JP2004012075A - 電気採暖具 - Google Patents
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Abstract
【課題】踏みつけにより表面材に亀裂の発生がなく、軟質発泡体が表面材より滲み出すことのない電気カーペットを提供する。
【解決手段】発熱体2と、前記発熱体2を覆う軟質発泡体9からなる本体と、この本体の表面に熱延伸処理を施した糸条を経糸と緯糸として織編成した物を基材13とし、さらに樹脂層12A、12Bを塗布し、前記基材13の内側面に非浸透性の単一樹脂層14を配する構成とした裏布10を配した。
【選択図】 図1
【解決手段】発熱体2と、前記発熱体2を覆う軟質発泡体9からなる本体と、この本体の表面に熱延伸処理を施した糸条を経糸と緯糸として織編成した物を基材13とし、さらに樹脂層12A、12Bを塗布し、前記基材13の内側面に非浸透性の単一樹脂層14を配する構成とした裏布10を配した。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気カーペット等の電気採暖具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の電気カーペット等の電気採暖具は、一般的には図5に示す様にフェルト等の繊維質の断熱材1にコード状のチュビングヒータ等の発熱体2を均一に配設し、その上に熱融着シート3、不織布等の表布4を配置して熱プレスにより熱融着シート3を溶かしつつ断熱材1と表布4を圧着して発熱体2を固定する構成となっている。また、熱融着シート3の代わりに接着剤を使用して断熱材1と表布4を単に圧着して発熱体2を固定する構成のものもある。
【0003】
しかしながら、従来の電気採暖具では、熱プレスによる圧着だけでは発熱体を断熱材に沈み込ますことができないため、表布の表面に発熱体の形が浮き出てしまう。
【0004】
そこで、図6に示すように、架橋ポリエチレン発泡体よりなる発泡シート5に配線溝6を設け、この配線溝6に発熱体7を敷設した後、表面に被覆材8を被着した構成が考えられる。
【0005】
また、図6の構成では、発泡シート5は発泡体で有るために上から人が踏み込んだりすると、裏面は発泡シート5がむき出しで有るために破れが容易に発生していた。その為に図7に示すように裏面にも不織布等の繊維質の裏布10を取り付ける構成とした。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の不織布では、繊維に方向性が有るため、引き裂き強度が弱く、桟等の段差で上面から踏みつけられた場合通常の不織布では亀裂が発生していた。
【0007】
また、軟質発泡体9の発泡の途中段階では、金型内の発泡圧により不織布(ニードルパンチ)等の繊維で出来ている浸透性のある基材で構成される表布4、裏布10では表面外側に軟質発泡体9が滲み出し非常に見栄えの悪い物となっていた。また滲み出しによる凹凸が有るために、凹凸にゴミがたまり掃除がしにくい物であった。さらに滲み出した凹凸が摩擦によりはがれゴミとなると言う様な問題を有していた。
【0008】
さらに、この問題の解決のため、裏布として、熱延伸処理されたフラットヤーン(糸条)を経糸と緯糸として織編成された基材に樹脂を塗布する構成とした電気採暖具が考案されたが、塗布する樹脂量のばらつきにより、樹脂の滲み出しが発生するため、塗布する樹脂量の管理が必要であり、また熱延伸処理されたフラットヤーン(糸条)を経糸と緯糸として織編成された基材の凹凸が軟質発泡体9の金型内への充填時における流動性向上の阻害要因となると言う問題を有していた。
【0009】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、踏みつけにより表面材に亀裂の発生がなく、軟質発泡体が表面材より滲み出すことのない電気カーペットを提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記従来の課題を解決するために、本発明の電気採暖具は、発熱体と、前記発熱体を覆う軟質発泡体からなる本体と、前記本体の両外側面叉は片側面に熱延伸処理されたフラットヤーン(糸条)を経糸と緯糸として織編成し、表面に樹脂層を塗布した基材と、前記基材の本体内側樹脂層を介して配する非浸透性の単一樹脂層により構成する表面材を備えたもので、桟等の段差で上面から踏みつけられた場合でも、裏布に亀裂が発生せず、内側面に配した単一樹脂層により、軟質発泡体が表面外側に滲み出してこず、見栄えの良い掃除の行い易い電気採暖具を提供できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の発明は、発熱体と、前記発熱体を覆う軟質発泡体からなる本体と、前記本体の両外側面叉は片側面に、熱延伸処理されたフラットヤーン(糸条)を経糸と緯糸として織編成し、表面に樹脂層を塗布した基材と、前記基材の本体内側樹脂層を介して配する非浸透性の単一樹脂層により構成するものである。
