JP2004013121A - 液晶表示装置の駆動方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電源回路に定電圧を供給する電源装置の負荷を軽減する。
【解決手段】第一の電源回路23および第二の電源回路24は、電源装置26から供給される定電圧Vccによって駆動電圧を発生する。コントローラ22は、第一の走査電極ドライバ2および第一の信号電極ドライバ3に、第一の液晶セル1の走査電極および信号電極の電位をを切り替えさせる。そして、第一の液晶セル1における電位切替タイミングとずらすようにして、第二の走査電極ドライバ12および第二の信号電極ドライバ13に、第二の液晶セル11の走査電極および信号電極の電位をを切り替えさせる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のメモリ性液晶セルが積層された液晶表示装置の駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、TN、STN、TFT液晶を備えた液晶表示装置が広く使用されている。これらの液晶表示装置は、所定の駆動を常時行って表示を行う。これに対し、コレステリック液晶またはカイラルネマチック液晶等のメモリ性液晶が注目され、それを備えた液晶表示装置が提案されている。
【0003】
一対の平行基板間に挟持されたメモリ性液晶は、その液晶ディレクタが一定周期でねじれた「ねじれ構造」を有する。そのねじれの中心軸(以下、ヘリカル軸という。)が基板に対して平均的に垂直方向になる配列が存在する。複数の液晶ドメインの各ヘリカル軸の平均的な方向が基板面に対してほぼ垂直となる状態をプレナー状態という。プレナー状態では、入射光のうちの、液晶層のねじれの向きに対応した円偏光を選択反射する。選択反射波長λは、液晶組成物の平均屈折率nと液晶組成物のピッチpの積にほぼ等しい(λ=n・p)。従って、ピッチpは、p=λ/nとなる。
【0004】
選択反射を呈するプレナー状態に対して、複数の液晶ドメインのヘリカル軸が基板面に対してランダム方向または非垂直方向に配列したフォーカルコニック状態をとることもできる。一般的に、フォーカルコニック状態の液晶層は全体として弱い散乱状態を示し、選択反射時のように特定の波長の光を反射することはない。液晶セルの裏面側に吸収層を設ければ、フォーカルコニック状態のときに吸収層の色の表示が得られる。
【0005】
また、フォーカルコニック状態およびプレナー状態は、電界が印加されていないときでも安定である。従って、その性質を利用して、メモリ型の液晶表示装置を実現することができる。
【0006】
次に、液晶表示装置の駆動法について説明をする。メモリ性液晶が備えられた液晶表示装置を駆動する場合、液晶層の両側に位置する電極の電位を所定値に設定して、フォーカルコニック状態に移行させる電圧またはプレナー状態に移行させる電圧をメモリ性液晶に印加する。メモリ性液晶では、一連の印加電圧波形の実効値が電圧消去後の状態を直接決定するのではなく、電圧消去後の表示は、直前に印加された電圧パルスの印加時間および振幅値に依存する。フォーカルコニック状態からプレナー状態に移行させる場合には、液晶分子が電圧印加方向にほぼ平行になるホメオトロピック状態を経由するので、最も高い電圧が必要とされる。
【0007】
1層の液晶セルを有する液晶表示装置では、メモリ性液晶の二つの状態(プレナー状態およびフォーカルコニック状態)によって2色の表示を行うことができる。そして、選択反射波長が異なる複数の液晶セルを積層することで、表示する色の種類を増やすことができる。
【0008】
p=λ/nであるので、複数の液晶セルを積層して液晶表示装置を形成する場合、各液晶セルにおける選択反射波長や平均屈折率が異なれば各液晶セルにおけるピッチも異なる。また、セルギャップをdとし、メモリ性液晶をプレナーに移行させる電圧をVthとすると、d/p∝Vth(すなわちn・d/λ∝Vth)という関係が成立する。複数の液晶セルを積層する場合に、各液晶セルのセルギャップが同一の値とされていると、各液晶セルで駆動電圧は異なる。従って、各液晶セルには、それぞれ一つの電源回路が設けられている。ただし、供給される電圧を分圧する抵抗部と、分圧した電圧が入力される複数の演算増幅器との組み合わせを一組のみ備える電源回路を、一つの電源回路として数える。
【0009】
図7は、二つの液晶セルが積層された液晶表示装置を示す説明図である。第一の液晶セル201は、第一の走査電極ドライバ202および第一の信号電極ドライバ203によって駆動される。第二の液晶セル211は、第二の走査電極ドライバ212および第二の信号電極ドライバ213によって駆動される。第一の走査電極ドライバ202および第一の信号電極ドライバ203と、第二の走査電極ドライバ212および第二の信号電極ドライバ213は、それぞれ、重なるように配置される第一の液晶セル201および第二の液晶セル211の走査電極を同時に選択しながら駆動する。
【0010】
液晶表示装置の駆動装置は、各液晶セルに応じた駆動電圧を供給する電源回路を有する。図8は、駆動電圧を供給する電源回路を示す説明図である。第一の電源回路221は第一の液晶セル201の駆動電圧V〜Vを供給し、第二の電源回路222は第二の液晶セル211の駆動電圧V’〜V’を供給する。第一の電源回路221および第二の電源回路222は、一つの電源装置223によって定電圧Vccを供給される。定電圧Vccの出力端にはコンデンサ224が設けられる。第一の電源回路221は、定電圧Vccから第一の液晶セル201の駆動電圧V〜Vを発生し、第一の走査電極ドライバ202や第一の信号電極ドライバ203に出力する。第二の電源回路222は、定電圧Vccから第二の液晶セル211の駆動電圧V’〜V’を発生し、第二の走査電極ドライバ212や第二の信号電極ドライバ213に出力する。なお、第一の電源回路221は駆動電圧V〜Vの各出力端にコンデンサ(図示せず。)を備える。同様に、第二の電源回路222も駆動電圧V’〜V’の各出力端にコンデンサ(図示せず。)を備える。
【0011】
図9(a)は、第一の走査電極ドライバ202が第一の液晶セル201を駆動するときの駆動波形および、第一の信号電極ドライバ203が第一の液晶セル201を駆動するときの駆動波形の例である。表示を書き込むときには、まず全ての画素がオン表示となるように走査電極および信号電極を駆動する。この期間をリセット期間と記す。リセット期間後、表示データに対応する電圧を印加するように走査電極および信号電極を駆動する。この期間を表示書き込み期間と記す。選択された走査電極には電圧V,Vが交互に印加され、選択されていない走査電極には電圧V,Vが交互に印加される。また、リセット期間中、信号電極には電圧V,Vが交互に印加される。表示書き込み期間中、信号電極には、表示データに応じて電圧V,Vまたは電圧V,Vが交互に印加される。各電圧V〜Vは、V−V=V−V=V−V=V−Vとなるように設定される。
【0012】
リセット期間中、選択された行の画素のメモリ性液晶には、オン表示にするための電圧としてV−Vが印加される。そして、電圧印加終了後、メモリ性液晶はプレナー状態に移行し、オン表示となる。リセット期間中、選択されていない行の画素のメモリ性液晶には、V−V,V−Vが印加されるが、表示状態は変化しない。表示書き込み期間中、選択された行の画素のメモリ性液晶には、表示データに対応して、オン表示にするための電圧またはオフ表示にするための電圧が印加される。オン表示にするための電圧はV−Vであり、オフ表示にするための電圧はV−V,V−Vである。表示書き込み期間中、選択されていない行の画素のメモリ性液晶には、V−V,V−V,V−V,V−Vが印加されるが、表示状態は変化しない。
