JP2004013585A - 情報配信システム、地図情報配信システム、及び車載機器 - Google Patents
情報配信システム、地図情報配信システム、及び車載機器 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】車載機器3のGPS17が発するGPS情報に基づいて、地理位置情報管理サーバ7は車両の位置を管理する。ドライバは、携帯電話10を用いて、ドライバリクエストをASP9に送信する。ASP9は、車両の位置情報を、地理位置情報管理サーバ7から呼び出し、最寄りの位置にあるDSRC基地局11周辺の地図を表示するように指示する表示指示を送信する。車載機器3は、表示指示に基づき、該当する地図を表示する。ドライバは、その地図に従って、DSRC基地局11に移動し、必要な地図情報を受信する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車載機器に地図情報等の情報を配信する情報配信システム、地図情報配信システム、及び車載機器に関する
【0002】
【従来の技術】
近年、一般車両や業務用車両へのナビゲーションシステムの普及が進んでいる。このナビゲーションシステムは、全国の地図情報をCDやDVD等の記録媒体に記録し、車載のナビゲーション端末に収容したものである。
【0003】
しかし、ドライバは、必ずしも全国の地図を必要とする訳ではなく、必要な場所についての地図さえあればよいということが多い。
また、ドライバは、必要な場所について、より詳細な情報(市街地図、住宅地図、観光ガイドマップ等)を必要とすることがあるが、限られた容量しかない記憶媒体に、このような詳細な情報を、全国に渡って記憶することは困難であった。
【0004】
そこで、最近では、携帯電話を利用して、オンデマンドでナビゲーション端末にドライバが必要とする地図情報を配信するサービスが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この配信方法では、携帯電話の通信速度の低さにより、大容量の地図情報の配信に長時間を要すること、それにともなって、携帯電話の通信料が高額になること、という問題があった。
【0006】
本発明は以上の点に鑑みなされたものであり、迅速且つ安価に情報の配信を行うことができる情報配信システム、地図情報配信システム、及び車載機器を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
(1)請求項1の発明の情報配信システムでは、外部装置が車載機器を搭載した車両の位置情報を取得し、広域通信手段を用いて、その車両を狭域通信装置の近傍(狭域通信が可能な距離)に案内する。そして、狭域通信装置は、狭域通信により情報を送信し、車載機器は、情報受信手段により、その情報を受信する。
【0008】
従って、本発明の情報配信システムでは、通信速度が速い狭域通信により車載機器に情報を送信するので、その情報が大容量である場合でも、送信に要する時間が短くて済む。また、携帯電話で情報を送信する場合のように、通信料を負担する必要がない。
【0009】
更に、本発明の情報配信システムでは、例えば、車載機器は、必要な時に、必要な情報を、狭域通信装置から受信することができるので、車載機器に大容量の情報を記録しておく必要がない。そのことにより、車載機器は、大容量の記憶装置を備える必要がなく、その構成を簡略化できる。
【0010】
また、本発明の情報配信システムでは、外部装置が車両を狭域通信装置の近傍に案内することにより、確実に地図情報の配信を行うことができる。
・前記狭域通信としては、例えば、DSRC方式の通信や無線LANによる通信がある。
【0011】
・前記広域通信手段は、前記狭域通信よりも広い範囲で通信を行うことができる手段であり、例えば、携帯電話、PHS等がある。
・前記情報としては、例えば、地図データ、音楽データ、画像データ、映像データ等がある。
【0012】
・前記位置情報としては、例えば、車載機器が発するGPS信号、車載機器の広域通信手段から送信される位置情報がある。
(2)請求項2の発明では、外部装置は、車載機器が送信するGPS信号により車両の位置情報を取得し、その位置情報に基づいて車両を狭域通信装置に案内する。
【0013】
そのため、車両の位置管理が容易であり、車両を、正確に狭域通信装置に案内することができる。
(3)請求項3の発明では、外部装置は、車載機器から広域通信手段を用いて送信される車両の位置情報によって車両の位置情報を取得し、その位置情報に基づいて車両を狭域通信装置に案内する。