【0012】
一般に樹脂は、熱延伸処理を施されると、機械的強度が格段に増す事が確認されており、本構成により、桟等の段差で上面から踏みつけられた場合でも、熱延伸処理を施している為に裏布に亀裂が発生せず、基材の内側面に単一樹脂層を構成することにより非浸透性としている為に軟質発泡体が表面外側に滲み出してこず、見栄えの良い掃除の行い易い電気採暖具を提供できる。
【0013】
請求項2に記載の発明は、特に請求項1記載の基材の内側面に構成された単一樹脂層の軟質発泡体との接着面にコロナ放電処理を施すことにより、軟質発泡体と表面材との接着強度を得ることができる。
【0014】
請求項3に記載の発明は、特に請求項1記載の織編成された基材に塗布された樹脂層の外側面に微細な凹凸処理を施すことにより、滑り止め効果を有することができ、フローリング等で使用した場合でも人が踏み込んだ時に移動しない使い勝手の良い電気採暖具を得ることができる。また、テカリのないデザイン性の良い電気採暖具を提供できる。
【0015】
請求項4に記載の発明は、特に請求項1記載の織編成された基材に塗布された樹脂層には滑り止め効果を有する樹脂を使用することにより、フローリング等で使用した場合でも、人が踏み込んだ時に移動しない使い勝手の良い電気採暖具を得ることができる。
【0016】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
【0017】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1の電気採暖具の外観斜視図、図2は本発明の実施例1の電気採暖具の表面材に使用されている熱延伸処理されたフラットヤーン(糸条)を経糸と緯糸として織編成された基材の上面図、図3は本発明の実施例1の電気採暖具を示す断面構成図である。
【0018】
図1において、熱源である発熱体2が軟質発泡体9に埋設固定されている。上面には、デザイン性の良いカバー11がかぶせてある。図2は、熱延伸処理されたフラットヤーン(糸条)を経糸と緯糸として織編成された基材13の上面図である。図3において、表布4に発熱体2が固定されており裏布10との間に軟質発泡体9が挟まれている。表布4には、軟質発泡体9の発泡の途中段階で、金型内の発泡圧により軟質発泡体が滲み出さない様に非浸透性の樹脂層12が塗布されている。裏布10は、熱延伸処理を施され、機械的強度が十分にあるフラットヤーン(糸条)を経糸と緯糸として織編成された基材13に非浸透性をもたせるためにピンホール等の無い外樹脂層12Aと内樹脂層12Bが塗布された構成となっている。そして、内樹脂層12Bの内側に単一樹脂層14が構成されている。また、外樹脂層12Aは、滑り止め効果のあるぬめり性を有する樹脂を使用している。基材13と外樹脂12Aの材質としては、ポリエチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ナイロン樹脂等がある。表布4の上にあるカバー11は、図示していない。
【0019】
以上のように構成された電気採暖具について、以下その動作、作用を説明する。内樹脂層12Bの内側に非浸透性の単一樹脂層14が構成されている。また裏布10の基材13に熱延伸処理を施され、機械的強度が十分にあるフラットヤーン(糸条)を経糸と緯糸として織編成された物を使用した為桟等の段差で上面から踏みつけられた場合でも、裏布に亀裂が発生しない。また、軟質発泡体と接する面に単一樹脂層14を設けることにより、金型内での発泡時に軟質発泡体の流動性を向上することができる。また外側からもお茶等をこぼしても、内部に浸透しない為、拭き取り易い防水防汚の電気採暖具が提供出来る。また滲み出しによる凹凸が無いために、凹凸にゴミがたまり掃除がしにくいと言う事がない。また、外樹脂層12Aに、滑り止め効果のあるぬめり性を有する樹脂を使用することにより、フローリング等で使用した場合でも、人が踏み込んだ時に移動しない使い勝手の良い電気採暖具が得られる。
【0020】
さらに、裏布10外側面に微細な凹凸処理を施すことにより、滑り止め効果を有することができ、フローリング等で使用した場合でも人が踏み込んだ時に移動しない使い勝手の良い電気採暖具が得られる。また、テカリのないデザイン性の良い電気採暖具を提供できる。
【0021】
さらに、織編成された基材に塗布された樹脂層には摩擦力の大きい滑り止め効果を有する樹脂を使用することにより、フローリング等で使用した場合でも、人が踏み込んだ時に移動しない使い勝手の良い電気採暖具が得られる。
【0022】
(実施例2)
図4は本発明の実施例2の電気採暖具の断面構成図である。
【0023】
なお実施例1と同一符号のものは、同一構造を有し説明は省略する。なおカバーは図示していない。
【0024】
図4において、裏布10は、熱延伸処理を施され、機械的強度が十分にあるフラットヤーン(糸条)を経糸と緯糸として織編成された基材13に外樹脂層12Aと内樹脂層12Bが塗布された構成となっている。また内樹脂層12Bの内側の単一樹脂層14の軟質発泡体9との接着面には、コロナ放電処理が施されている。