【0013】
図9(b)は、第二の走査電極ドライバ212が第二の液晶セル211を駆動するときの駆動波形および、第二の信号電極ドライバ213が第二の液晶セル211を駆動するときの駆動波形の例である。第二の走査電極ドライバ212および第二の信号電極ドライバ213は、第一の走査電極ドライバ202および第一の信号電極ドライバ203と同様に走査電極および信号電極を駆動する。ただし、走査電極や信号電極に印加する電圧V’〜V’の組み合わせは、電圧V〜Vの組み合わせとは異なる。各液晶セルに対応する走査電極ドライバおよび信号電極ドライバは、重なるように配置される各液晶セルの走査電極を同時に選択しながら、各液晶セルの画素をオン表示にし、その後、所望の画像を表示する。従って、図9に示すように、第一の液晶セル201の走査電極および信号電極の電位と、第二の液晶セル211の走査電極および信号電極の電位は、同時に切り替わる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
このような液晶表示装置では、第一の走査電極ドライバ202および第一の信号電極ドライバ203には第一の電源回路221から駆動電圧が供給され、第二の走査電極ドライバ212および第二の信号電極ドライバ223には第二の電源回路221から駆動電圧が供給される。そして、各液晶セルに対応する走査電極ドライバおよび信号電極ドライバは、同時に各液晶セルの走査電極を選択しながら液晶セルを駆動する。その結果、第一の電源回路221および第二の電源回路222に定電圧Vccを供給する電源装置223の負荷が大きくなってしまうという問題があった。
【0015】
図10は、電源装置223の負荷を示す説明図である。第一の走査電極ドライバ202や第一の信号電極ドライバ203が走査電極や信号電極の電位を切り替えると、電源装置223が供給する定電圧Vccは図10(a)に示すようにスパイク状に減少する。従って、図9(a)に示す駆動波形における電位が切り替わるタイミングで、図10(a)に示す電圧変化が生じる。第二の走査電極ドライバ212や第二の信号電極ドライバ213が走査電極や信号電極の電位を切り替える場合も同様に定電圧Vccが変化する(図10(b))。走査電極や信号電極の電位の切り替えは各液晶セルで同時に行うので、図10(c)に示すように定電圧Vccの変化が大きくなってしまう。すなわち、電源装置223の負荷が大きくなってしまう。
【0016】
そのため、定電圧Vccが一時的に下がってしまうことを考慮して予め定電圧Vccを高めに設定したり、定電圧Vccの出力端のコンデンサ224の容量を大きくする必要があった。また、電源装置を選定しにくくなっていた。
【0017】
また、スパイク状に定電圧Vccが減少すると、定電圧Vccに戻るときにオーバシュートが生じる。すなわち、図11に示すように、定電圧Vccに戻るときに一時的に電源装置223が供給する電圧がVccを越えてしまう。定電圧Vccがスパイク状に減少する変化量Vspikeが大きくなると、オーバシュートも大きくなる。そのため、変化量Vspikeが大きくなると、オーバシュートによる無駄な電流が流れてしまう。
【0018】
また、n・d/λ∝Vthという関係を利用して、各液晶セルでメモリ性液晶をプレナーに移行させる電圧Vthを共通にするようにセルギャップを調整する場合がある。この場合、各液晶セルに対応する走査電極ドライバ等に共通の電源回路から共通の駆動電圧を出力することができる。このように電源回路を共通化したとしても同様の問題が生じる。すなわち、一つの電源回路から各走査電極ドライバや各信号電極ドライバに共通の駆動電圧V〜Vを出力する場合、各液晶セルの走査電極や信号電極の電位切り替え時に電源回路が出力する駆動電圧V〜Vがスパイク状に変動してしまう。そのため、各電圧V〜Vに対応する電圧出力端のコンデンサの容量を大きくしなければならない等の問題があった。
【0019】
本発明は、液晶表示装置を駆動する場合に、電源回路に定電圧を供給する電源装置の負荷を軽減することを目的とする。また、駆動電圧を供給する電源回路の負荷を軽減することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明の態様1は、複数の走査電極と複数の信号電極との間に少なくとも二つの安定状態を呈するメモリ性液晶を有する液晶セルが複数備えられ、複数の電圧出力端子を有する走査電極ドライバが複数備えられ、複数の電圧出力端子を有する信号電極ドライバが複数備えられ、各液晶セルの個々の走査電極は対応する走査電極ドライバの各電圧出力端子と一対一に接続され、各液晶セルの個々の信号電極は対応する信号電極ドライバの各電圧出力端子と一対一に接続されてなる液晶表示装置の駆動方法であって、各走査電極ドライバが共通の選択期間でそれぞれ対応する液晶セルの走査電極を選択しながら、各液晶セルの表示をいったん所定の基本状態にしてから表示データを書き込むように駆動し、選択期間をT(ms)とし、一つの液晶セルの表示を基本状態にし始めてから表示データの書き込みを完了するまでの期間にその一つの液晶セルの走査電極を選択する回数をQとし、kを0以上Q−1以下の整数とし、それぞれの液晶セルにおける選択走査電極を切り替えるタイミングと、他の液晶セルにおける選択走査電極を切り替えるタイミングとの間の時間差をD(ms)とすると、下記式1を満足することを特徴とする液晶表示装置の駆動方法を提供する。
【0021】
k×T+0.02ms≦D≦(k+1)×T−0.02ms (式1)
【0022】
本発明の態様2は、積層する液晶セルの数をS個としたときに、時間差はT/S(ms)である液晶表示装置の駆動方法を提供する。
【0023】
本発明の態様3は、複数の走査電極と複数の信号電極との間に少なくとも二つの安定状態を呈するメモリ性液晶を有する液晶セルが複数備えられ、複数の電圧出力端子を有する走査電極ドライバが複数備えられ、複数の電圧出力端子を有する信号電極ドライバが複数備えられ、各液晶セルの個々の走査電極は対応する走査電極ドライバの各電圧出力端子と一対一に接続され、各液晶セルの個々の信号電極は対応する信号電極ドライバの各電圧出力端子と一対一に接続されてなる液晶表示装置の駆動方法であって、各走査電極ドライバが共通の選択期間でそれぞれ対応する液晶セルの走査電極を選択しながら、各液晶セルの表示をいったん所定の基本状態にしてから表示データを書き込むように駆動し、個々の液晶セルでは選択した走査電極の電位と信号電極の電位との高低関係を選択期間内で逆転させ、高低関係を逆転させる周期をT(ms)とし、一つの液晶セルの表示を基本状態にし始めてから表示データの書き込みを完了するまでの期間における周期の数をRとし、kを0以上R−1以下の整数とし、それぞれの液晶セルにおける選択走査電極を切り替えるタイミングと、他の液晶セルにおける選択走査電極を切り替えるタイミングとの間の時間差をD(ms)とすると、下記式2を満足することを特徴とする液晶表示装置の駆動方法を提供する。
【0024】
k×T+0.02ms≦D≦(k+1)×T−0.02ms (式2)
【0025】
本発明の態様4は、積層する液晶セルの数をS個としたときに、時間差はT/S(ms)である液晶表示装置の駆動方法を提供する。
【0026】