【0014】
そのため、本発明では、車載機器や外部装置は、例えば、GPS手段を備えていなくともよいので、車載機器や外部装置の構成を簡略化することができる。
(4)請求項4の発明では、案内として、外部装置が、所定の狭域通信装置(例えば、車両から最も近い狭域通信装置)の周辺の地図情報(周辺地図情報)を読み出す指示を、広域通信によって車載機器に送信する。その指示を広域通信手段により受信した車載機器は、記録しておいた周辺地図情報の中から、前記所定の狭域通信装置の周辺地図情報を読み出し、例えば、車載機器が備える表示手段に表示する。ドライバは、その表示された地図に従って、前記所定の狭域通信装置の近傍に移動し、その狭域通信装置から、情報受信手段を用いて情報を受信することができる。
(5)請求項5の発明では、例えば、ドライバの操作により、車載機器からリクエスト信号が広域通信手段を用いて送信され、そのリクエスト信号に応じて、外部装置が車両を狭域通信装置の近傍に案内し、そこで、車載機器は狭域通信装置から、情報受信手段を用いて情報を受信することができる。
【0015】
つまり、本発明の情報配信システムでは、例えば、ドライバの望むタイミングで、情報の配信を行うことができる。
(6)請求項6の発明では、例えば、ドライバは、予め外部装置に、登録位置を記憶させておく。そして、外部装置は、その登録位置と車両の位置情報とに基づいて、車両がその登録位置に到達したと判断した時に、車両を狭域通信装置に案内する。
【0016】
従って、本発明の情報配信システムでは、車両が登録位置に達した時に、例えば、自動的に、車両の案内が実施されるので、ドライバの労力を省くことができる。
(7)請求項7の発明では、情報の受信は、車両と狭域通信装置との距離が、所定の範囲内(例えば、狭域通信が可能となる距離)となった時に、例えば、自動的に行われる。
【0017】
従って、本発明では、車載機器は、確実に情報を受信することができる。
(8)請求項8の発明では、情報の受信は、車両の乗員の指示があった時に行われる。従って、本発明では、車載機器は、乗員が必要とする時に情報を受信することができる。
(9)請求項9の発明では、外部装置は、例えば、案内開始時における車両の位置から最も近い狭域通信装置へ車両を案内する。
【0018】
そのことにより、車両が狭域通信装置近傍に至るまでの時間が短くなり、車載機器は、早期に情報の配信を受けることができる。
また、狭域通信装置が送信する情報が、その位置に関する情報(例えば、その狭域通信装置の位置を含む地図情報)である場合には、最も近い狭域通信装置から情報の配信を受けることにより、車載機器は、その車両位置の近傍における情報を受信することができる。
(10)請求項10の発明では、狭域通信装置は、地図情報を送信する。従って、車載機器は、狭域通信装置により送信される地図情報を受信し、例えば、表示手段を用いて、その地図情報をドライバに表示することができる。
【0019】
また、本発明において、車載機器は、車両の移動につれて、例えば、それぞれの時点における最寄りの狭域通信装置から、必要な範囲の地図情報を受信することができる。
そのため、本発明における車載機器は、予め広い範囲(例えば全国)の地図情報を記憶しておく必要がなく、大容量の記憶媒体を備える必要がない。その結果として、本発明の情報配信システムでは、車載機器の製造コストを低減することができる。
【0020】
また、本発明では、例えば、ドライバのリクエストに応じて、特定の種類の地図情報(例えば、市街地図、住宅地図、観光ガイドマップ等の地図情報)を、狭域通信装置から車載機器に送信することができる。
そのため、車載機器には、それら各種の地図情報を予め記憶しておく必要がないので、大容量の記憶媒体を備える必要がない。そのことにより、車載機器の製造コストを低減することができる。
(11)請求項11の発明の車載機器は、狭域通信を用いて情報を受信する情報受信手段と、前記外部装置と広域通信により通信可能な広域通信手段と、GPS手段と、前記情報を記憶する記録手段と、前記情報を表示する表示手段とを備えるので、前記請求項1〜10のいずれかの情報配信システムの車載機器として用いることができる。
(12)請求項12の発明では、狭域通信装置から、狭域通信を用いて、地図情報を送信し、その地図情報を、車載機器が受信する。
【0021】
つまり、本発明では、通信速度が速い狭域通信により、地図情報の送受信を行うので、その地図情報が大容量である場合でも、送受信に要する時間が短くて済む。また、携帯電話で情報を送信する場合のように、通信料を負担する必要がない。
