JP2004012870A - 定着装置を有する画像形成装置 - Google Patents

定着装置を有する画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004012870A
JP2004012870A JP2002167084A JP2002167084A JP2004012870A JP 2004012870 A JP2004012870 A JP 2004012870A JP 2002167084 A JP2002167084 A JP 2002167084A JP 2002167084 A JP2002167084 A JP 2002167084A JP 2004012870 A JP2004012870 A JP 2004012870A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
belt
roller
fixing
roller member
transfer material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002167084A
Other languages
English (en)
Inventor
Yotaro Sato
佐藤 洋太郎
Takenobu Kimura
木村 丈信
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2002167084A priority Critical patent/JP2004012870A/ja
Publication of JP2004012870A publication Critical patent/JP2004012870A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)
  • Counters In Electrophotography And Two-Sided Copying (AREA)
  • Fixing For Electrophotography (AREA)

Abstract

【課題】定着ニップ部とベルトニップ部とを備えた定着装置における、定着後のトナー画像の光沢度の適正な設定と光沢度差の解消とを図る定着装置を有する画像形成装置を提供すること。
【解決手段】ベルト部材を介して第2のローラ部材(加圧ローラ)に圧接する補助加圧部材を設け、光沢レベル選択手段により選択された光沢レベルに応じて、補助加圧部材の位置を変更することにより、ベルトニップ部領域の長さの切り換えを行うことを特徴とする定着装置を有する画像形成装置。
【選択図】    図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタ、FAX等の電子写真方式の画像形成装置に関し、特にベルト方式の定着装置を有する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、複写機、プリンタ、FAX等の電子写真方式の画像形成装置においては、画質への要求が高まり、該画像形成装置の定着装置によって画像の光沢度を上げる、或いは制御する、という動きが見られている。
【0003】
従来より、複写機、プリンタ、FAX等の電子写真方式の画像形成装置に用いられている定着装置として、弾性層を有して所定の温度に維持された発熱ゴムローラと、発熱ゴムローラに圧接し、弾性層を有する加圧ゴムローラとによって、未定着のトナー画像が形成された転写材を挟持搬送しつつ加熱する熱ローラ定着方式が多用されている。
【0004】
しかしながら、この種の装置では、発熱ゴムローラの熱容量が大きいので、ウォーミングアップ時間が長くなると共に、弾性層内側の温度が高くなり、発熱ゴムローラの寿命を短くしていた。
【0005】
また、省エネルギー化への要求が高まり、定着部において、同じ消費電力でなるべく高い定着性を得られる定着装置の開発が進められたり、高品質化への要求により、定着部によって画像の光沢度を上げるという動きが見られている。
【0006】
また、カラー画像ではベタ面積が大きい画像が多く、そのベタ画像も黒以外のものが多くて光沢むらなどが目立つ。上記の発熱ゴムローラ及び加圧ゴムローラにハードローラを用いる場合は、転写材(記録紙)やトナー層の凹凸に応じた光沢のむらが生じるため、画像品位が低下するという問題点があった。
【0007】
これらの問題を解決するため、無端状のベルト部材(定着ベルト)を用い、複数のローラ部材により定着ベルトを張架し、また、内部に定着ベルトを加熱する発熱体を有し、定着ベルトと対向する発熱ローラと、定着ベルトを挟んで発熱ローラと対向するローラ部材(加圧ローラ)とを設け、発熱ローラと加圧ローラとの間の定着ニップ部と、発熱ローラにより加熱された定着ベルトと加圧ローラとにより形成されるベルトニップ部にて記録紙上のトナー画像(トナー像)を定着する定着方式を用いた画像形成装置が、特開平10−319772号公報等により開示されている。
【0008】
一方、複写機等の高画質化には、トナーの特性を改善することが必要であり、特に粒径を小粒径化すると共に、粒度分布がシャープなトナーを用いることが重要であることが分かってきた。このような小粒径トナーは従来の粉砕造粒法でも粗製トナーを上記粒径範囲に分級することにより得られるが、分級工程で除かれるトナーの量が多く、そのため収率が低く、生産性が悪いという問題があった。そこで、近年懸濁重合法又は乳化重合法等により重合して得られる重合造粒トナーが開発され、実用化されようとしており、小粒径トナーを用いて画像形成を行う方法が、例えば特開平5−127420号公報や特開平11−167226号公報にて開示されている。またこのような小粒径トナーを用いる2成分現像剤としては、トナーとして粒径が7μm以下のトナー粒子が、またこれに対応するキャリアとして、粒径が70μm以下のキャリア粒子が、良好な現像性が得られるものとして通常用いられている。
【0009】
また前記定着ベルトを用いた画像形成装置に再給紙機構(ADU機構)を設け、定着装置により、転写材の一方の面に転写されたトナー像を定着した後、一方の面にトナー像が定着された転写材を再給紙機構により反転し、再度転写材の他方の面に転写されたトナー像を定着する両面画像形成方法がとられている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特開平10−319772号公報等の開示による定着装置では、定着ベルトが発熱ローラの周面に巻き付くようにしてベルトニップ部を形成した技術であり、定着温度が高いほど、また定着時の圧力が高いほど光沢度は高くなるが、定着ベルトのベルトニップ部ではローラ対向による定着ニップ部と比較して圧力が極端に小さいため、ベルトニップ部を形成したことによる光沢度の向上効果は得られにくい。さらに、小粒径のトナーを用いる場合は、トナー層厚が薄く、付着量も小さいため、高光沢の画像を得ることがより困難になる。またさらに、軟化点が低く低温で定着可能なトナーを用いる場合にも、圧力の高いローラニップ部での温度設定が従来トナーよりも低いため、同様に低光沢になりやすい。
【0011】
即ち、ベルトニップ部では、定着ニップ部に比べて、圧力が低いと共に、温度も低くなっていることが光沢を得にくい要因となっており、出力する画像に応じて好みの光沢度に制御する、という要望が高まっている。しかしながら、以下の問題点を有する。
▲1▼ ベルトニップ部の温度および圧力が一定だと、光沢度の制御が困難である(問題点▲1▼)。
【0012】
また問題点▲1▼に加えて、
▲2▼ 転写材の斤量や厚み(紙厚)が変化すると、同一の条件で定着を行ってもトナー画像(トナー像)の光沢度が異なる。この変化は、特に湿度の変化によって著しい(問題点▲2▼)。
▲3▼ 環境条件、特に湿度が変化すると、同一の条件で定着を行ってもトナー像の光沢度が異なる(問題点▲3▼)。
▲4▼ また、両面コピーを行う際、定着装置に転写材を2度通過させて両面画像を得る装置においては、最初に溶解されたトナー像が再び定着装置を通過し、1度しか通過しない面と、2度通過する面とで光沢度が異なってしまう。この光沢度の表裏差をできるだけ小さくしたいという要望があるが、ベルトニップ部の温度および圧力が一定だと、定着条件が2度の通過とも同じであるため、光沢度の差を小さくするのは困難である(問題点▲4▼)。
【0013】
本発明は上記これらの問題点を解決し、定着ニップ部とベルトニップ部とを備えた定着装置における、定着後のトナー画像の光沢度の適正な設定と光沢度差の解消とを図る定着装置を有する画像形成装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、無端状のベルト部材と、前記ベルト部材の内周面の一方を張架する第1のローラ部材と、前記ベルト部材を挟んで前記第1のローラ部材と当接する第2のローラ部材と、前記ベルト部材の内周面の他方を張架する第3のローラ部材との少なくとも複数のローラ部材を備え、前記第1のローラ部材或いは前記第2のローラ部材の内部に発熱体を設けるもので、前記ベルト部材を挟んで前記第1のローラ部材と前記第2のローラ部材との間に定着ニップ部を形成し、また、前記ベルト部材と前記第2のローラ部材との間にベルトニップ部を形成して、前記定着ニップ部および前記ベルトニップ部により転写材上のトナー像を定着する定着装置を有する画像形成装置において、前記画像形成装置に定着後の光沢レベルを少なくとも2水準選択できる光沢レベル選択手段を設けるもので、ベルトニップ部領域の転写材の出口部において、前記ベルト部材を介して前記第2のローラ部材に圧接する補助加圧部材を設け、前記光沢レベル選択手段により選択された光沢レベルに応じて、前記補助加圧部材の位置を変更することにより、前記ベルトニップ部領域の長さの切り換えを行うことを特徴とする定着装置を有する画像形成装置(第1の発明)によって達成される。