本発明の態様5は、複数の走査電極と複数の信号電極との間に少なくとも二つの安定状態を呈するメモリ性液晶を有する液晶セルが複数備えられ、複数の電圧出力端子を有する走査電極ドライバが複数備えられ、複数の電圧出力端子を有する信号電極ドライバが複数備えられ、各液晶セルの個々の走査電極は対応する走査電極ドライバの各電圧出力端子と一対一に接続され、各液晶セルの個々の信号電極は対応する信号電極ドライバの各電圧出力端子と一対一に接続されてなる液晶表示装置の駆動方法であって、複数の液晶セルを複数のグループに分け、同じグループに属する液晶セルの走査電極および信号電極の電位の切り替えを同時に行い、各走査電極ドライバが共通の選択期間でそれぞれ対応する液晶セルの走査電極を選択しながら、各液晶セルの表示をいったん所定の基本状態にしてから表示データを書き込むように駆動し、選択期間をT(ms)とし、一つの液晶セルの表示を基本状態にし始めてから表示データの書き込みを完了するまでの期間にその一つの液晶セルの走査電極を選択する回数をQとし、kを0以上Q−1以下の整数とし、それぞれのグループにおける選択走査電極を切り替えるタイミングと、他のグループにおける選択走査電極を切り替えるタイミングとの間の時間差をD(ms)とすると、式1を満足することを特徴とする液晶表示装置の駆動方法を提供する。
【0027】
本発明の態様6は、グループの数をP個としたときに、時間差はT/P(ms)である液晶表示装置の駆動方法を提供する。
【0028】
本発明の態様7は、複数の走査電極と複数の信号電極との間に少なくとも二つの安定状態を呈するメモリ性液晶を有する液晶セルが複数備えられ、複数の電圧出力端子を有する走査電極ドライバが複数備えられ、複数の電圧出力端子を有する信号電極ドライバが複数備えられ、各液晶セルの個々の走査電極は対応する走査電極ドライバの各電圧出力端子と一対一に接続され、各液晶セルの個々の信号電極は対応する信号電極ドライバの各電圧出力端子と一対一に接続されてなる液晶表示装置の駆動方法であって、複数の液晶セルを複数のグループに分け、同じグループに属する液晶セルの走査電極および信号電極の電位の切り替えを同時に行い、各走査電極ドライバが共通の選択期間でそれぞれ対応する液晶セルの走査電極を選択しながら、各液晶セルの表示をいったん所定の基本状態にしてから表示データを書き込むように駆動し、個々の液晶セルでは選択した走査電極の電位と信号電極の電位との高低関係を選択期間内で逆転させ、高低関係を逆転させる周期をT(ms)とし、一つの液晶セルの表示を基本状態にし始めてから表示データの書き込みを完了するまでの期間における周期の数をRとし、kを0以上R−1以下の整数とし、それぞれのグループにおける選択走査電極を切り替えるタイミングと、他のグループにおける選択走査電極を切り替えるタイミングとの間の時間差をD(ms)とすると、式2を満足することを特徴とする液晶表示装置の駆動方法を提供する。
【0029】
本発明の態様8は、グループの数をP個としたときに、時間差はT/P(ms)である液晶表示装置の駆動方法を提供する。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明による駆動方法が適用される液晶表示装置の駆動装置の例を示すブロック図である。液晶表示装置は、積層される2以上の液晶セルを備える。本例では、二つの液晶セル(第一の液晶セル1および第二の液晶セル11)が積層される場合を例に説明する。第一の液晶セル1および第二の液晶セル11は、複数の走査電極と複数の信号電極との間にカイラルネマチック液晶等のメモリ性液晶を備える。
【0031】
各液晶セルに対応する走査電極ドライバおよび信号電極ドライバ(第一の走査電極ドライバ2、第一の信号電極ドライバ3、第二の走査電極ドライバ12および第二の信号電極ドライバ13)は、それぞれ複数の電圧出力端子を有する。第一の液晶セル1の個々の走査電極は、第一の走査電極ドライバ2の個々の電圧出力端子と一対一に接続される。第一の液晶セル1の個々の信号電極は、第一の信号電極ドライバ3の個々の電圧出力端子と一対一に接続される。同様に、第二の液晶セル11の走査電極および信号電極も、それぞれ第二の走査電極ドライバ12、第二の信号電極ドライバ13に接続される。
【0032】
第一の走査電極ドライバ2は、走査電極を選択しながら全ての走査電極を走査するように第一の液晶セル1を駆動する。第一の信号電極ドライバ3は、リセット期間中は、第一の液晶セル1の信号電極にオン表示(所定の基本状態)とするための電圧を印加して、第一の液晶セル1を駆動する。また、表示書き込み期間中は、第一の液晶セル1の信号電極に表示データに対応する電圧を印加して第一の液晶セル1を駆動する。第二の走査電極ドライバ12および第二の信号電極ドライバ13は、第一の走査電極ドライバ2および第一の信号電極ドライバ3と同様に、第二の液晶セル11を駆動する。
【0033】
メモリ21は、各行に対応する表示データを記憶し、コントローラ22の制御に従って、第一の信号電極ドライバ3と第二の信号電極ドライバ13に一行分の表示データを出力する。コントローラ22は、メモリ21が出力すべき一行分の表示データのアドレスを指定するメモリ制御信号をメモリ21に出力する。コントローラ22は、選択行に応じたアドレスを指定する。メモリ21は、メモリ制御信号に応じて第一の液晶セル1の一行分の表示データであるDataを第一の信号電極ドライバ3に出力し、第二の液晶セル11の一行分の表示データであるDataを第二の信号電極ドライバ13に出力する。以下、コントローラ22が第一の走査電極ドライバ2および第一の信号電極ドライバ3に出力するデータ等は「1」の添え字を付して表し、第二の走査電極ドライバ12および第二の信号電極ドライバ13に出力するデータ等は「2」の添え字を付して表す。
【0034】
コントローラ22は、第一の信号電極ドライバ3に、一行分の表示データの中から各列のデータを順次取得するタイミングを規定するCP(データ転送用クロックパルス)、選択する走査電極の切り替えを示すLP(ラッチパルス)、非表示指示信号である/DOFF(ディスプレイオフ)、および正極性駆動にすべきか負極性駆動にすべきかを指示するM(極性反転信号)を出力する。コントローラ22は、第二の信号電極ドライバ13にも同様に、CP(データ転用クロックパルス)、LP(ラッチパルス)、/DOFF(ディスプレイオフ)、およびM(極性反転信号)を出力する。ここで、正極性駆動とは、選択した走査電極の電位が信号電極の電位より高くなるように駆動することをいい、負極性駆動とは、選択した走査電極の電位が信号電極の電位より低くなるように駆動することをいう。
【0035】
さらに、コントローラ22は、第一の走査電極ドライバ2に、LP、/DOFF、M、および1フレームの開始を示すFLM(ファーストラインマーカ)を出力する。そして、第二の走査電極ドライバ12にも同様に、LP、/DOFF、M、およびFLMを出力する。
【0036】
図2(a)は、駆動時に走査電極ドライバに入力される信号のタイミングを示す説明図である。第一の走査電極ドライバ2は、FLMが入力されると、それに続いて入力されるLPに応じて選択する走査電極を順次切り替える。LPが入力されてから、次のLPが入力されるまでの期間が、一つの走査電極の選択期間である。また、第一の走査電極ドライバ2は、Mに応じて正極性駆動と負極性駆動とを切り替える。例えば、Mがローレベルのときに負極性駆動とし、ハイレベルのときに正極性駆動とする。
【0037】