【0022】
また、本発明における車載機器は、車両の移動につれて、例えば、それぞれの時点における最寄りの狭域通信装置から、必要な範囲の地図情報を受信することができるので、広い範囲(例えば全国)の地図情報を予め記憶しておく必要がない。
【0023】
そのため、本発明における車載機器は、大容量の記憶装置を備える必要がなく、製造コストが低い。
更に、本発明では、例えば、ドライバのリクエストに応じて、特定の種類の地図情報(例えば、市街地図、住宅地図、観光ガイドマップ等の地図情報)を、狭域通信装置から車載機器に送信することができる。
【0024】
そのため、車載機器には、それら各種の地図情報を予め記憶しておく必要がないので、大容量の記憶媒体を備える必要がない。そのことにより、車載機器の製造コストを低減することができる。
(13)請求項13の発明では、地図情報の受信は、車両と狭域通信装置との距離が、所定の範囲内(例えば、狭域通信が可能となる距離)となった時に、例えば、自動的に行われる。
【0025】
従って、本発明では、車載機器は、確実に地図情報を受信することができる。(14)請求項14の発明は、地図情報の受信は、車両の乗員の指示があった時に行われる。従って、本発明では、車載機器は、乗員が必要とする時に地図情報を受信することができる。
(15)請求項15の発明の車載機器は、狭域通信を用いた地図情報受信手段と、前記地図情報を記憶する記録手段と、前記地図情報を表示する表示手段とを備えているので、前記請求項12〜14のいずれかに記載の地図情報配信システムの車載機器として用いることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の情報配信システム、地図情報配信システム、及び車載機器の実施の形態の例(実施例)を説明する。
(実施例1)
本実施例1の情報配信システムは、車両に搭載された車載機器に、DSRC基地局から、所望の地図情報を配信することができる地図情報配信システムである。
【0027】
a)まず、本実施例1の地図情報配信システムの全体構成を図1を用いて説明する。
地図情報配信システムは、車両に搭載され、DSRC方式の通信(狭域通信)により地図情報を受信することができる車載機器3と、車載機器3と外部との携帯電話による通信(広域通信)を中継する携帯電話基地局5と、車載機器3が発信するGPS情報に基づいて車両の位置情報を管理する地理位置情報管理サーバ7(外部装置)と、ドライバからのリクエストに応じて、所望の地図情報が受信可能となるように、後述するDSRC基地局11の近傍に車両を案内するアプリケーションサービスプロバイダ(ASP)9(外部装置)と、DSRC方式の通信により、一定範囲の地図情報を車載機器3に送信するDSRC基地局11(狭域通信装置)と、から構成される。
【0028】
上記携帯電話基地局5、地理位置情報管理サーバ7、ASP9、DSRC基地局11は、相互にインターネットを介して接続している。また、DSRC基地局11については、所定の間隔をおいて、複数設置されている。
b)次に、車載機器3の構成を図2を用いて説明する。
【0029】
車載機器3は、車載サーバ13を中心として、この車載サーバ13に接続された携帯電話(広域通信手段)15、GPS(GPS手段)17、DSRC通信機(情報受信手段)19、記録媒体(記録手段)21、操作・表示器(表示手段)23、及び図示しないリクエストボタンから構成される。
【0030】
上記車載サーバ13は、他の構成要素(携帯電話15、GPS17、DSRC通信機19、操作・表示器23)からの入力信号に基づいて各種演算を実行する。
また、車載サーバ13は、車載WEBサーバとして、記録媒体21から、後述するDSRC基地局周辺地図情報を読み出し、操作・表示器23に表示することができる。
【0031】
上記携帯電話15は、携帯電話基地局5を介して、ASP9に、ドライバリクエストを送信することができる。このドライバリクエストとは、ASP9に対し、後述する表示指示を送信するようにリクエストするものである。
また、携帯電話15は、ASP9が送信した上記表示指示を、携帯電話基地局5を介して受信することができる。
【0032】
上記GPS17は、衛星から受信する衛星情報に基づくGPS情報を、携帯電話基地局5を介して、地理位置情報管理サーバ7に送信することができる。
上記DSRC通信機19は、DSRC基地局11が送信する地図情報を受信することができる。
【0033】