【0015】
また、上記目的は、無端状のベルト部材と、前記ベルト部材の内周面の一方を張架する第1のローラ部材と、前記ベルト部材を挟んで前記第1のローラ部材と当接する第2のローラ部材と、前記ベルト部材の内周面の他方を張架する第3のローラ部材との少なくとも複数のローラ部材を備え、前記第1のローラ部材或いは前記第2のローラ部材の内部に発熱体を設けるもので、前記ベルト部材を挟んで前記第1のローラ部材と前記第2のローラ部材との間に定着ニップ部を形成し、また、前記ベルト部材と前記第2のローラ部材との間にベルトニップ部を形成して、前記定着ニップ部および前記ベルトニップ部により転写材上のトナー像を定着する定着装置を有する画像形成装置において、前記画像形成装置に、転写材の斤量を検出する斤量検出手段または転写材の厚みを検出する転写材厚検出手段を設けるもので、ベルトニップ部領域の転写材の出口部において、前記ベルト部材を介して前記第2のローラ部材に圧接する補助加圧部材を設け、前記斤量検出手段の検出する転写材の斤量または前記転写材厚検出手段の検出する転写材の厚みに応じて、前記補助加圧部材の位置を変更することにより、前記ベルトニップ部領域の長さの切り換えを行うことを特徴とする定着装置を有する画像形成装置(第2の発明)によって達成される。
【0016】
また、上記目的は、無端状のベルト部材と、前記ベルト部材の内周面の一方を張架する第1のローラ部材と、前記ベルト部材を挟んで前記第1のローラ部材と当接する第2のローラ部材と、前記ベルト部材の内周面の他方を張架する第3のローラ部材との少なくとも複数のローラ部材を備え、前記第1のローラ部材或いは前記第2のローラ部材の内部に発熱体を設けるもので、前記ベルト部材を挟んで前記第1のローラ部材と前記第2のローラ部材との間に定着ニップ部を形成し、また、前記ベルト部材と前記第2のローラ部材との間にベルトニップ部を形成して、前記定着ニップ部および前記ベルトニップ部により転写材上のトナー像を定着する定着装置を有する画像形成装置において、前記画像形成装置に、環境条件を検出する環境条件検出手段を設けるもので、ベルトニップ部領域の転写材の出口部において、前記ベルト部材を介して前記第2のローラ部材に圧接する補助加圧部材を設け、前記環境条件検出手段の検出する環境条件に応じて、前記補助加圧部材の位置を変更することにより、前記ベルトニップ部領域の長さの切り換えを行うことを特徴とする定着装置を有する画像形成装置(第3の発明)によって達成される。
【0017】
また、上記目的は、無端状のベルト部材と、前記ベルト部材の内周面の一方を張架する第1のローラ部材と、前記ベルト部材を挟んで前記第1のローラ部材と当接する第2のローラ部材と、前記ベルト部材の内周面の他方を張架する第3のローラ部材との少なくとも複数のローラ部材を備え、前記第1のローラ部材或いは前記第2のローラ部材の内部に発熱体を設けるもので、前記ベルト部材を挟んで前記第1のローラ部材と前記第2のローラ部材との間に定着ニップ部を形成し、また、前記ベルト部材と前記第2のローラ部材との間にベルトニップ部を形成して、前記定着ニップ部および前記ベルトニップ部により転写材上のトナー像を定着する定着装置を有する画像形成装置において、前記定着装置に、前記転写材を2度通過させて転写材の両面のトナー像を定着するもので、ベルトニップ部領域の転写材の出口部において、前記ベルト部材を介して前記第2のローラ部材に圧接する補助加圧部材を設け、前記転写材の定着装置への1度目の通過時と、2度目の通過時とで前記補助加圧部材の位置を変更することにより、前記ベルトニップ部領域の長さの切り換えを行うことを特徴とする定着装置を有する画像形成装置(第4の発明)によって達成される。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の実施の形態を説明する。なお、本欄の記載は請求項の技術的範囲や用語の意義を限定するものではない。また、以下の、本発明の実施の形態における断定的な説明は、ベストモードを示すものであって、本発明の用語の意義や技術的範囲を限定するものではない。
【0019】
本発明に係わる定着装置を用いる画像形成装置の一実施形態の画像形成プロセスおよび各機構について、図1ないし図7を用いて説明する。図1は、本発明に係わる定着装置を用いる画像形成装置の一実施形態を示すカラー画像形成装置の断面構成図であり、図2は、補助加圧部材を有しベルト部材を用いる定着装置を示す図であり、図3は、図2の定着装置に設けられる補助加圧部材のベルト部材との位置変更の第1の例を示す部分拡大図であり、図4は、図2の定着装置に設けられる補助加圧部材のベルト部材との位置変更の第2の例を示す部分拡大図であり、図5は、光沢度レベル検出センサを示す図であり、図6は、転写材厚検知手段並びに斤量検出手段を示す図であり、図7は、定着装置の制御ブロック図である。
【0020】
図1において、画像形成装置GSは、画像形成装置本体GHと画像読取装置YSとから構成される。
【0021】
画像形成装置本体GHの上部には、自動原稿送り装置201と原稿画像走査露光装置202から成る画像読取装置YSが設置されている。自動原稿送り装置201の原稿台上に載置された原稿Dは搬送手段により搬送され、原稿画像走査露光装置202の光学系により原稿の片面又は両面の画像が走査露光され、ラインイメージセンサCCDに読み込まれる。この際、原稿台上から搬送される原稿Dは、後段において詳述する光沢レベル選択手段として用いられる光沢度レベル検出センサPKaにより、原稿画像の光沢度、および原稿画像のモノクロ、カラーの判別や両面画像の判別が行われる。
【0022】
ラインイメージセンサCCDにより光電変換されたアナログ信号は、画像処理部において、アナログ処理、A/D変換、シェーディング補正、画像圧縮処理等を行った後、画像書き込み部(露光手段)3Y、3M、3C、3Kに信号を送る。
【0023】
自動原稿送り装置201は自動両面原稿搬送手段を備えている。この自動原稿送り装置201は原稿載置台上から給送される多数枚の原稿Dの内容を、連続して一挙に読み取り、記憶手段に蓄積する事が可能であるから(電子RDH機能)、複写機能により多数枚の原稿内容を複写する場合、或いはファクシミリ機能により多数枚の原稿Dを送信する場合等に便利に使用される。
【0024】
画像形成装置本体GHは、タンデム型カラー画像形成装置と称せられるもので、複数組の画像形成部10Y、10M、10C、10Kと、ベルト状の中間転写体としての中間転写ベルト6と、再給紙機構(ADU機構)を含む給紙搬送手段と、定着手段としての定着装置17とからなる。
【0025】
イエロー(Y)色の画像を形成する画像形成部10Yは、像形成体としての感光体ドラム1Yと、感光体ドラム1Yの周囲に配置されたYのトナー像形成手段としての帯電手段2Y、露光手段3Y、現像装置4Y及び像形成体クリーニング手段8Yを有する。マゼンタ(M)色の画像を形成する画像形成部10Mは、像形成体としての感光体ドラム1Mと、Mのトナー像形成手段としての帯電手段2M、露光手段3M、現像装置4M及び像形成体クリーニング手段8Mを有する。シアン(C)色の画像を形成する画像形成部10Cは、像形成体としての感光体ドラム1Cと、Cのトナー像形成手段としての帯電手段2C、露光手段3C、現像装置4C及び像形成体クリーニング手段8Cを有する。黒(K)色の画像を形成する画像形成部10Kは、像形成体としての感光体ドラム1Kと、Kのトナー像形成手段としての帯電手段2K、露光手段3K、現像装置4K及び像形成体クリーニング手段8Kを有する。帯電手段2Yと露光手段3Y、帯電手段2Mと露光手段3M、帯電手段2Cと露光手段3C及び帯電手段2Kと露光手段3Kとは、潜像形成手段を構成する。現像装置4Y、4M、4C、4Kによる現像は、使用するトナー極性と同極性(本実施形態においては負極性)の直流電圧に交流電圧を重畳した現像バイアスが印加される反転現像にて行われる。
【0026】
中間転写ベルト6は、複数のローラにより巻回され、回動可能に支持されている。
【0027】
画像形成プロセスの概要について以下に説明する。
画像形成部10Y、10M、10C及び10Kより形成された各色の画像は、使用するトナーと反対極性(本実施形態においては正極性)の1次転写転写バイアス(不図示)が印加される1次転写手段としての1次転写ローラ7Y、7M、7C及び7Kにより、回動する中間転写ベルト6上に逐次転写されて(1次転写)、合成されたカラー画像(カラートナー像)が形成される。給紙カセット20A、20B、20C内に収容された記録紙Pは、給紙カセット20A、20B、20Cにそれぞれ設けられる送り出しローラ21および給紙ローラ22Aにより給紙され、搬送ローラ22B、22C、22D、レジストローラ23等を経て、2次転写手段としての2次転写ローラ7Aに搬送され、記録紙P上の一方の面(表面)にカラー画像が一括して転写される(2次転写)。