第一の走査電極ドライバ2および第一の信号電極ドライバ3は、/DOFFがローレベルになると出力を0Vとする。第二の走査電極ドライバ12および第二の信号電極ドライバ13は、/DOFFがローレベルになると出力を0Vとする。
【0038】
図2(b)は、駆動時に信号電極ドライバに入力される信号のタイミングを示す説明図である。第一の信号電極ドライバ3は、CPが入力されると、そのタイミングで、これから選択される1行分の表示データの中から各列のデータを順次取得する。続いて、LPが入力されると、取得したデータに基づいて各信号電極の電位を設定する。第一の信号電極ドライバ3も、Mに応じて正極性駆動と負極性駆動とを切り替える。
【0039】
図2では、第一の走査電極ドライバ2および第一の信号電極ドライバ3を例に説明したが、第二の走査電極ドライバ12および第二の信号電極ドライバ13にも同様に信号が入力される。コントローラ22は、FLMを出力してから最初のLPを出力するまでの時間が、FLMを出力してから最初のLPを出力するまでの時間と等しくなるようにLPを出力する。コントローラ22は、第二の液晶セルにおける選択期間(LPを出力してから次のLPを出力するまでの時間)と、第一の液晶セルにおける選択期間(LPを出力してから次のLPを出力するまでの時間)とを等しくする。また、コントローラ22は、LPを出力してからCPを出力するまでの時間と、LPを出力してからCPを出力するまでの時間とを等しくする。さらに、コントローラ22は、CPを出力してから次のCPを出力するまでの時間と、CPを出力してから次のCPを出力するまでの時間とを等しくする。また、Mのハイレベルおよびローレベルを切り替える周期と、Mのハイレベルおよびローレベルを切り替える周期も等しくする。
【0040】
さらに、コントローラ22は、第一の液晶セル1における1フレーム期間と第二の液晶セル11における1フレーム期間が等しくなるようにFLM,FLMを出力する。すなわち、FLMを出力してから次のFLMを出力するまでの時間と、FLMを出力してから次のFLMを出力するまでの時間とを等しくする。1フレーム期間Tは、第1行目の走査電極を選択してから次に第1行目の走査電極を選択するまでの時間である。
【0041】
ただし、コントローラ22は、FLMを出力するタイミングとFLMを出力するタイミングとをずらし、LPとLPを出力するタイミングやCPとCPを出力するタイミングをずらす。例えば、コントローラ22は、FLMを出力し、その後LPやCP等の信号を出力する。そして、FLMを出力してから時間経過をカウントする。コントローラ22は、FLMを出力して所定時間が経過してから、FLMを出力し、その後LPやCPを出力する。FLMの出力からFLMの出力まで所定時間分のずれがあるので、LPを出力してからLPを出力するまでにも所定時間分のずれが生じる。FLM出力とFLM出力の時間差は、例えば0.02ms以上である。
【0042】
第一の走査電極ドライバ2および第一の信号電極ドライバ3による第一の液晶セル1の駆動と、第二の走査電極ドライバ12および第二の信号電極ドライバ13による第二の液晶セル11の駆動とは、ファーストラインマーカやラッチパルス等の入力タイミングがずれる点以外は完全に同じである。
【0043】
図1に示す電源装置26は、第一の電源回路23と第二の電源回路24に定電圧Vccを供給する。電源装置26は、定電圧Vccの出力端にコンデンサ25を備える。コンデンサ25は、定電圧Vccがスパイク状に変動したとしても安定に電圧を供給できるようにする役割を果たす。第一の電源回路23は、第一の走査電極ドライバ2および第一の信号電極ドライバ3に駆動電圧を出力する。同様に第二の電源回路24は、第二の走査電極ドライバ12および第二の信号電極ドライバ13に駆動電圧を出力する。ここでは、第一の液晶セル1の駆動電圧がV〜Vであり、第二の液晶セル11の駆動電圧がV’〜V’であるものとする。
【0044】
図3は、第一の電源回路23および第二の電源回路24の構成例を示す説明図である。第一の電源回路23は一つの電源回路であり、供給される電圧を分圧する抵抗部(抵抗43〜47)と、分圧した電圧が入力される複数の演算増幅器(以下、オペアンプと記す。)52〜56との組み合わせを一組備える。また、第一の電源回路23は、抵抗部(抵抗43〜47)に供給する電圧値を決定する非反転増幅回路部を備える。非反転増幅回路部は、オペアンプ51と抵抗41,42とを備える。抵抗41はオペアンプ51の反転入力端子と接地電位の間に接続され、抵抗42はオペアンプ51の出力端子と反転入力端子の間に接続される。第二の電源回路24も一つの電源回路であり、供給される電圧を分圧する抵抗部(抵抗63〜67)と、分圧した電圧が入力される複数のオペアンプ72〜76との組み合わせを一組備える。また、第一の電源回路23と同様に、抵抗部(抵抗63〜67)に供給する電圧を決定する非反転増幅回路部(オペアンプ71および抵抗61,62)を備える。
【0045】
第一の電源回路23および第二の電源回路24は、定電圧Vccと接地電位から駆動電圧V〜VまたはV’〜V’を発生し、それぞれ対応する走査電極ドライバおよび信号電極ドライバに供給する。第一の電源回路23において、オペアンプ51は、出力端子と反転入力端子の間に接続された抵抗42と、反転入力端子と接地電位の間に接続された抵抗41の抵抗値に応じて、電圧V5inを発生する。電圧V5inと電圧V(接地電位に相当)との間の電圧は抵抗43〜47によって分圧され、電圧V5in〜V1inが発生する。ここで、一般には、電圧Vは接地電位と同一である。
【0046】
抵抗43〜47の分圧回路は液晶セルを駆動する電流能力が小さいので、ボルテージフォロワ接続されたオペアンプ52〜56によって駆動能力が上げられる。すなわち、電圧V5in〜V1inがボルテージフォロワ接続されたオペアンプ52〜56の非反転入力端子に入力される。そして、オペアンプ52〜56の出力電圧が電圧V〜Vとして第一の走査電極ドライバ2や第一の信号電極ドライバ3に出力される。分圧で得られた電圧V5in〜V1inは、それぞれ電圧V〜Vと同じである。抵抗43〜47は、以下の各条件を満足するように定められる。V−V=V−V=V−V=V−Vが成立しするように定められる。また、V−VおよびV−Vがメモリ性液晶をフォーカルコニックに移行させる電圧となり、V−V,V−V,V−V,V−Vがメモリ性液晶に変化を与えない電圧となるように定められる。
【0047】
第二の電源回路24も、第一の電源回路23と同様に、電圧V’〜V’を出力する。電圧V’は接地電位に相当する。
【0048】
なお、電圧V,V’は、正極性駆動時に選択された走査電極に印加され、また、負極性駆動時にオン表示とする信号電極に印加される電圧である。電圧V,V’は、負極性駆動時に選択されていない走査電極に印加される電圧である。電圧V,V’は、負極性駆動時にオフ表示とする信号電極に印加される電圧である。電圧V,V’は、正極性駆動時にオフ表示とする信号電極に印加される電圧である。電圧V,V’は、正極性駆動時に選択されていない走査電極に印加される電圧である。電圧V,V’は、負極性駆動時に選択された走査電極に印加され、また、正極性駆動時にオン表示とする信号電極に印加される電圧である。
【0049】
また、第一の電源回路23および第二の電源回路24は、それぞれ電圧V〜V、電圧V’〜V’の出力端に電圧を安定に出力するためのコンデンサを備える。図3では、このコンデンサの図示を省略した。
【0050】