上記記録媒体21には、予め、各地のDSRC基地局11ごとに、その周辺の地図情報(DSRC基地局周辺地図情報)が、URL(車載機器3におけるメモリアドレス)を付されて記録されている。このDSRC基地局周辺地図情報は、そのURLに基づいて、車載サーバ13により読み出される。
【0034】
また、記録媒体21は、DSRC基地局11から受信した地図情報を記憶することができる。
上記操作・表示器23は、記録媒体21から読み出されたDSRC基地局周辺地図情報を表示する。また、操作・表示器23は、DSRC基地局11から受信した地図情報を表示する。
【0035】
上記リクエストボタンは、ドライバリクエストの送信、及びGPS情報の送信を実行するためのボタンである。
c)次に、本実施例1の地図情報配信システムにおける車載機器3の処理を図3のフロー図を用いて説明する。尚、車両のエンジンのスタートにより本処理は開始される。
【0036】
ステップ100では、ドライバが、車載機器3のリクエストボタンを押し下げる。
ステップ110では、ドライバリクエストを、携帯電話15を用いて、携帯電話基地局5を介して地理位置情報管理サーバ7に送信する。また、GPS情報を、GPS17を用いて、携帯電話基地局5を介して地理位置情報管理サーバ7に送信する。
【0037】
ステップ120では、後述するようにしてASP9から送信される表示指示を、携帯電話15を用いて受信する。この表示指示は、記録媒体21に記録されているDSRC基地局周辺地図情報の中で、車両の現在地に最も近いDSRC基地局11に対応する情報のURLである。
【0038】
ステップ130では、車載サーバ3は、表示指示のURLに基づいて、対応するDSRC基地局周辺地図情報を読み出し、操作・表示器23に表示する。
そして、ドライバは、このDSRC基地局周辺地図情報の表示に従って、図1に示す様に、最寄りのDSRC基地局11の近傍(DSRC方式の通信が可能な距離)に移動する。すると、自動的に、車載機器3は、DSRC通信機19を用いて、DSRC基地局11が送信する地図情報を受信する。尚、車載機器3による地図情報の受信は、ドライバの指示に応じて行うものであってもよい。
【0039】
この地図情報は、DSRC基地局11を含む一定範囲の地図情報である。また、この地図情報は、通常の地図情報の他に、市街地図の地図情報、住宅地図の地図情報、観光ガイドマップの地図情報等の中のから選ばれる1又は2以上の地図情報であってもよい。受信された地図情報は、記録媒体21に記憶され、必要に応じて、操作・表示器23に表示される。
【0040】
d)次に、本実施例1の地図情報配信システムにおける地理位置情報管理サーバ7の処理を図3を用いて説明する。
ステップ200では、前記ステップ110にて車載機器3が送信するドライバリクエスト及びGPS情報を受信する。そして、そのGPS情報に基づいて、車両の位置を特定する。尚、GPS情報は、車両IP(IP=IPアドレス:以下同じ)を含んでおり、車両の位置の特定は、この車両IPに基づいて、車両ごとに行われる。
【0041】
ステップ210では、前記ステップ200で受信したドライバリクエストと、GPS情報に基づいて特定した車両の位置情報(車両位置情報)と、車両IPとを、インターネットを介してASP9に送信する。
e)次に、本実施例1の地図情報配信システムにおけるASP9の処理を図3を用いて説明する。
【0042】
ステップ300では、前記ステップ210にて地理位置情報管理サーバ7が送信したドライバリクエストと、車両位置情報と、車両IPとを受信する。
ステップ310では、前記ステップ300で受信した車両位置情報に基づいて、車両から最寄りのDSRC基地局11を検索する。
【0043】
そして、その最寄りのDSRC基地局11に対応するDSRC基地局周辺地図情報のURLを取得する。
つまり、ASP9には、車載機器3の記録媒体21と同様に、各地のDSRC基地局11のそれぞれに対応したURLが記憶されており、このステップ320では、前記ステップ310で検索したDSRC基地局11に対応したURLを取得する。
【0044】
ステップ320では、前記ステップ310にて取得したURLを、表示指示として、車載機器3に送信する(案内)。この送信は、GPS情報に含まれる車両IPを用いて、対応する車載機器3に対して行われる。
f)次に、本実施例1の地図情報配信システムの奏する効果を説明する。
【0045】
▲1▼本実施例1の地図情報配信システムでは、通信速度が速いDSRC方式で地図情報を配信するので、地図情報が大容量である場合でも、配信に要する時間が短くて済む。また、携帯電話で地図情報を配信する場合のように、通信料を負担する必要がない。
