1aの外周を囲うように形成されている。
図2の実施の形態によれば、冷却フィン20に壁21を形成することにより、半導体素子モジュール1を冷却フィン20に取り付けた際に、シリコンコンパウンドの塗布量が多い場合でも、余分なシリコンコンパウンドは壁21に阻まれて冷却フィン20の側面側表面にはみ出すことがなくなるため、はみ出したシリコンパウンドの除去作業を省略することができる。
【0019】
また、シリコンコンパウンドは壁21の内側に塗布すればよく、取付面20aへのシリコンコンパウンドの塗布領域が明確になり、適正量のシリコンコンパウンドを塗布することができるため、シリコンコンパウンドの塗布量が多すぎたり、少なすぎたりすることがなくなる。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明に係る半導体素子モジュールの取付台によれば、その取付面に溝または壁を設けることにより、シリコンコンパウンドのはみ出しを防止し、かつ適正量のシリコンコンパウンドを塗布することができるので、半導体素子モジュールを取付台に取り付けた際にはみ出したシリコンパウンドの除去作業を省略することができ、品質の向上とコストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態の取付台を示す斜視図である。
【図2】この発明の第2の実施の形態の取付台を示す斜視図である。
【図3】従来例の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
10,20  冷却フィン
11     溝
21     壁

Claims (5)

  1. 半導体素子モジュールのベース面を取り付ける取付面を有する取付台において、前記取付面に溝を形成することを特徴とする半導体素子モジュールの取付台。
  2. 前記溝は半導体素子モジュールを取付台に取り付けた際に半導体素子モジュールのベース面の外周よりも内側になるように形成することを特徴とする請求項1記載の半導体素子モジュールの取付台。
  3. 前記溝は半導体素子モジュールのベース面の外周形状とほぼ同一形状にすることを特徴とする請求項1または2記載の半導体素子モジュールの取付台。
  4. 半導体素子モジュールのベース面を取り付ける取付面を有する取付台において、前記取付面の外周に壁を形成することを特徴とする半導体素子モジュールの取付台。
  5. 前記壁は半導体素子モジュールを取付台に取り付けた際に半導体素子モジュールのベース面の外周よりも外側になるように形成することを特徴とする請求項1または2記載の半導体素子モジュールの取付台。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006269639A (ja) * 2005-03-23 2006-10-05 Denso Corp 放熱装置および車載電子機器
JP2006294918A (ja) * 2005-04-12 2006-10-26 Mitsubishi Electric Corp インバータ装置
JP2012074440A (ja) * 2010-09-28 2012-04-12 Nidec-Shimpo Corp 発熱素子の放熱構造
US11488885B2 (en) 2019-12-02 2022-11-01 Mitsubishi Electric Corporation Heat sink

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