図4は、コントローラ22が出力する信号と駆動波形の関係を示す説明図である。図4は、FLMを出力した後、負極性駆動と正極性駆動とを切り替える周期(Mのハイレベルとローレベルとを切り替える周期)の1/2の時間だけ遅れてFLMを出力する場合の例を示す。
【0051】
コントローラ22は、/DOFFをハイレベルとし、第一の走査電極ドライバ2にFLMを出力する。そして、第一の走査電極ドライバ2および第一の信号電極ドライバ3にLPを出力する。第一の走査電極ドライバ2は、FLMが入力された後、LPが入力される度に、選択する走査電極を順次切り替える。第一の信号電極ドライバ3は、LPが入力されると、選択される行のデータに基づいて第一の液晶セル1の各信号電極の電位を設定する。従って、第一の走査電極ドライバ2および第一の信号電極ドライバ3は、LPが入力されたときに、走査電極および信号電極の電位を切り替える。
【0052】
第一の走査電極ドライバ2は、Mに応じて、選択する走査電極にV,Vの電位を交互に設定する。また、選択していない走査電極にV,Vの電位を交互に設定する。また、第一の信号電極ドライバ3は、リセット期間中、信号電極の電位をMに応じてV,Vに交互に設定することによって、選択された行の画素をオン表示とする。すなわち、リセット期間中、選択行の画素のメモリ性液晶には、V−Vの電圧が印加され、電圧印加終了後、メモリ性液晶はプレナー状態に移行し、オン表示となる。リセット期間中、選択されていない行の画素のメモリ性液晶には、V−V,V−Vが印加されるが、表示状態は変化しない。
【0053】
がローレベルの期間が負極性駆動の期間であり、この期間では、走査電極をVまたはVに設定し、信号電極をVに設定する。Mがハイレベルの期間が正極性駆動の期間であり、この期間では、走査電極をVまたはVに設定し、各信号電極をVに設定する。図4では、負極性駆動と正極性駆動とを切り替える周期をTとして示す。ただし、この切替周期Tは、選択期間をT、自然数をmと表したときに、T=T/mという関係を満たしているものとする。従って、切替周期Tは選択期間T以下である。図4では、T=T/2である場合の例を示す。液晶セルの個数をS個とするとき、コントローラ22は、FLMを出力してからT/Sの時間が経過すると、/DOFFをハイレベルとし、第二の走査電極ドライバ12にFLMを出力する。ただし、T/Sは、例えば0.02ms以上である。また、切替周期T、選択期間をTおよびT/Sはms単位で表されているものとする。
【0054】
本実施の形態における液晶セルの個数は2個であるので、コントローラ22はFLMを出力してT/2経過したときにFLMを出力する。そして、第二の走査電極ドライバ12および第二の信号電極ドライバ13にLPを出力する。コントローラ22は、FLMの出力をFLMの出力よりT/2遅らせるので、各LPも各LPよりT/2遅らせて出力する。FLMやLPが入力された第二の走査電極ドライバ12や第二の信号電極ドライバ13が第二の液晶セル11を駆動するときの動作は、第一の走査電極ドライバ2および第一の信号電極ドライバ3が第一の液晶セル1を駆動するときの動作と同様である。
【0055】
第一の液晶セル1でのリセット期間が終了すると、続く表示書き込み期間において、第一の信号電極ドライバ3は、選択された行の表示データに応じて各信号電極の電位を設定する。選択された行においてオン表示とすべき信号電極には、Mに応じてV,Vの電位を交互に設定する。また、オフ表示とすべき信号電極には、Mに応じてV,Vの電位を交互に設定する。この結果、選択された行のオン表示とすべき画素のメモリ性液晶にはV−Vの電圧が印加され、オン表示となる。また、オフ表示とすべき画素のメモリ性液晶にはV−V,V−Vの電圧が印加され、オフ表示となる。表示書き込み期間中、選択されていない行の画素のメモリ性液晶には、V−V,V−V,V−V,V−Vが印加されるが、表示状態は変化しない。
【0056】
第二の液晶セル11でのリセット期間が終了すると、続く表示書き込み期間において、第二の走査電極ドライバ12および第二の信号電極ドライバ13は、第一の走査電極ドライバ2および第一の信号電極ドライバ3と同様に動作する。リセット期間と同様に、コントローラ22はFLMの出力をFLMの出力よりT/2遅らせるので、各LPも各LPよりT/2遅らせて出力する。
【0057】
第一の液晶セル1における表示書き込み期間が終了すると、コントローラ22は/DOFFをローレベルとし、第一の液晶セル1の駆動を停止する。コントローラ22は、第二の液晶セル2における表示書き込み期間が終了したときも同様に/DOFFをローレベルとし、第二の液晶セル11の駆動を停止する。駆動を停止してもメモリ性液晶の状態は安定に保たれるので、表示書き込み期間に書き込んだ状態は維持される。
【0058】
このように、コントローラ22は、リセット期間および表示書き込み期間においてLPの出力をLPの出力よりT/2遅らせる。すなわち、各液晶セルで、選択する走査電極を切り替えるタイミングをずらしている。従って、第一の液晶セル1において走査電極および信号電極の電位を切り替えるタイミングと、第二の液晶セル11において走査電極および信号電極の電位を切り替えるタイミングも図4に示すようにT/2ずれる。その結果、電源装置26が供給する定電圧Vccがスパイク状に変動するタイミングもずれる。図5は、電源装置26の負荷を示す説明図である。第一の液晶セル1を駆動するときに、走査電極および信号電極の電位を切り替えると、電源装置26が供給する定電圧Vccは図5(a)示すように変化する。第二の液晶セル11を駆動するときにも同様に、電源装置26が供給する定電圧Vccは変化する(図5(b))。しかし、走査電極および信号電極の電位を切り替えるタイミングをずらしているので、定電圧Vccが変動するタイミングも分散され、図10に示す場合よりも負荷(Vccの変動量の最大値)が軽減される。
【0059】
従って、定電圧Vccが一時的に下がってしまうことを考慮して予め定電圧Vccを高めに定める必要がない。また、電圧Vcc出力端のコンデンサ25の容量は少なくて済む。また、電源装置26を選定しやすくなる。また、スパイク状に減少する定電圧Vccの変動量を抑えることができるので、オーバシュートによって無駄に流れる電流を少なくすることができる。さらに、定電圧Vccを低くすることができるので、駆動装置の長寿命化を図ることができる。また、電源装置26を選定しやすくなるので、駆動装置の生産コストの低減を図ることができる。
【0060】
図5では、第一の液晶セルの駆動に伴い電源装置26の出力電圧がスパイク状に減少し、再び出力電圧がVccに戻ってから、第二の液晶セルの駆動に伴う出力電圧の変動が生じる場合を示した。LPを出力してからLPを出力するまでの時間が短く、第一の液晶セルの駆動に伴ってスパイク状に変動した電源装置26の出力電圧が完全にVccに戻る前に、第二の液晶セルの駆動に伴う出力電圧の変動が生じてもよい。ただし、LPを出力してからLPを出力するまでの時間が0.02ms未満であると、スパイク状に変動した電源装置26の出力電圧がほとんど回復しないうちに次のスパイク状の変動が生じることになり、電源装置26の出力電圧の変動量は従来の駆動方法と変わらなくなってしまう。また、スパイク状に変動した電源装置26の出力電圧が十分回復しないうちに次のスパイク状の変動が生じると、第二の液晶セルの駆動波形が不安定になるおそれがある。従って、LPを出力してからLPを出力するまでの時間は0.02ms以上にすることが好ましい。
【0061】