【0046】
▲2▼本実施例1の地図情報配信システムでは、車載機器3は、最寄りのDSRC基地局11から、その周りの一定の範囲の地図情報を受信する。そして、車両が移動した際には、移動後の車両位置に対し最寄りのDSRC基地局11から、その周辺の地図情報を受信する。
【0047】
従って、本実施例1の地図情報配信システムにおいて、車載機器3の記録媒体21は、DSRC基地局11から受信する一定範囲の地図情報を収容できればよく、広範囲にわたる地図情報を収容する必要がないので、記憶媒体21の容量は小さくて済む。そのことにより、本実施例1の地図情報配信システムでは、地図情報配信システム及び車載機器3の構成を簡略化し、製造コストを低減することができる。
【0048】
▲3▼本実施例1の地図情報配信システムでは、例えば、DSRC基地局11から、多種類の地図情報(例えば、市街地図、住宅地図、観光ガイドマップ、所定の範囲について特に詳細な地図等の情報等)を送信し、ドライバは、その中から、必要とする種類の地図情報を受信することができる。
【0049】
▲4▼本実施例1の地図情報配信システムでは、例えば、DSRC基地局11が送信する地図情報を随時更新することにより、ドライバは、常に最新の地図情報を受信することができる。
▲5▼本実施例1の地図情報配信システムでは、ASP9が車両をDSRC基地局11の近傍に案内することにより、確実に、地図情報の配信を行うことができる。
(実施例2)
実施例2の地図情報配信システムについて説明する。尚、前記実施例1と同様の部分はその記載を簡略化する。
【0050】
a)本実施例2の地図情報配信システムの構成は、前記実施例1の地図情報配信システムの構成とほぼ同様である。
ただし、この実施例2では、図4に示す様に、外部コンピュータ25(例えばドライバの自宅や事務所のコンピュータ)から、インターネットを介して、ASP9に、登録エリアの登録/申し込みを行うことができる。この登録エリアについては後に詳述する。
【0051】
b)次に、本実施例2の地図情報配信システムにおける車載機器3の処理を図5のフロー図を用いて説明する。尚、車両のエンジンのスタートにより本処理は開始される。
ステップ400では、車載機器において、GPS情報送信タイミングに達したか否かが判断される。このGPS情報送信タイミングとしては、例えば、前回GPS情報を送信してから一定の距離を車両が走行したタイミング、前回GPS情報を送信してから一定の時間が経過したタイミング、地理位置情報管理サーバ7が発するポーリングを受信したタイミング等がある。
【0052】
GPS情報送信タイミングに達したと判断した場合は、ステップ410に進み、GPS情報送信タイミングに達していないと判断した場合は、ステップ400に戻る。
ステップ410では、GPS17により、GPS情報を送信する。このGPS情報は、携帯電話基地局5を介して、地理位置情報管理サーバ7に送られる。
【0053】
ステップ420では、後述するステップ620にてASP9が送信する表示指示を、携帯電話15を用いて受信する。
ステップ430では、車載サーバ3が、表示指示のURLに基づいて、対応するDSRC基地局周辺地図情報を読み出し、操作・表示器23に表示する。
【0054】
c)次に、本実施例2の地図情報配信システムにおける地理位置情報管理サーバ7の処理を図5のフロー図を用いて説明する。
ステップ500では、前記ステップ410にて車載機器3が送信したGPS情報を受信する。
【0055】
ステップ510では、前記ステップ500で受信したGPS情報に基づいて、車両の位置を特定し、その車両の位置が、所定の登録エリアにあるか否かを判断する。
この登録エリアは、ドライバが、予め、外部コンピュータ25から、ASP9を介して、地理位置情報管理サーバ7に登録しておく位置情報である。
【0056】
車両の位置が登録エリアに達したと判断した場合は、ステップ520に進み、車両の位置が登録エリアに達していないと判断した場合は、ステップ500に戻る。
尚、GPS情報と、登録エリアの登録とには、それぞれ、車両IPが含まれており、車両IPが一致するGPS情報と登録エリアとにおいて、上記判断が行われる。
【0057】
ステップ520では、車両の位置情報と、車両IPとをASP9に送信する。d)次に、本実施例2の地図情報配信システムにおけるASP9の処理を図5のフロー図を用いて説明する。
ステップ600では、前記ステップ520にて地理位置情報管理サーバ7が送信した車両の位置情報と、車両IPとを受信する。
【0058】