【0028】
カラー画像が転写された記録紙Pは、定着装置17により定着処理され、排紙ローラ24に挟持されて機外の排紙トレイ25上に載置される。
【0029】
転写後の感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kの周面上に残った転写残トナーは、像形成体クリーニング手段8Y、8M、8C、8Kによりクリーニングされ次の画像形成サイクルに入る。
【0030】
両面画像形成時には、一方の面(表面)に画像形成され、定着装置17から排出された記録紙Pは、分岐手段26によりシート排紙路から分岐され、それぞれ給紙搬送手段を構成する、下方の循環通紙路27Aを経て、再給紙機構(ADU機構)である反転搬送路27Bにより表裏を反転され、再給紙搬送部27Cを通過して、給紙ローラ22Dにおいて合流する。反転搬送された記録紙Pは、レジストローラ23を経て、再度2次転写ローラ7Aに搬送され、記録紙Pの他方の面(裏面)上にカラー画像(カラートナー像)が一括転写される。カラー画像が転写された記録紙Pは、定着装置17により定着処理され、排紙ローラ24に挟持されて機外の排紙トレイ25上に載置される。
【0031】
一方、2次転写ローラ7Aにより記録紙Pにカラー画像を転写した後、記録紙Pを曲率分離した中間転写ベルト6は、中間転写体クリーニング手段8Aにより残留トナーが除去される。
【0032】
上記における画像形成の際には、記録紙として52.3〜63.9kg/m(1000枚)程度の薄紙や64.0〜81.4kg/m(1000枚)程度の普通紙や83.0〜130.0kg/m(1000枚)程度の厚紙や150.0kg/m(1000枚)程度の超厚紙を用い、線速度を80〜350mm/sec程度とし、環境条件として温度が5〜35℃程度、湿度が15〜85%程度の設定条件とすることが好ましい。記録紙の厚み(紙厚)としては0.05〜0.15mm程度の厚さのものが用いられる。
【0033】
また、上記画像形成装置本体GHの内部には環境条件として湿度を検出するための手段としての湿度センサTSが設けられる。また、給紙カセット20A、20B、20Cから送り出される記録紙Pの斤量を検出する斤量検出手段としての斤量検出センサPGや記録紙Pの厚みを検出する転写材厚検知手段としての紙厚検出センサPHが送り出しローラ21と給紙ローラ22Aとの間、或いは送り出しローラ21と搬送ローラ22Bとの間にそれぞれ設けられる。これらのセンサについては、後段において詳述する。
【0034】
なお、上記画像形成プロセスにおいてはカラー画像形成にて説明したが、カラー画像形成のみならずモノクロ画像の形成や片面のみの画像形成も行われることは勿論である。
【0035】
以上説明した画像形成装置に用いられ2成分現像剤(現像剤)のトナーとしては、体積平均粒径が3〜7μmのトナーが用いられる。この体積平均粒径は、コールターカウンターTA−II、コールターマルチサイザー、SLAD1100(島津製作所社製レーザー回折式粒径測定装置)等を用いて測定することができる。コールターカウンターTA−II及びコールターマルチサイザーではアパーチャー径=100μmのアパーチャーを用いて2.0〜40μmの範囲における粒径分布を用いて測定されたものを示す。
【0036】
体積平均粒径が3μmを下回ると、かぶりの発生やトナー飛散が起こり易くなる。上限7μmは本実施の形態が目標とする光沢度の良好な高画質を形成することを可能とする上限である。
【0037】
キャリアとしては、体積平均粒径が30〜70μmで磁化量が2.5〜8.8×10−5wb・m/kgの磁性粒子からなるキャリアが好ましい。30μmよりも小粒径のキャリアではキャリア付着が生じ易くなる。また、70μmよりも粒径の大きなキャリアでは、均一な濃度の画像が形成されない。
【0038】
また以上説明した画像形成装置に用いられ2成分現像剤(現像剤)のトナーとしては、軟化点が90〜130℃であり、結晶性物質および無定形高分子を含む結着樹脂と、着色剤とを含有し、前記結晶性物質は、DSC(示差熱量分析装置)による第一の昇温過程での吸熱ピーク(P1)が50〜130℃にあり、DSCによる第一の冷却過程での発熱ピーク(P2)が30〜110℃にあり、P1≧P2となるような低温定着トナーを用いることが好ましい。
【0039】
上記のような熱的特性を有する結晶性物質をトナーの樹脂成分として含有させることにより、省エネルギー効果や優れたオフセット防止効果(広い定着可能温度域)および優れた定着性(高い定着率)を発揮させることができる。この定着性の効果を発揮させるためには、無定形高分子と結晶性物質とが互いに独立した状態で存在していることが好ましい。すなわち、結晶性物質はシャープに溶解し、その溶融した状態で無定形高分子を溶解する作用が働き、結果としてトナー全体の溶融粘度を下げることができ、定着性を向上することができるものである。また、互いに独立して存在することにより、高温側での弾性率の低下を抑えることが可能となるため、耐オフセット性も損なうことがない。
【0040】
吸熱ピーク(P1)が50℃未満に存在する場合には、融解温度が低いために、定着性は向上するものの、耐オフセット性および保存安定性が低下する。また、吸熱ピーク(P1)が130℃を超える範囲に存在する場合には、融解温度が高いために、無定形高分子との溶解温度が高くなり、結果として定着性の向上を図ることができない。
【0041】
再結晶化の状態を示す発熱ピーク(P2)が30℃未満に存在する場合には、かなり低い温度まで冷却しないと再結晶化することができず、そのような物質は、結晶性が低い状態でトナー中に存在することになり、定着性の向上に寄与することができない。また、発熱ピーク(P2)が110℃を超える範囲に存在する場合には、再結晶化する温度が高過ぎて、いわゆる溶融温度も高くなり、低温定着性が損なわれる。
【0042】
吸熱ピーク(P1)および発熱ピーク(P2)は、示差熱量分析装置(DSC)により測定される。昇温・冷却条件としては、0℃にて1分間放置した後、10℃/minの条件で200℃まで昇温し、その際に測定される最大の吸熱ピークを示す温度をP1とする。その後、200℃にて1分間放置後、10℃/minの条件で降温し、その際に測定される最大の発熱ピークを示す温度をP2とする。具体的な測定装置としては、パーキンエルマー社製のDSC・7等を挙げることができる。
【0043】
結晶性物質の数平均分子量は1500〜15000であることが好ましく、更に好ましくは2000〜10000とされる。1500〜15000の範囲に数平均分子量を有する結晶性物質によれば、得られるトナーにおいて、その全体の溶融粘度低下を発揮させるための無定形高分子との溶融状態での相溶性が向上され、より低温側での定着性が向上する。この数平均分子量が1500未満の場合では、結晶性物質の溶融粘度が過度に低くなり、却って相溶状態が不均一になりやすく、定着性を向上することができにくくなる。一方、数平均分子量が15000を超える場合には、結晶性物質の溶融に時間がかかり、この場合でも相溶状態が不均一になるために、定着性の向上効果が低くなってしまう。
【0044】
上記の如き低温定着トナーを用いることにより、省エネルギー化がなされ、且つオフセット現象の防止が図られて、さらに定着性の確保が図られた画像形成が成される。
【0045】
図2ないし図7によれば、図2に示す本発明の定着装置17は、無端状のベルト部材としての定着ベルト27と、定着ベルト27の一方の側端部において定着ベルト27(定着ベルト27の内周面の一方)を張架する第1のローラ部材としての発熱ローラ17aと、定着ベルト27を挟んで発熱ローラ17aと当接する加圧ローラ17bと、定着ベルト27の他方の側端部において定着ベルト27(定着ベルト27の内周面の他方)を張架する第3のローラ部材としての張架ローラ17cとの少なくとも複数のローラ部材を備え、またテンションローラ17dによって定着ベルト27にテンションを加えて定着ベルト47を張架し、発熱ローラ17a或いは加圧ローラ17bの内部に発熱体としてのハロゲンランプHLaを設けるもので、定着ベルト27を挟んで発熱ローラ17aと加圧ローラ17bとの間に定着ニップ部Nbを形成し、また、定着ベルト27と加圧ローラ17bとの間にベルトニップ部Naを形成して、該定着ニップ部Nbおよびベルトニップ部Naを通して熱と圧力とを加えることにより記録紙P上のトナー像(或いはカラートナー像)を定着するものである。
【0046】
定着ベルト27としては、基体として内径60〜150mm程度で厚さ20〜80μm程度の、例えばニッケル電鋳ベルトを用いた金属ベルトの外側(外周面)に、厚さ30〜200μm程度の絶縁性のシリコンゴムを被覆したものに、離型層として表面に厚さ30〜50μm程度のフッ素樹脂(PFA)コーティング加工を施したものを用いる。
【0047】
発熱ローラ17aは、例えばアルミ材やステンレス材等を用いた、肉厚1〜3mm程度の円筒状の金属パイプ171aと、該金属パイプ171aの外周面に例えばシリコン材を用い、厚さ(肉厚)1〜4mm厚の薄肉で、ゴム硬度が10Hs〜40Hs(JIS、Aゴム硬度)の軟らかめのゴム層よりなるゴムローラ層172aと、ゴムローラ層172aの表面に5〜20μm程度のフッ素樹脂(PFA)コーティング加工を施した離型層173aとを形成した、外径30〜60mm程度の軟らかめのソフトローラとして構成される。ソフトローラの機能を有する発熱ローラ17aにより重ね合わせのカラートナー像のカラートナー像が良好に定着される。発熱ローラ17aのゴムローラ層172aは、モノクロ画像形成を兼用するものとして、ゴム硬度が30Hs〜60Hs(JIS、Aゴム硬度)程度のものを用いてもよい。