【0025】
コロナ放電処理は、処理処理面を物理的に凹凸に荒らすと共に、化学的に結合しやすくする効果が認められており、内樹脂層12Bの内側の単一樹脂層14の軟質発泡体9との接着面に、コロナ放電処理を施すことにより、裏布10と軟質発泡体9の接着が強固になり、軟質発泡体9と裏布10の接着性が良いため折り曲げ等により軟質発泡体9と裏布10が外れて表面がデコボコにならず、裏布10に皺の発生の無い電気採暖具が提供できる。
【0026】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、発熱体と、前記発熱体を覆う軟質発泡体からなる本体とを備え、前記本体の両外側面叉は片側面に、熱延伸処理されたフラットヤーン(糸条)を経糸と緯糸として織編成し、表面に樹脂層を塗布した基材と、前記基材の本体内側樹脂層を介して配する非浸透性の単一樹脂層により構成する表面材を配することにより、桟等の段差で上面から踏みつけられた場合でも、熱延伸処理を施している為に裏布に亀裂が発生せず、さらに基材の内側面に非浸透性の単一樹脂層を構成することにより軟質発泡体が表面外側に滲み出してこず、見栄えの良い掃除の行い易い電気採暖具を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の電気採暖具の外観斜視図
【図2】本発明の実施例1の電気採暖具の基材の上面図
【図3】本発明の実施例1の電気採暖具の断面構成図
【図4】本発明の実施例2の電気採暖具の断面構成図
【図5】従来の電気採暖具の断面構成図
【図6】従来の電気採暖具の断面構成図
【図7】従来の電気採暖具の断面構成図
【符号の説明】
2 発熱体
9 軟質発泡体
10 裏布(表面材)
12A 外樹脂層(樹脂層)
12B 内樹脂層(樹脂層)
13 基材
14 単一樹脂層
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気カーペット等の電気採暖具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の電気カーペット等の電気採暖具は、一般的には図5に示す様にフェルト等の繊維質の断熱材1にコード状のチュビングヒータ等の発熱体2を均一に配設し、その上に熱融着シート3、不織布等の表布4を配置して熱プレスにより熱融着シート3を溶かしつつ断熱材1と表布4を圧着して発熱体2を固定する構成となっている。また、熱融着シート3の代わりに接着剤を使用して断熱材1と表布4を単に圧着して発熱体2を固定する構成のものもある。
【0003】
しかしながら、従来の電気採暖具では、熱プレスによる圧着だけでは発熱体を断熱材に沈み込ますことができないため、表布の表面に発熱体の形が浮き出てしまう。
【0004】
そこで、図6に示すように、架橋ポリエチレン発泡体よりなる発泡シート5に配線溝6を設け、この配線溝6に発熱体7を敷設した後、表面に被覆材8を被着した構成が考えられる。
【0005】
また、図6の構成では、発泡シート5は発泡体で有るために上から人が踏み込んだりすると、裏面は発泡シート5がむき出しで有るために破れが容易に発生していた。その為に図7に示すように裏面にも不織布等の繊維質の裏布10を取り付ける構成とした。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の不織布では、繊維に方向性が有るため、引き裂き強度が弱く、桟等の段差で上面から踏みつけられた場合通常の不織布では亀裂が発生していた。
【0007】
また、軟質発泡体9の発泡の途中段階では、金型内の発泡圧により不織布(ニードルパンチ)等の繊維で出来ている浸透性のある基材で構成される表布4、裏布10では表面外側に軟質発泡体9が滲み出し非常に見栄えの悪い物となっていた。また滲み出しによる凹凸が有るために、凹凸にゴミがたまり掃除がしにくい物であった。さらに滲み出した凹凸が摩擦によりはがれゴミとなると言う様な問題を有していた。
【0008】
さらに、この問題の解決のため、裏布として、熱延伸処理されたフラットヤーン(糸条)を経糸と緯糸として織編成された基材に樹脂を塗布する構成とした電気採暖具が考案されたが、塗布する樹脂量のばらつきにより、樹脂の滲み出しが発生するため、塗布する樹脂量の管理が必要であり、また熱延伸処理されたフラットヤーン(糸条)を経糸と緯糸として織編成された基材の凹凸が軟質発泡体9の金型内への充填時における流動性向上の阻害要因となると言う問題を有していた。