図4に示す例では、リセット期間において液晶セルの全画素をオン表示とする場合を示した。リセット期間では、各液晶セルをオン表示とした後に、各液晶セルの全画素をオフ表示としてもよい。すなわち、オフ表示を所定の基本状態としてもよい。このように、所定の基本状態は、オン表示に限定されない。
【0062】
本実施の形態では、二つの液晶セルを積層した場合を例に説明したが、液晶セルの数は二つに限定されず、三つ以上であってもよい。例えば、三つの液晶セルを積層する場合、第一の液晶セルの駆動のためのLPを出力してからT/3遅れて第二の液晶セルの駆動のためのLPを出力し、さらにT/3遅れて第三の液晶セルの駆動のためのLPを出力すればよい。
【0063】
S個の液晶セルを積層する場合、S個の液晶セルを、走査電極および信号電極の電位の切り替えを同時に行う液晶セルのグループに分け、同じグループに属する液晶セルの走査電極および信号電極の電位の切り替えを同時に行うようにしてもよい。一つのグループに属する液晶セルの数は一つでもよいし、2ないしS−1個であってもよい。走査電極および信号電極の電位の切り替えを同時に行う液晶セルのグループの数をP個とすれば、コントローラはLPの出力タイミングを各グループ毎にT/Pずらせばよい。T/Pも切替周期Tと同様にms単位で表されているものとする。ただし、T/Pは、例えば0.02ms以上である。三つの液晶セルを積層した場合を例に説明する。第一の液晶セルにおける各電極(各走査電極および各信号電極)の電位の切り替えタイミングは、第二の液晶セルおよび第三の液晶セルにおける電位の切り替えタイミングとずらし、第二の液晶セルおよび第三の液晶セルは各電極の電位の切り替えを同時に行うものとする。この場合、第一の液晶セルが一つのグループに属し、第二液晶セルおよび第三の液晶セルが二つ目のグループに属することになる。従って、コントローラは、一つ目のグループ(第一の液晶セル)の駆動のためのLPを出力してからT/2経過後に二つ目のグループ(第二の液晶セルおよび第三の液晶セル)を駆動するためのLPを出力すればよい。
【0064】
このような駆動方法によれば、走査電極および信号電極の電位の切り替えをS個の液晶セルで同時に行う場合よりも、定電圧Vccを供給する電源装置の負荷を低減できる。なお、走査電極および信号電極の電位の切り替えタイミングを各液晶セル毎にずらすことがより好ましい。
【0065】
また、上記の各実施の形態では、選択期間Tとの間にT=T/m(mは自然数)という関係を有する切替周期Tで正極性駆動と負極性駆動とを切り替える場合について説明した。液晶表示装置を駆動する際に、正極性駆動と負極性駆動とを切り替えない場合や、あるいは切替周期TをT(1フレーム期間)よりも長くする場合がある。このような場合には、走査電極および信号電極を切り替えるタイミングをT/Sだけずらせばよい。Sは積層される液晶セルの個数である。T/Sも選択期間Tと同様にms単位で表されているものとする。ただし、T/Sは、例えば0.02ms以上である。
【0066】
図6は、正極性駆動と負極性駆動とを切り替えずに駆動する場合における駆動波形の例を示す説明図である。ただし、積層されている液晶セルの個数は2個であるとする。この場合、コントローラは、第一の液晶セルの駆動のためにLPを出力してからT/2遅らせてLPを出力すればよい。この結果、第一の液晶セルと第二の液晶セルとでは、走査電極および信号電極の電位を切り替えるタイミングがT/2ずれる。従って、定電圧Vccが変動するタイミングも分散される。
【0067】
S個の液晶セルを積層する場合、S個の液晶セルを、走査電極および信号電極の電位の切り替えを同時に行う液晶セルのグループに分け、同じグループに属する液晶セルの走査電極および信号電極の電位の切り替えを同時に行うようにしてもよい。この場合、走査電極および信号電極の電位の切り替えを同時に行う液晶セルのグループの数をP個とすれば、コントローラはLPの出力タイミングを各グループ毎にT/Pずらせばよい。T/Pも選択期間Tと同様にms単位で表されているものとする。ただし、T/Pは、例えば0.02ms以上である。
【0068】
また、図4,6に示す例では、正極性駆動と負極性駆動の切替周期Tあるいは選択期間Tを液晶セルの数S(または液晶セルのグループ数P)で均等に分割し、分割した期間毎にいずれかの液晶セル(または液晶セルのグループ)にLPを出力する場合を示した。次の液晶セルまたは次のグループに対してLPを出力するまでの時間を、切替周期Tあるいは選択期間Tを均等に分割した時間とはせずに、液晶セルの数(またはグループ数)に関わりなく定めてもよい。ただし、この時間差は、0.02ms以上T−0.02ms以下とする。選択期間T内で正極性駆動と負極性駆動の切り替えを行う場合には、0.02ms以上T−0.02ms以下とする。
【0069】
また、各液晶セル(または液晶セルの各グループ)を駆動するためのLPの出力の時間差は、選択期間未満であることが好ましいが、選択期間より長くてもよい。この場合、LPの出力の時間差をD(ms)、kを0以上の自然数としたときに、以下に示す式1を満足するように時間差Dを定める。
【0070】
k×T+0.02ms≦D≦(k+1)×T−0.02ms (式1)
【0071】
また、選択期間T内で正極性駆動と負極性駆動の切り替えを行う場合には、以下に示す式2を満足するようにLPの出力の時間差D(ms)を定める。
【0072】
k×T+0.02ms≦D≦(k+1)×T−0.02ms (式2)
【0073】
以下に示す式3または式4を満足する値として電位切り替えの時間差D(ms)を定めると、各液晶セルで選択される行は異なっていても電位切り替えのタイミングが0.02ms以内に近づいてしまう。
【0074】
k×T−0.02ms<D<k×T+0.02ms (式3)
【0075】
k×T−0.02ms<D<k×T+0.02ms (式4)
【0076】
また、この時間差が大きすぎると、一つの液晶セル(または一つのグループ)における表示書き込み期間が終了しているにも関わらず、他の液晶セル(または他のグループ)ではリセット期間が開始されない場合が生じる。この場合、所望の表示の書き込みが完了するまでに時間がかかってしまう。そのため、一つの液晶セル(または一つのグループ)における表示書き込み期間が終了する前に、他の液晶セル(または他のグループ)ではリセット期間が開始することが好ましい。従って、kの上限を以下の様に定める。
【0077】
選択期間T内で正極性駆動と負極性駆動の切り替えを行う場合には、一つの液晶セルのリセット期間開始から表示書き込み期間終了までの期間における切替周期Tの数をRとしたときに、k≦R−1となるようにkの上限を定める。Rは、リセット期間開始から表示書き込み期間終了までの期間に属する切替周期Tの数である。また、正極性駆動と負極性駆動とを切り替えない場合等には、一つの液晶セルのリセット期間開始から表示書き込み期間終了までの期間にその一つの液晶セルの走査電極を選択する回数をQとしたときに、k≦Q−1となるようにkの上限を定める。このようにkの上限を定めれば、一つの液晶セル(または一つのグループ)における表示書き込み期間が終了する前に、他の液晶セル(または他のグループ)におけるリセット期間を開始できる。
【0078】
所望の表示の書き込みの完了までの時間を短くするためには、各液晶セルに対するLPの出力の時間差を短くすればよい。また、この時間差を選択期間よりも短くすれば、各液晶セルへの表示の書き込みのずれが観察者にほとんど認識されずにすむ。