【0048】
加圧ローラ17bは、例えばアルミ材やステンレス材等を用いた、肉厚2〜5mm程度の円筒状の金属パイプ171bと、該金属パイプ171bの外周面に例えばシリコン材を用い、厚さ(肉厚)1〜3mm厚の薄肉で、ゴム硬度が30Hs〜60Hs(JIS、Aゴム硬度)のゴム層よりなるゴムローラ層172bと、ゴムローラ層172bの表面に5〜20μm程度のフッ素樹脂(PFA)コーティング加工を施した離型層173bとを形成した、外径20〜50mm程度のハードローラとして構成される。また図に点線で示すように、加圧ローラ17bの内部に発熱体としてのハロゲンランプHLaを設けることも可能である。
【0049】
張架ローラ17cは、金属管や金属棒からなる芯金171cと、該芯金171cの外周に例えばシリコンゴム等のゴム部材を用いたゴム層172cと、ゴム層172cの外周面にテフロン(R)チューブ等を被覆した離型層173cとからなるローラ部材であり、外径が20〜30mm程度のものが用いられる。
【0050】
張架ローラ17cが不図示の定着駆動モータにより駆動、回転され、定着ベルト27が回動される。定着ベルト27の回動を受けて発熱ローラ17aと加圧ローラ17bとが従動回転される。
【0051】
また、発熱ローラ17aに接触または非接触の温度センサTS1を設け、発熱ローラ17aの温度制御を行う。定着温度としては、150〜180℃程度に設定することが好ましく、また、発熱ローラ17aの線速度は80〜350mm/sec程度とする。
【0052】
上記構成の定着装置17においては、冒頭にて前述した如く、ベルトニップ部Naでは、定着ニップ部Nbに比べて、圧力が低いと共に、温度も低くなっていることが光沢を得にくい要因となっており、出力する画像に応じて好みの光沢度に制御する、という要望が高まっているが、ベルトニップ部Naの温度および圧力が一定であると、光沢度の制御が困難であるという問題を有する(問題点▲1▼)。
【0053】
この問題を解決するため、図2に示すように、定着ベルト27と加圧ローラ17bとの間に形成されるベルトニップ部Na領域の記録紙Pの出口部において、定着ベルト27を介して加圧ローラ17bに圧接する補助加圧部材としての補助加圧パッドHPを設け、記録紙Pが定着ベルト27から分離する際にトナー像(トナー画像)を補助加圧パッドHPにより押圧する。これにより、分離後のトナー層表面が平滑になると共に、圧力の高いベルトニップ部Naでの時間が長くなり、光沢度が向上する。また、ベルトニップ部Naにおいて、補助加圧パッドHPによって圧力を付与すると共に、以下に述べる補助加圧パッドHP(補助加圧部材)の位置変更の機構によりベルトニップ部Na領域を下流側に延長するような位置に補助加圧パッドHPを設けるように設定する。これにより、定着ベルト27からの記録紙Pの分離前に十分に熱を与えることができ、分離後のトナー画像(トナー像)の表面がさらに平滑になり光沢度向上効果がさらに大きくなる。
【0054】
補助加圧パッドHPの位置変更の機構として、具体的には図3に示すように、回転軸Jtを中心として回転され、バネSP1の張力により引き付けられ、ストッパST1により位置決めされるレバーLVaを設ける。該レバーLVaに設けられる固定軸KJaに回転可能に取り付けられ、レバーLVaに固定されるバネ受け板PLAを一端として、押圧バネSPaにより押圧される取り付け板PLaの先端部に補助加圧部材としての補助加圧パッドHPを設け、押圧バネSPaの押圧力により、補助加圧パッドHPにて定着ベルト27を加圧ローラ17bに押圧する。補助加圧パッドHPの当接位置の変更により加圧ローラ17bと定着ベルト27とのベルトニップ部Naの領域長さが決められる。図3に実線で示す位置は、定着ベルト27と加圧ローラ17bとのベルトニップ部Naの領域長さを長く採った場合であり、例えば図に示すソレノイドSDをon状態とすることにより、補助加圧パッドHPが定着ベルト27面を押圧した状態で移動して、ベルトニップ部Naの出口側から、図に一点鎖線で示す位置にレバーLVaが位置変更され(或いは、補助加圧パッドHPを定着ベルト27面に押圧した状態で、図に一点鎖線で示す位置から出口側に移動して変更し)、定着ベルト27と加圧ローラ17bとのベルトニップ部Naの領域長さを短くさせる。この補助加圧パッドHPの加圧ローラ17bへの位置変更により、ベルトニップ部Naとの長さが長い場合にはベルトニップ部Naでの加熱時間が長くなり、ベルトニップ部Naとの長さが短い場合にはベルトニップ部Naでの加熱時間が短くなる。
【0055】
また図4に示すような補助加圧パッドHPの位置変更の機構としては、装置本体の固定して設けられるバネ受け板PLBを一端として押圧バネSPbにより押圧され、固定軸KJbを中心として回転可能な取り付け板PLbの先端部に補助加圧部材としての補助加圧パッドHPを設け、押圧バネSPbの押圧力により、補助加圧パッドHPにて定着ベルト27を加圧ローラ17bに押圧する。補助加圧パッドHPの当接或いは当接解除による補助加圧パッドHPの位置変更により加圧ローラ17bと定着ベルト27とのベルトニップ部Naの領域長さが決められる。図4に実線で示す位置は定着ベルト27と加圧ローラ17bとのベルトニップ部Naの領域長さを長く採った場合であり、例えば図に示すソレノイドSDをon状態とすることにより、図に一点鎖線で示す位置に補助加圧パッドHPが定着ベルト27から当接解除され、定着ベルト27と加圧ローラ17bとのベルトニップ部Naの領域長さを短くする。この補助加圧パッドHPの加圧ローラ17bへの位置変更により、ベルトニップ部Naと長さが長い場合にはベルトニップ部Naでの加熱時間が長くなり、ベルトニップ部Naと長さが短い場合にはベルトニップ部Naでの加熱時間が短くなる。
【0056】
上記の各補助加圧パッドHPの位置変更の機構を用い、光沢レベル選択手段として、例えば図7に示す操作部での光沢度レベルの選択により、定着後の光沢度レベルの選択を少なくとも2水準選択できるように予めユーザーが好みに応じて設定し、選択された光沢レベルに応じて、前記補助加圧部材の位置の変更(切りの換え)を行う。光沢度レベルの選択に応じて、補助加圧部材の位置の変更を行い、定着ベルト27と加圧ローラ17bとのベルトニップ部Naの領域長さの変更を行って、ベルトニップ部Naでの加熱温度の切り換えを行うように設定する。
【0057】
上記の如く、ベルトニップ部の転写材の出口部(転写材分離部)にベルト部材(定着ベルト)を介して第2のローラ部材(加圧ローラ)に圧接する補助加圧部材を設け、転写材が定着ベルトから分離する際にトナー画像(トナー像)を押圧することにより、分離後のトナー像の表面が平滑になると共に、圧力の高いベルトニップ部での時間が長くなり、光沢度が向上する。また、ベルトニップ部において、補助加圧部材によって圧力を付与すると共に、補助加圧部材をベルトニップ部領域の下流側に延長する位置に設けて、ベルトニップ部領域を下流側に延長することにより、定着ベルトからの転写材の分離前に十分に熱を与えることができ、分離後のトナー層表面がさらに平滑になり光沢度向上効果がさらに大きくなる。特に、原稿画像に応じて補助加圧部材の位置を切り換える(変更する)ように設定し、即ち、定着後のトナー画像(トナー像)の光沢度を少なくとも2水準に切り換えられるように光沢レベル選択手段を設定し、光沢レベル選択手段により選択された光沢レベルに応じて、補助加圧部材の位置を変更し、ベルトニップ部領域の長さを切り換えることにより、つまり分離前のベルトニップ部での加熱時間を切り換えることにより、原稿画像に応じての好みの光沢度を選定することが可能となった。
【0058】
また光沢レベル選択手段として図1にて述べた光沢度レベル検出センサPKaを用い、原稿画像の通過の際に、図7に示すように、光沢度レベル検出センサPKaにより、原稿画像読み込み時の原稿画像の光沢度や写真画像/文字画像の比率などの情報から装置本体で原稿画像の光沢度を自動的に判別し、原稿画像の光沢度の値に応じて記憶部のROM内に記憶される光沢レベルの参照テーブルを参照して補助加圧パッドHPの位置の変更(切り換え)を行い、ベルトニップ部領域の長さを切り換えることにより、つまり分離前のベルトニップ部での加熱時間を切り換えることにより、原稿画像に応じての好みの光沢度に設定する。
【0059】
高光沢の原稿画像が選択された場合は、補助加圧パッドHPの圧接によるベルトニップ部の長さを長くし、ベルトニップ部から転写材(記録紙)が分離する前の加熱時間を長く設定する。これにより分離後のトナー画像(トナー像)表面が平滑になり、光沢度の高い画像が得られる。低光沢の原稿画像が選択された場合は、補助加圧パッドHPの圧接によるベルトニップ部の長さを短くすることにより、分離後のトナー画像(トナー像)表面の平滑度が低くなり光沢も抑えられる。
【0060】
光沢度レベル検出センサPKaとしては、例えば図5に示すように、発光ダイオードを用いた発光素子WS1と投影レンズLaとからなる発光器PD1に対向して、集光レンズLbと受光素子WS2とからなる受光器PD2を配設したものを用い、原稿Dの通紙時に発光器PD1と受光器PD2とを作動状態とし、受光素子WS2に流れる電流の値から使用される原稿Dの光沢度を測定するようにする。