【0009】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、踏みつけにより表面材に亀裂の発生がなく、軟質発泡体が表面材より滲み出すことのない電気カーペットを提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記従来の課題を解決するために、本発明の電気採暖具は、発熱体と、前記発熱体を覆う軟質発泡体からなる本体と、前記本体の両外側面叉は片側面に熱延伸処理されたフラットヤーン(糸条)を経糸と緯糸として織編成し、表面に樹脂層を塗布した基材と、前記基材の本体内側樹脂層を介して配する非浸透性の単一樹脂層により構成する表面材を備えたもので、桟等の段差で上面から踏みつけられた場合でも、裏布に亀裂が発生せず、内側面に配した単一樹脂層により、軟質発泡体が表面外側に滲み出してこず、見栄えの良い掃除の行い易い電気採暖具を提供できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の発明は、発熱体と、前記発熱体を覆う軟質発泡体からなる本体と、前記本体の両外側面叉は片側面に、熱延伸処理されたフラットヤーン(糸条)を経糸と緯糸として織編成し、表面に樹脂層を塗布した基材と、前記基材の本体内側樹脂層を介して配する非浸透性の単一樹脂層により構成するものである。
【0012】
一般に樹脂は、熱延伸処理を施されると、機械的強度が格段に増す事が確認されており、本構成により、桟等の段差で上面から踏みつけられた場合でも、熱延伸処理を施している為に裏布に亀裂が発生せず、基材の内側面に単一樹脂層を構成することにより非浸透性としている為に軟質発泡体が表面外側に滲み出してこず、見栄えの良い掃除の行い易い電気採暖具を提供できる。
【0013】
請求項2に記載の発明は、特に請求項1記載の基材の内側面に構成された単一樹脂層の軟質発泡体との接着面にコロナ放電処理を施すことにより、軟質発泡体と表面材との接着強度を得ることができる。
【0014】
請求項3に記載の発明は、特に請求項1記載の織編成された基材に塗布された樹脂層の外側面に微細な凹凸処理を施すことにより、滑り止め効果を有することができ、フローリング等で使用した場合でも人が踏み込んだ時に移動しない使い勝手の良い電気採暖具を得ることができる。また、テカリのないデザイン性の良い電気採暖具を提供できる。
【0015】
請求項4に記載の発明は、特に請求項1記載の織編成された基材に塗布された樹脂層には滑り止め効果を有する樹脂を使用することにより、フローリング等で使用した場合でも、人が踏み込んだ時に移動しない使い勝手の良い電気採暖具を得ることができる。
【0016】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
【0017】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1の電気採暖具の外観斜視図、図2は本発明の実施例1の電気採暖具の表面材に使用されている熱延伸処理されたフラットヤーン(糸条)を経糸と緯糸として織編成された基材の上面図、図3は本発明の実施例1の電気採暖具を示す断面構成図である。
【0018】
図1において、熱源である発熱体2が軟質発泡体9に埋設固定されている。上面には、デザイン性の良いカバー11がかぶせてある。図2は、熱延伸処理されたフラットヤーン(糸条)を経糸と緯糸として織編成された基材13の上面図である。図3において、表布4に発熱体2が固定されており裏布10との間に軟質発泡体9が挟まれている。表布4には、軟質発泡体9の発泡の途中段階で、金型内の発泡圧により軟質発泡体が滲み出さない様に非浸透性の樹脂層12が塗布されている。裏布10は、熱延伸処理を施され、機械的強度が十分にあるフラットヤーン(糸条)を経糸と緯糸として織編成された基材13に非浸透性をもたせるためにピンホール等の無い外樹脂層12Aと内樹脂層12Bが塗布された構成となっている。そして、内樹脂層12Bの内側に単一樹脂層14が構成されている。また、外樹脂層12Aは、滑り止め効果のあるぬめり性を有する樹脂を使用している。基材13と外樹脂12Aの材質としては、ポリエチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ナイロン樹脂等がある。表布4の上にあるカバー11は、図示していない。
【0019】
以上のように構成された電気採暖具について、以下その動作、作用を説明する。内樹脂層12Bの内側に非浸透性の単一樹脂層14が構成されている。また裏布10の基材13に熱延伸処理を施され、機械的強度が十分にあるフラットヤーン(糸条)を経糸と緯糸として織編成された物を使用した為桟等の段差で上面から踏みつけられた場合でも、裏布に亀裂が発生しない。また、軟質発泡体と接する面に単一樹脂層14を設けることにより、金型内での発泡時に軟質発泡体の流動性を向上することができる。また外側からもお茶等をこぼしても、内部に浸透しない為、拭き取り易い防水防汚の電気採暖具が提供出来る。また滲み出しによる凹凸が無いために、凹凸にゴミがたまり掃除がしにくいと言う事がない。また、外樹脂層12Aに、滑り止め効果のあるぬめり性を有する樹脂を使用することにより、フローリング等で使用した場合でも、人が踏み込んだ時に移動しない使い勝手の良い電気採暖具が得られる。
【0020】