【0079】
また、上記の実施の形態では、複数の電源回路が各液晶セル毎に異なる駆動電圧を供給する場合を示したが、各液晶セルに対応する走査電極ドライバおよび信号電極ドライバに共通の電源回路から共通の駆動電圧を出力してもよい。以下に、駆動電圧の共通化の例を示す。第一の液晶セルの液晶の選択反射波長をλ、平均屈折率をnとし、第二の液晶セルの液晶の選択反射波長をλ、平均屈折率をnとする。また、第一の液晶セルのセルギャップをdとする。既に述べたように、n・d/λ∝Vthという関係があるので、第二のセルギャップを(n・d・λ)/(n・λ)に定めれば、二つの液晶セルの駆動電圧を共通化でき、一つの電源回路から共通の駆動電圧を供給することができる。
【0080】
このように一つの電源回路から各液晶セルの駆動電圧を供給する場合、本発明の駆動方法を適用すれば、その電源回路の出力電圧のスパイク状の変動が分散される。従って、共通化した電源回路の負荷が軽減される。例えば、一つに共通化した電源回路が駆動電圧V〜Vを出力するとする。本発明の駆動方法を適用すれば、各液晶セルを同じタイミングで駆動する場合よりも、出力電圧V〜Vのスパイク状の変動量を少なくできる。従って、電圧V〜Vの電圧出力端に設けるコンデンサの容量を小さくすることができる。
【0081】
【実施例】
[例1]セルギャップが等しい二つの液晶セルを作成した。各液晶セルのセルギャップdは4μmとした。一方の液晶セルには、選択反射波長λ=490nmのメモリ性液晶を注入し、他方の液晶セルには、選択反射波長λ=620nmのメモリ性液晶を注入した。セルギャップが等しく、選択反射波長が異なるので、二つの液晶セルの駆動電圧はそれぞれ異なる。λ=490nmのメモリ性液晶を注入した液晶セルを図1に示す第一の液晶セル1とし、λ=620nmのメモリ性液晶を注入した液晶セルを図1に示す第二の液晶セル11として、図1に示す液晶表示装置を作成した。なお、各液晶セルの走査電極数が240本であり、信号電極数が320本であるQVGA(Quad Video Graphics Array )の液晶表示装置として作成した。また、液晶セルのサイズは14.48cmサイズ(5.7インチサイズ)とした。
【0082】
第一の電源回路23には、第一の液晶セル1の駆動電圧として、V=20.0V、V=17.5V、V=15.0V、V=5.0V、V=2.5V、V=0.0Vという電圧の組み合わせを出力させた。また、第二の電源回路24には、第二の液晶セル11の駆動電圧として、V’=16.0V、V’=14.0V、V’=12.0V、V’=4.0V、V’=2.0V、V’=0.0Vという駆動電圧の組み合わせを出力させた。また、選択期間Tは20msに設定し、負極性駆動および正極性駆動の切替周期Tは10ms(T/2)とした。そして、コントローラ22は、FLMを出力してから0.1ms後にFLMを出力するように設定した。すなわち、LPを出力してから、0.1ms後にLPを出力するように設定した。この場合、電源装置26が供給する定電圧Vccを23Vにすることで均一な画像を書き込むことができた。また、定電圧Vcc(23V)がスパイク状に変動するときの変動量は2.0Vであり、消費電力は95mWであった。
【0083】
[例2]各LPの出力と各LPの出力の時間差が5ms(切替周期Tの1/2)となるようにした点以外は、例1に示す場合と同様に液晶表示装置を駆動した。この場合、電源装置26が供給する定電圧Vccを22.5Vまで下げても均一な画像を書き込むことができた。また、定電圧Vcc(22.5V)がスパイク状に変動するときの変動量は1.5Vであり、消費電力は90mWであった。
【0084】
[比較例1]コントローラ22に、各LPと各LPとを同時に出力させるようにした。他の設定は、例1や例2と同様とした。この場合、均一な画像を書き込むためには、電源装置26が供給する定電圧Vccを24Vまで上げなければならなかった。また、定電圧Vcc(24V)がスパイク状に変動するときの変動量は2.6Vであり、消費電力は100mWであった。
【0085】
[例3]例1に示す二つの液晶セルに、さらに第三の液晶セルを重ねた液晶表示装置を作成した。第三の液晶セルには選択反射波長λ=530nmのメモリ性液晶を注入し、セルギャップを4μmとした。また、第三の液晶セルを駆動するための電圧として、V’’=19.0V、V’’=16.6V、V’’=14.3V、V’’=4.8V、V’’=2.4V、V’’=0.0Vという駆動電圧の組み合わせを出力する第三の電源回路を設置した。そして、電源装置26が3つの電源回路に定電圧Vccを供給するようにした。例1や例2と同様に、選択期間Tは20msに設定し、負極性駆動および正極性駆動の切替周期Tは10ms(T/2)とした。また、コントローラ22は、LPを出力してから0.1ms後にLPを出力するように設定した。この場合、電源装置26が供給する定電圧Vccを24.5Vにすることで均一な画像を書き込むことができた。また、定電圧Vcc(24.5V)がスパイク状に変動するときの変動量は2.8Vであり、消費電力は150mWであった。
【0086】
[例4]各LPの出力と各LPの出力の時間差が3.3ms(切替周期Tの1/3)となるようにした点以外は、例3に示す場合と同様に液晶表示装置を駆動した。この場合、電源装置26が供給する定電圧Vccを23Vまで下げても均一な画像を書き込むことができた。また、定電圧Vcc(23V)がスパイク状に変動するときの変動量は1.6Vであり、消費電力は140mWであった。
【0087】
[比較例2]コントローラ22に、各LPと各LPとを同時に出力させるようにした。他の設定は、例3や例4と同様とした。この場合、均一な画像を書き込むためには、電源装置26が供給する定電圧Vccを26Vまで上げなければならなかった。また、定電圧Vcc(26V)がスパイク状に変動するときの変動量は3.8Vであり、消費電力は160mWであった。
【0088】
以上の例1〜4および比較例1,2の結果を表1に示す。
【0089】
【表1】
Figure 2004013121
【0090】
表1に示すΔtは、各液晶セルに対応する走査電極ドライバおよび信号電極ドライバにLPを出力する際の時間差である。すなわち、各液晶セルの走査電極および信号電極の電位が切り替わるタイミングのずれを示す。また、Vspikeは、電圧Vccがスパイク状に変動するときの変動量である。各液晶セルの走査電極および信号電極の電位が切り替わるタイミングをずらすことで、表1に示すようにVspikeを下げることができ、定電圧Vccを下げることができる。この結果、消費電力も下げることができる。なお、消費電力の低減の主な要因は、定電圧Vccを低くできることにある。しかし、Vspikeが抑えられることによりオーバシュートが少なくなる等の要因も消費電力の低減に寄与している。
【0091】
また、例1〜4および比較例1,2では、定電圧Vccの出力端のコンデンサの容量を変化させなかったが、例1,2および例3,4は、それぞれ比較例1および比較例2よりもVspikeが小さい。従って、例1,2および例3,4で用いた定電圧Vcc出力端のコンデンサの容量は、比較例1および比較例2におけるコンデンサの容量よりも下げることが可能である。
【0092】
【発明の効果】
本発明によれば、複数の電源回路に定電圧を供給する電源装置の付加を低減することができる。また、駆動電圧を共通化して電源回路を一つにする場合には、その電源回路の負荷を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される液晶表示装置の駆動装置の例を示すブロック図。