【0061】
また光沢度レベル検出センサPKaをカラー・モノクロ画像センサとして用いることも可能であり、光沢度レベル検出センサPKaの検出するカラー画像かモノクロ画像かの判別により前記光沢レベルの参照テーブルを参照し、それぞれの画像に対応してベルトニップ部領域の長さを切り換えることにより、つまり分離前のベルトニップ部での加熱時間を切り換えることにより、定着後の画像を原稿画像のカラー画像やモノクロ画像に適応した光沢度とすることが可能である。
【0062】
また図1にて述べた画像形成の際には、記録紙の斤量として52.3〜63.9kg/m(1000枚)程度の薄紙や64.0〜81.4kg/m(1000枚)程度の普通紙や83.0〜130.0kg/m(1000枚)程度の厚紙や150.0kg/m(1000枚)程度の超厚紙を用い、線速度を80〜350m/sec程度とし、環境条件として温度が5〜35℃程度、湿度が15〜85%程度の設定条件とすることが好ましく、記録紙の厚み(紙厚)としては0.05〜0.15mm程度の厚さのものが用いられるが、冒頭の問題点▲2▼にて述べたように、転写材の厚みや斤量が変化すると、同一の条件で定着を行ってもトナー画像(トナー像)の光沢度が異なる。特に環境条件の変化によって、転写材の厚みや斤量の異なりによる光沢度差の異なりが大きい。
【0063】
この問題点を解決するため、上述したように、定着ベルト27と加圧ローラ17bとの間に形成されるベルトニップ部Na領域の記録紙Pの出口部において、定着ベルト27を介して加圧ローラ17bに圧接する補助加圧部材としての補助加圧パッドHPを設け、記録紙Pが定着ベルト27から分離する際にトナー像(トナー画像)を補助加圧パッドHPにより押圧する。これにより、分離後のトナー層表面が平滑になると共に、圧力の高いベルトニップ部Naでの時間が長くなり、光沢度が向上する。また、ベルトニップ部Naにおいて、補助加圧パッドHPによって圧力を付与すると共に、図3または図4にて述べた補助加圧パッドHP(補助加圧部材)の位置変更の機構により、ベルトニップ部Na領域を下流側に延長するような位置に補助加圧パッドHPを設けるように設定する。これにより、定着ベルト27からの記録紙Pの分離前に十分に熱を与えることができ、分離後のトナー画像(トナー像)の表面がさらに平滑になり光沢度向上効果がさらに大きくなる。
【0064】
また、位置変更の可能な補助加圧パッドHPを設けると共に、図1にて述べた画像形成装置に設けられ、転写材(記録紙)の斤量を検出する斤量検出手段としての斤量検出センサPGを用い、図7に示すように、予め装置本体の湿度(%)と使用される斤量(kg/m(1000枚))とに応じた抵抗値(mΩ)を実験的に測定し、湿度の値と斤量の値とに対する抵抗値の関数式を求めて、該関数式を予測データとして記憶部のROM内に記憶しておいたり、或いは関数式から湿度の値と斤量の値とに対する抵抗値の参照テーブルを予め作成し、該参照テーブルを記憶部のROM内に格納しておき、画像形成時の記録紙の通過時に、実際に斤量検出センサPGの検出した抵抗値の検出値に応じて、前記記憶部のROM内に格納されている参照テーブルの値を参照し、使用される記録紙の斤量の値を決定し、補助加圧部材の位置の変更を行い、定着ベルト(ベルト部材)と加圧ローラ(第2のローラ部材)とのベルトニップ部の領域長さの変更を行って、ベルトニップ部での加熱温度を切り換えて、転写材の斤量によって異なるトナー画像(トナー像)の光沢度差の解消を図る。
【0065】
転写材(記録紙)が厚く斤量の大きい紙の場合は、低光沢になりやすいため、補助加圧部材の圧接によるベルトニップ部の長さを長くし、ベルトニップ部から記録紙が分離する前の加熱時間を長く設定する。これにより分離後の記録紙上のトナー画像(トナー像)表面が平滑になり、記録紙が薄く斤量の小さい記録紙と同等の光沢度の画像が得られる。転写材が薄く斤量の小さい記録紙の場合は、ベルトニップ部の長さを短くすることにより、分離後のトナー画像(トナー像)表面の平滑度が低くなり光沢も抑えられる。
【0066】
斤量検出センサPGとしては、例えば図6に示すように、接地(アース)される金属板KPに対向して、先端部に細線状の金属性のブラシを設けた導電性ブラシDBを配設し、記録紙Pの通紙時にスイッチSW1をon状態として電圧を印加し、その際に測定される抵抗値により、使用される記録紙Pの斤量を測定する。
【0067】
また、上記斤量検出センサPGを転写材厚検知手段としての紙厚検出センサPH(図1参照)として用い、紙厚検出センサPHにより記録紙Pの厚み(紙厚)を測定することも可能である。
【0068】
具体的には、上述したと同様に、斤量検出センサPGを転写材の厚み(紙厚)を検出する転写材厚検知手段としての紙厚検出センサPHとして用い、図7に示すように、予め装置本体の湿度(%)と使用される転写材(記録紙)の紙厚(mm)とに応じた抵抗値(mΩ)を実験的に測定し、湿度の値と紙厚の値とに対する抵抗値の関数式を求めて、関数式を予測データとして記憶部のROM内に記憶しておいたり、或いは関数式から湿度の値と紙厚の値とに対する抵抗値の参照テーブルを予め作成し、該参照テーブルを記憶部のROM内に格納しておき、画像形成時の記録紙の通過時に、実際に紙厚検出センサPHの検出した抵抗値の検出値に応じて、前記記憶部のROM内に格納されている参照テーブルの値を参照し、使用される記録紙の紙厚の値を決定し、補助加圧部材の位置の変更を行い、定着ベルト(ベルト部材)と加圧ローラ(第2のローラ部材)とのベルトニップ部の領域長さの変更を行って、ベルトニップ部での加熱温度を切り換えて、転写材の紙厚によって異なるトナー画像(トナー像)の光沢度差の解消を図る。
【0069】
上記の如く、ベルトニップ部の転写材の出口部(転写材分離部)にベルト部材(定着ベルト)を介して第2のローラ部材(加圧ローラ)に圧接する補助加圧部材を設け、転写材が定着ベルトから分離する際にトナー画像(トナー像)を押圧することにより、分離後のトナー像の表面が平滑になると共に、圧力の高いベルトニップ部での時間が長くなり、光沢度が向上する。また、ベルトニップ部において、補助加圧部材によって圧力を付与すると共に、補助加圧部材をベルトニップ部領域の下流側に延長する位置に設けて、ベルトニップ部領域を下流側に延長することにより、定着ベルトからの転写材の分離前に十分に熱を与えることができ、分離後のトナー層表面がさらに平滑になり光沢度向上効果がさらに大きくなる。特に、転写材の斤量や厚み(紙厚)に対応して補助加圧部材の位置を変更し、ベルトニップ部領域の長さを切り換えるように設定し、即ち斤量検出手段の検出する転写材の斤量または転写材厚検出手段の検出する転写材の厚みに応じて、補助加圧部材の位置を変更し、ベルトニップ部領域の長さを切り換えることにより、つまり分離前のベルトニップ部での加熱時間を切り換えることにより、温湿度の変化に対する光沢度差をかなり小さくすることを可能とした。
【0070】
また同様に、図1にて述べた画像形成の際には、記録紙の斤量として52.3〜63.9kg/m(1000枚)程度の薄紙や64.0〜81.4kg/m(1000枚)程度の普通紙や83.0〜130.0kg/m(1000枚)程度の厚紙や150.0kg/m(1000枚)程度の超厚紙を用い、線速度を80〜350m/sec程度とし、環境条件として温度が5〜35℃程度、湿度が15〜85%程度の設定条件とすることが好ましく、記録紙の厚み(紙厚)としては0.05〜0.15mm程度の厚さのものが用いられるが、冒頭の問題点▲3▼にて述べたように、環境条件、特に湿度が変化すると、同一の条件で定着を行ってもトナー像の光沢度が異なる。
【0071】
この問題点を解決するため、前述したように、定着ベルト27と加圧ローラ17bとの間に形成されるベルトニップ部Na領域の記録紙Pの出口部において、定着ベルト27を介して加圧ローラ17bに圧接する補助加圧部材としての補助加圧パッドHPを設け、記録紙Pが定着ベルト27から分離する際にトナー像(トナー画像)を補助加圧パッドHPにより押圧する。これにより、分離後のトナー層表面が平滑になると共に、圧力の高いベルトニップ部Naでの時間が長くなり、光沢度が向上する。また、ベルトニップ部Naにおいて、補助加圧パッドHPによって圧力を付与すると共に、以下に述べる補助加圧パッドHP(補助加圧部材)の位置変更の機構によりベルトニップ部Na領域を下流側に延長するような位置に補助加圧パッドHPを設けるように設定する。これにより、定着ベルト27からの記録紙Pの分離前に十分に熱を与えることができ、分離後のトナー画像(トナー像)の表面がさらに平滑になり光沢度向上効果がさらに大きくなる。
【0072】
また、位置変更の可能な補助加圧パッドHPを設けると共に、図1にて述べた画像形成装置に設けられ機内の環境条件を検出する環境条件検出手段としての湿度センサTSを用い、図7に示すように、湿度センサTSの検出値に基づき、補助加圧部材の位置の変更を行い、定着ベルト(ベルト部材)と加圧ローラ(第2のローラ部材)とのベルトニップ部の領域長さの変更を行って、ベルトニップ部での加熱温度を切り換えて、機内環境条件によって異なるトナー画像(トナー像)の光沢度差の解消を図る。
【0073】