ステップ610では、前記ステップ600で受信した車両の位置情報に基づいて、車両から最寄りのDSRC基地局11を検索する。そして、そのDSRC基地局11に対応するDSRC基地局周辺地図情報のURLを取得する。
ステップ620では、前記ステップ610にて取得したURLを、表示指示として、車載機器3に送信する。
【0059】
e)次に、本実施例2の地図情報配信システムの奏する効果を説明する。
▲1▼本実施例2の地図情報配信システムは、前記実施例1の地図情報配信システムと同様の効果を奏する。
▲2▼本実施例2の地図情報配信システムでは、車両が登録エリアを通過した時に、表示指示がASP9から車載機器3に送信される。従って、本実施例2の地図情報配信システムでは、ドライバが乗車中にドライバリクエストを送信する必要がない。そのため、車載機器3の操作が容易であり、また、車両の運転時の安全性を高めることができる。
(実施例3)
実施例3の地図情報配信システムについて説明する。尚、前記実施例1と同様の部分はその記載を省略する。
【0060】
a)本実施例3の地図情報配信システムの構成及び処理は、基本的には、前記実施例1の地図情報配信システムの構成とほぼ同様である。
但し、本実施例3の地図情報配信システムでは、図6に示す様に、車載機器3から、携帯電話15を用いて、ASP9に対し、ドライバリクエストと、車両の位置情報とを送信する。従って、本実施例3の地図情報配信システムでは、車載機器3はGPS17を備えていなくともよく、また、地理位置情報管理サーバ7はなくともよい。
【0061】
ASP9は、車載機器3からドライバリクエストと車両の位置情報を受信した際に、車両の位置情報に基づいて、車両から最寄りの位置にあるDSRC基地局11を検索し、更に、そのDSRC基地局11に対応するDSRC基地局周辺地図情報のURLを、表示指示として車載機器3に送信する。
【0062】
b)本実施例3の地図情報配信システムは、前記実施例1の地図情報配信システムと同様の効果を奏する。
また、本実施例3の地図情報配信システムは、車載機器3におけるGPS17、及び地理位置情報管理サーバ7が不要であるので、地図情報配信システムの構成を簡略化できるという効果を有する。
【0063】
(実施例4)
本実施例4の地図情報配信システムは、車載機器3と、DSRC基地局11とから構成される。
車載機器3及びDSRC基地局11の構成は、それぞれ、前記実施例1と同様である。また、DSRC基地局11は、所定の間隔をおいて、複数設置されている。
【0064】
本実施例4では、車載機器3が、車両の移動につれて、あるDSRC基地局11の近傍(DSRC方式の通信が可能な範囲内)に来ると、車載機器3は、そのDSRC基地局11から、自動的に地図情報を受信する。そして、車両が更に移動し、別のDSRC基地局11の近傍に来ると、そのDSRC基地局11から、再び、自動的に地図情報を受信する。
【0065】
本実施例4の地図情報配信システムは、携帯電話基地局5、地理位置情報管理サーバ7、及びASP9が不要であるので、その構成を簡略化することができる。
また、本実施例4の地図情報配信システムは、前記実施例1におけるf)▲1▼〜▲4▼の効果を奏する。
【0066】
尚、本発明は上記の形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施することができる。
・前記実施例1及び2において、地理位置情報管理サーバ7とASP9とは一体であってもよい。
【0067】
・前記実施例1において、ドライバリクエストの中に、車両の位置情報を含ませてもよい。この場合は、ASP9は、ドライバリクエストに含まれる車両の位置情報に基づいて、最寄りのDSRC基地局11を検索し、そのDSRC基地局11に対応する表示指示を送信することができる。
【0068】
・前記実施例1及び2において、地図情報の送受信は、無線LANにより行ってもよい。この場合、DSRC基地局11の代わりに、無線LAN基地局を設け、車載機器3においては、DSRC通信機19の代わりに、無線LAN通信機を設けることができる。
【0069】
・前記実施例1及び2において、DSRC基地局11が送信するデータは、地図情報以外の情報(例えば、音楽データ、画像データ、映像データであってもよい。この場合、ASP9が送信する表示指示は、その情報を送信することができるDSRC基地局11のうち、車両に最も近いDSRC基地局11に対応する表示指示とすることができる。
【0070】