さらに、裏布10外側面に微細な凹凸処理を施すことにより、滑り止め効果を有することができ、フローリング等で使用した場合でも人が踏み込んだ時に移動しない使い勝手の良い電気採暖具が得られる。また、テカリのないデザイン性の良い電気採暖具を提供できる。
【0021】
さらに、織編成された基材に塗布された樹脂層には摩擦力の大きい滑り止め効果を有する樹脂を使用することにより、フローリング等で使用した場合でも、人が踏み込んだ時に移動しない使い勝手の良い電気採暖具が得られる。
【0022】
(実施例2)
図4は本発明の実施例2の電気採暖具の断面構成図である。
【0023】
なお実施例1と同一符号のものは、同一構造を有し説明は省略する。なおカバーは図示していない。
【0024】
図4において、裏布10は、熱延伸処理を施され、機械的強度が十分にあるフラットヤーン(糸条)を経糸と緯糸として織編成された基材13に外樹脂層12Aと内樹脂層12Bが塗布された構成となっている。また内樹脂層12Bの内側の単一樹脂層14の軟質発泡体9との接着面には、コロナ放電処理が施されている。
【0025】
コロナ放電処理は、処理処理面を物理的に凹凸に荒らすと共に、化学的に結合しやすくする効果が認められており、内樹脂層12Bの内側の単一樹脂層14の軟質発泡体9との接着面に、コロナ放電処理を施すことにより、裏布10と軟質発泡体9の接着が強固になり、軟質発泡体9と裏布10の接着性が良いため折り曲げ等により軟質発泡体9と裏布10が外れて表面がデコボコにならず、裏布10に皺の発生の無い電気採暖具が提供できる。
【0026】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、発熱体と、前記発熱体を覆う軟質発泡体からなる本体とを備え、前記本体の両外側面叉は片側面に、熱延伸処理されたフラットヤーン(糸条)を経糸と緯糸として織編成し、表面に樹脂層を塗布した基材と、前記基材の本体内側樹脂層を介して配する非浸透性の単一樹脂層により構成する表面材を配することにより、桟等の段差で上面から踏みつけられた場合でも、熱延伸処理を施している為に裏布に亀裂が発生せず、さらに基材の内側面に非浸透性の単一樹脂層を構成することにより軟質発泡体が表面外側に滲み出してこず、見栄えの良い掃除の行い易い電気採暖具を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の電気採暖具の外観斜視図
【図2】本発明の実施例1の電気採暖具の基材の上面図
【図3】本発明の実施例1の電気採暖具の断面構成図
【図4】本発明の実施例2の電気採暖具の断面構成図
【図5】従来の電気採暖具の断面構成図
【図6】従来の電気採暖具の断面構成図
【図7】従来の電気採暖具の断面構成図
【符号の説明】
2 発熱体
9 軟質発泡体
10 裏布(表面材)
12A 外樹脂層(樹脂層)
12B 内樹脂層(樹脂層)
13 基材
14 単一樹脂層
Claims (4)
- 発熱体と、前記発熱体を覆う軟質発泡体からなる本体と、前記本体の両外側面叉は片側面に、熱延伸処理された糸条を経糸と緯糸として織編成し表面に樹脂層を塗布した基材と、前記基材の本体内側樹脂層を介して配する非浸透性の単一樹脂層により構成する表面材を備えてなる電気採暖具。
- 単一樹脂層と軟質発泡体との接着面にコロナ放電処理を施した構成とした請求項1に記載の電気採暖具。
- 織編成された基材に塗布された樹脂層の外側面に微細な凹凸処理を施した構成とした請求項1または2に記載の電気採暖具。
- 織編成された基材に塗布された樹脂層には滑り止め効果を有する樹脂を使用した構成とした請求項1または2に記載の電気採暖具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002168764A JP2004012075A (ja) | 2002-06-10 | 2002-06-10 | 電気採暖具 |
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JP2002168764A JP2004012075A (ja) | 2002-06-10 | 2002-06-10 | 電気採暖具 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2004012075A true JP2004012075A (ja) | 2004-01-15 |
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---|---|---|---|
JP2002168764A Pending JP2004012075A (ja) | 2002-06-10 | 2002-06-10 | 電気採暖具 |
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2002
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