機内環境温度が低い場合は、低光沢になりやすいため、補助加圧部材の圧接によるベルトニップ部の長さを長くし、ベルトニップ部から記録紙が分離する前の加熱時間を長く設定する。これにより分離後のトナー画像(トナー像)表面が平滑になり、機内環境温度が高い場合と同等の光沢度の画像が得られる。機内環境温度が高い場合は、ベルトニップ部の長さを短くすることにより、分離後のトナー画像(トナー像)表面の平滑度が低くなり光沢も抑えられる。
【0074】
具体的には、予め記憶部のROM内に、実験的に求めた湿度の閾値、例えば湿度70%を閾値として格納しておき、実際に検出した湿度センサTSによる湿度の値がROM内の閾値、例えば70%以上と高くなった際に、補助加圧部材の位置の変更を行い、定着ベルト(ベルト部材)と加圧ローラ(第2のローラ部材)とのベルトニップ部の領域長さの変更を行って、ベルトニップ部での加熱温度の切り換えて、機内環境条件によって異なるトナー画像(トナー像)の光沢度差の解消を図る。
【0075】
上記において、環境条件検出手段として湿度センサTSを用いて湿度のみを検出し、湿度センサTSの検出値に基づき、補助加圧部材の位置の変更を行い、ベルトニップ部の領域長さの変更を行って、ベルトニップ部での加熱温度を切り換えるようにしたが、併せて温度を検出する温湿度センサを環境条件検出手段として用い、上記と同様な方法により、温湿度センサの検出する温湿度の値に基づき、補助加圧部材の位置の変更を行い、ベルトニップ部の領域長さの変更を行って、ベルトニップ部での加熱温度を切り換えて、機内環境条件によって異なるトナー画像(トナー像)の光沢度差の解消を図るようにしてもよい。
【0076】
上記の如く、ベルトニップ部の転写材の出口部(転写材分離部)にベルト部材(定着ベルト)を介して第2のローラ部材(加圧ローラ)に圧接する補助加圧部材を設け、転写材が定着ベルトから分離する際にトナー画像(トナー像)を押圧することにより、分離後のトナー像の表面が平滑になると共に、圧力の高いベルトニップ部での時間が長くなり、光沢度が向上する。また、ベルトニップ部において、補助加圧部材によって圧力を付与すると共に、補助加圧部材をベルトニップ部領域の下流側に延長する位置に設けて、ベルトニップ部領域を下流側に延長することにより、定着ベルトからの転写材の分離前に十分に熱を与えることができ、分離後のトナー層表面がさらに平滑になり光沢度向上効果がさらに大きくなる。特に、環境条件の変化に対応して補助加圧部材の位置を変更し、ベルトニップ部領域の長さを切り換えるように設定し、即ち環境条件検出手段の検出する環境条件に応じて、補助加圧部材の位置を変更し、ベルトニップ部領域の長さを切り換えることにより、つまり分離前のベルトニップ部での加熱時間を切り換えることにより、温湿度の変化に対する光沢度差をかなり小さくすることを可能とした。
【0077】
また冒頭の問題点▲4▼にて述べたように、両面コピーを行う際、定着装置に転写材を2度通過させて両面画像を得る装置においては、最初に溶解されたトナー像が再び定着装置を通過し、1度しか通過しない面と、2度通過する面とで光沢度が異なってしまう。この光沢度の表裏差をできるだけ小さくしたいという要望があるが、ベルトニップ部の温度および圧力が一定だと、定着条件が2度の通過とも同じであるため、光沢度の差を小さくするのは困難である。また上側の発熱ローラ17aと下側の加圧ローラ17bとの表面温度差が15℃程度以上となると、表裏の光沢度差がさらに大きくなってしまう。
【0078】
この問題点を解決するため、前述したように、定着ベルト27と加圧ローラ17bとの間に形成されるベルトニップ部Na領域の記録紙Pの出口部において、定着ベルト27を介して加圧ローラ17bに圧接する補助加圧部材としての補助加圧パッドHPを設け、記録紙Pが定着ベルト27から分離する際にトナー像(トナー画像)を補助加圧パッドHPにより押圧する。これにより、分離後のトナー層表面が平滑になると共に、圧力の高いベルトニップ部Naでの時間が長くなり、光沢度が向上する。また、ベルトニップ部Naにおいて、補助加圧パッドHPによって圧力を付与すると共に、図3または図4にて述べた補助加圧パッドHP(補助加圧部材)の位置変更の機構により、ベルトニップ部Na領域を下流側に延長するような位置に補助加圧パッドHPを設けるように設定する。これにより、定着ベルト27からの記録紙Pの分離前に十分に熱を与えることができ、分離後のトナー画像(トナー像)の表面がさらに平滑になり光沢度向上効果がさらに大きくなる。
【0079】
また、位置変更の可能な補助加圧パッドHPを設けると共に、図1にて述べた画像形成の際で、図7に示すように、例えば不図示の操作部にて両面画像形成モードが選択させたときには、1度しか通過しない面と、2度通過する面(両面画像形成時)とで、ベルトニップ部領域の長さを切り換え、つまり分離前のベルトニップ部での加熱時間を切り換えて、1度しか通過しない面と、2度通過する面とによって異なる表裏のトナー画像(トナー像)の光沢度差の解消を図る。具体的には、1度目通過時のベルトニップ部の長さを2度目通過時のベルトニップ部の長さより短く設定、例えば1度目通過時のベルトニップ部の長さを10mm程度、2度目通過時のベルトニップ部の長さを20mm程度と設定することにより、定着後の表裏の画像の光沢度の表裏差をかなり小さくできる。
【0080】
上記の如く、補助加圧部材を設けて、定着装置のベルトニップ部での転写材の分離の際に圧力と同時に熱も充分に与えることで、分離後のトナー層表面がさらに平滑になり光沢度向上の効果が大きくなる。さらに補助加圧部材に補助加熱手段を設けることで、定着装置のベルトニップ部での転写材の分離の際に圧力と同時に熱も充分に与えることができ、分離後のトナー層表面がさらに平滑になり光沢度向上の効果がさらに大きくなると共に、転写材の1度目の通過時と2度目の通過時とで補助加圧部材の位置の変更を行い、ベルトニップ部の領域長さの変更を行うように設定し、即ち、転写材の定着装置への1度目の通過時と、2度目の通過時とで、ベルトニップ部での加熱温度を切り換えることにより、定着後の画像光沢度の表裏差をかなり小さくすることを可能とした。
【0081】
さらに、前記図2にて説明した定着装置17において、補助加圧部材としての補助加圧パッドHPの加圧ローラ17bへの平均圧接圧力をPa(N)、発熱ローラ17aと加圧ローラ17bとで形成される定着ニップ部Nbの平均圧接圧力をPa1(N)とするとき、
0.3・Pa1≦Pa≦0.9・Pa1
と設定することが好ましい。これにより、定着後のトナー画像の光沢度の適正な設定と光沢度差の解消とが図られる。
【0082】
【発明の効果】
請求項1または、請求項5ないし10によれば、ベルトニップ部の転写材の出口部(転写材分離部)にベルト部材(定着ベルト)を介して第2のローラ部材(加圧ローラ)に圧接する補助加圧部材を設け、転写材が定着ベルトから分離する際にトナー画像(トナー像)を押圧することにより、分離後のトナー像の表面が平滑になると共に、圧力の高いベルトニップ部での時間が長くなり、光沢度が向上する。また、ベルトニップ部において、補助加圧部材によって圧力を付与すると共に、補助加圧部材をベルトニップ部領域の下流側に延長する位置に設けて、ベルトニップ部領域を下流側に延長することにより、定着ベルトからの転写材の分離前に十分に熱を与えることができ、分離後のトナー層表面がさらに平滑になり光沢度向上効果がさらに大きくなる。特に、原稿画像に応じて補助加圧部材の位置を切り換える(変更する)ように設定し、即ち、定着後のトナー画像(トナー像)の光沢度を少なくとも2水準に切り換えられるように光沢レベル選択手段を設定し、光沢レベル選択手段により選択された光沢レベルに応じて、補助加圧部材の位置を変更し、ベルトニップ部領域の長さを切り換えることにより、つまり分離前のベルトニップ部での加熱時間を切り換えることにより、原稿画像に応じての好みの光沢度を選定することが可能となった。
【0083】
請求項2または、請求項5ないし10によれば、ベルトニップ部の転写材の出口部(転写材分離部)にベルト部材(定着ベルト)を介して第2のローラ部材(加圧ローラ)に圧接する補助加圧部材を設け、転写材が定着ベルトから分離する際にトナー画像(トナー像)を押圧することにより、分離後のトナー像の表面が平滑になると共に、圧力の高いベルトニップ部での時間が長くなり、光沢度が向上する。また、ベルトニップ部において、補助加圧部材によって圧力を付与すると共に、補助加圧部材をベルトニップ部領域の下流側に延長する位置に設けて、ベルトニップ部領域を下流側に延長することにより、定着ベルトからの転写材の分離前に十分に熱を与えることができ、分離後のトナー層表面がさらに平滑になり光沢度向上効果がさらに大きくなる。特に、転写材の斤量や厚み(紙厚)に対応して補助加圧部材の位置を変更し、ベルトニップ部領域の長さを切り換えるように設定し、即ち斤量検出手段の検出する転写材の斤量または転写材厚検出手段の検出する転写材の厚みに応じて、補助加圧部材の位置を変更し、ベルトニップ部領域の長さを切り換えることにより、つまり分離前のベルトニップ部での加熱時間を切り換えることにより、温湿度の変化に対する光沢度差をかなり小さくすることを可能とした。
【0084】