・前記実施例2において、前記実施例3と同様に、車両の位置情報を、ドライバリクエストと同時に、携帯電話15を用いて送信することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の情報配信システムの構成を示す説明図である。
【図2】実施例1の情報配信システムにおける車載機器3の構成を示す説明図である。
【図3】実施例1の情報配信システムの処理を示すフロー図である。
【図4】実施例2の情報配信システムの構成を示す説明図である。
【図5】実施例2の情報配信システムの処理を示すフロー図である。
【図6】実施例3の情報配信システムの構成を示す説明図である。
【符号の説明】
3・・・車載機器
5・・・携帯電話基地局
7・・・地理位置情報管理サーバ
9・・・ASP
11・・・DSRC基地局
13・・・車載サーバ
15・・・携帯電話
17・・・GPS
19・・・DSRC通信機
21・・・記録媒体
23・・・操作・表示器
Claims (15)
- 狭域通信により情報を受信する情報受信手段及び広域通信により通信を行う広域通信手段を備える車載機器と、
前記車載機器が搭載された車両の位置情報に基づき、前記広域通信を用いて前記車両を案内する外部装置と、
前記外部装置により案内された車両に搭載された前記車載機器に、狭域通信により情報を送信する狭域通信装置と、
を備えることを特徴とする情報配信システム。 - 前記車載機器は、衛星から受信する衛星情報に基づいて前記車載機器の位置を決定するGPS手段を備えるとともに、前記外部装置は、前記GPS手段が発するGPS信号に基づいて前記車両の位置情報を取得することを特徴とする前記請求項1に記載の情報配信システム。
- 前記車載機器は、前記広域通信手段を用いて、前記外部装置に、前記車両の位置情報を送信することを特徴とする前記請求項1に記載の情報配信システム。
- 前記車載機器は、前記狭域通信装置の周辺地図情報を記憶しているとともに、
前記案内は、前記外部装置から前記車載機器に対し、案内しようとする前記狭域通信装置の周辺地図情報を読み出す指示を、前記広域通信によって送信するものであることを特徴とする前記請求項1〜3のいずれかに記載の情報配信システム。 - 前記案内は、前記車載機器から前記外部装置へ、広域通信によってリクエスト信号を送信した時に実行されることを特徴とする前記請求項1〜4のいずれかに記載の情報配信システム。
- 前記案内は、前記外部装置に記録された位置情報である登録位置と、前記車両の位置情報とに基づいて、前記車両が前記登録位置に到達したと前記外部装置が判断した時に実行されることを特徴とする前記請求項1〜4のいずれかに記載の情報配信システム。
- 前記情報の受信は、前記車両と、前記狭域通信装置との距離が、所定の範囲内となった時に行われることを特徴とする前記1〜6のいずれかに記載の情報配信システム。
- 前記情報の受信は、前記車両の乗員の指示があった時に行われることを特徴とする前記請求項1〜6のいずれかに記載の情報配信システム。
- 前記外部装置は、前記案内を行う際に、前記車両から最も近い位置にある前記狭域通信装置へ、前記車両を案内することを特徴とする前記請求項1〜8のいずれかに記載の情報配信システム。
- 前記狭域通信装置は、地図情報を送信することを特徴とする前記請求項1〜9のいずれかに記載の情報配信システム。
- 前記請求項1〜10のいずれかに記載の情報配信システムに使用される車載機器であって、
狭域通信を用いて情報を受信する情報受信手段と、
前記外部装置と広域通信により通信可能な広域通信手段と、
衛星から受信する衛星情報に基づいて前記車載機器の位置を決定するGPS手段と、
前記情報を記憶する記録手段と、
前記情報を表示する表示手段と、
を備えることを特徴とする車載機器。 - 地図情報を狭域通信により送信可能な狭域通信装置と、
前記地図情報を狭域通信により受信可能な車載機器と、から成ることを特徴とする地図情報配信システム。 - 前記地図情報の受信は、前記車載機器が搭載された車両と、前記狭域通信装置との距離が、所定の範囲内となった時に行われることを特徴とする前記12に記載の地図情報配信システム。
- 前記地図情報の受信は、前記車載機器が搭載された車両の乗員の指示があった時に行われることを特徴とする前記12に記載の地図情報配信システム。
- 前記請求項12〜14のいずれかに記載の地図情報配信システムに使用される車載機器であって、
狭域通信を用いた地図情報受信手段と、
前記地図情報を記憶する記録手段と、
前記地図情報を表示する表示手段と、
を備えることを特徴とする車載機器。
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