【図2】走査電極ドライバおよび信号電極ドライバに入力される信号のタイミングを示す説明図。
【図3】電源回路の構成例を示す説明図。
【図4】コントローラが出力する信号と駆動波形の関係を示す説明図。
【図5】電源装置の負荷を示す説明図。
【図6】極性を切り替えない場合の駆動波形の例を示す説明図
【図7】二つの液晶セルが積層された液晶表示装置を示す説明図。
【図8】駆動電圧を供給する電源回路を示す説明図。
【図9】従来の駆動方法における駆動波形の例を示す説明図。
【図10】従来の駆動方法における電源装置の負荷を示す説明図。
【図11】オーバシュートを示す説明図。
【符号の説明】
1 第一の液晶セル
2 第一の走査電極ドライバ
3 第一の信号電極ドライバ
11 第二の液晶セル
12 第二の走査電極ドライバ
13 第二の信号電極ドライバ
22 コントローラ
23 第一の電源回路
24 第二の電源回路
25 コンデンサ
26 電源装置

Claims (8)

  1. 複数の走査電極と複数の信号電極との間に少なくとも二つの安定状態を呈するメモリ性液晶を有する液晶セルが複数備えられ、複数の電圧出力端子を有する走査電極ドライバが複数備えられ、複数の電圧出力端子を有する信号電極ドライバが複数備えられ、各液晶セルの個々の走査電極は対応する走査電極ドライバの各電圧出力端子と一対一に接続され、各液晶セルの個々の信号電極は対応する信号電極ドライバの各電圧出力端子と一対一に接続されてなる液晶表示装置の駆動方法であって、
    各走査電極ドライバが共通の選択期間でそれぞれ対応する液晶セルの走査電極を選択しながら、各液晶セルの表示をいったん所定の基本状態にしてから表示データを書き込むように駆動し、
    前記選択期間をT(ms)とし、一つの液晶セルの表示を前記基本状態にし始めてから表示データの書き込みを完了するまでの期間に前記一つの液晶セルの走査電極を選択する回数をQとし、kを0以上Q−1以下の整数とし、それぞれの液晶セルにおける選択走査電極を切り替えるタイミングと、他の液晶セルにおける選択走査電極を切り替えるタイミングとの間の時間差をD(ms)とすると、下記式1を満足する
    ことを特徴とする液晶表示装置の駆動方法。
    k×T+0.02ms≦D≦(k+1)×T−0.02ms (式1)
  2. 積層する液晶セルの数をS個としたときに、時間差はT/S(ms)である請求項1に記載の液晶表示装置の駆動方法。
  3. 複数の走査電極と複数の信号電極との間に少なくとも二つの安定状態を呈するメモリ性液晶を有する液晶セルが複数備えられ、複数の電圧出力端子を有する走査電極ドライバが複数備えられ、複数の電圧出力端子を有する信号電極ドライバが複数備えられ、各液晶セルの個々の走査電極は対応する走査電極ドライバの各電圧出力端子と一対一に接続され、各液晶セルの個々の信号電極は対応する信号電極ドライバの各電圧出力端子と一対一に接続されてなる液晶表示装置の駆動方法であって、
    各走査電極ドライバが共通の選択期間でそれぞれ対応する液晶セルの走査電極を選択しながら、各液晶セルの表示をいったん所定の基本状態にしてから表示データを書き込むように駆動し、
    個々の液晶セルでは選択した走査電極の電位と信号電極の電位との高低関係を選択期間内で逆転させ、
    前記高低関係を逆転させる周期をT(ms)とし、一つの液晶セルの表示を前記基本状態にし始めてから表示データの書き込みを完了するまでの期間における前記周期の数をRとし、kを0以上R−1以下の整数とし、それぞれの液晶セルにおける選択走査電極を切り替えるタイミングと、他の液晶セルにおける選択走査電極を切り替えるタイミングとの間の時間差をD(ms)とすると、下記式2を満足する
    ことを特徴とする液晶表示装置の駆動方法。
    k×T+0.02ms≦D≦(k+1)×T−0.02ms (式2)
  4. 積層する液晶セルの数をS個としたときに、時間差はT/S(ms)である請求項3に記載の液晶表示装置の駆動方法。
  5. 複数の走査電極と複数の信号電極との間に少なくとも二つの安定状態を呈するメモリ性液晶を有する液晶セルが複数備えられ、複数の電圧出力端子を有する走査電極ドライバが複数備えられ、複数の電圧出力端子を有する信号電極ドライバが複数備えられ、各液晶セルの個々の走査電極は対応する走査電極ドライバの各電圧出力端子と一対一に接続され、各液晶セルの個々の信号電極は対応する信号電極ドライバの各電圧出力端子と一対一に接続されてなる液晶表示装置の駆動方法であって、
    複数の液晶セルを複数のグループに分け、同じグループに属する液晶セルの走査電極および信号電極の電位の切り替えを同時に行い、
    各走査電極ドライバが共通の選択期間でそれぞれ対応する液晶セルの走査電極を選択しながら、各液晶セルの表示をいったん所定の基本状態にしてから表示データを書き込むように駆動し、
    前記選択期間をT(ms)とし、一つの液晶セルの表示を前記基本状態にし始めてから表示データの書き込みを完了するまでの期間に前記一つの液晶セルの走査電極を選択する回数をQとし、kを0以上Q−1以下の整数とし、それぞれのグループにおける選択走査電極を切り替えるタイミングと、他のグループにおける選択走査電極を切り替えるタイミングとの間の時間差をD(ms)とすると、下記式1を満足する
    ことを特徴とする液晶表示装置の駆動方法。
    k×T+0.02ms≦D≦(k+1)×T−0.02ms (式1)
  6. グループの数をP個としたときに、時間差はT/P(ms)である請求項5に記載の液晶表示装置の駆動方法。
  7. 複数の走査電極と複数の信号電極との間に少なくとも二つの安定状態を呈するメモリ性液晶を有する液晶セルが複数備えられ、複数の電圧出力端子を有する走査電極ドライバが複数備えられ、複数の電圧出力端子を有する信号電極ドライバが複数備えられ、各液晶セルの個々の走査電極は対応する走査電極ドライバの各電圧出力端子と一対一に接続され、各液晶セルの個々の信号電極は対応する信号電極ドライバの各電圧出力端子と一対一に接続されてなる液晶表示装置の駆動方法であって、
    複数の液晶セルを複数のグループに分け、同じグループに属する液晶セルの走査電極および信号電極の電位の切り替えを同時に行い、
    各走査電極ドライバが共通の選択期間でそれぞれ対応する液晶セルの走査電極を選択しながら、各液晶セルの表示をいったん所定の基本状態にしてから表示データを書き込むように駆動し、
    個々の液晶セルでは選択した走査電極の電位と信号電極の電位との高低関係を選択期間内で逆転させ、
    前記高低関係を逆転させる周期をT(ms)とし、一つの液晶セルの表示を前記基本状態にし始めてから表示データの書き込みを完了するまでの期間における前記周期の数をRとし、kを0以上R−1以下の整数とし、それぞれのグループにおける選択走査電極を切り替えるタイミングと、他のグループにおける選択走査電極を切り替えるタイミングとの間の時間差をD(ms)とすると、下記式2を満足する
    ことを特徴とする液晶表示装置の駆動方法。
    k×T+0.02ms≦D≦(k+1)×T−0.02ms (式2)
  8. グループの数をP個としたときに、時間差はT/P(ms)である請求項7に記載の液晶表示装置の駆動方法。
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