請求項3または、請求項5ないし10によれば、ベルトニップ部の転写材の出口部(転写材分離部)にベルト部材(定着ベルト)を介して第2のローラ部材(加圧ローラ)に圧接する補助加圧部材を設け、転写材が定着ベルトから分離する際にトナー画像(トナー像)を押圧することにより、分離後のトナー像の表面が平滑になると共に、圧力の高いベルトニップ部での時間が長くなり、光沢度が向上する。また、ベルトニップ部において、補助加圧部材によって圧力を付与すると共に、補助加圧部材をベルトニップ部領域の下流側に延長する位置に設けて、ベルトニップ部領域を下流側に延長することにより、定着ベルトからの転写材の分離前に十分に熱を与えることができ、分離後のトナー層表面がさらに平滑になり光沢度向上効果がさらに大きくなる。特に、環境条件の変化に対応して補助加圧部材の位置を変更し、ベルトニップ部領域の長さを切り換えるように設定し、即ち環境条件検出手段の検出する環境条件に応じて、補助加圧部材の位置を変更し、ベルトニップ部領域の長さを切り換えることにより、つまり分離前のベルトニップ部での加熱時間を切り換えることにより、温湿度の変化に対する光沢度差をかなり小さくすることを可能とした。
【0085】
請求項4または、請求項5ないし10によれば、ベルトニップ部の転写材の出口部(転写材分離部)にベルト部材(定着ベルト)を介して第2のローラ部材(加圧ローラ)に圧接する補助加圧部材を設け、転写材が定着ベルトから分離する際にトナー画像(トナー像)を押圧することにより、分離後のトナー像の表面が平滑になると共に、圧力の高いベルトニップ部での時間が長くなり、光沢度が向上する。また、ベルトニップ部において、補助加圧部材によって圧力を付与すると共に、補助加圧部材をベルトニップ部領域の下流側に延長する位置に設けて、ベルトニップ部領域を下流側に延長することにより、定着ベルトからの転写材の分離前に十分に熱を与えることができ、分離後のトナー層表面がさらに平滑になり光沢度向上効果がさらに大きくなる。特に、転写材の1度目の通過時と2度目の通過時とで補助加圧部材の位置を変更し、ベルトニップ部領域の長さを切り換えるように設定し、即ち1度目の通過時のベルトニップ部の長さを2度目の通過時のベルトニップ部の長さより小さく設定して、転写材の定着装置への1度目の通過時と、2度目の通過時とで分離前のベルトニップ部での加熱時間を切り換えることにより、定着後の画像光沢度の表裏差をかなり小さくすることを可能とした。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる定着装置を用いる画像形成装置の一実施形態を示すカラー画像形成装置の断面構成図である。
【図2】補助加圧部材を有しベルト部材を用いる定着装置を示す図である。
【図3】図2の定着装置に設けられる補助加圧部材のベルト部材との位置変更の第1の例を示す部分拡大図である。
【図4】図2の定着装置に設けられる補助加圧部材のベルト部材との位置変更の第2の例を示す部分拡大図である。
【図5】光沢度レベル検出センサを示す図である。
【図6】転写材厚検知手段並びに斤量検出手段を示す図である。
【図7】定着装置の制御ブロック図である。
【符号の説明】
1Y,1M,1C,1K 感光体ドラム
2Y,2M,2C,2K 帯電手段
3Y,3M,3C,3K 露光手段
4Y,4M,4C,4K 現像装置
7A 2次転写ローラ
7Y,7M,7C,7K 1次転写ローラ
8A 中間転写体クリーニング手段
8Y,8M,8C,8K 像形成体クリーニング手段
10Y,10M,10C,10K 画像形成部
17 定着装置
17a 発熱ローラ
17b 加圧ローラ
17c 張架ローラ
17d テンションローラ
27 定着ベルト
HP 補助加圧パッド
HLa ハロゲンランプ
Na ベルトニップ部
Nb 定着ニップ部
P 記録紙
PG 斤量検出センサ
PH 紙厚検出センサ
PKa 光沢度レベル検出センサ
TS 湿度センサ

Claims (10)

  1. 無端状のベルト部材と、
    前記ベルト部材の内周面の一方を張架する第1のローラ部材と、
    前記ベルト部材を挟んで前記第1のローラ部材と当接する第2のローラ部材と、
    前記ベルト部材の内周面の他方を張架する第3のローラ部材との少なくとも複数のローラ部材を備え、
    前記第1のローラ部材或いは前記第2のローラ部材の内部に発熱体を設けるもので、
    前記ベルト部材を挟んで前記第1のローラ部材と前記第2のローラ部材との間に定着ニップ部を形成し、また、前記ベルト部材と前記第2のローラ部材との間にベルトニップ部を形成して、
    前記定着ニップ部および前記ベルトニップ部により転写材上のトナー像を定着する定着装置を有する画像形成装置において、
    前記画像形成装置に定着後の光沢レベルを少なくとも2水準選択できる光沢レベル選択手段を設けるもので、
    ベルトニップ部領域の転写材の出口部において、前記ベルト部材を介して前記第2のローラ部材に圧接する補助加圧部材を設け、
    前記光沢レベル選択手段により選択された光沢レベルに応じて、前記補助加圧部材の位置を変更することにより、前記ベルトニップ部領域の長さの切り換えを行うことを特徴とする定着装置を有する画像形成装置。
  2. 無端状のベルト部材と、
    前記ベルト部材の内周面の一方を張架する第1のローラ部材と、
    前記ベルト部材を挟んで前記第1のローラ部材と当接する第2のローラ部材と、
    前記ベルト部材の内周面の他方を張架する第3のローラ部材との少なくとも複数のローラ部材を備え、
    前記第1のローラ部材或いは前記第2のローラ部材の内部に発熱体を設けるもので、
    前記ベルト部材を挟んで前記第1のローラ部材と前記第2のローラ部材との間に定着ニップ部を形成し、また、前記ベルト部材と前記第2のローラ部材との間にベルトニップ部を形成して、
    前記定着ニップ部および前記ベルトニップ部により転写材上のトナー像を定着する定着装置を有する画像形成装置において、
    前記画像形成装置に、転写材の斤量を検出する斤量検出手段または転写材の厚みを検出する転写材厚検出手段を設けるもので、
    ベルトニップ部領域の転写材の出口部において、前記ベルト部材を介して前記第2のローラ部材に圧接する補助加圧部材を設け、
    前記斤量検出手段の検出する転写材の斤量または前記転写材厚検出手段の検出する転写材の厚みに応じて、前記補助加圧部材の位置を変更することにより、前記ベルトニップ部領域の長さの切り換えを行うことを特徴とする定着装置を有する画像形成装置。
  3. 無端状のベルト部材と、
    前記ベルト部材の内周面の一方を張架する第1のローラ部材と、
    前記ベルト部材を挟んで前記第1のローラ部材と当接する第2のローラ部材と、
    前記ベルト部材の内周面の他方を張架する第3のローラ部材との少なくとも複数のローラ部材を備え、
    前記第1のローラ部材或いは前記第2のローラ部材の内部に発熱体を設けるもので、
    前記ベルト部材を挟んで前記第1のローラ部材と前記第2のローラ部材との間に定着ニップ部を形成し、また、前記ベルト部材と前記第2のローラ部材との間にベルトニップ部を形成して、
    前記定着ニップ部および前記ベルトニップ部により転写材上のトナー像を定着する定着装置を有する画像形成装置において、
    前記画像形成装置に、環境条件を検出する環境条件検出手段を設けるもので、ベルトニップ部領域の転写材の出口部において、前記ベルト部材を介して前記第2のローラ部材に圧接する補助加圧部材を設け、
    前記環境条件検出手段の検出する環境条件に応じて、前記補助加圧部材の位置を変更することにより、前記ベルトニップ部領域の長さの切り換えを行うことを特徴とする定着装置を有する画像形成装置。
  4. 無端状のベルト部材と、
    前記ベルト部材の内周面の一方を張架する第1のローラ部材と、
    前記ベルト部材を挟んで前記第1のローラ部材と当接する第2のローラ部材と、
    前記ベルト部材の内周面の他方を張架する第3のローラ部材との少なくとも複数のローラ部材を備え、
    前記第1のローラ部材或いは前記第2のローラ部材の内部に発熱体を設けるもので、
    前記ベルト部材を挟んで前記第1のローラ部材と前記第2のローラ部材との間に定着ニップ部を形成し、また、前記ベルト部材と前記第2のローラ部材との間にベルトニップ部を形成して、
    前記定着ニップ部および前記ベルトニップ部により転写材上のトナー像を定着する定着装置を有する画像形成装置において、
    前記定着装置に、前記転写材を2度通過させて転写材の両面のトナー像を定着するもので、
    ベルトニップ部領域の転写材の出口部において、前記ベルト部材を介して前記第2のローラ部材に圧接する補助加圧部材を設け、
    前記転写材の定着装置への1度目の通過時と、2度目の通過時とで前記補助加圧部材の位置を変更することにより、前記ベルトニップ部領域の長さの切り換えを行うことを特徴とする定着装置を有する画像形成装置。
  5. 前記補助加圧部材が前記ベルト部材に摺接する補助加圧パッドであることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の定着装置を有する画像形成装置。
  6. 前記補助加圧部材の位置変更は、前記補助加圧部材を前記第2のローラ部材に押圧した状態で、前記ベルトニップ部の出口側に移動させることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の定着装置を有する画像形成装置。
  7. 前記補助加圧部材の位置変更は、前記第2のローラ部材への前記補助加圧部材の当接或いは当接解除にて行うことを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の定着装置を有する画像形成装置。
  8. 前記トナー像を形成するトナーは、体積平均粒径が3〜7μmであることを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の定着装置を有する画像形成装置。
  9. 前記トナー像を形成するトナーは、軟化点が90〜130℃であることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の定着装置を有する画像形成装置。
  10. 前記補助加圧部材の前記第2のローラ部材への平均圧接圧力をPa、前記第1のローラ部材と前記第2のローラ部材とで形成される定着ニップ部の平均圧接圧力をPa1とするとき、
    0.3・Pa1≦Pa≦0.9・Pa1
    であることを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載の定着装置を有する画像形成装置。
JP2002167084A 2002-06-07 2002-06-07 定着装置を有する画像形成装置 Pending JP2004012870A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002167084A JP2004012870A (ja) 2002-06-07 2002-06-07 定着装置を有する画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002167084A JP2004012870A (ja) 2002-06-07 2002-06-07 定着装置を有する画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004012870A true JP2004012870A (ja) 2004-01-15

Family

ID=30434436

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002167084A Pending JP2004012870A (ja) 2002-06-07 2002-06-07 定着装置を有する画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004012870A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007328046A (ja) * 2006-06-06 2007-12-20 Canon Inc 定着装置及び画像形成装置
JP2014048653A (ja) * 2012-09-04 2014-03-17 Fuji Xerox Co Ltd 定着装置及び画像形成装置
JP2019035881A (ja) * 2017-08-18 2019-03-07 コニカミノルタ株式会社 定着装置及び画像形成装置
JP2019101314A (ja) * 2017-12-06 2019-06-24 コニカミノルタ株式会社 定着装置および画像形成装置
JP2020060777A (ja) * 2019-12-16 2020-04-16 キヤノン株式会社 記録材の種別を判別する判別装置および画像形成装置
US10795291B2 (en) 2018-04-19 2020-10-06 Konica Minolta, Inc. Fixation apparatus and image forming apparatus providing improved glossiness
JP2021012250A (ja) * 2019-07-04 2021-02-04 コニカミノルタ株式会社 定着装置、画像形成装置および定着方法
US11249020B2 (en) 2014-11-27 2022-02-15 Canon Kabushiki Kaisha Determination apparatus for determining type of recording medium and image forming apparatus using the same

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007328046A (ja) * 2006-06-06 2007-12-20 Canon Inc 定着装置及び画像形成装置
JP2014048653A (ja) * 2012-09-04 2014-03-17 Fuji Xerox Co Ltd 定着装置及び画像形成装置
US11249020B2 (en) 2014-11-27 2022-02-15 Canon Kabushiki Kaisha Determination apparatus for determining type of recording medium and image forming apparatus using the same
JP2019035881A (ja) * 2017-08-18 2019-03-07 コニカミノルタ株式会社 定着装置及び画像形成装置
JP2019101314A (ja) * 2017-12-06 2019-06-24 コニカミノルタ株式会社 定着装置および画像形成装置
US10795291B2 (en) 2018-04-19 2020-10-06 Konica Minolta, Inc. Fixation apparatus and image forming apparatus providing improved glossiness
JP2021012250A (ja) * 2019-07-04 2021-02-04 コニカミノルタ株式会社 定着装置、画像形成装置および定着方法
JP7310376B2 (ja) 2019-07-04 2023-07-19 コニカミノルタ株式会社 定着装置、画像形成装置および定着方法
JP2020060777A (ja) * 2019-12-16 2020-04-16 キヤノン株式会社 記録材の種別を判別する判別装置および画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5200722B2 (ja) 画像記録装置
JP5339072B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP4802432B2 (ja) 画像形成装置
US8666273B2 (en) Image heating device
US6088549A (en) Fixing device having an externally-heated fixing roller
US7783217B2 (en) Fixing apparatus, image forming apparatus, method for controlling temperature of fixing apparatus, and computer-readable storage medium storing program for controlling temperature of fixing apparatus in accordance with transport speed of recording medium
JP2002304072A (ja) 定着装置および画像形成装置
US20140369728A1 (en) Image heating apparatus
US7596349B2 (en) Recording material, smoothing system, and image-forming system
US7769336B2 (en) Image forming apparatus
JP5305104B2 (ja) ベルト駆動装置、及び、画像形成装置
US8331821B2 (en) Fixing device and image forming apparatus having the same
JP5387372B2 (ja) 画像形成装置
JP2004012870A (ja) 定着装置を有する画像形成装置
JP3993983B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2007101861A (ja) 定着装置
US20110305483A1 (en) Fixing device and image forming apparatus
JP2004205620A (ja) 定着装置
JP4701051B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2004286992A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2011039328A (ja) 転写定着装置及び画像形成装置
JP4376045B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP4899480B2 (ja) 定着装置及びこれを用いた画像形成装置
JP2003345151A (ja) 定着装置を有する画像形成装置
JP2003195663A (ja) 画像形成装置